JP4968357B2 - 記録装置、制御装置、及び、プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体に対して画像を記録する記録装置、これに用いられる制御装置、及び、プログラムに関する。
プリンタ等の記録装置において、搬送ベルト等の搬送部材の表面上に付着した紙粉等の異物をワイパにより除去する技術が知られている。例えばインクジェット式の記録装置では、予備吐出(記録ヘッドの吐出口近傍におけるインクの増粘を解消又は防止するための、画像記録に係る吐出動作とは別の吐出動作)を搬送部材の表面に向けて行うことがある。この場合、搬送部材の表面に予備吐出に係るインクが付着するため、当該インクをワイパにより除去する必要が生じる(特許文献1参照)。特許文献1によると、ワイパによる異物除去性能(ワイピング性能)の低下を抑制するため、記録指令に基づく画像記録の終了後に、ワイパの先端が吸収体等によってクリーニングされる。
特開2007−76863号公報
しかしながら、特許文献1のようにワイパの先端をクリーニングしたとしても、ワイパが搬送部材の表面から離隔されている間に搬送部材の表面に紙粉等の異物が付着し、ワイパの先端が搬送部材の表面に接触した際に、当該異物がワイパの先端と搬送部材の表面との間に介在することがある。この場合、ワイパの先端と搬送部材の表面との間に隙間が生じ、ワイパで除去されるべき異物が当該隙間をすり抜ける等して、ワイピング性能が低下し得る。
本発明の目的は、ワイピング性能の低下を効果的に抑制可能な、記録装置、制御装置、及び、プログラムを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の第1観点によると、記録媒体に対して画像を記録する記録部と、表面が前記記録部に対向して配置され、前記表面が記録媒体を支持しつつ搬送方向に移動することにより、前記搬送方向に記録媒体を搬送する搬送部材と、先端が前記搬送部材の前記表面に離接可能に配置され、前記先端が前記表面に接触しつつ前記表面に対して相対的に移動することにより、前記表面上の異物を除去するワイピングを行うワイパと、ワイピング指令を受けた場合、前記搬送部材の前記表面の一部であって当該一部以外の他の部分よりも異物付着量が少ないクリーン領域に、前記表面から離隔した位置にある前記ワイパの前記先端を接触させた後、前記ワイピングが行われて前記先端が前記クリーン領域外まで到達するよう、前記ワイパ及び前記搬送部材のうち少なくともいずれか一方の駆動を制御するワイピング制御手段とを備えたことを特徴とする記録装置が提供される。
本発明の第2観点によると、記録媒体に対して画像を記録する記録部と、表面が前記記録部に対向して配置され、前記表面が記録媒体を支持しつつ搬送方向に移動することにより、前記搬送方向に記録媒体を搬送する搬送部材と、先端が前記搬送部材の前記表面に離接可能に配置され、前記先端が前記表面に接触しつつ前記表面に対して相対的に移動することにより、前記表面上の異物を除去するワイピングを行うワイパと、を含む記録装置に用いられる制御装置であって、ワイピング指令を受けた場合、前記搬送部材の前記表面の一部であって当該一部以外の他の部分よりも異物付着量が少ないクリーン領域に、前記表面から離隔した位置にある前記ワイパの前記先端を接触させた後、前記ワイピングが行われて前記先端が前記クリーン領域外まで到達するよう、前記ワイパ及び前記搬送部材のうち少なくともいずれか一方の駆動を制御するワイピング制御手段を備えたことを特徴とする制御装置が提供される。
本発明の第3観点によると、記録媒体に対して画像を記録する記録部と、表面が前記記録部に対向して配置され、前記表面が記録媒体を支持しつつ搬送方向に移動することにより、前記搬送方向に記録媒体を搬送する搬送部材と、先端が前記搬送部材の前記表面に離接可能に配置され、前記先端が前記表面に接触しつつ前記表面に対して相対的に移動することにより、前記表面上の異物を除去するワイピングを行うワイパと、を含む記録装置に用いられる制御装置を、ワイピング指令を受けた場合、前記搬送部材の前記表面の一部であって当該一部以外の他の部分よりも異物付着量が少ないクリーン領域に、前記表面から離隔した位置にある前記ワイパの前記先端を接触させた後、前記ワイピングが行われて前記先端が前記クリーン領域外まで到達するよう、前記ワイパ及び前記搬送部材のうち少なくともいずれか一方の駆動を制御するワイピング制御手段、として機能させることを特徴とするプログラムが提供される。
上記第1〜第3観点の構成によれば、ワイピングを行う際、搬送部材の表面の一部であるクリーン領域にワイパの先端が接触する。そのため、ワイパの先端と搬送部材の表面との間に異物が介在し難い。したがって、ワイパの先端と搬送部材の表面との間に上記異物による隙間が生じる現象に起因した、ワイピング性能の低下を効果的に抑制することができる。
本発明によると、ワイピング性能の低下を効果的に抑制することができる。
本発明に係る記録装置の第1実施形態としてのインクジェット式プリンタの内部構造を示す概略側面図である。 プリンタに含まれるインクジェットヘッドの流路ユニット及びアクチュエータユニットを示す平面図である。 図2の一点鎖線で囲まれた領域IIIを示す拡大図である。 図3のIV−IV線に沿った部分断面図である。 プリンタに含まれるメンテナンスユニットを示す斜視図である。 プレクリーニング時におけるサブワイパの動作を説明するための説明図である プリンタの電気的構成を示すブロック図である。 プリンタの制御装置が実行するメンテナンスの内容を示すフロー図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1を参照し、本発明に係る記録装置の第1実施形態としてのインクジェット式プリンタ1の全体構成について説明する。
プリンタ1は、直方体形状の筐体1aを有する。筐体1aの天板上部には、排紙部31が設けられている。筐体1aの内部空間は、上から順に空間A,B,Cに区分できる。空間A及びBには、排紙部31に連なる用紙搬送経路が形成されている。空間Cには、インクジェットヘッド10に対するインク供給源としてのカートリッジ39が収容されている。
空間Aには、4つのヘッド10、用紙Pを搬送する搬送ユニット21、搬送ユニット21下方に設けられたメンテナンスユニット60、用紙Pをガイドするガイドユニット等が配置されている。空間Aの上部には、プリンタ1各部の動作を制御してプリンタ1全体の動作を司る制御装置1pが配置されている。
制御装置1pは、外部装置から供給された画像データに基づいて、記録動作(プリンタ1各部による用紙Pの搬送動作、用紙Pの搬送に同期したインクの吐出動作等)を制御する。制御装置1pはまた、ワイピング指令に基づいて、搬送ユニット21及びメンテナンスユニット60の駆動を制御し、メンテナンスを行う。ここで、メンテナンスとは、搬送ベルト8の表面8a上の異物(インク、紙粉等)を除去するワイピングを含む、一連の動作をいう。メンテナンスの具体的な内容については、図8を参照して後に詳述する。
搬送ユニット21は、ベルトローラ6,7、両ローラ6,7間に巻回されたエンドレスの搬送ベルト8、搬送ベルト8の外側に配置されたニップローラ4及び剥離プレート5、搬送ベルト8の内側に配置されたプラテン9a等を有する。ベルトローラ7は、駆動ローラであって、搬送モータ121(図7参照)の駆動により回転し、図1中時計回りに回転する。ベルトローラ7の回転に伴い、搬送ベルト8が図1中の太矢印方向に走行する。ベルトローラ6は、従動ローラであって、搬送ベルト8が走行するのに伴って、図1中時計回りに回転する。ニップローラ4は、ベルトローラ6に対向配置され、搬送方向上流側から供給されてきた用紙Pを搬送ベルト8の表面8aに押さえ付ける。その後用紙Pは、搬送ベルト8の走行に伴い、表面8a上に支持されつつ、ベルトローラ7に向けて搬送される。剥離プレート5は、ベルトローラ7に対向配置され、用紙Pを表面8aから剥離し、さらに搬送方向下流側へと導く。プラテン9aは、搬送ベルト8を挟んで4つのヘッド10に対向配置され、搬送ベルト8の上側ループを内側から支える。
メンテナンスユニット60は、メインワイパ41、サブワイパ51、ワイパクリーナー45等を含む。メンテナンスユニット60の各部は、搬送ベルト8の下側ループの表面8aに対向した位置に配置されている。搬送ベルト8の内側であって、搬送ベルト8を挟んでワイパ41,51と対向する位置に、搬送ベルト8の下側ループを内側から支えるプラテン9bが配置されている。プラテン9bの存在により、各ワイパ41,51が異物除去を行う際、ワイパ41,51による押圧力で搬送ベルト8が撓むのが防止され、ワイピング性能が確保される。メンテナンスユニット60のより具体的な構成については、図5及び図6を参照して後に詳述する。
各ヘッド10は、主走査方向に長尺な略直方体形状を有するライン式のヘッドである。各ヘッド10の下面は、多数の吐出口14a(図3及び図4参照)が開口した吐出面10aである。記録(画像形成)に際して、4つのヘッド10の吐出面10aからそれぞれブラック、マゼンタ、シアン、イエローのインクが吐出される。ヘッド10は、副走査方向に所定ピッチで並び、ヘッドホルダ3を介して筐体1aに支持されている。ヘッドホルダ3は、吐出面10aが搬送ベルト8の上側ループの表面8aに対向し、且つ、吐出面10aと表面8aとの間に記録に適した所定の間隙が形成されるように、ヘッド10を保持している。ヘッド10のより具体的な構成については、図2〜図4を参照して後に詳述する。
ガイドユニットは、搬送ユニット21を挟んで配置された、上流側ガイド部及び下流側ガイド部を含む。上流側ガイド部は、2つのガイド27a,27b及び一対の送りローラ26を有する。当該ガイド部は、給紙ユニット1b(後述)と搬送ユニット21とを繋ぐ。下流側ガイド部は、2つのガイド29a,29b及び二対の送りローラ28を有する。当該ガイド部は、搬送ユニット21と排紙部31とを繋ぐ。
空間Bには、給紙ユニット1bが筐体1aに対して着脱可能に配置されている。給紙ユニット1bは、給紙トレイ23及び給紙ローラ25を有する。給紙トレイ23は、上方に開口した箱体であり、複数種類のサイズの用紙Pを収納可能である。給紙ローラ25は、給紙トレイ23内で最も上方にある用紙Pを送り出し、上流側ガイド部に供給する。
上述したように、空間A及びBに、給紙ユニット1bから搬送ユニット21を介して排紙部31に至る用紙搬送経路が形成されている。外部装置から受信した記録指令に基づいて、制御装置1pは、給紙ローラ25用の給紙モータ125(図7参照)、各ガイド部の送りローラ用の送りモータ127(図7参照)、搬送モータ121(図7参照)等を駆動する。給紙トレイ23から送り出された用紙Pは、送りローラ26によって、搬送ユニット21に供給される。用紙Pが各ヘッド10の真下を副走査方向に通過する際、ヘッド10から各色のインクが順に吐出され、用紙P上にカラー画像が形成される。インクの吐出動作は、用紙センサ32からの検出信号に基づいて行われる。用紙Pは、その後剥離プレート5により剥離され、2つの送りローラ28によって上方に搬送される。さらに用紙Pは、上方の開口30から排紙部31に排出される。
ここで、副走査方向とは、搬送ユニット21による用紙Pの搬送方向に平行な方向であり、主走査方向とは、水平面に平行且つ副走査方向に直交する方向である。
空間Cには、カートリッジユニット1cが筐体1aに対して着脱可能に配置されている。カートリッジユニット1cは、トレイ35、及び、トレイ35内に並んで収納された4つのカートリッジ39を有する。カートリッジ39はチューブ(図示せず)を介して対応するヘッド10にインクを供給する。
次に、図2〜図4を参照し、ヘッド10の構成についてより詳細に説明する。なお、図3では、アクチュエータユニット17の下側にあって点線で示すべき圧力室16及びアパーチャ15を実線で示している。
ヘッド10は、上下に積層されたリザーバユニット(図示せず)及び流路ユニット12、流路ユニット12の上面12xに固定された8つのアクチュエータユニット17(図2参照)、各アクチュエータユニット17に接合されたFPC(平型柔軟基板)19(図4参照)等を有する。リザーバユニットには、カートリッジ39(図1参照)から供給されたインクを一時的に貯留するリザーバを含む流路が形成されている。流路ユニット12には、上面12xの開口12y(図2参照)から下面(吐出面10a)の各吐出口14aに至る流路が形成されている。アクチュエータユニット17は、吐出口14a毎の圧電型アクチュエータを有する。
リザーバユニットの下面には凹凸が形成されている。凸部は、流路ユニット12の上面12xにおけるアクチュエータユニット17が配置されていない領域(図2に示す開口12yを含む二点鎖線で囲まれた領域)に接着されている。凸部の先端面は、リザーバに接続し且つ流路ユニット12の各開口12yに対向する開口を有する。これにより、上記各開口を介して、リザーバ及び個別流路14が連通している。凹部は、流路ユニット12の上面12x、アクチュエータユニット17の表面、及びFPC19の表面と、若干の隙間を介して対向している。
流路ユニット12は、略同一サイズの矩形状の9枚の金属プレート12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g,12h,12i(図4参照)を互いに積層し接着することにより形成された積層体である。流路ユニット12の流路は、図2、図3、及び図4に示すように、開口12yを一端に有するマニホールド流路13、マニホールド流路13から分岐した副マニホールド流路13a、及び、副マニホールド流路13aの出口から圧力室16を介して吐出口14aに至る個別流路14を含む。個別流路14は、図4に示すように、吐出口14a毎に形成されており、流路抵抗調整用の絞りとして機能するアパーチャ15を含む。上面12xにおける各アクチュエータユニット17の接着領域には、圧力室16を露出させる略菱形形状の開口がマトリクス状に配置されている。下面(吐出面10a)における各アクチュエータユニット17の接着領域に対向する領域には、圧力室16と同様の配置パターンで、吐出口14aがマトリクス状に配置されている。
アクチュエータユニット17は、図2に示すように、それぞれ台形の平面形状を有し、流路ユニット12の上面12xにおいて2列の千鳥状に配置されている。各アクチュエータユニット17は、図3に示すように、当該アクチュエータユニット17の接着領域内に形成された多数の圧力室16の開口を覆っている。図示は省略するが、アクチュエータユニット17は、多数の圧力室16に跨るように延在した複数の圧電層、及び、厚み方向に関して圧電層を挟む電極を含む。電極には、圧力室16毎に設けられた個別電極、及び、圧力室16に共通の共通電極が含まれる。個別電極は、最も上方の圧電層の表面に形成されている。
FPC19は、アクチュエータユニット17の各電極に対応する配線を有し、その途中部にドライバIC(図示せず)が実装されている。FPC19は、一端がアクチュエータユニット17、他端がヘッド10の制御基板(リザーバユニットの上方に配置。図示せず)にそれぞれ固定されている。FPC19は、制御装置1p(図1参照)による制御の下、制御基板から出力された各種駆動信号をドライバICに伝達し、ドライバICが生成した信号をアクチュエータユニット17に伝達する。
次に、図5及び図6を参照し、メンテナンスユニット60の構成について説明する。メンテナンスユニット60は、図5に示すように、メインワイプ機構40及びサブワイプ機構50を含む。
メインワイプ機構40は、メインワイパ41及びワイパクリーナー45を有する。
メインワイパ41は、ゴム等の弾性材料からなる板状部材であり、主走査方向に延在している。メインワイパ41の基端(下端)は、シャフト42の周面に固定されている。シャフト42は、主走査方向に延在し、メインワイパ41と共に主走査方向に沿った軸を中心として回転可能にフレーム62に支持されている。フレーム62は筐体1a(図1参照)に固定されている。メインワイプ機構40はまた、シャフト42を回転させる構成部材として、モータ41Mの出力軸に固定されたギア43a、ギア43aに噛合したギア43b、及び、ギア43bの回転に伴い回転するウォームギア43cを有する。シャフト42の一端には、ウォームギア43cの周面と噛合したウォームホイール42gが設けられている。モータ41Mの駆動に伴ってギア43a,43b,43cが回転すると、ウォームホイール42gが回転する。これにより、シャフト42が主走査方向に沿った軸を中心として回転し、水平面に対するメインワイパ41の傾斜角度が変化する。
メインワイパ41の傾斜角度は、ワイピング時にメインワイパ41の先端近傍が撓みながら搬送ベルト8の表面8aに接触し、且つ、ワイピング時以外のときはメインワイパ41の先端が搬送ベルト8の表面8aから離隔するよう、制御装置1pによって制御される。また、メインワイパ41の傾斜角度は、後述のワイパクリーニング時以外のときはメインワイパ41の先端がワイパクリーナー45から離隔するよう、制御装置1pによって制御される。
また、メインワイパ41は、主走査方向の長さが搬送ベルト8の幅より若干長く、搬送ベルト8の幅全体に亘って(主走査方向の中心が搬送ベルト8の幅方向の中心と一致し且つ平面視において搬送ベルト8の幅方向両側にメインワイパ41が突出するように)配置されている。したがって、ワイピング時にメインワイパ41の先端は搬送ベルト8の幅全体に接触する。
ワイパクリーナー45は、ワイパクリーニング時に用いられる部材であり、例えばスポンジ等の吸収体からなる。ワイパクリーナー45は、円筒状であり、主走査方向に延在し、シャフト46に軸支されている。シャフト46は、主走査方向に延在し、ワイパクリーナー45と共に主走査方向に沿った軸を中心として回転可能にフレーム62に支持されている。メインワイプ機構40はまた、シャフト46を回転させる構成部材として、モータ45Mの出力軸に固定されたプーリ47、シャフト46の一端に固定されたプーリ46p、及び、プーリ46pとプーリ47との間に巻回されたベルト48を有する。モータ45Mの駆動に伴ってプーリ47が回転すると、ベルト48が走行し、プーリ46pが回転する。これにより、シャフト46がワイパクリーナー45と共に主走査方向に沿った軸を中心として回転する。
サブワイプ機構50は、サブワイパ51及びサブワイパクリーナー55aを有する。
サブワイパ51は、後述のプレクリーニング時に用いられる、ゴム等の弾性材料からなる板状部材であり、副走査方向に延在している。サブワイパ51の基端(下端)は、ワイパサポータ51aに固定されている。ワイパサポータ51aは、副走査方向に延在し、サブワイパ51と共に副走査方向に沿った軸を中心として回転可能且つ主走査方向に移動可能にフレーム62に支持されている。ワイパサポータ51aの副走査方向両端にスライダ52が設けられており、ワイパサポータ51aは副走査方向に沿った軸を中心として回転可能に一対のスライダ52に支持されている。なお、サブワイパ51及びワイパサポータ51aは、図6(a)における時計回り方向に、バネ等の付勢部材(図示せず)により付勢されている。一対のスライダ52は、主走査方向に移動可能に、一対のバー53に支持されている。バー53はそれぞれ主走査方向に延在し、スライダ52に貫挿されている。
サブワイプ機構50は、サブワイパ51を主走査方向に移動させる構成部材として、一対のスライダ52のそれぞれに下側ループが固定された一対のベルト54、一対のベルト54がそれぞれ巻回されたプーリ54a1,54a2、一対のベルト54がそれぞれ両端に巻回されたローラ54b、及び、ローラ54bの両端に設けられたプーリ54b1,54b2を有する。サブワイプ機構50はさらに、上記構成部材として、プーリ54b2と一体的に回転するギア54c、及び、ギア54cに噛合し且つモータ59Mの出力軸に固定されたギア54dを有する。モータ59Mの駆動に伴ってギア54c,54dが回転すると、プーリ54b2が回転する。そしてプーリ54b2の回転に伴ってローラ54bが回転し、一対のベルト54が走行する。これにより、スライダ52がワイパサポータ51aを支持しつつ主走査方向に移動する。
サブワイプ機構50はまた、サブワイパ51を回転させる構成部材として、ワイパサポータ51aの下方に配置されたプレート58を有する。プレート58は、主走査方向に細長く、水平面に平行に配置された板状部材である。図6(a)に示すように、サブワイパ51が主走査方向に移動する間、ワイパサポータ51aの下端がプレート58の表面に摺接する。
プレート58の表面は、主走査方向両端を除いて、平らである。プレート58の主走査方向一端(異物除去時におけるサブワイパ51の移動方向(図5及び図6(a)の矢印方向)上流側の端部)に段差面58a、主走査方向他端に傾斜面58bがそれぞれ設けられている。段差面58aは、プレート58の表面の主走査方向両端以外の部分よりも低い面である。プレート58の表面における段差面58aと段差面58a以外の部分との境界には、凸部58a1が設けられている。
サブワイパクリーナー55aは、プレクリーニング終了後にサブワイパ51をクリーニングする部材であり、例えばスポンジ等の吸収体からなる。サブワイパクリーナー55aは、円筒状であり、副走査方向に延在し、シャフト55bに軸支されている。シャフト55bは、副走査方向に延在し、サブワイパクリーナー55aと共に副走査方向に沿った軸を中心として回転可能にフレーム62に支持されている。サブワイプ機構50はまた、シャフト55bを回転させる構成部材として、モータ51Mの出力軸に固定されたプーリ57、シャフト55bの一端に固定されたプーリ55a1、及び、プーリ57とプーリ55a1との間に巻回されたベルト56を有する。モータ51Mの駆動に伴ってプーリ57が回転すると、ベルト56が走行し、プーリ55a1が回転する。これにより、シャフト55bがサブワイパクリーナー55aと共に副走査方向に沿った軸を中心として回転する。
ここで、プレクリーニング時におけるサブワイパ51の動作について、説明する。
プレクリーニング時以外のとき、サブワイパ51は、プレート58の主走査方向一端のホームポジションにて、上下方向に関して搬送ベルト8の表面8aに対向しつつ、先端が表面8aに接触しない傾斜角度で静止している。このとき、図6(b)に示すように、ワイパサポータ51aの下端51a1が凸部58a1の段差面58a側の斜面に当接している。
プレクリーニング時に、モータ59Mの駆動に伴ってスライダ52が主走査方向に移動を開始しようとしたとき、図6(b),(c),(d)に示すように、下端51a1が凸部58a1の上記斜面に当接しながら回転する。これにより、ワイパサポータ51aと共にサブワイパ51が付勢部材による付勢力に抗って副走査方向に沿った軸を中心として回転し、水平面に対するサブワイパ51の傾斜角度がθ1からθ2へと変化し、サブワイパ51の先端が搬送ベルト8の表面8aに接触する。その後、図6(e)に示すように、下端51a1が凸部58a1を乗り越え、サブワイパ51は、水平面に対する傾斜角度がθ2となる。このときサブワイパ51及びワイパサポータ51aには付勢部材による付勢力(サブワイパ51の傾斜角度がθ2からθ1となる向きの力)が働いているが、下端51a1がプレート58の表面に支持されているため、サブワイパ51の傾斜角度はθ2に維持される。そして、サブワイパ51は、先端を表面8aに接触させつつ、主走査方向に移動する。そしてサブワイパ51がプレート58の主走査方向他端に至り、下端51a1が傾斜面58bに到達したとき、図6(f)に示すように、下端51a1がプレート58の表面(傾斜面58b)から離隔する。これにより、付勢部材の付勢力によりワイパサポータ51aと共にサブワイパ51が副走査方向に沿った軸を中心として回転し、水平面に対するサブワイパ51の傾斜角度がθ2から再びθ1と変化し、サブワイパ51の先端が搬送ベルト8の表面8aから離隔する。
プレクリーニング終了後、図6(g)に示すように、サブワイパ51は、水平面に対する傾斜角度をθ1に維持し、先端が表面8aから離隔した状態で、先端がサブワイパクリーナー55aに当接する位置まで移動される。そして、サブワイパ51の先端がサブワイパクリーナー55aによりクリーニングされた後、サブワイパ51は、ホームポジションに向けて主走査方向に移動する。ホームポジション近傍において下端51a1が凸部58a1の段差面58aと反対側の斜面を乗り越えた後、サブワイパ51は、水平面に対する傾斜角度をθ1に維持し、先端が表面8aから離隔した状態で、ホームポジションで停止される。
傾斜角度θ2は、サブワイパ51の先端近傍が撓みながら搬送ベルト8の表面8aに接触するように設定されている。また、サブワイパ51を主走査方向に移動させる構成部材(ベルト54等)は、搬送ベルト8の幅全体に亘って配置されている。したがって、サブワイパ51は、プレクリーニング時に、先端近傍が撓みながら搬送ベルト8の表面8aに接触した状態で、搬送ベルト8の幅方向一端から他端に亘って移動し、搬送ベルト8の幅全体の異物を除去する。
各ワイパ41,51により除去された異物は、各ワイパ41,51の下方にある受け皿(図示せず)により受容される。
次に、図7を参照し、プリンタ1の電気的構成について説明する。
制御装置1pは、図7に示すように、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)101に加えて、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory:不揮発性RAMを含む)103、ASIC(Application Specific Integrated Circuit )104、I/F(Interface)105、I/O(Input/Output Port)106等を有する。ROM102には、CPU101が実行するプログラム、各種固定データ等が記憶されている。RAM103には、プログラム実行時に必要なデータ(例えば、用紙Pに記録される画像に係る画像データ)が一時的に記憶される。ASIC104では、画像データの書き換え、並び替え等(例えば、信号処理や画像処理)が行われる。I/F105は、外部装置とのデータ送受信を行う。I/O106は、各種センサの検出信号の入力/出力を行う。
制御装置1pは、各モータ121,125,127,41M,45M,51M,59M、用紙センサ32、各ヘッド10の制御基板等に接続されている。
次に、図8を参照し、制御装置1pが実行するメンテナンスの内容について説明する。以下の各処理は、ROM102に記憶されているプログラムにしたがって、CPU101が実行する。
制御装置1pは、図8に示すように、先ず、ワイピング指令の受信の有無を判断する(S1)。ワイピング指令は、例えば、プリンタ1の電源投入後、搬送ベルト8の表面8aに向けてパージ(ポンプの駆動によりヘッド10内のインクに圧力を付与して全吐出口14aからインクを吐出させる動作)や予備吐出(画像データとは異なる予備吐出データに基づくヘッド10のアクチュエータの駆動により吐出口14aからインク吐出させる動作)が行われた後、用紙Pの詰まり(ジャム)が生じた時、1の記録指令に基づく記録開始から所定枚数の記録が完了した時、1の記録指令に基づく記録開始から所定時間が経過した時、等に受信される。
制御装置1pは、ワイピング指令を受信しなければ(S1:NO)、待機状態を継続する。制御装置1pは、ワイピング指令を受信すると(S1:YES)、プレクリーニング(S2)、ワイパクリーニング(S3)、及びワイピング(S4)を含む一連の動作(メンテナンス)が行われるよう、搬送ユニット21及びメンテナンスユニット60の駆動を制御する。
プレクリーニング(S2)において、制御装置1pは、搬送ベルト8が停止した状態で、モータ59Mを正方向に駆動する。これにより、上述のように、搬送ベルト8の表面8aから離隔した位置にあるサブワイパ51の先端が表面8aに接触し、さらにサブワイパ51がホームポジションから主走査方向に移動することで、搬送ベルト8の表面8a上の異物が除去されていく。そして制御装置1pは、サブワイパ51がプレート58の主走査方向他端に至ったタイミングで、モータ59Mの駆動を一旦停止する。このとき、サブワイパ51の先端は、表面8aから離隔し(図6(f)参照)、且つ、サブワイパクリーナー55aに当接している。その後制御装置1pは、モータ59Mを逆方向に駆動し、サブワイパ51を主走査方向に逆向き(異物除去時におけるサブワイパ51の移動方向(図5及び図6(a)の矢印方向)とは逆の方向)に移動させ(図6(g)参照)、サブワイパ51がホームポジションに至ったタイミングで、モータ59Mの駆動を停止する。
プレクリーニング(S2)においてサブワイパ51により異物が除去された表面8aの一部は、表面8aの当該一部以外の他の部分よりも異物付着量が少ないクリーン領域となる。プレクリーニング(S2)が行わる間、制御装置1pは、プレクリーニング(S2)に係る動作以外の動作の停止を維持する。
ワイパクリーニング(S3)において、制御装置1pは、搬送ベルト8が停止した状態で、モータ41Mを駆動し、メインワイパ41を主走査方向に沿った軸を中心として図1中時計回りに一回転させる。この回転の際、メインワイパ41の先端は、撓みながらワイパクリーナー45の周面に接触する。このとき、メインワイパ41の先端に付着した異物がワイパクリーナー45に付着し、メインワイパ41の先端から除去される。
ワイパクリーニング(S3)は、プレクリーニング(S2)と時間的に重複して行われる。本実施形態において、制御装置1pは、プレクリーニング(S2)におけるモータ59Mの正方向への駆動開始と略同時に、ワイパクリーニング(S3)におけるモータ41Mの駆動を開始する。
ワイピング(S4)において、制御装置1pは、先ず、搬送モータ121の駆動により搬送ベルト8を走行させ、上記クリーン領域がメインワイパ41の先端の上方に配置されたタイミングで搬送モータ121の駆動を停止する。そして制御装置1pは、モータ41Mを駆動し、メインワイパ41を主走査方向に沿った軸を中心として若干回転させ、搬送ベルト8の表面8aから離隔した位置にあるメインワイパ41の先端を表面8aに接触させる。制御装置1pは、メインワイパ41の先端が撓みながら表面8aに接触したタイミングで、モータ41Mの駆動を停止する。そして制御装置1pは、再び搬送モータ121を駆動して搬送ベルト8を1又は数周走行させる。これにより、搬送ベルト8の表面8a上の異物が除去されていく。制御装置1pは、搬送ベルト8が1又は数周走行した後、搬送モータ121の駆動を停止する。そして、搬送ベルト8が停止した状態で、モータ41Mを駆動し、メインワイパ41を主走査方向に沿った軸を中心として若干回転させ、メインワイパ41の先端を表面8aから離隔させる。
ワイピング(S4)は、プレクリーニング(S2)及びワイパクリーニング(S3)が完了した後、行われる。
なお、制御装置1pは、1又は数回のワイパクリーニング(S3)の完了の度に、ワイパクリーナー45を360度より小さい所定角度だけ回転させる。これにより、ワイパクリーニング時にメインワイパ41の先端が接触するワイパクリーナー45の部分が変化し、メインワイパ41の先端に付着した異物を効果的に除去することができる。
以上に述べたように、本実施形態に係るプリンタ1、制御装置1p、及びプログラムによると、ワイピング(S4)を行う際、搬送ベルト8の表面8aの一部であるクリーン領域にメインワイパ41の先端が接触する。そのため、メインワイパ41の先端と搬送ベルト8の表面8aとの間に異物が介在し難い。したがって、メインワイパ41の先端と搬送ベルト8の表面8aとの間に異物による隙間が生じる現象に起因した、ワイピング性能の低下を効果的に抑制することができる。
プレクリーニング(S2)によって搬送ベルト8の表面8aにクリーン領域が生成されるため、クリーン領域における異物付着量をより確実に低減することができる。したがって、上記現象に起因したワイピング性能の低下をより確実に抑制することができる。さらに、プレクリーニングを行うサブワイパ51をサブワイパクリーナー55aでクリーニングすることにより、クリーン領域における異物付着量をより一層確実に低減することができる。
ワイパクリーニング(S3)によってワイピングを行う前にメインワイパ41の先端に付着した異物を除去することにより、ワイピング性能の低下をより一層確実に抑制することができる。
プレクリーニング(S2)及びワイパクリーニング(S3)が時間的に重複して行われる。したがって、プレクリーニング及びワイパクリーニング両方によるワイピング性能の低下抑制効果を、短時間で効率よく得ることができる。
制御装置1pは、プレクリーニング(S2)が行わる間、プレクリーニングに係る動作以外の動作(例えば、インクミスト吸引用ファンの駆動)の停止を維持する。プレクリーニングの最中に他の動作が生じると、紙粉等の異物が、空気中に舞い上がり、プレクリーニングにより生成されたクリーン領域に付着し得る。本実施形態によれば、この問題を軽減することができる。
制御装置1pは、ヘッド10が画像データに基づき用紙Pに対して画像を記録している間、メインワイパ41の先端を搬送ベルト8の表面8aから離隔した状態を維持する。記録中にワイピング(S4)が行われると、搬送ベルト8にメインワイパ41の接触による負荷がかかり、搬送精度が悪化し得る。本実施形態では、記録中にワイピング(S4)が行われないため、高い搬送精度を確保することができる。
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、ワイパクリーナー45ではなくサブワイパ51を用いてワイパクリーニング(S3)を行う点が第1実施形態と異なり、その他の点は第1実施形態と同様である。具体的には、第2実施形態において、メンテナンスユニット60はワイパクリーナー45を含まず、メインワイパ41はサブワイパ51の副走査方向の一端面に先端が離接可能に配置されている。制御装置1pは、プレクリーニング(S2)の際、先ずモータ41Mの駆動によりメインワイパ41を主走査方向に沿った軸を中心として若干回転させ、メインワイパ41の先端をサブワイパ51の上記一端面に接触させる。そして制御装置1pは、メインワイパ41をこの状態で固定したまま、モータ59Mの駆動によりサブワイパ51を主走査方向に移動させる。これにより、メインワイパ41の先端に付着した異物がサブワイパ51の上記一端面によって掻き取られ、メインワイパ41の先端から除去される。
第2実施形態によると、プレクリーニング(S2)に用いられるサブワイパ51をワイパクリーニング(S3)に利用することで、ワイパクリーナー45を省略可能であり、プリンタ1の構成の簡素化を実現可能である。また、プレクリーニング(S2)と同時にワイパクリーニング(S3)を実施可能であることから、作業効率が向上する。
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態に係るプリンタは、サブワイパ51ではなくメインワイパ41を用いてプレクリーニング(S2)を行う点が第1実施形態と異なり、その他の点は第1実施形態と同様である。具体的には、第3実施形態において、メンテナンスユニット60はサブワイパ51を含まない。制御装置1pは、プレクリーニング(S2)の際、先ず、搬送ベルト8が停止した状態でモータ41Mを駆動し、搬送ベルト8の表面8aから離隔した位置にあるメインワイパ41の先端を表面8aに接触させる。そして制御装置1pは、搬送モータ121を駆動して搬送ベルト8を所定距離(例えばメインワイパ41の幅分の距離)走行させる。これにより、搬送ベルト8の表面8a上の異物が除去され、クリーン領域が生成される。制御装置1pは、その後モータ41Mを駆動してメインワイパ41を主走査方向に沿った軸を中心として若干回転させ、メインワイパ41の先端を表面8aから離隔させる。その後制御装置1pは、搬送モータ121を逆方向に駆動して搬送ベルト8を逆方向に若干距離走行させ、上記クリーン領域がメインワイパ41の先端の上方に配置されたタイミングで搬送モータ121の駆動を停止する。そして制御装置1pは、再びモータ41Mを駆動し、搬送ベルト8の表面8aから離隔した位置にあるメインワイパ41の先端を表面8aに接触させる。その後制御装置1pは、第1実施形態と同様、搬送モータ121を駆動して搬送ベルト8を1又は数周走行させる。
第3実施形態によると、ワイピング(S4)に用いられるメインワイパ41をプレクリーニング(S2)に利用することで、サブワイパ51を省略可能であり、プリンタ1の構成の簡素化を実現可能である。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
メインワイパ41は、主走査方向に対して傾斜した方向に延在してもよい。また、サブワイパ51は、副走査方向に対して傾斜した方向に延在してもよい。
ワイピング及びプレクリーニング時における、ワイパやクリーナーの搬送部材の表面に対する相対的な移動方向は、特に限定されず、搬送方向、搬送方向に直交する方向、搬送方向及びこれに直交する方向の両方向に対して傾斜する方向等、様々であってよい。
ワイピングの際、ワイパが静止した状態で搬送部材の表面を移動させることに限定されず、搬送部材の表面が静止した状態でワイパを移動させてもよい。
プレクリーニングの際、搬送部材が静止した状態でワイパ又はクリーナーを移動させることに限定されず、ワイパ又はクリーナーが静止した状態で搬送部材の表面を移動させてもよい。
ワイピングの際、上述の実施形態ではメインワイパ41の先端を表面8aに接触させた状態で搬送ベルト8を1又は数周走行させるが、搬送ベルト8を1周以上走行させることに限定されず、メインワイパ41の先端が少なくともクリーン領域外まで到達すればよい。
搬送部材は、搬送ベルトに限定されず、例えば回転ドラム等であってもよい。
ワイパは、先端が搬送部材の表面に接触しつつ当該表面に対して相対的に移動することにより当該表面上の異物を除去することができる限りは、板状に限定されず、様々な形状であってよい。
プレクリーニングに用いられるクリーナーは、第1実施形態のサブワイパ51のような弾性材料からなる板状部材に限定されず、搬送部材の表面上にある異物を除去することができる限りは、例えば、静電力によって異物を除去するブラシ等の部材、エア吸引部材、エア排出部材、周面が粘着性を有するローラ等であってもよい。また、クリーナーは、例えば静電力によって異物を除去する部材、エア吸引部材、エア排出部材等である場合、プレクリーニング時に搬送部材の表面に接触しなくてよい。
ワイパクリーニングに用いられる部材は、第1実施形態のワイパクリーナー45のような吸収体に限定されず、ワイパの先端に付着した異物を除去することができる限りは、例えば、静電力によって異物を除去するブラシ等の部材、エア吸引部材、エア排出部材、周面が粘着性を有するローラ等であってもよい。また、当該部材は、例えば静電力によって異物を除去する部材、エア吸引部材、エア排出部材等である場合、ワイパクリーニング時にワイパの先端に接触しなくてよい。
ワイピング、プレクリーニング、及びワイパクリーニングにおいて除去される異物は、例えば、インク、トナー、紙粉等である。
クリーン領域は、プレクリーニングにより生成される他、搬送部材の表面に設けられた非支持領域(記録媒体を支持する支持領域以外の領域)、導電領域(搬送部材の表面に導電性塗料を塗布すること等により、導電性を有する領域)、撥液領域(搬送部材の表面に撥液処理を施すこと等により、記録に係る液体(例えばインクジェット式プリンタの場合、インク)を弾く性質(撥液性)を有する領域)等であってもよい。この場合、ワイピングの前にプレクリーニングを行わなくてよい。
プレクリーニング及びワイパクリーニングが時間的に重複して行われなくてもよい。
ワイピングの前にワイパクリーニングを行わなくてもよい。
ワイピングは、上述の実施形態で例示したタイミング(プリンタ1の電源投入後等)の他、任意のタイミングで行ってよい。例えば、2以上の記録媒体に対して連続的に記録を行う連続記録中、搬送部材の表面における記録媒体を支持する支持領域間に設けられた予備吐出領域に予備吐出を行う場合、当該連続記録の間、ワイパの先端を搬送部材の表面に接触させ、ワイピングを行ってもよい。
プレクリーニングが行わる間、プレクリーニングに係る動作以外の動作を行ってもよい。
本発明は、ライン式・シリアル式のいずれにも適用可能であり、また、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機等にも適用可能であり、さらに、インク以外の液体を吐出させることで記録を行う記録装置にも適用可能である。本発明は、インクジェット式に限定されず、例えばレーザー式、サーマル式等の記録装置にも適用可能である。
記録媒体は、用紙Pに限定されず、記録可能な様々な媒体であってよい。
1 インクジェット式プリンタ(記録装置)
1p 制御装置(ワイピング制御手段、プレクリーニング制御手段、ワイパクリーニング制御手段、停止手段、離隔手段)
8 搬送ベルト(搬送部材)
8a 表面
8x クリーン領域
10 インクジェットヘッド(記録部)
41 メインワイパ(ワイパ)
45 ワイパクリーナー
51 サブワイパ(クリーナー)
60 ワイピングユニット
P 用紙(記録媒体)

Claims (10)

  1. 記録媒体に対して画像を記録する記録部と、
    表面が前記記録部に対向して配置され、前記表面が記録媒体を支持しつつ搬送方向に移動することにより、前記搬送方向に記録媒体を搬送する搬送部材と、
    先端が前記搬送部材の前記表面に離接可能に配置され、前記先端が前記表面に接触しつつ前記表面に対して相対的に移動することにより、前記表面上の異物を除去するワイピングを行うワイパと、
    ワイピング指令を受けた場合、前記搬送部材の前記表面の一部であって当該一部以外の他の部分よりも異物付着量が少ないクリーン領域に、前記表面から離隔した位置にある前記ワイパの前記先端を接触させた後、前記ワイピングが行われて前記先端が前記クリーン領域外まで到達するよう、前記ワイパ及び前記搬送部材のうち少なくともいずれか一方の駆動を制御するワイピング制御手段と
    を備えたことを特徴とする記録装置。
  2. ワイピング指令を受けた場合、前記ワイピング制御手段による制御が行われる前に、前記ワイパ及び前記ワイパとは別部材であるクリーナーの一方を前記表面に対して相対的に移動させることにより、前記搬送部材の前記表面上の異物を除去するプレクリーニングを行い、前記クリーン領域を生成する、プレクリーニング制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. ワイピング指令を受けた場合、前記ワイピング制御手段による制御が行われる前に、前記ワイパの前記先端に付着した異物を除去するワイパクリーニングを行うワイパクリーニング制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記プレクリーニング及び前記ワイパクリーニングが時間的に重複して行われることを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記クリーナーとして、先端が前記搬送部材の前記表面に離接可能に配置されたサブワイパをさらに備え、
    前記プレクリーニング制御手段は、前記サブワイパの前記先端を前記表面に接触させつつ前記表面に対して前記搬送方向と交差する方向に移動させ、
    前記ワイパクリーニング制御手段は、前記サブワイパの前記移動中、前記サブワイパの端面に前記ワイパの前記先端が接触した状態を維持することを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記プレクリーニング制御手段は、前記ワイパの前記先端を前記表面に接触させつつ前記表面に対して相対的に移動させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の記録装置。
  7. 前記プレクリーニングが行わる間、前記プレクリーニングに係る動作以外の動作の停止を維持する停止手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の記録装置。
  8. 前記記録部が画像データに基づき記録媒体に対して画像を記録している間、前記ワイパの前記先端を前記搬送部材の前記表面から離隔した状態を維持する離隔手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の記録装置。
  9. 記録媒体に対して画像を記録する記録部と、表面が前記記録部に対向して配置され、前記表面が記録媒体を支持しつつ搬送方向に移動することにより、前記搬送方向に記録媒体を搬送する搬送部材と、先端が前記搬送部材の前記表面に離接可能に配置され、前記先端が前記表面に接触しつつ前記表面に対して相対的に移動することにより、前記表面上の異物を除去するワイピングを行うワイパと、を含む記録装置に用いられる制御装置であって、
    ワイピング指令を受けた場合、前記搬送部材の前記表面の一部であって当該一部以外の他の部分よりも異物付着量が少ないクリーン領域に、前記表面から離隔した位置にある前記ワイパの前記先端を接触させた後、前記ワイピングが行われて前記先端が前記クリーン領域外まで到達するよう、前記ワイパ及び前記搬送部材のうち少なくともいずれか一方の駆動を制御するワイピング制御手段を備えたことを特徴とする制御装置。
  10. 記録媒体に対して画像を記録する記録部と、表面が前記記録部に対向して配置され、前記表面が記録媒体を支持しつつ搬送方向に移動することにより、前記搬送方向に記録媒体を搬送する搬送部材と、先端が前記搬送部材の前記表面に離接可能に配置され、前記先端が前記表面に接触しつつ前記表面に対して相対的に移動することにより、前記表面上の異物を除去するワイピングを行うワイパと、を含む記録装置に用いられる制御装置を、
    ワイピング指令を受けた場合、前記搬送部材の前記表面の一部であって当該一部以外の他の部分よりも異物付着量が少ないクリーン領域に、前記表面から離隔した位置にある前記ワイパの前記先端を接触させた後、前記ワイピングが行われて前記先端が前記クリーン領域外まで到達するよう、前記ワイパ及び前記搬送部材のうち少なくともいずれか一方の駆動を制御するワイピング制御手段、として機能させることを特徴とするプログラム。
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