JP4968661B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に係り、詳しくは図柄表示装置の演出表示における耐障害性を向上させ得る遊技機に関する。
一般に、遊技機、例えばパチンコ機として、球受け皿に滞留している遊技球が、発射ハンドルの操作に応じて遊技盤の遊技領域に打ち出された後、遊技領域の障害釘や風車等に導かれつつ盤面を流下して、各種入賞口に入球し、或いは入球せずに遊技領域下部のアウト口に流入するように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなパチンコ機では、一般入賞口に入球した際にそれに対応した個数の遊技球が払い出され、また始動チャッカーに入球した際にはこれに基づいて大当たり抽選が行われると共に所定数の遊技球が払い出され、当該抽選にて大当たりが発生した際には、アタッカーと呼ばれる大入賞口が開放され、入球に対応する多量の遊技球が払い出される状態となる。また、上記大当たり抽選に際しては、遊技領域の中央部分に設けられた液晶等の図柄表示装置の画面上に、大当たり抽選の経過或いは結果が動画像データ等によって演出表示される。
そして、上述したようなパチンコ機の中には、図柄表示装置にてMPEG2形式の動画像データの再生を行うパチンコ機があり、例えばこの動画像データの再生時に生じ得る障害を回避させる提案がなされたものがある(例えば、特許文献2参照)。このパチンコ機は、1つの動画像データをなすシーケンスが、画面データの1つの組合せを単位とするGOP(Group Of Picture)を含むようにして形成されている。ここで、この動画像データが再生されている場合にあって、ある1つのGOP内の復号化されたピクチャデータが壊れる等の障害を発生すると、このGOP内の他のピクチャデータが正常に復号化されなくなり、その動画像データの再生表示を行うことができない再生不能状態となる。しかし、その後、続く他のGOPに基づく再生が開始されると、障害を発生した上記GOPの影響を受けることはなくなり、ピクチャデータの復号化が正常に行われることで動画像データの再生が再開される。これにより、図柄表示装置において演出表示させる一連の動画像データの全てが再生不能となってしまうことを回避させている。
特開2003−236210号公報 特開2004−201858号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載されるようなパチンコ機においては、例えば、10個のGOPを含んで形成されている動画像データが再生されている場合にあって、例えば、GOP内のピクチャデータを復号化したデータが破壊されているなどの障害がそのうちの4つのGOPにおいて連続して発生した際には、5つ目のGOPから動画像データの再生が正常に戻り、上記4つのGOP分で表示されるべき映像データが抜け落ちることとなる。
また、万が一、上記した10個のGOP内のピクチャデータ全てにおいて、その復号化の際に破壊される等の障害が発生した場合には、その動画像データが全体に亘ってまったく表示されずに終了してしまう虞がある。
そこで本発明は、動画像データ等の映像の表示制御における耐障害性の向上、つまり、映像の表示制御時において発生する障害に迅速かつ柔軟に対応し得るように構成し、もって上述した課題を解決した遊技機を提供することを目的とする。
請求項1に係る本発明は(例えば図1ないし図4、及び図6及び図7参照)、遊技領域(7a)中に配設され、かつ複数の分割画面データ(26a,26b,…)からなる映像データ(25)を演出表示させる図柄表示装置(31)を備え、前記遊技領域(7a)に遊技球(Ba)を打ち出すことで遊技してなる遊技機(1)において、
前記図柄表示装置(31)に前記映像データ(25)を表示制御させる映像表示制御手段(65)と、
前記映像表示制御手段(65)が異常停止した際、該映像表示制御手段(65)を再起動させることによって当該異常停止状態から回復させる異常停止回復手段(51)と、
前記映像表示制御手段(65)による前記映像データ(25)の表示制御が前記異常停止に起因して停止された際、該映像データ(25)内における該停止した分割画面データ位置を示す位置データ(27a,27b,…)を読取る位置データ読取手段(52)と、を備え、
前記映像表示制御手段(65)は、
前記映像データ(25)に含まれる前記分割画面データ(26a,26b,…)の各先頭にシーケンスヘッダとしての前記位置データ(27a,27b,…)を形成し、前記異常停止回復手段(51)によって前記異常停止状態から回復した際、前記位置データ読取手段(52)によって読取られた前記位置データ(例えば27b)が示す前記分割画面データ位置(例えば26b)を、前記映像データ(25)の先頭からの経過時間である再生開始すべき位置に最も近いシーケンス番号を有した前記位置データをシークさせることで検出し、該検出した分割画面データ位置(例えば26b)から前記映像データ(25)を再生制御し、かつ、前記シーケンス番号を取得した際、その対応する前記位置データが前記映像データ(25)の前半分に位置している場合には該映像データの先端側からシークを行い、その対応する前記位置データが前記映像データ(25)の後半分に位置している場合には該映像データの終端側からシークして頭出し処理してなる、
ことを特徴とする遊技機(1)にある。
なお、本発明における上記「異常停止」とは、上記した映像表示制御手段等の各種制御手段を形成しているソフトウエア又はハードウエアに設計上の誤り等(いわゆるバグ)が存在し、これに起因して映像表示制御手段がその制御動作を停止してしまう状態、いわゆるフリーズすることを意味する。
なお、本発明に係る遊技機は、少なくとも、始動入賞口への入賞を契機とした大当たり抽選に当選した際に、通常は閉塞しているアタッカーを開放させ、所定時間が経過した時点又は所定個数の遊技球がアタッカーに入賞した時点で閉塞させる動作を所定ラウンド数だけ繰り返し行う構成の所謂第1種特別電動役物と、遊技領域に始動入賞口と該始動入賞口への入賞に基づいて開閉する特定領域を含んだ特別入賞装置とを有し、該特別入賞装置の開放中に遊技球が入球し、更に当該遊技球が特定領域に入賞した時点で大当たりを発生させる構成の所謂第2種特別電動役物と、遊技領域に備えた所謂オープンチャッカーへの入賞時に開放した電動式チューリップへの入球後の特定入賞口への入賞にて大当たりの権利を発生させる構成の所謂第3種特別電動役物とに適用可能である。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、映像表示制御手段が異常停止することによって映像データの再生制御を停止した場合において、異常停止回復手段が上記映像表示制御手段を再起動させることによって異常停止を回復させ、位置データ読取手段が再生制御の停止した映像データ内の位置データを読取り、映像表示制御手段が該位置データの示す分割画面データ位置から再生制御する。これにより、映像表示制御手段が映像データを表示制御している最中に、この表示制御が停止されるような障害が発生したような場合には、該障害の回復の後、上記表示制御が停止した時点からの映像データが正確かつ迅速に図柄表示装置に再生される。従って、図柄表示装置に表示させている映像データ(特に、大当たり抽選の経過や結果表示等)が途中で中断したような場合に遊技者に与え得る不安感や不信感等を軽減し、遊技機における耐障害性の向上を図ることができる。
また、映像表示制御手段は、異常停止に起因して映像データの表示制御が途中で停止された場合にあっても、同じ元の映像データを上記停止した位置まで頭出ししてから続きの映像データを再生制御させるので、映像データの表示制御が一度中断されたとしてもその継続される内容は一貫性が保たれ、高い再現性が確保されることとなる。更に、映像表示制御手段は、映像データに含まれる分割画面データの各先頭にシーケンスヘッダとしての位置データを形成し、映像データの先頭からの経過時間である再生開始すべき位置に最も近いシーケンス番号を有した位置データをシークさせることで分割画面データ位置を検出するので、各分割画面データは、例えば0.1秒程度のデータをグループ化して形成することで、映像データ内の所定位置の頭出し処理を約0.1秒刻みに行わせることが可能となる。
また、映像表示制御手段が1つの映像データを表示制御する際に、複数回に亘って障害が発生した場合にあっても、その度に異常停止回復手段が映像表示制御手段を回復させ、該映像表示制御手段が同じ映像データを位置データにて示される再生位置から再生制御させることができることにより、映像データの再現性が高められると共に、遊技進行における安定性を保つことができる。更に、映像表示制御手段は、シーケンス番号を取得した際、その対応する位置データが映像データの前半分に位置している場合には該映像データの先端側からシークを行い、その対応する位置データが映像データの後半分に位置している場合には該映像データの終端側からシークして頭出し処理するので、映像データの頭出し処理に費やされる時間の短縮化を図ることが可能になり、遊技者に対してより迅速に障害発生後の映像データを提供することができる。
以下、本発明に係る遊技機の実施形態として、遊技場等に設置されるパチンコ機を図面に沿って説明する。なお、後述する各実施の形態では、本発明の遊技機を所謂第1種特別電動役物を使用したパチンコ機として述べるが、本発明はこれに限らず、所謂第2種特別電動役物や所謂第3種特別電動役物等を使用したパチンコ機にも適用可能であることは勿論である。
図1は、本発明に係る実施の形態におけるパチンコ機1の外部構造を示す正面図である。本パチンコ機1は、同図に示すように、発射ハンドル9の操作による発射装置72(図3参照)の作動で遊技球(所謂パチンコ玉)を遊技盤7の遊技領域7aに向かって打ち出しつつ遊技を行うもので、所謂確率変動等の大当たりが発生した状態でアタッカー17に入球した遊技球に対応する数の遊技球を払い出すように構成されている。上記確率変動当たり(「確変当たり」とも言う)とは、抽選の結果、確変モードの大当たりが当選したとき、少なくとも当該確変モードによる遊技状態において次なる大当たりを引くまでの間、遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態を意味する。これに対し、当該特殊状態にならない大当たりとして「通常当たり」がある。
図1に示すように、本実施形態におけるパチンコ機1は、開口を有する枠体状の筐体2と、この筐体2に開閉可能に装着された前扉3とを有しており、前扉3の前面には、透明ガラス6を有するガラス枠5が開閉可能に取り付けられている。透明ガラス6の奥側には、遊技盤7が配設されている。前扉3における遊技盤7の左右上方には演出用照明装置23が配設されており、前扉3における遊技盤7の下方左部にはスピーカー(図示せず)を有する放音装置8が配設されている。また、ガラス枠5における右側部には、前扉3を筐体2側に施錠又は解放するための施錠装置4が配設されている。
前扉3における遊技盤7の下方には上皿13が設けられており、上皿13における左上部には、賞球及び貸球を含む遊技球が供給される球供給口18が設けられ、上皿13における右上部壁面には、球貸ボタン14a及びプリペイドカード返却ボタン14bが設けられている。
また、前扉3における上皿13の下方には下皿15が配設されており、該下皿15の右部には、発射装置72(図3参照)を操作して遊技球を遊技領域7aに向けて打ち出すための発射ハンドル9が配設されている。更に下皿15には、上皿13からオーバーフローした遊技球が放出される球放出口19が形成されており、下皿15の左部には灰皿24が配設されている。なお、図1中の符号10は、発射ハンドル9の操作で発射された遊技球を遊技領域7aに導くガイドレールを示し、符号22はアウト口を示している。また、本パチンコ機1には、遊技中に遊技領域7aにて入賞することなく落下してアウト口22に入り込んだ遊技球をパチンコ機背面側に導くアウト球通路(図示せず)が設けられている。
遊技領域7aには、遊技球ステージSを有するセンター飾り12が中央部分に配設されている。センター飾り12の中央には開口部11が形成されており、遊技盤7には、開口部11から画面31aを露出させた状態の図柄表示装置31が遊技盤裏面から装着されている。センター飾り12の下部左方には、大当たり抽選に寄与しない一般の入賞が行われる入賞口29,30が配設されており、センター飾り12の下方には、入賞口としての始動チャッカー16と、アタッカー17とが順次配設されている。
始動チャッカー16は、大当たり抽選実行の契機となり得る入賞が行われるものであり、開放位置と閉止位置とに開閉動作するように始動チャッカー開閉ソレノイド70(図3参照)によって作動させられる。始動チャッカー16の直上方には、所謂命釘としての一対の障害釘82が打ち込まれている。
アタッカー17は、大当たり発生時に開放され、遊技領域7aに打ち出されて転動落下する遊技球を入賞させるものであり、大当たり発生中、例えば、1回の開放で10個の入球を完了した時点で閉じ、当該開閉動作を15回繰り返すように構成される。なお、これらの入球数並びに開閉動作の回数は、10個や15回に限定されることはなく、必要に応じて適宜設定され得るものである。
遊技領域7aには、センター飾り12の左方に風車75が配設されており、遊技球ステージSの下方における始動チャッカー16の左側には、普通図柄作動ゲート(スルーゲート)84が配設されている。この普通図柄作動ゲート84は、始動チャッカー16を開閉動作させるための抽選の契機となる遊技球通過が行われる役物である。
そして、遊技領域7aにおける普通図柄作動ゲート84、入賞口29,30及び始動チャッカー16等の周囲には、遊技球ステージSから零れた遊技球や、発射されてから遊技球ステージSに関与せずに落下してくる遊技球を適宜散らし、或いは入球に導くようにするための障害釘81を含む多数の障害釘が打ち込まれている。また、遊技球ステージSにおけるワープ導入口32の周囲及びその上方側にも、遊技球を適宜散らし、或いは入球に導くようにするための障害釘50を含む多数の障害釘が打ち込まれている。このような本パチンコ機1では、遊技領域7aに打ち出された遊技球Baを始動チャッカー16等に、遊技球ステージSを介して入球させ又は遊技球ステージSを介さず直接入球させ得るように遊技が進められる。
なお、本実施形態における「ワープ導入」という語句は、遊技領域7aに打ち出された遊技球を、当該遊技領域7aの比較的下側に位置する不図示の道釘等を経ることなく、始動チャッカー16の上に導くことを意味する概念である。また、上記「道釘」とは、遊技領域7aにおいて始動チャッカー16左右に打ち込まれた複数本の障害釘(図示せず)の列を意味するもので、上方から転動落下してきた遊技球を始動チャッカー16方向に導く役割を担っている。
また、図1において風車75がセンター飾り12の左方に配設されているとして説明したが、これは1つの例であり、配設させる位置や数については遊技領域7a内において特に限定されるものではない。また、障害釘、スルーゲート、及び各種入賞口にあっても、配設させる位置や数について遊技領域7a内において特に限定されるものではない。
ついで、本パチンコ機1の背面構造について図2を参照して説明する。同図は、本パチンコ機1の背面構造を示す背面図である。
すなわち、図2に示すように、パチンコ機1の前扉背面における上部左方には、賞球タンク28が取り付けられており、この賞球タンク28の下方に、サブ制御基板(副基板)49、主制御基板(主基板)40、及び払出し制御基板85がこの順に配設されている。このサブ制御基板49には演出制御用のマイクロコンピュータ等が搭載され、主制御基板40には全体制御用のマイクロコンピュータ等が搭載され、払出し制御基板85には遊技球払出制御を行う払出制御用のマイクロコンピュータ等が搭載されている。
また、前扉背面における上部右方には、外部端子板87が取り付けられており、この外部端子板87の下方に、整列待機通路78、賞球装置79、賞球排出通路80、電源ユニット53、及び発射装置72(図3参照)用の発射制御基板88がこの順に配設されている。パチンコ機1の前扉背面における左側部には、施錠装置4が配設されている。
次に、本実施形態におけるパチンコ機1の制御系を図3及び図4に沿って説明する。図3は本パチンコ機1の全体の制御系を示すブロック図、図4は図3に示す制御系のうち本発明の特徴部分を抜粋して示すブロック図である。
すなわち、本制御系は、遊技制御装置54と、該遊技制御装置54に電気的に接続された、始動チャッカー開閉ソレノイド70、アタッカー開閉ソレノイド71、放音装置8、演出用照明装置23、図柄表示装置31、及び発射装置72と、を備えている。
遊技制御装置54は、図2及び図4に示した主制御基板40やサブ制御基板49等から構成されている。主制御基板40は、本パチンコ機1の動作全体を統括的に管理するものであり、当該パチンコ機1の動作全体を管理するシステムプログラム及び遊技用の実行プログラムが予め記憶された半導体メモリ等からなるROM42(図4参照)と、ワークメモリとして使用されるRAM43(図4参照)と、これらのプログラムを実行するCPU41(図4参照)とを備えている。
また、サブ制御基板49は、主に画像表示、効果音等の演出、効果光等の表示制御を行うものであり、これらを作動制御するための実行プログラム等が予め記憶されたROM46(図4参照)と、ワークメモリとして使用されるRAM47(図4参照)と、これらのプログラムを実行するCPU45(図4参照)とを備えている。本実施の形態では、図柄表示装置31にて表示制御される映像データは、MPEG(Motion Picture Experts Group)1と呼ばれる符号化技術によりデータ圧縮された状態で上記ROM46に記憶されている。
更に、上述した主制御基板40及びサブ制御基板49には、それぞれ各種センサや各種操作ボタン等との間で信号の入出力を行うための入出力インターフェイス回路(不図示)や、各基板同士で互いに通信を行うための通信用インターフェイス回路(不図示)等も配設されている。
遊技制御装置54は、入賞判定手段55、入賞信号出力手段56、抽選手段57、遊技制御手段59、フリーズ回復手段(異常停止回復手段)51、位置データ読取手段52、保留手段60、作動制御手段61、作動判定手段62、作動決定手段63、演出制御手段64、表示制御手段(映像表示制御手段)65、及び発射制御手段66を備えている。
入賞判定手段55は、発射ハンドル9の操作で作動する発射装置72によって遊技領域7aに打ち出された遊技球が始動チャッカー16、入賞口29,30、アタッカー17等の何れかに入賞したとき、当該入賞があった旨を判定する。
入賞信号出力手段56は、入賞判定手段55によって入賞が判定されたとき、対応する始動チャッカー16、入賞口29,30、アタッカー17等に入賞した旨の入賞信号を出力する。
抽選手段57は、入賞信号出力手段56からの入賞信号の入力時、最大保留球数(例えば4個)未満での入賞を契機として、次なる大当たりを当選させるまで遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態となる確率変動当たり、及び上記特殊状態とならない通常当たりのうちの何れか一方に当選するように、不図示の抽選用メモリから当たり当選乱数値を取得して、大当たり抽選を実行する。
そして、抽選手段57は、大当たり抽選で確変当たりに当選した場合、不図示の演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、確変当たりに対応する「111」、「333」や「777」等の図柄が図柄表示装置31の大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。なお、上記「大当たり有効ライン」は、大当たりを得るため図柄が一列に並ぶべき位置(ライン)を意味する。
抽選手段57はまた、抽選手段57での大当たり抽選で通常当たりが当選した場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、通常当たりに対応する「222」、「444」や「888」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。抽選手段57は更に、抽選手段57での大当たり抽選で外れた場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する「252」、「464」や「838」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。
遊技制御手段59は、遊技制御装置54を構成している主制御基板40に備えられており、放音装置8、演出用照明装置23に放音、発光の演出をさせる契機となる指令を、演出制御手段64に送る。また、遊技制御手段59は、予め設定された演出データや、抽選手段57での抽選結果に応じて、図柄表示装置31に表示すべき大当たり抽選に関連した演出内容に関する信号(例えば、各映像データを図柄表示装置31に表示させる際に、それらを一意に識別するために予め設定しておくシーケンシャル番号データ等)を、表示制御手段65に送信する。表示制御手段65は、遊技制御装置54を構成するサブ制御基板49に備えられており、前述した遊技制御手段59からの信号を受信すると、ROM46に記憶されている演出や大当たり抽選等に関する映像データを上述したシーケンシャル番号データに基づいて読み出し、図柄表示装置31に表示制御する。
また、遊技制御手段59は、表示制御手段65にて映像データを表示制御させている間、所定の時間間隔(例えば0.1秒ごと)にて表示制御手段65から送信されてくる死活情報の信号を受信することにより、表示制御手段65の死活監視を行う。なお、該死活監視とは、サブ制御基板49が備えるCPU45の制御が正常に実行されているか否かを監視するもので、サブ制御基板49の制御が実行状態にない異常停止した状態(いわゆるフリーズ状態)にあるか否かを逐次監視するものである。ここで、上記「フリーズ状態」とは、ソフトウエア又はハードウエアに設計上の誤り(いわゆるバグ)等が存在し、これに起因してその制御動作を停止してしまう状態を意味するものである。
遊技制御手段59は、上記死活監視を行うことにより、一度フリーズ状態となったサブ制御基板49(つまり表示制御手段65)が制御を停止した状態から復帰したか否かを受信し、更に後述する位置データ読取手段52からのデータ信号(後述する位置データ)を受信すると、該位置データと共に映像データの再生制御を再び実行させる旨の信号を表示制御手段65に対して送信する。
フリーズ回復手段51は、遊技制御装置54を構成している主制御基板40に備えられており、遊技制御手段59と同様、表示制御手段65から所定の時間間隔(例えば0.1秒ごと)で送信されてくる信号に基づき表示制御手段65の死活監視を行う。そして、仮に表示制御手段65が映像データを表示制御している最中に、表示制御手段65が制御停止した場合には、フリーズ回復手段51は、表示制御手段65を備えるサブ制御基板49に対して再起動(リセット)する旨の信号(以下、リセット信号という)を送信する。
位置データ読取手段52は、遊技制御装置54を構成している主制御基板40に備えられており、表示制御手段65が映像データを表示制御開始した旨の信号(以下、通知信号という)を受信した時点(後述する図6のステップS104参照)から、映像データの表示における経過時間の読取りを開始する。また、遊技制御手段59と同様、表示制御手段65が映像データの表示制御を開始すると、表示制御手段65から所定の時間間隔(例えば0.1秒ごと)で送信されてくる信号に基づいて表示制御手段65の死活監視を行う。この死活監視により、位置データ読取手段52は、万が一表示制御手段65に障害が発生し、表示制御手段65から表示制御を停止した旨の信号を受信した際には、その時点で上述した経過時間の読取りを止め、映像データの全時間長に対する先頭からの経過時間である時間データ(以下、頭出し時間データという)を読取る。そして、位置データ読取手段52は、一度フリーズ状態となった表示制御手段65が制御停止状態から復帰した旨の信号を受信すると、上記頭出し時間データを制御信号と共に遊技制御手段59へと送信する。
一方、保留手段60は、抽選手段57から出力された変動パターン信号を入力し、変動パターンを、始動チャッカー16への入賞の都度に行われた抽選の結果となる保留球として順次記憶する。当該記憶状況は、大当たり抽選保留表示装置(図示せず)に、最大4個の保留球として点灯表示される。保留手段60は、例えば保留球数Hが0<H<5であるか否かを常時判定し、保留球数Hが4個表示されている間は、始動チャッカー16への入賞に拘わらず大当たり抽選は行わない。なお、保留球として点灯表示される保留球数は上記「最大4個」に限らず、例えば3個以下、又は5個以上として適宜設定することも可能である。
そして保留手段60は、保留(記憶)している変動パターンに係る信号を順次出力し、その変動パターン信号に基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターン信号を出力しないようにするための図柄変動禁止フラグを立てる(オンする)と共に、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマ(図示せず)をセットし、変動パターン信号の出力に応じて保留球数を1デクリメントする。また保留手段60は、保留球の消費に応じて保留球数HがH<4となった場合、抽選手段57で行われる始動チャッカー16への入賞に応答した大当たり抽選の結果を保留球として記憶し、保留球数を1インクリメントする。
作動制御手段61は、作動決定手段63の作動開始決定の旨の信号に基づき、始動チャッカー開閉ソレノイド70に駆動信号を送って該ソレノイド70を作動させ、始動チャッカー16を開放又は閉塞動作させる。更に作動制御手段61は、アタッカー開閉ソレノイド71に駆動信号を送って該ソレノイド71を作動させ、抽選手段57での抽選による大当たり発生時にアタッカー17を開放して所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返すように制御する。
作動判定手段62は、始動チャッカー開閉ソレノイド70及びアタッカー開閉ソレノイド71を作動させるための条件を満たすか否かを判定する。つまり、始動チャッカー開閉ソレノイド70にあって、始動チャッカー16の開閉の「条件を満たす」時とは、主制御基板85において抽選手段57の大当たり抽選とは別途行われる抽選で当選した場合である。アタッカー開閉ソレノイド71にあって、アタッカー17の開放の「条件を満たす」時とは、所謂リーチ(所謂スーパーリーチ、ノーマルリーチを含む)の状態から3つの同じ図柄が大当たり有効ライン上で揃って大当たりが発生した場合であり、アタッカー17の閉塞の「条件を満たす」時とは、大当たり発生時における全ての入賞を完了した場合である。
作動決定手段63は、作動判定手段62からの判定信号を受けて、始動チャッカー開閉ソレノイド70、アタッカー開閉ソレノイド71の作動開始をそれぞれに決定する。
演出制御手段64は、遊技制御手段59からの指令に応答して、放音装置8を放音駆動し、演出用照明装置23を発光駆動し、遊技者の聴覚や視覚に訴える演出を行う。
表示制御手段65は、遊技制御手段59からの信号に従って、図柄表示装置31に映像データを表示制御することにより、大当たり抽選結果を中心とした内容等の演出を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示させる。また、表示制御手段65は、図柄表示装置31に映像データを表示制御している際、サブ制御基板49が備えるCPU45が正常に動作しているか否かの死活情報を示す信号を所定の時間間隔(例えば0.1秒ごと)で遊技制御手段59、フリーズ回復手段51、及び位置データ読取手段52に送信する。この死活情報を示す信号は、正常信号をオンフラグ、異常信号をオフフラグとした2種類の信号状態で表されるものである。
発射制御手段66は、発射ハンドル9の操作に応答して発射装置72を作動させ、不図示のハンマーの動作で遊技球を遊技領域7aに向けて順次打ち出させる。
また、始動チャッカー開閉ソレノイド70は、作動制御手段61から送信された駆動信号に応答してプランジャ(図示せず)を進退動作させて、始動チャッカー16を開閉動作させる。アタッカー開閉ソレノイド71は、作動制御手段61から送信された駆動信号に応答してプランジャ(図示せず)を進退動作させて、アタッカー17を開閉動作させる。
放音装置8は、演出制御手段64の制御に従ってスピーカー(図示せず)を駆動させ、演出に応じた効果音を発する。演出用照明装置23は、演出制御手段64の制御に従ってその内蔵する電飾ランプ(図示せず)を発光駆動(点灯、点滅)させ、演出に応じた照明を行う。図柄表示装置31は、表示制御手段65の表示制御に従って、所定の演出や抽選手段57での抽選結果に応じた映像データを演出表示する。
発射装置72は、発射制御手段66からの発射制御信号に応答して不図示のハンマーを作動させ、遊技球を順次遊技領域7aに打ち出す。
次に、本パチンコ機1による作用について、図5のフローチャートを併せて参照しつつ説明する。
すなわち、本パチンコ機1に対面して着座した遊技者が発射ハンドル9を握り、適宜の角度に回動操作すると(ステップS1)、発射制御手段66がその回転角に基づいて発射装置72を制御し、それにより、該発射装置72の作動で遊技球を所定の時間間隔で遊技領域7aに向けて連続的に発射させる。すると、遊技領域7aに打ち出されて転動落下する多数の遊技球は、始動チャッカー16や入賞口29,30に適時入賞し、或いは、これらに関与せずに転動落下して、遊技領域7a最下部のアウト口22から遊技盤7背面側に排出される。
つまり、遊技領域7aに向けて打ち出された多数の遊技球Baは、その一部がワープ導入口32から導入されて遊技球ステージS上に放出され、更にその一部が球放出口33から放出されて始動チャッカー16に向け落下し、この始動チャッカー16に高確率で入賞する。この際、障害釘82への当接状況によっては、始動チャッカー16に入賞できないこともある。一方、球放出口33からではなく遊技球ステージSから直接に落下する遊技球Baは、始動チャッカー16と異なる方向に向かう。この際、当該遊技球Baは、落下方向が、始動チャッカー16上の一対の障害釘82の間を通過して入球し得る方向と異なっても、障害釘82の左右に打ち込まれた所謂ジャンプ釘(図示せず)や、このジャンプ釘から左右方向に配列された道釘(図示せず)で弾き返されることで、障害釘82に絡んでその間を落下して始動チャッカー16に入球することもある。
ところで、上述したように始動チャッカー16や入賞口29,30の何れかに遊技球Baが入賞した場合、入賞判定手段55が当該入賞を判定し、且つ入賞信号出力手段56が入賞信号を出力する(ステップS2)。この際、保留手段60は、保留球Hが0<H<5であるか否かを常時判定しており、0<H<5を満たすと判定したときには、保留している変動パターンに係る信号を、遊技制御手段59を介して表示制御手段65に順次送信し、図柄変動禁止フラグをオンすると共に、図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。また保留手段60は、当該保留球の消費に応じて保留球数HがH<4となった場合、抽選手段57で行われる始動チャッカー16への入賞に応じた大当たり抽選の結果を保留球として記憶し、保留球数を1インクリメントする。
そして、ステップS3にて、大当たり抽選で当選した場合には、抽選手段57が当たりフラグをオンすると、抽選手段57が、演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、大当たりの種別、つまり確変当たり又は通常当たりに対応する変動パターンを決定する。
これにより、ステップS4において、図柄表示装置31に表示されるべき当たり図柄がセットされ、抽選手段57は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、当該変動パターン信号に基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターン信号を送信しないようにするために図柄変動禁止フラグをオンし、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。
一方、ステップS3にて、大当たり抽選で外れた場合には、演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する図柄が最終的に揃う旨の変動パターンが決定される。これにより、図柄表示装置31に表示される外れ図柄がセットされ、抽選手段57は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、図柄変動禁止フラグをオンし、図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。
以上のようにして、遊技制御手段59が、図柄表示装置31に表示すべき演出内容に関する信号を、表示制御手段65に送信することに基づき、表示制御手段65は、図柄表示装置31を適時に表示制御し、大当たり抽選結果に関する内容等を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示することとなる(ステップS5)。
そして、図柄表示装置31の画面上に表れた抽選結果が大当たり決定である場合、作動制御手段61は、作動決定手段63の作動開始決定の旨の信号に基づき、所定のタイミングでアタッカー開閉ソレノイド71に駆動信号を送り、当該ソレノイド71を作動させてアタッカー17を開放し、所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返させる。これにより、アタッカー17に入賞した遊技球に対応する多量の遊技球が球供給口18から上皿13に払い出されることとなる(ステップS6)。
一方、上述した遊技中、図5に示すステップS5の処理が行われるに際して、図柄表示装置31における映像データの表示制御の処理が適宜に進められる。以下、当該処理について図6及び図7を参照して説明する。図6は本発明に係る映像データの障害時における表示制御の手順を示すシーケンス図である、図7は本発明に係る映像データの内部構造の例を示す模式図である。
すなわち、上記ステップS5で示したような大当たり抽選の経過表示時にあっては、遊技制御手段59が、例えば、抽選手段57によって決定された図柄の変動パターンが演出表示される映像データ25(図7参照)を、表示制御手段65によって表示制御させるべく、その旨の信号を送信する(図6のステップS101)。このときの信号には、該当する映像データ25を一意に識別できる識別コード(上述したシーケンシャル番号データ)や制御コマンド等が含まれており、表示制御手段65は、このデータに基づいて予めROM46に記憶されている映像データ25を識別し、図柄表示装置31にその表示制御を開始する(ステップS102)。
表示制御手段65は、ステップS102に示したような映像データ25の表示制御を開始すると同時に、位置データ読取手段52に通知信号を送信し(ステップS103)、該映像データ25における全時間長の先頭からの経過時間を示す時間データ(すなわち位置データ)の読取りを開始させる(ステップS104)。
また、表示制御手段65は、ステップS102に示したような映像データ25の表示制御を開始すると、表示制御手段65自身の制御が正常に実行されている際には、その旨を表す信号(正常信号)を、例えば、0.1秒間隔で遊技制御手段59、フリーズ回復手段51、及び位置データ読取手段52にそれぞれ送信する(ステップS105a,105b,105c)。遊技制御手段59、フリーズ回復手段51、及び位置データ読取手段52は、この正常信号を一定間隔で受信することによって、表示制御手段65が映像データ25を正常に表示制御しているか否かを監視(言い換えればサブ制御基板49が正常に動作しているか否かを死活監視)する。そして、仮に映像データ25が正常に表示制御され続け、全て表示終了した場合には、表示制御手段65は上記した正常信号の送信を停止し、次回の表示制御に対する実行待ちの状態へと遷移する。
一方、ステップS105a〜105cの後、表示制御手段65に障害、例えば表示制御の実行が停止するようなフリーズ状態が発生すると(ステップS106)、表示制御手段65から、遊技制御手段59、フリーズ回復手段51、及び位置データ読取手段52に対して表示制御が正常に実行されなくなった旨を表す信号(異常信号)がそれぞれ送信され(ステップS107a,107b,107c)、表示制御手段65による表示制御が停止する(ステップS108)。
位置データ読取手段52は、上記ステップS107cに示したような異常信号を受信すると、その時点における時間データの読取りを行い、該時間データをRAM43に一時的に記憶させる(ステップS109)。また、フリーズ回復手段51は、表示制御手段65から上記した異常信号を受信すると、表示制御手段65を速やかに回復させるべく、表示制御手段65を制御しているCPU45をリセット(再起動)させるリセット信号を表示制御手段65(つまり、サブ制御基板49)に対して送信する(ステップS110)。これにより、CPU45は再起動され(ステップS111)、表示制御手段65は元の状態へと回復する(ステップS112)。
上記ステップS112の状態へと回復した表示制御手段65は、ステップS105a〜105cと同様の正常信号を再び遊技制御手段59、フリーズ回復手段51、及び位置データ読取手段52へとそれぞれに送信する(ステップS113a,113b,113c)。位置データ読取手段52は、ステップS109にて時間データを記憶させた後、再び正常信号を受信すると、該位置データを遊技制御手段59に送信する(ステップS114)。上記時間データを受信した遊技制御手段59は、ステップS108にて表示制御が途中で停止されている映像データ25の残りのデータ(以下、継続映像データという)を、表示制御手段65によって再生制御させるべく、上記した時間データと共にその旨の信号を送信する(ステップS115)。
表示制御手段65は、上記ステップS115にて時間データを受信すると、ステップS102にて表示制御させていた映像データ25の先頭から上記時間データが示す経過時間の位置を検出(シーク)して、映像データ25における頭出し処理を行い、この映像データ25を頭出し処理した継続映像データの再生制御を開始する(ステップS116)。
ここで、上記ステップS116にて示した映像データの頭出し処理について説明する。まず、MPEG1形式の映像データの頭出し処理を実現する際には、Microsoft(R) Windows(登録商標)におけるオペレーティングシステムに内蔵されるDirectX(R)等といった各種のAPI資源を流用する方法が簡便かつ有効なものとなる。これは、再生対象となっている映像データがある場合に、例えば、上記DirectX(R)のAPI中で準備されているメソッド(メンバ関数)のIMediaSeeking::SetPositionsに対して、先に記憶させた頭出し時間データを渡すことにより、当該映像データの再生開始位置を更新させることができるようになる。このような、APIで準備された関数やメソッド等を用いる方法によれば、開発に要する手間やコストを大幅に削減することができる。
また、上述したような汎用的なAPI資源を用いない場合には、MPEG1形式のファイル構造に基づいて以下のような開発を行うこととなる。本実施の形態のMPEG1形式における、例えば図7に示す映像データ25は、全体で1つの演出表示の単位をなすシーケンスとして形成されている。すなわち、本実施の形態における大当たり抽選等の演出表示には、その演出表示ごとに映像データが予め1つずつのシーケンスとして用意されている。
更に、映像データ25は、Iピクチャ、Pピクチャ、及びBピクチャと呼ばれる複数枚の画像データをひとまとまりにしたGOP(Group of Pictures)と呼ばれるデータ(図7に示すGOP(分割画面データ)26a,26b,…)を複数連結させた構造をなしている。ここで、上記したIピクチャは静止画に近い画像データであり、PピクチャはIピクチャを参照して動きを予測した画像データとなっている。また、Bピクチャは前後に位置するIピクチャとPピクチャとを参照し、その動きを予測した画像データとなっている。
上記したようなGOP26a,26b,…を連結させて構成されるMPEG1形式の映像データ25、すなわち1つのシーケンス内は、それら各GOPがエントリーポイントとしてランダムにアクセスすることが可能となっている。これは、映像データ25を構成しているGOP26a,26b,…のうち所定のGOPの先頭部には、シーケンスヘッダと呼ばれるヘッダデータ(図7に示すシーケンスヘッダ(位置データ)27a,27b,…)がそれぞれ配されており、これら各シーケンスヘッダをシークすることによって映像データ25内の各GOP位置(すなわち、経過時間位置)の頭出しを柔軟に行うことが可能となるものである。加えて、このときの各シーケンスヘッダのシークは、各シーケンスヘッダのそれぞれが一意に有しているシーケンス番号(不図示)をキーとして行われる。そして、映像データ25の後端部には、シーケンス終了コード35が付加されている。
上述したように、MPEG1形式の映像データ25において所定位置での頭出し処理を行わせる際には、例えば、図7に示す映像データ25に含まれるGOP26a,26b,…の各先頭にそれぞれシーケンスヘッダ27a,27b,…を形成し、再生を開始させたい位置(映像データ25の先頭からの経過時間)に最も近いシーケンス番号を有したシーケンスヘッダをシークさせる処理を形成させればよいものとなる。従って、本実施の形態おける各GOPは、例えば0.1秒程度の画像データをグループ化して形成させることにより、映像データ25内の所定位置の頭出し処理を約0.1秒刻みに行わせることが可能となる。
更に、上記したような頭出し処理を行うにあたって、映像データ25の先頭からの経過時間に該当したシーケンスヘッダのシーケンス番号を取得した際には、そのシーケンスヘッダが映像データの前半分に位置している場合には該映像データの先端側からシークをし、そのシーケンスヘッダが映像データの後半分に位置している場合には該映像データの終端側からシークして頭出し処理するようにする。これにより、映像データの頭出し処理に費やされる時間の短縮化を図ることができるようになり、遊技者に対してより迅速に障害発生後の映像データを提供できることとなる。
そして、表示制御手段65は、ステップS116にて再生制御が開始された継続映像データが、所定の大当たりに関する経過及び結果表示を完了すると、継続映像データの再生制御を終了させる(ステップS117)。
なお、本実施の形態では、映像データをMPEG1形式として説明を行ったが、映像データの再生位置が適宜にシーク可能で、柔軟に頭出し処理できるものであれば、ファイル形式については特に限定されるものではなく、どのようなファイル形式を用いてもよい。
また、以上説明した本実施の形態における表示制御手段65は、位置データ読取手段52が読取った位置データの示す位置から継続映像データの再生制御を行うとして説明したが、位置データ読取手段52が読取った位置データに対して、表示制御手段65が予め所定の重み付け(例えば、0.5秒を加算する)を施した値を最終的な位置データとし、該位置データにて示される位置から継続映像データを再生制御させるようにしてもよい。このような重み付けを行うことによって、フリーズ発生から再生制御開始までに経過する時間に対応した映像データ分(GOP26a,26b,…等)を読み飛ばした継続映像データを再生制御できるようになる。これにより、フリーズして表示制御が停止された映像データから次に再生制御される継続映像データへの内容的な繋がりが、経時的な再現性において自然なものとすることができるようになる。
以上説明した本実施の形態によれば、表示制御手段65がフリーズすることによって映像データ25の再生制御を停止した場合において、フリーズ回復手段51が、表示制御手段65にリセット信号を送信して再起動させ、フリーズを回復させる。更に、位置データ読取手段52が、映像データ25内の再生制御の停止した位置データ、すなわち映像データ25における全時間長の先頭からの経過時間を示す時間データを読取り、フリーズから回復した表示制御手段65が、該時間データの示す位置から継続映像データを再生制御する。これにより、表示制御手段65が、映像データ25を表示制御している最中に、この表示制御が停止されるような障害が発生したような場合には、該障害の回復の後、上記表示制御が停止した時点からの継続映像データが正確かつ迅速に図柄表示装置31に再生制御される。従って、図柄表示装置31に表示させている映像データ25が途中で中断したような場合に遊技者に与え得る不安感や不信感等を軽減することができ、パチンコ機1における耐障害性の向上を図ることができるようになる。
また、表示制御手段65は、フリーズに起因して映像データ25の表示制御が途中で停止された場合にあっても、同じ元の映像データ25を上記停止した位置まで頭出ししてから続きの映像データ(継続映像データ)を再生制御させるので、映像データ25の表示制御が一度中断されたとしてもその継続される内容は一貫性が保たれ、高い再現性が確保されることとなる。
また、表示制御手段65が、例えば映像データ25を表示制御している際に、複数回に亘って障害が発生した場合にあっても、その度にフリーズ回復手段51が表示制御手段65を回復させ、表示制御手段65が同じ映像データ25を位置データにて示される再生位置から再生制御させることができることにより、映像データ25の再現性が高められると共に、遊技進行における安定性を保つことができるようになる。
また、位置データが、映像データ25の全時間長に対する先頭からの経過時間を示した時間データであり、表示制御手段65は、フリーズ回復手段51によってフリーズ状態から回復した際に、時間データに対応するシーケンシャルヘッダ位置(例えばシーケンシャルヘッダ27b)を検出し、該検出したシーケンシャルヘッダ27bの位置のGOP26bから始まる映像データ25、すなわち継続映像データを再生制御してなるので、障害から回復した際の映像データ25の再生位置を、該映像データ25の全時間長に対する先頭からの経過時間にて示される位置に設定でき、障害にて停止した以降の映像データ25(継続映像データ)を精度良く再生制御させることができるようになる。
また、主制御基板40と、該主制御基板40からの制御信号により機能するサブ制御基板49とを備え、フリーズ回復手段51と位置データ読取手段52とが主制御基板40に配設され、かつ表示制御手段65がサブ制御基板49に配設されてなるので、万が一表示制御手段65が配設されたサブ制御基板49に障害が発生した場合にあっても、フリーズ回復手段51と位置データ読取手段52とがそれぞれ配設された主制御基板40側に影響が及ばないだけでなく、該主制御基板40側から表示制御手段65を回復させることによって、パチンコ機1における耐障害性及び安全性の更なる向上を図ることができるようになる。
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の遊技機は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施した遊技機も、本発明の範囲に含まれる。
本発明に係る実施の形態におけるパチンコ機の外部構造を示す正面図である。 本パチンコ機の背面構造を示す背面図である。 本パチンコ機の全体の制御系を示すブロック図である。 図3に示す制御系のうち本発明の特徴部分を抜粋して示すブロック図である。 本パチンコ機の作用を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る映像データの障害時における表示制御の手順を示すシーケンス図である。 本発明に係る映像データの内部構造の例を示す模式図である。
符号の説明
1:遊技機(パチンコ機)
7a:遊技領域
25:映像データ
26a,26b,…:分割画面データ(GOP)
27a,27b,…:位置データ(シーケンスヘッダ)
31:図柄表示装置
40:主基板(主制御基板)
49:副基板(サブ制御基板)
51:異常停止回復手段(フリーズ回復手段)
52:位置データ読取手段
65:映像表示制御手段(表示制御手段)
Ba:遊技球

Claims (1)

  1. 遊技領域中に配設され、かつ複数の分割画面データからなる映像データを演出表示させる図柄表示装置を備え、前記遊技領域に遊技球を打ち出すことで遊技してなる遊技機において、
    前記図柄表示装置に前記映像データを表示制御させる映像表示制御手段と、
    前記映像表示制御手段が異常停止した際、該映像表示制御手段を再起動させることによって当該異常停止状態から回復させる異常停止回復手段と、
    前記映像表示制御手段による前記映像データの表示制御が前記異常停止に起因して停止された際、該映像データ内における該停止した分割画面データ位置を示す位置データを読取る位置データ読取手段と、を備え、
    前記映像表示制御手段は、
    前記映像データに含まれる前記分割画面データの各先頭にシーケンスヘッダとしての前記位置データを形成し、前記異常停止回復手段によって前記異常停止状態から回復した際、前記位置データ読取手段によって読取られた前記位置データが示す前記分割画面データ位置を、前記映像データの先頭からの経過時間である再生開始すべき位置に最も近いシーケンス番号を有した前記位置データをシークさせることで検出し、該検出した分割画面データ位置から前記映像データを再生制御し、かつ、前記シーケンス番号を取得した際、その対応する前記位置データが前記映像データの前半分に位置している場合には該映像データの先端側からシークを行い、その対応する前記位置データが前記映像データの後半分に位置している場合には該映像データの終端側からシークして頭出し処理してなる、
    ことを特徴とする遊技機。
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