JP4968820B2 - カプセル - Google Patents

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本発明は医薬品や食品に用いられるカプセルに関するものであり、特に可塑剤及び/又は保水剤を含む皮膜によりカプセル内容物が内包されたタイプのカプセルに関するものである。
カプセルには粉末・顆粒・ペースト・液状の内容物が主にゼラチンなどから成る皮膜で内包された構造になっており、硬カプセルと軟カプセルとに大別されるが、通常、硬カプセルのカプセル皮膜が可塑剤や保水剤を含んでいないのに対して、軟カプセルはカプセル皮膜がグリセリンやソルビトールなどの可塑剤や保水剤を含んでいることから、弾力性に富んでおり、カプセル強度が高くひび割れがし難いため、液状の内容物の内包に適しているだけでなく、内容物の酸化防止効果や異味・異臭のマスキング効果も優れている。
従って、最近では、軟カプセルは、医薬品のみならず、健康補助食品、化粧品、香料、一般加工食品などに幅広く使用され始めている。
カプセル皮膜に含まれている可塑剤や保水剤は可塑性・保水性を有することで柔軟性をカプセル皮膜に与え、衝撃に対してのカプセル皮膜の強度を向上させる目的となっている。しかしながら、その反面、夏場などの高温・高湿下においては容易に湿潤・軟化する。従って、温度・湿度の調整された病院などで保管される医薬品だけでなく、その他の医薬品に比べて過酷な条件下で保管される食品や化粧品などで軟カプセルが使用されると、保管時にカプセル同士が付着することや変形することがあり、商品価値が下がるなどの問題が新たに生じている。
この問題を解決するために、特許文献1では、カプセル皮膜の表面に後処理として粉末をスプレーコーティングにより付着させてカプセル皮膜の湿潤・軟化を防ぐことが提案されている。
しかしながら、スプレーコーティングを行う場合には、表面に凹凸が形成されないようにするために、ゼラチンでカプセル皮膜を形成した後にその皮膜表面に粉末をまんべんなく付着させながら乾燥し、次に余分に付着した粉末を除去しながら乾燥しなければならないなど、乾燥を複数の段階に分かれて行うため、複数の乾燥機を要する上にかなりの乾燥時間を要しており、しかもカプセルの変形やカプセル同士の付着を防止するために、回転ドラム式のいわゆるタンブラー式乾燥機を用いて乾燥するため、乾燥の際粉末が詰まってドラムの回転が阻害されるなど乾燥が円滑に行えないこともある。
軟カプセルの製造方法の中で最も代表的であるロータリーダイ方式とは2枚のカプセル皮膜を合わせ、ロータリーダイ(金型)を用いてカプセル内容物の充填・カプセル皮膜の打ち抜き・カプセル皮膜のヒートシールを同時に行うものであり、浸漬法に比べて生産性が高く、滴下法に比べて製造されるカプセルの形状および大きさの自由度が高い。それ故、一般的に軟カプセルと言われているものの多くはこの打ち抜き法で製造している。
しかしながら、ロータリーダイ方式による打ち抜き法で製造される軟カプセルの解消し難い欠点として、2枚の皮膜シートを接着・接合していることがあげられ、この接合部分は、構造上一番の脆い部分となりうる。なぜならば、カプセル皮膜はテンション(引張り力)がかかった状態で切断されつつヒートシールにより接合される為、接合部分の厚さはその他の皮膜厚さの部分より薄くなるからである。
更に、カプセル成形後、乾燥工程にてカプセル外皮膜の含水分率が徐々に低下していくと、カプセル皮膜自体の弾力性と厚みが減少していき、この一番脆い接合部分はカプセル内容物から受ける圧力に耐えられなくなり、終にはカプセル内溶物が漏れ出してくる場合がある。
この漏れ出しは通常はカプセル皮膜を厚くして接合部分の厚さを増大することにより防止することは可能だが、そうすることで、逆にカプセル皮膜が崩壊し難くなり、生体内で溶け難くなる好ましくない欠点となりうる。従って、上記した課題の代替解決手段にはなり得ない。
特開2001−178376号公報
本発明の目的は、カプセル皮膜の弾力性を維持したまま、耐湿潤・耐軟化によるカプセル同士の付着防止と液漏れと崩壊速度と製造工程の手間を同時に高いバランスで解決できるカプセルを提供することである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、カプセル皮膜中に可塑剤及び/又は保水剤を含む、所謂軟カプセルに関して、
(1)本発明カプセル製造後の乾燥状態において、カプセル内容物に接触する内側層に弾力性があれば外層部分に可塑剤や保水剤が含まなくてもカプセル強度は十分でひび割れが生じないこと、
(2)被処理物を外層の基となるカプセル皮膜溶液に浸漬した後に乾燥すれば、界面張力でコーティング液の露出面は外方に向かって湾曲した滑らかな曲面となり、その状態を保ちながらコーティング液はゲル化していき、接合部分等の窪み部分が優先的に埋められること、
(3)カプセル皮膜を構成する外側層と内側層が同じカプセル皮膜基材成分であれば、層同士の密着性は良好であること及びカプセルの有効成分とはならない添加物等を加えずに、軟カプセルの欠点であるカプセル外皮膜の軟化及びシート接合部分からの漏れが防止可能であること、
を見出し、本発明のカプセルを完成させた。
請求項1の発明は、カプセル皮膜が複層で構成され、そのいずれの層も同じ皮膜基材成分を含み、カプセル内容物に接触する内側層は可塑剤及び/又は保水剤を含有するが、外側層の可塑剤及び/又は保水剤の含有量は0(ゼロ)であることを特徴とするカプセルである。
カプセルには、硬カプセル、軟カプセル、シームレスカプセルが含まれる。
また、可塑剤や保水剤は慣用的なものを使用できる。可塑剤と保水剤は必ずしも別のものとは限られず、グリセリンなどのように可塑剤でもあり、保水剤でもあるものもある。
請求項の発明は、打ち抜き方式で製造された内側層が2枚の皮膜シートのヒートシールにより接合部分を有する構造となっていることを特徴とする請求項に記載のカプセルである。
請求項の発明は、外側層の厚さが0.005〜1.00mmであることを特徴とする請求項1または2に記載のカプセルである。
請求項の発明は、カプセル内容物とそれを内包する内側層で構成される成型・充填済みのカプセルを外側層の成分溶液に浸漬して、被処理物に外側層を隙間なく被覆したのち所定の水分値まで乾燥させることにより製した請求項1からのいずれかに記載のカプセルである。
本発明のカプセルによれば、カプセル皮膜の外側層には可塑剤や保水剤が含まれていないので、カプセル皮膜の湿潤・軟化がし難くなり、カプセル同士の付着を防止できる。
同時に、外側皮膜の可塑剤及び/又は保水剤の合計含有量が0(ゼロ)であっても内側のカプセル皮膜が十分な弾力性を保持しているので輸送中などに衝撃を受けたり、保管中の著しい環境の変化により外側層が収縮したりしても、破損やひび割れは防止できる。
また、本発明のカプセルによれば、ロータリーダイ方式の打ち抜き法による軟カプセルにおいてはカプセル皮膜の厚さを必要以上にとらなくとも、カプセル皮膜の内側層にある接合部分の窪みは外側層により埋められるので、その部分からのカプセル内溶物の漏れ出しを防止できる。
(カプセルの構造)
図1は本発明の第1の実施の形態に係るカプセル1の断面図である。このカプセル1は、シームレスカプセル2を外側層5で被覆したものである。シームレスカプセル2は全体として球(round)形をなしており、内容物3とそれを直接内包する内側層4とで構成されている。
内側層4は水分含有量が8〜14重量%の場合には、乾燥後の皮膜厚さ(d2)が0.05〜0.40mm程度となり、グリセリンなどの可塑剤及び/又は保水剤の含有量はゼラチン100重量部に対して5〜60重量部含めば十分な弾力性を維持できる。
外側層5はシームレスカプセル2のカプセル皮膜である内側層4の外側形状に沿って全体が球形状をなしており、外側層5の厚さは0.005〜1.00mmが好ましい。この範囲であれば、内側層4の弾力性を損なわずに、十分な層存在効果を発揮できる。
図2は本発明の第2の実施の形態に係るカプセル6の断面図である。このカプセル6は、ロータリーダイ方式の打ち抜き法で形成された軟カプセル7を外側層5で被覆したものである。
ここでは軟カプセル7としてフットボ―ル形を用いた。軟カプセル7は内容物3とそれを直接内包する内側層4とで構成されている。内側層4は2枚の皮膜シートを切断し、ヒートシールにより互いに接合していることから接合部分8が存在している。
接合部分8の厚さ(e1)は、テンションのかかった状態で接合されていることから、その他の部分の層の厚さ(e2)より有意的に小さくなっている。
通常、乾燥後の接合部分8の厚さ(e1)は0.15〜0.30mm程度となり、内方に向かって若干窪んでいる。
内側層4は水分含有量が8〜14重量%の場合には、乾燥後の厚さ(e2)が0.20〜0.50mm程度となり、グリセリンなどの可塑剤・保水剤の含有量はゼラチン100重量部に対して10〜60重量部含めば十分な弾力性を維持できる。
外側層5はフットボ―ル形状をなす軟カプセル7のカプセル皮膜である内側層4の外側形状に沿って全体を覆う。内側層4の接合部分8上にできた窪み部分の厚さ(E1)はその他の部分の厚さ(E2)より有意的に大きくなっている。
外側層5の厚さは0.005〜1.00mmが好ましい。上記したシームレスカプセルと同様に外側層5の厚さがこの範囲であれば、内側層4の弾力性を損なわずに、十分な層存在効果を発揮できる。
可塑剤及び/又は保水剤の重量比は、内側層4の可塑剤の含有量に対して、外側層5の可塑剤・保水剤の含有量が0〜80重量%の範囲であれば好ましい。即ち、内側層4が皮膜基材成分100重量部に対して可塑剤を30重量部含有している場合には、外側層5の含有量は皮膜基材成分100重量部に対して可塑剤及び/又は保水剤を0〜24重量部含有するのが好ましい。
なお、図1及び図2では、カプセル皮膜が内側層4と外側層5の2層で構成されているが、これに限定されず、3層以上で構成してもよい。その場合には、外側層5と内側層4と1以上の中間層とで構成されていると考えられたい。
(カプセルの処方)
カプセル内容物としては特に限定されない。例えば軟カプセルの場合、従来から内包してきた油脂やエキス類含有液などを同じように内包できる。内側層と外側層をなすカプセル皮膜基材成分としては皮膜強度や造膜性を考慮すればゼラチンが現在のところ代表的なものであるが、これに限定されず、目的や用途に応じて植物由来であるプルラン、寒天、カラギーナン、デンプン、アルギン酸やその他の増粘多糖類、HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、などを使用してもよい。
可塑剤や保水剤としては現在のところ代表的なものはグリセリンであるが、これに限定されず、ソルビトールなど保水性を有する糖アルコールなどを使用してもよい。
被処理物とは充填・成型されているカプセルのことで、その様な形態を持つカプセル全てにおいて本発明による外側層の形成は可能であり、その形状、大きさ、皮膜処方は一切問わない。即ち、軟カプセルに限定されるわけではなく、硬カプセルにおいても本発明による可塑剤や保水剤を含まない外皮膜の形成は可能である。
[検体の製造]
(検体1)
先ず、被処理物となる軟カプセルを製造する。このカプセルの皮膜はゼラチン(皮膜基材成分):100重量部、グリセリン(可塑剤):30重量部、水:90重量部の割合で65℃にて加熱し、真空脱泡しながら撹拌を60分間行った。そして、レシチンを内容物としてロータリーダイ方式のカプセル成型充填機にて打ち抜き法にて軟カプセルを製造した。この軟カプセルのサイズは9×15mmでカプセル重量は585mgである。
次に本発明カプセルを製造する準備をした。外側層5の皮膜溶液10として、ゼラチンと水を混合し、65℃で60分間加熱混合し、適度に撹拌を実施してゼラチン水溶液を準備した。
準備終了後、皮膜溶液10中に被処理物を浸漬させて外側層5を形成した。
(検体2)
皮膜溶液10として、ゼラチン(皮膜基材成分):100重量部、グリセリン(可塑剤)9重量部で配合したゼラチン水溶液を使用したことを除いては、検体1と同様に製造した。
(検体3)
検体1で記載された方法で製造された被処理物としての軟カプセルをそのまま検体3(対照品1)とした。
(検体4)
先ず、被処理物となるシームレスカプセルを製造する。このカプセルの皮膜はゼラチン(皮膜基材成分):100重量部、グリセリン(可塑剤):20重量部、水:100重量部の割合で65℃にて加熱し、真空脱泡しながら撹拌を60分間行った。そして、レシチンを内容物としてシームレスカプセルを製造する。この軟カプセルのサイズは直径7mmの球形でカプセル重量は150mgである。
次に本発明カプセルを製造する準備をした。外側層5の皮膜溶液10として、ゼラチンと水を混合し、65℃で60分間加熱混合し、適度に撹拌を実施してゼラチン水溶液を準備した。
準備終了後、皮膜溶液10中に被処理物を浸漬させて外側層5を形成した。
(検体5)
皮膜溶液10として、ゼラチン(皮膜基材成分):100重量部、グリセリン(可塑剤)5重量部で配合したゼラチン水溶液を使用したことを除いては、検体4と同様に製造した。
(検体6)
検体4で記載された方法で製造された被処理物としての軟カプセルをそのまま検体6(対照品2)とした。
得られた検体1、2と対照品1(各50、000個)は以下の通りであった。
Figure 0004968820
得られた検体4、5と対照品2(各50、000個)は以下の通りであった。
Figure 0004968820
[評価]
〈カプセル付着比較試験〉
(方法)
カプセル同士の付着状況を確認するため、以下の方法で付着試験を行った。
(手順)
カプセル成型後、所定の水分値まで乾燥した各検体1〜6を20個ずつ6号ガラス瓶に入れ、デシケーター内において24時間減圧乾燥を行い、検体の乾燥状態を整えた。
(1) 減圧乾燥させた検体を40℃・RH75%の恒温高湿槽内に30分間保管し、カプセルを吸湿させた。
(2) その後、内密栓・金属キャップをした状態にて、50℃の恒温槽に48時間静置保管した。
(3) その後、ガラス瓶を取り出し、室温に戻し以下の方法で操作した時の机上へのカプセル付着数量を測定した。
(ア)ガラス瓶を机上に静かに逆さに置く。
(イ)ガラス瓶を机上の1cmから逆さに落とす。
(ウ)ガラス瓶を机上の3cmから逆さに落とす。
(エ)ガラス瓶を机上の5cmから逆さに落とす。
(オ)ガラス瓶を机上に逆さにして叩きつける。
結果は、以下の通りであった。
Figure 0004968820
Figure 0004968820
〈ロータリーダイ方式の打ち抜き法による軟カプセルの接合部分からのカプセ内容物の漏れ比較〉
(方法)
カプセル成型した検体1〜3の乾燥工程中において、カプセル皮膜ヒートシール接合部分からのカプセル内容物の漏れ出しの状況を確認するため、以下の方法で検査を行った。
(手順)
(1)成型された各検体50、000個をタンブラーにて3時間乾燥させた後、25℃・RH45%の状況下で紙を敷いた棚に広げ、徐々に乾燥させた。
(2)24時間後と48時間後に各検体の内容物が漏れている個数を確認した。
結果は、以下の通りであった。
(結果)
Figure 0004968820
〈カプセル崩解試験〉
(方法)本発明カプセルの崩壊性を確認するため、以下の方法で崩壊試験を行った。
(手順)本発明カプセル(検体1、検体2、検体4、検体5)を試験機に6個ずつ入れ、これを37℃に保持した精製水に浸漬させ上下運動を行い、カプセルが開口するまでの時間を測定した。この試験内容は日本薬局方(第14改正)崩壊試験法に準ずる。測定は1回につき6カプセルずつ、計三回実施し、その平均値を求めた。結果を表6に示した。なお、対照品として従来のゼラチンカプセル(検体3、6)についても同様に開口時間を測定し、その結果を表6に併記した。
結果は、以下の通りであった。
(結果)
Figure 0004968820
表6に示したように、上記実施例のカプセルは、従来のゼラチンカプセルと同等の崩壊性を示していた。
以上のカプセル付着比較試験、皮膜ヒートシール接合部分からのカプセル内容物の漏れ比較、カプセル崩解試験より、本発明のカプセルはカプセルが必要とする皮膜の弾力性は維持したまま、皮膜の湿潤や軟化をし難くさせることでカプセル同士の付着を防止し、崩壊性に関しては特に影響はなかった。さらに、ロータリーダイ方式の打ち抜き法で形成された軟カプセルにおいては、接着部からの液漏れも防止可能となることを確認できた。
本発明カプセルは高温・高湿度下にて可塑剤を含む軟カプセル特有の湿潤や軟化を防ぐことが可能である。即ち、製品の輸送・保管・使用中において度々存在する著しい環境の変化下にさらされても、本発明カプセル外側皮膜は湿潤や軟化がしにくい為、カプセル同士の付着防止効果が得られ、優れた耐環境性を有したカプセルとなる。
また、従来の軟カプセルはロータリーダイ方式の打ち抜き法で製造した場合には、必ず乾燥後にカプセル内溶物の液漏れの検品作業が存在していたが、浸漬法による本発明に係るカプセルは、新たに形成される継ぎ目の無い外側層により被膜され、接合部分からの漏れを防止する為、この工程を省力することが可能である。
特に、顕著にその効果を享受できるのは生産収率の比較的低いハート、魚などの凹凸のある複雑なカプセル形状をしたものや粗い粒子をカプセル内容物とした場合である。なぜならば、その粗い粒子は軟カプセル皮膜の接合部分に挟まれて接合されると、接着不足により、カプセル皮膜の最も脆い箇所となり、乾燥時又は保管時の軟カプセル皮膜含水量の変化による皮膜収縮時に、その接合部分から内容物が漏れ出す危険性があるが、本発明のカプセルによりこれを防止することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るシームレスカプセルを被処理物としたカプセルの断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るロータリーダイ方式の打ち抜き法による軟カプセルを被処理物としたカプセルの断面図である。 外側層の形成過程の説明図である。
符号の説明
1‥‥カプセル 2‥‥シームレスカプセル
3‥‥内容物 4‥‥内側層
5‥‥外側層 6‥‥カプセル
7‥‥ロータリーダイ方式の打ち抜き法による軟カプセル
8‥‥接合部分 10‥‥皮膜溶液

Claims (4)

  1. カプセル皮膜が複層で構成され、そのいずれの層も同じ皮膜基材成分を含み、カプセル内容物に接触する内側層は可塑剤及び/又は保水剤を含有するが、外側層の可塑剤及び/又は保水剤の含有量は0(ゼロ)であることを特徴とするカプセル。
  2. 打ち抜き方式で製造された内側層が2枚の皮膜シートのヒートシールにより接合部分を有する構造となっていることを特徴とする請求項1に記載のカプセル。
  3. 外側層の厚さが0.005〜1.00mmであることを特徴とする請求項1または2に記載のカプセル。
  4. カプセル内容物とそれを内包する内側層で構成される成型・充填済みのカプセルを外側層の成分溶液に浸漬して、被処理物に外側層を隙間なく被覆したのち所定の水分値まで乾燥させることにより製造した請求項1から3のいずれかに記載のカプセル。
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