JP4972043B2 - 低粘性酸性豆乳飲料 - Google Patents

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本発明は、豆乳に酸材を添加して酸性化した粘度200mPa・s以下の低粘性酸性豆乳飲料において、長期保管後においても粘性の変化を起こし難い低粘性豆乳飲料に関する。
大豆は、昔より、日本の代表的な加工食品である味噌、醤油、豆腐などに利用されている。また、大豆は、その中に含まれるイソフラボンや大豆タンパク質が骨代謝改善作用、乳がん発生抑制作用、コレステロール低下作用など、様々な生理機能を有することが長年の研究により判明し、加工食品の原材料として注目されている。しかしながら、近年、食生活の西洋化が進み、上記の加工食品を毎日摂取する機会が減少している。そこで、大豆を簡便に摂取できる形態として、大豆を加工した豆乳を利用した酸性豆乳飲料が上市されている。
酸性豆乳飲料には、豆乳に酸材を添加して酸性化したタイプと豆乳を乳酸発酵させて酸性化したタイプがある。豆乳を乳酸発酵させて酸性化した酸性豆乳飲料は、pH5以下の酸性下でも比較的安定であるが、豆乳に酸材を添加して酸性化したタイプは、大豆たん白質の等電点がpH4.5〜5であり沈殿不溶化することから、これを避けるためpH4程度に調整し、更に安定化剤が配合されている。例えば、特開2007−68410号公報(特許文献1)には、安定化剤として発酵セルロースおよびペクチンを配合した酸性豆乳飲料が開示されている。特許文献1には、酸性豆乳飲料のpHは3.0〜6.0、好ましくは3.3〜4.5程度と記載されている。しかしながら、同特許文献の実施例には、クエン酸でpH3.8、乳酸でpH4.0に調整した酸性豆乳飲料しか開示されていない。これは、大豆たん白質の等電点を避けるためにpH4程度に調整したものと推定する。
一方、200mPa・s以下の低粘性飲料において、粘度の経時的変化は飲料の喉越しに大きく影響する。しかしながら、豆乳に酸材を添加してpH4程度に調整した低粘性酸性豆乳飲料は、長期保管すると粘性が増し、喉越しが悪くなる傾向がある。そこで、長期保管後においても粘性の変化を起こり難い低粘性酸性豆乳飲料の開発が要望されている。
特開2007−68410号公報
そこで、本発明の目的は、豆乳に酸材を添加して酸性化した粘度200mPa・s以下の低粘性酸性豆乳飲料において、長期保管後においても粘性の変化を起こし難い低粘性豆乳飲料を提供するものである。
本発明者等は、上記目的を達成すべく配合原料などについて鋭意研究を重ねた。その結果、特定の原料を用い特定pHにするならば、意外にも長期保管後においても粘性の変化を起こし難い低粘性豆乳飲料が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)豆乳に酸材を添加して酸性化した粘度200mPa・s以下の低粘性酸性豆乳飲料において、黒酢、ペクチンおよび発酵セルロースを配合し、pHが4.5超5.0以下である低粘性酸性豆乳飲料、
(2)製品に対し、黒酢の配合量が酸度4.5%換算で1〜10%である(1)の低粘性酸性豆乳飲料、
(3)製品に対し、ペクチンの配合量が0.01〜1.0%、発酵セルロースの配合量が0.01〜0.8%である(1)または(2)の低粘性酸性豆乳飲料、
である。
本発明によれば、豆乳に酸材を添加して酸性化した粘度200mPa・s以下の低粘性酸性豆乳飲料において、長期保管後においても粘性の変化を起こし難い低粘性豆乳飲料を提供することが出来ることから、豆乳飲料の更なる需要拡大が期待できる。
以下本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を意味する。
本発明の低粘性酸性豆乳飲料において、「豆乳飲料」とは、大豆(粉末状のものおよび脱脂したものを除く)から熱水などによりたん白質その他の成分を溶出させ、繊維質を除去して得られた大豆固形分8%以上の「大豆豆乳液」、大豆豆乳液を用いて調製した大豆固形分6%以上の「調製豆乳液」、あるいは脱脂加工大豆(大豆を加えたものを含む)から熱水などによりたん白質その他の成分を溶出させ、繊維質を除去して得られたものを用いて調製した大豆固形分6%以上の「調製脱脂大豆豆乳液」の1種または2種以上を組み合わせて調製した大豆固形分が2%以上の飲料をいう。「酸性」とは、大豆豆乳液のpHが6.5〜7程度であることから、前記pHより酸性側である、具体的には、pH6以下のものである。また「低粘性」とは、粘性の変化が喉越しへ影響し易い200mPa・s以下の粘度、好ましくいは150mPa・s以下の粘度のものである。なお、粘度は、BH形粘度計を用いローター:No.1、回転数:10rpmの条件で測定し、30秒後の示度により算出した値である。
また、酸性豆乳飲料には、豆乳を乳酸発酵させて酸性化したタイプと豆乳に酸材を添加して酸性化したタイプがある。本発明の低粘性酸性豆乳飲料は、前記2タイプのうち長期保管したとき粘性の変化が生じ易い酸材を添加して酸性化したタイプのものである。
本発明は、上述した低粘性酸性豆乳飲料において、黒酢、発酵セルロースおよびペクチンを配合し、pHが4.5超5.0以下であることを特徴とし、これにより長期間保管後においても粘性の変化が起こり難い低粘性酸性豆乳飲料とすることができる。
ここで黒酢とは、食酢品質表示基準(農林水産省告示第1821号平成16年10月7日改正参照)により定義される米黒酢あるいは大麦黒酢に適合するものである。つまり、米黒酢とは、穀物酢のうち、原材料として米(玄米のぬか層の全部を取り除いて精白したものを除く。以下この項において同じ。)又はこれに小麦若しくは大麦を加えたもののみを使用したもので、米の使用量が穀物酢1Lにつき180g以上であって、かつ、発酵及び熟成によって褐色又は黒褐色に着色したものをいう。また、大麦黒酢とは、穀物酢のうち、原材料として大麦のみを使用したもので、大麦の使用量が穀物酢1Lにつき180g以上であって、かつ、発酵及び熟成によって褐色又は黒褐色に着色したものをいう。
黒酢の製造方法としては、まず上記の米及び/又は大麦を原料として、麹や糖化酵素を用いて原料中の糖質を糖化した後、ろ過などにより糖化粕などを除去した糖化液を調製する。その後、該糖化液を酵母により酒精発酵させた後、酒粕などの固形物をろ過などにより除去して、酒精発酵液を得る。さらに、得られた該酒精発酵液を含アルコール原料液として種酢と混合したものを酢酸菌により酢酸発酵させ、酢酸発酵終了後には適宜熟成を行った後、ろ過、殺菌し、壜などの容器に充填して製造する方法、あるいは、壷などの中で、上記の糖化、酒精発酵、酢酸発酵の各工程を同時並行して行わせて製造する方法などが一般的に知られているが、本発明はこれらに限定するものではない。
本発明において、黒酢の配合量は、本発明の効果である長期保管後においても粘性の変化が起こり難い量を配合するば良く、酸度4.5%換算で具体的には、1〜10%が好ましく、2〜9%がより好ましい。黒酢の配合量が前記範囲より少ない場合は、クエン酸、乳酸、フィチン酸などの有機酸、食酢(黒酢を除く)、柑橘果汁などの酸材と組み合わせないと本発明の飲料をpH4.5超5.0以下の範囲に調整できず、また、黒酢の配合量が前記範囲より多いと、本発明の飲料のpHが4.5を下回る場合があり、いずれの場合も長期保管後も粘性の変化が起こり難い飲料が得られ難く好ましくない。
本発明で用いるペクチンとは、ガラクツロン酸がα−1,4結合したポリガラクツロン酸が主成分とし、ガラクツロン酸のカルボキシル基がメチルエステル化したものである。ペクチンは、前記メチルエステル化したもの、つまりメチル化ガラクツロン酸の占める割合が50%以上のものをハイメトキシペクチン(HMペクチン)、50%未満のものをローメトキシペクチン(LMペクチン)と称される。本発明で用いるペクチンは、メチル化ガラクツロン酸の占める割合がいずれのものを用いても良いが、豆乳の沈殿防止も考慮しHMペクチンを用いることが好ましい。
また、本発明で用いる発酵セルロースとは、セルロース生産菌が生産するセルロースである。セルロース生産菌としては、例えば、アセトバクター属、シュードモナス属、アグロバクテリウム属などに属する細菌が挙げられるが、好適にはアセトバクター属である。発酵セルロースを生産するアセトバクター属の細菌として、より具体的には、アセトバクター・パスツリアヌス株(例えば、ATCC10245など)、アセトバクター・エスピーDA株(例えば、FERM P−12924など)、アセトバクター・キシリナム株(例えば、ATCC23768、ATCC23769、ATCC10821、ATCC1306−21など)などを挙げることができる。好ましくは、アセトバクター・キシリナム株である。
また、セルロース生産菌を培養する培地及び条件としては、特に制限されず、常法に従うことができる。例えば、培地は、基本的に窒素源、炭素源、水、酸素及びその他の必要な栄養素を含有しており、上記微生物が増殖して目的の発酵セルロースを産生することができるものであればよく、例えば、Hestrin−Schramm培地を挙げることができる。培地には、セルロースの生産性を向上させるために、セルロースの部分分解物、イノシトール、フイチン酸などを添加しても良い。培養条件としては、例えばpH5〜9、培養温度20〜40℃の範囲が採用され、発酵セルロースが十分産生されるまで培養が続けられる。培養方法は、静置培養、撹拌培養、通気培養のいずれでもよいが、好適には通気撹拌培養である。
発酵後、産生された発酵セルロースは培地から分離処理され、洗浄されて、適宜精製される。精製方法は特に制限されないが、通常、培地から回収した発酵セルロースを洗浄後、脱水し、再度水でスラリー化した後に、アルカリ処理によって微生物を除去し、次いで当該アルカリ処理によって生じた溶解物を除去する方法が用いられる。具体的には、例えば、まず微生物の培養によって得られる培養物を脱水し、固形分約20%のケーキとした後、このケーキを水で再スラリー化して固形分を1から3%にする。これに水酸化ナトリウムを加えて、pH13程度にして撹拌しながら数時間、系を65℃に加熱して、微生物を溶解する。次いで、硫酸でpHを6〜8に調整し、該スラリーを脱水して再度水でスラリー化し、かかる脱水・スラリー化を数回繰り返す。
精製された発酵セルロースは、必要に応じて乾燥処理を施すことができる。乾燥処理としては特に制限されることない。例えば、自然乾燥、熱風乾燥、凍結乾燥、スプレードライ、ドラムドライなどの方法を用いることができる。これらの乾燥処理のなかでもスプレードライ法、ドラムドライ法が好ましい。
本発明において、ペクチンおよび発酵セルロースの配合量は、いずれも本発明の効果である長期保管後においても粘性の変化が起こり難い量を配合するば良く、具体的には、ペクチンが好ましくは0.01〜1.0%、より好ましくは0.05〜1.0%、発酵セルロースが好ましくは0.01〜0.8%、より好ましくは0.05〜0.8%である。いずれの配合量も前記範囲より少ない場合は、長期保管後も粘性の変化が起こり難い飲料が得られ難く好ましくない。一方、いずれの配合量も前記範囲より多い場合は、長期保管後においても粘性の変化が起こり難い飲料が得られるものの、飲料全体の粘度が高なり、本発明の低粘性酸性豆乳飲料が得られない場合がある。
本発明の低粘性酸性豆乳飲料は、上述した必須の配合原料に加え、飲料全体のpHを4.5超5.0以下、好ましくは4.6以上5.0以下に調整する必要がある。pH調整は、本発明の必須原料である黒酢のみで行っても良く、また、黒酢とクエン酸、乳酸、フィチン酸、リンゴ酸、コハク酸などの有機酸、食酢(黒酢を除く)、柑橘果汁などの酸材と組み合わせて行っても良い。pHが前記範囲より低い場合は、長期保管後に明らかに粘性が高くなり粘性の変化が起こり難い飲料が得られない。一方、pHが前記範囲より高い場合は、常温(25℃)で長期間保管しても細菌的に問題のない飲料を製造するには殺菌処理を強い条件で行う必要があり、豆乳中の大豆たん白質が熱変性し沈殿を生じる場合があり好ましくない。
本発明の低粘性酸性豆乳飲料は、必須原料である豆乳、黒酢、ペクチンおよび発酵セルロース以外に、本発明の効果を損なわない範囲で豆乳飲料に使用されている原材料を適宜選択し配合することができる。例えば、砂糖、ショ糖、ぶどう糖、ぶどう糖果糖液糖、水あめ、還元水あめ、オリゴ糖、還元オリゴ糖、はちみつなどの糖類、スクラロース、アスパルテーム、ステビアなどの甘味料、クエン酸、乳酸、フィチン酸、リンゴ酸、コハク酸などの有機酸、食酢(黒酢を除く)、柑橘果汁などの酸材、キサンタンガム、タマリンドシードガム、ジェランガム、グアガム、アラビアガム、サイリュームシードガム、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、うるち米澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、ワキシコーンスターチ、もち米澱粉などの澱粉、湿熱処理澱粉、加工澱粉などの増粘材、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナンなどの安定材、菜種油、コーン油、綿実油、サフラワー油、オリーブ油、紅花油、大豆油、パーム油、魚油、卵黄油等の動植物油又はこれらの精製油(サラダ油)、あるいはMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド、硬化油、エステル交換油等のような化学的、酵素的処理等を施して得られる油脂などの食用油脂、酸化防止剤、香料などが挙げられる。
また、本発明の低粘性酸性豆乳飲料の製造方法、本発明の必須原料である黒酢、ペクチンおよび発酵セルロースを配合し、本発明の所定のpHとする以外は常法に則り製造すれば良い。例えば、本発明の必須原料も含め配合原料を均一に混合後、均質化処理を施し、次いで、殺菌後、容器に充填すると良い。
以下、本発明について、実施例、比較例及び試験例に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、これらに限定するものではない。
[実施例1]
下記の配合の低粘性酸性豆乳飲料を製した。つまり、配合原料を高速攪拌機で均一混合後、高圧ホモゲナイザーを用いて20MPaの均質化処理を施した。次いで、均質化処理液を145℃で3秒間殺菌処理後、200mL容量のブリックパックに200mL充填・密封して低粘性酸性豆乳飲料を製した。得られた低粘性酸性豆乳飲料は、粘度が45mPa・s、pHが4.9であった。
<配合割合>
大豆豆乳液(大豆固形分8%) 50%
ショ糖 8%
大麦黒酢(酸度4.5%) 5%
HMペクチン 0.2%
発酵セルロース 0.2%
清水 残余
――――――――――――――――――――
100%
[実施例2]
実施例1において、大麦黒酢の配合量を1.5%に変更し、食酢(酸度4.5%)を3.5%加えた以外は、実施例1と同様の方法で低粘性酸性豆乳飲料を製した。得られた低粘性酸性豆乳飲料は、粘度が45mPa・s、pHが4.9であった。
[実施例3]
実施例1において、更に食酢(酸度4.5%)を加配して後述のpHとなるようにした以外は、実施例1と同様の方法で低粘性酸性豆乳飲料を製した。得られた低粘性酸性豆乳飲料は、粘度が50mPa・s、pHが4.55であった。
[実施例4]
実施例1において、大麦黒酢の配合量を9%に変更した以外は、実施例1と同様の方法で低粘性酸性豆乳飲料を製した。得られた低粘性酸性豆乳飲料は、粘度が50mPa・s、pHが4.6であった。
[比較例1]
実施例1において、大麦黒酢の配合量を15%に変更した以外は、実施例1と同様の方法で低粘性酸性豆乳飲料を製した。得られた低粘性酸性豆乳飲料は、粘度が50mPa・s、pHが4.0であった。
[比較例2]
実施例1において、更にクエン酸を加配して後述のpHとなるようにした以外は、実施例1と同様の方法で低粘性酸性豆乳飲料を製した。得られた低粘性酸性豆乳飲料は、粘度が50mPa・s、pHが4.3であった。
[比較例3]
実施例1において、大麦黒酢に換えてクエン酸を配合して後述のpHとなるようにした以外は、実施例1と同様の方法で低粘性酸性豆乳飲料を製した。得られた低粘性酸性豆乳飲料は、粘度が50mPa・s、pHが4.0であった。
[比較例4]
実施例1において、大麦黒酢に換えてクエン酸を配合して後述のpHとなるようにした以外は、実施例1と同様の方法で低粘性酸性豆乳飲料を製した。得られた低粘性酸性豆乳飲料は、粘度が50mPa・s、pHが4.9であった。
[試験例1]
長期保管後の粘性変化に対する黒酢およびpHの影響を調べた。つまり、実施例1〜4、および比較例1〜4で得られた各低粘性酸性豆乳飲料を25℃で1ヵ月保管し、保管前後の粘性変化を調べた。
Figure 0004972043
表1より、黒酢(具体的には1〜10%の範囲)を配合し、pHが4.5超5.0以下の低粘性酸性豆乳飲料(実施例1〜4)は、黒酢を配合していない飲料(比較例3、4)、あるいはpH4.5以下の飲料(比較例1〜3)と比較して、長期保管後も粘性の変化を起こし難いことが理解される。特に、黒酢を2〜9%(酸度4.5%換算)の範囲で配合しpHが4.6以上5.0以下の低粘性酸性豆乳飲料(実施例1)は粘性変化がより少なく好ましかった。
[試験例2]
長期保管後の粘性変化に対するペクチンおよび発酵セルロースの影響を調べた。つまり、実施例1において、HMペクチンおよび発酵セルロースの配合量を表2に示す配合量に変更した以外は、実施例1と同様の方法で低粘性酸性豆乳飲料を製し、得られた低粘性酸性豆乳飲料を25℃で1ヵ月保管し、保管前後の粘性変化を調べた。
Figure 0004972043
表2より、ペクチン(具体的には0.01〜1.0%の範囲)および発酵セルロース(具体的には0.01〜0.8%の範囲)の両原料を配合した低粘性酸性豆乳飲料(No.4〜8)は、そうでない飲料(No.1〜3)と比較して、長期保管後も粘性の変化を起こし難いことが理解される。特に、ペクチンを0.05〜1.0%の範囲で配合し、発酵セルロースを0.05〜0.8%の範囲で配合した低粘性酸性豆乳飲料(No.6〜8)は粘性変化がより少なく好ましかった。

Claims (3)

  1. 豆乳に酸材を添加して酸性化した粘度200mPa・s以下の低粘性酸性豆乳飲料において、黒酢、ペクチンおよび発酵セルロースを配合し、pHが4.5超5.0以下であることを特徴とする低粘性酸性豆乳飲料。
  2. 製品に対し、黒酢の配合量が酸度4.5%換算で1〜10%である請求項1記載の低粘性酸性豆乳飲料。
  3. 製品に対し、ペクチンの配合量が0.01〜1.0%、発酵セルロースの配合量が0.01〜0.8%である請求項1または2記載の低粘性酸性豆乳飲料。
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