JP4965637B2 - 冷蔵庫のヒータ装置組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、冷蔵庫に用いられるヒータ装置組立方法に関するものである。
一般に、冷蔵庫は、真空成形により形成された内箱と、その外側の金属外壁との間に形成された空間に発泡ウレタン断熱材を注入して発泡させることにより、冷蔵庫の貯蔵室の3方を囲う壁面を形成し、その貯蔵室の開口部には、同様に内部に発泡ウレタン断熱材が充填された扉が開閉自在に設けられている。
また、冷蔵庫には、庫内に設けられた各貯蔵室の温度を検知したり、除霜完了の検知を行う各種温度センサーや、各貯蔵室に冷気を送る送風機や、冷気の送風量を調整するためのダンパーなど、数多くの電装部品が庫内に配置され、これらの電装部品が庫外に設置される制御基板にリード線を介して接続されている。
また、冷蔵庫には、庫内の温度補償用、結露の防止用、凍結防止用、霜取り用等にヒータが使用されている(例えば、特許文献1参照)。これらのヒータは断熱層内のリード線を介して庫外の制御基板に接続される。また、結露防止用ヒータや貯蔵室温度補償用ヒータは、収納内容積の確保や人に触れ難くする等の安全性の面からもウレタン断熱層側に配置される。
実開昭61−203285号公報
ところで、仕向地(国)によっては、冷蔵庫の電源電圧が異なるため、電源電圧毎に専用のヒータが使用されているが、同じ外観部品を使用して、より広い範囲の仕向地向けに対応できるように、ヒータを共通化することが望ましい。
また、結露防止用のヒータや貯蔵室温度補償用のヒータは、管理コストの低減を図り、かつ異なる機種ごとに異なる種類のヒータを付けることによる、機種同士の付け間違いによる生産ロスを無くすため、冷蔵庫の機種が異っても同じものが使えるよう共通化することが望ましい。
冷蔵庫の場合、ウレタン発泡後に断熱層内に配置したヒータの交換は困難である。したがって、ヒータを付け間違えた場合には、全く無駄になり、生産ロスが大きい。例えば、野菜室の温度補償用のヒータ、給水タンクの凍結防止用のヒータ、および冷蔵庫扉の合わせ面の結露防止用のヒータは、ウレタン発泡前に取付けるが、キャビネットや扉のウレタン発泡後は、キャビネットや扉を破壊しないと、ヒータの取り出しが困難である。
また、温度補償用、凍結防止用、結露防止用などのヒータは、同じものを使用して共通化することが望ましいが、その共通化を実現するためには、各用途によって発熱量が異なるため、通電時間と休止時間を1サイクルとし、その1サイクルの中の通電時間の割合である通電率を調整機構により調整してヒータの発熱量を調整する必要がある。しかし、ヒータの通電率調整機構が万一故障した場合、ヒータが連続通電状態となり、安全な温度範囲を超える可能性がある。
したがって、共通化するヒータは、極く限られた用途のものであった。特に、給水タンクの凍結防止用のヒータや冷蔵庫扉の結露防止用のヒータは、ヒータサイズが小さく、ヒータ線のワット密度(ヒーター容量(ワット数)をヒータ表面積で割った値で、単位面積当たりのワット数、または、ヒーター容量(ワット数)をヒータ線長で割った値をいう)を安全な範囲に抑えることには無理がある。
また、特許文献1に記載されているように、分圧回路を用いたり、トランスを使用して変圧することにより、ヒータを共通化することも考えられが、これらの方法もコスト高となるばかりか、トランス等の設置に余分なスペースが必要となり、デメリットとなっている。
本発明は、上記に鑑み、冷蔵庫におけるヒータの共通化を図り得るヒータ装置組立方法の提供を目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、内箱と外壁とにより構成された空間に断熱層が形成され、内箱の内部を貯蔵室とする断熱箱体と、前記断熱層に埋設されたヒータ線を含むヒータとを備えた冷蔵庫に用いられるヒータ装置の組立方法であって、前記ヒータ線が複数のヒータ線に分割され、前記ヒータ線の両端部に接続される端部リード線、および分割されたヒータ線同士をヒータの外部で接続する中間リード線集束させて前記断熱層の外部に導出させ、電源電圧が100V系の場合にヒータ線同士を並列接続するために、複数のヒータ線同士を並列接続する配線パターンを有し前記ヒータを駆動制御する第1の制御基板を用い、前記断熱層の外部に導出させた前記端部リード線および中間リード線前記第1の制御基板の接続部に接続することで、分割されたヒータ線同士並列接続し、また、電源電圧が200V系の場合にヒータ線同士を直列接続するために、複数のヒータ線同士を直列接続する配線パターンを有し前記ヒータを駆動制御する第2の制御基板を用い、前記断熱層の外部に導出させた前記端部リード線および中間リード線前記第2の制御基板の接続部に接続することで、分割されたヒータ線同士直列接続し、前記第1の制御基板および第2の制御基板のうち配線接続に用いられる制御基板を、前記断熱層の外側に形成された前記断熱箱体の空間部に収容することを特徴とする。
上記構成によると、ヒータのヒータ線(ヒータ容量)を分割し、分割されたヒータ線同士を断熱層(外装部材)の外部で接続するので、電源電圧仕様によってヒータ線の接続の仕方を変更することで、ヒータ発熱量を変更することができ、連続通電状態になってもヒータ温度を安全な範囲に抑えることができる。したがって、例えば、100V系(100V〜127V)と200V系(200V〜240V)のいずれの電源電圧仕様であっても共通のヒータを使用することができ、管理コストを抑えることができる。さらに、いずれの電源電圧仕様であっても共通のヒータを使用することができるため、ヒータの付け間違いにより、断熱層(外装部材)を破壊する必要もなく、生産ロスを削減することができる。
また、断熱層(外装部材)の外部で電源電圧仕様によって接続する態様を変更する方法としては、分割されたヒータ線同士を並列接続するか、あるいは直列接続するかである。例えば、電源電圧100V系の場合、分割したヒータ線同士を並列に接続し、200V系の場合、分割したヒータ線同士を直列に接続して、各ヒータ線の発熱量を抑えることができる。
ヒータ線同士の外部接続の態様として、ヒータを制御する制御基板を利用する。すなわち、制御基板上にヒータの電気回路の一部を構成する配線パターンを形成し、この配線パターンによって、ヒータ線同士を並列接続または直列接続する。
好適な実施態様としては、ヒータ線同士を並列接続する配線パターンを有する第1の制御基板と、ヒータ線同士を直列接続する配線パターンを有する第2の制御基板とを準備し、電源電圧仕様によって、いずれの制御基板を使用するか決定すればよい。
ヒータ線同士を並列接続するヒータ装置は、ヒータを駆動制御する第1の制御基板が外装部材の外部に設けられ、該第1の制御基板には複数のヒータ線同士を並列接続する配線パターンが形成され、前記ヒータ線の両端部に接続される端部リード線、および分割されたヒータ線同士をヒータの外部で接続する中間リード線が、前記外装部材の外部に導出されると共に、前記第1制御基板の接続部に接続され、分割されたヒータ線同士が並列接続される。
ヒータ線同士を直列接続するヒータ装置は、ヒータを駆動制御する第2の制御基板が外装部材の外部に設けられ、該第2の制御基板に、複数のヒータ線同士を直列接続する配線パターンが形成され、前記ヒータ線の両端部に接続される端部リード線、および分割されたヒータ線同士をヒータの外部で接続する中間リード線が、前記外装部材の外部に導出されると共に、前記第2の制御基板の接続部に接続され、分割されたヒータ線同士が直列接続される。
このように、ヒータの接続を第1の制御基板か第2の制御基板の上で行うので、生産・組立時において、特に、接続するヒータの回路を並列接続か、あるいは直列接続かを意識(管理)しなくても、所定の制御基板(第1制御基板あるいは第2制御基板)を準備して、これにヒータからのリード線を取り付ければ、ヒータの接続形態が自ら決まるという利点がある。
また、ヒータ線同士が並列接続されたヒータ装置およびヒータ線同士が直列接続されたヒータ装置において、ヒータの通電率を変更する変更部が外装部材の外部に設けられ、前記変更部によりヒータの発熱量を調整する。
これにより、電源電圧が、例えば100V〜127V(100V系)仕様のもの、あるいは200V〜240V(200V系)の仕様であっても、これらの範囲内の発熱量調整は変更部でヒータの通電率を変更することで対応することができる。
特に、上記構成のヒータ装置は、内箱と外壁とにより構成された空間に発泡ウレタン等の断熱層が充填形成され、内箱の内部を貯蔵室とする断熱箱体を備えた冷蔵庫に組み込むことができる。すなわち、上記ヒータ装置のヒータが断熱層に埋設され、電源電圧に応じて、分割されたヒータ線同士が前記断熱層の外部で接続される冷蔵庫に適用することができる。
これにより、ウレタン発泡後であっても、制御基板の取替えにより電源電圧仕様に応じた接続が断熱層の外部で行うことができ、生産ロスを抑えることができる。
冷蔵庫へのヒータ装置の組立方法としては、内箱と外壁とにより構成された空間に発泡ウレタン等の断熱層が充填形成され、内箱の内部を貯蔵室とする断熱箱体を有する冷蔵庫において、複数に分割されたヒータ線を有するヒータを前記断熱層に埋設すると共に、前記ヒータ線の両端部に接続される端部リード線、および分割されたヒータ線同士を接続する中間リード線を、断熱層から外部に導出させ、これらのリード線を、ヒータを制御する制御基板の接続部に接続し、制御基板に形成された配線パターンによって、ヒータ線同士を並列接続又は直列接続する。
このように、ヒータの容量(ヒータ線)を分割し、電源電圧仕様によって接続を変更することにより、例えば、100V系と200V系の両方の電源電圧に対して共通のヒータを使用でき、管理コストを抑え、また、付け間違いによる生産ロスを削減することができる。
以上のとおり、本発明によると、ヒータの容量(ヒータ線)を分割し、分割されたヒータ線同士をヒータの外部で接続するので、電源電圧によって接続の仕方を変更し、連続通電状態になってもヒータ温度を安全な範囲に抑えることができる。したがって、いずれの電源電圧仕様であっても共通のヒータを使用でき、管理コストを抑え、また、ヒータ線同士をヒータの外部で接続するので、付け間違いによる生産ロスも削減することができる。
冷蔵庫のアルミ箔ヒータを示す平面図である。 制御基板における2つのヒータ線の直列接続状態を示す図である。 制御基板における2つのヒータ線の並列接続状態を示す図である。 各種ヒータの取付状態を示す冷蔵庫の断面図である。
本発明に係るヒータ装置を冷蔵庫に適用した実施形態を図面を参照しながら説明する。図4に示すように、冷蔵庫は、キャビネット1(断熱箱体)と扉2とから構成される。キャビネット1は、真空成形により形成された内箱3と、その外側を囲むように配置された外箱としての金属外壁4との間に空間が形成され、この空間に、化学反応による発泡する発泡ウレタン断熱材が注入され、該発泡ウレタン断熱材が発泡して内部に発泡断熱層5が充填形成される。これにより、内箱3の内側において、3方を囲う断熱壁面を有する貯蔵室6が形成される。本例の貯蔵室6は、図4に示すように、上段の冷蔵室、中段の冷凍室、下段の野菜室の3室が形成される。各貯蔵室6の開口部7には、上記と同様に形成され内部にウレタン断熱材が発泡充填された前記扉2が開閉自在に設けられている。
本例の貯蔵室6は、図4に示すように、上段の冷蔵室、中段の冷凍室、下段の野菜室の3室が形成される。各貯蔵室6の開口部7には、上記と同様に形成され内部にウレタン断熱材が発泡充填された前記扉2が開閉自在に設けられている。
また、貯蔵室6の庫内には、各貯蔵室6の温度を検知したり、除霜完了の検知を行う各種温度センサーや、各貯蔵室6に冷気を送る送風機9や、冷気の送風量を調整するためのダンパー10など、数多くの電装部品が庫内に配置されている。これらの電装部品は、図示しないリード線を介して制御基板12に接続される。電装部品は、制御基板12に対して信号を出力するか、あるいは制御基板12からの指令により駆動制御される。
冷凍サイクルを構成する圧縮機11は、野菜室17の背面側でキャビネット1の断熱層5の背面外側に形成された空間部に設置される。この空間部には電装ボックス33が設けられ、この電装ボックス33内に前記制御基板12が収納される。
さらに、冷蔵室と冷凍室との仕切壁13には、発泡ウレタン断熱層側に給水タンク14の凍結防止用のヒータ15が埋設されている。また、下段の野菜室17の断熱層側には温度補償用のヒータ18が埋設されている。これらの凍結防止用のヒータ15および温度補償用のヒータ18は、キャビネット1の形成時に断熱層5に埋設され、断熱層の成形後は取り外しできないようになっている。したがって、本例では、ヒータ18が埋設され破壊しなければヒータ18を取り出すことができない外装部材として、発泡断熱層5が例示できる。なお、冷凍サイクルの蒸発器の霜取り用の除霜ヒータ32は、野菜室背面側の冷却室内において蒸発器の下側に配置されている。
図1は温度補償用のヒータの一例である。このヒータ18は、面状ヒータであって、金属箔21上に、所定のワット密度でヒータ線22、23が所定のパターンで配設されている。ヒータ線22,23は、例えば、ニクロム線を横巻した線の外周にPVC(ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride)などの絶縁体を被覆して形成し、所定のパターン、例えば、蛇行状に配置する。
このヒータ線22,23は、中間位置で2つに分割されて第1のヒータ線22と第2のヒータ線23から構成されている。第1のヒータ線22および第2のヒータ線23は、ヒータ18の容量を半分の容量で分割している。これらのヒータ線22,23および両ヒータ線の分割部分は、リード線24,25,26と接続され、絶縁部材27により密封される。これらのリード線24,25,26は、図2および図3に示すように、ヒータ18を制御する制御基板12の接続部31に接続される。3本のリード線24,25,26は、ヒータ18の中央部に集束され、制御基板12との接続を容易に行えるようになっている。
金属箔21は、アルミ箔であり、ヒータ線22,23と両面テープあるいは溶着により接合されている。なお、アルミ箔ヒータの代わりに、シリコンヒータを用いてもよいことは勿論である。この金属箔21およびヒータ線22,23によってヒータ18が構成されている。したがって、本例において、金属箔21は本発明の外装部材に該当しない。
リード線24,25,26としては、先端にコネクタを有するワイヤハーネスを用いることができる。コネクタは、制御基板12の接続部31に着脱自在に接続される。
このリード線24,25,26の線径は、100V〜127Vの100V系電源電圧、および200V〜240Vの200V系電源電圧のどちらを使用しても、十分な電流が流せる線径のものを使用している。リード線24,25,26は、断熱層を形成する発泡ウレタンの流動を妨げてボイド(中空部分)を形成するおそれがあるため、極力、内箱のウレタン断熱材側に這わせる。かつ配線作業の改善を図るため、リード線24,25,26は、先端にコネクタを有するワイヤーハーネスを使用することができる。このワイヤーハーネスの先端コネクタは、庫外の制御基板12の接続部31に設けられたコネクタに接続される。
制御基板12は、キャビネット1の断熱層5の外部に配置される。本例では、図4に示すように、野菜室の背面外側に形成された空間に電装ボックス33が配設けられ、この電装ボックス内に制御基板12が配設される。制御基板12には、図2および図3に示すように、2分割したヒータ線18を並列接続あるいは直列接続する配線パターンが形成される。制御基板12の接続部31には、リード線との接続を可能とするためのコネクタを有している。また、制御基板12には、ヒータ駆動回路30および電源回路(図示略)が接続される。
制御基板12は、電源電圧仕様によって異なる配線パターンを準備する。例えば、ヒータ線同士を並列接続する配線パターンを有する第1の制御基板12a(図3参照)と、ヒータ線同士を直列接続する配線パターンを有する第2の制御基板12b(図2参照)とを準備する。
図2は冷蔵庫の仕向地の電源電圧が200V〜240V(200V系)の場合に使用する制御基板12bの配線パターンであって、2つのヒータ線は直列接続される。図3は、冷蔵庫の仕向地の電源電圧が100V〜127V(100V系)の場合に使用する制御基板12aの配線パターンであって、2つのヒータ線は並列接続されている。そして、電源電圧仕様によって、いずれの制御基板12a、12bを使用するかを決定すればよい。
第1の制御基板12aには、図3に示すように、複数のヒータ線同士を並列接続する配線パターンが形成され、前記ヒータ線の両端部に接続される端部リード線24、26、および分割されたヒータ線同士をヒータの外部で接続する中間リード線25が、第1制御基板12aの接続部31に接続され、分割されたヒータ線同士が並列接続される。第1の制御基板12aは、電源電圧100V〜127V(100V系)のものに使用する。
第2の制御基板12bには、図2に示すように、複数のヒータ線同士を直列接続する配線パターンが形成され、前記ヒータ線の両端部に接続される端部リード線24,26、および分割されたヒータ線同士をヒータの外部で接続する中間リード線25が、第2の制御基板の接続部31に接続され、分割されたヒータ線同士が直列接続される。第2の制御基板12bは、電源電圧200V〜240V(200V系)のものに使用する。
また、第1の制御基板12aおよび第2の制御基板12bのそれぞれには、ヒータの通電率を変更する変更部29が設けられ、この変更部29によりヒータの発熱量が調整される。変更部29は、CPU、RAM、ROMからなる一般的なマイクロコンピュータから構成され、ヒータの通電率を変更すべく駆動回路30を制御する。ヒータの通電率変更は、通電時間を調節することにより行う。例えば、10秒周期で、2秒ON/8秒OFFを繰り返すことで、20%駆動とする。また、10秒周期で、7秒ON/3秒OFFで、70%駆動に変更される。この通電率の変更は、変更部29におけるシーケンス制御で行われる。したがって、各制御基板12固有のヒータ通電率で制御することになる。なお、凍結防止用のヒータ15も温度補償用のヒータ18と同様な構成である。
上記構成において、凍結防止用のヒータ15や温度補償用のヒータ18はキャビネット1の発泡成形時に外装部材としての断熱層5の内部に埋設される。このとき、断熱層5からは、ヒータ15,18の両端部に接続される端部リード線24,26、および分割されたヒータ線同士を接続する中間リード線25を断熱層5から外部に導出させておく。
次に、これらのリード線24,25,26を、ヒータ15,18を制御する制御基板12aまたは12bの接続部に接続し、制御基板12a、12bに形成された配線パターンによって、ヒータ線同士を並列接続又は直列接続する。
例えば、電源電圧100V〜127V(100V系)の場合は第1の制御基板12aを使用し、図3に示すように、ヒータ線22,23を並列接続する。このとき、ヒータの全体の抵抗Rは、各ヒータ線22,23の抵抗をそれぞれR1、R2とすると、(1/R)=(1/R1)+(1/R2)で表わされる。例えば、R1=R2=10KΩとすると、1/R=1/10+1/10=2/10、R=5KΩとなる。電源電圧を100Vとすると、全体の電流値Icは、Ic=100V/5KΩ=0.02アンペア(A)となる。ワット数は100V×0.02A=2Wとなる。
電源電圧200V〜240V(200V系)の場合は、第2の制御基板12bを使用し、図2に示すように、ヒータ線同士を直列接続して使用する。このとき、ヒータの全体の抵抗値Rは、各ヒータ線22,23の抵抗をそれぞれR1、R2とすると、R=R1+R2で表わされる。上記と同様に、R1=R2=10KΩとすると、全体の抵抗値RはR=10+10=20KΩとなる。電源電圧を200Vとすると、全体の電流値Icは、Ic=200V/20KΩ=0.01アンペア(A)となる。ワット数は200v×0.01A=2Wとなる。
仮に、200V系の電源電圧において、ヒータ線22,23を並列接続した場合、全体抵抗Rは1/R=1/10+1/10=2/10、R=5KΩ、電源電圧を200Vとすると、全体の電流値Iは、I=200V/5KΩ=0.04アンペア(A)となる。そのため、ワット数(W)は200V×0.04A=8Wとなる。
このように、ヒータの容量(ヒータ線)を分割し、電源電圧仕様によって直列接続・並列接続を変更することにより、例えば、100V系と200V系の両方の電源電圧に対して共通のヒータを使用でき、管理コストを抑え、また、付け間違いによる生産ロスを削減することができる。
1 キャビネット
2 扉
3 内箱
4 金属外壁
5 断熱層
6 貯蔵室
7 開口部
9 送風機
10 ダンパー
11 圧縮機
12 制御基板
13 仕切壁
15 凍結防止用のヒータ
18 温度補償用のヒータ
21 金属箔
22,23 ヒータ線
24,25,26 リード線
29 変更部
30 駆動回路
31 接続部

Claims (2)

  1. 内箱と外壁とにより構成された空間に断熱層が形成され、内箱の内部を貯蔵室とする断熱箱体と、前記断熱層に埋設されたヒータ線を含むヒータとを備えた冷蔵庫に用いられるヒータ装置の組立方法であって、
    前記ヒータ線が複数のヒータ線に分割され、前記ヒータ線の両端部に接続される端部リード線、および分割されたヒータ線同士をヒータの外部で接続する中間リード線集束させて前記断熱層の外部に導出させ、電源電圧が100V系の場合にヒータ線同士を並列接続するために、複数のヒータ線同士を並列接続する配線パターンを有し前記ヒータを駆動制御する第1の制御基板を用い、前記断熱層の外部に導出させた前記端部リード線および中間リード線前記第1の制御基板の接続部に接続することで、分割されたヒータ線同士並列接続し、
    また、電源電圧が200V系の場合にヒータ線同士を直列接続するために、複数のヒータ線同士を直列接続する配線パターンを有し前記ヒータを駆動制御する第2の制御基板を用い、前記断熱層の外部に導出させた前記端部リード線および中間リード線前記第2の制御基板の接続部に接続することで、分割されたヒータ線同士直列接続し、
    前記第1の制御基板および第2の制御基板のうち配線接続に用いられる制御基板を、前記断熱層の外側に形成された前記断熱箱体の空間部に収容することを特徴とする冷蔵庫のヒータ装置組立方法。
  2. 前記ヒータの通電率を変更する変更部前記断熱層の外部に設け、前記変更部によりヒータの発熱量を調整することを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫のヒータ装置組立方法
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