JP4969957B2 - 植栽ブロック - Google Patents
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- Cultivation Of Plants (AREA)
Description
屋上緑化は、例えば図7に概略的に示すように、屋上のコンクリート20の上に防水層21を形成し、その上に植物の根が突き破らないように耐根層22を形成し、その上に土壌23を盛って植物24の育成が行われる。
例えば、下記特許文献1には、木材チップとパーライトとを主原料とする屋上緑化用ブロックが開示されている。図8に示すように、このブロック30は、木材チップ及びパーライトに固化剤を配合してブロック状に固化したものであり、このブロック30に凹部31を形成し、凹部31に土壌を収容して草木を植生した後、このブロック30を屋上に敷き詰めて屋上緑化を実現する。
この街路樹の根元には、通常、図9に示すように、鋳鉄製のツリーサークル32が街路樹33を囲むように配置されている。ツリーサークル32は、街路樹33の根元を保護する樹木保護盤である。このツリーサークル32の隙間からは雨水が地中に滲入し、コンクリートジャングルの中で育つ街路樹33に貴重な水分を与えている。また、街路樹33の植え替え時には、ツリーサークル32を外して街路樹33が掘り起こされる。そのため、周囲の舗装に影響を与えずに、植え替え作業を行うことができる。
即ち、屋上や屋根は直射日光が当たり、土壌が直ぐに乾燥する。また、屋上や屋根では風が強い。そのため、土壌は粒子化して、風で飛ばされ易い。飛ばされた土壌粒子は、近隣に迷惑を掛け、また、屋上や屋根の排水口が詰まる原因になる。
また、土壌が直ぐに乾くために、植物に対して十分な水の補給が必要であるが、水が溜まり過ぎると、植物が根腐れを起こす。そのため、排水性能が良くなければならない。
ただ、排水性能が良いだけでは、植物への水の補給が追いつかずに、植物が枯れて仕舞う。そのため、適度な保水性能が必要である。
即ち、街路樹の根が成長して、ツリーサークルを押し上げる場合があり、我々は、そうした光景をしばしば目にする。この状態のツリーサークルに人が乗ると、根がツリーサークルで傷つけられる。街路樹の根元を保護する筈のツリーサークルが、むしろ、街路樹に害を加えて仕舞っている。
また、ツリーサークルで区画された領域は、無機的な雰囲気を醸しており、周囲から隔絶された感じを人に与えている。そのため、樹木と人との親近感が損なわれ、通行人の多くは、ツリーサークルによって歩行領域が狭められたと感じている。また、実際にツリーサークルの上を歩行すると、鉄桟に躓いたり、足が滑ったりする危険性がある。
ゴムチップブロック及び木材チップブロックは、ともに、連続する多数の空隙を備えたポーラスな多孔物質であり、軽量で弾力性を有している。ポーラスなゴムチップブロックは、浸入した水を直ぐに排出する。一方、木材チップブロックは、浸入した水により木材チップが湿潤し、水分を保持する。そのため、ゴムチップブロックと木材チップブロックとが結合されたブロックは、バランスの取れた保水性及び排水性を有している。また、木材チップブロックは、年月が経つと、腐敗して植物の肥料となる。木材チップが腐敗した場合でも、ゴムチップブロックが木材チップを覆っているため、木材チップの飛散は抑えられる。
接着剤には、“布海苔”や“つのまた”等の海草を原料とする自然糊や、環境及び健康に害の少ない化学糊などを用いることができる。
この竹串も年月が経つと、腐敗して植物の肥料となる。
“実継ぎ(さねつぎ)”等の機械的な結合方法を利用することができる。
また、この植栽ブロックは、断熱効果も優れているため、屋根や屋上に配置することで省エネルギー効果が高められる。
また、この植栽ブロックは、街路樹の根元に敷き詰めて、街路樹の根を傷めない“根囲い保護材”として利用することもできる。
即ち、ゴムタイヤのスクラップを破砕装置で8mm以下に粉砕し、得られたゴムチップ4重量部に対してポリウレタン系バインダー(接着剤)を1重量部の割合で加え、これらを撹拌した後、金型に注入し、165℃で12分間加熱して200mm×100mm×30mm(厚さ)の大きさのブロックに成形した。このゴムチップブロック41の空隙率は約40%であり、比重は1.1であった。
なお、ゴムチップは、廃タイヤに限らず、天然ゴムや合成ゴムのバージンゴムから形成しても良い。この場合、ゴム素材に顔料を添加して、ゴムチップブロック41を所望の色に着色することができる。
即ち、建築廃材や間伐材を破砕装置で8mm以下に粉砕して木材チップを生成した。次に、この木材チップの5重量%に相当する量の布海苔の粉末に適量の水を加え、加熱して天然資材の接着剤を形成し、この接着剤と木材チップと、漆喰材料にしばしば使われる数重量%の麻スサ(麻の繊維くず)とを良く混ぜ合わせた後、金型に注入し、乾燥して200mm×100mm×30mm(厚さ)の大きさのブロックに成形した。この木材チップブロック42の空隙率は約40%であり、比重は0.5であった。
なお、木材チップブロック42を形成する接着剤や、木材チップブロック42とゴムチップブロック41とを結合する接着剤は、海草の“つのまた”を使って生成することもできる。また、これらの接着剤には、環境及び健康に害の少ない化学糊やウレタン樹脂等の樹脂接着剤等を使用しても良い。
屋上緑化植物24を植え替えるときは、屋上緑化植物24の周囲の植栽ブロック40を取り外すことにより、簡単に植え替えができる。
また、この植栽ブロック40は、断熱効果が優れているため、屋根や屋上、あるいは壁に配置した場合に、高い省エネルギー効果が得られる。
これらの植物26は、成長すると、ゴムチップブロック41内の空隙を通って木材チップブロック42にまで根を延ばし、木材チップで保水された水分や腐敗した木質を養分に生育を続ける。
このようにすると、街路樹33の根が成長して、根囲い保護材の植栽ブロック40を押し上げることがあっても、植栽ブロック40は軽量であるため、根に大きな負荷が加わらない。また、植栽ブロック40の上を人が歩いた場合でも、植栽ブロック40は弾力性を有しているため、根に及ぶ衝撃は緩和される。従って、この植栽ブロック40は、街路樹33の根を傷めずに保護することができる。
また、街路樹33を植え替える時は、必要な範囲の植栽ブロック40を剥がして、街路樹33の掘り起こし作業を行うことができる。
また、この竹串43の長さを植栽ブロック40の厚みよりも長く設定し、植栽ブロック40から突き出た竹串43の先を土壌に突き刺して植栽ブロック40の位置決めに利用しても良い。特に、土手などの則面に植栽ブロック40を配置する場合は、こうすることで植栽ブロック40のずれが防止できる。
なお、ここで示した植栽ブロック40の形状や製法は、一例であって、本発明は、それだけに限定されるものでは無い。
21 防水層
22 耐根層
23 土壌
24 植物
25 植生シート
26 植物
30 屋上緑化用ブロック
31 凹部
32 ツリーサークル
33 街路樹
40 植栽ブロック
41 ゴムチップブロック
42 木材チップブロック
43 竹串
Claims (4)
- ゴムのチップをブロック状に成形した、木材のチップを含まないゴムチップブロックと、木材のチップをブロック状に成形した、ゴムのチップを含まない木材チップブロックとを重ね合わせて結合し、植物を育成する土壌に、前記ゴムチップブロックが表側になるように載置することを特徴とする植栽ブロック。
- 請求項1に記載の植栽ブロックであって、前記ゴムチップブロックと前記木材チップブロックとを接着剤で結合したことを特徴とする植栽ブロック。
- 請求項1に記載の植栽ブロックであって、前記ゴムチップブロックと前記木材チップブロックとを重ね合わせて、竹串を挿通して結合したことを特徴とする植栽ブロック。
- 請求項1に記載の植栽ブロックであって、前記ゴムチップブロック及び木材チップブロックの一方に凸部を形成し、他方に凹部を形成し、前記凸部と凹部とを嵌め合わせて前記ゴムチップブロックと前記木材チップブロックとを結合したことを特徴とする植栽ブロック。
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