JP4972350B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術により製造される超音波センサの製造方法に適用して有効な技術に関する。
超音波センサは、例えば医療用の超音波エコー診断装置や非破壊検査の超音波探傷装置をはじめ様々な装置に実用化されている。
これまで、超音波センサは、圧電体の振動を利用したものが主流であるが、近年のMEMS技術の進歩により、MEMS技術を用いた容量検出型の超音波センサの開発が進められている。
この容量検出型の超音波センサは、互いに対向する電極間に空洞部を持つような構成の振動子を半導体基板上に形成したもので、各電極に直流および交流の電圧を重畳印加することにより、メンブレンが共振周波数付近で振動し、超音波を発生するようになっている。この原理を応用し、上記電極の構造を工夫することで、短軸可変フォーカス対応の1.5次元アレイやリアルタイム3D撮像対応の二次元アレイの研究開発が行われている。
このような超音波センサに係る技術については、例えば米国特許第6320239B1号明細書(特許文献1)に記載があり、シリコン基板を下部電極に用いた容量検出型の超音波トランスデューサが開示されている。
また、パターニングされた下部電極上に形成した構造の容量検出型の超音波トランスデューサもある(例えば特許文献2、非特許文献1参照)。
また、例えば米国特許第6571445B2号明細書(特許文献3)および米国特許第6562650B2号明細書(特許文献4)には、シリコン基板上に形成した信号処理回路の上層に容量検出型の超音波トランスデューサを形成する技術が開示されている。
米国特許第6320239B1号明細書 米国特許第6271620B1号明細書 米国特許第6571445B2号明細書 米国特許第6562650B2号明細書 特許第2902506号明細書 特開2004−071767号公報 「2003 アイ・イー・イー・イー ウルトラソニックス シンポジウム(2003 IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM)」,(米国),2003年,p.577−580
本発明者の検討によれば、次のことが分かった。
本発明者が検討した超音波センサは、MEMS技術を用いた容量検出型の超音波センサである。この超音波センサを構成する半導体チップの主面上には、複数の超音波センサセル(振動子)がハニカム状に密集状態で配置されている。
各超音波センサセルは、半導体チップの主面上に形成された第1電極と、その第1電極上に空洞部を介して対向するように配置された第2電極とを有する容量検出型のセル構成とされている。
一次元アレイの容量検出型超音波センサでは、静電型可変容量の一方の電極のみをチャンネル間で分離すれば良く、シリコン基板を共通電極とし、シリコン基板上に空洞領域を介して長軸側電極配線(上部電極配線)を配置し、この空洞上部の長軸側電極配線(上部電極配線)をチャンネル分割する方式を用いることができる。
しかしかしながら、1.5次元アレイ以降の容量検出型超音波センサでは、静電型可変容量の他方の電極(短軸側電極)も分割制御する必要が生じる。このため、シリコン基板を下部電極(短軸側電極)として用いる場合には、シリコン基板を分割しなければならない。シリコン基板を分割する手法として、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板を用いてU溝分離を用いる方法があるが、プロセスが複雑で製造コストが増大するという問題が生じてしまう。また、振動子アレイ素子の発展形態として、選択スイッチやセンスアンプ等を混載することを考慮すると、振動子アレイを半導体配線プロセスのみで完結的に製造できれば、選択スイッチやセンスアンプ等を独立してプロセス設計できることになり、混載し易くなるという利点もある。
このため、本発明者は、半導体プロセスで一般的に用いられているアルミニウム配線を採用し、アルミニウム配線からなる下部電極配線および上部電極配線で構成される静電可変容量素子の形成プロセスを検討した。半導体基板上に形成したアルミニウム配線からなる下部電極配線および上部電極配線により静電可変容量素子を形成することで、比較的単純な製造プロセスで下部電極配線と上部電極配線を形成でき、下部電極配線と上部電極配線をそれぞれ複数チャネルに分割して制御することが可能となり、1次元振動子アレイはもちろん、1.5次元アレイや2次元アレイの実現も容易である。また、同じ半導体基板(すなわち同じ半導体チップ内)に、他の半導体素子、例えば選択スイッチやセンスアンプ等を混載することが容易となる。
しかしながら、下部電極配線にアルミニウム配線を用いると、これと直交する上部電極配線が下部電極配線の段差を跨る形となるため、種々の問題が発生する。すなわち、下部電極配線の垂直段差部で、1)下部電極配線と上部電極配線間の絶縁膜の成膜カバレッジが不足し、ショートやリークを誘発する可能性がある、2)空洞形成用の犠牲層を除去しきれずにパターン剥がれの原因となる、3)上部電極配線自身が断線する可能性がある、等々により、安定して所望の絶縁特性を有する静電型可変容量を形成することが困難となる。これらの問題は、容量検出型超音波センサの信頼性を低下させ、製造歩留まりを低下させてしまう。
上記問題を回避するために、下部電極配線の垂直段差を緩和する方法として、例えば、SOG(Spin on Glass)膜やHDP(Height Density Plasma)酸化膜などを成膜した後に、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)法で平坦化する方法が考えられる。しかしながら、下部電極配線上の絶縁膜の残膜厚により静電容量が変わるため、静電容量値の制御性を考慮すると、CMP平坦化後に下部電極配線の上面上に絶縁膜を残すことは好ましくない。このため、CMP法を用いる場合には、下部電極配線上の絶縁膜をCMP法で完全に除去して下部電極配線の上面で選択的に研磨を停止することが望まれるが、この場合、下部電極配線の表面にスクラッチが入ったり、下部電極配線の無い部分でディッシングが発生したりする等の問題が生じ、精度良く製造することが困難なことが判明した。
下部電極配線の垂直段差を緩和する他の方法として、ダマシン配線プロセスを用いる方法もあるが、製造コストが増加する上、本素子では下部電極配線の幅が数百μmになるため、ディッシング防止が極めて困難で実現性に乏しい。
上記のことを踏まえ、下部電極配線の垂直段差を緩和するためには、下部電極配線を覆うように絶縁膜を形成し、下部電極配線の表面が露出するまで絶縁膜をエッチングして除去することが有効であると、本発明者は考えた。これにより、CMP法のような下部電極配線の表面のスクラッチや下部電極配線の無い部分でのディッシングの問題を生じることなく、下部電極配線の上面上の絶縁膜を除去しかつ隣り合う下部電極配線の間に絶縁膜を残して、下部電極配線の垂直段差を緩和することができる。
しかしながら、下部電極配線を覆うように絶縁膜を形成し、この絶縁膜を下部電極配線の表面が露出するまでエッチングした際に、オーバーエッチングにより、下部電極配線表面の窒化チタン膜が削れてウエハ表面にチタン系反応生成物からなる堆積物が堆積することが、本発明者の検討によって分かった。このチタン系反応生成物からなる堆積物は、チタンのような金属元素を含有しているため、堆積物がリークパスを形成して、配線間のリーク電流を増加させ、更に絶縁耐圧も劣化させるという問題が生じることが分かった。また、上記エッチングの後、酸素アッシング処理を施したところ、下部電極配線の最上層の窒化チタン膜表面において、チタン系反応生成物の有無に依らずチタン酸化物からなる核が生成し、チタン酸化物からなる凹凸核が発生することが分かった。このような凹凸核が発生すると、静電型可変容量の空洞部を形成する際に、犠牲層のエッチング液が凹凸部から染込み、下部電極配線が侵食されるという問題が発生することも分かった。これらは、容量検出型超音波センサなどを形成した半導体装置の信頼性を低下させ、製造歩留まりを低下させる。
本発明の目的は、半導体装置の信頼性を向上させることができる技術を提供することにある。
また、本発明の目的は、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明は、(a)半導体基板上に第1金属膜パターンを形成する工程、(b)前記半導体基板上に前記第1金属膜パターンを覆うように第1絶縁膜を形成する工程、(c)前記第1絶縁膜の全面に対してエッチングを行うことにより、前記第1金属膜パターンの上面上の前記第1絶縁膜を除去し、かつ隣り合う前記第1金属膜パターン間に前記第1絶縁膜の一部を残す工程、(d)隣り合う前記第1金属膜パターン間に残存する前記第1絶縁膜の前記一部上に堆積した金属含有堆積物を除去する工程を有するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
半導体装置の信頼性を向上させることができる。
また、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
(実施の形態1)
本実施の形態の半導体装置は、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて製造された超音波送受信センサである。
図1は、本実施の形態の半導体装置を構成する半導体チップ1の全体平面図である。
半導体チップ1は、厚さ方向に沿って互いに反対側に位置する第1主面(上面、表面)および第2主面(下面、裏面)を有している。図1は、半導体チップ1の第1主面側の平面図(すなわち上面図)が示されている。
図1に示されるように、半導体チップ1の平面形状は、例えば長方形状に形成されている。半導体チップ1の長手方向(第2方向Y)の長さは、例えば4cm程度、半導体チップ1の短方向(第1方向X)の長さは、例えば1cm程度である。ただし、半導体チップ1の平面寸法は、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば長手方向(第2方向Y)の長さが8cm程度、短方向(第1方向X)の長さが1.5cm程度等、大小様々なセンサがある。
半導体チップ1の第1主面には、センサセルアレイ(振動子アレイ)SAと、複数のボンディングパッド(以下、パッドという)BP1,BP2とが配置されている。
センサセルアレイSAには、複数の下部電極配線M0と、これに直交する複数の上部電極配線M1と、複数の振動子(センサセル、後述する振動子20に対応)とが配置されている。
複数の下部電極配線M0は、それぞれ、半導体チップ1の長手方向(第2方向Y)に沿って延在するように形成されており、半導体チップ1の短方向(第1方向X)に例えば16チャネル(channel:以下、chとも記す)並んで配置されている。
下部電極配線M0は、それぞれ、パッドBP1に電気的に接続されている。パッドBP1は、センサセルアレイSAの外周であって、半導体チップ1の長手方向(第2方向Y)の両端近傍に、下部電極配線M0に対応するように、半導体チップ1の短辺に沿って複数並んで配置されている。
複数の上部電極配線M1は、それぞれ、半導体チップ1の短方向(第1方向X)に沿って延在するように形成されており、半導体チップ1の長手方向(第2方向Y)に例えば192ch並んで配置されている。
上部電極配線M1は、それぞれ、パッドBP2に電気的に接続されている。パッドBP2は、センサセルアレイSAの外周であって、半導体チップ1の短方向(第1方向X)の両端近傍に、上部電極配線M1に対応するように、半導体チップ1の長辺に沿って複数並んで配置されている。
上記振動子(後述する振動子20に対応)は、例えば静電型可変容量構成とされており、上記下部電極配線M0と、上記上部電極配線M1との交点に配置されている。すなわち、複数の振動子(後述する振動子20に対応)が、センサセルアレイSA内にマトリクス(行列、アレイ)状に規則的に並んで配置されている。センサセルアレイSA内においては、下部電極配線M0と上部電極配線M1との交点には、例えば50個の振動子が並列に配置されている。
次に、図2は上記半導体チップ1の要部拡大平面図、図3は上記半導体チップ1の要部断面図であり、図3は、図2のX1−X1線の断面図を示している。なお、図2は下部電極配線M0と上部電極配線M1との交点に1個の振動子を配置した場合の平面図を示している。
半導体チップ1を構成する半導体基板1Sは、例えばシリコン(Si)単結晶からなり、厚さ方向に沿って互いに反対側に位置する第1主面(上面、表面)および第2主面(下面、裏面)を有している。半導体基板1Sの第1主面上には、例えば酸化シリコン(SiO等)などからなる絶縁膜2を介して上記複数の振動子20が配置(形成)されている。
複数の振動子20は、それぞれ、例えば平面六角形状に形成されており、例えばハニカム状に配置されている。これにより、複数の振動子20を高密度に配置することができるので、センサ性能を向上させることができる。
また、各振動子20は、下部電極M0Eと、下部電極M0Eに対向するように設けられた上部電極M1Eと、これら電極間に介在された空洞部VRとを有している。
上記下部電極M0Eは、上記下部電極配線M0において上記上部電極配線M1が平面的に重なる部分に形成されている。すなわち、各振動子20の下部電極M0Eは、下部電極配線M0の一部により形成されており、下部電極配線M0のうち、上部電極配線M1と平面的に重なる部分(すなわち上部電極配線M1の下方に位置する部分)が、下部電極M0Eとなる。下部電極M0Eおよび下部電極配線M0は、例えば窒化チタン(TiN)膜3a、アルミニウム(Al)膜3bおよび窒化チタン膜3cが下層から順に積層されることで形成されている。窒化チタン膜3cに代えてタングステン(W)膜を用いても良い。
この下部電極M0Eおよび下部電極配線M0の側面には、下部電極M0Eおよび下部電極配線M0の厚さによる段差を軽減する観点等から、例えば酸化シリコンなどの絶縁体からなるサイドウォール(側壁絶縁膜、サイドウォールスペーサ)SWが形成されている。下部電極M0E、下部電極配線M0、絶縁膜2およびサイドウォールSWの表面は、例えば酸化シリコンなどからなる絶縁膜5によって覆われている。
この絶縁膜5上には、例えば酸化シリコン膜などからなる絶縁膜7が堆積されている。絶縁膜7上には、上記上部電極M1Eが下部電極M0Eに対向するように設けられている。
上部電極M1Eは、上記上部電極配線M1において上記下部電極配線M0が平面的に重なる部分に形成されている。すなわち、各振動子20の上部電極M1Eは、上部電極配線M1の一部により形成されており、上部電極配線M1のうち、下部電極配線M0と平面的に重なる部分(すなわち下部電極配線M0の上方に位置する部分)が、上部電極M1Eとなる。上部電極M1Eの平面形状は略六角形状に形成されており、上部電極配線M1において、第1方向Xに延在して上部電極M1E間を連結する連結部M1Cよりも幅広のパターンで形成されている。このように、上部電極配線M1は、複数の上部電極M1Eと、第1方向Xに隣り合う上部電極M1E間を連結する連結部M1Cとを有している。
上部電極M1Eおよび連結部M1Cを含む上部電極配線M1は、例えば窒化チタン(TiN)膜8a、アルミニウム(Al)膜8bおよび窒化チタン(TiN)膜8cが下層から順に積層されることで形成されている。窒化チタン膜8cに代えてタングステン膜を用いても良い。
このような下部電極M0Eと上部電極M1Eとの間(絶縁膜5と絶縁膜7の間)には、上記空洞部VRが形成されている。空洞部VRの平面形状は、例えば六角形状に形成されている。また、空洞部VRの平面寸法は、上部電極M1Eの平面寸法よりも大きく形成されている。例えば、上部電極M1Eとその下の空洞部VRの平面パターンは、いずれも六角形状とされ、上部電極M1Eの平面パターンは、空洞部VRの平面パターン内に平面的に含まれるように形成されている。
上記絶縁膜7上には、上部電極M1Eおよび連結部M1Cを含む上部電極配線M1を覆うように、例えば窒化シリコン(Si等)膜などからなる絶縁膜9が堆積されている。絶縁膜7,9において、上記空洞部VRの六角部の近傍には、空洞部VRに達する孔10が形成されている。この孔10は、後述のように空洞部VRを形成するための孔である。
上記絶縁膜9上には、例えば窒化シリコン膜などからなる絶縁膜11が堆積されている。この絶縁膜11の一部は、上記孔10内に入り込んでおり、これにより、孔10は塞がれている。
上記絶縁膜5,7,9,11には、下部電極配線M0の一部に達する開口部12aが形成されている。この開口部12aから露出する下部電極配線M0の一部が上記パッドBP1になっている。また、上記絶縁膜9,11には、上部電極配線M1の一部に達する開口部12bが形成されている。この開口部12bから露出する上部電極配線M1の一部が上記パッドBP2になっている。
上記絶縁膜11上には、例えばネガ型の感光性ポリイミド膜などからなる絶縁膜(保護膜)13が堆積されている。
絶縁膜13には、開口部14a,14bが形成されている。このうち、開口部14aは、上記開口部12aを平面的に内包する位置および平面寸法で形成されており、開口部14aから露出する下部電極配線M0の一部が上記パッドBP1になっている。また、開口部14bは、上記開口部12bを平面的に内包する位置および平面寸法で形成されており、開口部14bから露出する上部電極配線M1の一部が上記パッドBP2になっている。なお、パッドBP1,BP2は、半導体チップ1の入出力用の端子であり、パッドBP1,BP2には、ボンディングワイヤなどが電気的に接続される。
絶縁膜13は、半導体ウエハから半導体チップ1を切り出すためのダイシング工程等において、半導体チップ1の第1主面上の複数の振動子20を保護する保護膜としての機能を有している。不要であれば、絶縁膜13の形成を省略し、上記絶縁膜11を最上層膜(保護膜)とすることもできる。
このような構成の超音波送受信センサにおいては、下部電極配線M0(下部電極M0E)および上部電極配線M1(上部電極M1E)に直流および交流の電圧を重畳印加することにより、メンブレン(空洞部VRの上方に位置する膜)が共振周波数付近で半導体基板1Sの第1主面に交差する方向(図3の上下方向)に振動し、数MHzの超音波パルスを発生するようになっている。また、反射波による下部電極M0Eと上部電極M1Eとの間隔の変位を静電容量の変化として検出するようになっている。
次に、本実施の形態の半導体装置の製造方法を図4〜図14により説明する。なお、図4〜図14は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部断面図であり、上記図3に対応する領域(上記図2のX1−X1線に相当する箇所の)の断面図が示されている。
まず、図4に示されるように、半導体基板(この段階では半導体ウエハと称する平面略円形状の半導体薄板)1Sを用意する。半導体基板1Sは、例えばシリコン単結晶からなり、厚さ方向に沿って互いに反対側に位置する第1主面(上面、表面)および第2主面(下面、裏面)を有している。
次に、半導体基板1Sの第1主面の全面に、例えば酸化シリコン(SiO等)膜などからなる絶縁膜2を形成(堆積)する。絶縁膜2の膜厚は、例えば厚さ400nm程度とすることができる。
次に、絶縁膜2上に窒化チタン(TiN)膜3aを形成し、窒化チタン膜3a上にアルミニウム(Al)膜3bを形成し、アルミニウム膜3b上に窒化チタン(TiN)膜3cを形成する。これにより、窒化チタン膜3a、アルミニウム膜3bおよび窒化チタン膜3cの積層膜3が形成される。アルミニウム膜3bは、アルミニウム単体膜またはアルミニウム合金膜など、アルミニウムを主成分とする導電体膜からなる。積層膜3を構成する窒化チタン膜3a、アルミニウム膜3bおよび窒化チタン膜3cは、例えばスパッタリング法などを用いて形成することができる。また、アルミニウム膜3bは、下部電極配線M0の主導体膜となるため、アルミニウム膜3bの膜厚は窒化チタン膜3a,3cの膜厚よりも厚く、例えば、窒化チタン膜3aの膜厚は50nm程度、アルミニウム膜3bの膜厚は500nm程度、窒化チタン膜3cの膜厚は50nm程度とすることができる。
なお、後述するエッチング処理22による窒化チタン膜3cのエッチング量を勘案して、予め窒化チタン膜3cを厚めに形成してもよい。例えば、後述するエッチング処理22による窒化チタン膜3cのエッチング厚みが20nm程度で、最終的な窒化チタン膜3cの厚みを50nm程度にしたい場合は、窒化チタン膜3cの初期厚み(堆積膜厚)を70nm程度にしておけばよい。
また、絶縁膜2上にチタン(Ti)膜を形成してから、そのチタン膜上に窒化チタン膜3aを形成することもできる。また、アルミニウム膜3b上にチタン(Ti)膜を形成してから、そのチタン膜上に窒化チタン膜3cを形成することもできる。
次に、図5に示されるように、積層膜3を、リソグラフィ法およびドライエッチング法などを用いてパターニング(加工、選択的に除去)する。パターニングされた積層膜3により、下部電極配線M0(下部電極M0E)が形成される。従って、下部電極配線M0は、アルミニウムを主成分とする第1導電体膜(アルミニウム膜3b)と、窒化チタンからなる最上層の第2導電体膜(窒化チタン膜3c)とを有する積層膜(積層膜3)からなる。
このようにして、半導体基板1S上(の絶縁膜2上)に下部電極配線M0(第1金属膜パターン)が形成される。下部電極配線M0は、上記のように、パターニングされた金属膜(アルミニウム膜3b)および窒化金属膜(窒化チタン膜3a,3c)の積層膜からなるので、金属膜パターン(第1金属膜パターン)とみなすことができる。
なお、リソグラフィ法(フォトリソグラフィ法)は、レジスト膜(フォトレジスト膜)の塗布、露光および現像の一連の工程によりレジスト膜を所望のパターン(レジストパターン)にパターニングする方法である。
また、積層膜3(下部電極配線M0)のうちの最下層の窒化チタン膜3aは、絶縁膜2と下部電極配線M0(積層膜3)との間の密着性(接着性)を向上するように機能することができる。積層膜3(下部電極配線M0)のうちのアルミニウム膜3bは、下部電極配線M0の主導体膜であり、アルミニウム膜3bをアルミニウムまたはアルミニウム合金のようなアルミニウムを主成分とする導体膜により形成することで、下部電極配線M0の低抵抗化を図ることができる。積層膜3(下部電極配線M0)のうちの最上層の窒化チタン膜3cは、積層膜3をパターニングする際のリソグラフィ(フォトリソグラフィ)工程の露光工程で、反射防止膜として機能することができる。また、積層膜3(下部電極配線M0)のうちの最上層の窒化チタン膜3cは、アルミニウム膜3bの上面の凹凸を緩和し、下部電極配線M0の上面の平坦性を高めるように機能することができる。
次に、図6に示されるように、半導体基板1S(半導体ウエハ)の第1主面上の全面に(すなわち絶縁膜2上に)、下部電極配線M0の表面を覆うように、酸化シリコン膜などの絶縁膜4(第1絶縁膜)を堆積(形成)する。それから、この絶縁膜4を異方性のドライエッチング法によりエッチバック(全面エッチング)することにより、図7に示されるように、下部電極配線M0(下部電極M0E)の側面(側壁)に絶縁膜4を残存させてサイドウォール(側壁絶縁膜)SWを形成するとともに、下部電極配線M0の上面上の絶縁膜4を除去して下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)を露出させる。
次に、絶縁膜4のエッチバック工程中に半導体基板1Sの表面に堆積した堆積物(後述する堆積物21に対応)を除去する工程など(後述のステップS4〜S7の工程)を行うが、それらの工程については、後でより詳細に説明する。
次に、図8に示されるように、半導体基板1Sの第1主面上の全面に(すなわち絶縁膜2上に)、下部電極配線M0(下部電極M0E)の表面およびサイドウォールSWの表面を覆うように、絶縁膜5(第2絶縁膜)を形成(堆積)する。絶縁膜5は、例えば酸化シリコン膜などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。絶縁膜5の厚さは、例えば200nm程度である。
次に、半導体基板1Sの第1主面の絶縁膜5上の全面に、例えば多結晶シリコン膜からなる犠牲膜をCVD法により厚さ100nm程度堆積した後、この犠牲膜をリソグラフィ法およびドライエッチング法によりパターニングすることにより、犠牲パターン(空洞部形成用の犠牲パターン)6を形成する。この犠牲パターン6は、上記空洞部VRを形成するためのパターンであり、犠牲パターン6の平面形状は、空洞部VRと同じ平面形状に形成されている。従って、空洞部VR形成予定領域に、犠牲パターン6を形成する。
次に、図9に示されるように、半導体基板1Sの第1主面上の全面に(すなわち絶縁膜5上に)、犠牲パターン6の表面を覆うように、絶縁膜7(第4絶縁膜)を形成(堆積)する。絶縁膜7は、例えば酸化シリコン膜などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。絶縁膜7の厚みは、例えば200nm程度とすることができる。
次に、絶縁膜7上に窒化チタン(TiN)膜8aを形成し、窒化チタン膜8a上にアルミニウム(Al)膜8bを形成し、アルミニウム膜8b上に窒化チタン(TiN)膜8cを形成する。これにより、窒化チタン膜8a、アルミニウム膜8bおよび窒化チタン膜8cからなる積層膜8が絶縁膜7上に形成される。アルミニウム膜8bは、アルミニウム単体膜またはアルミニウム合金膜など、アルミニウムを主成分とする導電体膜からなる。積層膜8を構成する窒化チタン膜8a、アルミニウム膜8bおよび窒化チタン膜8cは、例えばスパッタリング法などを用いて形成することができる。また、アルミニウム膜8bは、上部電極配線M1の主導体膜となるため、アルミニウム膜8bの膜厚は窒化チタン膜8a,8cの膜厚よりも厚い。また、上部電極配線形成用の積層膜8の総厚みは、上記下部電極配線形成用の積層膜3の総厚みよりも薄く、例えば400nm程度とすることができる。この場合、窒化チタン膜8a、アルミニウム膜8bおよび窒化チタン膜8cの各膜厚は、例えば、それぞれ50nm、300nmおよび50nm程度とすることができる。
また、絶縁膜7上にチタン(Ti)膜を形成してから、そのチタン膜上に窒化チタン膜8aを形成することもできる。また、アルミニウム膜8b上にチタン(Ti)膜を形成してから、そのチタン膜上に窒化チタン膜8cを形成することもできる。
次に、積層膜8を、リソグラフィ法およびドライエッチング法などを用いてパターニングする。パターニングされた積層膜8により、上部電極配線M1(上部電極M1Eおよび連結部M1C)が形成される。これにより、絶縁膜7上に上部電極配線M1(第2金属膜パターン)が形成される。上部電極配線M1は、上記のように、パターニングされた金属膜(アルミニウム膜8b)および窒化金属膜(窒化チタン膜8a,8c)の積層膜からなるので、金属膜パターン(第2金属膜パターン)とみなすことができる。
なお、絶縁膜5、犠牲パターン6および絶縁膜7からなる積層膜を、一種の絶縁膜(第2絶縁膜)とみなし、この絶縁膜(第2絶縁膜)を、上部電極配線M1(第1金属膜パターン)を覆うように、半導体基板1S上(の絶縁膜2上)に形成し、この絶縁膜5、犠牲パターン6および絶縁膜7からなる絶縁膜(第2絶縁膜)上に、上部電極配線M1(第2金属膜パターン)を形成したとみなすこともできる。
上部電極配線M1の窒化チタン膜8a、アルミニウム膜8bおよび窒化チタン膜8cのそれぞれの機能は、下部電極配線M0の窒化チタン膜3a、アルミニウム膜3bおよび窒化チタン膜3cの上記したような機能とほぼ同様であるので、ここではその説明は省略する。
次に、図10に示されるように、半導体基板1Sの第1主面上の全面に(すなわち絶縁膜7上に)、上部電極配線M1(上部電極M1E)を覆うように、絶縁膜9を形成(堆積)する。絶縁膜9は、例えば窒化シリコン(Si等)膜などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。また、絶縁膜9の厚みは、例えば500nm程度とすることができる。
次に、リソグラフィ法およびドライエッチング法を用いて、絶縁膜9,7に、上記犠牲パターン6に到達する孔(開口部)10を形成する。孔10の底部で、犠牲パターン6の一部が露出される。
次に、孔10を通じて、犠牲パターン6を、例えば水酸化カリウム溶液などにより選択的にウエットエッチングする。これにより、図11に示されるように、犠牲パターン6が除去され、犠牲パターン6が存在していた領域が空洞部VRとなり、下部電極配線M0(下部電極M0E)と上部電極配線M1(上部電極M1E)との対向面間(犠牲パターン6の除去領域)に空洞部VRが形成される。このように、孔10を通じて犠牲パターン6を選択的にエッチングすることにより、下部電極配線M0(第1金属膜パターン)と上部電極配線M1(第2金属膜パターン)の間に空洞部VRを形成することができる。
なお、下部電極配線M0において、空洞部VRを介して上部電極配線M1と対向する部分が下部電極M0Eであり、上部電極配線M1において、空洞部VRを介して下部電極配線M0と対向する部分が上部電極M1Eである。
次に、図12に示されるように、半導体基板1Sの第1主面上の全面に(すなわち絶縁膜9上に)、絶縁膜11を形成(堆積)する。これにより、絶縁膜11の一部を孔10内に埋め込み、孔10を塞ぐことができる。絶縁膜11は、例えば窒化シリコン膜などからなり、プラズマCVD法などを用いて形成することができる。また、絶縁膜11の厚みは、例えば800nm程度とすることができる。
次に、図13に示されるように、絶縁膜11,9,7,5に下部電極配線M0の一部が露出する開口部12aを、また、絶縁膜11,9に上部電極配線M1の一部が露出するような開口部12bを、リソグラフィ法およびドライエッチング法により形成する。このようにして、静電型可変容量構成の振動子20が形成される。
次に、図14に示されるように、半導体基板1Sの第1主面上の全面に(すなわち絶縁膜11上に)、例えばネガ型の感光性ポリイミド膜などからなる絶縁膜13を形成する。それから、上記図3に示されるように、露光および現像処理などにより、絶縁膜13に下部電極配線M0および上部電極配線M1の一部が露出するような開口部14a,14bを形成する。開口部14a,14bから露出する下部電極配線M0および上部電極配線M1の一部が上記パッドBP1,BP2になる。
その後、半導体基板1S(半導体ウエハ)から個々のチップ領域を、ダイシング処理により切り出すことにより上記半導体チップ1を製造することができる。
次に、上記製造工程のうち、下部電極配線M0(下部電極M0E)の形成工程(積層膜3のパターニング工程)から、絶縁膜5の形成工程までを、より詳細に説明する。
図15は、本実施の形態の半導体装置の製造工程の一部の製造プロセスフロー図である。図16〜図21は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。図16〜図21には、上記図5の点線で囲まれた領域16に対応する領域が示されている。すなわち、図16〜図21には、上記図2のX2−X2線に相当する箇所の断面図が示されている。
図16は、上記図5と同じ工程段階に対応する要部断面図である。上記のように、半導体基板1S上(の絶縁膜2上)に形成した積層膜3(すなわち窒化チタン膜3a、アルミニウム膜3bおよび窒化チタン膜3cの積層膜)をパターニングすることで、半導体基板1S上(の絶縁膜2上)に下部電極配線M0(第1金属膜パターン)を形成し(ステップS1)、それによって上記図5に対応する図16の構造が得られる。下部電極配線M0の隣接間距離(隣り合う下部電極配線M0の間隔)Dは、例えば2μm程度である。
図16の構造が得られた後、図17(図17は上記図6と同じ工程段階に対応する)に示されるように、半導体基板1S上(の絶縁膜2上)に、下部電極配線M0(第1金属膜パターン)を覆うように、絶縁膜4(第1絶縁膜)を形成(堆積)する(ステップS2)。絶縁膜4は、例えば酸化シリコン膜などからなり、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて形成することができる。絶縁膜4の厚さ(堆積厚さ)Tは、下部電極配線M0の隣接間距離Dの半分以下(すなわちT≦D/2)であり、例えば600nm程度である。
次に、図18に示されるように、絶縁膜4を、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)が露出するまで、異方性のドライエッチング法によりエッチバック(全面エッチング)することにより、下部電極配線M0(下部電極M0E)の側面(側壁)にサイドウォール(側壁絶縁膜)SWを形成する(ステップS3)。すなわち、ステップS3で、絶縁膜4の全面(上面全面、主面全面)に対してエッチングを行うことにより、下部電極配線M0(第1金属膜パターン)の上面上の絶縁膜4(第1絶縁膜)を除去し、かつ隣り合う下部電極配線M0(第1金属膜パターン)間に絶縁膜4(第1絶縁膜)の一部(ここではサイドウォールSW)を残す。これにより、ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程では、下部電極配線M0(第1金属膜パターン)の側壁(側面)上に、絶縁膜4の一部が側壁絶縁膜(サイドウォールSW)として残存する。
また、ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程では、フォトレジスト膜のようなエッチングマスクは用いず、絶縁膜4の全面に対してエッチングを行う(すなわち絶縁膜4を全面でエッチングする)ことにより、隣り合う下部電極配線M0の間に絶縁膜4の一部をサイドウォールSWとして残し、それ以外(サイドウォールSW以外)の絶縁膜4を除去して、下部電極配線M0の上面全面上から絶縁膜4を完全に除去するようにする。
ステップS2での絶縁膜4の堆積厚み(上記厚さT)が厚すぎると、絶縁膜4を異方性エッチングしても、サイドウォールSWがうまく形成されない可能性があるが、下部電極配線M0の隣接間距離Dの半分以下とすることで、絶縁膜4の異方性エッチングによりサイドウォールSWを的確に形成できるようになる。
ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程では、サイドウォールSWを形成するので、異方性ドライエッチングを行い、絶縁膜4を選択的にエッチングする必要がある。このため、ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程では、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)のようなイオンアシストドライエッチング(イオンエッチング、イオンアシストエッチング、反応性イオンエッチング)を行うことが好ましい。
ステップS3で行うイオンアシストドライエッチングは、ラジカルによる反応(化学的作用)と合わせてイオン衝撃(イオンを用いたアタック、物理的作用、イオンアシスト効果)を用いることによって対象物(ここでは絶縁膜4)のエッチングを促進(進行)する。すなわち、イオンアシストドライエッチングは、ラジカルによる反応と合わせてイオン衝撃によってエッチングを促進(進行)するイオンアシスト効果を有するドライエッチングである。このため、ステップS3の絶縁膜4のエッチバックに用いられるガス(エッチングガス)は、アルゴン(Ar)またはアルゴン(Ar)以降の原子番号の希ガス(rare gas)を含有しており、そのようなガスをプラズマ化(イオン化)してステップS3の絶縁膜4のエッチバックが行われる。アルゴン(Ar)およびアルゴン(Ar)以降の原子番号の希ガス(すなわちアルゴン(Ar),クリプトン(Kr),キセノン(Xe)およびラドン(Rn))のうち、より安価なアルゴン(Ar)ガスを用いれば、低コスト化が可能なので、より好ましい。また、ステップS3の絶縁膜4のエッチバックは、イオンを加速するため、半導体基板1Sにバイアス電圧を印加しながら行うことが好ましい。
また、ステップS3の絶縁膜4のエッチバックに用いられるガス(エッチングガス)は、上記のようにアルゴン(Ar)またはアルゴン(Ar)以降の原子番号の希ガスを含有するとともに、更にフッ素系ガス(フッ素含有ガス、フッ化物ガス)、例えばCFやCHFなども含有していることが好ましい。すなわち、希ガス(アルゴン(Ar)またはアルゴン(Ar)以降の原子番号の希ガス)とフッ素系ガスとを含有するガスをプラズマ化して、絶縁膜4のエッチバック(イオンアシストドライエッチング)が行われる。従って、ステップS3の絶縁膜4のエッチバックでは、アルゴン(Ar)イオン(またはそれ以降の原子番号の希ガス(rare gas)イオン)の物理的作用(イオン衝撃)と、フッ素(F)ラジカルまたはフッ化物ラジカルの化学的反応とによって、エッチング(物理的・化学的エッチング)を進行(促進)させることができ、これにより、エッチングの異方性と選択性の両立が可能になる。例えば、CFガスとCHFガスとArガスの混合ガスをエッチングガスとして用いた平行平板方式の異方性RIE(反応性イオンエッチング)法を用いて、ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程を行うことができる。
ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程では、下部電極配線M0(下部電極M0E)の側面(側壁)に残存する絶縁膜4からなるサイドウォール(側壁絶縁膜)SWを形成するとともに、下部電極配線M0の上面上の絶縁膜4を完全に除去して下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)を露出させる。上記のように、ステップS3のエッチバック工程にイオン衝撃によるエッチングを備えたエッチング法(イオンアシストドライエッチング)を用いているので、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)が露出した段階で、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)がイオン衝撃により削られ(エッチングされ、スパッタされ)てしまう。ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程において、下部電極配線M0の上面上の絶縁膜4のエッチング残りを防止するには、ある程度のオーバーエッチングを行う必要があるので、その間、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)へのイオン衝撃は継続する。
このため、ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程において、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)が露出した際に、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)がスパッタされ、図18に模式的に示されるように、半導体基板1S(半導体ウエハ)の全面に(すなわち絶縁膜2、下部電極配線M0およびサイドウォールSWの表面に)、金属元素を含有する堆積物(金属含有堆積物、反応生成物、チタン系反応生成物)21が堆積される。なお、図18には、堆積物21が膜状(層状)に堆積した状態を図示しているが、堆積物21の堆積状態はこれに限定されず、例えば、堆積物21が堆積している部分と堆積していない部分が混在している場合や、堆積物21が厚く堆積している部分と薄く堆積している部分が混在している場合なども含むものとする。
堆積物21は、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)がイオン衝撃などによって削られた(スパッタされた)ものと、エッチバックに用いているガス(エッチングガス)の成分とが反応した反応生成物であり、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)を構成する金属元素(ここでは窒化チタン膜3cを構成するチタン(Ti))を含有している。すなわち、堆積物21は、ステップS3の絶縁膜4のエッチバック(エッチング)中に堆積する堆積物であり、下部電極配線M0の上面(すなわち最上層の窒化チタン膜3cの上面)を構成する金属元素(ここではTi)を含有しており、金属含有堆積物とみなすことができる。堆積物21は、絶縁膜2およびサイドウォールSWの表面上にも堆積(付着)される。
次に、ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程中に半導体基板1Sの表面に堆積した上記の堆積物21を除去する(ステップS4)。ステップS4においては、図19に示されるように、エッチング処理22を用いて堆積物21を除去する。なお、図19には、堆積物21を除去するためのエッチング処理22が模式的に示されている。
上記のように、ステップS3のエッチング中に堆積した堆積物21は、隣り合う下部電極配線M0間に残存する絶縁膜4(ここではサイドウォールSW)上にも堆積しているので、ステップS4では、隣り合う下部電極配線M0(第1金属膜パターン)間に残存する絶縁膜4(ここではサイドウォールSW)上に堆積した堆積物21(金属含有堆積物)も、エッチング処理22により除去される。
ステップS4の堆積物21の除去工程(すなわちエッチング処理22)は、堆積物21を除去(エッチング)でき、かつ絶縁膜4(サイドウォールSW)が除去(エッチング)されにくいようなエッチング法を用いる必要がある。また、サイドウォールSWの側壁上からも堆積物21を除去するには、エッチング処理22が等方性のエッチング処理であることが好ましい。このため、ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程とは異なり、ステップS4の堆積物21の除去工程(すなわちエッチング処理22)は、イオン衝撃を用いない、ラジカルエッチングにより行うことが好ましい。
本実施の形態とは異なり、ステップS4の堆積物21の除去工程を、イオン衝撃を用いたエッチング(イオンエッチング)により行った場合、堆積物21を除去するだけでなく、酸化シリコンなどからなるサイドウォールSW(絶縁膜4)もエッチングされてしまい、せっかく形成したサイドウォールSWが後退してしまう。
それに対して、本実施の形態では、ステップS4の堆積物21の除去工程(エッチング処理22)に、イオン衝撃を用いないラジカルエッチング(ケミカルドライエッチング、化学的ドライエッチング)を用いることで、サイドウォールSW(絶縁膜4)や下部電極配線M0のエッチングを抑制または防止しながら、堆積物21をエッチングして除去することができる。
ラジカルエッチング(ここではステップS4のエッチング処理22)は、フッ素(F)ラジカルまたはフッ化物ラジカルなどの化学的反応(化学的作用)によって対象物(ここでは堆積物21)をエッチングするが、イオン衝撃(イオンを用いたアタック、物理的作用)によるエッチングは行われないようにする。このため、ステップS4の堆積物21の除去工程(エッチング処理22)では、半導体基板1Sにバイアス電圧を印加せずにドライエッチング(プラズマエッチング)を行うことが好ましい。また、ステップS4の堆積物21の除去工程(エッチング処理22)に用いられるガス(エッチングガス)は、例えばCFなどのフッ素系ガス(フッ化物ガス、フッ素含有ガス)を含有し、かつアルゴン(Ar)およびアルゴン(Ar)以降の原子番号の希ガス(すなわちアルゴン(Ar),クリプトン(Kr),キセノン(Xe)およびラドン(Rn))を含有せず、そのようなガスをプラズマ化して上記エッチング処理22(ラジカルエッチング)が行われる。
このように、ステップS4では、イオン衝撃を用いないラジカルエッチング(エッチング処理22)により堆積物21を除去し、用いるエッチングガスはフッ素系ガスを含有している。また、ステップS4のエッチング処理22のエッチングガスが、更に酸素(O)ガスを含有していれば、より好ましく、エッチングガスが、CFガスのようなフッ素系ガスだけでなくO(酸素)ガスも含有していることで、フッ素(F)ラジカルまたはフッ化物ラジカル)が生成され易くなる。例えば、CF(四フッ化炭素)ガスとO(酸素)ガスとの混合ガスを用いて、半導体基板1Sにバイアス電圧を印加せずにドライエッチング(プラズマエッチング)することで、ステップS4のエッチング処理22(ラジカルエッチング)を行うことができる。また、ステップS4のエッチング処理22では、エッチングガスが希釈ガスを含有していても良い。
また、下部電極配線M0が最上層に窒化チタン膜3cを有する積層膜からなる場合は、ステップS4の堆積物21の除去(エッチング処理22)には、四フッ化炭素(CF)ガスと酸素(O)ガスの混合ガスを用いたラジカルエッチングを行うことが好ましく、これにより、サイドウォールSW(絶縁膜4)のエッチングを抑制または防止しながら、堆積物21を選択的にエッチングして除去することができる。例えば、CFガスおよびOガスの混合ガスを用いたダウンフロー方式の等方性ラジカルエッチング処理により、ステップS4のエッチング処理22を行うことができる。
また、下部電極配線M0の最上層として、窒化チタン膜3cの代わりにタングステン(W)膜を用いることもでき、この場合、堆積物21はチタン(Ti)ではなくタングステン(W)を含有する。このため、窒化チタン膜3cの代わりにタングステン膜を用いた場合には、ステップS4でタングステン系反応生成物である堆積物21を除去することになるので、ステップS4で行うエッチング処理22には、フッ素系ガスとして六フッ化硫黄(SF)ガスを用いることが好ましく、これにより、サイドウォールSW(絶縁膜4)のエッチングを抑制または防止しながら、タングステン系反応生成物である堆積物21を選択的にエッチングして除去することができる。
このように、ステップS4の堆積物21の除去のためのエッチング処理22を等方性のラジカルエッチング処理により行うことにより、サイドウォールSWの後退を防止しつつ、上記ステップS3のエッチング中に半導体基板1S(半導体ウエハ)全面に堆積した上記の堆積物21を除去することができる。なお、ステップS4のエッチング処理22で、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)も若干エッチングされるので、ステップS4のエッチング処理22での窒化チタン膜3cのエッチング量(削れ量)に応じて、予め窒化チタン膜3cを厚く成膜しておいても良い。ステップS4のエッチング処理22による堆積物21の除去量は、平坦な窒化チタン膜に換算して例えば20nm程度以下である。
ステップS4では、堆積物21を除去するために、例えば、アンモニアと過酸化水素水の混合液でウエットエッチングする方法も考えられるが、この場合、もしサイドウォールSWのリセス(後退)により下部電極配線M0の側壁面でアルミニウム膜3bが露出していると、アルミニウム膜3bも腐食もしくはエッチングされてしまうので好ましくない。このため、ステップS4の堆積物21の除去工程(エッチング処理22)では、上記のようなウエットエッチングではなく、アルミニウム膜3bがエッチングされないようなラジカルエッチング(ケミカルドライエッチング)を用いる。
次に、半導体基板1S(半導体ウエハ)の表裏両面(第1主面および第2主面)を水洗浄等で洗浄し(ステップS5)、それから、例えば150℃程度で2分間程度ベーキング処理して半導体基板1S(半導体ウエハ)を乾燥させる(ステップS6)。
次に、図20に示されるように、下部電極配線M0(第1金属膜パターン)の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)の窒化処理(窒化還元処理、下部電極配線M0の上面を窒化する処理)23を行う(ステップS7)。窒化処理23は、半導体基板1S(半導体ウエハ)をNHプラズマ(アンモニアプラズマ)雰囲気中に晒すことで行うことができる。図20には、窒化処理23が模式的に示されている。図示はしないけれども、ステップS4の堆積物21の除去工程(等方性ラジカルエッチング処理)を行っても半導体基板1S(半導体ウエハ)の表面(第1主面)に残存した炭素成分(フロロカーボン系ポリマ)も、ステップS7の窒化処理23で、NHラジカルによって除去される。なお、ステップS7の窒化処理23で用いるガスは、NH(アンモニア)ガスが好ましいが、これに限定されるものではなく、例えば、N(窒素)ガスとH(水素)ガスの混合ガス、あるいはN(窒素)ガスの単独ガスでも良い。すなわち、ステップS7の窒化処理23は、窒素(窒素元素)を含有するガスを用いたプラズマ処理により行うことができる。
次に、図21に示されるように、半導体基板1Sの第1主面上の全面に(すなわち絶縁膜2上に)、下部電極配線M0(下部電極M0E)およびサイドウォールSWを覆うように、絶縁膜5を形成(堆積)する(ステップS8)。絶縁膜5は、下部電極配線M0と後で形成される上部電極配線M1の間の絶縁膜となる。絶縁膜5形成以降の工程は、上記図8〜図14を参照して説明した通りであるので、ここではその説明を省略する。
次に、本実施の形態の効果について、より詳細に説明する。
本実施の形態では、下部電極配線M0と上部電極配線M1とを用いて、静電型可変容量を用いた超音波送受信センサ素子を形成している。半導体基板1S上に下部電極配線M0と上部電極配線M1を形成しているので、下部電極配線M0と上部電極配線M1をそれぞれ複数チャネルに分割して制御することが容易である。このため、1次元振動子アレイはもちろん、1.5次元アレイや2次元アレイの実現も容易である。
また、本実施の形態では、半導体基板1S上に、半導体プロセスの配線工程と同様のプロセスで下部電極配線M0および上部電極配線M1を形成できるので、同じ半導体基板1S(すなわち同じ半導体チップ1内)に、他の半導体素子、例えば選択スイッチやセンスアンプ等を混載することが容易である。
また、本実施の形態では、半導体プロセスで用いられているアルミニウム配線により下部電極配線M0(下部電極M0E)および上部電極配線M1(上部電極M1E)を形成しているので、下部電極配線M0および上部電極配線M1の抵抗を低減して、超音波送受信センサの性能を向上することができる。
しかしながら、上記図2や図3などからも分かるように、下部電極配線M0と上部電極配線M1は互いに交差(直交)しており、隣り合う下部電極配線M0(第1金属膜パターン)の間の領域の上方を横切るように上部電極配線M1(第2金属膜パターン)が延在しており、隣り合う下部電極配線M0間を上部電極配線M1が跨る形となっている。特に、上部電極配線M1において上部電極M1E間を連結する連結部M1Cが、下部電極配線M0の隣接間領域の上方を横切っている。このため、下部電極配線M0による段差に起因して、種々の問題が発生する可能性がある。
図22は、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ1)の要部断面図である。図22は、上記図16〜図21に対応する領域(すなわち上記図2のX2−X2線の断面図)が示されており、上部電極配線M1よりも上の構造は、図示を省略している。図23は、第1の比較例の半導体装置の要部断面図であり、本実施の形態の図22に対応するものである。図23の第1の比較例では、本実施の形態とは異なり、ステップS1で下部電極配線M0を形成した後、ステップS2〜S7に相当する工程を行うことなく、ステップS8の絶縁膜5の堆積工程を行い、それ以降は、本実施の形態と同様の工程を行った場合に対応する。すなわち、図23の第1の比較例では、サイドウォールSWが形成されていない。
図23の第1の比較例では、サイドウォールSWが形成されていないので、下部電極配線M0の垂直段差部(下部電極配線M0の側壁によって形成される段差部)が発生する。このため、下部電極配線M0の垂直段差部を反映して絶縁膜5以降の各膜が形成され、隣り合う下部電極配線M0間の領域の上部において、各膜に段差が生じる。下部電極配線M0は、厚みがかなり厚い(例えば厚み600nm程度)ため、図23の第1の比較例では、隣り合う下部電極配線M0間の領域の上部の段差もかなり大きくなっている。
このため、図23の第1の比較例では、隣り合う下部電極配線M0間の領域の上部において、上部電極配線M1用の導体膜(積層膜8)のパターニングが困難になる可能性があり、また、たとえ上手くパターニングして上部電極配線M1を形成できたとしても、隣り合う下部電極配線M0間の領域の上部において、上部電極配線M1(特に連結部M1C)が折れ曲がって断線する可能性がある。また、下部電極配線M0と上部電極配線M1の間の絶縁膜5,7の成膜カバレッジが不足し、下部電極配線M0と上部電極配線M1の間のショートやリークを生じ易くして、下部電極配線M0と上部電極配線M1間の耐圧が低下する可能性がある。また、下部電極配線の垂直段差部近傍で上記犠牲パターン6を除去しきれずにパターン剥がれの原因となる可能性がある。これらの問題は、安定して所望の絶縁特性を有する静電型可変容量を形成することを困難とし、容量検出型超音波センサの信頼性を低下させ、製造歩留まりを低下させてしまう。
それに対して、本実施の形態では、ステップS1で下部電極配線M0(下部電極M0E)を形成した後、上記ステップS2,S3を行って、下部電極配線M0(下部電極M0E)の側壁上にサイドウォールSWを形成している。このため、図22にも示されるように、隣り合う下部電極配線M0間にサイドウォールSWが存在し、このサイドウォールSWにより、下部電極配線M0の垂直段差を緩和することができ、隣り合う下部電極配線M0間の領域の上部において、各膜に段差が生じにくくなる。このため、本実施の形態では、隣り合う下部電極配線M0間の領域の上部において、上部電極配線M1用の導体膜(積層膜8)をパターニングし易く、また、隣り合う下部電極配線M0間の領域の上部において、上部電極配線M1(連結部M1C)が折れ曲がるのを抑制または防止できる。従って、上部電極配線M1の断線を抑制または防止できる。また、下部電極配線M0の側壁上にサイドウォールSWが設けられているので、下部電極配線M0と上部電極配線M1の間の絶縁膜5,7の成膜カバレッジを向上でき、下部電極配線M0と上部電極配線M1の間のショートやリークの発生を防止でき、下部電極配線M0と上部電極配線M1間の耐圧を向上することができる。また、上記犠牲パターン6のエッチング残りを防止できる。従って、所望の絶縁特性を有する静電型可変容量を安定して形成することが可能となり、容量検出型超音波センサの信頼性を向上でき、半導体装置の製造歩留まりを向上することができる。なお、後述する実施の形態2における埋め込み絶縁膜4aも、このような効果を有している。従って、本実施の形態および後述の実施の形態2は、隣り合う下部電極配線M0(第1金属膜パターン)の間の領域の上方を横切るように上部電極配線M1(第2金属膜パターン)が延在している場合に適用すれば、より効果が大きい。
しかしながら、本発明者の検討によれば、サイドウォールSW形成のためにステップS3でサイドウォールSW形成用の絶縁膜4をエッチバックする際に、オーバーエッチングにより、下部電極配線M0の最上層の窒化チタン膜3cが削れ(スパッタされ、エッチングされ)、上記のような堆積物21が半導体基板1S(半導体ウエハ)の全面に堆積してしまうことが分かった。
本実施の形態とは異なり、ステップS1〜S3を行った後、ステップS4〜S7を行わなかった場合、堆積物21が残存したまま半導体装置が製造されてしまい、製造された半導体装置において、隣り合う下部電極配線M0間が、サイドウォールSWおよび絶縁膜2上に残存している堆積物21を介して繋がったような状態となる。この場合、堆積物21は、上記のように金属元素を含有しているので、導電体的な振る舞いを示し、堆積物21がリークパス(リーク電流経路、導電経路)となって、隣り合う下部電極配線M0間のリーク電流が増加し、また、隣り合う下部電極配線M0間に堆積物21が存在することで、隣り合う下部電極配線M0間の絶縁耐圧が低下する可能性がある。これは、半導体装置の信頼性を低下させ、また、半導体装置の製造歩留まりを低下させてしまう。
それに対して、本実施の形態では、ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程中に半導体基板1Sの表面に堆積した堆積物21を、ステップS4のエッチング処理22(ラジカルエッチング)で除去する。このステップS4のエッチング処理22により、隣り合う下部電極配線M0間のサイドウォールSWおよび絶縁膜2の表面上の堆積物21が除去される。これにより、製造された半導体装置においては、隣り合う下部電極配線M0間のサイドウォールSWおよび絶縁膜2上(すなわちサイドウォールSWおよび絶縁膜2の表面と絶縁膜5の下面の間)に堆積物21が残存せず、堆積物21に起因したリークパスなどが、隣り合う下部電極配線M0間に形成されるのを防止できる。このため、隣り合う下部電極配線M0間のリーク電流を低減でき、また、隣り合う下部電極配線M0間の絶縁耐圧を向上することができる。従って、半導体装置の信頼性を向上させ、また、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。
また、本実施の形態とは異なり、ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程において、下部電極配線M0の上面(窒化チタン膜3cの上面)が露出する前にエッチングを終了させ、下部電極配線M0の上面(窒化チタン膜3cの上面)上から絶縁膜4を完全には除去せずに、下部電極配線M0の上面(窒化チタン膜3cの上面)上に絶縁膜4を残存させることも考えられる。しかしながら、絶縁膜などを成膜する際に、その堆積膜厚を所定の厚みに制御することに比べて、絶縁膜などをエッチングする際に、その絶縁膜の残存膜厚を所定の厚みに制御することは難しい。このため、下部電極配線M0の上面上に絶縁膜4を残存させた場合、下部電極配線M0の上面上の絶縁膜4の残存膜厚を所定の厚みに制御するのは難しく、下部電極配線M0上に残存する絶縁膜4の膜厚が半導体ウエハ毎にばらついてしまう。また、絶縁膜4をエッチングではなく、CMP処理する場合であっても、下部電極配線M0上の絶縁膜4の残存膜厚を所定の厚みに制御するのは難しい。従って、下部電極配線M0の上面上に絶縁膜4を残存させた場合、下部電極M0Eと上部電極M1Eの間の距離を所定の値に制御するのが難しく、これは、下部電極配線M0(下部電極M0E)および上部電極配線M1(上部電極M1E)により形成される容量素子(振動子20)の静電容量値の基準値(設計値)からの変動を招いてしまう。すなわち、下部電極配線M0(下部電極M0E)および上部電極配線M1(上部電極M1E)により形成される容量素子(振動子20)は、下部電極配線M0上の絶縁膜4の残存膜厚により静電容量が変わるため、静電容量値の制御性を考慮すると、下部電極配線M0の上面上に絶縁膜4を残すことは好ましくない。
それに対して、本実施の形態では、ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程においては、下部電極配線M0の上面(窒化チタン膜3cの上面)が露出するまで絶縁膜4の全面に対してエッチング(全面エッチング)を行い、下部電極配線M0の上面の全面上から絶縁膜4を完全に除去する。これにより、下部電極配線M0の上面上には絶縁膜4は残存しないので、下部電極M0Eと上部電極M1Eの間の距離は、絶縁膜4の堆積膜厚、犠牲パターン6形成用の犠牲膜(多結晶シリコン膜)の堆積膜厚(これが空洞部VRの厚みに相当する)、および絶縁膜5の堆積膜厚により制御することができる。絶縁膜などをエッチングする際に、その絶縁膜の残存膜厚を所定の厚みに制御することに比べて、絶縁膜などを成膜する際に、その堆積膜厚を所定の厚みに制御することは容易なので、下部電極M0Eと上部電極M1Eの間の距離を所定の距離に的確に制御することができる。このため、下部電極配線M0(下部電極M0E)および上部電極配線M1(上部電極M1E)により形成される容量素子(振動子20)の静電容量値の基準値(設計値)からの変動を抑制または防止でき、設計値通りの振動子20(容量素子)を形成することが可能となる。
そして、本実施の形態では、ステップS3において下部電極配線M0の上面(窒化チタン膜3cの上面)が露出するまで絶縁膜4のエッチバック(全面エッチング)を行ったことによって生じる堆積物21の問題については、上記のように、ステップS4で堆積物21を除去することにより解決することができる。
このように、本実施の形態では、ステップS1で、半導体基板1S上(の絶縁膜2上)に下部電極配線M0(第1金属膜パターン)を形成してから、ステップS2で、半導体基板1S上(の絶縁膜2上)に、下部電極配線M0(第1金属膜パターン)を覆うように、絶縁膜4(第1絶縁膜)を形成する。それから、ステップS3で、絶縁膜4の全面に対してエッチングを行うことにより、下部電極配線M0(第1金属膜パターン)の上面上の絶縁膜4(第1絶縁膜)を除去し、かつ隣り合う下部電極配線M0(第1金属膜パターン)間に絶縁膜4(第1絶縁膜)の一部(ここではサイドウォールSW)を残す。そして、ステップS4で、隣り合う下部電極配線M0(第1金属膜パターン)間に残存する絶縁膜4(第1絶縁膜)の一部(ここではサイドウォールSW)上に堆積した堆積物21(金属含有堆積物)を除去する。このステップS4の堆積物21(金属含有堆積物)の除去(エッチング処理22)には、イオン衝撃を用いないラジカルエッチングを用いる。このようにすることで、隣り合う下部電極配線M0間に絶縁膜4(ここではサイドウォールSW)を残すとともに、下部電極配線M0の上面全面を露出させることができ、しかも、後でリークパスを形成する可能性がある堆積物21を除去して、製造される半導体装置の信頼性を向上させ、また、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。
図24は、本実施の形態の半導体装置と、第2の比較例の半導体装置のリーク電流を示すグラフである。図24のグラフの横軸は、印加電圧が100Vのときの隣接する下部電極配線M0間のリーク電流値に対応し、図24のグラフの縦軸は累積確率(Cumulative Probability)に対応する。また、図24のグラフには、本実施の形態のようにステップS2,S3によりサイドウォールSWを形成した後にステップS4のエッチング処理22により堆積物21を除去する工程を行って製造した半導体装置(図24のグラフ中に「本実施の形態」として示してある)と、本実施の形態とは異なり、ステップS2,S3によりサイドウォールSWを形成した後にステップS4のエッチング処理22を行わずに(すなわち堆積物21を除去せずに)製造した半導体装置(図24のグラフ中に「第2の比較例」として示してある)の両方について、グラフ化してある。
本実施の形態とは異なり、ステップS2,S3によりサイドウォールSWを形成した後にステップS4のエッチング処理22を行わなかった第2の比較例の半導体装置では、堆積物21が残存してリークパスとなったことにより、図24のグラフに示されるように、隣接する下部電極配線M0間のリーク電流値が大きく、またリーク電流値のばらつきも大きくなっている。それに対して、本実施の形態の半導体装置では、ステップS2,S3によりサイドウォールSWを形成した後にステップS4のエッチング処理22により堆積物21を除去したことにより、図24のグラフに示されるように、隣接する下部電極配線M0間のリーク電流値が小さくなり、またリーク電流値のばらつきも低減できる。すなわち、ステップS4の堆積物21の除去工程(エッチング処理22)を行うことで、ステップS4の堆積物21の除去工程を行わない場合に比べて、100V印加時のリーク電流値を、平均値で2桁程度、ばらつきで3桁程度、低減することができる。
このように、ステップS3(後述の実施の形態2ではステップS3b)で絶縁膜4(例えば酸化シリコン膜)に対し高選択な等方性のチタン系反応生成物(堆積物21)の除去処理を行うことにより、隣り合う下部電極配線M0間に残存する絶縁膜4(ここではサイドウォールSW、後述の実施の形態2では埋め込み絶縁膜4a)のリセス(垂直段差)を増やすことなく、導電性を有するチタン系反応生成物(堆積物21)を除去できるため、リーク電流を低減すると共に絶縁耐圧を向上することができる。このため、静電型可変容量素子を、絶縁性能の劣化を防止して形成することができる。従って、半導体装置の高性能化や製造歩留まりの向上が可能になる。
また、本実施の形態では、上記のように、ステップS4の堆積物21の除去工程(エッチング処理22)の後で、ステップS8の絶縁膜5の形成工程の前に、ステップS7の窒化処理23を行っている。ステップS7の窒化処理23は、窒素(N)元素を含有するガスを用いたプラズマ処理により行う。これにより、次のような効果を得ることができる。
すなわち、下部電極配線M0の最上層の窒化チタン膜3cは、ステップS3のエッチバック工程およびステップS4のエッチング処理22に晒されることにより、その表面が、チタン(Ti)と窒素(N)の結合が不完全な状態になり、局所的に酸化され易い状態に変質する。この状態のままだと、窒化チタン膜3cの表面でチタン酸化物からなる核が生成し、チタン酸化物からなる凹凸核が発生する。この窒化チタン膜3cの表面で発生したチタン酸化物からなる凹凸核は、下部電極配線M0の上面の平坦度を低下させ、絶縁耐圧を低下させる可能性がある。また、空洞部VRを形成するために犠牲パターン6をウエットエッチングする際に、エッチング液が上記チタン酸化物からなる凹凸核に起因した凹凸部から染込み、下部電極配線M0が侵食される可能性がある。それに対して、本実施の形態では、ステップS3のエッチバック工程とステップS4のエッチング処理22により、下部電極配線M0の最上層の窒化チタン膜3cの上面で、チタン(Ti)と窒素(N)の結合が不完全な状態になり、局所的に酸化され易い状態に変質したとしても、ステップS7の窒化処理23を行うことにより、下部電極配線M0の最上層の窒化チタン膜3cの上面を窒化(還元)でき、窒化チタン膜3cの上面が緻密に窒化されるため、窒化チタン膜3cの表面でのチタン酸化物からなる核(凹凸核)の発生を防止できる。従って、下部電極配線M0の上面の平坦度を向上させ、絶縁耐圧を向上させることができる。また、空洞部VRを形成するために犠牲パターン6をウエットエッチングする際に、エッチング液が染込んで下部電極配線M0が侵食されるのを防止することができる。
また、ステップS4の堆積物21の除去工程(エッチング処理22)の後で、ステップS7の窒化処理23の前に、酸素プラズマ処理を行わないことが好ましい。本実施の形態とは異なり、ステップS4の堆積物21の除去工程(エッチング処理22)の後で、ステップS7の窒化処理23の前に、酸素プラズマ処理(例えば酸素(O)ガスの単独ガスを用いたプラズマ処理)を行うと、下部電極配線M0の最上層の窒化チタン膜3cの表面が酸化されてチタン酸化物からなる凹凸核が生成されてしまい、その後にステップS7の窒化処理23を行っても、下部電極配線M0の最上層の窒化チタン膜3cの表面からチタン酸化物からなる凹凸核を無くすことが難しい。このため、本実施の形態では、ステップS4の堆積物21の除去工程(エッチング処理22)の後で、酸素プラズマ処理(例えば酸素(O)ガスの単独ガスを用いたプラズマ処理)を行うことなく、ステップS7の窒化処理23を行うことで、下部電極配線M0の最上層の窒化チタン膜3cの表面が酸化されてチタン酸化物からなる凹凸核が生成されるのを、より的確に防止できる。
このように、下部電極配線M0の最上層の窒化チタン膜3cの表面状態が、絶縁膜4のエッチバック処理およびチタン系反応生成物(堆積物21)の除去処理(エッチング処理22)に晒されることにより、局所的に酸化され易い状態に変質するが、ステップS7の窒化処理23(窒化還元処理)を施すことで表面が緻密に窒化されるため、チタン酸化物からなる凹凸核の発生を防止することができるようになる。
また、ステップS7の窒化処理23は、次のような効果も有している。
すなわち、ステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程で炭素(C)とフッ素(F)とを構成元素とするガス(例えばCFガスやCHFガス)をエッチングガスとして用いているので、ステップS3のエッチバック工程中に金属元素(ここではTi)を含有する堆積物21だけでなく、炭素(C)とフッ素(F)を含有するフロロカーボン(フルオロカーボン、fluorocarbon)系のポリマも半導体基板1S(半導体ウエハ)の全面に堆積(付着)する。このフロロカーボン系のポリマは、ステップS4のエッチング処理22で、かなり除去されるが、一部が除去されずに、ステップS4のエッチング処理22を行った後に残存する可能性がある。また、ステップS4のエッチング処理でも炭素(C)とフッ素(F)とを構成元素とするガス(例えばCFガス)をエッチングガスとして用いているので、ステップS4のエッチング処理22中にもフロロカーボン系のポリマが堆積する可能性がある。このため、ステップS4の堆積物21の除去工程(エッチング処理22)の後で、半導体基板1S(半導体ウエハ)上にフロロカーボン系のポリマが堆積している可能性がある。金属元素(ここではTi)を含有する堆積物21は金属元素に起因してリークパスを形成しやすいのに対して、フロロカーボン系のポリマは、金属元素を含有していない分、リーク電流への影響は少ない。しかしながら、フロロカーボン系のポリマは、フッ素を含有しているので、信頼性(ステップS8の絶縁膜5の接着性)を高める上では、除去しておくことが好ましい。本実施の形態では、ステップS7の窒化処理23に、窒素(N)元素を含有するガスを用いたプラズマ処理、より好ましくはアンモニア(NH)ガスを用いたプラズマ処理(アンモニアプラズマ処理)を用いることで、ステップS7の窒化処理中に発生したラジカル(窒素ラジカルまたはNHラジカルのような窒化物ラジカル)によって、上記フロロカーボン系のポリマを除去することができる。
このように、ステップS7の窒化処理23によって、下部電極配線M0の最上層の窒化チタン膜3cの上面の窒化(還元)処理と、フロロカーボン系のポリマの除去処理とを行うことができる。従って、製造された半導体装置の信頼性をより向上させることができる。また、ステップS7の窒化処理23は、下部電極配線M0(第1金属膜パターン)が、最上層に窒化チタン膜3c(窒化金属膜)を有する積層膜からなる場合に行えば、より有効である。
次に、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ1)を、例えば超音波エコー診断装置に適用した場合について説明する。
超音波エコー診断装置は、音波の透過性を利用し、外から見ることのできない生体内部を、可聴音領域を越えた超音波を用いてリアルタイムで画像化して目視可能にした医療用診断装置である。この超音波エコー診断装置のプローブ(探触子)を図25に示す。
プローブ30は、超音波の送受信部である。図25に示されるように、プローブ30を形成するプローブケース30aの先端面には上記半導体チップ1がその第1主面(複数の振動子20の形成面)を外部に向けた状態で取り付けられている。さらに、この半導体チップ1の第1主面側には、音響レンズ30bが取り付けられている。
超音波診断に際しては、上記プローブ30の先端(音響レンズ30b側)を体表(体の表面)に当てた後、これを徐々に微少位置ずつずらしながら走査する。この時、体表に当てたプローブ30から生体内に数MHzの超音波パルスを送波し、音響インピーダンスの異なる組織境界からの反射波(反響またはエコー)を受波する。これにより、生体組織の断層像を得て、対象に関する情報を知ることができるようになっている。超音波を送波してから受波するまでの時間間隔によって反射体の距離情報が得られる。また、反射波のレベルまたは外形から反射体の存在または質に関する情報が得られる。
このような超音波エコー診断装置のプローブ30に本実施の形態の半導体チップ1を用いることにより、プローブ30の信頼性を向上でき、製品寿命を向上させることができる。
(実施の形態2)
図26は、本実施の形態の半導体装置の製造工程の一部の製造プロセスフロー図であり、上記実施の形態1の図15に対応するものである。図27〜図32は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部断面図であり、上記実施の形態1の図17〜図21に対応するものである。すなわち、図27〜図32には、上記図2のX2−X2線に相当する箇所の断面図が示されている。
上記実施の形態1では、下部電極配線M0(第1金属膜パターン)の側壁上に、絶縁膜4の一部を側壁絶縁膜(サイドウォールSW)として残存させていたが、本実施の形態では、隣り合う下部電極配線M0(第1金属膜パターン)の間に、絶縁膜4の一部を埋め込み絶縁膜4aとして残存させる。従って、上記実施の形態1のサイドウォールSWに対応するものが、本実施の形態では埋め込み絶縁膜4aである。
本実施の形態の半導体装置の製造工程は、下部電極配線M0の形成工程(ステップS1の工程)までは、上記実施の形態1と同様であるので、ここではその説明は省略する。
上記実施の形態1と同様にして、上記図16(図5)の構造が得られた後、上記実施の形態1と同様、本実施の形態においても、図27に示されるように、半導体基板1S上(の絶縁膜2上)に、下部電極配線M0を覆うように、絶縁膜4を形成(堆積)する(ステップS2a)。絶縁膜4の材料と形成法は上記実施の形態1と同様であるが、本実施の形態においては、絶縁膜4の厚さ(堆積厚さ)Tは、下部電極配線M0の隣接間距離Dの半分以上(すなわちT≧D/2)とする。また、絶縁膜4の厚さ(堆積厚さ)Tが、下部電極配線M0の厚みTの2倍以上である(すなわちT≧2T)ことが、より好ましい。下部電極配線M0の隣接間距離Dは、上記実施の形態1と同様に例えば2μm程度であり、下部電極配線M0の厚みTは、上記実施の形態1と同様に例えば600nm程度であるので、絶縁膜4の厚さTは、例えば1500nm程度とすることができる。
次に、絶縁膜4をCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)処理する(ステップS3a)。すなわち、ステップS3aで、絶縁膜4の上部を化学機械研磨法(CMP処理)で除去する。このステップS3aのCMP処理により、図28に示されるように、絶縁膜4の上部が除去され、絶縁膜4の平坦な上面が得られる。このステップS3aのCMP処理の際には、下部電極配線M0の上面(すなわち最上層の窒化チタン膜3cの上面)が露出する前に、CMP処理を終了する。このため、ステップS3aでCMP処理を行っても、下部電極配線M0の上面上に絶縁膜4が残存し、下部電極配線M0の上面は露出されない。上記のように、絶縁膜4の堆積厚みが1500nm程度であった場合、ステップS3aのCMP処理で絶縁膜4を研磨(除去)する量(厚み)は、厚み換算で1200nm程度とすることができる。このため、下部電極配線M0の上面上に絶縁膜4が例えば300nm程度の厚みで残存している。
次に、図29に示されるように、絶縁膜4を、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)が露出するまでエッチバック(全面エッチング)する(ステップS3b)。このステップS3bのエッチバックにより、下部電極配線M0の上面上の絶縁膜4を完全に除去して下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)の全面を露出させるとともに、隣り合う下部電極配線M0の間に絶縁膜4を残存させる。隣り合う下部電極配線M0の間に残存する絶縁膜4は、埋め込み絶縁膜4aとなる。
すなわち、ステップS3bでは、絶縁膜4の全面(上面全面、主面全面)に対してエッチングを行うことにより、下部電極配線M0(第1金属膜パターン)の上面上の絶縁膜4を除去し、かつ隣り合う下部電極配線M0(第1金属膜パターン)間に絶縁膜4の一部(ここでは埋め込み絶縁膜4a)を残す。これにより、ステップS3bでは、隣り合う下部電極配線M0(第1金属膜パターン)の間が、残存する絶縁膜4(ここでは埋め込み絶縁膜4a)で埋め込まれる。
また、ステップS3bの絶縁膜4のエッチバック工程では、フォトレジスト膜のようなエッチングマスクは用いず、絶縁膜4の全面に対してエッチングを行う(すなわち絶縁膜4を全面でエッチングする)ことにより、隣り合う下部電極配線M0の間に絶縁膜4の一部を埋め込み絶縁膜4aとして残し、それ以外(埋め込み絶縁膜4a以外)の絶縁膜4を除去して、下部電極配線M0の上面全面上から絶縁膜4を完全に除去するようにする。
ステップS2aでの絶縁膜4の堆積厚み(上記厚さT)が薄すぎると、ステップS3bで絶縁膜4をエッチバックしたときに、隣り合う下部電極配線M0の間が埋め込み絶縁膜4aで上手く埋め込まれない可能性があるが、ステップS2aでの絶縁膜4の堆積厚み(上記厚さT)を下部電極配線M0の隣接間距離Dの半分以上(すなわちT≧D/2)とすることで、ステップS3bのエッチバックを行った際に、隣り合う下部電極配線M0の間が埋め込み絶縁膜4aで埋まる(満たされる)ようにすることができる。
本実施の形態とは異なり、ステップS3aのCMP処理を下部電極配線M0の上面が露出するまで行い、ステップS3bの絶縁膜4のエッチバック工程を省略することも考えられるが、この場合、下部電極配線M0の表面にスクラッチ(傷)が入ったり、下部電極配線M0の無い部分でディッシングが発生したりするなどの問題が生じ、精度良く製造することが困難となる。
それに対して、本実施の形態では、ステップS3aでは、下部電極配線M0の上面が露出する前にCMP処理を終了し、その後のステップS3bで、絶縁膜4を全面でエッチングすることにより、下部電極配線M0の上面上の絶縁膜4を除去し、かつ隣り合う下部電極配線M0間に埋め込み絶縁膜4aを残している。これにより、CMP処理に起因したスクラッチ(傷)やディッシングの問題を生じることなく、下部電極配線M0の上面全面上の絶縁膜4の除去と埋め込み絶縁膜4aの形成が可能になる。
また、本実施の形態とは異なり、ステップS3aで下部電極配線M0の上面が露出する前にCMP処理を終了した後、ステップS3bを行わず、下部電極配線M0の上面上に絶縁膜4が残存した状態で、絶縁膜5を形成する、あるいは残存する絶縁膜4を絶縁膜5として使用することも考えられる。しかしながら、この場合、下部電極配線M0の上面上の絶縁膜4の残存膜厚を所定の厚みに制御するのは難しく、下部電極配線M0上の絶縁膜4の残存膜厚により容量素子(振動子20)の静電容量が変わってしまうため、静電容量値の制御性を考慮すると、下部電極配線M0の上面上に絶縁膜4を残すことは好ましくない。
それに対して、本実施の形態では、ステップS3aで下部電極配線M0の上面が露出する前にCMP処理を終了し、その後のステップS3bで、下部電極配線M0の上面(窒化チタン膜3cの上面)が露出するまでエッチングを行い、下部電極配線M0の上面(窒化チタン膜3cの上面)の全面上から絶縁膜4を完全に除去する。これにより、下部電極M0Eと上部電極M1Eの間の距離を所定の距離に的確に制御することができる。このため、下部電極配線M0(下部電極M0E)および上部電極配線M1(上部電極M1E)により形成される容量素子(振動子20)の静電容量値の基準値(設計値)からの変動を抑制または防止でき、設計値通りの振動子20(容量素子)を形成することが可能となる。また、たとえステップS3aでCMP処理後の絶縁膜4の残存膜厚を正確に制御できなくとも、ステップS3bで若干オーバーエッチング気味に絶縁膜4をエッチングすれば、下部電極配線M0の上面(窒化チタン膜3cの上面)上から絶縁膜4を完全に除去することができる。そして、ステップS3bにおいて下部電極配線M0の上面(窒化チタン膜3cの上面)が露出するまで絶縁膜4のエッチングを行ったことによって生じる堆積物21の問題については、上記実施の形態1と同様に、後で行うステップS4の堆積物21の除去工程(エッチング処理22)により解決することができる。
また、本実施の形態では、ステップS1で形成する下部電極配線M0のパターンに応じて、ステップS2aで堆積する絶縁膜4の表面に段差が生じるが、ステップS3aでCMP処理により絶縁膜4の表面を研磨し平坦化してから、ステップS3bの絶縁膜4のエッチバック工程を行うことで、ステップS3aを行わずにステップS3bのエッチバックを行った場合に比べて、隣り合う下部電極配線M0間の埋め込み絶縁膜4aを平坦化することができるので、絶縁膜4aの上部において、各膜の平坦性を、より高めることができる。
本実施の形態で行うステップS3bの絶縁膜4のエッチバック工程のエッチングは、上記実施の形態1のステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程のエッチングと、ほぼ同様にして行うことができるので、ここではその詳細な説明は省略する。例えば、CFガスとCHFガスとArガスの混合ガスをエッチングガスとして用いた平行平板方式の異方性RIE(反応性イオンエッチング)法を用いて、ステップS3bの絶縁膜4のエッチング工程を行うことができる。
上記実施の形態1のステップS3の絶縁膜4のエッチバック工程と同様に、本実施の形態のステップS3bの絶縁膜4のエッチバック工程においても、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)が露出した際に、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)がスパッタされ、図29に模式的に示されるように、半導体基板1S(半導体ウエハ)の全面に(すなわち下部電極配線M0および埋め込み絶縁膜4aの表面に)、金属元素を含有する堆積物(金属含有堆積物、反応生成物、チタン系反応生成物)21が堆積される。堆積物21の成分や堆積される理由などは、上記実施の形態1とほぼ同様なので、ここではその詳細な説明は省略する。
その後の工程は、上記実施の形態1と同様である。すなわち、ステップS3bの絶縁膜4のエッチング工程中に半導体基板1Sの表面に堆積した上記の堆積物21を、図30に示されるように、ステップS4のエッチング処理22を用いて除去する。
上記のように、ステップS3bのエッチング中に堆積した堆積物21は、隣り合う下部電極配線M0間に残存する絶縁膜4(ここでは埋め込み絶縁膜4a)上にも堆積しているので、ステップS4では、隣り合う下部電極配線M0(第1金属膜パターン)間に残存する絶縁膜4(ここでは埋め込み絶縁膜4a)上に堆積した堆積物21(金属含有堆積物)も、エッチング処理22により除去される。
上記実施の形態1と同様に、埋め込み絶縁膜4a上にも堆積した堆積物21が残存したまま半導体装置を製造すると、埋め込み絶縁膜4a上の堆積物21がリークパスとなって、隣り合う下部電極配線M0間のリーク電流が増加し、また、隣り合う下部電極配線M0間の絶縁耐圧が低下する可能性がある。このため、上記実施の形態1と同様に、本実施の形態においても、ステップS3bの絶縁膜4のエッチバック工程中に半導体基板1Sの表面に堆積した堆積物21を、ステップS4のエッチング処理22で除去する。このステップS4のエッチング処理22により、隣り合う下部電極配線M0間の埋め込み絶縁膜4aの表面上の堆積物21が除去される。これにより、製造された半導体装置においては、隣り合う下部電極配線M0間の埋め込み絶縁膜4a上(すなわち埋め込み絶縁膜4aの上面と絶縁膜5の下面の間)に堆積物21が残存せず、堆積物21に起因したリークパスが、隣り合う下部電極配線M0間に形成されるのを防止できる。このため、隣り合う下部電極配線M0間のリーク電流を低減でき、また、隣り合う下部電極配線M0間の絶縁耐圧を向上することができる。従って、半導体装置の信頼性を向上させ、また、半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。
本実施の形態で行うステップS4のエッチング処理22は、上記実施の形態1のステップS4のエッチング処理22と、ほぼ同様にして行うことができるので、ここではその詳細な説明は省略する。例えば、CFガスおよびOガスの混合ガスを用いたダウンフロー方式の等方性ラジカルエッチング処理により、ステップS4のエッチング処理22を行うことができる。エッチング処理22により、埋め込み絶縁膜4aのエッチングを抑制または防止しながら、堆積物21を選択的にエッチングして除去することができる。
ステップS4の堆積物21の除去のためのエッチング処理22を等方性のラジカルエッチング処理により行うことにより、埋め込み絶縁膜4aの後退を防止しつつ、ステップS3bのエッチングにより半導体基板1S(半導体ウエハ)全面に堆積した堆積物21を除去することができる。なお、ステップS4のエッチング処理22で、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)も若干エッチングされるので、ステップS4のエッチング処理22での窒化チタン膜3cのエッチング量(削れ量)に応じて、予め窒化チタン膜3cを厚く成膜しておいても良い。
次に、上記実施の形態1と同様に、ステップS5で半導体基板1S(半導体ウエハ)の表裏両面を水洗浄等で洗浄し、ステップS6で、例えば150℃程度で2分間程度ベーキング処理して半導体基板1S(半導体ウエハ)を乾燥させる。
次に、上記実施の形態1と同様に、図31に示されるように、ステップ7の窒化処理23を行う。本実施の形態で行うステップS7の窒化処理23は、上記実施の形態1のステップS7の窒化処理23と、ほぼ同様にして行うことができるので、ここではその詳細な説明は省略する。例えば、半導体基板1S(半導体ウエハ)をNHプラズマ(アンモニアプラズマ)雰囲気中に晒すことで、下部電極配線M0の上面(最上層の窒化チタン膜3cの上面)の窒化処理23を行うことができる。ステップS7の窒化処理23により、上記実施の形態1とほぼ同様の効果を得ることができるが、ここではその説明は省略する。
次に、上記実施の形態1と同様に、ステップS8で、図32に示されるように、半導体基板1Sの第1主面上の全面に(すなわち絶縁膜2上に)、下部電極配線M0(下部電極M0E)および埋め込み絶縁膜4aを覆うように、絶縁膜5を形成(堆積)する。絶縁膜5の材料や形成法は上記実施の形態1と同様である。絶縁膜5形成以降の工程は、上記実施の形態1において、上記図8〜図14を参照して説明した通りであるので、ここではその説明を省略する。
本実施の形態においても、上記実施の形態1とほぼ同様の効果を得ることができる。
更に、本実施の形態においては、隣り合う下部電極配線M0の間が、埋め込み絶縁膜4a(残存する絶縁膜4)で埋め込まれるので、埋め込み絶縁膜4aの上面と下部電極配線M0の上面をほぼ同じ高さにすることができる。このため、下部電極配線M0に起因する段差をなくし、隣り合う下部電極配線M0間の領域の上部において、各膜の平坦性を、より高めることができる。従って、上部電極配線M1用の導体膜(積層膜8)をパターニングするのが極めて容易となり、また、隣り合う下部電極配線M0間の領域の上部において、上部電極配線M1(連結部M1C)が折れ曲がるのをより的確に防止できる。また、下部電極配線M0と上部電極配線間M1の間の絶縁膜5,7の成膜カバレッジをより向上することができる。また、上記犠牲パターン6のエッチング残りを、より的確に防止できる。これにより、上部電極配線M1の断線や、下部電極配線M0と上部電極配線M1間の耐圧低下をより的確に防止でき、半導体装置の信頼性をより向上でき、半導体装置の製造歩留まりをより向上することができる。
また、上記実施の形態1の場合は、絶縁膜4の堆積後に、エッチング(ステップS3のエッチバック工程)だけでサイドウォールSWを形成できるので、製造工程数を低減できる。また、上記実施の形態1の場合は、ステップS2の絶縁膜4の堆積厚みが、比較的薄くてすむので、絶縁膜4の成膜に要する時間を短縮でき、半導体装置の製造時間を短縮し、スループットを向上できる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野である超音波センサを有する半導体装置の製造方法に適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく種々適用可能である。例えば、半導体基板上に形成した金属膜パターン(例えば配線)を覆うように絶縁膜を形成した後、その絶縁膜の全面に対してエッチングを行うことにより、金属膜パターンの上面上のその絶縁膜を除去し、かつ隣り合う金属膜パターン間にその絶縁膜の一部を残す工程を有する種々の半導体装置の製造方法にも適用できる。
例えば、上記実施の形態1,2では、下部電極配線M0と上部電極配線M1の間に空洞部VRが介在している場合について説明したが、下部電極配線M0間と上部電極配線M1の間に空洞部VRが介在しない場合にも適用でき、この場合、ステップS8で絶縁膜5を形成した後、犠牲パターン6および絶縁膜7の形成を省略し、絶縁膜5上に上部電極配線M1に相当するものを形成すればよい。
本発明は、半導体装置の製造技術に適用して好適なものである。
本発明の一実施の形態の半導体装置を構成する半導体チップの全体平面図である。 図1の半導体チップの要部拡大平面図である。 図2のX1−X1線の断面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図4に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図5に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図6に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図7に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図8に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図9に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図10に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図11に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図12に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図13に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の製造工程の一部の製造プロセスフロー図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図16に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図17に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図18に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図19に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図20に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の要部断面図である。 第1の比較例の半導体装置の要部断面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置と第2の比較例の半導体装置のリーク電流を示すグラフである。 本発明の一実施の形態である半導体装置を適用した超音波エコー診断装置のプローブの説明図である。 本発明の他の実施の形態の半導体装置の製造工程の一部の製造プロセスフロー図である。 本発明の他の実施の形態の半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図27に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図28に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図29に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図30に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図31に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。
符号の説明
1 半導体チップ
1S 半導体基板
2 絶縁膜
3 積層膜
3a 窒化チタン膜
3b アルミニウム膜
3c 窒化チタン膜
4 絶縁膜
4a 埋め込み絶縁膜
5 絶縁膜
6 犠牲パターン
7 絶縁膜
8 積層膜
8a 窒化チタン膜
8b アルミニウム膜
8c 窒化チタン膜
9 絶縁膜
10 孔
11 絶縁膜
12a,12b 開口部
13 絶縁膜
14a,14b 開口部
20 振動子
21 堆積物
22 エッチング処理
23 窒化処理
30 プローブ
30a プローブケース
30b 音響レンズ
BP1,BP2 ボンディングパッド
隣接間距離
M0 下部電極配線
M0E 下部電極
M1 上部電極配線
M1C 連結部
M1E 上部電極
SA センサセルアレイ
SW サイドウォール
,T,T 厚み
VR 空洞部

Claims (20)

  1. (a)半導体基板上に、第1金属膜パターンを形成する工程、
    (b)前記半導体基板上に、前記第1金属膜パターンを覆うように、第1絶縁膜を形成する工程、
    (c)前記第1金属膜パターンの上面を露出し、かつ隣り合う前記第1金属膜パターン間に前記第1絶縁膜の一部を残すように、前記第1絶縁膜をドライエッチングプロセスを用いてエッチングする工程、
    (d)前記(c)工程の前記エッチング後に残された前記第1絶縁膜の前記一部から、金属含有堆積物を除去する工程、
    を有し、
    前記金属含有堆積物は、前記(c)工程の前記エッチングの結果として前記第1金属膜パターンの上面および前記第1絶縁膜上に堆積した、金属元素を含む堆積物であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記金属含有堆積物が含有する金属元素は、前記第1金属膜パターンの前記上面を構成する金属元素と同じであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程では、ラジカルエッチングにより前記金属含有堆積物を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 請求項3記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程では、イオン衝撃を用いないラジカルエッチングにより前記金属含有堆積物を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項4記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程では、エッチングガスがフッ素系ガスを含有していることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 請求項5記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程では、前記エッチングガスが酸素ガスを更に含有していることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 請求項6記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1金属膜パターンは、最上層に窒化チタン膜を有する積層膜からなり、
    前記(d)工程では、四フッ化炭素ガスと酸素ガスの混合ガスを用いたラジカルエッチングを行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(c)工程では、イオンアシストドライエッチングにより前記第1絶縁膜を異方性エッチングすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程後に、
    (e)前記第1金属膜パターンの上面を窒化する処理を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 請求項9記載の半導体装置の製造方法において、
    前記窒化する処理は、窒素元素を含有するガスを用いたプラズマ処理により行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 請求項10記載の半導体装置の製造方法において、
    前記窒化する処理は、アンモニアガスを用いたプラズマ処理により行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 請求項10記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程後で前記(e)工程前に、酸素プラズマ処理を行わないことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 請求項10記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1金属膜パターンは、最上層に窒化チタン膜を有する積層膜からなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1金属膜パターンは、アルミニウムを主成分とする第1導電体膜と、窒化チタンからなる最上層の第2導電体膜とを有する積層膜からなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(c)工程では、前記第1金属膜パターンの側壁上に、前記第1絶縁膜の前記一部が側壁絶縁膜として残存することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  16. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(c)工程では、隣り合う前記第1金属膜パターンの間が、残存する前記第1絶縁膜の前記一部で埋め込まれることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 請求項16記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b)工程後で、前記(c)工程前に、
    (b1)前記第1絶縁膜の上部を化学機械研磨法で除去する工程、
    を更に有し、
    前記(b1)工程では、前記第1金属膜パターンの上面が露出する前に、化学機械研磨を終了することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  18. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程後に、
    (f)前記半導体基板上に、前記第1金属膜パターンを覆うように、第2絶縁膜を形成する工程、
    (g)前記第2絶縁膜上に第2金属膜パターンを形成する工程、
    を更に有し、
    隣り合う前記第1金属膜パターンの間の領域の上方を横切るように前記第2金属膜パターンが延在していることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  19. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程後に、
    (h)前記半導体基板上に、前記第1金属膜パターンを覆うように、第3絶縁膜を形成する工程、
    (i)前記第3絶縁膜上に、空洞部形成用の犠牲パターンを形成する工程、
    (j)前記第3絶縁膜上に、前記犠牲パターンを覆うように、第4絶縁膜を形成する工程、
    (k)前記第4絶縁膜上に第2金属膜パターンを形成する工程、
    (l)前記第4絶縁膜上に、前記第2金属膜パターンを覆うように、第5絶縁膜を形成する工程、
    (m)前記第5絶縁膜と前記第4絶縁膜に前記犠牲パターンの一部が露出するような孔を形成する工程、
    (n)前記孔を通じて、前記犠牲パターンを選択的にエッチングすることにより、前記第1金属膜パターンと前記第2金属膜パターンの間に空洞部を形成する工程、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  20. 請求項19記載の半導体装置の製造方法において、
    隣り合う前記第1金属膜パターンの間の領域の上方を横切るように前記第2金属膜パターンが延在していることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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