JP4967238B2 - 細胞培養容器の製造方法および細胞培養容器 - Google Patents

細胞培養容器の製造方法および細胞培養容器 Download PDF

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Description

本発明は、細胞培養容器の製造方法および細胞培養容器に関する。
肝細胞、腎細胞、乳腺上皮細胞等の機能性細胞を三次元の立体構造である細胞凝集体の形態に培養する方法は、それら細胞の機能発現を維持することで、バイオリアクターの生成または薬効や毒物の評価、人工臓器の開発研究等様々な分野用途で応用されており、近年では再生医療分野の基礎研究における幹細胞の分化・誘導等のステージで三次元培養は重要な培養手法の一つとなっている。
三次元培養をおこなう場合、ローラーボトル等で物理的な回転力を与えて細胞凝集塊を作る方法や、使用する培養容器の表面状態をコントロールして細胞と培養容器表面との相互作用を無くす方法があり、培養容器の表面状態をコントロールする方法としてはこれまでに培養容器の表面にコラーゲンゲルをコーティングする方法や親水性のポリマーをコーティングする技術が開示されている(例えば特許文献1)。
しかしながら、ポリヒドロキシエチルメタクリレート共重合体またはポリイソプロピルアクリルアミドやプロピオネートといった親水性化合物を培養容器表面にコーティングする従来の方法(例えば非特許文献1)においては、コーティングした親水性化合物が培地水溶液中に溶出し、細胞の機能・形態に影響を与える可能性があった。
更にポリヒドロキシエチルメタアクリレート共重合体等を使用した場合は親水性化合物が放射線に対する耐性を有していないため、コーティング後に放射線で滅菌することが出来ないものが多く、無菌的な生産を余儀なくされていた。
容器表面にポリエチレンオキシドやプロピルイソシアネート等の親水性材料をグラフトする事により、表面に親水性を付与する方法(例えば非特許文献2)もあるが、親水性材料をグラフトする方法においてはグラフト鎖長を均一に制御する事が難しく、更にグラフト鎖の導入密度を上げる事が困難である事から、改質のばらつきが大きく、充分な改質効果を得る事が難しいという問題点を有していた。
また、いずれの方法も細胞の接着を完全に防止する事は難しく、培養する細胞の種類によって細胞凝集塊の一部が基材に接着し、その接着した部分から伸展増殖してしまうといった三次元培養としては不完全な形態の細胞凝集塊しか得られない場合が多かった。
特許公開平6−153905号公報 森ら、Bio Technology8巻、9号、1990 松田、生体材料、10巻、1号、p.18−35、1992
本発明の目的は、細胞培養容器の表面に対する細胞の接着・伸展増殖を防止し良好な三次元細胞凝集塊を得る事が出来る細胞培養容器の製造方法および細胞培養容器を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(7)に記載の本発明により達成される。
(1)細胞培養容器を、側鎖に第一の官能基を有する水溶性樹脂に浸漬し、前記細胞培養容器
の表面に被覆層を形成する第一の工程と、
前記被覆層を硬化する第二の工程と、
放射線を用いて滅菌する第三の工程と、
を有し、
前記水溶性樹脂は、下記式(Ia)に表されるものである
ことを特徴とする細胞培養容器の製造方法。

(2)前記細胞培養容器の表面には、予め第二の官能基が形成されている(1)に記載の細胞培養容器の製造方法。
(3)前記細胞培養容器は、樹脂製である(1)または(2)に記載の細胞培養容器の製造方法。
(4)前記第二の工程は、光照射により前記被覆層を硬化させるものである(1)ないし(3)のいずれかに記載の細胞培養容器の製造方法。
(5)
前記第二の工程は、放射線照射により前記被覆層を硬化させるものである(1)ないし()のいずれかに記載の細胞培養容器の製造方法。
(6)前記細胞培養容器に対する前記水溶性樹脂の固定は、主として前記第一の官能基と
前記第二の官能基とが共有結合することにより行われているものである(2)ないし(5)のいずれかに記載の細胞培養容器の製造方法。
(7)(1)ないし(6)のいずれかに記載の細胞培養容器の製造方法で製造されたことを特徴とする細胞培養容器。
本発明によれば、細胞培養容器の表面に対する細胞の接着・伸展増殖を防止し良好な三次元細胞凝集塊を形成する細胞培養容器およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の細胞培養容器の製造方法は、側鎖に官能基を有する水溶性樹脂に浸漬して前記細胞培養容器の表面に被覆層を形成する第一の工程と、前記被覆層を硬化する第二の工程と放射線を用いて滅菌する第三の工程により細胞培養容器の表面に前記水溶性樹脂を固定し、細胞培養容器として必須である滅菌をおこなうことを特徴とするものである。
前記側鎖に第一の官能基を有する水溶性樹脂は、感光性の反応基、放射線反応性の反応基、感熱性の反応基を含むことが好ましい。これらの中でも感光性の反応基を含むことが特に好ましい。これにより、簡易な製造設備で短時間に効率的に前記側鎖に第一の官能基を有する水溶性樹脂を架橋反応する事が出来る。
このような前記第一の官能基としては、窒素原子を含む官能基、硫黄原子を含む官能基、臭素原子を含む官能基、塩素原子を含む官能基またはそれらいずれの原子も含まない官能基等が挙げられる。これらの中でも窒素原子を含む官能基が好ましい。
具体的にはアジド基を含む官能基、ジアゾ基を含む官能基、ジアジド基を含む官能基等が挙げられる。これらの中でもアジド基を含む官能基が好ましい。これにより、実用的な300〜500nmの波長で反応させる事が出来、更に優れた解像性により皮膜の形成性を向上することができる。
側鎖に第一の官能基を有する水溶性樹脂を構成する水溶性樹脂としては、例えばポリ酢酸ビニルのけん化物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリメタアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、ポリペンタエリスリトールトリアクリレート、ポリペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリジエチレングリコールジアクリレート、およびそれらを構成するモノマー同士の共重合体、また2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと他のモノマー(例えばブチルメタクリレート等)との共重合体等が挙げられる。これらの中でもポリ酢酸ビニルのけん化物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールの中から選ばれる1種以上が好ましい。これにより、細胞の接着量を低減し、細胞凝集塊形成効果を向上することができる。
ここで、ポリ酢酸ビニルのけんか物とは、ポリビニルアルコールまたはビニルアルコールと他の化合物との共重合体をいう。さらには、ビニルアルコールと、親水基変性、疎水基変性、アニオン変性、カチオン変性、アミド基変性またはアセトアセチル基のような反応基変性等の変性酢酸ビニルのけん化物等も含まれる。
なお、ここで水溶性樹脂とは、25℃の水100gに対して1.0g以上溶解可能なものをいう。
前記水溶性樹脂の平均重合度は、特に限定されないが、100〜10,000が好ましく、特に200〜5,000が好ましい。平均重合度が前記下限値未満であると細胞培養容器の表面に均一に皮膜を成形するのが困難となる場合があり、前記上限値を超えると前記側鎖に第一の官能基を有する水溶性樹脂の粘度が高くなり作業性が低下する場合がある。
また、前記ポリ酢酸ビニルのけん化物を用いる場合、前記ポリ酢酸ビニルのけん化物のけん化度は特に限定されないが、該ポリ酢酸ビニル全体の20〜100mol%が好ましく、特に50〜95mol%が好ましい。前記ポリ酢酸ビニルのけん化度が前記範囲内であると、細胞の接着量の低減、細胞凝集塊形成効果が特に優れる。
前記側鎖に第一の官能基を有する水溶性樹脂としては、例えば下記式(I)で表されるものが好ましい。これにより、実用的な300〜500nmの波長で均一な皮膜が形成する事ができ、細胞の接着量を低減し、細胞凝集塊形成効果を低減する効果を特に向上することができる。
前記水溶性樹脂の式(I)で表されるRはカルボニルとアミンを有するアルキル基であれば特に限定するものではないが、例えば下記式(II)で表されるものが好ましい。これにより前記第一の官能基の合成が容易におこなえる。
細胞培養容器を、側鎖に第一の官能基を有する水溶性樹脂に浸漬する際、側鎖に第一の官能基を有する水溶性樹脂を溶媒に溶解した状態で浸漬することが好ましく、その際に使用する溶媒は水もしくは溶解度を高めるために水と有機溶媒の混合物を使用することができる。
例えば、前記式(I)で示される水溶性樹脂を使用する場合には、5ないし40容量%のアルコール水溶液を前記溶媒に使用することで、水溶性樹脂の溶解性が高くなり、均一な被覆層を形成することができる。
溶解する水溶性樹脂の濃度は0.01ないし30重量%が好ましく、特に0.1ないし10重量%が好ましい。
水溶性樹脂の濃度が前記下限値未満であっても、前記上限値を超えても、均一な被覆層が得られず、充分な細胞の接着低減効果が得られず良好な細胞凝集塊が形成されない。
充分な細胞の接着低減効果により良好な細胞凝集塊形成性が得られる被覆層の厚みとしては、2ないし5,000nmが好ましく特に10ないし4,000nmが好ましい。
このように、細胞培養容器の表面に予め被覆層を形成する工程により細胞の接着低減効果が得られ良好な細胞凝集塊形成に適した厚みの被覆層を得ることができる。
培養容器の必須条件である滅菌に関しては、エチレンオキサイドガス滅菌、感熱滅菌、蒸気滅菌、放射線滅菌等が挙げられるが、エチレンオキサイドガス滅菌は残留エチレンオキサイドの細胞に与える影響が懸念されるため好ましくなく、感熱滅菌、蒸気滅菌は樹脂材料の耐熱温度を上回る場合があることと、大量生産に向かない点で好ましくない。
γ線あるいは電子線を用いた放射線滅菌が好ましく、大量生産をおこなう場合は放射線透過性の点でγ線滅菌が特に好ましい。
放射線の吸収線量については特に限定するものではないが、当然の事ながら吸収線量が低すぎると滅菌性は確保されず、高すぎると細胞培養容器および被覆層が劣化してしまう。本発明における放射線の吸収線量としては1kGy以上、50kGy以下が好ましく、5kGy以上、30kGy以下が特に好ましい。これによって本発明の培養容器の特性を充分に保持したまま滅菌性を付与する事ができる。
細胞培養容器は浸漬する前に予めコロナ処理、プラズマ処理等により表面に第二の官能基が形成されていることが好ましく、特に酸素プラズマ処理により水酸基、カルボキシル基が導入されていることが好ましい。
それら極性基の導入により、細胞培養容器表面と水溶性樹脂との親和性が向上し、結果として均一な被覆層が得られる。さらに、形成された前記第二の官能基と前記第一の官能基との共有結合により細胞培養容器表面に対して強固に固定化された被覆層が得られ、溶出物の低減効果に優れる。
次に第二の工程すなわち形成した被覆層を硬化する工程について説明する。
第一の工程で形成された被覆層は第二の工程で硬化することによって、耐水性を獲得し細胞培養容器として使用しうる基本性能が付与される。さらに本発明の特徴である放射線耐性を有する細胞の接着が低減された表面を獲得する。
具体的には硬化により前記水溶性樹脂自体が架橋することで水不溶性になり、前記細胞培養容器の表面に予め第二の官能基が導入されている場合は、前記第一の官能基と前記第二の官能基とが共有結合することで表面の化学的および物理的刺激に対する耐性をより向上することができる。また、前記第一の官能基と、前記第二の官能基との共有結合に加えて前記細胞培養容器の表面の炭素―水素結合、炭素―炭素結合等との共有結合が混在してもよい。
硬化の方法としては水溶性樹脂の側鎖にある第一の官能基が反応しうるものであれば特に限定するものではなく、例えばジアゾ基、アジド基、シンモナイル基のような感光基であれば光照射により硬化させることが出来、ビニル基を有する場合は放射線により硬化させることが出来る。
光照射により硬化させる場合の光源は特に限定するものではなく、照度が5.0mW/cm2程度の超高圧水銀灯または0.1mW/cm2程度のUVランプを使用することも出来る。光照射による硬化は照度と照射時間で制御することが出来るため、照度の低い光源を用いる場合は照射時間を長くすればよく、反応性の高い感光基を選択した場合は蛍光灯下で硬化させることも可能である。
例えば5.0mW/cm2の超高圧水銀灯を使用した場合は1ないし10秒の照射で、0.1mW/cm2のUVランプを使用した場合は3ないし10分の照射で充分に硬化させることが出来る。
次に細胞培養容器について説明する。
前記細胞培養容器は、樹脂製の材料で構成されている。この樹脂材料は、前記細胞培養容器をディスポーザルタイプにすることができるのに加え、種々の形状を容易に成形できるものである。
前記樹脂材料としては、例えばポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン-プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等のメタクリル系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリアクリロニトリル等のアクリル系樹脂、プロピオネート樹脂等の繊維素系樹脂等が挙げられる。これらの中でも細胞培養容器に求められる成形性、透明性、放射線耐性の点においてポリスチレン樹脂が特に好ましい。
前記樹脂材料の重量平均分子量は、特に限定されないが、10,000〜500,000が好ましく、特に20,000〜100,000が好ましい。重量平均分子量が前記範囲内であると、細胞培養容器の成形性に優れる。
前記重量平均分子量は、例えばG.P.C.を用いたスチレン換算で求めることができる。
前記樹脂材料には成形性向上、耐候性向上を目的として、本発明の目的を損なわない範囲で炭化水素系、脂肪酸アミド系の滑剤やフェノール系、アミン系の酸化防止剤等の添加剤を添加することができる。
前記樹脂材料から前記細胞培養容器を製造する場合、例えば射出成形、ブロー成形、インジェクションブロー成形により前記細胞培養容器を製造することができる。
前記細胞培養容器としては、例えばマルチウェルプレートおよびシャーレ(ディッシュ)、フラスコ等の容器類が挙げられ、更にシート状の成形品であっても、容器底面等の細胞が培養できる環境下に設置して使用する事ができる。これらの中でも、、バイオリアクターの生成または薬効や毒物の評価、人工臓器の開発研究等で用いられる6〜384穴のマルチウェルプレートやシャーレとして用いられる事が好ましい。これにより、細胞凝集塊を用いた評価、研究の精度を向上させることが出来る。
更に特筆すべきは、本発明の細胞培養容器は細胞接着性が低く細胞凝集塊形成性が良好であるため、ラウンドボトムやVボトムと呼ばれる底面が半球若しくは円錐状のマルチウェルプレートを使用すると1ウェルに1個の細胞凝集塊が均一な大きさで形成される為、評価・研究に好適に用いる事が出来る。
以下、本実施形態に係る細胞培養容器の製造方法および細胞培養容器の効果についてまとめる。
本実施形態では、側鎖に第一の官能基を有する水溶性樹脂に浸漬して細胞培養容器の表面に被覆層を形成する第一の工程と、前記被覆層を硬化する第二の工程によって均一で培養液に対する溶出物のない親水性の被覆層を形成する事ができる。すなわち、上記第一の工程により密度の高い均一な被覆層を形成することが出来、なおかつ被覆層の厚みは側鎖に官能基を有する水溶性樹脂溶液の濃度と浸漬後の乾燥方法で容易にコントロールすることが出来る。
また、細胞培養容器を前記側鎖に第一の官能基を有する水溶性樹脂に浸漬して表面に被覆層を形成した後に形成した被覆層を硬化させ、放射線で滅菌することで特に細胞の接着がなく、コーティング層からの溶出物が少ない、さらに細菌汚染率が低く、生産性に優れた細胞培養容器を提供することができる。
また、形成した被覆層を第一の官能基の反応を利用して硬化させる第二の工程により形成した被覆層は架橋構造を取り、水溶性樹脂の溶出を抑えることができる。
放射線を用いて滅菌する第三の工程により、エチレンオキサイドガス滅菌のように培養細胞に影響を与えるガスの残留がなく、工業的な生産性に優れた滅菌をおこなうことが出来る。
細胞培養容器として樹脂材料を用いる事で目的に応じた形状の容器を容易に形成する事が出来るのに加えて、コストや取り扱い性の面でも優れる。更に表面に第二の官能基を導入する場合、ガラス等他の材料に比べて比較的容易に官能基の導入が可能である。
第一の官能基を有する水溶性樹脂はポリ酢酸ビニルのけん化物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールを用いる事で均一な親水性のコーティング層が形成され、良好な細胞の三次元凝集体を形成しうる細胞培養容器を製造する事が出来る。
更に、ポリ酢酸ビニルのけん化物は、該ポリ酢酸ビニル全体の20mol%以上100mol%以下けん化したものを用いる事で良好な細胞の三次元凝集体を形成しうる充分な親水性を有する表面となる。
第一の官能基に感光性の反応基を用いる事で、効率の良い架橋構造を構築する事が出来、反応時間も短いため生産効率に優れる。更に反応時に培養容器の基材に与える影響が少ない点で好ましい。
第一の官能基が窒素原子を含むアジド基であれば特に反応性に富み、効率の良い架橋構造を形成しやすい。
また、細胞培養容器に対する水溶性樹脂の固定が主として前記第一の官能基と前記第二の官能基との共有結合により行われていることで、水溶性樹脂が物理的な相互作用のみで固定されている表面に比べて、溶出物の量は低減し物理的な強度にも優れた表面となり細胞培養容器として好ましい。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
樹脂材料としてポリスチレン樹脂(PSジャパン社製、HF77)を用いて、射出成形(成形機:日精樹脂工業製 60t、シリンダー温度:175℃−230℃−240℃−180℃、射出速度:35%−35%−20%、射出圧力:40%−35%−30%、金型冷却:50℃)によりディッシュ(シャーレ)を形成した。得られたディッシュにプラズマ処理装置 (BRANSON/IPC社製 SERIES7000)を用いてプラズマ処理(酸素プラズマ5分)を行い、ディッシュの表面に第2の官能基を形成した。
なお、得られたチューブの形状は、高さ13mm、内径35mmφのディッシュであった。
次に、側鎖に第1の官能基を有する水溶性樹脂として側鎖にアジド基を有するポリビニルアルコール(東洋合成工業社製 AWP、水溶性樹脂の平均重合度1,800、第1の官能基の変性率0.6mol%)をアルミ箔で遮光をしたガラス容器中で、20容量%エタノール水溶液に溶解し、1.0重量%の溶液を調整した。
上述の第2の官能基を形成したディッシュを前記アルミ箔で遮光をしたガラス容器に1分間、浸漬した後、取り出し、40℃で60分一次乾燥した後、UVランプでUV光を0.1mW/cm2×5分間照射して前記側鎖に第1の官能基を有する水溶性樹脂を硬化した後純水で洗浄し、乾燥後、γ線を吸収線量15kGyで照射(ラジエ工業株式会社)して、本発明の細胞培養容器(ディッシュ)を得た。
得られたディッシュの表面には、前記側鎖に第1の官能基を有する水溶性樹脂で形成される層が厚さ250nmで形成されていた。
(実施例2)
UVランプの代わりに超高圧水銀灯でUV光を5.0mW/cm2×3秒間照射して前記側鎖に第1の官能基を有する水溶性樹脂を硬化した以外は、実施例1と同様にした。
得られたディッシュの表面には、前記側鎖に第1の官能基を有する水溶性樹脂で形成される層が厚さ250nmで形成されていた。
(実施例3)
UVランプの代わりに放射線照射(γ線5kGy)して前記側鎖に第1の官能基を有する水溶性樹脂を硬化した以外は、実施例1と同様にした。
得られたディッシュの表面には、前記側鎖に第1の官能基を有する水溶性樹脂で形成される層が厚さ250nmで形成されていた。
(実施例4)
ディッシュに予めプラズマ処理を行なわず、第2の官能基を形成しなかった以外は、実施例1と同様にした。
得られたチューブの表面には、前記側鎖に第1の官能基を有する水溶性樹脂で形成される層が厚さ180nmで形成されていた。
(実施例5)
樹脂材料としてメチルペンテン(TPX)樹脂(三井石油化学社製、RT−31)を用い、射出成形の条件を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
射出成形を成形機:日精樹脂工業製 60t、シリンダー温度:290℃−270℃−255℃−255℃、射出速度:40%−30%−15%、射出圧力:55%−40%−20%、金型冷却:50℃の条件で行なった。
得られたディッシュの表面には、前記側鎖に第1の官能基を有する水溶性樹脂で形成される層が厚さ250nmで形成されていた。
(比較例1)
実施例1の工程から第2の官能基を生成する工程から側鎖に第1の官能基を有する水溶性樹脂への浸漬、及びUVランプによる硬化、洗浄、乾燥までの工程を除いたディッシュを比較例1とした。
(比較例2)
第2の官能基を形成したディッシュを前記アルミ箔で遮光をしたガラス容器に1分間、浸漬した後、乾燥させずに取り出すと同時にUV光の照射を行った以外は、実施例1と同様にした。
得られたディッシュの表面には、前記側鎖に第1の官能基を有する水溶性樹脂で形成される層が厚さ450nm−4000nmの範囲でばらつきをもって形成されていた。
(比較例3)
水溶性樹脂として側鎖に官能基を有していないポリビニルアルコール:平均重合度約1,500、けん化度86〜90mol%(和光純薬社製、160−03055)を用いた以外は、実施例1と同様にした。
(比較例4)
第2の官能基を形成したディッシュを側鎖に第1の官能基を有する水溶性樹脂への浸漬、及びUVランプによる硬化、洗浄、乾燥までの工程を除き、ポリヒドロキシエチルメタクリレート共重合体(シグマアルドリッチ社製 poly−2hydroxyethlmethacrylate)の3重量%エタノール溶液に浸漬し、一晩乾燥させた以外は実施例1と同様にした。
得られた容器について、以下の評価を行なった。評価項目を内容と共に示す。得られた結果を表1に示す。
更に、実施例1と比較例1についてHepG2細胞の3日後の細胞形態を撮影した結果を図1に示す。
1.細胞凝集塊形成性の比較
1.1HepG2細胞を用いた細胞凝集塊形成性
HepG2細胞を1×104個/mLの濃度で2mLづつ播種(培地:DMEM+FBS10%)し、3日後の形態を観察するとともに、PBSで一旦洗浄した後にディッシュ表面に接着して残留している細胞数を計測した。
1.2V79細胞を用いた細胞凝集塊形成性
V79細胞を1×103個/mLの濃度で2mLづつ播種(培地:MEM+FBS5%)し、3日後の形態を観察するとともに、PBSで一旦洗浄した後にディッシュ表面に接着して残留している細胞数を計測した。
2.ラット初代肝実質細胞機能維持性の確認
コラゲナーゼ潅流法によりラット肝実質細胞を採取し、ディッシュに1×105個/mLの濃度で2mLづつ播種し、2日毎に培地交換を行いながら14日間培養を行い、アルブミンの合成量を測定した。
表1から明らかなようにHepG2細胞、V79細胞共に3日後の細胞形態は基材表面との接着部位を持たない浮遊凝集塊が形成されており、洗浄後のディッシュに接着残留している接着細胞数は0乃至数個であったのに対し、比較例1では凝集塊は形成されず接着単層の増殖状態で、比較例2、3、4においては接着細胞数からも明らかなように細胞凝集塊の一部が基材表面に接着増殖し、不完全な状態であった。
また、ラット初代肝実質細胞のアルブミン分泌能の比較により実施例と比較例の細胞機能維持性の差を明らかにされ、実施例で培養された細胞はその機能を良好に維持している事を確認した。
HepG2細胞の3日後の細胞形態を撮影した結果
本発明は表面への細胞の吸着を防ぎ、良好な浮遊凝集塊を形成する事ができる培養容器およびその製造方法であり、特にバイオリアクターの生成または薬効や毒物の評価、人工臓器の開発研究等で用いられる6〜384穴のマルチウェルプレートやディッシュ(シャーレ)として使用することで、細胞凝集塊を用いた評価、研究の精度を向上させることが出来る。

Claims (7)

  1. 細胞培養容器を、側鎖に第一の官能基を有する水溶性樹脂に浸漬し、前記細胞培養容器
    の表面に被覆層を形成する第一の工程と、
    前記被覆層を硬化する第二の工程と、
    放射線を用いて滅菌する第三の工程と、
    を有し、
    前記水溶性樹脂は、下記式(Ia)に表されるものである
    ことを特徴とする細胞培養容器の製造方法。
  2. 前記細胞培養容器の表面には、予め第二の官能基が形成されている請求項1に記載の細胞培養容器の製造方法。
  3. 前記細胞培養容器は、樹脂製である請求項1または2に記載の細胞培養容器の製造方法。
  4. 前記第二の工程は、光照射により前記被覆層を硬化させるものである請求項1ないし3のいずれかに記載の細胞培養容器の製造方法。
  5. 前記第二の工程は、放射線照射により前記被覆層を硬化させるものである請求項1ない
    のいずれかに記載の細胞培養容器の製造方法。
  6. 前記細胞培養容器に対する前記水溶性樹脂の固定は、主として前記第一の官能基と前記第二の官能基とが共有結合することにより行われているものである請求項2ないし5のいずれかに記載の細胞培養容器の製造方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の細胞培養容器の製造方法で製造されたことを特徴とする細胞培養容器。
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