JP4972324B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、詳しくは、優れた力学特性と高い熱収縮特性を有する有機繊維をカーカスコードとして用いた接着性及びユニフォミティー特性に優れ、高速耐久性、操縦安定性が改良された空気入りタイヤに関する。
従来の空気入りタイヤのカーカスには、補強コードとして、レーヨン、ナイロン、ポリエステル等の有機繊維コードが一般的に用いられている。しかしながら、これらの有機繊維コードは、初期引張抵抗度が低いため、該コードをカーカスに用いたタイヤは、タイヤの使用中にコードが伸びて、タイヤが変形するおそれがあった。そのため、かかるタイヤは、走行性能が低下する可能性を有し、超高速等の厳しい条件下では使用が難しいという問題がある。
また、初期引張抵抗度が高いコードとして、ポリケトン繊維よりなるコードが知られており、従来のポリオレフィン繊維に比べて融点が高く、高強度を有することが知られており、この優れた物性を生かして産業資材用途、タイヤやベルト、ホースなどのゴム補強材料として展開が期待されている。ポリケトン繊維コードをカーカスに適用したタイヤは、高荷重耐久性及び操縦安定性がバランス良く改善されている(例えば、特許文献1及び2参照)。また、最近では高熱収縮応力を有するポリケトン繊維の開発がおこなわれている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、高熱収縮応力を有するポリケトン繊維を使用した場合、上記のような優れた特性を有するタイヤが得られる反面、タイヤ製造時の加熱によりコードが著しく収縮し、その収縮に起因したカーカスコード配列の乱れが生じ、タイヤのユニフォミティー特性を悪化させる場合があるなどの問題を生じる。
繊維材料をゴム補強材として使用する場合には、通常、繊維を撚糸後、接着剤を付与してコード状とし、あるいは簾状としてゴム材料中に埋設する。
また、ポリケトンコードを経糸に用いた簾状織物に関する技術が開示され(例えば、特許文献4参照)、(イ)「ポリケトン繊維およびポリケトン繊維コードからなるコードは摩擦係数が小さく、簾織物の経糸として用いると、緯糸との間に滑りが生じて経糸の打ち込み間隔が不均一になる、いわゆる「目ずれ」が起こりやすい。」(ロ)「高強度及び高弾性を有するポリケトン繊維およびポリケトン繊維コードからなるコードは熱収縮応力が高く、簾織物に製織後の熱収縮によって簾織物が歪んで平坦性が損なわれる。」などの問題点を挙げ、その解決手段として経糸と緯糸との繊維−繊維間静止摩擦係数(μs)を上げることが開示されている。
また、特許文献4には、「主に、ゴム補強材用途に用いられる、すだれ織物製造中に、接着剤付与やゴム加硫時の加熱処理工程を通過する。しかしながら高度に延伸されたポリケトン繊維からなるコード及びストランドは非常に強い熱収縮応力を示し、簾の変形や成形品の歪が起こりやすい。このため、ポリケトン繊維からなるコード及びストランドは熱収縮が小さいことが好ましく」と開示されている。
しかしながら、高速耐久性及び操縦安定性に優れたタイヤを開発するニーズが拡大してきており、高速性能を要求される高性能系タイヤ、超扁平系タイヤ、重荷重系タイヤについては、上記問題点を克服して、非常に強い熱収縮応力を有するポリケトン繊維コードの特性を生かした、該ポリケトン繊維をカーカスコードに適用する技術の開発が必要になってきている。
特開2000−190705号公報 特開2002−307908号公報 特開2004−218189号公報 特開2003−49339号公報
本発明は、このような状況下で、優れた力学特性と高い熱収縮特性を有する有機繊維をカーカスコードとして用いた接着性及びユニフォミティー特性に優れ、高速耐久性、操縦安定性の改良された空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、最大熱収縮応力が特定の範囲にあるポリケトン繊維を特定の割合で含むコードをタイヤのカーカスコードに用い、かつカーカス層に隣接し、タイヤ半径方向内側の少なくとも一部に該カーカス層を構成するコーテイングゴムよりもヤング率が高いポリマー組成物層を配設することによって、上記課題を解決し得ることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成された発明である。
すなわち、本発明は、
(1) カーカス層を構成するカーカスコードが、ポリケトン繊維を少なくとも50質量%含み、前記カーカスコードの最大熱収縮応力が0.1〜1.8cN/dtexの範囲にあり、かつ前記カーカス層に隣接し、タイヤ半径方向内側の少なくとも一部に該カーカス層を構成するコーティングゴムよりもヤング率が高いポリマー組成物から構成される(A)層を配設したことを特徴とする空気入りタイヤ、
(2) 前記ポリマー組成物のヤング率が5MPa〜15GPaである上記(1)の空気入りタイヤ、
(3) 前記(A)層が、カーカス層とインナーライナー層との間に配設された上記(1)又は(2)の空気入りタイヤ、
(4) 前記(A)層が、インナーライナー層として配設された上記(1)〜(3)のの空気入りタイヤ、
(5) 前記カーカスコードに少なくとも50質量%含まれるポリケトン繊維原糸の引張強度が10cN/dtex以上、弾性率が200cN/dtex以上、かつ接着剤処理(Dip処理)後のコードとして、150℃にて30分間乾熱処理時の熱収縮率が1〜5%である上記(1)〜(4)の空気入りタイヤ、
(6) 前記(A)層が、フイルム状及び/又はリボン状である上記(1)〜(5)の空気入りタイヤ、
(7) 前記(A)層の厚さが、30〜300μmである上記(1)〜(6)の空気入りタイヤ、
(8) 前記ポリマー組成物が、熱可塑性樹脂(a)、エラストマー(b)及びタイヤとして使用した際の相対するゴム層との臨界表面張力差が3mN/m以下の他の熱可塑性樹脂(c)の混合物からなり、かつヤング率が5MPa〜500MPaである上記(1)〜(7)の空気入りタイヤ、
(9) 前記(a)成分が、ポリケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリニトリル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、ポリビニル系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂及びイミド系樹脂の群から選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂である上記(8)の空気入りタイヤ、
(10) 前記(b)成分が、ジエン系ゴム及びその水添物、オレフィン系ゴム、含ハロゲン系ゴム、シリコンゴム、含イオウゴム、フッ素ゴム並びに熱可塑性エラストマーの群から選ばれた少なくとも一種のエラストマーである上記(8)の空気入りタイヤ、
(11) 前記(c)成分が、超高分子ポリエチレン、アクリレート共重合体類及びそのマレイン酸付加物、ポリプロピレン、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、エチレン・プロピレン共重合体の群から選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂である上記(8)の空気入りタイヤ、
(12)前記ポリマー組成物が、ヤング率が1〜15GPaの熱可塑性樹脂(a)からなる上記(1)〜(7)の空気入りタイヤ、
(13) ポリケトン繊維を構成するポリケトンが、下記一般式(I)
Figure 0004972324
[式中、Aは不飽和結合によって重合された不飽和化合物由来の部分であり、繰り返し単位において同一でも異なっていてもよい]で表される繰り返し単位から実質的になる上記(1)〜(12)の空気入りタイヤ、及び
(14) 前記式(I)中のAがエチレン基である上記(13)の空気入りタイヤ、
を提供するものである。
本発明によれば、優れた力学特性と高い熱収縮特性を有する有機繊維をカーカスコードとして用いた接着性及びユニフォミティー特性に優れ、高速耐久性、操縦安定性が改良された空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤは、カーカス層を構成するカーカスコードが、ポリケトン繊維を少なくとも50質量%含み、前記カーカスコードの最大熱収縮応力が0.1〜1.8cN/dtexの範囲にあり、かつ前記カーカス層に隣接し、タイヤ半径方向内側の少なくとも一部に該カーカス層を構成するコーティングゴムよりもヤング率が高いポリマー組成物層(A)を配設することを要する。
本発明において、カーカス層を構成するカーカスコードは、繊維の少なくとも50質量%がポリケトン繊維であるコードから構成されている。前記コードは、高熱収縮性、高強度、寸法安定性、耐熱性、およびゴムとの接着性に優れるものであるが、そのためにはコードを構成する繊維の少なくとも50質量%がポリケトン繊維であることが必要である。
前記ポリケトン繊維を構成するポリケトンが、下記一般式(I):
Figure 0004972324
[式中、Aは不飽和結合によって重合された不飽和化合物由来の部分であり、繰り返し単位において同一でも異なっていてもよい]で表される繰り返し単位から実質的になることが好ましい。
本発明に用いられるポリケトン繊維コードの原料であるポリケトンは、上記式(I)で表される繰り返し単位から実質的になるポリケトンが好ましい。また、該ポリケトンの中でも、繰り返し単位の97モル%以上が1−オキソトリメチレン[−CH2−CH2−CO−]であるポリケトンが好ましく、99モル%以上が1−オキソトリメチレンであるポリケトンがさらに好ましく、100モル%が1−オキソトリメチレンであるポリケトンが最も好ましい。繰り返し単位中の1−オキソトリメチレンの割合が高いほど分子鎖の規則性が向上し、高結晶性で高配向度の繊維が得られる。
上記ポリケトン繊維コードの原料であるポリケトンは、部分的にケトン同士、不飽和化合物由来の部分同士が結合してもよいが、不飽和化合物由来の部分とケトン基が交互に配列している部分の割合が90質量%以上であることが好ましく、97質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%であることが最も好ましい。
また、上記式(I)において、Aを形成する不飽和化合物としては、エチレンが最も好ましいが、プロピレン、ブテン、ペンテン、シクロペンテン、ヘキセン、シクロヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、ドデセン、スチレン、アセチレン、アレン等のエチレン以外の不飽和炭化水素や、メチルアクリレート、ビニルアセテート、アクリルアミド、ヒドロキシエチルメタクリレート、ウンデセン酸、ウンデセノール、6−クロロヘキセン、N−ビニルピロリドン、スルニルホスホン酸のジエステル、スチレンスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウム、ビニルピロリドン及び塩化ビニル等の不飽和結合を含む化合物であってもよい。
常法により得られたポリケトンの繊維化方法としては、(1)未延伸糸の紡糸を行なった後、多段熱延伸を行い、該多段熱延伸の最終延伸工程で特定の温度及び倍率で延伸する方法や、(2)未延伸糸の紡糸を行なった後、熱延伸を行い、該熱延伸終了後繊維に高い張力をかけたまま急冷却する方法が好ましい。上記(1)又は(2)の方法でポリケトンの繊維化を行なうことで、上記ポリケトン繊維コードの作製に好適な所望のフィラメントを得ることができる。
ここで、上記ポリケトンの未延伸糸の紡糸方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができ、具体的には、特開平2−112413号、特開平4−228613号、特表平―505344号に記載のようなヘキサフルオロオイソプロパノールやm−クレゾール等の有機溶剤を用いる湿式紡糸法、国際公開99/18143号、国際公開00/09611号、特開2001−164422号、特開2004−218189号、特開2004−285221号に記載のような亜鉛塩、カルシウム塩、チオシアン酸塩、鉄塩等の水溶液を用いる湿式紡糸法が好ましい。
また、得られた未延伸糸の延伸方法としては、未延伸糸を該未延伸糸のガラス転移温度よりも高い温度に加熱しして引き伸ばす熱延伸法が好ましく、更に、該未延伸糸の延伸は、上記(2)の方法では一段で行なってもよいが、多段で行なうことが好ましい。
該熱延伸の方法としては、特に制限はなく、例えば、加熱ロールや過熱プレート上に糸を走行させる方法等を採用することができる。ここで、熱延伸温度は110℃〜(ポリケトンの融点)の範囲が好ましく、総延伸倍率は、10倍以上であることが好ましい。
上記(1)の方法でポリケトン繊維の繊維化を行なう場合、上記多段熱延伸の最終延伸工程における温度は、110℃〜(最終延伸工程の一段前の延伸工程の延伸温度−3℃)の範囲ガ好ましく、また、多段熱延伸の最終延伸工程における延伸倍率は、上記(2)の方法でポリケトンの繊維化を行なう場合、熱延伸終了後の繊維にかける張力は0.5〜4cN/dtexの範囲が好ましく、また、急冷却における冷却速度は、30℃/秒以上であることが好ましく、さらに、急冷却における冷却終了温度は、50℃以下であることが好ましい。
ここで、熱延伸されたポリケトン繊維の急冷却方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法採用することができ、具体的には、ロールを用いた冷却方法が好ましい。なお、こうして得られるポリケトン繊維は、弾性歪の残留が大きいため、通常、緩和熱処理を施し、熱延伸後の繊維長より繊維長を短くすることが好ましい。ここで、緩和熱処理の温度は、50〜100℃の範囲が好ましく、また、緩和倍率は0.980〜0.999倍の範囲が好ましい。
また、ポリケトン繊維は結晶化度が50〜90%、結晶配向度が95%以上の結晶構造を有することが好ましい。 結晶化度が50%未満の場合、繊維の構造形成が不十分であり十分な強度が得られないばかりか熱時の収縮特性、寸法安定性も不安定となるおそれがある。このため、結晶化度としては50〜90%がこのましく、より好ましくは60〜85%である。
上記ポリケトン繊維コードは、上記ポリケトンからなるフィラメントを撚り合わせて作ることができ、撚り合わせるフィラメント束の数については特に限定はないが、繊度が500〜3000dtexのフィラメント束を2〜3本撚り合わせることからなる双撚り又は3本撚りコードが好ましい。例えば、上記フィラメント束に下撚りをかけ、ついでこれを2本あるいは3本合わせて、逆方向に上撚りをかけることで、撚り糸コードとして得ることができる。
上記のようにして得られたポリケトン繊維コードをゴム引きすることで、上記カーカスプライ層に用いるコード/ゴム複合体を得ることができる。ここで、ポリケトン繊維コードのコーティングゴムとしては、特に制限はなく、従来のベルトやカーカス補強層に用いていたコーティングゴムを用いることができる。なお、ポリケトン繊維コードのゴム引きに先立って、ポリケトン繊維コードに接着剤処理を施し、コーティングゴムとの接着性を向上させてもよい。
このようにして得られたポリケトン繊維コードの熱収縮応力は従来の繊維素材例えば、ナイロン66比べて約4倍、ポリエチレンテレフタレートに比べて10倍近い熱収縮応力である。
また、ポリケトン繊維の高い熱収縮特性を最も効果的に活用するには、加工時の処理温度や使用時の成型品の温度が、最大熱収縮応力を示す温度(以下最大熱収縮温度という)と近い温度であることが望ましい。
タイヤコードやベルト等のゴム補強用繊維材料として用いられる場合、RFL処理温度や加硫温度等の加工温度が100〜250℃であること、また、繰返し使用や高速回転によってタイヤやベルト等の材料が発熱した際の温度は100〜200℃にもなること等から最大熱収縮温度は100〜250℃の範囲であり、より好ましくは150〜240℃であることが望ましい。
前記織物に用いられるカーカスコードの種類として、例えば、(イ)ポリケトン繊維のみからなるコード、(ロ)ポリケトン繊維とポリケトン繊維以外の繊維とを混撚または交撚したコード等が挙げられる。これらの1本のコード中にポリケトン繊維が少なくとも50質量%含まれていることが好ましい。ポリケトン繊維は、カーカスコード中に少なくとも50質量%、好ましくは少なくとも75質量%、より好ましくは少なくとも90質量%、最も好ましくは100質量%用いられる。
コード中のポリケトン繊維の割合を上記範囲内にすることによって、優れた、コードの熱収縮性、強度、寸法安定性、耐熱性、およびゴムとの接着性などを得ることができる。
ポリケトン繊維以外の繊維としては、その割合が50質量%未満であれば特に制限はなく、用途および目的に応じて、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、アラミド繊維等、公知の繊維が用いられる。ポリケトン繊維以外の繊維が50質量%を越えると、例えば、ポリエステル繊維やポリアミド繊維よりなるコードの場合には強度や寸法安定性が損なわれ、レーヨン繊維よりなる経糸の場合には強度が大きく損なわれ、アラミド繊維よりなる経糸の場合にはゴムとの接着性が大きく損なわれる。
さらに、本発明において、少なくともポリケトン繊維を50質量%含む、該コードの最大熱収縮応力が0.1〜1.8cN/dtexの範囲にあることが必要である。好ましくは0.4〜1.6cN/dtex、より好ましくは0.4〜1.0cN/dtexである。最大熱収縮応力を上記範囲にすることによって、タイヤ製造時の加熱よるカーカスコードの引き揃え効率の低下を抑え、タイヤの強度を充分確保すると共に、カーカスコードの著しい収縮を抑え安定した形状のタイヤを得ることができる。
さらに、本発明の空気入りタイヤにおいて、上記カーカス層を形成するコードに含まれるポリケトン繊維原糸の引張強度が10cN/dtex以上に、より好ましくは15cN/dtex以上にあることが望ましい。引張強度を上記範囲にすることによって、タイヤとしての強度が十分確保することができる。引張強度の上限については特に制限はないが通常、18cN/dtex程度である。
また、前記ポリケトン繊維原糸の弾性率が200cN/dtex以上に、より好ましくは250cN/dtex以上にあることが好ましい。弾性率を上記範囲にすることによって、タイヤとして十分な形状保持性を確保することができる。弾性率の上限については特に制限はないが通常、350cN/dtex程度である。
また、前記ポリケトン繊維少なくとも50質量%含む接着剤処理(Dip処理)後のコードとして、150℃にて30分間乾熱処理時の熱収縮率が1%〜5%の範囲に、より好ましくは2%〜4%の範囲にあることが望ましい。上記熱収縮率を範囲にすることによって、タイヤ製造時の加熱による引き揃え効率及びタイヤ強度を確保し、安定したタイヤ形状を得ることが出来る。
また、本発明において、カーカスプライ層を構成するポリケトン繊維コードの熱収縮応力はタイヤ温度に対応して可逆的に繰り返し発現することが好ましい。
本発明に用いられるポリケトン繊維コードの熱収縮応力は110℃を超えると急激に増加する。高速走行でタイヤ温度が上昇するにつれて熱収縮応力は増加し、高速走行によるショルダーの迫り出しを抑え、優れた高速時の操縦安定性を示す。すなわち、タイヤの温度上昇にともなって熱収縮応力増加する。
ポリケトン繊維コードの収縮は、コードが室温になるともとに戻り、高温になると再度発現する。この現象は可逆的に起こり、タイヤを走行させるごとに繰り返し行なわれる。
また、本発明の空気入りタイヤは、カーカス層に隣接し、タイヤ半径方向内側の少なくとも一部に該カーカス層を構成するコーティングゴムよりもヤング率の高いポリマー組成物から構成される(A)層を配設する必要がある。前記ポリマー組成物のヤング率は、5MPa〜15GPaの範囲内にあることが好ましい。
さらに、前記ポリマー組成物のヤング率は、カーカス層を構成するコーティングゴムのヤング率よりも150MPa以上高いことが好ましい、より好ましくは、300MPa以上である。その上限については特に制限はないが、通常、10GPa程度である。以上のように、(A)層のヤング率を上記範囲内にし、カーカス層を構成するコーティングゴムのヤング率よりも(A)層のヤング率を高くすることによってカーカスコードの配列の乱れを抑制し、タイヤ内面側部材へのカーカスコードの食込みを減少させることによって、接着性を維持し、ユニフォミティー特性の優れた空気入りタイヤを得ることができる。
前記(A)層は、通常、タイヤベルト端下からバットレス部を経てサイドウォール部にかけて該カーカス層とインナーライナー層間に配設される。特にカーカス層とインナーライナー層間のバットレス周辺に(A)層を配設することが好ましい。
さらに、通常(a)熱可塑性樹脂を含むポリマー組成物から構成される(A)層は耐空気透過性にも優れ、インナーライナーとして適用することが可能である。
また、配設する(A)層の厚さは、30〜300μmが好ましく、75〜100μmがより好ましい。(A)層の厚さを上記範囲にすることによって、タイヤ重量の増加を最小限に抑え、カーカスコードの高い熱収縮応力に由来するインナーライナー層のタイヤ内面側部材へのカーカスコードの食込みを抑制し、カーカスコードとコーティングゴムとの接着性を確保し、さらに、配設した(A)層の端部における段差の大きさに由来する、エア入りなどのタイヤの不具合をなくし、高いレベルでのタイヤの高速耐久性を確保することができる。
(A)層の形状としてはフイルム状又はリボン状のものを適用することができるが、作り易さ及び取り扱いの簡便さからフイルム状のものが好ましい。
上述したように、本発明の空気入りタイヤは、上記ポリケトン繊維を少なくとも50質量%含むコードがタイヤのカーカス層に使用される。該ポリケトン繊維コードは、コードの強度と耐疲労性とが高度にバランスされ、かつ高熱収縮応力を有しているために、該コードをタイヤのカーカス層に用いることにより、タイヤのサイド部の剛性を高め、高速操縦安定性を向上させることができる。
それに加えて、タイヤバットレス部からサイドウォール部にかけて該カーカス層とインナーライナー層間に(A)層を配設することによりインナーライナー層等のタイヤ内面側部材へのカーカスコードの食込みを抑制しコーティングゴムとの接着性を確保することができる。
本発明に係わる(A)層を構成するポリマー組成物は、熱可塑性樹脂(a)、エラストマー(b)及びタイヤとして使用した際の相対するゴム層との臨界表面張力差が3mN/m以下の他の熱可塑性樹脂(c)の混合物からなることが好ましい。
(a)成分の熱可塑性樹脂としては、例えば以下のような熱可塑性樹脂及びこれらの又はこれらを含む任意の樹脂混合物を挙げることができる。また、これらに、酸化防止剤等が添加された熱可塑性樹脂成分でも良い。
ポリケトン系樹脂(例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリルエーテルケトン(PEAK)、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体、ポリエステル系樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート/ポリテトラメチレングリコール共重合体、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレンテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル)、ポリニトリル系樹脂(例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体)、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル)、ポリビニル系樹脂(例えば酢酸ビニル(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PDVC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体)、セルロース系樹脂(例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体(ETFE)、イミド系樹脂(例えば芳香族ポリイミド(PI))などを挙げることができる。
前記ポリマー組成物に(a)成分として混合される熱可塑性樹脂は、ヤング率が500MPa 超、好ましくは500MPa〜50GPa の任意の熱可塑性樹脂を用いることができ、その配合量は樹脂及びゴムを含むポリマー成分の合計質量当り10質量%以上、好ましくは20〜85質量%である。
前記ポリマー組成物に(b)成分として配合されるエラストマーは、ヤング率が500MPa 以下の任意のエラストマーもしくはそれらの任意のブレンド又はこれらにエラストマーの分散性や耐熱性などの改善その他のために一般的にエラストマーに配合される補強剤、充填剤、架橋剤、軟化剤、老化防止剤、加工助剤などの配合剤を必要量添加したエラストマー組成物で、その配合量は樹脂及びエラストマー成分を含むポリマー成分の合計量の全質量当り10質量%以上、好ましくは10〜85質量%であり、かつ、(a)成分及び(b)成分の合計量(a)+(b)が全ポリマー成分質量当り30質量%以上となる量である。
そのような(b)成分を構成するエラストマーとしては、上記ヤング率を有するものであれば、特に限定されないが、例えば以下のようなものを挙げることができる。
ジエン系ゴム及びその水添物(例えばNR、IR、エポキシ化天然ゴム、SBR、BR(高シスBR及び低シスBR)、NBR、水素化NBR、水素化SBR)、オレフィン系ゴム(例えばエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー、含ハロゲンゴム(例えばBr−IIR、Cl−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR,CHC)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM))、シリコンゴム(例えばメチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム)、含イオウゴム(例えばポリスルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えばビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム)、熱可塑性エラストマー(例えばスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー)などを挙げることができる。
さらに、(c)成分の接着性付与成分として、タイヤとして使用した際の相対するゴム層との臨界表面張力差(Δγc)が3mN/m以下の熱可塑性樹脂を(a),(b)及び(c)成分の合計質量当り3〜70質量%、好ましくは3〜50質量%組成物中に混合する。(c)成分の混合量を上記範囲にすることによって、相対する成分との接着が確保され、柔軟性に優れたポリマー組成物層(A)を得ることができる。この(a)、(b)及び(c)混合物からなるポリマー組成物のヤング率は5〜500MPaの範囲内にあることが好ましい。
(c)成分の熱可塑性樹脂の具体例としては、分子量100万以上、好ましくは300万以上の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メチルアクリレート樹脂(EMA)等のアクリレート共重合体類及びそのマレイン酸付加物、ポリプロピレン(PP)、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SEBS)、ポリエチレン(PE)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)などを挙げることができる。
特定の熱可塑性樹脂成分(a) 及び(c)の合計量とエラストマー成分(b)との組成比は、フイルムの厚さ、柔軟性のバランスで適宜決めればよいが、好ましい範囲は質量比で、10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜85/15である。
さらに、ヤング率が1〜15GPaの(a)熱可塑性樹脂からなるポリマー組成物から構成される(A)層をカーカス層に隣接し、タイヤ半径方向内側の少なくとも一部に配設した空気入りタイヤも本発明の実施態様のひとつである。
本発明において(A)層を構成するポリマー組成物は、上述のように(a)熱可塑性樹脂、(b)エラストマー及び(c)タイヤとして使用した際の相対するゴム層との臨界表面張力差が3mN/m以下の他の熱可塑性樹脂の混合物からなる3成分系と、(a)成分の熱可塑性樹脂のみからなる1成分系がある。
3成分系のポリマー組成物の製造方法は、予め(a)及び(c)成分を構成する熱可塑性樹脂成分とエラストマー(ゴムの場合は未加硫物)成分(b)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相を形成する熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分散させる。エラストマー成分を加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、エラストマーを動的に加硫させても良い。また、熱可塑性樹脂またはエラストマー成分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加しても良いが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。熱可塑性樹脂とエラストマーの混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が挙げられる。中でも樹脂成分とゴム成分の混練およびゴム成分の動的加硫には2軸混練押出機を使用するのが好ましい。さらに、2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であれば良い。また、混練時の剪断速度は2500〜7500 Sec-1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。上記方法で作製されたポリマー組成物は、次に押出し成形またはカレンダー成形によってフイルム化される。フイルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーをフイルム化する方法によれば良い。このようにして得られる薄膜は、(a)熱可塑性樹脂及び(c)のマトリックス中に少なくとも一部の(b)エラストマーが不連続相として分散した構造をとる。かかる状態の分散構造をとることにより柔軟性と耐空気透過性のバランスを付与することが可能でかつ、耐熱変形性改善、耐水性向上等の効果を得ることが出来、かつ熱可塑の加工が可能となるため通常の樹脂用成形機即ち押出し成形または、カレンダー成形によって、フイルム化することが可能となる。フイルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂または、熱可塑性エラストマーをフイルム化する方法によれば良い。
次に、(a)熱可塑性樹脂のみからなる1成分系のポリマー組成物の製造方法は、上記同様、熱可塑の加工が可能となるため通常の樹脂用成形機すなわち、押出し成形または、カレンダー成形によって、フイルム化することが可能となる。フイルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂または、熱可塑性エラストマーをフイルム化する方法によれば良い。
しかしながら、(a)成分の熱可塑性樹脂は、上記3成分系の(c)成分である接着性付与成分を配合していないため、通常タイヤのカーカス層を構成しているコーティングゴムに使用されるゴムやインナーライナー層を構成するゴムとの接着を充分確保することができず、(a)成分を変性した変性樹脂や、接着剤を使用することによって接着性を確保することができる。
本発明に係わる(A)層を接着せしめるゴム層の材料には特に限定はなく、従来からタイヤ用ゴム材料として一般に使用されている任意のゴム材料とすることができる。そのようなゴムとしては、例えば、IR,BR,SBR等のジエン系ゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、スチレン系エラストマー等にカーボンブラック等の補強剤、プロセスオイル等の軟化剤、可塑剤及び加硫剤等の配合剤を添加したゴム組成物とすることができる。
前記(a)成分を変性した変性樹脂としては、一部又は全部のアミド基がメトキシメチル化された脂肪族ポリアミド、一部又は全部のアミド基がメトキシメチル化された脂肪族ポリアミドの混合物、及び一部又は全部のアミド基がメトキシメチル化された脂肪族ポリアミドの共重合物等が挙げられる。一部のアミド基がメトキシメチル化されたものはメトキシメチル化度が20〜40%程度である。基本となる脂肪族ポリアミド、すなわちナイロンは、例えば、6ナイロン、66ナイロン、 610ナイロン、8ナイロン、10ナイロン、11ナイロン、12ナイロンなどである。
市販品としてはメトキシメチル化度が20〜40%の12ナイロンを主成分とするナイロンの共重合物(ダイセル・ヒュルス株式会社製、ダイアミドX1874M)が挙げられる。
また、接着剤としては市販の接着剤を使用することができる。市販の接着剤の具体例としては、ケムロック6250(ロードコーポレーション社製)、メタロックR−46(東洋化学研究所製)などが挙げられる。
本発明に係るポリマー組成物から構成される(A)層を配設した空気入りタイヤの製造方法について、図1に示すように、(A)層8をインナーライナー層9とカーカス層5の間に配設する場合の一例を説明する。
先ず、未加硫ゴムからなるインナーライナー層9をタイヤ成型用ドラム上に円筒に貼り付け、次に予め所定の幅と厚さの薄膜状に押し出された(A)層8をその上に貼り重ね、さらにその上に未加硫ゴムからなるカーカス層5、ベルト層6、トレッドゴム層4’等の通常のタイヤ製造に用いられる部材を順次貼り重ね、ドラムを抜き去ってグリーンタイヤとする。次いで、このグリーンタイヤを常法に従って加熱加硫することにより、所望の空気入りタイヤを製造することができる。
また、接着性付与成分を配合していないか、接着性付与のための変性処理を行なっていない(a)成分の熱可塑性樹脂を(A)層として使用する場合には、予め接着剤を片面又は両面に塗布したものあるいは被着体に塗布したものが用いられる。
さらに(A)層をインナーライナーとして使用する場合は、図1に示すインナーライナー層9の替わりに(A)層8を用いればよい。
次に本発明のタイヤの実施態様を図面に基づき更に詳細に説明する。図1は、本発明の空気入りタイヤの左断面図である。図1に示すタイヤ1は、ビード部2と、サイド部3と、サイドゴム層3’と、トレッド部4と、トレッドゴム層4’と、該ビード部2に埋設されたビードコア2’にトロイド状に延在させたカーカス層5と、該カーカス層5のクラウン部でタイヤ径方向外側に配した少なくとも二枚のベルト層6と、ビードフィラー7と、カーカス層5とインナーライナー層9の間にベルト端下部からバットレス部Hを経てサイド部3にかけて(A)層8が配設されている。
また、前記ベルト層6のタイヤ径方向外側でベルト層6の全体を覆うように配置したベルト補強層12Aと、該ベルト補強層12Aのタイヤ径方向外側でベルト6の端部を覆うように配置したベルト補強層12Bとからなり、図示例のベルト補強層12A,12Bは、夫々一層であるが、二層以上であってもよい。また、ベルト補強層12A及び/又はベルト補強層12Bが省略されたタイヤも、本発明のタイヤの一例である。
ここで、本発明においては、カーカス層5に埋設されているカーカスコードは、上述したポリケトン繊維を少なくとも50質量部含むコードが適用されている。
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、 本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。なお、各種の測定法は下記の方法に基づいておこなった。
<コード物性評価>
1.引張強度、引張弾性率
JIS−L−1013に準じて測定した。引張弾性率は伸度0.1%における荷重と伸度0.2%における荷重から算出した初期弾性率の値を採用した。
2.乾熱収縮率
オーブン中で150℃にて30分間の乾熱処理を行い、熱処理前後の繊維長を、1/30(cN/dtex)の荷重をかけて計測して下式により求めた。乾熱収縮率(%)=(Lb−La)/Lb×100(ただし、Lbは熱処理前の繊維長、Laは熱処理後の繊維長である。)
3.最大熱収縮応力
接着剤処理(Dip処理)を施した、加硫前のポリケトン繊維コードを25cmの長さに固定したサンプルを5℃/分の昇温スピードで加熱し、コードに発生する応力を測定した。得られた温度−応力カーブから最大の熱収縮応力を読み取って得られた値である。
<ポリマー組成物の評価>
1.(A)層(フイルム)のヤング率の測定
JIS K6251「加硫ゴムの引張試験方法」に準じた。試験片 : 各例で押出成形により作成したフイルムサンプルを、押出時の樹脂の流れ方向に平行に、JIS3号ダンベルで打ち抜いた。得られた応力〜ひずみ曲線の初期ひずみ領域の曲線に接線を引き、その接線の傾きよりヤング率を求めた。
2.臨界表面張力(γc)の測定(Zisman法)。
固体表面に a)ファンデルワールス力のみを持つ液体 b)極性成分をもつ液体 c)水素結合成分をもつ液体でそれぞれ既知の表面張力をもつ液体を用い滴下直後の固体表面とのなす角(接触角θ)を実測する。液体の表面張力をx軸にCOSθをy軸にプロットすると右肩下がりの直線が得られる。(Zisman Plot)
この直線がY=1(θ=0)となるときの表面張力を臨界表面張力γcとして算出する。
<タイヤ性能評価>
1.ユニフォミティーの測定
JASOC607に準拠して、内圧200kPa、荷重4510Nの下で供試タイヤ各5本の低速RFV、高速RFVを測定し、それぞれの平均値を第1表に従来例のタイヤの値を100として指数として示した。数値の小さい方がユニフォミティーが良いことを示す。なお、低速は周速度7km/h、高速は周速度120km/hのときの値である。
2.ドラム耐久試験
ドラム条件:内圧230kPa、荷重600kg、速度120km/hでドラム試験機によるタイヤ耐久性テストをおこなった。タイヤが故障するまでの走行距離を測定し従来例のタイヤの走行距離を100として指数で表した。数値の大きい方がタイヤの耐久性が良いことを示す。
<ポリケトン繊維の製造>
常法により調製したエチレンと一酸化炭素が完全交互共重合した極限粘度5.3のポリケトンポリマーを、塩化亜鉛65重量%/塩化ナトリウム10重量%含有する水溶液に添加し、80℃で2時間攪拌溶解しポリマー濃度8質量%のドープを得た。
このドープを80℃に加温し、20μm焼結フィルターでろ過した後に、80℃に保温した紡口径0.10mmφ、50ホールの紡口より10mmのエアーギャップを通した後に5重量%の塩化亜鉛を含有する18℃の水中に吐出量2.5cc/分の速度で押出し、速度3.2m/分で引きながら凝固糸条とした。
引き続き凝固糸条を濃度2重量%、温度25℃の硫酸水溶液で洗浄し、さらに30℃の水で洗浄した後に、速度3.2m/分で凝固糸を巻取った。
この凝固糸にIRGANOX1098(Ciba Specialty Chemicals社製)、IRGANOX1076(Ciba Specialty Chemicals社製)をそれぞれ0.05重量%ずつ(対ポリケトンポリマー)含浸せしめた後に、該凝固糸を240℃にて乾燥後、仕上剤を付与して未延伸糸を得た。
なお、仕上剤としては、オレイン酸ラウリルエステル/ビスオキシエチルビスフェノールA/ポリエーテル(プロピレンオキシド/エチレンオキシド=35/65:分子量20000)/ポリエチレンオキシド10モル付加オレイルエーテル/ポリエチレンオキシド10モル付加ひまし油エーテル/ステアリルスルホン酸ナトリウム/ジオクチルリン酸ナトリウム=30/30/10/5/23/1/1(質量%比)の組成のものを用いた。
得られた未延伸糸を1段目を240℃で、引き続き258℃で2段目、268℃で3段目、272℃で4段目の延伸を行った後に、引き続き5段目に200℃で1.08倍(延伸張力1.8cN/dtex)の5段延伸を行い、巻取機にて巻取った。未延伸糸から5段延伸糸までの全延伸倍率は17.1倍であった。
この繊維は強度15.6cN/dtex、伸度4.2%、弾性率347cN/dtexと高物性を有していた。
<(A)層の調製(実施例1〜4)>
第1表に示す各種混合割合(質量部)で種々の熱可塑性樹脂成分(a),(c)各々の1種または2種とエラストマー成分(b)を2軸混練機にて混練後連続して樹脂用ペレタイザーでペレット化し、次に該ペレットを使用して樹脂用押出機で幅350mm、厚さ100μmのフイルムとした。得られたフイルムのヤング率を測定し、結果をそれぞれ第1表に示す。
<(A)層の調製(実施例5)>
樹脂成分(a)としてメチルメトキシ12ナイロンのみのペレットを使用して樹脂用押出機で幅350mm、厚さ100μmのフイルムとした。得られたフイルムのヤング率を測定し、結果をそれぞれ第1表に示す。
<(A)層の調製(実施例6)>
樹脂成分(a)として6ナイロンのペレットを使用して樹脂用押出機で幅350mm、厚さ100μmのフイルムとした。得られたフイルムのヤング率を測定し、結果をそれぞれ第1表に示す。
<(A)層の調製(比較例2)>
接着性付与成分(c)を混合せず、樹脂成分(a)とエラストマー成分(b)を2軸混練機にて混練後連続して樹脂用ペレタイザーでペレット化し、次に該ペレットを使用して樹脂用押出機で幅350mm、厚さ100μmのフイルムとした。得られたフイルムのヤング率を測定し、結果をそれぞれ第1表に示す。
<(A)層の調製(比較例3)>
樹脂成分(a)としてポリエチレンナフタレートのペレットを使用して樹脂用押出機で幅350mm、厚さ100μmのフイルムとした。得られたフイルムのヤング率を測定し、結果をそれぞれ第1表に示す。
尚、カーカス層を構成するコーティングゴムのヤング率はいずれも2.4MPaである。
ポリケトン繊維については上記にて製造されたものを用いた。その他については、第1表に記載の内容に基づいてそれぞれ試供タイヤ(タイヤサイズ195/60R15)を1プライ構造で試作し、(A)層はカーカス層に隣接しインナーライナー層との間に配設した。それぞれのタイヤについてユニフォミティーの測定、ドラム試験機におけるタイヤ耐久試験を行なった。テスト結果を第1表に示す。
従来例
0.08cN/dtexの最大熱収縮応力を有するポリエチレンテレフタレートをカーカスコードに適用。(A)層の使用なし。
実施例1〜4
0.91cN/dtexの最大熱収縮応力を有するポリケトン繊維コードをカーカスプライに適用し、(A)層については前記(A)層の調製(実施例1〜4)にて製造されたフイルムを使用した。
実施例5
0.91cN/dtexの最大熱収縮応力を有するポリケトン繊維コードをカーカスプライに適用し、(A)層については前記(A)層の調製(実施例5)にて製造されたフイルムを使用した。
実施例6
0.91cN/dtexの最大熱収縮応力を有するポリケトン繊維コードをカーカスプライに適用し、(A)層については前記(A)層の調製(実施例6)にて製造されたフイルムの接着性を確保するために市販の接着剤ケムロック6250(ロードコーポレーション社製)をフイルムの両面に塗布した物を使用した。
比較例1
0.90cN/dtexの最大熱収縮応力を有するポリケトン繊維コードをカーカスプライに適用した。
比較例2
0.90cN/dtexの最大熱収縮応力を有するポリケトン繊維コードをカーカスプライに適用し、(A)層については前記(A)層の調製(比較例2)にて製造されたフイルムを使用した。
比較例3
0.90cN/dtexの最大熱収縮応力を有するポリケトン繊維コードをカーカスプライに適用し、(A)層については前記(A)層の調製(比較例3)にて製造されたフイルムの接着性を確保するために市販の接着剤ケムロック6250(ロードコーポレーション社製)をフイルムの両面に塗布した物を使用した。
Figure 0004972324

*1.6ナイロン:「CM4061」(東レ社製)
*2.共重合ナイロン:「レニー6002」(三菱瓦斯化学社製)
*3. メチルメトキシ12ナイロン:「ダイアミドX1874M」(ダイセルヒュルズ社製)、メトキシメチル化度20〜40%
*4.ポリエチレンナフタレート:「テオネックス」帝人化成社製
*5.Br−ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン):「EXXPRO3433」エクソンモービル社製
*6.超高分子ポリエチレン:ハイゼックスミリオン(240M)(三井石油化学社製)、(Δγc=1)
第1表から明らかなように、本発明の実施例1〜6のタイヤは従来例のタイヤに比べ、いずれもドラム耐久性及びタイヤのユニフォミティー特性に優れていることがわかる。一方、比較例1〜3のタイヤは従来例のタイヤに比べ、ドラム耐久性が劣り、さらに比較例1及び3のタイヤではタイヤユニフォミティ特性が悪化していることがわかる。
本発明によれば、優れた力学特性と高い熱収縮特性を有する有機繊維をカーカスコードとして用いた接着性及びユニフォミティー特性に優れ、高速耐久性、操縦安定性が改良された空気入りタイヤを提供することができる。
特に、乗用車用空気入りタイヤに対して、好適に適用することができる。
本発明の空気入りタイヤの一実施態様を示す左断面図である。
符号の説明
1 タイヤ
2 ビード部
2’ビードコア
3 サイド部
3’サイドゴム層
4トレッド部
4’トレッドゴム層
5 カーカス層
6 ベルト層
7 ビードフィラー
8 (A)層
9 インナーライナー層
10 カーカスコード
11 コーティングゴム
12 A,12B ベルト補強層
H ハンプ部

Claims (14)

  1. カーカス層を構成するカーカスコードが、ポリケトン繊維を少なくとも50質量%含み、前記カーカスコードの最大熱収縮応力が0.4〜1.8cN/dtexの範囲にあり、かつ前記カーカス層に隣接し、タイヤ半径方向内側の少なくとも一部に該カーカス層を構成するコーティングゴムよりもヤング率が高いポリマー組成物から構成される(A)層を配設したことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ポリマー組成物のヤング率が、5MPa〜15GPaである請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記(A)層が、カーカス層とインナーライナー層との間に配設された請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記(A)層が、インナーライナー層として配設された請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記カーカスコードに少なくとも50質量%含まれるポリケトン繊維原糸の引張強度が10cN/dtex以上、弾性率が200cN/dtex以上、かつ接着剤処理(Dip処理)後のコードとして、150℃にて30分間乾熱処理時の熱収縮率が1〜5%である請求項1〜4のいずれかにに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記(A)層が、フイルム状及び/又はリボン状である請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記(A)層の厚さが、30〜300μmである請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記ポリマー組成物が、(a)熱可塑性樹脂、(b)エラストマー及び(c)タイヤとして使用した際の相対するゴム層との臨界表面張力差が3mN/m以下の他の熱可塑性樹脂の混合物からなり、かつヤング率が5MPa〜500MPaである請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記(a)成分が、ポリケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリニトリル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、ポリビニル系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂及びイミド系樹脂の群から選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂である請求項8に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記(b)成分が、ジエン系ゴム及びその水添物、オレフィン系ゴム、含ハロゲン系ゴム、シリコンゴム、含イオウゴム、フッ素ゴム並びに熱可塑性エラストマーの群から選ばれた少なくとも一種のエラストマーである請求項8に記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記(c)成分が、超高分子ポリエチレン、アクリレート共重合体類及びそのマレイン酸付加物、ポリプロピレン、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、エチレン・プロピレン共重合体の群から選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂である請求項8に記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記ポリマー組成物が、ヤング率が1〜15GPaの熱可塑性樹脂(a)からなる請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  13. ポリケトン繊維を構成するポリケトンが、下記一般式(I)
    Figure 0004972324
    [式中、Aは不飽和結合によって重合された不飽和化合物由来の部分であり、繰り返し単位において同一でも異なっていてもよい]で表される繰り返し単位から実質的になる請求項1〜12のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  14. 前記式(I)中のAがエチレン基である請求項13に記載の空気入りタイヤ。
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