JP4965382B2 - 弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体流路を開閉制御するための弁装置に関する。
配管などによって規定される流体流路を流れる流体の供給、供給停止を行うために、またこの流体流路を流れる流体の流量を制御するために、弁体としてバタフライ弁を用いたものが広く実用に供されている(例えば、特許文献1参照)。この種の弁は、弁ハウジングを備え、この弁ハウジングにバタフライ弁が開閉自在に装着されている。バタフライ弁は、弁ハウジングに回転自在に支持された弁軸と、この弁軸に装着された円形状円板とを備え、全開角度位置においては円形状弁板が流体流路に対して平行に位置してこの流体流路を全開し、また全閉角度位置においては円形状弁板が流体流路に対して垂直に位置してこの流体流路を全閉する。また、このようなバタフライ弁を用いた弁装置と同様に、弁体としてボール弁を用いたものも広く実用に供されている。
特開2002−195422号公報
流体が流れる流体流路には、上述した弁装置に加えて、流体中に含まれる不純物(例えば、塵、埃、サビなど)を除去するためのフィルタ装置が設けられることがある。このフィルタ装置は、流体流路を規定するフィルタハウジングと、このフィルタハウジングに装着されたフィルタ手段とを備え、フィルタ手段が流体中に含まれる不純物を捕捉する。
しかしながら、このように弁装置に加えてフィルタ装置を設けた場合、配管系の構成が複雑になって設置コストが高くなるとともに、弁装置及びフィルタ装置の合計の長さ(流れ方向の長さ)が長くなり、設置スペースが小さいときにはフィルタ装置の設置が難しくなる。
本発明の目的は、フィルタ手段を弁装置に組み込み、これによってフィルタ手段に関連する構成を簡単にするとともに、フィルタ装置としての専用の設置スペースを省略することができる弁装置を提供することである。
本発明の請求項1に記載の弁装置は、流体が流れる流体流路を規定する弁ハウジングと、前記流体流路を全開する全開角度位置と前記流体流路を全閉する全閉角度位置との間を回動自在に前記弁ハウジングに装着された弁体と、前記流体流路を流れる流体に含まれた不純物を捕捉するためのフィルタ手段とを備え、
前記弁体は、前記弁ハウジングに回転自在に支持された弁軸と、前記弁軸に装着されたバタフライ弁とを備え、前記フィルタ手段は前記弁ハウジングの内周面と前記弁軸の外周面との間に介在され、前記フィルタ手段と前記弁ハウジングとは固定され、前記フィルタ手段と前記弁軸とは相対的に移動自在であることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の弁装置では、前記バタフライ弁は一対の半円状弁板から構成され、前記一対の半円状弁板は前記弁軸の中心から偏心して取り付けられ、前記フィルタ手段は前記弁軸の中心に接触シールするように構成されており、前記全開角度位置においては、前記一対の半円状弁板は前記流体流路に対して平行に且つ前記フィルタ手段に対して垂直に位置し、また前記全閉角度位置においては、前記一対の半円状弁板は前記流体流路に対して垂直に且つ前記フィルタ手段に対して平行に位置するとともに、一方の半円状弁板は前記フィルタ手段の上流側に、また他方の半円状弁板は前記フィルタ手段の下流側に位置することを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の弁装置では、前記バタフライ弁は一対の半円状弁板から構成され、前記一対の半円状弁板は前記弁軸の中心に取り付けられ、前記フィルタ手段は前記弁軸の中心から偏心して前記弁軸に接触シールするように構成されており、前記全開角度位置においては、前記一対の半円状弁板は前記流体流路に対して平行に且つ前記フィルタ手段に対して垂直に位置し、また前記全閉角度位置においては、前記一対の半円状弁板は前記流体流路に対して垂直に且つ前記フィルタ手段に対して平行に位置するとともに、一方の半円状弁板は前記フィルタ手段の上流側に、また他方の半円状弁板は前記フィルタ手段の下流側に位置することを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の弁装置によれば、流体流路を開閉するための弁体は、弁ハウジングに回転自在に支持された弁軸と、弁軸に装着されたバタフライ弁とを備え、フィルタ手段は弁ハウジングの内周面と弁軸の外周面との間に介在されているので、フィルタ手段を弁ハウジング内に所要の通りに組み込むことができ、このフィルタ手段によって流体中に含まれる不純物(例えば、塵、埃、サビなど)を捕捉して取り除くことができる。また、組み込まれたフィルタ手段と弁ハウジングとは固定され、フィルタ手段と弁軸とは相対的に移動自在に接触シールされているので、バタフライ弁の回動を許容しながら不純物を確実に捕捉することができる。
また、本発明の請求項2に記載の弁装置によれば、バタフライ弁を構成する一対の半円状弁板は弁軸の中心から偏心して取り付けられ、フィルタ手段は弁軸の中心に接触シールするように構成されているので、フィルタ手段を弁ハウジングに組み込んだ状態においてバタフライ弁を全開角度位置と全閉角度位置との間を所要の通りに開閉制御することが
できる。
また、本発明の請求項3に記載の弁装置によれば、バタフライ弁を構成する一対の半円状弁板は弁軸の中心に取り付けられ、フィルタ手段は弁軸の中心から偏心して弁軸に接触シールするように構成されており、このように構成した場合においても、フィルタ手段を弁ハウジングに組み込んだ状態においてバタフライ弁を全開角度位置と全閉角度位置との間を所要の通りに開閉制御することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う弁装置の各種実施形態について説明する。
第1の実施形態
まず、図1〜図7を参照して、本発明に従う弁装置の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態の弁装置を示す断面図であり、図2は、図1におけるII−II線による断面図であり、図3は、図2におけるIII−III線による断面図であり、図4は、図1の弁装置におけるフィルタ手段を示す正面図であり、図5は、図1の弁装置における弁体及びフィルタ手段を分解して示す斜視図であり、図6は、弁体を全閉角度位置に保持した状態を示す、図1に対応する断面図であり、図7は、弁体を全閉角度位置に保持した状態を示す、図3に対応する断面図である。
図1〜図3において、この第1の実施形態の弁装置2は、円筒状の弁ハウジング4を備え、この弁ハウジング4内に断面円形状の流体流路6が規定される。
この弁ハウジング4内に弁体12が回転自在に装着されている。弁体12は、図1及び図2において上下方向に延びる弁軸16と、この弁軸16に装着されたバタフライ弁18とから構成されている。弁軸16は弁ハウジング4の流体流路6の中央部を上下方向に延び、その下端部は弁ハウジング4の下端部に装着され、その上端部は弁ハウジング4の上端部に装着され、弁ハウジング4に回転自在に支持されている。弁軸16の上端側は弁ハウジング4を貫通して上方に延び、弁ハウジング4から突出する端部に操作ハンドル20が取り付けられている。従って、この操作ハンドル20を回動操作することによって弁軸16を介してバタフライ弁18が回動され、このバタフライ弁18は、図1〜図3に示す全開角度位置と図6及び図7に示す全閉角度位置(上記全開角度位置から90度回動した角度位置)との間を回動する。
この実施形態では、バタフライ弁18は一対の半円状弁板22,24から構成され、これら半円状弁板22,24は、それらの基部が弁軸16に偏心して取り付けられ、弁軸16の対向する外面から相互に反対方向に延びている。また、一対の半円状弁板22,24に対応して、弁ハウジング4の流体流路6を規定する内周面にリング状の弁座部材26,28が設けられ、これら弁座部材26,28の内周面は半円状弁板22,24の先端側形状に対応している。
このように構成されているので、バタフライ弁18が上記全開角度位置に位置するときには、半円状弁板22,24は、図1〜図3に示すように、流体流路6に対して実質上平行に位置し(即ち、流体流路6を流れる流体の流れ方向に実質上平行に位置し)、流体流路6を全開する。また、バタフライ弁18が上記全閉角度位置に位置するときには、半円状弁板22,24は、図6及び図7に示すように、流体流路6に対して実質上垂直に位置し(即ち、流体流路6を流れる流体の流れ方向に実質上垂直に位置し)、それらの先端側が弁座部材26,28に着座し、流体流路6を全閉する。
この弁装置2においては、弁ハウジング4内にフィルタ手段30が組み込まれている。図4及び図5も参照して、図示のフィルタ手段30は、弁体12の弁軸16の外周面に接触してシールする軸シール部32と、弁ハウジング4の内周面に接触してシールするハウジングシール部34と、これら軸シール部32及びハウジングシール部34によって規定される略半円形空間に設けられた網目部36,38とを有している。軸シール部32は軸部16の外形に対応して略矩形状に形成され、その内側は矩形状空間40となっており、かかる矩形状空間40に弁体12の軸部16が装着される。この形態では、ハウジングシール部34は一対の弁座部材26,28間に挟持されて弁ハウジング4に固定され、これら弁座部材26,28及び弁ハウジング4との間をシールし、また軸シール部32は弁体12の軸部16の外周面に相対的に移動自在に接触し、この弁軸16との間をシールする。尚、軸シール部32の上端部及び下端部には取付突部42が設けられ、これら取付突部42は弁ハウジング4に設けられた受入凹部に挿入して取り付けられる(図2参照)。
この弁ハウジング4にフィルタ手段30を組み込むために、フィルタ手段30と弁体12とは、次の位置関係となるように構成されている。即ち、図1〜図3及び図6及び図7に示すように、バタフライ弁18の一対の半円状弁板22,24は、それらの基部が弁軸16の中心(即ち、軸心)に対してに偏心して取り付けられるのに対し、フィルタ手段30の軸シール部32はこの弁軸16の中心に接触してシールするように構成されている。このように構成することによって、フィルタ手段30が流体流路6の全域を被った状態にて弁体12を全開角度位置と全閉角度位置との間を所要の通りに回動操作することができる。
フィルタ手段30を組み込んだこの弁装置2においては、操作ハンドル20を開操作して弁軸16及びバタフライ弁18を矢印44(図3参照)で示す方向(図3において反時計方向)に回動させて全開角度位置に位置付けると、図1〜図3に示すように、一対の半円状弁板22,24は、弁ハウジング4の流体流路6に対して実質上平行に、且つフィルタ手段30(具体的には、網目部36,38)に対して実質上垂直に位置して流体流路6を全開し、多量の流体がフィルタ手段30の網目部36,38を通して下流側に流れる。このとき、フィルタ手段30は流体流路6の全域を被っているので、流体中に含まれる不純物はフィルタ手段30の網目部36,38に捕捉され、下流側に流れることはない。
また、操作ハンドル20を閉操作して弁軸16及びバタフライ弁18を矢印46(図7参照)で示す方向(図7において時計方向)に回動させて全閉角度位置に位置付けると、図6及び図7に示すように、一対の半円状弁板22,24は、弁ハウジング4の流体流路6に対して実質上垂直に且つフィルタ手段30に対して実質上平行に位置し、一対の弁座部材26,28に着座して流体流路6を全閉し、流体が流体流路6を通して下流側に流れることはない。この全閉角度位置においては、バタフライ弁18の一方の半円状弁板22は、フィルタ手段30(具体的には、その網目部38)の上流側(流体の流れ方向に見て上流側)に位置し、その他方の半円状弁板24は、フィルタ手段30(具体的には、その網目部36)の下流側(流体の流れ方向に見て下流側)に位置し、このような位置関係に保つことによって、フィルタ手段30を内蔵した状態においてバタフライ弁18の開閉動が許容される。
この弁装置2においては、弁体12に関連して、弁ハウジング4と弁体12の弁軸16との間にフィルタ手段30が介在されているので、弁ハウジング4を大きくすることなくフィルタ手段30を組み込むことができ、フィルタ手段30を内蔵した小型の弁装置2として提供することができる。
第2の実施形態
次に、図8〜図12を参照して、本発明に従う弁装置の第2の実施形態について説明する。図8は、第2の実施形態の弁装置を示す縦断面図であり、図9は、図8の弁装置を示す横断面図であり、図10は、図8の弁装置における弁体及びフィルタ手段を分解して示す斜視図であり、図11は、弁体を全閉角度位置に保持した状態を示す、図8に対応する断面図であり、図12は、弁体を全閉角度位置に保持した状態を示す、図9に対応する断面図である。尚、以下の実施形態において、上述した第1の実施形態と実質上同一の部材には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
第2の実施形態においては、弁体及びフィルタ手段に関連して改良が施されている。図8〜図10において、図示の形態の弁装置2Aにおける弁体12Aは、上下方向に延びる弁軸16Aと、この弁軸16Aに装着されたバタフライ弁18Aから構成され、弁軸16Aが、第1の実施形態と同様に、弁ハウジング4Aに回転自在に支持されている。バタフライ弁18Aは、一対の半円形状弁板22A,24Aから構成され、これら半円状弁板22A,24Aは、それらの基部が弁軸16Aの中心(即ち、軸心の)の対向する部位に取り付けられ、弁軸16Aの対向する外面から相互に反対方向に延びている。また、一対の半円状弁板22A,24Aに対応して、弁ハウジング4Aの流体流路6を規定する内周面にリング状の弁座部材52が設けられ、これら弁座部材52の内周面は半円状弁板22A,24Aの先端側形状に対応している。
また、弁ハウジング4Aに組み込まれたフィルタ手段30Aは、図9及び図10に示すように、弁体12Aの弁軸16Aの外周面に接触してシールする軸シール部32Aと、弁ハウジング4Aの内周面に接触してシールするハウジングシール部34Aと、これら軸シール部32A及びハウジングシール部34Aによって規定される略半円形空間に設けられた網目部36A,38Aとを有している。この形態では、一方の軸シール部32A、ハウジングシール部34A及び網目部36Aと他方の軸シール部32A、ハウジングシール部34A及び網目部38Aとは、弁軸16Aの中心(即ち、軸心)に対してに偏心して配置されるように取付突部42に配設されている。また、一対の軸シール部32Aの間に矩形状空間40が存在し、かかる矩形状空間40に弁体12Aの軸部16Aが装着される。
この形態では、弁座部材52の上流側に半円弧状の固定部材54が設けられ、一方の網目部36Aのハウジングシール部34Aは弁座部材52との間に挟持されて弁ハウジング4Aに固定され、また弁座部材54の下流側に半円弧状の固定部材56が設けられ、他方の網目部38Aのハウジングシール部34Aは弁座部材52との間に挟持されて弁ハウジング4Aに固定され、これらハウジングシール部34Aは、弁座部材52、固定部材54,56及び弁ハウジング4Aとの間をシールし、また軸シール部32Aは弁体12Aの軸部16Aの外周面に偏心して相対的に移動自在に接触し、この弁軸16Aとの間をシールする。
この第2の実施形態では、弁ハウジング4Aにフィルタ手段30Aを組み込むために、フィルタ手段30Aと弁体12Aとは、次の位置関係となるように構成されている。図8、図9、図11及び図12に示すように、バタフライ弁18Aの一対の半円状弁板22A,24Aは、それらの基部が弁軸16Aの中心(即ち、軸心)に取り付けられているのに対し、フィルタ手段30Aの軸シール部32Aはこの弁軸16Aの中心に対して偏心して接触してシールするように構成されている。このように構成しても、上述したと同様に、フィルタ手段30Aが流体流路6の全域を被った状態にて弁体12Aを全開角度位置と全閉角度位置との間を所要の通りに回動操作することができる。この第2の実施形態におけるその他の構成は、上述した第1の実施形態と実質上同一である。
この弁装置2Aにおいて、弁軸16A及びバタフライ弁18Aを矢印44(図9参照)で示す方向(図9において反時計方向)に回動させて全開角度位置に位置付けると、図8及び図9に示すように、一対の半円状弁板22A,24Aは、弁ハウジング4Aの流体流路6に対して実質上平行に、且つフィルタ手段30A(具体的には、網目部36A,38A)に対して実質上垂直に位置して流体流路6を全開する。このとき、フィルタ手段30Aは流体流路6の全域を被っているので、流体中に含まれる不純物はフィルタ手段30Aの網目部36A,38Aに捕捉され、下流側に流れることはない。
また、弁軸16A及びバタフライ弁18Aを矢印46(図12参照)で示す方向(図12において時計方向)に回動させて全閉角度位置に位置付けると、図11及び図12に示すように、一対の半円状弁板22A,24Aは、弁ハウジング4Aの流体流路6に対して実質上垂直に且つフィルタ手段30Aに対して実質上平行に位置し、弁座部材52に着座して流体流路6を全閉する。この全閉角度位置においては、バタフライ弁18Aの一方の半円状弁板22Aは、フィルタ手段30A(具体的には、その網目部38A)の上流側(流体の流れ方向に見て上流側)に位置し、その他方の半円状弁板24Aは、フィルタ手段30A(具体的には、その網目部36A)の下流側(流体の流れ方向に見て下流側)に位置し、このような位置関係に保つことによって、フィルタ手段30Aを内蔵した状態においてバタフライ弁18Aの開閉動が許容される。
この第2の実施形態の弁装置2Aにおいては、弁体12A及びフィルタ手段30Aに関連する基本的構成が略同一であり、弁ハウジング4Aと弁体12Aの弁軸16Aとの間にフィルタ手段30Aが介在されているので、弁ハウジング4Aを大きくすることなくフィルタ手段30Aを組み込むことができ、上述したと同様の作用効果が達成される。
第1の参考形態
次に、図13及び図14を参照して、弁装置の第1の参考形態について説明する。図13は第1の参考形態の弁装置を簡略的に示す断面図であり、図14は、図13の弁装置のボール弁を全閉角度位置に保持した状態で示す断面図である。
図13及び図14において、図示の弁装置2Bは、バタフライ弁に代えて、弁体としてのボール弁が用いられている。更に説明すると、弁装置2Bは略球状の弁ハウジング4Bを備え、この弁ハウジング4Bの対向する部位に流入部62及び流出部64が設けられ、これら流入部62及び流出部64には流体流路6Bが設けられ、かかる流体流路6Bは弁ハウジング4B内を通して直線状に延びている。
弁体12Bは弁ハウジング4B内に回転自在に装着されたボール弁66から構成されている。ボール弁66の上端部には軸部68が連結され、この軸部68は弁ハウジング4Bを貫通して上方に突出し、この突出単部に操作ハンドル20が設けられている。
ボール弁66には、これを貫通して弁流路70が設けられ、流入部62の流体流路6Bを通して流入した流体は、ボール弁66の弁流路70を通して流出部64の流体流路6Bに流れる。このボール弁66は、図13に示す全開角度位置と図14に示す全閉角度位置との間を回動自在である。上記全開角度位置においては、図13に示すように、流入部62及び流出部64の流体流路6Bとボール弁66の弁流路70とが、流体の流れ方向に整合して流体流路6Bが全開され、また上記全閉角度位置(上記全開角度位置から90度回動した角度位置)においては、図14に示すように、ボール弁66の弁流路70が流入部62及び流出部64の流体流路6Bから外れ、かかる流体流路6Bがボール弁66よって閉じられて全閉される。
この第1の参考形態では、フィルタ手段30Bは、ボール弁66に関連して設けられている。フィルタ手段30Bは、流体が通過する網目部72と、この網目部72の外周部に設けられたシール部74とを有している。このシール部74の上端部及び下端部には装着突部76が設けられ、またボール弁66の弁流路70には装着凹部が設けられ、係る装着突部76を装着凹部に挿入することによって、フィルタ手段30Bは弁流路70内に装着されている。この装着状態においては、フィルタ手段30Bのシール部74が弁流路70の内周面に接触シールしている。従って、弁流路70を流れる流体はフィルタ手段30Bの網目部72を通して流れ、流体に含まれた不純物は、フィルタ手段30Bの網目部72に捕捉される。尚、このフィルタ手段30Bは、装着突部76を装着凹部から外すことによって、ボール弁66から取り外すことができる。
この第1の参考形態では、フィルタ手段30Bがボール弁66に内蔵されているので、弁ハウジング4Bを大きくすることなくフィルタ手段30Bを組み込むことができ、上述したと同様の作用効果が達成される。
第2の参考形態
次いで、図15を参照して、第2の参考形態の弁装置について説明する。図15は、第2の参考形態の弁装置を簡略的に示す断面図である。
図15において、この第2の参考形態では、フィルタ手段の構成及びその取付位置に改良が施されている。更に説明すると、フィルタ手段30Cは、円錐状の網目部72Cと、この網目部72Cの開口部に設けられたシール部74Cとを有し、ボール弁66の弁流路70の上流側開口部に取り付けられ、網目部72Cの先端側は弁流路70内を下流側に延びるように配設される。また、シール部76Cは、弁流路70の上流端部においてボール弁66の内周面と接触してシールする。この第2の参考形態のその他の構成は、上述した第1の参考形態と実質上同一である。
このような第2の参考形態においても、上述した第3の実施形態と同様の作用効果が達成される。加えて、フィルタ手段30Cがボール弁66の弁流路70の上流側開口部に取り付けられているので、ボール弁66を上記全開角度位置に位置付けることによって、このフィルタ手段30Cは流入部62の流体流路6Cに位置するようになり、従って、かかる流体流路6 Cを通してフィルタ手段30Cのメンテナンス、交換を容易に行うことができる。また、フィルタ手段30Cの網目部72Cが円錐状となっているのでフィルタの容量が大きくなり、第3の実施形態よりも大量の不純物を捕捉することができ、またフィルタ手段30Cの交換周期を長くすることができる。尚、フィルタ手段30Cの網目部72Cは円筒状にしてもよい。
第3の参考形態
次いで、図16を参照して、弁装置の第3の参考形態について説明する。図16は、第3の参考形態の弁装置を簡略的に示す断面図である。
図16において、この第3の参考形態においては、弁ハウジングに改良が施されている。更に説明すると、弁ハウジング4Dには、流入部62及び流出部64に加えて、更に交換用突出部82が設けられ、この交換用突出部82内にフィルタ交換空間84が規定されている。流入部62及び流出部64は、上述したと同様に、弁ハウジング4Dの対向する部位に設けられ、外方に向けて相互に反対方向に延びている。また、交換用突出部82は流入部62及び流出部64の間に設けられ、流入部62及び流出部64を結ぶ線に対して実質上垂直な外方に弁ハウジング4Dから延びている。この第3の参考形態のその他の構成は、上述した第2の参考形態と実質上同一である。
この第3の参考形態においては、ボール弁66を全閉角度位置に位置付けると、ボール弁66が流入部62及び流出部64の流体流路6Dを閉塞して全閉状態となる。このとき、図16に示すように、弁流路の上流側端部、即ちフィルタ手段30Dが装着された部位は、交換用突出部82のフィルタ交換空間84に対向して位置する。従って、配管から弁装置2Dを取り外すことなく、ボール弁66を単に全閉角度位置に保持することによって、このフィルタ交換空間84を通してフィルタ手段30Dのメンテナンス、交換などを非常に容易に行うことができる。
尚、この第3の参考形態においては、メンテナンス、交換時の流体の流出や弁ハウジング4D内への不純物(塵、埃、サビなど)の侵入を防止するために、交換用突出部82の開口を例えば閉塞プレート(図示せず)により閉塞し、フィルタ手段30Dをメンテナンス、交換するときに閉塞プレートを取り外すようにするのが望ましい。
第1の実施形態の弁装置を示す断面図。 図1におけるII−II線による断面図。 図2におけるIII−III線による断面図。 図1の弁装置におけるフィルタ手段を示す正面図。 図1の弁装置における弁体及びフィルタ手段を分解して示す斜視図。 弁体を全閉角度位置に保持した状態を示す、図1に対応する断面図。 弁体を全閉角度位置に保持した状態を示す、図3に対応する断面図。 第2の実施形態の弁装置を示す縦断面図。 図8の弁装置を示す横断面図。 図8の弁装置における弁体及びフィルタ手段を分解して示す斜視図。 弁体を全閉角度位置に保持した状態を示す、図8に対応する断面図。 弁体を全閉角度位置に保持した状態を示す、図9に対応する断面図。 第1の参考形態の弁装置を簡略的に示す断面図。 図13の弁装置のボール弁を全閉角度位置に保持した状態で示す断面図。 第2の参考形態の弁装置を簡略的に示す断面図。 第3の参考形態の弁装置を簡略的に示す斜視図。
符号の説明
2,2A,2B,2C,2D 弁装置
4,4A,4C,4D 弁ハウジング
6,6B,6C 流体流路
12,12A,12B,12C,12D 弁体
16,16A 弁軸
18,18A バタフライ弁
22,22A,24,24A 半円状弁板
26,28、52 弁座部材
30,30A,30B,30C,30D フィルタ手段
36,36A,38,38A,72,72C,72D 網目部
62 流入部
64 流出部
66 ボール弁
70 弁流路
82 交換用突出部
84 フィルタ交換空間

Claims (3)

  1. 流体が流れる流体流路を規定する弁ハウジングと、前記流体流路を全開する全開角度位置と前記流体流路を全閉する全閉角度位置との間を回動自在に前記弁ハウジングに装着された弁体と、前記流体流路を流れる流体に含まれた不純物を捕捉するためのフィルタ手段とを備え、
    前記弁体は、前記弁ハウジングに回転自在に支持された弁軸と、前記弁軸に装着されたバタフライ弁とを備え、前記フィルタ手段は前記弁ハウジングの内周面と前記弁軸の外周面との間に介在され、前記フィルタ手段と前記弁ハウジングとは固定され、前記フィルタ手段と前記弁軸とは相対的に移動自在であることを特徴とする弁装置。
  2. 前記バタフライ弁は一対の半円状弁板から構成され、前記一対の半円状弁板は前記弁軸の中心から偏心して取り付けられ、前記フィルタ手段は前記弁軸の中心に接触シールするように構成されており、前記全開角度位置においては、前記一対の半円状弁板は前記流体流路に対して平行に且つ前記フィルタ手段に対して垂直に位置し、また前記全閉角度位置においては、前記一対の半円状弁板は前記流体流路に対して垂直に且つ前記フィルタ手段に対して平行に位置するとともに、一方の半円状弁板は前記フィルタ手段の上流側に、また他方の半円状弁板は前記フィルタ手段の下流側に位置することを特徴とする請求項1に記載の弁装置。
  3. 前記バタフライ弁は一対の半円状弁板から構成され、前記一対の半円状弁板は前記弁軸の中心に取り付けられ、前記フィルタ手段は前記弁軸の中心から偏心して前記弁軸に接触シールするように構成されており、前記全開角度位置においては、前記一対の半円状弁板は前記流体流路に対して平行に且つ前記フィルタ手段に対して垂直に位置し、また前記全閉角度位置においては、前記一対の半円状弁板は前記流体流路に対して垂直に且つ前記フィルタ手段に対して平行に位置するとともに、一方の半円状弁板は前記フィルタ手段の上流側に、また他方の半円状弁板は前記フィルタ手段の下流側に位置することを特徴とする請求項1に記載の弁装置。
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