JP4969635B2 - パターンレイヤーデータ生成方法、及びパターンレイヤーデータ生成装置 - Google Patents

パターンレイヤーデータ生成方法、及びパターンレイヤーデータ生成装置 Download PDF

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本発明は、撮影した半導体デバイスの画像と、半導体デバイスのCADデータを利用して、ウェーハ上に形成されたパターンのレイヤーデータを生成するパターンレイヤーデータ生成方法、及びパターンレイヤーデータ生成装置に関するものである。
近年の半導体デバイスは微細化,多層化が進み、論理も煩雑化しているため、その製造が極めて困難な状況となっている。その結果として、製造プロセスに起因する不良が多発する傾向にあり、その不良位置を検査により正確に検出することが重要となっている。製造プロセスに起因する不良として、不適切な露光条件によるパターンの変形や、レイヤー間の位置ずれによる導通不良等があり、これらは、半導体デバイスのCAD(Computer Aided Design data)データとウェーハ上に形成されたパターンとの照合比較により不良箇所を検出している。CADデータとは半導体の設計データであり、半導体デバイス上に形成するパターンのレイアウトを決定するためのデータである。CADデータにはGDS,OASIS等、様々なデータフォーマットが存在するが、これらは共通してパターンの特徴点群を記述した、いわばベクトルデータ形式を採用している。これは半導体の高集積化により、パターンの情報が膨大になっているためであり、CADデータを利用する半導体製造装置、もしくは半導体検査装置が、特徴点間の直線を描画することでパターンの形状を認識している。
また、近年の回路設計では、設計したデータが、半導体製造プロセスによってどの程度変形するのかをシミュレートし、その結果から配線密度等を制御することで故障の発生しにくい回路を設計する試みがされている、このシミュレータの精度を高める上で、実際にウェーハ上に形成したパターンと、シミュレータが出力したCADデータの変形パターンを比較し、その形状差をシミュレータにフィードバックしている。
また、CADデータと半導体デバイスの画像を利用してパターンの検査を行うものとして、特開2000−293690号公報〔特許文献1〕がある。これらは撮影画像に含まれたパターンに対応するレイヤーのCADデータを利用し、CADデータと撮影画像から抽出したパターン間のパターンマッチング処理により、パターン内の計測位置を検出して、パターンの計測を行うものである。
しかしながら、これらは、撮影画像に複数レイヤーのパターンが含まれている場合、レイヤー毎に独立したパターンの検査を行うことができない。つまり、撮影画像に含まれるパターンのそれぞれがどのレイヤーに属しているかといったレイヤー情報を検出することなく、複数レイヤーのパターンを重ね合わせた単独のレイヤーとしてCADデータとのパターンマッチングを行っている。このため、撮影画像に複数レイヤーのパターンが含まれている場合、検査対象とするレイヤー以外のレイヤーに属するパターンの影響を受けてパターンマッチングが失敗してしまい、正確なパターンの計測ができないといった問題があった。
更に、特開2000−299361号公報〔特許文献2〕には複数レイヤーのパターンを含む半導体デバイスの撮影画像と、予めずれを加えて重ね合わせた複数レイヤーのCADデータとの間でパターンマッチングを行い、ずれ量を計測する方法が示されているが、この発明も同様に、撮影画像から抽出したパターンについてレイヤー情報の検出を行わないため、CADデータを重ね合わせる際のずれ量のバリエーションを多くすることで計測精度を高める必要があるが、処理時間が増大するため、検査効率を低下させてしまうといった問題点がある。
特開2000−293690号公報 特開2000−299361号公報
そこで、本発明の目的は、撮影した半導体デバイスの画像に複数のレイヤーのパターンが含まれている場合においても、対象となるレイヤーに属するパターンの測定や検査を可能にするパターンレイヤーデータ生成方法、及びパターンレイヤーデータ生成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明はパターン検査装置において、半導体デバイスを撮影した画像データから半導体デバイスのパターンデータを抽出するパターン抽出手段と、画像データに含まれているパターンに対応したレイヤー毎の複数のCADデータと、パターンデータとからレイヤー毎に分類したパターンデータを生成するパターンレイヤー生成手段を備えたことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査装置において、レイヤー毎のCADデータと、レイヤー毎に分離したパターンデータを利用して、レイヤー毎にCADデータとパターンデータの照合位置を検出する位置検出手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査装置において、CADデータに含まれるパターンの範囲と、パターンデータに含まれるパターンの範囲が異なる場合に、CADデータの領域に対するパターンデータの位置もしくは、パターンデータの領域に対するパターンデータの照合位置を検出する位置検出手段を備えたことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査装置において、レイヤー毎の照合位置からレイヤー間の位置ずれ量を検出するレイヤーずれ検出手段を備えたことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査装置において、検査対象レイヤーのCADデータと、前記パターンレイヤー生成手段にて生成した前記検査対象レイヤーに対応するパターンデータを利用した照合位置の検出手段と、照合位置とパターンの検査位置から、パターン形状の評価を行う手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査装置において、パターンレイヤー生成手段は、分類した各レイヤーのパターンデータにパターンデータの属するレイヤーの情報を付加することを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査装置において、分類した各レイヤーのパターンデータにパターンデータの属するレイヤーの情報と、対応関係にあるCADデータの情報を付加することを特徴とするものである。
更に、上記目的を達成するために、本発明は半導体検査システムにおいて、電子ビームを半導体デバイスに照射し、半導体デバイスからの二次電子を検出することで作成した画像データと、画像データから半導体デバイスのパターンデータを抽出するパターン抽出手段と、画像データに含まれているパターンに対応したレイヤー毎の複数のCADデータと、パターンデータとからレイヤー毎に分類したパターンデータを生成するパターンレイヤー生成手段を備えたことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明は半導体検査システムにおいて、画像データをネットワーク経由、又はメモリ手段経由で受信し、半導体デバイスのパターン検査を行うことを特徴とするものである。
更に、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査装置において、半導体デバイスを撮影した画像データから半導体デバイスのパターンデータを抽出するパターン抽出手段と、画像データに含まれているパターンに対応したレイヤー毎のCADデータと、パターンデータとからレイヤー毎のCADデータとパターンとの対応位置付けを行う位置検出手段を備えたことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査装置において、半導体デバイスを撮影した画像データから半導体デバイスのパターンデータを抽出するパターン抽出手段と、画像データに含まれているパターンに対応したレイヤー毎の複数のCADデータと、パターンデータとから複数レイヤー間のずれ量を検出するパターンレイヤーずれ検出手段を備えたことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査装置において、画像データに含まれているパターンに対応した第1,第2のレイヤーのCADデータと、パターンデータを用いた第1,第2のレイヤーのCADデータに対応する第1,第2のパターンデータから、第1,第2のレイヤーのCADデータと第1,第2のパターンデータとのずれ量を求め、かつ、第1,第2のレイヤーの位置情報の差分を検出することを特徴とするものである。
更に、上記目的を達成するために、本発明はパターン表示装置において、半導体デバイスを撮影した画像データから、半導体デバイスのパターンデータを抽出するパターン抽出手段と、パターンデータから、レイヤー毎に分類したパターンデータを表示するパターンデータ表示手段を備えたことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査装置において、パターンデータ表示手段は画像データに含まれているパターンに対応した複数レイヤーのCADデータと、パターンデータから、レイヤー毎に分類したパターンデータを表示することを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査装置において、パターンデータ表示手段は、複数レイヤーのCADデータと、パターンデータとを重ねて表示することを特徴とするものである。
更に、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査方法において、半導体デバイスを撮影した画像データから半導体デバイスのパターンデータを抽出すること、画像データに含まれているパターンに対応したレイヤー毎の複数のCADデータと、パターンデータとからレイヤー毎に分類したパターンデータを生成することを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査方法において、レイヤー毎のCADデータと、レイヤー毎に分離したパターンデータとを利用して、レイヤー毎にCADデータとパターンデータの照合位置を検出することを特徴とするものである。
更に、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査方法において、電子ビームを半導体デバイスに照射し、半導体デバイスからの二次電子を検出して画像データを作成すること、画像データから半導体デバイスのパターンデータを抽出すること、画像データに含まれているパターンに対応したレイヤー毎の複数のCADデータと、パターンデータとからレイヤー毎に分類したパターンデータを生成することを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、本発明はパターン検査方法において、画像データをネットワーク経由、又はメモリ手段経由で受信し、半導体デバイスのパターン検査を行うことを特徴とするものである。
以上説明したように、本発明のパターンレイヤーデータ生成方法、及びパターンレイヤーデータ生成装置によれば、例えば走査型電子顕微鏡(以下、SEMとする)により撮影したSEM画像に複数レイヤーのパターンが含まれている場合に、このパターンに対応するレイヤー毎の複数のCADデータを利用して、対象となるレイヤーに属するパターンの測定や検査を可能にするパターンレイヤーデータ生成方法、及びパターンレイヤーデータ生成装置を提供することを実現している。
実施例1に記載の本発明の本パターン検査装置を示すブロック図である。 実施例2に記載の本発明の本パターン検査装置を示すブロック図である。 実施例3に記載の本発明の本パターン検査装置を示すブロック図である。 実施例4に記載の本発明の本パターン検査装置を示すブロック図である。 本パターン検査装置を適用した半導体検査装置の構成図である。 パターン検査の対象とするSEM画像とCADデータの関係を示す図である。 CADデータとデータフォーマットを示す図である。 パターン抽出の手順を示したブロック図である。 パターン抽出で利用するフィルタオペレータを示した図である。 パターン抽出で利用する画像のヒストグラムを示した図である。 パターン抽出で利用する細線化の手順を示した図である。 パターン抽出で利用する直線近似手法の手順を示した図である。 パターンレイヤー生成の方法を示す図である。 CADレイヤーデータ,CADテーブルデータを示した図である。 パターンレイヤーデータの生成方法を示す図である。 パターンレイヤーデータの生成手順を示すフローチャートである。 本発明のパターン検査装置の信号出力インターフェースを利用して、パターン検査機能を実行するための各種パラメータ等を入力する画面と、検査対象とするSEM画像と、評価結果を示した図である。 実施例1に示した本発明のパターン検査手順を示すフローチャートである。 位置検出手順を示した図である。 実施例2に示した本発明のパターン検査手順を示すフローチャートである。 実施例3に示した本発明のパターン検査手順を示すフローチャートである。 実施例4に示した本発明のパターン検査手順を示すフローチャートである。 実施例3,4に示した本発明のパターン検査手順を示す図である。 パターンデータとパターンレイヤーデータを示す図である。
図6は本発明の一実施例の動作を説明するための実施例である。
図6(a)は、ウェーハ上のパターンを走査型電子顕微鏡で撮影した画像(以下、SEM画像とする)である。このSEM画像には、図6(c),図6(d)に示すようなCADデータの2つのレイヤーに対応するパターンが含まれている。本発明では、このような複数レイヤーのCADデータに対応するパターンを含んだSEM画像から、図6(b)に示すような複数レイヤーのパターンを含んだパターンを抽出し、図6(c),図6(d)のような複数レイヤーのCADデータを利用して、図6(b)のようなパターンを図6(e),図6(f)に示すようなレイヤー毎のパターンに分離することで、評価対象レイヤーに属するパターンのみを利用したパターンの評価を可能とするものである。
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。
本実施例では、複数レイヤーのパターンを含んだSEM画像から、オペレータ又は電子計算機が指定するレイヤーのパターンのみを抽出する本発明のパターン検査装置について説明する。
図1は、本実施例1の形態を示す構成図である。本パターン検査装置は、検査対象のウェーハをSEMで撮影したSEM画像106と、前記SEM画像106に含まれたパターン像に対応する、複数レイヤーのCADデータ105と、評価に利用する各種パラメータと、を入力可能とする信号入力インターフェース101と、前記複数のレイヤーのCADデータ105から、レイヤー構造をもつCADレイヤーデータ111を生成するCADレイヤーデータ生成手段107と、SEM画像106からパターンデータ112を抽出するパターン抽出手段108と、CADレイヤーデータ111と、パターンデータ112から、レイヤー構造をもつパターンレイヤーデータ113を生成するパターンレイヤー生成手段109と、パターンレイヤーデータ113から最終的な出力データ114を生成する出力データ生成部110と、で構成されたデータ演算部102と、データ演算部102からの出力データ114を出力する信号出力インターフェース103で構成されており、図5(a)に示すような半導体検査システム510の電子計算機500や、図5(b)に示すような半導体検査システム510とローカルエリアネットワーク506などのネットワーク回線や、ハードディスクやコンパクトディスク等の記憶装置を経由して、半導体検査システム510からのウェーハの撮影画像等のデータなどを授受可能な電子計算機505を利用することにより実現できる。
以下、一実施例として図5(a)の構成図を利用して半導体検査システム510の構成要素を説明する。
半導体検査システム510は、半導体デバイスの画像を撮影するSEM501と、SEM501を制御する電子計算機500で構成されている。電子計算機500はパーソナルコンピュータや、ワークステーションに代表される情報処理装置であり、SEM501の制御や、本発明のパターン検査を実施するデータ演算手段503と、データ演算手段503を制御するための情報を入力するデータ入力手段504と、SEM501の撮影画像や、パターン検査等の情報を表示するデータ表示手段502で構成されている。
データ演算手段503は、CADデータ105やSEM501で撮影した半導体デバイスの画像(SEM画像)106やSEM501の制御プログラムや、本発明のパターン検査装置のデータ演算部102の各処理手段を定義したソフトウェアプログラム等を保存するメモリ、前記プログラムを実行するCPU、データ入力手段504からの評価パラメータ104やCADデータ105やSEM画像106をデータ演算手段503に入力するための信号入力インターフェース101,パターン検査結果やCADデータ105やSEM画像106をCRTや液晶ディスプレイ等のデータ表示手段502に出力するための信号出力インターフェース103で構成されている。データ入力手段504はキーボードやマウスといった情報入力機器であり、データ表示手段502はCRTや液晶ディスプレイ等の情報表示機器である。
なお、信号入力インターフェース101および信号出力インターフェース103はUSB,IEEE1394,セントロニクスやメモリカード,PCI,Ethernet(登録商標)などのインターフェースが使用可能であり、メモリはSDRAM,SRAM,DRAM,ROMやメモリカード,ハードディスク等などのデータ記憶機器が使用可能である。
以下、図1を利用して本発明のパターン検査装置の各構成要素について詳細を説明する。
信号入力インターフェース101は、本発明のパターン検査を行うための各種データをデータ演算部102に入力するものである。本発明のパターン検査装置は、複数レイヤーのパターンを含んだSEM画像106から、検査対象レイヤーのパターンの出力データ114を抽出することを目的としており、検査の対象とする半導体デバイスのSEM画像106をデータ演算部102に入力する。更に、SEM画像106に含まれる複数レイヤーのパターンに対応する複数レイヤーのCADデータ105を入力し、評価パラメータ104として、検査対象レイヤーの情報と、各レイヤーの上下関係を示す情報を入力する。なお、各レイヤーの上下関係を意味する情報が、CADデータ105に記述されている場合や、CADデータの識別名称から得られる場合、このパラメータの入力を必要としない。
データ演算部102は本発明のパターン検査を行うものである。以下、データ演算部102の構成要素を詳細に説明する。
CADレイヤー生成手段107は、図7(a),(b)に示すようなレイヤー毎に独立したCADデータ105から、レイヤー間の上下関係を示す評価パラメータ104を利用して図7(c)に示すようなレイヤー構造をもつCADレイヤーデータ111を生成するものである(説明を分かりやすくするため、各レイヤーの色を変えて重ね合わせた図であり、この例は図7(b)の上に図7(a)のCADデータを重ねたものである。)。
半導体業界で一般的に利用されているCADデータ105のデータフォーマットは、パターンをベクトル情報として表現したものである。図7(a)に示すようなパターンは、図7(d)に示すようなパターンの閉図形を構成する各頂点の座標値として記述されている。同様に、図7(b)は図7(e)のように記述されている。
このため、図7(d)と図7(e)のCADデータ105からレイヤー構造をもつCADレイヤーデータ111は、図7(f)に示すような形式で表現できる。データの先頭には、CADレイヤーデータ111に含まれるCADデータ105のレイヤー番号と、レイヤーの上下関係、各レイヤーのベクトルデータがデータ内のどの位置から開始されるかを示すオフセット値を記述し、その後に各レイヤーのベクトルデータを記述したものである。
しかしながら、単純に各レイヤーのCADデータ105をCADレイヤーデータ111に埋め込むだけでは、図7(c)に示すように下位レイヤーと上位レイヤーが重なり合う領域701が発生する。図7(g)は、この2つのCADデータ105によって形成した半導体デバイスを撮影したSEM画像106を示した図であるが、上位レイヤーと下位レイヤーが重なり合う領域701について、図7(c)に示したCADレイヤーデータ111とパターンの形状が異なってしまい、後述するパターンレイヤーデータ113の作成が正確に行えない場合がある。
CADデータ105は、前述したように閉図形の集合を記述したベクトルデータである。つまり、四角形のパターンをベクトルデータで表現する場合、「No.1,4、(x1,y1)(x2,y2)(x3,y3)(x4,y4)」といった記述が用いられる。つまり、No.1の図形は4点の頂点をもち、それぞれの頂点座標は(x1,y1)〜(x4,y4)であるというものである。この閉図形の領域とそれ以外の領域は、それぞれ半導体デバイスの形成時に削り取る部分(抜き部)703と残す部分(残し部)702に対応している。
このため、例えばCADデータ105の閉図形が残し部を示す場合、図7(h)のように上位のレイヤーの閉図形と下位のレイヤーが重なる領域704で、下位のレイヤーの図形が隠れることになる。このような上位のレイヤーに隠れた下位のレイヤーの図形を構成するベクトルデータを削除したベクトルデータをCADレイヤーデータ111に新たに埋め込むことにより、図7(j)に示すようなウェーハの撮影画像の見え方に一致するCADレイヤーデータ111を生成することもできる。新たに生成したCADレイヤーデータ111を図7(h)に示す。
CADデータ105の閉図形が抜き部に対応するのか、残し部に対応するのかの情報は、評価パラメータ104として信号入力インターフェース101より受け取ることによって、このようなCADレイヤーデータ116の生成が可能となる。
以上説明したCADレイヤーデータ111は本発明のパターン検査を実現するためのデータ形式の一例であり、後述のパターンレイヤー生成手段109において、SEM画像106に含まれた複数レイヤーのパターンに対応する複数レイヤーのCADデータ105と、各レイヤーの番号が識別できるようなデータ形式であればよく、このデータ形式に限定したものではない。
パターン抽出手段108は、図8に示すような検査対象のSEM画像106から、パターンを抽出し、CADデータ105のデータフォーマットと同様のベクトルデータで構成されたパターンデータ112を生成するものである。これらパターン抽出手段108の構成要素はいずれも一般的な画像処理手法であるため、これを限定するものではないが、例えば、図8に示すような手段によりパターンの抽出を行うことが可能である。図8は、SEM像106からビットマップデータで構成されたパターン像を抽出し、そのパターン像をベクトルデータで構成されたパターンデータ112に変換する手順を示したものである。
平滑化フィルタ手段810は、SEM画像106に含まれるノイズ成分を除去するものである。SEM画像106は一般的に、図8に示すように、パターンの存在する画素位置805の輝度が高く(白く)、その他の画素位置806の輝度が低い(黒い)といった特徴を持つ。また、SEMの特性上、様々なノイズが画像に重畳するため、パターンの抽出にはノイズの除去が必要である。平滑化フィルタ手段810は、例えば、3画素×3画素の2次元の画像領域で輝度の平均値を求め、その平均値を、画像領域の中心位置の輝度値として出力するようなフィルタリング処理であり、高周波のノイズを除去する効果がある。平滑化フィルタ手段810により、平滑化画像801を生成する。なお、平滑化処理手法としては従来からの一般的な手法を用いることが可能である。
エッジ抽出手段811は、平滑化画像801に対し、背景領域とパターン領域の分離を行うフィルタリング処理である。エッジ抽出手段811は様々提案されており、これを限定するものではないが、一例として、図9に示すようなフィルタオペレータを用いたパターンの抽出方法を説明する。図9(a)は画像に対して垂直方向に伸びるパターンを検出するためのフィルタオペレータであり、図9(b)は画像に対して水平方向に伸びるパターンを検出するためのフィルタオペレータである。画像を構成する3画素×3画素の領域に、このフィルタオペレータを当てはめ、フィルタオペレータの係数と、係数位置にある画素の輝度値の積和演算により、中心位置の画素の輝度値を求めるフィルタリング処理である。図9(a)のオペレータを利用して、平滑化画像801のフィルタリング処理を行った場合、画面に対して垂直方向にのびるパターンを強調した画像を生成することができ、図9(b)のオペレータを利用してフィルタリング処理を行った場合、画面に対して水平方向に伸びるパターンの領域を強調した画像を生成することができる。このため、平滑化画像801に対し、2つのオペレータによるフィルタリング処理を行い、2つのフィルタリング結果を画素毎にそれぞれ比較してフィルタリング結果の大きい方の値(パターンが強調された値)を選択した画像を生成することで、垂直および水平方向に伸びるパターンを強調したエッジ画像802を得ることができる。なお、エッジ抽出手法としては従来からの一般的な手法を用いることが可能である。
次に、エッジ画像802を2値化画像803に変換する。エッジ画像802は積和演算処理により生成された多値画像であり、まだ小さなノイズ成分を含んでいるため、閾値を用いた二値化処理を行い、多値画像を二値画像に変換し、背景領域とパターンの領域を完全に分離する。二値化処理手段812についても様々提案されており、限定するものではないが、一例として固定閾値を用いた二値化処理手段812の方法を説明する。図10は、横軸に画像の輝度範囲(例えば8ビット/画素であれば0〜255)、縦軸に画像内に存在する各輝度の総画素数(例えば100×100画素の画像であれば最大値は10000)を示した画像のヒストグラムと呼ばれるグラフであり、画像の特徴を簡易的に把握する目的で一般的に利用されているものである。エッジ画像802は、パターン領域の画素の輝度値は高く、その他領域の画素の輝度値は低いので、閾値1001を設け、閾値1001よりも高い輝度値をもつ画素の輝度値をパターン領域「1」とし、低い輝度値をもつ画素の輝度値を背景領域「0」とすることで二値化を行うことができる。このような閾値1001の決定は、二値化に用いる画像をいくつか評価して経験的に求めるのが一般的である。また、固定閾値を利用した二値化以外にも、ヒストグラムの分散を用いてパターン領域とその他の領域を良好に分離する閾値を自動的に求める二値化処理手法などもあり、これを限定するものではない。なお、これらの二値化処理手法としては従来からの一般的な手法を用いることが可能である。
2値化画像803のパターンは、閾値1001の設定によって、数画素の幅を持っている場合がある。このままではパターン情報のベクトル化ができないので、1画素幅のパターンに変換する。このような変換手法は様々提案されており、限定するものではないが、一例として細線化を利用した変換方法を説明する。
細線化は、図11に示すように、パターン1102と背景1103の境界を局所的に示すテンプレート画像1101を複数利用して、2値パターン画像のエッジ画像802から、そのテンプレート画像1101と一致する領域が検出された場合に、その中心位置1104の画素を背景部の輝度値に置き換えていくという操作を、パターンの幅が一本の中心線になるまで繰り返すという処理である。これにより、1画素幅の線で形成されたパターン画像804を生成することができる。なお、パターンの中心線を求める手法としては従来からの一般的な手法を用いることが可能である。
次に、1画素幅の線で形成されたパターン画像804をベクトル化手段814によりベクトルデータに変換し、ベクトル間の座標情報で構成されたパターンデータ112を生成する。ビットマップデータをベクトルデータに変換する手法は様々提案されており、これを限定するものではないが、一例として、直線近似を用いたベクトルデータへの変換手法を説明する。
図12に示すようなパターンが中心線の検出手段813によって得られた場合、パターンの始点1201から連結したパターンを参照する。図12(a)のように連結している画素が2画素の場合は、ベクトルデータの始点1201,終点1202が2つの画素の座標情報となる。また、図12(b)に示すように連結した画素が3画素以上の場合、始点1201と終点1202を結ぶ直線1203の式を求め、始点1201,終点1202間に存在する画素1204との距離1205を求める。始点1201,終点1202を結ぶ直線1203と、その間に存在する画素1204との距離1205が許容範囲内であれば、その画素1204は直線1203の上に存在するものと判定し、始点1201と終点1202の座標値を出力する。始点1201,終点1202間の直線1203と始点1201,終点1202間にある画素1204の距離1205が許容範囲を外れた場合は、直線1203の上にないパターンの画素と判定し、その画素1204を始点として新たに直線近似を行うという処理を行うことで、1画素幅の線で形成されたパターン画像804のビットマップデータをベクトルデータに変換することができる。パターンのベクトル化によって得られたベクトルデータの始点,終点の座標を全て記述したパターンデータ112を作成する。なお、ビットマップデータをベクトルデータに変換する手法については従来からの一般的な手法を用いることが可能である。
パターンレイヤー生成手段109は、CADレイヤーデータ111と、パターンデータ112を利用し、パターンデータ112内の各パターンを、レイヤー毎のパターンに分離し、レイヤー毎のパターンを記述したパターンレイヤーデータ113を生成するものである。
CADレイヤーデータ111およびパターンデータ112はCADデータおよびパターンの形状を構成する直線の始点終点の座標値を記述したデータ群である。
CADレイヤーデータ111とパターンデータ112を構成する直線(以下、CADレイヤーデータ111を構成する直線をCAD直線、パターンデータ112を構成する直線をパターン直線とする)を描画すると図13(a)のようになる。パターンレイヤー生成手段109では、CAD直線とパターン直線間の距離,方向性,長さといった類似性を用いて、図13(b)〜(g)に示すように、パターンデータ112を構成する全てのパターン直線が、CADレイヤーデータ111のどのCAD直線に対応するのかを検出し、そのCAD直線の属するレイヤー情報に従って、パターン直線を分類し、レイヤー構造をもつパターンレイヤーデータ113を生成するものである。
具体的には図16に示すような手順で、パターンデータ112をパターンレイヤーデータ113に変換する。このフローチャートに基づくソフトウェアプログラムを図5に示した電子計算機500のデータ演算手段503のメモリに格納しておき、本発明のパターン検査を行う際に、CPUが読み出して実行することにより、パターンレイヤーデータの生成を行うことが可能である。まずレイヤー毎に各CAD直線の方向情報を算出し、各CAD直線を方向別にグループ分けする1601。例えば、パターンデータ112の座標領域をパターンデータの中心位置を基準とした図13(a)のように設定する場合、CAD直線の方向範囲は−90°〜90°であるので、例えば、−90<Aグループ<−45°、−45°<=Bグループ<0°、0<=Cグループ<45°、45<=Dグループ<=90°といったように各CAD直線を方向別にA,B,C,Dの4グループに分ける。例えば、直線座標が始点(x0,y,0)、終点(x1,y1)だった場合、式1を用いることにより直線の方向情報を求めることができる。
If(X1==x0):直線の方向=90°
Else:直線の方向=(tan-1((y1−y0)/(x1−x0))×360)/(2π) …式1
π:円周率
この方向情報を利用し、図14に示すようなCADレイヤーデータ1401からレイヤー毎,方向毎に直線座標をグループ分けしたCADテーブルデータ1402を作成する。この例では4方向のグループ分けを行っているが、方向数は2方向でも16方向でもよく、この方向数を限定するものではない。
次に、パターンデータ112を構成するパターン直線の方向を求め、この方向に一致するCADテーブルデータ1402内のグループから、パターン直線との距離が最も短いCAD直線を検出する1602。パターン直線の方向も式1を利用することで求めることができる。あるパターン直線の方向がCAD直線のCグループ範囲内の場合、各レイヤーのCグループ内のCAD直線とパターン直線間の距離を全て算出する1604。直線間の距離を求める最も簡易な手法を以下説明する。
図15はグループDのCAD直線と、グループDに相当する方向を持ったパターン直線の関係を図示したものである。縦方向をy座標、横方向をx座標とし、各グループの方向はx軸を基準とした場合を示している。グループDは、x軸に対して45°<=D<=90°の方向をもつ直線なので、直線間の距離の算出にはx座標間の距離を用いる。グループ内の直線間の関係は、図15(a)〜(d)のような4種類の簡略化された状態で定義できる。
図15(a)は、CAD直線を構成する2点のy座標cy0〜cy1の間に、パターン直線を構成する2点のy座標py0,py1がいずれも含まれている場合である。この場合は、CAD直線を構成する2点のx座標cx0,cx1と、パターン直線を構成する2点のx座標px0,px1について、それぞれx座標間の距離を求め、最も距離の短いx座標間の距離を直線間の距離として出力する。
図15(b)は、CAD直線を構成する2点のy座標cy0〜cy1の間に、パターン直線を構成する2点の座標py0,py1のいずれかが含まれる場合である。この場合は、cy0〜cy1に含まれるCAD直線のx座標を用い、CAD直線を構成する2点のx座標cx0,cx1との距離を求め、最も距離の短いx座標間の距離を直線間の距離として出力する。
図15(c)は、パターン直線を構成する2点のy座標py0〜py1の間に、CAD直線を構成する2点のy座標cy0,cy1が含まれる場合である。この場合は、パターン直線を構成する2点のx座標px0,px1と、CAD直線を構成する2点のx座標cx0,cx1について、x座標間の距離を求め、最も距離の短いx座標間の距離を直線間の距離として出力する。
図15(d)は、CAD直線を構成する2点のy座標cy0〜cy1の間に、パターン直線を構成する2点の座標py0,py1がいずれも含まれない場合である。この場合は、パターン直線に対応しないCAD線分として認識する。例えば、この直線間の距離を−1などの負の値として出力し、最終的な対応直線の検出に用いないようにする。しかしながら、CADデータに対してパターンが膨張している場合など、パターンの変形が発生している場合、本来対応すべき直線がこのような状態になることもありうる。これを対策するために、例えば、CAD直線を構成する2点のy座標cy0,cy1と、パターン直線を構成する2点のy座標py0,py1を比較し、y座標間の距離が最も短いCAD直線とパターン直線の座標を検出する。検出したパターン直線の座標値を中心とする半径Rの領域について、CAD直線を構成する座標が存在する場合、半径Rの中心位置のx座標と、半径R内のCAD直線のx座標間の距離を直線間の距離として出力するような構成とすることにより、CADデータに比べてパターンの形状が大きく変形している場合においても検出可能となる。ただし、半径Rをあまり大きくすると本来対応しない直線間で距離を見積もってしまう可能性があるため、半径Rは小さな値とすることが望ましい。
以上は、Dグループ(45<=D<=90°)の直線間の距離を求めるための説明であったが、Cグループ(0<=Cグループ<45°)についても同様の手順でパターン直線とCAD直線間の距離を算出することができる。ただし、CグループのCAD直線の方向はx軸に近いため、Dグループとは逆に、x座標間での直線関係の検出、y座標間での距離の見積もりを行う。
Aグループ(−90<Aグループ<−45°)については直線の方向がy軸に近いため、Dグループと同様の手順で直線間の距離を検出できるし、Bグループ(−45<=Bグループ<0°)については、直線の傾きがx軸に近いため、Cグループと同様の手順で直線間の距離を算出することができる。
以上のようにして、一つのパターン直線に対し、同様の方向性をもつ各レイヤーのすべてのCAD直線において直線間の距離を算出する。次に、直線距離の算出を行った全てのCAD直線を対象に、パターン直線と最も距離の短いCAD直線を検出する1605。このCAD直線が、パターン直線に対応するCAD直線であり、このCAD直線の属するレイヤーが、このパターン直線が属するレイヤーである。このようなパターン直線のレイヤー検出をパターンデータ112内の全てのパターン直線で行い、レイヤー構造をもつパターンデータ112であるパターンレイヤーデータ113を生成する1606。
図24にパターンレイヤー生成手段109によって生成したパターンデータ2401のパターンレイヤーデータ2402の例を示す。パターンレイヤーデータ113のデータフォーマットは図7(h)に示したようなCADレイヤーデータと同様のものでよいが、後述するデータ生成部において、レイヤー毎のパターン直線のデータと、各レイヤーが対応するCADデータのレイヤー番号が識別できるような形式であればよく、このデータフォーマットに限定したものではない。また、パターンレイヤー生成手段109にて検出したパターン直線とCAD直線の対応関係を記述したパターンレイヤーデータ113を生成することも可能である。この場合は、例えばあるパターン直線が、図7(h)のようなCADレイヤーデータのレイヤーNo.2の閉図形No.1の1番目の直線(1,3)−(3,3)に対応すると検出した場合、パターン直線の座標値と、そのパターン直線に対応するCAD直線の情報としてレイヤーNo.2/No.1/(1,3)−(3,3)と記述する。このような対応関係を示すパターンレイヤーデータ113を利用することで、CAD直線とパターン直線の対応関係を利用したパターン評価も容易となる。
出力データ生成部110は、信号入力インターフェース101から入力される評価パラメータ104に基づき、パターンレイヤーデータ113の加工を行い、信号出力インターフェース103に出力する出力データ114を生成するものである。生成したデータは、図5に示した電子計算機500のデータ演算手段503のメモリに保存される。また、信号出力インターフェース103経由で、またモニタや液晶ディスプレイ等のデータ表示手段502に出力すること、更には通信線等により出力データ114を外部機器へ電送することも可能である。
ここで、評価パラメータ104としては、出力データ114のデータ形式の指定や、検査対象レイヤーの指定などがある。データ形式の種類には、図7(h)で示したようなパターン直線の座標値を記述したテキストファイルやベクトルデータをビットマップ化した画像ファイルなどがある。例えば、信号入力インターフェース101より、検査対象レイヤー:=No.1、データ形式:テキストファイルといった指定を受けた場合、出力データ生成部110は、パターンレイヤーデータ113のNo.1レイヤーのデータを切り出して出力する。また、検査対象レイヤー:=No.1,No.2、データ形式:ビットマップファイルといった指定を受けた場合、パターンレイヤーデータ113より、レイヤー毎に、パターン直線を描画したビットマップファイルを生成し、出力する。
図17は、図5で示した電子計算機500のデータ表示手段502に、本発明のパターン検査に必要な各種パラメータの項目と、そのパラメータによるパターン検査結果を表示した例である。データ演算部102に入力するデータは、検査対象のSEM画像106を示す情報と、CADデータ105を示す情報と、SEM画像106に含まれた複数レイヤーのパターンに対応する、複数のCADデータのレイヤー情報と、評価に利用するCADデータ105の領域を示す座標情報と、出力ファイル形式等であり、オペレータがデータ表示手段502を参照しながらキーボードやマウスといった情報入力機器で構成されるデータ入力手段504を利用して信号入力インターフェース101経由で各種のデータを入力する。なお、CADデータ105がレイヤー毎に分割されている場合は、レイヤー毎にCADデータ105を入力する形式となる。
図17(a)の入力例は、cad.datというデータファイル名1704のCADデータに含まれるNo.2とNo.3のレイヤーデータと、sem.bmpというデータファイル名1703のSEM画像を利用し、No.2とNo.3に対応するパターンデータをビットマップ形式として出力させるためのデータ入力例である。これらのデータを入力することでNo.2とNo.3のレイヤーに対応するパターンの抽出が可能となり、図17(b)に示すようなNo.2のレイヤーとNo.3のレイヤーのパターンを示すビットマップデータ1716を得ることができる。なお、No.2のレイヤーに属するパターン1701と、No.3のレイヤーに属するパターン1702を視覚的に区別できるように、ベクトルデータからビットマップデータを生成する際に、カラー情報を利用することもできる。例えばNo.2のレイヤーのパターンについては、R=255,G=0,B=0の信号値を持つ画素としてパターン直線を描画し、No.3のレイヤーのビットマップデータを描画する際に、R=0,G=255,B=0の信号値を持つ画素としてパターン直線を描画する。パターンの存在しない画素についてはR=0,G=0,B=0の信号値を持つ画素として描画することにより、レイヤー毎に色分けしたビットマップデータを生成することができる。
図17(c),(d)は、No.2とNo.3のレイヤーのCADデータを利用してNo.2のレイヤーを検査対象レイヤーとする場合の入力例とその結果を示したものであり、No.2のレイヤーに属するパターン1702のみを視覚的に表示したものである。同様に、図17(e),(f)は、No.2とNo.3のレイヤーのCADデータを利用してNo.3のレイヤーを検査対象レイヤーとした場合の入力例とその結果を示したものであり、No.3のレイヤーに属するパターン1701のみを視覚的に表示したものである。
このように、本発明の実施例によれば、半導体ウェーハを撮影したSEM画像に複数レイヤーのパターンが含まれている場合に、対象とするレイヤーに属するパターンデータを個々に表示し、また、複数のレイヤーのパターンデータを合わせて表示することを実現している。
図18は本発明のパターン検査装置の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づくソフトウェアを図5に示した電子計算機500のデータ演算手段503のメモリに格納しておき、本発明のパターン検査を行う際に、CPUが読み出して実行することにより、本発明のパターン検査を行うことが可能である。
本ソフトウェアプログラムの起動後、図17に示したようなパターン検査を行うための各種パラメータを入力するための画面を信号出力インターフェースに表示する1801。入力されたパラメータを読み出して、メモリに保存する1802。指定された複数レイヤーのCADデータをメモリから読み出して、CADレイヤーデータ111を生成する1803。同じく指定されたSEM画像をデータ保存部から読み出して、パターンを抽出し、パターンデータ112を生成する1804。パターンデータ112を構成する全てのパターン直線について、対応するCADレイヤーデータ111内のCAD直線を検出し、そのCAD直線の属するレイヤー情報をパターン直線に付加したパターンレイヤーデータ113を生成する1805。信号入力インターフェース101より指定されたパターンデータ112の出力形式に基づき、パターンデータ112の加工を行って1806、メモリもしくは信号出力インターフェース103に出力する。
以上説明したように、本発明のパターン検査装置は、複数レイヤーのパターンを含むSEM画像から、前記パターンに対応する複数レイヤーのCADデータを利用することにより、検査対象レイヤーのパターンのみを抽出可能とするものである。これにより、検査対象レイヤー以外のパターンの影響を受けることなく、検査対象レイヤーのパターン検査を行うことが可能となる。
以下、本発明の他の実施例を説明する。
図2は、実施例2の形態を示す構成図である。
本実施例では、実施例1で示したパターン検査装置に、位置検出手段202を追加することにより、図6(g)に示すように、CADデータの有する領域601とSEM画像のパターンが有する領域602が異なる場合に、CADデータに対応するパターンの位置を自動的に検出することで、検査対象レイヤーのパターン抽出を正確に行うものである。尚、図6(g)黒い丸はSEM画像の中心位置603を示し、黒い三角はCADデータの中心位置604を示している。
以下、本発明のパターン検査装置を説明する。
位置検出手段202とパターンレイヤー生成手段203以外は、実施例1に示した通りであるので、位置検出手段202とパターンレイヤー生成手段203のみを説明する。位置検出手段202は、CADレイヤー生成手段107からのCADレイヤーデータ111と、パターン抽出部108からのパターンデータ112から、CADレイヤーデータ111とパターンデータ112の照合位置204を自動で検出するものである。具体的には、CADレイヤーデータ111とパターンデータ112間でパターンマッチング処理を行い、そのマッチング位置を照合位置204として出力するというものである。簡易な手法は、図19に示すように、CADレイヤーデータ111を構成するCAD直線をビットマップデータ化したCADデータ画像1902と、パターンデータ112を構成するパターン直線をビットマップデータ化したSEM画像1901を利用し、CADデータ画像1902の中から、SEM画像1901と照合する中心位置1903を、画像を構成する画素の濃度分布の類似性から検出するようなパターンマッチング法を適用することで実現できる。この図19の例ではCAD画像1902の中から、SEM画像1901のうち下位のレイヤーの配線位置を基準として中心位置1903を判定したことを示しており、上位のレイヤーの配線についてその位置がCAD画像1902とSEM画像1901との間で異なっている。なお、直線の始点と終点からビットマップデータを生成する方法として従来からの一般的な手法を用いることが可能である。
また、パターンマッチング法についても従来からの様々の一般的な手法を用いることが可能である。そして、一般化ハフ変換等のベクトル情報を利用した線図形のテンプレートマッチング手法は、照合させる像間の形状が多少変動していても、良好にマッチングを行うことが可能であり、また、CADレイヤー生成手段107および、パターン抽出手段108で生成されたベクトルデータをベクトル情報として利用することが可能であることから、本発明のパターン検査においては有効な照合位置204の検出手段といえる。一般化ハフ変換についてはBallad,D.H:Generalizing the Hough Transform to Defect Arbitrary Shapes,Pattern Recognition,13,2,pp.111−122(1981)に詳細が述べられている。このように位置検出手段202に適用可能なパターンマッチング手法は古くから多く提案されており、適用するパターンマッチング手法としては種々の手段が適用可能である。
パターンレイヤー生成手段203は基本的には実施例1で説明したパターンレイヤー生成手段109と同様の処理を行うが、CAD直線とパターン直線の距離を求める際に、位置検出手段202により得られたCADデータにおけるSEM画像の位置情報もしくは、SEM画像におけるCADデータの位置情報を利用する。図6(g)に示すように、位置検出手段202により検出した照合位置204が、CADレイヤーデータ111の中心位置からパターンデータ112の中心位置までの距離(lx,ly)を示す場合、式2を用いてCADレイヤーデータ111の全ての座標値(cad_x(n),cad_y(n))をパターンデータ112の座標上の値(cad_x′(n),cad_y′(n))に変換してから、CAD直線とパターン直線間の距離を求めることで、照合位置204を考慮した直線間の距離計測が可能となる。
cad_x′(n)=cad_x(n)−lx; …式2
cad_y′(n)=cad_y(n)−ly;
図20は実施例2の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づくソフトウェアを図5に示した電子計算機500のデータ演算手段503のメモリに格納しておき、本発明のパターン検査を行う際に、CPUが読み出して実行することにより、本発明のパターン検査を行うことが可能である。
本ソフトウェアの実行後、図17に示したようなパターン検査を行うための各種パラメータを入力するための画面を信号出力インターフェースに表示する2001。入力されたパラメータを読み出して、メモリに保存する2002。指定された複数レイヤーのCADデータをメモリから読み出して、CADレイヤーデータ111を生成する2003。同じく指定されたSEM画像をメモリから読み出して、パターンを抽出し、パターンデータ112を生成する2004。CADレイヤーデータ111とパターンデータ112のパターンマッチングを行い、CADレイヤーデータ111に対するパターンデータ112の照合位置、もしくはパターンデータ112に対するCADレイヤーデータ111の照合位置204を検出する2005。パターンデータ112を構成する全てのパターン直線について、照合位置204の情報を利用して座標変換を行いながら、対応するCADレイヤーデータ111内のCAD直線を検出し、そのCAD直線の属するレイヤー情報をパターン直線に付加したパターンレイヤーデータ113を生成する2006。信号入力インターフェースより指定されたデータの出力形式に基づき、パターンレイヤーデータ113の加工を行って2007、メモリもしくは信号出力インターフェース103に出力する。
なお、照合位置204が既知の場合は、信号入力インターフェース101から評価パラメータ104としてパターンレイヤー生成手段203に入力することにより、本発明のパターン検査結果と同様の結果を得ることができる。
以上より、本発明のパターン検査装置は、CADデータの有する領域とSEM画像のパターンが有する領域が異なる場合に、CADデータに対応するパターンの位置を自動的に検出することで、CAD直線とパターン直線の対応付けを正確に行い、検査対象レイヤーのパターン抽出を行うものである。
以下、本発明の他の実施例を説明する。
図3は、実施例3の形態を示す構成図である。
本実施例では、実施例1,2で示したパターン検査装置に検査対象レイヤーのパターンとCADデータを利用してパターン上の検査位置を特定するための位置検出を行うレイヤー位置検出手段301と、位置検出結果より、パターン上の検査位置を特定し、パターンの計測検査を行うパターン計測手段303を追加することにより、検査対象のレイヤーのみのパターンを利用した計測位置の検出と、パターンの計測を可能とするパターン検査装置について説明する。
レイヤー位置検出手段301は、図23(a)に示すようなパターンデータを示すSEM画像2300の中から、検査対象とするパターンの位置を検出するものである。具体的には、CADデータ2301内における測長を行う検査ポイント2302を予め決定しておき、実施例2で説明したようなパターンマッチング手法を利用してCADデータ2301におけるパターンデータを示すSEM画像2300の照合位置2308を検出する。この照合位置2308はCAD座標上におけるSEM画像の中心位置を示すものである。CADデータ2301の検査ポイント2302に対応するSEM画像のパターンの計測位置2303となる。なお、CADデータにおける検査ポイントの位置情報は、評価パラメータ104としてデータ演算部300に入力する。
しかしながら、従来の技術でも説明したように、半導体デバイスに形成されるパターンの形状は、CADデータの形状に対して、膨張や収縮等の変形や、上位レイヤーと下位レイヤー間のずれなどが発生している場合が多く、例えば、上位レイヤーのパターンを検査するために位置検出を行っても、下位レイヤーのパターンの変形やレイヤー間の微小なずれが原因で、上位レイヤー中の計測位置が正確に検出できない場合がある。図23(c)は、下位レイヤーのパターンの影響を受けて位置検出が正確にできなかったため、パターンの計測位置2303の検出が失敗している例を示している。
このため、実施例1,2で説明したCADレイヤーデータ111とパターンレイヤーデータ113を利用することで、検査対象レイヤーのパターンと、検査対象レイヤーのCADデータ間で位置検出を行うことが可能となり、検査対象レイヤー以外のCADデータや、パターンの影響を受けずに、良好な位置検出が可能となる。
具体的には、パターンレイヤーデータ113の生成を行った後、図23(d)に示すような検査対象レイヤーのCADデータをCADレイヤーデータ111より抽出し、同じく図23(e)に示すような検査対象レイヤーのパターンをパターンレイヤーデータ113より抽出する。抽出したCADデータとパターンを利用して実施例2で述べたようなパターンマッチング処理を行い、図23(h)に示すようなCADデータにおけるパターンの照合位置2305を求める。この照合位置2305はCAD座標2301上におけるSEM画像の中心位置を示すものである。なお、検査対象レイヤーは、CADデータ2301における検査ポイントのパターンが存在するレイヤーである。
パターン計測手段303は、検査対象レイヤーの検査ポイント2302から、パターン計測検査位置を検出し、パターン間の幅等の計測を行うものである。具体的には、図23(h)に示すような検査対象レイヤーのCADデータとパターンデータの照合位置2305からCADデータ上の検査ポイントに相当するパターンの測長を行うパターンの計測位置2304を検出し、パターンの輝度プロファイル2309等を利用して、測長を行う計測検査位置2304におけるプロファイルの頂点間の距離を求めることでパターン間の幅2310の計測,測長を行うものである。
図21は実施例3の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づくソフトウェアプログラムを図5に示した電子計算機500のデータ演算手段503のメモリに格納しておき、本発明のパターン検査を行う際に、CPUが読み出して実行することにより、本発明のパターン検査を行うことが可能である。
本ソフトウェアプログラムの起動後、図17に示したようなパターン検査を行うための各種パラメータを入力するための画面を信号出力インターフェースに表示する2101。入力されたパラメータを読み出して、メモリに保存する2102。指定された複数レイヤーのCADデータをメモリから読み出して、CADレイヤーデータ111を生成する2103。同じく指定されたSEM画像をメモリから読み出して、パターンを抽出し、パターンデータ112を生成する2104。CADレイヤーデータ111とパターンデータ112のパターンマッチングを行い、CADレイヤーデータ111に対するパターンデータ112の位置、もしくはパターンデータ112に対するCADレイヤーデータ111の位置を検出する2105。パターンデータ112を構成する全てのパターン直線について、対応するCADレイヤーデータ111内のCAD直線を検出し、そのCAD直線の属するレイヤー情報をパターン直線に付加したパターンレイヤーデータ113を生成する2106。信号入力インターフェースより入力された検査対象レイヤーの情報に基づき、そのレイヤーのパターンデータ112とCADデータのパターンマッチングを行い、CADデータに対するパターンデータ112の位置、もしくはパターンデータ112に対するCADレイヤーデータ111の位置を検出し2107、設定したCADデータの検査ポイントに対応するパターンの計測位置の検出をおこなってパターンを計測し2108、その計測結果に基づく出力データを生成して2109、出力データを信号出力インターフェースに出力する2109。
また、以上の手順は検査対象レイヤーを一つとした例だが、検査対象レイヤーを複数設定することも可能である。この場合、評価パラメータ104として検査対象レイヤーを複数設定し、検査対象レイヤーの位置検出2107とパターンの計測2108を検査対象レイヤー分繰り返すことにより用意に実現できる。
以上より、本発明のパターン検査装置は、検査対象レイヤー以外のパターンによる影響を受けることなく、検査対象レイヤーのみのCADデータとパターンを利用した正確な計測検査位置の検出と、パターン計測を行うものであり、また、レイヤー毎に独立したパターン計測を行うものである。
以下、本発明の他の実施例を説明する。
図4は、実施例4の形態を示す構成図である。
本実施例では、実施例1,2で示したパターン検査装置に実施例3で示したレイヤー位置検出手段301と、レイヤー位置検出手段301による各レイヤー位置の差分を求め、その値をレイヤー間のずれ量として出力するレイヤーずれ検出手段401を追加することにより、レイヤー間のパターンずれによる導通不良などの欠陥を検出するものである。具体的には、検査対象レイヤーとその上位もしくは下位に存在するレイヤーそれぞれについてCADデータと、パターンデータ112の位置検出をレイヤー位置検出手段301にて行い、その位置の差分を求め、差分値を、レイヤー間ずれ量402として出力するものである。例えば、図23(d)に示すパターンと、そのパターンのレイヤーに対応した図23(e)に示すCADデータ間でパターンマッチングを行い、CADデータにおける上位レイヤーの照合位置2305をレイヤー位置検出手段301にて検出する。同様に、図23(f)に示すパターンと、そのパターンのレイヤーに対応した図23(g)に示すCADデータ間でパターンマッチングを行い、CADデータにおける下位レイヤーの照合位置2306をレイヤー位置検出手段301にて検出する。そして、図23(j)に示すように、この2つのレイヤー位置2305,2306の差分2307が上位レイヤーと下位レイヤー間のずれ量になる。
図22は実施例4の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに基づくソフトウェアプログラムを図5に示した電子計算機500のデータ演算手段503のメモリに格納しておき、本発明のパターン検査を行う際に、CPUが読み出して実行することにより、本発明のパターン検査を行うことが可能である。
本ソフトウェアプログラムの実行後、図17に示したようなパターン検査を行うための各種パラメータを入力するための画面を信号出力インターフェースに表示する2201。入力されたパラメータを読み出して、メモリに格納する2202。指定された複数レイヤーのCADデータをメモリから読み出して、CADレイヤーデータ111を生成する2203。同じく指定されたSEM画像をメモリから読み出して、パターンを抽出し、パターンデータ112を生成する2204。CADレイヤーデータ111とパターンデータ112のパターンマッチングを行い、CADレイヤーデータ111に対するパターンデータ112の照合位置204、もしくはパターンデータ112に対するCADレイヤーデータ111の照合位置204を検出する2205。パターンデータ112を構成する全てのパターン直線について、対応するCADレイヤーデータ111内のCAD直線を検出し、そのCAD直線の属するレイヤー情報をパターン直線に付加したパターンレイヤーデータ113を生成する2206。信号入力インターフェースより入力された検査対象レイヤーとその上位もしくは下位にあるレイヤーの情報に基づき、レイヤー毎にパターンデータ112とCADデータのパターンマッチングを行い、CADデータに対するパターンデータ112の照合位置302、もしくはパターンデータ112に対するCADレイヤーデータ111の照合位置302を検出する2207。検査対象レイヤーの位置情報と、レイヤー間ズレ量を検出するレイヤーの位置情報の差分を取り2208、その差分値に基づく出力データを生成し2209、出力データを信号出力インターフェース103に出力する2209。
以上のような構成により、本発明のパターン検査装置は、レイヤー毎にパターンの位置検出を行い、各レイヤーの位置情報の差分から、レイヤー間のずれ量を検出することを可
能としたものである。このレイヤー間のずれがある許容値を超えた場合に、プロセスの見直しを実施するといった使い方が可能である。
尚、図23の各図の実施例は、図5の実施例と同様に電子計算機500のデータ表示手段502に表示することが可能である。
また、以上の実施例の説明では、主にSEMシステムを用いた例を説明したが、本発明が適用されるのはSEMシステムだけには限定されず、例えば光学的等の手段でウェーハ上のパターン画像を撮影するシステムに対しても適用することが可能である。
以上説明したように、本発明のパターン検査装置、及び半導体検査システムによれば、例えばSEMシステムに用いることが可能である。これにより、例えばSEM画像に複数レイヤーのパターンが含まれている場合に、このパターンに対応するレイヤー毎の複数のCADデータを利用して、検査対象とするレイヤーに属するパターンの測定を実現出来る。
また、各レイヤーのパターンデータとCADデータを利用することにより、レイヤー毎に異なるパターン検査や、レイヤー間のパターンの位置ずれ状態の検出を実現出来る。
101…信号入力インターフェース、102,201,300,400…データ演算部、103…信号出力インターフェース、104…評価パラメータ、105,2301…CADデータ、106,1901,2300…SEM画像、107…CADレイヤーデータ生成手段、108…パターン抽出手段、109,203…パターンレイヤー生成手段、110…出力データ生成部、111,1401…CADレイヤーデータ、112…パターンデータ、113…パターンレイヤーデータ、114…出力データ、202…位置検出手段、204,302,1903,2308…照合位置、301…レイヤーの位置検出手段、303…パターン計測手段、304…パターン計測結果、401…レイヤーずれ量検出手段、402…レイヤー間のずれ量、500…電子計算機、501…SEM、502…データ表示手段、503…データ演算手段、504…データ入力手段、506…ネットワーク、510…半導体検査システム、601…CADデータの領域、602…SEM画像の領域、603…SEM画像の中心位置、604…CADデータの中心位置、701…下位レイヤーと上位レイヤーが重なり合う領域、702…残し部、703…抜き部、801…平滑化画像、802…エッジ画像、803…2値化画像、804…パターン画像、805…パターンの存在する画素位置、810…平滑化フィルタ手段、811…エッジ抽出手段、812…2値化処理手段、813…中心線の検出手段、814…ベクトル化手段、1001…閾値、1102…テンプレート画像、1102…パターン、1103…背景、1104…中心位置、1201…パターンの始点、1202…パターンの終点、1203…始点と終点を結ぶ直線、1204…始点と終点の間の存在するパターンの画素、1205…1204と1203の距離、1402…CADテーブルデータ、1701…上位レイヤーのパターン、1702…下位レイヤーのパターン、1902…CADデータ画像、2302…検査ポイント、2303,2304…パターンの計測位置、2305…上位レイヤーの照合位置、2306…下位レイヤーの照合位置、2307…差分、2309…パターンの輝度プロファイル、2310…パターン間の幅。

Claims (15)

  1. 半導体デバイスを撮影した画像データから半導体デバイスのパターンデータを抽出するパターンデータ抽出手段と、
    前記半導体デバイスの設計データに基づいて得られる特定層の図形データと、前記抽出されたパターンデータとの対応を検出し、当該検出に基づいて、前記抽出されたパターンデータの中から前記特定層に属するパターンデータを抽出し、当該抽出されたパターンデータに、前記設計データのレイヤーデータを付加、或いは当該抽出されたパターンのレイヤーを識別するデータを生成するパターンレイヤーデータ生成手段を備えたことを特徴とするパターンレイヤーデータ生成装置。
  2. 請求項1において、
    前記レイヤー情報が付加された前記特定層のパターンデータを用いて、当該特定層のパターンの測定を実行するパターン計測手段を備えたことを特徴とするパターンレイヤーデータ生成装置。
  3. 請求項2において、
    前記パターン計測手段は、前記図形データ上に設定された測定位置データに基づいて、前記抽出されたパターンデータの測定を行うことを特徴とするパターンレイヤーデータ生成装置。
  4. 請求項1において、
    前記パターンレイヤーデータ生成手段は、前記抽出されたパターンデータの各層に、前記設計データのレイヤーデータを付加することを特徴とするパターンレイヤーデータ生成装置。
  5. 請求項4において、
    前記レイヤー情報が付加された前記各層のパターンデータの内、前記特定層のパターンデータを用いて、測定を実行するパターン計測手段を備えたことを特徴とするパターンレイヤーデータ生成装置。
  6. 電子ビームを半導体デバイスに照射し、該半導体デバイスからの二次電子を検出することで画像データを作成する走査電子顕微鏡と、
    該画像データから半導体デバイスのパターンデータを抽出するパターンデータ抽出手段と、
    前記半導体デバイスの設計データに基づいて得られる特定層の図形データと、前記抽出されたパターンデータとの対応を検出し、当該検出に基づいて、前記抽出されたパターンデータの中から前記特定層に属するパターンデータを抽出し、当該抽出されたパターンデータに、前記設計データのレイヤーデータを付加、或いは当該抽出されたパターンのレイヤーを識別するデータを生成するパターンレイヤーデータ生成手段を備えたことを特徴とするパターンレイヤーデータ生成システム。
  7. 請求項6において、
    前記レイヤー情報が付加された前記特定層のパターンデータを用いて、当該特定層のパターンの測定を実行するパターン計測手段を備えたことを特徴とするパターンレイヤーデータ生成システム。
  8. 請求項7において、
    前記パターン計測手段は、前記図形データ上に設定された測定位置データに基づいて、前記抽出されたパターンデータの測定を行うことを特徴とするパターンレイヤーデータ生成システム。
  9. 請求項6において、
    前記パターンレイヤーデータ生成手段は、前記抽出されたパターンデータの各層に、前記設計データのレイヤーデータを付加することを特徴とするパターンレイヤーデータ生成システム。
  10. 請求項9において、
    前記レイヤー情報が付加された前記各層のパターンデータの内、前記特定層のパターンデータを用いて、測定を実行するパターン計測手段を備えたことを特徴とするパターンレイヤーデータ生成システム。
  11. 電子ビームを試料上に走査することによって得られる電子に基づいて、画像を形成する走査電子顕微鏡に接続されるコンピュータに、前記画像からパターンデータを抽出させるコンピュータプログラムにおいて、
    当該プログラムは、前記コンピュータに、前記半導体デバイスの設計データに基づいて得られる特定層の図形データと、前記抽出されたパターンデータとの対応を検出させ、当該検出に基づいて、前記抽出されたパターンデータの中から前記特定層に属するパターンデータを抽出させ、当該抽出されたパターンデータに、前記設計データのレイヤーデータを付加、或いは当該抽出されたパターンのレイヤーを識別するデータを生成させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  12. 請求項11において、
    前記プログラムは、前記コンピュータに、前記レイヤー情報が付加された前記特定層のパターンデータを用いて、当該特定層のパターンを測定させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  13. 請求項12において、
    前記プログラムは、前記コンピュータに、前記図形データ上に設定された測定位置データに基づいて、前記抽出されたパターンデータを測定させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  14. 請求項11において、
    前記プログラムは、前記コンピュータに、前記抽出されたパターンデータの各層に、前記設計データのレイヤーデータを付加させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  15. 請求項14において、
    前記プログラムは、前記コンピュータに、前記レイヤー情報が付加された前記各層のパターンデータの内、前記特定層のパターンデータを用いて、測定を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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