上記した従来の湯水加熱装置は、燃焼ガス通路と連通するようにドレン排出系統を設けた構成とされている。そのため、ドレンだけでなく、燃焼ガスまでもがドレン排出系統を介して排出されてしまう懸念がある。
ここで、湯水加熱装置が屋外に設置されるものである場合は、仮に燃焼ガス通路を介して燃焼ガスが外部に排出されることとなっても、大きな不具合はないものと想定される。しかし、湯水加熱装置を屋内設置型とする場合は、ドレン排出系統を介して燃焼ガスが排出されるような不具合は確実に防止せねばならないという問題があった。
そこで、本発明は、燃焼作動に伴って発生する燃焼ガスの漏洩を防止可能なドレン排出系統や、当該ドレン排出系統を備えた中和装置、前記ドレン排出系統や中和装置を備えた湯水加熱装置の提供を目的とした。
請求項1に記載の発明は、燃料を燃焼する燃焼手段と、当該燃焼手段における燃焼作動に伴って発生した燃焼ガスが流れる燃焼ガス通路と、当該燃焼ガス通路を流れる燃焼ガスとの熱交換により湯水または熱媒体を加熱可能な熱交換手段とを備えた湯水加熱装置において発生するドレンを排出するためのドレン排出系統であって、燃焼ガス通路に連通し、ドレンを貯留可能な貯留手段と、当該貯留手段に対して湯水または液体を補充可能な液補充手段とを有し、前記貯留手段が、ドレンの流入側に位置する流入側貯留部と、ドレンの排出側に位置する流出側貯留部と、前記流入側貯留部および流出側貯留部が連通した連通部とを有し、貯留手段に液面が所定の液位以上となるように液体を貯留することにより、前記連通部が貯留手段に貯留されている液体で封止され、燃焼ガスの通過を阻止可能な水封状態とすることが可能なものであり、前記燃焼部の燃焼作動に伴って燃焼ガス通路側から貯留手段側に気体が流動することにより流入側貯留部に貯留されている液体に圧力が作用し、流入側貯留部の液面が最大限低下した状態においても前記水封状態を維持可能な液位に貯留手段の液体が存在しているか否かを検知可能な液位検知手段が設けられており、当該液位検知手段によって液体の存在が検知可能な液位以上の液位まで、液補充手段によって貯留手段に液体が補充されることを特徴とするドレン排出系統である。
本発明のドレン排出系統では、ドレンを貯留可能な貯留手段が設けられており、これに所定の液位以上までドレン等の液体が溜まっていると水封状態になり、燃焼ガスの排出を阻止することができる。また、本発明のドレン排出系統には、液補充手段が設けられており、これにより貯留手段に液体を補充することができる。そのため、本発明によれば、貯留手段に水封状態とするには十分なドレンが存在していない状態であっても、液補充手段によって貯留手段に液体を補充して水封状態を形成し、燃焼ガスの流出を阻止可能なドレン排出系統を提供することができる。
さらに、本発明のドレン排出系統では、燃焼ガス通路側から貯留手段側に気体が流動し貯留手段に溜まっている液体に圧力が作用した状態における流入側貯留部における液位低下が起こっても水封状態を維持可能なように液補充手段によって貯留手段に液体が補充される構成となっている。そのため、本発明によれば、貯留手段に燃焼作動に伴って貯留手段に溜まっている液体に圧力が作用し、液位低下が起こったとしても水封状態を維持し、燃焼ガスの漏洩を防止可能なドレン排出系統を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、流入側貯留部および流出側貯留部のいずれか一方の貯留部に液位を検知可能な液位検知手段が設けられており、当該液位検知手段によって検知される水位に基づき、液補充手段によって前記液位検知手段が設けられた貯留部の他方側の貯留部に対して液体を補充可能であることを特徴とする請求項1に記載のドレン排出系統である。
また同様の知見に基づいて提供される請求項3に記載の発明は、液位を検知可能な液位検知手段を有し、貯留手段が、流出側貯留部に対して連通したサブ貯留部を一又は複数有するものであり、液位検知手段が、流入側貯留部、流出側貯留部、並びに、サブ貯留部から選ばれる一の貯留部に設けられており、液補充手段が、前記液位検知手段によって検知される水位に基づき、液位検知手段が設けられた貯留部とは異なる貯留部に液体を補充可能なものであることを特徴とする請求項1または2に記載のドレン排出系統である。
上記請求項2や請求項3に記載の構成によれば、液補充手段により液体を補充する際に液体がはねても、補充の際にはねた液体が液位検知手段に直接的に付着する可能性が低い。また、上記請求項2や請求項3に記載の構成とすれば、液補充手段により液体が補充される槽と液位検知手段が設置されている槽とが異なるため、液体の補充の際に液面が波打つ等しても、これによる液位の誤検知が起こりにくい。従って、請求項2や請求項3の構成を採用すれば、貯留部に貯留されている液体の量を正確に把握し、水封状態を形成するのに適当な量となるように液体の補充量を調整することができる。
請求項4に記載の発明は、前記連通部が、流入側貯留部の底面側から上方に向けて立ち上がったトラップ構造部を有し、当該トラップ構造部内に流入側貯留部側にある湯水または液体が浸入した状態となることにより水封状態とすることが可能なものであり、前記トラップ構造部と流入側貯留部との接続位置に形成された開口の上端を通る水平線に対して、燃焼ガス通路側から貯留手段側に気体が流動し流入側貯留部に貯留されている液体に圧力が作用することにより想定される流入側貯留部の液面の低下量以上上方の位置に流入側貯留部における液面が到来するように、液補充手段によって貯留手段に液体が補充されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のドレン排出系統である。
本発明のドレン排出系統では、トラップ構造部と流入側貯留部との接続位置に形成された開口の上端を通る水平線を超える位置まで流入側貯留部内の液面があれば、連通部の流路がドレンや湯水で封鎖され、水封状態となる。一方、本発明のドレン排出系統では、燃焼ガス通路側から貯留手段側に気体が流動し流入側貯留部に貯留されている液体に圧力が作用することにより流入側貯留部の液面が低下すると、水封状態を形成している連通部内のドレンや湯水が流出側貯留部側に抜けてしまう可能性がある。しかし、本発明のドレン排出系統では、前記した流入側貯留部内の液面低下量を想定した上で液補充手段によって液体が補充される構成とされている。そのため、本発明のドレン排出系統では、気体の流動により流入側貯留部内の液面に圧力が作用しても水封状態を維持し、燃焼ガスの通過を防止することができる。
ここで、上記したように、各請求項に記載のドレン排出系統では、液補充手段により貯留手段に液体を補充可能な構成とされているが、液補充手段による液体の供給圧が高かったり、単位時間当たりに大量の液体が供給されることとなると、その影響で貯留手段から液体があふれ出す等の不具合が起こる可能性がある。また、液補充手段により貯留手段に液体の供給のためにホースや配管等によって液体が流れる補充流路を形成し、これを貯留手段に接続した構成とした場合は、液体の供給圧等の影響によりホースや配管の接続部分が外れるといったような不具合も起こりかねない。
そこで、かかる問題点を考慮して提供される請求項5に記載の発明は、液補充手段が、外部から貯留手段に繋がり、液体を貯留手段に供給可能な補液流路を有し、当該補液流路の途中にオリフィスを備えた流量調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のドレン排出系統である。
本発明のドレン排出系統では、液補充流路の中途にオリフィスが設けられているため、貯留手段に対して供給される液体の流量や圧力を適度な状態に調整することができる。そのため、本発明のドレン排出系統では、貯留手段から液体があふれ出したり、液補充流路の接続部分が外れるといったような不具合の発生を防止することができる。
請求項6に記載の発明は、液補充手段が、外部から貯留手段に繋がり、液体を貯留手段に供給可能な補液流路を有し、当該補液流路の途中に流量調整手段が設けられており、当該流量調整手段が、流量調整弁と流量検出手段とを備え、当該流量検出手段によって検知される液体の流量に基づいて前記流量調整弁の開度が調整されるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のドレン排出系統である。
本発明のドレン排出系統では、液補充流路の中途に流量調整弁と流量検出手段とを備えた流量調整手段を有し、流量検出手段によって液体の流量を検知し、これに基づいて前記流量調整弁の開度を調整できる構成とされている。そのため、本発明のドレン排出系統では、液補充手段による液体の供給圧が過剰に高くなったり、単位時間当たりの液体の供給量が過剰になるのを防止することができる。従って、本発明のドレン排出系統では、貯留手段から液体があふれ出したり、液補充流路の接続部分が外れるといったような不具合の発生を防止することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のドレン排出系統を備えており、ドレンを中和して排出可能であることを特徴とする中和装置である。
本発明の中和装置は、上記したドレン排出系統の構成を備えたものであるため、燃焼ガスの熱交換に伴って発生するドレンや、液補充手段によって補充された液体によって水封状態を形成することができる。また、本発明の中和装置では、燃焼ガス通路側から貯留手段側に燃焼ガス等の気体が流動することによる貯留手段における液面位置の変動を想定し、必要に応じて貯留手段に液体が補充される構成とされている。そのため、本発明によれば、燃焼ガスの漏洩を防止可能な中和装置を提供することができる。
ここで、本発明の中和装置では、ドレンが貯留手段に貯留されることとなるが、このドレンは燃焼ガス等にさらされて酸性度が高い状態にあるものと想定される。そのため、貯留手段からドレンを排出する場合にそのまま排出してしまうのではなく、中和してから排出できる構成とすることが好ましい。
そこで、かかる知見に基づいて提供される請求項8に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のドレン排出系統を備えており、貯留手段の底部に水抜き口が設けられており、当該水抜き口を通って貯留手段から排出される液体の排出経路の途中にドレンを中和可能な中和剤が配されることを特徴とする中和装置である。
本発明の中和装置を採用した場合、水抜き口から貯留手段内の液体を排出する場合は、必ず中和剤を通ってから排出されることとなる。そのため、本発明の中和装置によれば、水抜き口から排出される液体の酸性度を低下させることができる。
請求項9に記載の発明は、燃料を燃焼する燃焼手段と、当該燃焼手段における燃焼作動に伴って発生した燃焼ガスが流れる燃焼ガス通路と、当該燃焼ガス通路を流れる燃焼ガスとの熱交換により湯水または熱媒体を加熱可能な熱交換手段と、請求項1〜6のいずれかに記載のドレン排出系統あるいは請求項7または8に記載の中和装置のいずれか一方または双方とを備えていることを特徴とする湯水加熱装置である。
本発明の湯水加熱装置は、上記したドレン排出系統や中和装置のいずれか一方または双方を備えたものである。そのため、燃焼ガスの熱交換に伴って発生するドレンや、液補充手段によって補充された液体によって水封状態を形成し、燃焼ガスがドレン排出系統や中和装置を介して排出されるのを防止することができる。また、本発明の湯水加熱装置では、燃焼作動に伴って燃焼ガス通路側から貯留手段側に燃焼ガス等の気体が流動することの影響を受けて貯留手段における液面位置が変動しても水封状態が解消されないように貯留手段に液体が補充される。そのため、本発明の湯水加熱装置では、燃焼ガスがドレン排出系統や中和装置を介して排出されるといった不具合が起こらない。
本発明によれば、燃焼作動に伴って発生する燃焼ガス等が流入しても水封状態を維持し、燃焼ガスの漏洩を防止可能なドレン排出系統や、当該ドレン排出系統を備えた中和装置、前記ドレン排出系統や中和装置を備えた湯水加熱装置を提供することができる。
続いて、本発明の一実施形態にかかる給湯装置1(湯水加熱装置)について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、上下左右の位置関係は、特に断りのない限り、通常の設置状態を基準として説明する。
給湯装置1は、燃焼部2(燃焼手段)と、一次熱交換器20と、二次熱交換器25とを備えた、いわゆる潜熱回収型の湯水加熱装置である。給湯装置1は、燃焼部2の下方に燃焼ケース3と、排気集合部5とを有する。これらにより、給湯装置1には、燃焼ケース3から排気集合部5を経て消音部6に至る、断面形状が略「U」字型となるように連通した空間が形成されている。また、燃焼部2の側方には、消音部6が設けられており、燃焼ケース3の下方には中和装置7が設けられている。燃焼ケース3および消音部6は、それぞれ給湯装置1の底側に設けられた排気集合部5に連通している。
図1に示すように、燃焼部2は、空気ケース8や燃料噴霧ノズル10、送風機11、燃焼筒12等を備えている。燃焼部2は、いわゆる逆燃焼式の燃焼装置により構成されており、下方に向けて火炎を形成可能とされている。すなわち、燃焼部2は、送風機11を作動させることによって空気ケース8内に燃焼用の空気を導入すると共に、図示しない燃料供給源から供給されてきた液体燃料を燃料噴霧ノズル10から下方に向けて噴霧し、燃焼筒12内において燃焼できる構成とされている。
燃焼ケース3は、燃焼部2に対して下方側に位置しており、燃焼部2における燃焼動作に伴って発生する高温の燃焼ガスが流れる部分であり、排気集合部5や消音部6と組み合わさって一連の燃焼ガス通路4を形成している。燃焼ケース3の内部には、一次熱交換器20および二次熱交換器25が設けられている。一次熱交換器20は、燃焼部2を流れる燃焼ガスの流れ方向上流側、すなわち図示状態において上方側に位置している。一方、二次熱交換器25は、燃焼部2を流れる燃焼ガスの流れ方向下流側、すなわち図示状態において下方側に位置している。
一次熱交換器20の入水口(図示せず)と、二次熱交換器25の出水口(図示せず)との間は図示しない配管によって接続されている。また、一次熱交換器20の出水口20aには、カランや浴槽といったような湯水の供給先となる所(給湯先)に繋がる配管が接続されている。また、二次熱交換器25の入水口25aには、外部から加熱対象となる湯水を供給するための入水配管26が接続されている。そのため、給湯先において給湯要求があり、外部の給水源から入水配管26を介して湯水が供給されると、この湯水は二次熱交換器25の入水口25aに供給される。入水口25aに供給された湯水は、二次熱交換器25を流れた後、一次熱交換器20内を流れることによって順次熱交換加熱され、その後一次熱交換器20の出水口20aから給湯先に向けて供給される。
排気集合部5は、燃焼ケース3の下方に配置され、燃焼ケース3に直接連通した部分である。排気集合部5は、給湯装置1の底側において給湯装置1の幅方向(図1において左右方向)に伸びる内部空間を有する。また、排気集合部5は、燃焼ケース3の側方に配された消音部6とも連通している。そのため、排気集合部5は、燃焼ケース3を下方に向けて流れる燃焼ガスを流入させるとともに、当該燃焼ガスが消音部6に向けて流出させる部分として機能する。すなわち、排気集合部5は、下方に向けて流れる燃焼ガスの流れ方向を上方に向けて折り返すための部分として機能する。
排気集合部5の底部には、ドレン排出口27が設けられている。ドレン排出口27は、二次熱交換器25側から落下してくるドレンを排気集合部5の外部に排出するための排出口として機能する。
排気集合部5の下方には、中和装置7が配されており、ドレン排出口27から排出されるドレンを受容し、中和して排出可能とされている。すなわち、中和装置7は、給湯装置1において発生するドレンを排出するためのドレン排出系統としての機能と、ドレンを中和するための中和器としての機能とを兼ね備えたものである。図1に示すように、中和装置7は、ドレンを貯留可能な貯留容器30(貯留手段)と、貯留容器30に対して外部から湯水を補充可能な注水手段40(液補充手段)とを備えている。
貯留容器30は、大別して2つの槽に分類され、互いにドレンや湯水が行き来可能なように連通している。具体的には、貯留容器30は、流入槽31(流入側貯留部)と、排出槽32(流出側貯留部)とを有しており、両者の間が隔壁33によって隔てられている。また、排出槽32に隣接する位置には排出部34が設けられており、排出槽32の上方側の位置において両者が連通している。
流入槽31は、排気集合部5側から流れてくるドレンの流入側、すなわちドレンの流れ方向上流側に位置する槽である。本実施形態では、流入槽31は、排気集合部5のドレン排出口27に接続されている。排出槽32は、貯留容器30に流入したドレンの排出側、すなわち排気集合部5から、ドレン排出系統をなす中和装置7を通って排出されるドレンの流れを想定した場合に、流入槽31に対してドレンの流れ方向下流側に存在している槽である。本実施形態では、排出槽32は、流入槽31に対して隣接する位置に設けられている。
流入槽31と排出槽32との間に配された隔壁33は、貯留容器30の上方から下方に向けて伸びている。貯留容器30にドレンや湯水等の液体が貯留された状態において、隔壁33は、流入槽31および排出槽32の間において、両者の水面を隔離する。一方、貯留容器30は、隔壁33の下方側の位置(以下、連通部35とも称す)において流入槽31と排出槽32とが連通した状態となっている。すなわち、隔壁33は、貯留容器30の底面30aには到達しておらず、隔壁33の下端部と底面30aとの間には流入槽31と排出槽32との間でドレンや湯水の行き来を阻止するものは存在していない。
流入槽31には、グラウンド電極36と、液位を検知するための3本の水位電極37(以下、それぞれを37a,37b,37cと称す)とが設けられている。グラウンド電極36および水位電極37a〜37cは、給湯装置1の動作を司るために設けられた制御装置50に電気的に接続されている。
グラウンド電極36および水位電極37aは、それぞれ流入槽31において、貯留容器30の天面30b側から底面30a側に向けて略垂下している。また、グラウンド電極36および水位電極37aは、それぞれ隔壁33の下端部分、換言すれば連通部35の上端部分に相当する位置に到達している。グラウンド電極36と水位電極37aとの間で導通があることが検知された場合は、流入槽31における液面が少なくとも水位電極37aの下端、すなわち連通部35の上端部に相当する位置以上の位置にあり、連通部35がドレンや湯水で封止された状態(以下、この状態を水封状態と称す)になっている。すなわち、水位電極37aは、貯留容器30が水封状態になっているか否かを検知するための水封状態検知手段としての機能を発揮できる。
水位電極37bは、水位電極37aと略平行であり、貯留容器30の流入槽31において天面30b側から下方に向けて略垂下するように取り付けられた電極である。水位電極37bの下端部は、水位電極37aの下端部よりも高い位置(天面30b側の位置)、すなわち貯留容器30にドレン等が流入した際に液面が上昇する側の位置に存在している。
水位電極37bの取り付け位置は、燃焼ガス通路4を燃焼部2で発生した燃焼ガスや消音部6を介して逆流してきた外気の影響によって流入槽31内の液面に想定される範囲内で最大の圧力が作用し、流入槽31内の液面が低下する状況下であっても水封状態を維持可能な量のドレン等が溜まっているか否かを検知可能な位置に取り付けられている。さらに詳細に説明すると、燃焼部2が最大燃焼量で燃焼している場合は、燃焼ガスの発生量も最大限に達する。また、流入槽31は、燃焼ガスが流動する燃焼ガス通路4と連通しているため、燃焼ガスの流動に伴って流入槽31内の液面に燃焼ガスの流動量に相応する圧力が作用する。そのため、燃焼部2が最大燃焼量で燃焼する場合は、燃焼ガスの流動に起因する流入槽31内の液面低下量も最大限に達するものと想定される。
また、給湯装置1が強風にさらされている場合は、消音部6を介して外気が逆流してくることがある。この場合は、排気集合部5およびドレン排出口27を介して流入槽31に流入した外気によって流入槽31側の水面に下方に向けて圧力が作用し、液面が低下する。給湯装置1に作用する逆風の風速が燃焼作動を行うのに適さない程度に大きい場合は、その分だけ流入槽31における水面も大きく低下することが想定される。
そこで、これらの状況を想定すると、燃焼部2において燃焼作動を行ってもよい範囲で最大限の逆風に給湯装置1がさらされた状況において、燃焼部2が最大燃焼量で燃焼作動を行った際に流入槽31内の液面に圧力が作用して流入槽31内で液面低下が起こっても水封状態を維持するために燃焼待機時に貯留容器30内に貯留しておくべきドレン等の液位(以下、注水基準液位Lcとも称す)が定まる。そこで、本実施形態では、貯留容器30内にあるドレン等の液位が注水基準液位Lcに達しているか否かを検知可能な位置に水位電極37bが取り付けられている。
水位電極37cは、上記した水位電極37a,37bと同様に、貯留容器30の天面30b側から下方に向けて略垂下するように取り付けられている。水位電極37cは、貯留容器30が満水状態、すなわち貯留容器30において排出口34a以外からのドレン溢れの可能性がある状態であるか否かを検知するために設けられたものであり、その下端部は上記した水位電極37a,37bよりも高い位置(天面30b側の位置)にある。
排出槽32は、上記した流入槽31よりもその容積が大きい。貯留容器30は、排出槽32側の底面に水抜き口38を有する。排水槽32内には、2つの仕切り32a,32bが設けられている。排出槽32内の空間は、仕切り32a,32bにより、流入槽31側の空間、排出部34側の空間、並びに、前記両空間の中間にある空間からなる3つの空間に分割されている。
仕切り32a,32bは、排出槽32内において上下方向に伸びるように設けられており、その下端部と貯留容器30の底面30aとの間には存在していない。そのため、仕切り32a,32bによって流入槽31内の空間を区切って形成された3つの空間は、それぞれ互いに連通した状態になっている。一方、図1や図2等に示すように仕切り32a,32bの上端部は、排出槽32と排出部34とを連通している排出口39の下端部、すなわち上記した注水完了水位Lmよりもやや上方に突き出ている。すなわち、仕切り32a,32bの上端は、排出槽32側から排出部34側にドレンや湯水等の液体があふれ出す際の液面位置よりも僅かに上方に突き出した位置にある。
排出部34は、排出槽32の側方に付属した部分であり、排出槽32の上端側、すなわち貯留容器30の天面30b側に偏在した位置に設けられた排出口39を介して排出槽32に連通している。排出部34の下部には、排出口39を介して排出槽32からあふれ出してきたドレン等を排出するための排出口34aが設けられている。
図1に示すように、注水手段40は、注水管路41と弁42とを備えた構成とされている。注水管路41は、上記した二次熱交換器25の入水口25aに接続されている入水配管26の途中で分岐された配管であり、外部から供給される湯水を貯留容器30に向けて供給することができる。注水管路41は、貯留容器30のうち排出槽32側の天面30bに接続されており、排出槽32側に注水できる構造とされている。また、弁42は、注水管路41の中途に設けられている。
上記した貯留容器30内には、ドレンを中和するための中和剤Cが収容されている。図1に示すように、本実施形態では、中和剤Cは、排出槽32全体に収容されている。
図1に示すように、消音部6は、四方を囲まれた、上下方向に連通した筒状の空間6bを有する。消音部6内の空間6bは、下端側において排気集合部5と連通している。また、消音部6は、上端側に排気口6cを有し、これを介して空間6bが外部雰囲気と連通している。
続いて、給湯装置1の動作について説明する。給湯装置1において、例えば入水配管26の中途であって、注水管路41の下流側に備えられた流量センサ(図示せず)から流量検知信号が入力されることにより、燃焼部2が燃焼作動を開始する。燃焼部2における燃焼作動に伴って燃焼筒12内で発生した燃焼ガスは、燃焼ケース3内を下方に向けて流れる。その後、燃焼ガスは、給湯装置1の底側に設けられた排気集合部5内に流入する。
排気集合部5内に流入した燃焼ガスは、排気集合部5内を横方向、すなわち消音部6と接続されている側(図1において右方向)に向けて流れる。その後、燃焼ガスは、排気集合部5の上方に接続されている消音部6に向けて流れる。すなわち、燃焼部2で発生し、燃焼ケース3内を下方に向けて流れていた燃焼ガスは、排気集合部5においてその流れ方向を変換し、消音部6を上方に向けて流れた後、排気口6cから外部に排出される。
一方、入水配管26を介して外部から供給されてきた湯水は、二次熱交換器25の入水口25aを介して二次熱交換器25に流入する。二次熱交換器25に流入した湯水は、主として燃焼ガス中に含まれている潜熱を回収し、これにより加熱される。これに伴い、燃焼ガス中に含まれている水分が凝集され、二次熱交換器25の表面等においてドレンが発生する。
二次熱交換器25で加熱された湯水は、二次熱交換器25の出水口(図示せず)を出て一次熱交換器20の入水口(図示せず)から一次熱交換器20内に流入する。一次熱交換器20に流入した湯水は、燃焼部2での燃料の燃焼に伴って発生した燃焼ガスとの熱交換により加熱される。一次熱交換器20では、主として燃焼ガス中に含まれている顕熱が回収される。このようにして一次熱交換器20において加熱された湯水は、一次熱交換器20の出水口20aから流出し、給湯先となるカランや浴槽等に向けて供給される。
上記したように、給湯装置1では、二次熱交換器25における熱交換に伴ってドレンが発生する。ここで発生したドレンは、燃焼ケース3内を落下し、排気集合部5に集まる。その後、このドレンは、排気集合部5の底部に設けられたドレン排出口27を介して排気集合部5の下方に設けられた中和装置7の貯留容器30の流入槽31に流入する。流入槽31に流入したドレンは、貯留容器30内に収容されている中和剤によって中和される。
続いて、中和装置7の動作、並びに、中和装置7における水位と燃焼部3における燃焼作動との関係について図面を参照しながら詳細に説明する。給湯装置1は、設置直後の初期段階や、水抜き口38を介して貯留容器30からドレンや湯水を排出した後において、貯留容器30内にドレンや湯水が存在していない状態になっている。このように貯留容器30内にドレンや湯水が全く存在しない状態では、流入槽31と排出槽32とを隔てる隔壁33の下方に存在する連通部35がドレンや湯水で封止された状態、すなわち水封状態になっていない。
また、図2(d)のように、貯留容器30内にドレンや湯水がごく僅かしか残っていない場合もある。貯留容器30内に存在するドレン等の水位が連通部35の上端部(隔壁33の下端部)を通る水平線(以下、渇水基準水位Ldとも称す)に達していない場合は、貯留容器30内に全くドレンや湯水が存在しない場合と同様に連通部35が水封状態になっていない。
上記したように、貯留容器30において連通部35が水封状態になっていない状態で燃焼作動を行うと、排気集合部5から貯留容器30内に流入した燃焼ガスが貯留容器30を通過し、ユーザーが予期せぬ位置から燃焼ガスが排出されることとなってしまう。そのため、燃焼待機時において、水位電極37bが水位を検知していない場合に、その水位電極37bが水位を検知できるまで自動注水を行う。
ここで、燃焼停止状態において、貯留容器30の流入槽31側に渇水基準水位Ldを超える水位であることを検知しており、燃焼ガスが貯留容器30を通じて漏洩するおそれがなくても、給湯装置1が強風にさらされており、燃焼部2において燃焼作動を行うのが好ましくない場合がある。また、上記したように、給湯装置1が燃焼作動を行うのが好ましくない程の逆風にさらされている場合は、水位電極37bの下端を下回る位置まで流入槽31側の水位低下が起こるものと想定される。そこで、給湯装置1は、水位電極37bにより水位が検知されない場合、すなわち水位電極37bとグラウンド電極36との間で導通が確認されない場合には燃焼部2を作動させない。
上記したように、本実施形態の中和装置7では、ドレンを貯留可能な貯留容器30に液面が渇水基準水位Ld以上となるようにドレン等の液体が溜まっていると連通部35が水封状態になり、流入槽31に流入した燃焼ガスが貯留容器30を通過して外部に排出されてしまうのを阻止できる。また、本実施形態の中和装置7では、注水手段40が設けられており、これにより貯留容器30に液体を補充することができる。そのため、本実施形態によれば、例えば給湯装置1の設置直後や貯留容器30から水抜きをした後のように貯留容器30内にドレン等が存在しない状態や、長期にわたって給湯装置1が使用されなかった等して貯留容器30内の水分が蒸発する等して貯留容器30に水封状態とするには十分なドレンが存在していない状態であっても、この状態で燃焼作動され、燃焼ガスが中和装置7を介して漏洩するといった不具合が起こるのを防止することができる。
また、上記したように、本実施形態では、排気集合部5側から貯留容器30側に燃焼ガスが流動してきて貯留容器30に溜まっている液体に圧力が作用することによって流入槽31における水位低下が起こっても、水封状態を維持可能なように注水手段40によって貯留容器30に液体が補充された状態となってから燃焼作動を行う構成とされている。そのため、本実施形態の給湯装置1では、燃焼ガスが流入槽31に流入してきて水面が低下したとしても確実に水封状態を維持でき、燃焼ガスの漏洩を防止することができる。
本実施形態の給湯装置1で採用している中和装置7では、水位電極37a〜37cが流入槽31に設けられると共に、注水手段40の注水管路41が排出槽32側に接続された構成とされている。すなわち、中和装置7は、水位電極37a〜37cが設けられている槽と注水管路41が接続されている槽が異なる。換言すれば、水位電極37a〜37cが設けられている槽(本実施形態では流入槽31)に貯留されているドレン等の液面と、注水管路41が接続されている槽(本実施形態では排出槽32)に貯留されている液面とが隔壁33によって分断されている。そのため、上記した構成によれば、貯留容器30への注水の際に水がはねたり、水面が波打ったとしても、この影響を受けることなく水位電極37a〜37cを用いて貯留容器30における水位を正確に把握し、水封状態を形成するのに適当な水位となるように水の補充量を調整することができる。
ここで、上記したように注水手段40により貯留容器30に湯水を補充可能な構成とした場合、注水管路41を流れる湯水の供給圧が高かったり、単位時間当たりに注水管路41を流れて大量の湯水が貯留容器30に供給される可能性がある。このような事態に陥ると、外部から供給された湯水が貯留容器30からあふれ出したり、注水管路41を構成するホースや配管の接続部分が外れるといったような不具合も起こりかねない。
そこで、上記した給湯装置1において、中和装置7で採用されている注水手段40は、例えば図3(a)に示すように注水管路41の途中にオリフィス43を備えた流量調整手段45を設けた構成としてもよい。また、図3(b)に示すように、注水手段40が、注水管路41の途中に弁42に加えて従来公知の流量センサのような流量検出手段46を備えた構成とし、これによって検知される流量に基づいて貯留容器30に供給される湯水の量や供給圧が最適な状態となるように弁42の開度を調整する構成としてもよい。このような構成とすれば、中和装置7に外部の給水源から湯水を補充する際に貯留容器30から湯水があふれ出したり、注水管路41の接続部分が外れるといったような不具合の発生を防止することができる。
本実施形態の中和装置7では、貯留容器30の底面30aに設けた水抜き口38から貯留容器30内の液体を排出する場合に、図4に矢印で示すようにドレンや水等の排出水が貯留容器30内を通過する。また、中和装置7では、ドレン等の排出経路の途中に中和剤が配されている。そのため、中和装置7では、仮に貯留容器30内に酸性度の高いドレンが存在していたとしても、このドレンが水抜きに際して中和剤を通過することとなるため、排水の酸性度が極めて低い。
なお、上記実施形態では、中和装置7から水抜きを行う際のドレンにもドレンの中和を行える構成とすべく、ドレンの排出経路の途中に中和剤を設置する構成のものを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような構成を備えていないものであってもよい。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば貯留容器30に代わって、貯留容器30の流入槽31に相当する流入槽71と、排出槽32に相当する排出槽72との間を流入槽71の底面側から排出槽72の天面側に向けて立ち上がる連通部73(トラップ構造部)で接続したトラップ構造を備えた貯留容器70を採用してもよい。かかる構成とした場合は、燃焼ガスや外気が流入槽71に流入して水位低下に伴って水封状態が解消されてしまう可能性がある。さらに具体的には、貯留容器70を採用した場合は、図5(a)に示すように流入槽71と連通部73との連通部分にある開口の上端部を通る水平面(以下、渇水基準水位Mdと称す)よりも上方に水面があれば、連通部73内の流路が水で閉塞され、流入槽71と排出槽72との間で燃焼ガス等が通過できない状態となる。
しかし、例えば図5(b)に示すように、流入槽71内にあるドレン等の水面が渇水基準水位Mdと同程度までしかない状態で、流入槽71内に燃焼ガスや外気が流入してきたり、燃焼ガス通路4を流れる燃焼ガスや外気の流れの影響等によって流入槽71側の液面に流入槽71の下方に向かう方向に圧力が作用することがある。この場合は、流入槽71の液面低下に伴って連通部73内におけるドレン等の液面が連通部73内で上昇することとなる。そして、これに伴い、流入槽71側にあり、連通部73を燃焼ガスが通過不可能なように閉塞していたドレンや湯水の一部が連通部73を介して排出槽72側に押し出されることがある。
上記したような現象が起こった後、その後流入槽71内において液面に下方に向けて作用していた圧力が弱まったり、圧力が解消された状態になると、図5(c)に示すように排出槽72側に排出されたドレンの分だけ流入槽71側の液面が低下し、水封状態が解消された状態になる。従って、図5に示す中和装置60で採用しているようなトラップ構造を持つ貯留容器70を採用した場合は、仮に燃焼動作の開始時に流入槽71側における水位が渇水基準水位Md以上であったとしても、燃焼ガスや外気の流入に伴って水封状態が解消される可能性がある。
そこで、図5に示すようなトラップ構造を持つ中和装置60を採用した場合は、燃焼ガスや外気の流入による流入槽71における水面低下の最大量を想定し、これに相当する分だけ渇水基準水位Mdよりも高い位置を超える位置まで流入槽71内の水面が到達するように貯留容器70に注水した上で燃焼作動を行う構成とすることが望ましい。さらに具体的には、燃焼作動に伴い中和装置60の流入槽71にある液面に通常の燃焼状態において想定される範囲内で最大の圧力(以下、最大燃焼排ガス圧とも称す)が作用している状況においては、流入槽71内の液面が大きく低下するものと想定される。また、燃焼作動を実施可能と規定した風量の逆風にさらされた場合についても、流入槽71の内部に外気が流入して来ることにより流入槽71内の液面が大きく低下するものと想定される。
ここで、流入槽71内の液面に最大燃焼排ガス圧が作用することにより低下すると想定される水面の高さをHgとし、燃焼作動を実施可能と規定した風量の逆風にさらされることにより流入槽71の内部に外気が流入して来ることにより低下すると想定される水面の高さをHaとした場合、燃焼作動を行うことができる範囲内では、これらの和(Hg+Ha)の分を上限として流入槽71内の液面が低下する可能性がある。そのため、図5に示すようなトラップ構造を持つ中和装置60を採用した場合は、渇水基準水位Mdよりも高い位置(以下、注水基準水位Mmとも称す)まで水面が達するように注水した上で燃焼作動を行う構成とすることが望ましい。また、このような構成とする場合は、図5に示すように、注水基準水位Mmに液面が達しているか否かを検知可能な水位検知手段80等を設けることが望ましい。本実施形態では、上記実施形態で示したのと同様に、水位検知手段80として、水位電極75とグラウンド電極76との組み合わせからなるものを採用し、両者の間での導通を検知することで水位電極75の先端(下端)位置以上に液面が存在するか否かを検知する構成としている。
上記した中和装置7,60では、水位を検知するための構成としてグラウンド電極36と水位電極37a〜37cとを組み合わせたものや、水位電極75とグラウンド電極76とを組み合わせたものを採用した構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、グラウンド電極36と水位電極37との組み合わせ等の水位検知手段に代わって、従来公知のフロートセンサやボールタップ、圧力センサ、光センサ等を用いた構成としてもよい。
上記実施形態では、流入槽31,71側にグラウンド電極36,76や水位電極37a〜37c,75を設け、排出槽32,72側に注水手段40の注水管路41を接続した構成であったが、これとは逆に流入槽31,71側に注水手段40の注水管路41を接続し、排出槽32,72側にグラウンド電極36,76や水位電極37a〜37c,75を設けた構成としてもよい。なお、上記したように注水管路41を貯留容器30,70の天面側に接続した構成とした場合は、貯留容器30,70への注水時に天面側から湯水(上水)が落下することとなる。この際、貯留容器30,70内でドレン等がはねたり、液面が波打ち、これが原因となって水位電極37a〜37c,75が水位を誤検知する可能性がある。そのため、このような不具合を防止するためには、上記したように流入槽31,71および排出槽32,72の一方側にグラウンド電極36,76や水位電極37a〜37c,75を設け、他方側に注水手段40の注水管路41を接続した構成とすることが望ましい。
上記した中和装置7,60は、流入槽31,71および排出槽32,72の2槽を備え、これらにドレンが貯留されるものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば流入槽31,71と排出槽32,72との間にドレン等を貯留可能な別の槽(サブ貯留部)を設けたり、流入槽31,71に対してドレンの流れ方向上流側の位置や排出槽32,72に対してドレンの流れ方向下流側の位置に別の槽(サブ貯留部)を設けた構成としてもよい。また、このような構成とした場合についても、上記したのと同様に貯留容器30,70への注水時に貯留容器30,70内でドレン等がはねたり、液面が波打つことが原因となって水位を誤検知するのを防止すべく、流入槽31,71、排出槽32,72、並びに、一又は複数のサブ貯留部から選ばれる槽にグラウンド電極36,76や水位電極37a〜37c,75を設け、これとは別の槽に注水手段40の注水管路41を接続した構成とすることが望ましい。
上記実施形態では、ドレンや湯水を貯留することにより水封状態を形成可能な中和装置7,60によってドレンを外部に排出するための系統を構成した例を例示したが、これは本発明の一実施形態を示したものに過ぎず、中和装置7,60以外の部位において同様の構成を備えたドレン排出系統を形成したものや、当該ドレン排出系統と中和装置7,60等とを組み合わせた構成であってもよい。また、上記実施形態では、中和装置7により構成されるドレン排出系統をいわゆる潜熱回収型の給湯装置1に適用した例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他のタイプの給湯装置や機器類に採用した構成としてもよい。
上記実施形態で示した給湯装置1は、いわゆる逆燃焼方式の燃焼部2を備えたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば従来公知の気化式の燃焼装置のように、液体燃料を気化したものを燃焼するタイプや、ガスを燃焼するタイプの燃焼装置等、いかなる燃焼形態を採用したものであってもよい。また、給湯装置1は、いわゆる一般給湯機能のみを備えたタイプのものに限らず、一般給湯機能に代えて風呂追い焚き機能、温水暖房機能を備えたものや、これらの機能を複数備えた複合機であってもよい。
上記した給湯装置1は、燃焼ガスが中和装置7を通過して排出されるといった不具合が起こらない。そのため、給湯装置1は、屋内にも好適に設置できる。