JP4968324B2 - 媒体搬送装置及び記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体を搬送部材に吸着させて搬送する媒体搬送装置及び記録装置に関する。
記録媒体を搬送部材に吸着させて搬送する装置として特許文献1がある。この文献では、搬送部材(搬送ベルト)の搬送面とは反対側に設置された電極を利用して搬送面上の記録媒体を搬送面に吸着させている。
特開平7−330185号公報
上記のような吸着手段では、電極の表層材と搬送部材との間にも電荷が蓄積し、両者の間にも吸着力が発生するため、搬送部材の移動の抵抗となる。特許文献1では、その対策として、電極の表層材と搬送部材に摩擦係数が低い材料を選択しているが、その対策だけでは不十分である。
本発明の目的は、搬送部材の移動抵抗が小さい媒体搬送装置及び記録装置を提供することにある。
本発明の媒体搬送装置は、記録媒体が載置される載置面を有する搬送部材を所定の経路に沿って移動させることにより前記搬送部材に載置された記録媒体を搬送する搬送手段と、前記載置面とは反対側の表面に対向する第1及び第2の電極を有し、当該第1及び第2の電極間に電圧を印加して前記載置面上の記録媒体を前記載置面に吸着させる吸着手段とを備えており、前記第1の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第1の表層材が前記第1の電極の表面に積層され、前記第2の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第2の表層材が前記第2の電極の表面に積層され、前記第1の電極との間に前記第1の表層材を挟む位置であって前記第1の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記第1の表層材より体積抵抗率が低い材料からなる第1の低抵抗部材が前記第1の表層材に固定され、前記第2の電極との間に前記第2の表層材を挟む位置であって前記第2の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記第2の表層材より体積抵抗率が低い材料からなる第2の低抵抗部材が前記第2の表層材に固定され、前記第1及び第2の低抵抗部材が中間部材を挟んで互いに離隔すると共に、いずれも前記第1及び第2の電極間を跨いでおらず、前記中間部材は、前記第1及び第2の低抵抗部材より体積抵抗率が高い材料からなる。ここで、固定には、シート材などの部材を表層材に接着すること、及び、表層材に導電コーティング処理を施すことなどが含まれる。また、別の観点によると、本発明の媒体搬送装置は、記録媒体が載置される載置面を有する搬送部材を所定の経路に沿って移動させることにより前記搬送部材に載置された記録媒体を搬送する搬送手段と、前記載置面とは反対側の表面に対向する第1及び第2の電極を有し、当該第1及び第2の電極間に電圧を印加して前記載置面上の記録媒体を前記載置面に吸着させる吸着手段とを備えており、前記第1の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第1の表層材が前記第1の電極の表面に積層され、前記第2の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第2の表層材が前記第2の電極の表面に積層され、前記第1の電極との間に前記第1の表層材を挟む位置であって前記第1の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記第1の表層材より体積抵抗率が低い材料からなる第1の低抵抗部材が前記第1の表層材に固定され、前記第2の電極との間に前記第2の表層材を挟む位置であって前記第2の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記第2の表層材より体積抵抗率が低い材料からなる第2の低抵抗部材が前記第2の表層材に固定され、前記第1及び第2の低抵抗部材が短絡しないように互いに離隔していると共に、いずれも前記第1及び第2の電極間を跨いでいない。
本発明の媒体搬送装置によると、第1及び第2の表層材よりも体積抵抗率が低い第1及び第2の低抵抗部材が設けられることにより、これらが設けられない場合における第1及び第2の表層材と搬送部材との接触抵抗に比べて、第1及び第2の低抵抗部材と搬送部材との接触抵抗が小さくなる。これにより、第1及び第2の低抵抗部材と搬送部材との間の電位差が小さくなり、これらの間に電荷が蓄積するのが抑制される。したがって、吸着手段及び搬送部材間に発生する吸着力が抑制され、搬送部材の移動抵抗が小さくなる。また、本発明においては、前記第1の電極及び第2の電極のそれぞれは、前記所定の経路に沿って延在する複数の長尺部を有し、これら長尺部が前記所定の経路と直交する方向に交互に配置された櫛歯状に構成されており、前記第1の低抵抗部材、前記第2の低抵抗部材及び前記中間部材は、前記直交する方向に並んでいることが好ましい。
また、本発明においては、前記第1の低抵抗部材において前記搬送部材に対向した表面、前記第2の低抵抗部材において前記搬送部材に対向した表面、及び、前記中間部材において前記搬送部材に対向した表面が、一平面に沿うように配置されていることが好ましい。これによると、第1及び第2の低抵抗部材の表面並びに中間部材の表面が平坦に配置されるため、搬送部材が第1及び第2の低抵抗部材に沿って安定して移動しやすい。また、本発明においては、前記第1及び第2の電極の少なくともいずれかと前記搬送部材との間に、前記第1及び第2の低抵抗部材が配置されていない領域である未配置領域が含まれていることが好ましい。
本発明のさらに別の観点では、記録媒体が載置される載置面を有する搬送部材を所定の経路に沿って移動させることにより前記搬送部材に載置された記録媒体を搬送する搬送手段と、前記載置面とは反対側の表面に対向する第1及び第2の電極を有し、当該第1及び第2の電極間に電圧を印加して前記載置面上の記録媒体を前記載置面に吸着させる吸着手段とを備えており、前記第1の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第1の表層材が前記第1の電極の表面に積層され、前記第2の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第2の表層材が前記第2の電極の表面に積層され、前記第1の電極との間に前記第1の表層材を挟む位置であって前記第1の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記第1の表層材より体積抵抗率が低い材料からなる第1の低抵抗部材が前記第1の表層材に固定され、前記第2の電極との間に前記第2の表層材を挟む位置であって前記第2の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記第2の表層材より体積抵抗率が低い材料からなる第2の低抵抗部材が前記第2の表層材に固定され、前記第1及び第2の低抵抗部材同士が離隔しており、前記第1及び第2の電極の少なくともいずれかと前記搬送部材との間に、前記第1及び第2の低抵抗部材が配置されていない領域である未配置領域が含まれている。これによると、第1及び第2の低抵抗部材が配置されていない未配置領域では第1又は第2の表層材と搬送部材の間に発生する吸着力が抑制されず搬送部材が第1又は第2の表層材へと吸着されやすくなるが、かかる領域が一部のみ設けられていることで、搬送部材が電極から離隔する方向に浮くことが抑制されつつ、全体としては吸着力も抑制される。
また、本発明においては、前記第1及び第2の低抵抗部材のいずれよりも体積抵抗率が高い材料からなる高抵抗部材が、前記未配置領域に配置されていることが好ましい。これによると、未配置領域に高抵抗部材が配置されているため、高抵抗部材と搬送部材間に発生する吸着力により、搬送部材が電極から離隔する方向に浮くことが抑制される。
また、本発明においては、前記未配置領域が、前記載置面に沿った方向であって搬送方向とは直交する方向に関する前記搬送部材の両端及び中央の少なくともいずれかと対向する位置に配置されていることが好ましい。これによると、未配置領域が搬送部材の両端や中央に配置されることにより、搬送部材が電極から離隔する方向に浮くことがより確実に防止される。
さらに別の観点において、本発明の媒体搬送装置は、記録媒体が載置される載置面を有する搬送部材を所定の経路に沿って移動させることにより前記搬送部材に載置された記録媒体を搬送する搬送手段と、前記載置面とは反対側の表面に対向する第1及び第2の電極を有し、当該第1及び第2の電極間に電圧を印加して前記載置面上の記録媒体を前記載置面に吸着させる吸着手段とを備えており、前記第1の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第1の表層材が前記第1の電極の表面に積層され、前記第2の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第2の表層材が前記第2の電極の表面に積層され、前記第1の電極との間に前記第1の表層材を挟む位置であって前記第1の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記搬送部材より体積抵抗率が低い材料からなる第1の低抵抗部材が前記搬送部材に固定され、前記第2の電極との間に前記第2の表層材を挟む位置であって前記第2の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記搬送部材より体積抵抗率が低い材料からなる第2の低抵抗部材が前記搬送部材に固定され、前記第1及び第2の低抵抗部材同士が離隔しており、前記第1及び第2の電極の少なくともいずれかと前記搬送部材との間に、前記第1及び第2の低抵抗部材が配置されていない領域である未配置領域が含まれている。ここで、固定には、シート材などの部材を搬送部材に接着すること、及び、搬送部材に導電コーティング処理を施すことなどが含まれる。
本発明の媒体搬送装置によると、搬送部材よりも体積抵抗率が低い第1及び第2の低抵抗部材が設けられることにより、これらが設けられない場合における第1及び第2の表層材と搬送部材との接触抵抗に比べて、第1及び第2の表層材と第1及び第2の低抵抗部材との接触抵抗が小さくなる。これにより、第1及び第2の低抵抗部材と第1及び第2の表層材との間の電位差が小さくなり、これらの間に電荷が蓄積するのが抑制される。したがって、吸着手段及び搬送部材間に発生する吸着力が抑制され、搬送部材の移動抵抗が小さくなる。
また、本発明の媒体搬送装置は、印字処理を施す記録ヘッドを有する記録装置に設けられることが好ましい。これによると、記録媒体の搬送にかかる負荷が抑制された記録装置が実現する。また、本発明の記録装置は、前記第1及び第2の電極の両方が、前記搬送部材において前記記録ヘッドに最も近い領域を前記記録ヘッドとの間に挟む位置に配置されており、前記第1の低抵抗部材が、前記第1の電極と前記記録ヘッドとの間に挟まれており、前記第2の低抵抗部材が、前記第2の電極と前記記録ヘッドとの間に挟まれていることが好ましい。
第1及び第2の表層材よりも体積抵抗率が低い第1及び第2の低抵抗部材が設けられることにより、これらが設けられない場合における第1及び第2の表層材と搬送部材との接触抵抗に比べて、第1及び第2の低抵抗部材と搬送部材との接触抵抗が小さくなる。これにより、第1及び第2の低抵抗部材と搬送部材との間の電位差が小さくなり、これらの間に電荷が蓄積するのが抑制される。したがって、吸着手段及び搬送部材間に発生する吸着力が抑制され、搬送部材の移動抵抗が小さくなる。また、搬送部材よりも体積抵抗率が低い第1及び第2の低抵抗部材が設けられることにより、これらが設けられない場合における第1及び第2の表層材と搬送部材との接触抵抗に比べて、第1及び第2の表層材と第1及び第2の低抵抗部材との接触抵抗が小さくなる。これにより、第1及び第2の低抵抗部材と第1及び第2の表層材との間の電位差が小さくなり、これらの間に電荷が蓄積するのが抑制される。したがって、吸着手段及び搬送部材間に発生する吸着力が抑制され、搬送部材の移動抵抗が小さくなる。
本発明の一実施の形態である第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの内部構成を概略的に示す模式図である。 図1の搬送機構周辺の平面図であって、搬送ベルトの一部の図示を省略してその下方の吸着プラテンを図示している。 吸着プラテン内の電極の平面図を含む吸着プラテンの電気的構成を示す模式的な回路図である。 図2のIV−IV線断面の部分拡大図である。 記録媒体、吸着プラテン及び搬送機構間に形成される電気回路図である。 図4に示す吸着プラテンの変形例である。 図7(a)は本発明の一実施の形態である第2の実施形態に係る吸着プラテンの平面図であり、図7(b)は図7(a)のB−B線断面の部分拡大図である。 上述の実施形態に係る一実施例の構成を示す模式図である。 図9(a)は、本実施例で用いられた吸着プラテンの縦断面図である。図9(b)は、本実施例に対する比較例の構成を示す縦断面図である。
[第1の実施形態]
以下、本発明の好適な一実施の形態である第1の実施形態について、図1〜図6を参照しつつ説明する。
第1実施形態におけるインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、直方体形状の筐体1aを有しており、上部に排紙部15が設けられている。筐体1a内は、上から順に2つの空間S1,S2に区分されている。空間S1には、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド2及び搬送方向Aに用紙Pを搬送する搬送機構50(搬送手段)が上方から順に配置されている。空間S2には、給紙装置10が配置されている。さらに、インクジェットプリンタ1には、これらの動作を制御する制御部100が含まれている。なお、本実施形態においては、搬送機構50で用紙Pを搬送するときの搬送方向Aと平行な方向を副走査方向とし、副走査方向と直交する方向であって水平面に沿った方向を主走査方向とする。
インクジェットプリンタ1の内部には、給紙装置10から排紙部15に向けて図1に示す太矢印に沿って用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙装置10は、積層された複数の用紙Pを収容可能な給紙カセット11と、給紙カセット11から用紙Pを送り出す給紙ローラ12と、制御部100により制御され給紙ローラ12を回転させる給紙モータ(不図示)とを有している。
給紙ローラ12は、給紙カセット11に積層して収納された複数の用紙Pのうち、最も上方にある用紙Pを送り出す。搬送機構50の図1中左方には、給紙カセット11から上方に向かって湾曲しながら延在する搬送ガイド17が設けられている。
この構成において、制御部100の制御により、給紙ローラ12が図1中時計回りに回転することによって、給紙ローラ12と接触した用紙Pが搬送ガイド17を通って搬送機構50に送り出される。
搬送機構50は、図1及び図2に示すように、4つのインクジェットヘッド2と対向する位置に配置されており、2つのベルトローラ51,52と、両ローラ51,52間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト53と、制御部100に制御されベルトローラ52を回転させる搬送モータ(不図示)と、4つのインクジェットヘッド2に対向する吸着プラテン60とを有している。2つのベルトローラ51,52は、搬送方向Aに沿って並設されており、筐体1aに回転可能に支持されている。
搬送ベルト53は、例えば、ポリイミド、フッ素樹脂からなり、10〜1014Ωcm(オームセンチメートル)程度(例えば1012Ωcm程度)の体積抵抗率を有しており、且つ可撓性を有している。搬送ベルト53に用いられる材質は、上記と同様の体積抵抗率及び可撓性を有することが可能であれば、どのような材質であってもよい。搬送ベルト53がこのようにある程度高い体積抵抗率の材質とされている理由は後述する。
吸着プラテン60は、図2〜図4に示すように、絶縁材料から構成された板状のベース部材61と、その上面61aに接着された電極62及び63(第1及び第2の電極)とを含んでいる。電極62及び63は、搬送方向Aに沿って延在する複数の長尺部62a,63aを有し、これら長尺部62a及び63aが主走査方向に交互に配置された櫛歯形状となっている。電極62及び63が形成された領域は、主走査方向に関して用紙Pとほぼ同じ幅を有しており、インクジェットヘッド2が配置された領域を副走査方向に関して跨いでいる。電極62及び63の上面は水平に沿って形成され、互いに同じ高さに配置されている。電極62は筐体1a内に設けられた電源69に接続されており、電極63はグランド接続されている。電源69は、制御部100により制御される。電極62及び63には金属などの電気伝導性のよい材質が用いられている。
電極62及び63の上面には表層材64及び65(第1及び第2の表層材)が接着されている。表層材64は電極62の上面を、電源69との接続部分以外の全体にわたって覆っている。表層材65は電極63の上面を、電源69との接続部分以外の全体にわたって覆っている。表層材64及び65の上面は水平に沿って形成され、互いに同じ高さに配置されている。
表層材64及び65は、例えば、塩化ビニル、ポリプロピレンからなり、1010〜1014Ωcm程度の体積抵抗率を有しており、電極62や電極63に比べて体積抵抗率が大きい。これにより、電極62及び63間に電圧が印加された際に、電極62及び63間に過大な電流が流れることが防止されている。また、表層材64及び65が設けられることにより、電極62及び63の表面と他の部材とが接触し、電極62及び63との間に短絡が生じるのが防止されている。なお、表層材64及び65の材質は1010〜1014Ωcm程度の体積抵抗率を有することが可能であれば、どのような材質であってもよい。また、体積抵抗率が上記の範囲内であることが好ましいが、電極62及び63より体積抵抗率が大きければ、上記の範囲内でなくてもよい。本実施形態では表層材64及び65には同じ材質が用いられているが、異なる材質が用いられてもよい。
表層材64及び65の上面にはさらに低抵抗部材66及び67(第1及び第2の低抵抗部材)が接着により固定されている。また、低抵抗部材66及び67は水平方向に関して互いに離隔しており、低抵抗部材66及び67に挟まれた位置には中間部材68が配置されている。低抵抗部材66及び67並びに中間部材68については後述する。
吸着プラテン60の上流端であって、電極62,63の長尺部62a,63aと対向する位置には、ニップローラ4が配置されている。ニップローラ4は、給紙装置10から送り出されてきた用紙Pを載置面54に押さえ付ける。
この構成において、制御部100の制御により、ベルトローラ52を図1中時計回りに回転させることによって、搬送ベルト53が回転する。このとき、搬送ベルト53の回転に伴ってベルトローラ51及びニップローラ4も回転する。また、このとき、制御部100の制御により電極62には正の電位が印加され、電極63にはグランド電位が印加される。なお、電極62及び63間に何らかの電位差を発生させる構成であればどのような構成でもよい。例えば、電極62に負の電位が印加されてもよいし、電極62にグランド電位が、電極63にグランド電位とは異なる電位が印加されてもよい。
電極62及び63間に電圧が印加されると、搬送ベルト53や用紙Pを介して電極62及び63間に電流が流れる。図5は、電極62及び63間に電圧Vを印加した際に形成される電気回路を示している。なお、図5に示す電気回路は、本実施形態を電気的な構成として理想化した場合に想定される単なる一モデルである。
この電気回路は、電極62→搬送ベルト53→用紙P→搬送ベルト53→電極63の主経路を含んでいる。図5のRk,Rt,Rgb,Rb,Rgp及びRpは、この主経路に沿った各部分の電気抵抗を表している。具体的には、Rkは表層材64(あるいは、表層材65)の電気抵抗に対応している。Rtは、低抵抗部材66(あるいは、低抵抗部材67)の電気抵抗に対応している。Rgbは、低抵抗部材66(あるいは低抵抗部材67)と搬送ベルト53との接触抵抗に対応している。Rbは、搬送ベルト53の電気抵抗に対応している。Rgpは、搬送ベルト53と用紙Pの接触抵抗に対応している。Rpは、用紙Pの電気抵抗にそれぞれ対応している。
また、この電気回路は、上記の主経路に並列に接続された迂回経路を含んでおり、RkmやRbmはこれらの迂回経路の電気抵抗を示している。具体的には、Rkmは、中間部材68を介して電極62及び63間を直接結ぶ迂回経路の電気抵抗を示している。Rbmは、電極62側と電極63側とを用紙Pを介さず搬送ベルト53を介して結ぶ迂回経路の電気抵抗を示している。これらの迂回経路は、電気抵抗の大きい搬送ベルト53中や中間部材68中を通る、これらの部材の面方向に沿って流れる電流の経路である。このため、Rk,Rt,Rgb,Rb,Rgp及びRpの合計と比べて、RkmやRbmはかなり大きいものとなる。
図5に示すように各電気抵抗に並列に接続されたコンデンサが形成される。また、用紙P及び搬送ベルト53の互いの対向面には微小な凹凸が形成されており、電極62及び63間に電圧が印加されると、両者が接触しているところでは微小な電流が用紙Pと搬送ベルト53との間隙に流れ、この間隙に電位差が発生する。また、両者が接触していないところでは極性の互いに異なる電荷が蓄えられ両者間にクーロン力である吸着力が働く。このジョンセン・ラーベック力と称される吸着力により、搬送ベルト53上の用紙Pが載置面54に静電吸着される。なお、上記の通り搬送ベルト53がある程度高い体積抵抗率の材質とされているのは、搬送ベルト53の抵抗が小さいと、搬送ベルト53を介して電極62側と電極63側とを結ぶ迂回経路の電気抵抗Rbmが小さくなるので、電流が迂回経路に流れやすくなり、用紙Pに流れにくくなる。一方、搬送ベルト53の抵抗が大きくなり過ぎると、搬送ベルト53から用紙Pへと電流が流れにくくなる。したがって、搬送ベルト53の抵抗が小さ過ぎても大き過ぎても、ジョンセン・ラーベック力による吸着力が小さくなるからである。
こうして、給紙装置10から送り出された用紙Pが、吸着プラテン60による吸着力によって載置面54に吸着されながら搬送方向Aに搬送される。さらにこのとき、搬送ベルト53の載置面54上に吸着されつつ搬送されてきた用紙Pが4つのインクジェットヘッド2のすぐ下方(吐出面2aと対向する領域)を順に通過する際に、制御部100が各インクジェットヘッド2を制御し、用紙Pに向けて各色のインクを吐出する。これにより、用紙Pに所望のカラー画像が形成される。
本実施形態は、以上に説明したように、吸着プラテン60により用紙Pを搬送ベルト53に吸着させる。しかし、吸着プラテン60による吸着力は、搬送ベルト53と用紙Pの間にのみ発生するわけではない。例えば図5において電気抵抗Rgbに並列に接続されたコンデンサに示されるように、吸着プラテン60と搬送ベルト53との間隙を挟んで電荷が蓄積する。吸着プラテン60と搬送ベルト53との間に電荷が蓄積すると、搬送ベルト53が吸着プラテン60へと吸着され、搬送ベルト53と吸着プラテン60との間に働く静電気力と摩擦力が大きくなるため、搬送ベルト53の搬送負荷が大きくなってしまう。
そこで、本実施形態では、上記の問題を回避又は抑制するため、表層材62及び63の上面に低抵抗部材66及び67が積層されている。低抵抗部材66は表層材64の全面を覆っており、低抵抗部材67は表層材65の全面を覆っている。低抵抗部材66及び673の上面は水平に沿って形成され、互いに同じ高さに配置されている。低抵抗部材66及び67は、金属などの電気伝導性のよい材料から構成され、体積抵抗率が低いほど好ましいが、表層材64及び65の体積抵抗率より低ければどのような材質が用いられてもよい。本実施形態では表層材64及び65は、上記のとおり1010〜1014Ωcm程度の体積抵抗率を有しているため、低抵抗部材66及び67の体積抵抗率は1010Ωcm程度までの大きさに調整されればよいが、ある実施例に関して10Ωcm程度の大きさにすると顕著な効果が生じることが確認されている。
体積抵抗率の低い低抵抗部材66及び67が上記のように表層材64及び65と搬送ベルト53との間に設けられることにより、搬送ベルト53及び吸着プラテン60間に蓄積される電荷量が少なくなり、これらの間に吸着力が発生しにくくなる。これは、以下の理由による。上記の通り、迂回経路の抵抗値Rbm及びRkmは、いずれも主経路の抵抗値に比べてかなり大きいため、図5の回路はほぼ主経路のみの回路と等価とみなせる。したがって、図5の回路は各抵抗が直列に接続された回路とみなせばよく、回路全体の抵抗値は、2*(Rk+Rt+Rgb+Rb+Rgp)+Rpと表される。そして、搬送ベルト53及び吸着プラテン60間の間隙に印加される電圧Vgbは、Vgb=V*Rgb/{2*(Rk+Rt+Rgb+Rb+Rgp)+Rp}と表される。
そこで、低抵抗部材66及び67が設けられる場合とこれらが設けられない場合とを比べると、低抵抗部材66及び67が設けられる場合には、これらが設けられない場合と比べて表層材64及び65と搬送ベルト53との間の抵抗値が抵抗値Rtの分だけ増加する。一方、搬送ベルト53と接触する部材は、表層材64及び65から、低抵抗部材66及び67に変わるが、表層材の電気抵抗Rkよりも低抵抗部材の電気抵抗Rtの方が小さいため、接触抵抗Rgbが低下する。
しかし、Rtは、Rk,Rb,Rpと比べると非常に小さい。例えば、表層材64及び65の体積抵抗率は、上述のように、1010Ωcm以上の大きさである一方で、低抵抗部材66及び67の体積抵抗率は1Ωcm以下である。また、Rgbの大きさはもともとRk,Rb,Rpに比べると非常に小さいため、Rgbが低下したとしても、図5の回路全体の抵抗値に与える影響はわずかである。したがって、低抵抗部材66及び67が設けられる場合とこれらが設けられない場合とでは、図5の回路全体の抵抗値における変化は僅かである。
よって、上記のVgbを表す式において、分母の2*(Rk+Rt+Rgb+Rb+Rgp)+Rpの大きさは、低抵抗部材66及び67が設けられる場合とこれらが設けられない場合との間でほとんど変わらない。しかし、分子のRgb自体は減少するため、全体としては、Vgbは小さくなる。搬送ベルト53及び吸着プラテン60間に蓄積する電荷Qは、これらの部材間の静電容量Cとこれらの部材間に印加される電圧Vgbとの積で表される。つまり、Q=C*Vgbである。ここで、静電容量Cは、これらの部材間に存在する空気の物性によるため、低抵抗部材66及び67の有無に依らず一定である。したがって、低抵抗部材66及び67が設けられる場合には、これらが設けられない場合と比べると、電圧Vgbが低下した分、電荷Qも減少する。これによって、搬送ベルト53及び吸着プラテン60間に発生する吸着力が小さくなる。
これに対して、用紙P及び搬送ベルト53間に発生する吸着力は、低抵抗部材66及び67が設けられた場合でも、これらが設けられない場合と比べてあまり変化しない。これは、以下の理由による。上記の通り、低抵抗部材66及び67が設けられる場合に、図5の回路全体の抵抗値は2*(Rk+Rt+Rgb+Rb+Rgp)+Rpと表される。そして、搬送ベルト53と用紙Pの間隙に印加される電圧Vgpは、Vgp=V*Rgp/{2*(Rk+Rt+Rgb+Rb+Rgp)+Rp}と表される。
そして、上記の通り、低抵抗部材66及び67が設けられる場合は、これらが設けられない場合と比べて、図5の回路全体の抵抗値はあまり変化しない。搬送ベルト53と用紙Pの間隙の抵抗値Rgpは低抵抗部材66及び67の有無によって変化しないので、上記のVgpの式から分かるように、Vgpは変化せず、用紙Pと搬送ベルト53との間に蓄積する電荷Q=C*Vgpも変化しない。よって、用紙P及び搬送ベルト53間に発生する吸着力は変化しない。
一方、表層材64及び65の上にさらに上記のような低抵抗部材66及び67を設けると、ベース部材61の上面61aと低抵抗部材66及び67の上面との間の段差が大きくなり、吸着プラテン60の上面に凹凸が生じる。この場合、搬送ベルト53が吸着プラテン60の上面に形成された凹凸に引っ掛かり、搬送ベルト53が円滑に搬送されにくくなるおそれがある。
これに対して本実施形態では、主走査方向に関して低抵抗部材66及び67同士の間に中間部材68が設けられている。中間部材68は、上面が水平に沿って形成され、低抵抗部材66及び67の上面と同じ高さに配置されている。これにより、中間部材68並びに低抵抗部材66及び67において搬送ベルト53側の表面が、水平な一平面に沿って並ぶように配置されている。また、中間部材68は、主走査方向に関して低抵抗部材66及び67との間に隙間が生じないように配置されている。中間部材68の材質は、低抵抗部材66及び67間や電極62及び63間に短絡が生じないようにするため、体積抵抗率が高いほどよく、樹脂材料などの絶縁性を有する材質であることが好ましい。このような中間部材68を設けることにより、低抵抗部材66及び67の間に凹みが生じることが回避され、吸着プラテン60の上面の平坦度が向上する。これにより、搬送ベルト53が円滑に搬送される。また、中間部材68は、搬送ベルト53との摩擦帯電を防止するために、搬送ベルト53と同じ材料、または、搬送ベルト53と帯電系列の近い材料であることが好ましい。
なお、電極62及び63同士、表層材64及び65同士、並びに低抵抗部材66及び67同士は、いずれも上面が同じ高さに配置されている。しかし、これらの面の高さ同士に多少のずれがあってもよい。この場合には、中間部材68は、低抵抗部材66及び67間の凹みを浅くするか、凹みをなくすように配置されていればよい。
また、中間部材68は、主走査方向に関して低抵抗部材66及び67の間に隙間が生じないように配置されているが、図6の中間部材168のように、低抵抗部材66及び67との間に隙間が生じるように配置されてもよい。また、中間部材168は、電極62及び63からも離隔している。この場合、低抵抗部材66及び67間や電極62及び63間を短絡することがないため、中間部材168の材質は、半導電シートなどの電気伝導性をある程度有する材質であってもよい。
本実施形態では、電極62、表層材64及び低抵抗部材66が互いにほぼぴったり重なり合う平面形状に形成され、電極63、表層材65及び低抵抗部材67も互いにほぼぴったり重なり合う平面形状に形成されている。したがって、これらを作製する際は、打ち抜き加工によって容易に形成できる。例えば、電極62及び63を構成するシート材、表層材64及び65を構成するシート材、低抵抗部材66及び67を構成するシート材を順に積層し、その後に電極62及び63の平面形状を残すようにシート材の積層体を積層方向に打ち抜くことによって、電極62及び63、表層材64及び65、並びに低抵抗部材66及び67を容易に形成することができる。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態について図7を参照しつつ説明する。第2の実施形態において第1の実施形態との違いは、吸着プラテンの構成のみであり、その他の構成については説明を省略する。また、吸着プラテンに関しても共通の構成については同じ記号を付し、説明を適宜省略する。
第2の実施形態の吸着プラテン260は、第1の実施形態と同様のベース部材61と、その上面に接着された電極62及び63とを含んでいる。電極62及び63の上面には、表層材264が積層されている。表層材264は、ベース部材61の上面の全域に亘って一体に形成されている。表層材264の上面には、低抵抗部材266及び267が積層されている。低抵抗部材266は平面視において電極62とほぼぴったり重なり合う形状に形成され、低抵抗部材267は平面視において電極63とほぼぴったり重なり合う形状に形成されている。
低抵抗部材266には、これを厚み方向に貫通する複数の貫通領域266aが形成されている。つまり、貫通領域266aは、電極62と搬送ベルト53間で低抵抗部材が配置されていない本発明の未配置領域に対応している。これらの貫通領域266a内には、高抵抗部材271又は273が充填されている。高抵抗部材271及び273は、低抵抗部材266及び267のいずれよりも体積抵抗率の高い材質から構成されている。高抵抗部材271は主走査方向に関して吸着プラテン260の中央部に配置され、高抵抗部材273は主走査方向に関して吸着プラテン260の端部に配置されている。
同様に、低抵抗部材267にもこれを厚み方向に貫通する複数の貫通領域が形成されており、電極62と搬送ベルト53間で低抵抗部材が配置されていない本発明の未配置領域が形成されている。これらの貫通領域内には高抵抗部材271又は272が充填されている。高抵抗部材271及び272は、低抵抗部材266及び267のいずれよりも体積抵抗率の高い材質から構成されている。高抵抗部材271は主走査方向に関して吸着プラテン260の中央部に配置され、高抵抗部材272は主走査方向に関して吸着プラテン260の端部に配置されている。
本実施形態によると、第1の実施形態と同様、低抵抗部材266及び267が設けられることにより、これらが設けられない場合と比べて搬送ベルト53及び吸着プラテン260間に発生する吸着力が小さい。一方、高抵抗部材271〜273が配置された領域は、低抵抗部材266及び267のいずれも配置されておらず、これらが配置された領域と比べて電荷が蓄積しやすく、吸着力が発生しやすい。したがって、全体としては搬送ベルト53の搬送負荷が抑制されている一方で、高抵抗部材271〜273が配置された一部の領域において吸着力が発生し、搬送ベルト53を吸着プラテン260側に引き寄せる。これにより、搬送ベルト53が吸着プラテン260から離隔する方向に浮き上がるのが抑制される。
ここで、高抵抗部材271は、主走査方向に関して吸着プラテン260の中央部に配置されているため、搬送ベルト53の中央部に対向する。したがって、搬送ベルト53の中央部が吸着プラテン260側に引き寄せられるため、搬送ベルト53が浮き上がるのがバランスよく抑制される。また、高抵抗部材272及び273は、主走査方向に関して吸着プラテン260の両端部に配置されているため、搬送ベルト53の両端部に対向する。したがって、搬送ベルト53の両端部が吸着プラテン260側に引き寄せられるため、やはり搬送ベルト53が浮き上がるのがバランスよく抑制される。このように、高抵抗部材は、主走査方向に関して吸着プラテン260の中央に対して対称に配置されていることが好ましい。
本実施形態では表層材264が電極62や低抵抗部材266等を水平方向に跨ぐように形成されているため、打ち抜きによってこれらを同時に形成することはできない。したがって、電極62及び63上に表層材264を積層した後、低抵抗部材266や267を構成するシート材を表層材264の上面に接着したり、表層材264の上面に導電コーティング処理を施したりすることにより低抵抗部材266や267を形成することが好ましい。
以下、上述の実施形態に基づいて構成された一実施例について説明する。図8は、本実施例の構成を示す模式図である。本実施例は、上述の実施形態におけるベルトローラ51及び52、搬送ベルト53並びに吸着プラテン60に対応するベルトローラ351及び352、搬送ベルト353並びに吸着プラテン360を有している。また、ベルトローラ352の回転軸には駆動ベルト355が巻き掛けられている。駆動ベルト355は、ベルトローラ352とは反対側において駆動モータ356の駆動軸に巻き掛けられている。駆動モータ356には駆動モータ356の負荷を測定する負荷測定器357が接続されている。駆動モータ356が作動するとその駆動力が駆動ベルト355を介してベルトローラ352に伝達され、ベルトローラ352が回転する。搬送ベルト353はベルトローラ352の回転によって走行する。負荷測定器357は、そのときの駆動モータ356の負荷を測定する。したがって、その測定値は、搬送ベルト353の搬送負荷を示している。
図9(a)は、本実施例で用いられた吸着プラテン360の縦断面図である。吸着プラテン360は、上述の実施形態におけるベース部材61、電極62及び63、表層材264並びに低抵抗部材66及び67に対応するベース部材361、電極362及び363、表層材364並びに低抵抗部材366及び367を有している。本実施例では表層材364は、第2の実施形態における表層材264のように、ベース部材361の上面の全域に亘って一体に形成されている。図9(b)は、本実施例に対する比較例の構成を示す縦断面図である。比較例の吸着プラテン460は実施例の構成から低抵抗部材366及び367が除かれたもので、低抵抗部材366及び367の代わりに表層材364が搬送ベルト353の内周面に対向している。
本実施例に関しては、低抵抗部材366及び367を構成する材料が互いに異なる実施例1及び実施例2について、搬送ベルト353の搬送負荷に関する効果を確認する実験がなされた。この実験において、表層材364にはポリフッ化ビニリデンからなるシートが用いられ、その厚みは0.1mm、体積抵抗率は1012Ω・cmとされた。搬送ベルト353にはポリイミドが用いられ、その厚みは0.09mm、体積抵抗率は1011Ω・cmとされた。用紙PにはA4普通紙が用いられた。低抵抗部材366及び367の厚みは互いにほぼ同じとされ、約0.1mmとされた。実施例1及び2において低抵抗部材366及び367に用いられた材質及びその物性は表1に示すとおりである。なお、表1において比較例の摩擦係数は、表層材364と搬送ベルト353の間に作用する摩擦力に係るものであり、実施例1及び2の摩擦係数は、低抵抗部材366及び367と搬送ベルト353の間に作用する摩擦力に係るものである。また、ETFEはテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体を示している。
Figure 0004968324
表2は、上記の条件で電極362及び363間に電圧を印加して用紙Pを吸着させつつ、駆動モータ356に搬送ベルト353を駆動させた際に、負荷測定器357によって搬送ベルト353に掛かる負荷を測定した結果を示している。電極362及び363間には3kVの電圧が印加された。表2の率は、比較例における搬送負荷を100%としたときの実施例及び比較例の搬送負荷を示す百分率である。
表2に示すように、実施例1及び実施例2は比較例に比べて負荷が大幅に低減されている。例えば、実施例1及び2は、表1に示すように比較例と比べて摩擦係数が大きいか同程度であるにも関わらず、比較例よりも搬送負荷が大幅に低減されている。これは、比較例と異なり、実施例1及び2に低抵抗部材366及び367が設けられているためと考えられる。また、実施例2は実施例1よりも摩擦係数が小さいが、実施例2の摩擦係数を実施例1の摩擦係数で割った値(=0.27/0.34)よりも、実施例2の搬送負荷を実施例1の搬送負荷で割った値(=0.11/0.19)の方が小さい。つまり、搬送負荷が摩擦係数のみに単純に比例すると仮定した場合に低減する幅よりもさらに搬送負荷が低減している。これは、実施例1よりも実施例2の方が低抵抗部材366及び367の体積抵抗率が小さく、実施例1よりも実施例2の方が、搬送ベルト353と吸着プラテン360間の吸着力が小さくなったためと考えられる。
Figure 0004968324
次に、用紙Pを搬送ベルトに吸着させるのに必要な電極362及び363間に印加する電圧を測定した。この測定では、はがきサイズの用紙Pに約10mmのカールをつけ、その用紙Pを搬送ベルト361の外周面に載置した。そして、電極362及び363間の印加電圧を徐々に上げていき、用紙Pの全面が吸着するのに必要な印加電圧を測定した。表3はその測定結果を示している。表3の○は用紙Pの全面が吸着した場合を示し、×は吸着しなかった場合を示している。表3に示すように、比較例、実施例1及び実施例2のいずれも、用紙Pの全面が吸着するのに必要な印加電圧は3kVであった。
Figure 0004968324
以上の実験から、実施例1及び実施例2のいずれに関しても用紙Pの吸着力の低下を招くことなく、搬送ベルト353と吸着プラテン360間の吸着力のみを比較例よりも大幅に低減できることが確認できた。
<その他の変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上述の第1及び第2の実施形態のいずれにおいても、低抵抗部材は表層材に直接積層されており、製造工程において低抵抗部材を表層材上に形成しやすくなっている。しかし、低抵抗部材が搬送ベルト53において吸着プラテン60に対向する側の表面に固定されていてもよい。このとき、搬送ベルト53の電気抵抗Rbよりも低抵抗部材の電気抵抗Rtの方が小さいため、低抵抗部材が設けられていない場合の表層材と搬送ベルトとの接触抵抗に比べて、低抵抗部材が設けられた場合の表層材と低抵抗部材との接触抵抗が小さくなって、両者間に発生する吸着力が抑制され、搬送ベルトの移動抵抗が小さくなる。以下、この理由について説明する。
低抵抗部材が搬送ベルト53において吸着プラテン60に対向する側の表面に固定されている場合と固定されていない場合とを比べると、低抵抗部材が固定されている場合には、固定されていない場合と比べて表層材と搬送ベルトとの間の抵抗値が抵抗値Rtの分だけ増加する。一方、表層材と接触する部材は、搬送ベルトから低抵抗部材に変わるが、搬送ベルトの電気抵抗Rbよりも低抵抗部材の電気抵抗Rtの方が小さいため、表層材と低抵抗部材との接触抵抗Rgbが低下する。
しかし、Rtは、Rk,Rb,Rpと比べると非常に小さい。例えば、表層材64及び65の体積抵抗率は、上述のように、1010Ωcm以上の大きさである一方で、低抵抗部
材66及び67の体積抵抗率は1Ωcm以下である。また、Rgbの大きさはもともとRk,Rb,Rpに比べると非常に小さいため、Rgbが低下したとしても、図5の回路全体の抵抗値に与える影響はわずかである。したがって、低抵抗部材66及び67が設けられる場合とこれらが設けられない場合とでは、図5の回路全体の抵抗値における変化は僅かである。
よって、Vgbを表す式Vgb=V*Rgb/{2*(Rk+Rgb+Rt+Rb+Rgp)+Rp}において、分母の2*(Rk+Rgb+Rt+Rb+Rgp)+Rpの大きさは、低抵抗部材が設けられる場合とこれらが設けられない場合との間でほとんど変わらない。しかし、分子のRgb自体は減少するため、全体としては、Vgbは小さくなる。搬送ベルト(低抵抗部材)及び吸着プラテン(表層材)間に蓄積する電荷Qは、これらの部材間の静電容量Cとこれらの部材間に印加される電圧Vgbとの積で表される。つまり、Q=C*Vgbである。ここで、静電容量Cは、これらの部材間に存在する空気の物性によるため、低抵抗部材の有無に依らず一定である。したがって、低抵抗部材が設けられる場合には、これらが設けられない場合と比べると、電圧Vgbが低下した分、電荷Qも減少する。これによって、搬送ベルト(低抵抗部材)及び吸着プラテン(表層材)間に発生する吸着力が小さくなる。
これに対して、用紙P及び搬送ベルト間に発生する吸着力は、低抵抗部材が設けられた場合でも、これらが設けられない場合と比べてあまり変化しない。これも上述した第1の実施形態と同じ理由である。要は低抵抗部材が、表層材64又は65と搬送ベルト53とに挟まれた位置に配置されればよい。
また、上述の第1及び第2の実施形態では、平面視において低抵抗部材が電極62又は63とほぼぴったり重なる形状を有している。しかし、低抵抗部材が電極62や63と同じ形状でなくてもよい。例えば、低抵抗部材66の主走査方向に関する幅が電極62の長尺部62aの幅より小さくてもよいし、大きくてもよい。いずれにしても、低抵抗部材66及び67の幅は、電極62及び63の幅に対して、用紙Pの吸着力の大きさや搬送ベルト53の搬送条件等が適切な範囲になるように調整されることが好ましい。
また、上述の第2の実施形態では、低抵抗部材266及び267の貫通領域に高抵抗部材が充填されているが、これらの貫通領域に高抵抗部材が充填されず、空のままであってもよい。この場合にも、低抵抗部材266や267が配置された領域と比べて、貫通領域に対応する位置の表層材には電荷が溜まりやすくなり、搬送ベルト53が浮き上がるのが抑制される。
また、上述の第1及び第2の実施形態の構成は、互いに適宜組み合わせて用いられてもよい。例えば、第1の実施形態の低抵抗部材66及び67に貫通領域が形成され、高抵抗部材が充填されてもよいし、第2の実施形態の低抵抗部材266及び267間に中間部材が配置され、吸着プラテン260の上面の平坦度が改善されてもよい。
また、上述の実施形態では、エンドレスの搬送ベルト53の載置面上に用紙Pを吸着させ、搬送ベルト53を移動させることで用紙Pを搬送させている。しかし、これ以外の搬送方式によって用紙Pが搬送されてもよい。例えば、副走査方向に沿って往復移動する搬送部材上に用紙Pを吸着させ、搬送部材を移動させることで用紙Pを搬送させてもよい。この場合には、搬送部材において用紙Pが載置される面とは反対側に吸着プラテン60が配置されればよい。
また、上述の実施形態は、ノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドに本発明を適用した一例であるが、本発明を適用可能な対象はこのようなインクジェットヘッドに限られない。例えば、導電ペーストを吐出して基板上に微細な配線パターンを形成したり、あるいは、有機発光体を基板に吐出して高精細ディスプレイを形成したり、さらには、光学樹脂を基板に吐出して光導波路等の微小電子デバイスを形成するための、液滴吐出ヘッドに適用することができる。さらに、サーマル方式などその他の方式で印字する記録ヘッドに適用してもよい。
1 インクジェットプリンタ
1a 筐体
2 インクジェットヘッド
50 搬送機構
53 搬送ベルト
54 載置面
60,260 吸着プラテン
62,63 電極
64,65,264,265 表層材
66,67,266,267 低抵抗部材
68,168 中間部材
271-273 高抵抗部材

Claims (12)

  1. 記録媒体が載置される載置面を有する搬送部材を所定の経路に沿って移動させることにより前記搬送部材に載置された記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記載置面とは反対側の表面に対向する第1及び第2の電極を有し、当該第1及び第2の電極間に電圧を印加して前記載置面上の記録媒体を前記載置面に吸着させる吸着手段とを備えており、
    前記第1の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第1の表層材が前記第1の電極の表面に積層され、
    前記第2の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第2の表層材が前記第2の電極の表面に積層され、
    前記第1の電極との間に前記第1の表層材を挟む位置であって前記第1の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記第1の表層材より体積抵抗率が低い材料からなる第1の低抵抗部材が前記第1の表層材に固定され、
    前記第2の電極との間に前記第2の表層材を挟む位置であって前記第2の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記第2の表層材より体積抵抗率が低い材料からなる第2の低抵抗部材が前記第2の表層材に固定され、
    前記第1及び第2の低抵抗部材が中間部材を挟んで互いに離隔すると共に、いずれも前記第1及び第2の電極間を跨いでおらず、
    前記中間部材は、前記第1及び第2の低抵抗部材より体積抵抗率が高い材料からなることを特徴とする媒体搬送装置。
  2. 前記第1の電極及び第2の電極のそれぞれは、前記所定の経路に沿って延在する複数の長尺部を有し、これら長尺部が前記所定の経路と直交する方向に交互に配置された櫛歯状に構成されており、
    前記第1の低抵抗部材、前記第2の低抵抗部材及び前記中間部材は、前記直交する方向に並んでいることを特徴とする請求項1に記載の媒体搬送装置。
  3. 前記第1の低抵抗部材において前記搬送部材に対向した表面、前記第2の低抵抗部材において前記搬送部材に対向した表面、及び、前記中間部材において前記搬送部材に対向した表面が、一平面に沿うように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の媒体搬送装置。
  4. 記録媒体が載置される載置面を有する搬送部材を所定の経路に沿って移動させることにより前記搬送部材に載置された記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記載置面とは反対側の表面に対向する第1及び第2の電極を有し、当該第1及び第2の電極間に電圧を印加して前記載置面上の記録媒体を前記載置面に吸着させる吸着手段とを備えており、
    前記第1の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第1の表層材が前記第1の電極の表面に積層され、
    前記第2の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第2の表層材が前記第2の電極の表面に積層され、
    前記第1の電極との間に前記第1の表層材を挟む位置であって前記第1の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記第1の表層材より体積抵抗率が低い材料からなる第1の低抵抗部材が前記第1の表層材に固定され、
    前記第2の電極との間に前記第2の表層材を挟む位置であって前記第2の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記第2の表層材より体積抵抗率が低い材料からなる第2の低抵抗部材が前記第2の表層材に固定され、
    前記第1及び第2の低抵抗部材が短絡しないように互いに離隔していると共に、いずれも前記第1及び第2の電極間を跨いでいないことを特徴とする媒体搬送装置。
  5. 前記第1の電極及び第2の電極のそれぞれは、前記所定の経路に沿って延在する複数の長尺部を有し、これら長尺部が前記所定の経路と直交する方向に交互に配置された櫛歯状に構成されており、
    前記第1低抵抗部材と前記第2低抵抗部材の間には前記直交する方向に関して隙間が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の媒体搬送装置。
  6. 前記第1及び第2の電極の少なくともいずれかと前記搬送部材との間に、前記第1及び第2の低抵抗部材が配置されていない領域である未配置領域が含まれていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の媒体搬送装置。
  7. 記録媒体が載置される載置面を有する搬送部材を所定の経路に沿って移動させることにより前記搬送部材に載置された記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記載置面とは反対側の表面に対向する第1及び第2の電極を有し、当該第1及び第2の電極間に電圧を印加して前記載置面上の記録媒体を前記載置面に吸着させる吸着手段とを備えており、
    前記第1の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第1の表層材が前記第1の電極の表面に積層され、
    前記第2の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第2の表層材が前記第2の電極の表面に積層され、
    前記第1の電極との間に前記第1の表層材を挟む位置であって前記第1の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記第1の表層材より体積抵抗率が低い材料からなる第1の低抵抗部材が前記第1の表層材に固定され、
    前記第2の電極との間に前記第2の表層材を挟む位置であって前記第2の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記第2の表層材より体積抵抗率が低い材料からなる第2の低抵抗部材が前記第2の表層材に固定され、
    前記第1及び第2の低抵抗部材同士が離隔しており、
    前記第1及び第2の電極の少なくともいずれかと前記搬送部材との間に、前記第1及び第2の低抵抗部材が配置されていない領域である未配置領域が含まれていることを特徴とする媒体搬送装置。
  8. 記録媒体が載置される載置面を有する搬送部材を所定の経路に沿って移動させることにより前記搬送部材に載置された記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記載置面とは反対側の表面に対向する第1及び第2の電極を有し、当該第1及び第2の電極間に電圧を印加して前記載置面上の記録媒体を前記載置面に吸着させる吸着手段とを備えており、
    前記第1の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第1の表層材が前記第1の電極の表面に積層され、
    前記第2の電極より体積抵抗率が高い材料からなる第2の表層材が前記第2の電極の表面に積層され、
    前記第1の電極との間に前記第1の表層材を挟む位置であって前記第1の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記搬送部材より体積抵抗率が低い材料からなる第1の低抵抗部材が前記搬送部材に固定され、
    前記第2の電極との間に前記第2の表層材を挟む位置であって前記第2の表層材と前記搬送部材とに挟まれた位置で、前記搬送部材より体積抵抗率が低い材料からなる第2の低抵抗部材が前記搬送部材に固定され、
    前記第1及び第2の低抵抗部材同士が離隔しており、
    前記第1及び第2の電極の少なくともいずれかと前記搬送部材との間に、前記第1及び第2の低抵抗部材が配置されていない領域である未配置領域が含まれていることを特徴とする媒体搬送装置。
  9. 前記第1及び第2の低抵抗部材のいずれよりも体積抵抗率が高い材料からなる高抵抗部材が、前記未配置領域に配置されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の媒体搬送装置。
  10. 前記未配置領域が、前記載置面に沿った方向であって搬送方向とは直交する方向に関する前記搬送部材の両端及び中央の少なくともいずれかと対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の媒体搬送装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の媒体搬送装置と、
    前記媒体搬送装置が搬送した記録媒体に印字処理を施す記録ヘッドとを備えていることを特徴とする記録装置。
  12. 前記第1及び第2の電極の両方が、前記搬送部材において前記記録ヘッドに最も近い領域を前記記録ヘッドとの間に挟む位置に配置されており、
    前記第1の低抵抗部材が、前記第1の電極と前記記録ヘッドとの間に挟まれており、
    前記第2の低抵抗部材が、前記第2の電極と前記記録ヘッドとの間に挟まれていることを特徴とする請求項11に記載の記録装置。
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