続いて、本発明に係る画像形成装置及び画像濃度補正方法の実施の形態について、図面を参照しながら説明をする。
図1は、本発明に係る実施形態としてのカラー画像形成装置100の構成例を示す概略図である。図1に示すタンデム式のカラー画像形成装置100は、画像形成装置の一例を構成し、はがきや封筒などの特殊用紙に画像を形成する場合に、当該画像の濃度を検出して補正するものである。
このカラー画像形成装置100の基本動作は、デジタルのカラー画像情報に基づいて、複数の感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kを不図示の回転伝動機構及び共通のモータ(駆動源)を介して駆動し、駆動後、各々の感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kで作像された色画像を中間転写ベルト6上で重ね合わせ、当該色画像を所定の用紙に転写して定着する。
上述のカラー画像情報は、図3に示す原稿読取部102から出力される。例えば、この原稿読取部102は、不図示の自動原稿給紙装置(ADF)と原稿画像走査露光装置から構成される。この例で、ADFの原稿台上に載置された原稿は搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置の光学系により原稿の画像面が走査露光され、CCD撮像装置により原稿から画像情報を読み取って得た画像信号が出力される。このCCD撮像装置によって光電変換された画像信号は、不図示の画像処理手段において、A/D変換、シェーディング補正などがなされ、デジタルのカラー画像情報R−DATA,G−DATA,B−DATA(以下単に画像データR,G,Bという)となる。その後、この画像データR,G,Bは所定の画像処理を経る。画像処理後の画像形成データY,M,C,BKは、画像形成部80へ出力される。
画像形成部80は画像形成手段の一例を構成し、イエロー(Y)色用の感光体ドラム1Yを有する画像形成ユニット10Yと、マゼンタ(M)色用の感光体ドラム1Mを有する画像形成ユニット10Mと、シアン(C)色用の感光体ドラム1Cを有する画像形成ユニット10Cと、黒(K)色用の感光体ドラム1Kを有する画像形成ユニット10Kと、無終端状の中間転写ベルト6とを備えて構成される。画像形成部80では、当該感光体ドラム1Y,1M,1C,1K毎に作像処理するようになされ、各色の感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kで作像処理された各色のトナー像が中間転写ベルト6上で重ね合わされ、色画像を形成するようになされる。
この例で、画像形成ユニット10Yは、感光体ドラム1Yの他に、帯電器2Y、ライン状の光学ヘッド(Line Photo diode Head;以下LPHユニット5Yという)、現像ユニット4Y及び像形成体用のクリーニング手段8Yを有して、イエロー(Y)色の画像を形成するようになされる。感光体ドラム1Yは、例えば、中間転写ベルト6の右側上部に近接して回転自在に設けられ、Y色のトナー像を形成するようになされる。この例で、感光体ドラム1Yは反時計回りに回転される。感光体ドラム1Yの斜め右側下方には、帯電器2Yが設けられ、感光体ドラム1Yの表面を所定の電位に帯電するようになされる。
感光体ドラム1Yのほぼ真横には、これに対峙して、LPHユニット5Yが設けられ、事前に帯電された感光体ドラム1Yに対して、Y色用の画像データに基づく所定の強度を有したレーザ光を一括照射するようになされる。LPHユニット5Yには、図示しないLED(Light Emitting Diode)ヘッドがライン状に配置されたものが使用される。画像書込み系には、LPHユニットに代えて、図示しないポリゴンミラーによる走査露光系等を使用してもよい。感光体ドラム1YにはY色用の静電潜像が形成される。
LPHユニット5Yの上方には現像ユニット4Yが設けられ、感光体ドラム1Yに形成されたY色用の静電潜像を現像するように動作する。現像ユニット4Yは、図示しないY色用の現像ローラを有している。現像ユニット4Yには、Y色用のトナー剤及びキャリアが収納されている。
Y色用の現像ローラは、内部に磁石が配置され、現像ユニット4Y内でキャリアとY色トナー剤を攪拌して得られる2成分現像剤を感光体ドラム1Yの対向部位に回転搬送し、Y色のトナー剤により静電潜像を現像するようになされる。この感光体ドラム1Yに形成されたY色のトナー像は、1次転写ローラ7Yを動作させて中間転写ベルト6に転写される(1次転写)。感光体ドラム1Yの左側下方には、クリーニング部8Yが設けられ、前回の書込みで感光体ドラム1Yに残留したトナー剤を除去(クリーニング)するようになされる。
この例で、画像形成ユニット10Yの下方には画像形成ユニット10Mが設けられる。画像形成ユニット10Mは、感光体ドラム1M、帯電器2M、LPHユニット5M、現像ユニット4M及び像形成体用のクリーニング部8Mを有して、マゼンタ(M)色の画像を形成するようになされる。画像形成ユニット10Mの下方には画像形成ユニット10Cが設けられる。画像形成ユニット10Cは、感光体ドラム1C、帯電器2C、LPHユニット5C、現像ユニット4C及び像形成体用のクリーニング部8Cを有して、シアン(C)色の画像を形成するようになされる。
画像形成ユニット10Cの下方には画像形成ユニット10Kが設けられる。画像形成ユニット10Kは、感光体ドラム1K、帯電器2K、LPHユニット5K、現像ユニット4K及び像形成体用のクリーニング部8Kを有して、ブラック(BK)色の画像を形成するようになされる。
なお、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kには有機感光体(Organic Photo Conductor;OPC)ドラムが使用される。また、画像形成ユニット10M〜10Kの各部材の機能については、画像形成ユニット10Yの同じ符号のものについて、YをM、C、Kに読み替えることで適用できるので、その説明を省略する。上述の1次転写ローラ7Y,7M,7C及び7Kには、使用するトナー剤と反対極性(本実施例においては正極性)の1次転写バイアス電圧が印加される。
中間転写ベルト6は、1次転写ローラ7Y,7M,7C及び7Kによって転写されたトナー像を重合してカラートナー像(カラー画像)を形成する。中間転写ベルト6上に形成されたカラー画像は、中間転写ベルト6が時計回りに回転することで、2次転写ローラ7Aに向けて搬送される。2次転写ローラ7Aは中間転写ベルト6の下方に位置しており、中間転写ベルト6に形成されたカラートナー像を用紙に一括して転写するようになされる(2次転写)。
この例で、中間転写ベルト6の左側上方にはクリーニングユニット8Aが設けられ、転写後の中間転写ベルト6上に残存するトナー剤をクリーニングするように動作する。クリーニングユニット8Aは、中間転写ベルト6の電荷を除電する除電部(図示せず)や中間転写ベルト6に残留するトナー等を除去するパッドを有している。このクリーニングユニット8Aによってベルト面がクリーニングされ、除電部で除電された後の中間転写ベルト6は、次の画像形成サイクルに入る。これにより、用紙にカラー画像を形成できるようになる。
カラー画像形成装置100には画像形成部80の他に、用紙給紙部20及び定着ユニット17を備えている。用紙給紙部20は、給紙トレイT1〜T4、手差し給紙トレイT5を有する。この手差し給紙トレイT5は、画像形成ユニット10Kの下方に配置されている。手差し給紙トレイT5の下方には、給紙トレイT1〜T4が配置されている。これらのトレイT1〜T5は、用紙収容部の一例を構成する。
この例で、各々の給紙トレイ内には、様々な種類の用紙が収容されている。例えば、給紙トレイT1には、A4サイズの普通の用紙P1が収容されている。また、給紙トレイT2には、光沢度「ダル」を示す用紙P2が収容されている。ここで、白紙光沢度が例えば65%より大きい値を示す用紙の光沢度を「グロス」と称し、白紙光沢度が65%以下かつ30%以上の値を示す用紙の光沢度を「ダル」と称し、白紙光沢度が30%より小さい値を示す用紙の光沢度を「マット」と称する。
給紙トレイT3には、斤量(連量)「28.5kg」の用紙P3が収容され、給紙トレイT4には、斤量「35.0kg」及び「黄色」を示す用紙P4が収容され、手差し給紙トレイT5には、特殊用紙を示す黄色の封筒P5が収容されている。ここで、特殊用紙には、封筒の他に例えば名刺や、はがき、写真などがある。また、この特殊用紙には、濃度パッチが印字不可能な形状の用紙も含む。
この例で、手差し給紙トレイT5に収容された封筒P5の印刷画像の濃度を検出して補正する場合には、例えば給紙トレイT4に収容された斤量「35.0kg」及び「黄色」を示す用紙P4が選択されて使用される。このように、封筒P5の印刷画像の濃度を補正する場合に、給紙トレイT4に収容された用紙P4を選択するために、操作パネル30が画像形成ユニット10Yの上方に設置されている。この操作パネル30は、設定手段及び入力手段の一例として機能する。
例えば、ユーザは、斤量「35.0kg」及び「黄色」を示す用紙P4を、給紙トレイT4に収容する。このとき、ユーザは、操作パネル30を操作して、この給紙トレイT4を識別するためのトレイ選択情報(収容部識別情報)と斤量「35.0kg」及び「黄色」を示す用紙種類情報とを関連付けて設定する。設定後、封筒P5の印刷画像の濃度を検出して補正する場合に、ユーザは、操作パネル30から濃度補正モードを設定すると共に、濃度検出用の画像(濃度パッチ画像)を形成する用紙を選択するための用紙選択情報として例えば「黄色」を入力する。ここに、濃度補正モードとは、濃度検出用の画像を用紙に形成し、当該用紙に形成された画像に基づいて画像濃度を補正する動作をいう。
この例で、封筒P5の印刷画像の濃度を検出して補正する場合、用紙種類情報の「黄色」に関連付けられた給紙トレイT4が選択されて、当該給紙トレイT4に収容された用紙P4に濃度パッチ画像が印刷されるようになる。従って、封筒P5などの特殊用紙の画像濃度を検出する場合、高価な特殊用紙を使用することなく、安価な通常の用紙P4を用いて濃度検出できるようになると共に、特殊用紙と同程度の濃度検出の精度を維持できるようになる。
また、用紙給紙部20は、各給紙トレイから2次転写ローラ7Aに至る用紙搬送路に、送出ローラ21A〜21E、搬送ローラ22A〜22D及びレジストローラ23を有する。送出ローラ21Aは、給紙トレイT1の排紙口近傍に設置され、この給紙トレイT1に収容された用紙P1を搬送ローラ22Aに向けて送り出す。搬送ローラ22Aは、送出された用紙P1を受け取ると共に、当該用紙P1をレジストローラ23に向けて搬送する。レジストローラ23は2次転写ローラ7Aの近傍に設置され、搬送ローラ22Aにより搬送された用紙P1を2次転写ローラ7Aの手前で一旦保持し、画像タイミングに合わせて2次転写ローラ7Aに向けて送り出すようになされる。
同様に、送出ローラ21Bは、給紙トレイT2の排紙口近傍に設置され、この給紙トレイT2に収容された用紙P2を搬送ローラ22Bに向けて送り出す。搬送ローラ22Bは、送出された用紙P2を受け取ると共に、当該用紙P2を上述の搬送ローラ22Aに向けて搬送する。また、送出ローラ21Cは、給紙トレイT3の排紙口近傍に設置され、この給紙トレイT3に収容された用紙P3を搬送ローラ22Cに向けて送り出す。搬送ローラ22Cは、送出された用紙P3を受け取ると共に、当該用紙P3を上述の搬送ローラ22Bに向けて搬送する。また、送出ローラ21Dは、給紙トレイT4の排紙口近傍に設置され、この給紙トレイT4に収容された用紙P4を搬送ローラ22Dに向けて送り出す。搬送ローラ22Dは、送出された用紙P4を受け取ると共に、当該用紙P4を上述の搬送ローラ22Cに向けて搬送する。また、送出ローラ21Eは、給紙トレイT5の排紙口近傍に設置され、この給紙トレイT5に収容された封筒P5をレジストローラ23に向けて送り出す。このようにして、各給紙トレイに収容された用紙P1〜P4や特殊用紙である封筒P5は、該当する給紙トレイから2次転写ローラ7Aに向けて送り出される。
2次転写ローラ7Aは、中間転写ベルト6に担持された色画像を、レジストローラ23によって用紙搬送制御される所定の用紙に転写するようになされる。
上述の2次転写ローラ7Aの下流側には定着ユニット17が設けられ、カラー画像が転写された用紙を定着処理するようになされる。定着ユニット17は、定着ローラ17A、加圧ローラ17B、定着クリーニング部17Cや、不図示の加熱(IH)ヒータ等を有している。定着処理は、加熱ヒータによって加熱される定着ローラ17Aと加圧ローラ17Bの間に用紙を通過させることで、当該用紙が加熱・加圧される。これにより、用紙に転写されたトナーが当該用紙に定着する。定着クリーニング部17Cは、定着ローラ17A等に残留したトナー剤を除去(クリーニング)するようになされる。
定着ユニット17の下流側には、排紙ローラ24A、24B、用紙通過センサ25及びカラーセンサ26が設けられている。用紙通過センサ25は、定着ユニット17の近傍に設置され、定着ユニット17から送り出されたトナー定着後の用紙の通過を検出し、図3に示すデジタル化された用紙検出情報PDを制御部50に出力する。この用紙通過センサ25には、例えば受光素子にフォトIC(Integrated Circuit)を用いた反射型のフォトセンサが使用される。
排紙ローラ24A、24Bは、用紙通過センサ25により検出された用紙を挟持して機外の排紙トレイ(図示せず)上に当該用紙を排紙する。カラーセンサ26は検出部の一例として機能し、排紙ローラ24Aと24Bの間に設置されている。このカラーセンサ26は、濃度補正モードのときに、濃度パッチ画像が印刷された用紙の画像を検出する。なお、カラーセンサ26には、例えばRGB色のLED光源を内蔵したセンサを使用する。
続いて、上述のトレイ選択情報と用紙種類情報とを関連付けたトレイ−用紙種類の関連テーブル40を説明する。図2は、当該関連テーブル40の構成例を示す説明図である。図2に示す関連テーブル40の縦項目には、項目「トレイT1」〜項目「トレイT5」が設定されている。これらの項目は、図1に示した給紙トレイT1〜T4及び手差し給紙トレイT5が対応している。また、関連テーブル40の横項目には、項目「普通紙」、項目「再生紙」、項目「裏紙」、項目「斤量(kg)」、項目「光沢度」及び項目「色」が設定されている。この例で、横項目におけるこれらの項目内容は、画像濃度を検出する際に使用される用紙を選択する場合に、判定基準となるものである。
この例で、項目「トレイT4」においては、項目「斤量(kg)」にデータ「35.0」が設定され、項目「色」にデータ「黄」が設定されている。これは、給紙トレイT4には、斤量が35.0kgかつ黄色の用紙が収容されていることを意味する。これらのデータは、図1の操作パネル30から入力される。
また、項目「トレイT1」においては、項目「普通紙」にデータ「1」が設定され、項目「色」にデータ「白」が設定されている。これは、給紙トレイT1には、白色の普通用紙が収容されていることを意味する。
また項目「トレイT2」においては、項目「光沢度」にデータ「ダル」が設定されている。これは、給紙トレイT2には、光沢度がダルを示す用紙が収容されていることを意味する。また項目「トレイT3」においては、項目「斤量(kg)」にデータ「28.5」が設定されている。これは、給紙トレイT3には、斤量が28.5kgを示す用紙が収容されていることを意味する。また項目「トレイT5」においては、何もデータが設定されていない。これは、この例で、項目「トレイT5」が示す手差し給紙トレイT5には、特殊用紙である封筒P5が収容されており、この封筒P5には、濃度パッチ画像が印刷されないからである。
なお、関連テーブル40に設定されているデータ「−」は、何もデータが設定されていないこと、すなわちデータ「0」を意味する。この関連テーブル40は、カラー画像形成装置100の出荷時、初期化されてゼロクリアされている。
図3は、カラー画像形成装置100の制御系の構成例を示すブロック図である。図3に示すカラー画像形成装置100の制御系は、制御部50及び画像メモリ31を備える。制御部50は制御手段の一例として機能し、システムバス55を有しており、このシステムバス55には、I/Oポート54、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)53、RAM(Random Access Memory)52及びCPU(Central Processing Unit)51が接続されている。
EEPROM53は記憶部の一例を構成し、このEEPROM53には、図2に示したトレイ−用紙種類の関連テーブル40が保存されている。また、EEPROM53には、濃度パッチを用紙に印刷し、当該用紙に光をカラーセンサ26により照射して用紙上の画像を検出し、当該画像に基づいて印刷画像の濃度を補正する動作を制御するための補正制御プログラムなどが保存されている。CPU51は、EEPROM53から補正制御プログラムを読み出して、RAM52に展開する。RAM52は、補正制御プログラムなどが展開されてワークメモリとして使用される。
CPU51には、操作パネル30が接続されている。この操作パネル30は、タッチパネル30A及びテンキー30Bから構成されている。
この例で、タッチパネル30A及びテンキー30Bがユーザにより操作されて、給紙トレイを識別するためのトレイ選択情報と、用紙の種類を示す用紙種類情報とを含む操作情報OPDがCPU51に出力される。例えば、給紙トレイT4を示すトレイ選択情報と、斤量「35.0kg」及び「黄色」を示す用紙種類情報とを含む操作情報OPDがCPU51に出力される。CPU51は、EEPROM53に保存された関連テーブル40を参照し、当該関連テーブル40の項目「トレイT4」に係る項目「斤量(kg)」の欄にデータ「35.0」を設定する。また、CPU51は、項目「トレイT4」に係る項目「色」の欄にデータ「黄」を設定し、トレイ選択情報と用紙種類情報とを関連付けて保存する。
保存後、例えば図1に示した手差し給紙トレイT5に収容された封筒P5を1000枚印刷するように設定される。この例で、500枚印刷した時点で印刷画像の濃度を補正するものとする。もちろん、500枚に限らず、300枚毎でも700枚毎でもよい。ユーザによるタッチパネル30Aの操作により、濃度補正モードが選択されると共に、濃度パッチ画像を形成する用紙を選択するための用紙選択情報として例えば「黄色」が選択された操作情報OPDがCPU51に出力される。
その後、封筒P5の印刷がスタートされると、上述した原稿読取部102の原稿画像走査露光装置により原稿から画像情報を読み取って光電変換された画像信号を得る。この画像信号は、不図示の画像処理手段において、A/D変換、シェーディング補正などがなされ、デジタルの画像データR,G,Bとなる。その後、この画像データR,G,Bは所定の画像処理を経る。画像処理後のY色用、M色用、C色用、BK色用の画像形成データY,M,C,BKは、画像メモリ31に出力される。
CPU51は、例えば画像メモリ31のY色用の画像形成データYを、画像形成部80のLPHユニット5Yに出力するように制御する。LPHユニット5Yは、事前に帯電された感光体ドラム1Yに対して、Y色用の画形成像データYに基づく所定の強度を有したレーザ光を一括照射するようにCPU51により制御される。その後、感光体ドラム1Yに形成されたY色用の静電潜像がY色のトナー剤により現像されて、上述の1次転写を経る。
CPU51は、用紙給紙部20のレジストローラ23を駆動制御して、図1に示した送出ローラ21Eにより送り出された封筒P5を2次転写ローラ7Aの手前で一旦保持し、画像タイミングに合わせて2次転写ローラ7Aに向けて送り出す。その後、上述した2次転写、定着処理が実施される。
定着後、定着ユニット17から送り出されたトナー定着後の封筒P5の通過を、用紙通過センサ25は検出して用紙検出情報PDをCPU51に出力する。CPU51は、例えばこの用紙検出情報PDに基づいて印刷枚数をカウントする。CPU51は、この例でカウント値が「500」を超えた時点で、画像の濃度補正処理を開始する。例えば、CPU51は、先ず所定の濃度パッチを形成するように、画像形成部80を制御する。次に、濃度パッチ画像を形成する用紙を選択するために、CPU51は、入力された用紙選択情報の「黄色」と、関連テーブル40の項目「色」の欄に設定されているデータとを順次照合する。例えば、CPU51は、先ず、関連テーブル40の項目「トレイT1」のデータ「白」と用紙選択情報の「黄色」とを照合する。照合後、CPU51は合致しないと判定し、次に項目「トレイT2」の項目「色」を参照してデータがゼロと判定して照合は行わない。次に、項目「トレイT4」の項目「色」のデータ「黄」と用紙選択情報の「黄色」とを照合する。照合後、CPU51は合致すると判定し、給紙トレイT4に収容された黄色の用紙P4を選択するように制御する。
例えば、CPU51は、手差し給紙トレイT5に収容された封筒P5を送り出す用紙給紙部20の送出ローラ21Eを停止制御する。これにより、封筒P5の搬送が停止する。続いて、CPU51は、選択した給紙トレイT4に収容されている用紙P4を送り出すために、用紙給紙部20の送出ローラ21Dを駆動制御する。これにより、用紙P4が給紙トレイT4から搬送ローラ22Dに向けて送り出される。CPU51は、更に、搬送ローラ22D、22C、22B、22Aを駆動制御して、用紙P4をレジストローラ23に向けて搬送する。
レジストローラ23は、搬送ローラ22Aにより搬送された用紙P4を2次転写ローラ7Aの手前で一旦保持し、画像タイミングに合わせて2次転写ローラ7Aに向けて送り出すようにCPU51により制御される。その後、用紙P4は、濃度パッチが2次転写されて定着処理が実施される。このようにして、画像形成部80は、CPU51により選択された用紙P4に、濃度パッチを転写して定着して画像を形成する。これにより、封筒P5などの特殊用紙の画像濃度を検出する場合、高価な特殊用紙を使用することなく、安価な通常の用紙P4を用いて濃度検出できるようになると共に、特殊用紙と同程度の濃度検出の精度を維持できるようになる。
定着後、用紙通過センサ25は、定着ユニット17から送り出されたトナー定着後の用紙P4の通過を検出して、用紙検出情報PDをCPU51に出力する。CPU51は、この用紙検出情報PDを入力すると、カラーセンサ26を駆動制御する。カラーセンサ26は、用紙P4に定着された濃度パッチの画像に対してRGB色のLED光を発光し、当該用紙P4からの反射光を受光して画像を検出する。カラーセンサ26は、検出した濃度検出情報DDをI/Oポート54を介してCPU51に出力する。
CPU51は、この濃度検出情報DDに基づいて画像の濃度補正を行う。例えば、CPU51は、濃度検出情報DDが示す濃度パッチデータと、その濃度パッチを記録するのに用いた濃度パッチデータ(目標濃度)とを、各濃度パッチ毎に比較する。比較後、CPU51は、濃度検出情報DDが示す濃度パッチデータと目標濃度に差が生じている場合に、当該濃度パッチデータの濃度を目標濃度に濃度補正(階調補正)するために、画像形成部80の2成分現像剤の搬送、ドラム電位や定着温度などを制御する。このようにして、濃度パッチ画像を印刷する用紙を選択して画像の濃度を補正する。
続いて、図4〜図9を参照して、操作パネル30の構成及び操作例を説明する。図4は、操作パネル30の初期画面の構成及び操作例を示す説明図である。図4に示す操作パネル30のテンキー30Bは、数字「0」〜数字「9」及び少数点を示す記号「・」から構成されている。また、操作パネル30のタッチパネル30Aには、初期画面として「トップ画面」HD1が表示され、続いて「印刷開始」ボタンBT1、「印刷条件指定」ボタンBT2及び「設定/変更」ボタンBT3が表示されている。このタッチパネル(又はタッチスクリーン)30Aは、ディスプレイモニタとマトリクス・スイッチ等を組み合わせた装置であり、パネル(画面)上の表示部を指などで押さえることにより機器を操作する入力装置である。
タッチパネル30Aの「トップ画面」HD1に表示された「印刷開始」ボタンBT1が押圧されると、図3に示したCPU51に印刷開始を示す操作情報OPDが出力される。また、「印刷条件指定」ボタンBT2が押圧されると、用紙を印刷する際の条件指定を示す操作情報OPDがCPU51に出力され、図8に示す「印刷条件指定画面」HD5がタッチパネル30Aに表示される。
また、「設定/変更」ボタンBT3が押圧されると、例えば画像濃度を補正するための用紙種類設定を示す操作情報OPDがCPU51に出力され、図5に示す「設定/変更画面」HD2がタッチパネル30Aに表示される。
図5は、操作パネル30の設定/変更画面の構成及び操作例を示す説明図である。図5に示すタッチパネル30Aには、図4の「設定/変更」ボタンBT3が押圧されて、「設定/変更画面」HD2が表示されている。この「設定/変更画面」HD2は、「用紙種類設定」ボタンBT4、「○○××設定」ボタンBT5、BT6及び「戻る」ボタンBT30から構成されている。
「戻る」ボタンBT30が押圧されると、図4に示した「トップ画面」HD1に戻る。また、「○○××設定」ボタンBT5、BT6が押圧されると、不図示の設定画面がタッチパネル30Aに表示される。また、「用紙種類設定」ボタンBT4が押圧されると、図6に示す「用紙種類設定画面」HD3がタッチパネル30Aに表示される。
図6は、操作パネル30の第1の用紙種類設定画面の構成及び操作例を示す説明図である。図6に示すタッチパネル30Aには、図5の「用紙種類設定」ボタンBT4が押圧されて、「用紙種類設定画面」HD3が表示されている。この「用紙種類設定画面」HD3は、「トレイ選択」ボタンBT7、「用紙種類設定」ボタンBT8、「戻る」ボタンBT30、「設定」ボタンBT31、「クリア」ボタンBT32及び「TOPへ」ボタン33から構成されている。
タッチパネル30Aに表示された「トレイ選択」ボタンBT7は、「トレイT1」〜「トレイT5」のトレイボタンから構成されている。これらのトレイボタンからいずれか1つのトレイボタンが選択されて押圧されることにより、トレイが設定される。
また、「用紙種類設定」ボタンBT8は、「普通紙」、「再生紙」、「裏紙」、「斤量(kg)」、「光沢度」及び「色」の用紙種類ボタンから構成されている。これらの用紙種類ボタンから1以上の用紙種類ボタンが選択されて押圧されることにより、用紙の種類が設定される。
図7は、操作パネル30の第2の用紙種類設定画面の構成及び操作例を示す説明図である。図7に示すタッチパネル30Aには、図6の「用紙種類設定」ボタンBT8の「色」が押圧されて、「用紙種類設定画面」HD4が表示されている。この「用紙種類設定画面」HD4は、「用紙色」ボタンBT9、「光沢度」ボタンBT10、「戻る」ボタンBT30、「設定」ボタンBT31、「クリア」ボタンBT32及び「TOPへ」ボタン33から構成されている。
タッチパネル30Aに表示された「用紙色」ボタンBT9は、「白」、「黄」、「赤」、「青」、「緑」、「黒」及び「グレー」の色ボタンから構成されている。これらの色ボタンからいずれか1つの色ボタンが選択されて押圧されることにより、用紙の色が設定される。
また、「光沢度」ボタンBT10は、「グロス」、「ダル」及び「マット」の光沢ボタンから構成されている。これらの光沢ボタンからいずれか1つの光沢ボタンが選択されて押圧されることにより、用紙の光沢度が設定される。
続いて図6及び図7を参照し、トレイと用紙種類とを関連付ける操作の一例として、例えば給紙トレイT4に対して斤量「35.0kg」及び用紙色「黄」の用紙を関連付ける例を説明する。先ず、ユーザは、図6の「トレイ選択」ボタンBT7の「トレイT4」を選択して押圧する(図中破線四角)。次に、ユーザは、「用紙種類設定」ボタンBT8の「斤量(kg)」を選択して押圧する(図中破線四角)。このとき、当該「斤量(kg)」に隣接して設けられた数値入力欄N1に、入力を促すカーソルが点滅される。ユーザは、テンキー30Bを押して例えば「35.0」と入力する。入力後、ユーザは、「設定」ボタンBT31を選択して押圧する。
「設定」ボタンBT31を押圧後、タッチパネル30AからCPU51にトレイT4、斤量「35.0kg」を含む操作情報OPDが出力される。CPU51は、この操作情報OPDからRAM52に展開された関連テーブル40(図2参照)の「トレイT4」の「斤量(kg)」の欄にデータ「35.0」を設定する。また、CPU51は、同時にEEPROM53に保存された関連テーブル40にも、「トレイT4」の「斤量(kg)」の欄にデータ「35.0」を設定する。これにより、給紙トレイT4に斤量「35.0kg」の設定が完了する。
続いて、ユーザは、「用紙種類設定」ボタンBT8の「色」を選択して押圧する。押圧後、図7に示した第2の「用紙種類設定画面」HD4がタッチパネル30Aに表示される。ユーザは、「用紙種類設定画面」HD4の「用紙色」ボタンBT9の「黄」を選択して押圧する(図中破線四角)。その後、ユーザは、「設定」ボタンBT31を選択して押圧する。「設定」ボタンBT31を押圧すると、図6の「用紙種類設定画面」HD3に戻る。なお、「戻る」ボタンBT30を選択して押圧しても同様に、黄色が選択されて図6の「用紙種類設定画面」HD3に戻る。
「設定」ボタンBT31を押圧後、タッチパネル30AからCPU51にトレイT4、色「黄」を含む操作情報OPDが出力される。CPU51は、この操作情報OPDからRAM52に展開された関連テーブル40の「トレイT4」の「色」の欄にデータ「黄」を設定する。また、CPU51は、同時にEEPROM53に保存された関連テーブル40にも、「トレイT4」の「色」の欄にデータ「黄」を設定して更新する。これにより、給紙トレイT4に色「黄」の設定が完了する。このようにして、トレイと用紙種類とを関連付ける。
なお、各ボタンの選択を解除する場合は、「クリア」ボタンBT32を押圧する。また、1画面戻る場合は、「戻る」ボタンBT30を押圧する。また、図4に示した「トップ画面」HD1に戻る場合は、「TOPへ」ボタンBT33を押圧する。
続いて、操作パネル30を操作して、実際に印刷する用紙の枚数などの条件を指定する例を説明する。
図8は、操作パネル30の印刷条件指定画面の構成及び操作例を示す説明図である。図8に示すタッチパネル30Aには、図4に示した「トップ画面」HD1の「印刷条件指定」ボタンBT2が押圧されて、「印刷条件指定画面」HD5が表示されている。この「印刷条件指定画面」HD5は、「印刷枚数」欄BT11、「用紙サイズ」ボタンBT12、「用紙種類」ボタンBT13、「印刷モード」ボタンBT14、「戻る」ボタンBT30、「設定」ボタンBT31及び「クリア」ボタンBT32から構成されている。
タッチパネル30Aに表示された「印刷枚数」欄BT11は、数値入力欄N2が設けられている。数値入力欄N2には、テンキー30Bから印刷枚数が入力される。「用紙サイズ」ボタンBT12は、「A4」、「A3」及び「B5」のサイズボタンから構成されている。こられのサイズボタンからいずれか1つのサイズボタンが選択されて押圧されることにより、用紙のサイズが設定される。
また、「用紙種類」ボタンBT13は、「普通紙」、「再生紙」、「裏紙」、「はがき」、「封筒」、「名刺」及び「写真(E版)」の用紙種類ボタンから構成されている。これらの用紙種類ボタンからいずれか1つの用紙種類ボタンが選択されて押圧されることにより、用紙の種類が設定される。
また、「印刷モード」ボタンBT14は、「通常モード」及び「濃度補正モード」の印刷動作ボタンから構成されている。これらの印刷動作ボタンからいずれか1つの印刷動作ボタンが選択されて押圧されることにより、用紙の印刷動作が設定される。この例で、「印刷モード」ボタンBT14の「濃度補正モード」ボタンが選択されて押圧されると、図9に示す「用紙種類選択画面」HD6がタッチパネル30Aに表示される。
図9は、操作パネル30の用紙種類選択画面の構成及び操作例を示す説明図である。図9に示すタッチパネル30Aには、図8に示した「印刷モード」ボタンBT14の「濃度補正モード」ボタンが押圧されて、タッチパネル30Aに「用紙種類選択画面」HD6が表示されている。また、タッチパネル30Aには、この「用紙種類選択画面」HD6に続いて、「用紙色」ボタンBT15、「光沢度」ボタンBT16、「用紙斤量(kg)」ボタンBT17、「戻る」ボタンBT30、「クリア」ボタンBT32及び「TOPへ」ボタンBT33が表示されている。
タッチパネル30Aに表示された「用紙色」ボタンBT15は、「白」、「黄」、「赤」、「青」、「緑」、「黒」及び「グレー」の色ボタンから構成されている。これらの色ボタンからいずれか1つの色ボタンが選択されて押圧されることにより、用紙の色が選択される。
また、「光沢度」ボタンBT16は、「グロス」、「ダル」及び「マット」の光沢ボタンから構成されている。これらの光沢ボタンからいずれか1つの光沢ボタンが選択されて押圧されることにより、用紙の光沢度が選択される。
また、「用紙斤量(kg)」ボタンBT17は、「〜10」、「11〜20」、「21〜30」、「31〜40」、「41〜50」、「51〜60」、「61〜70」、「71〜80」、「81〜90」、「91〜100」、「101〜110」及び「110以上」の斤量ボタンから構成されている。これらの斤量ボタンからいずれか1つの斤量ボタンが選択されて押圧されることにより、用紙の斤量が選択される。
続いて図8及び図9を参照し、濃度補正モードを指定して封筒を1000枚ほど印刷する例を説明する。先ず、ユーザは、図8の「印刷枚数」欄BT11を押圧する。「印刷枚数」欄BT11を押圧すると、数値入力欄N2に、入力を促すカーソルが点滅される。ユーザは、テンキー30Bを押して例えば「1000」と入力する。入力後、ユーザは、「設定」ボタンBT31を選択して押圧する。
次に、ユーザは「用紙種類」ボタンBT13の「封筒」ボタンを選択して押圧する(図中破線四角)。続いて、ユーザは「印刷モード」ボタンBT14の「濃度補正モード」ボタンを選択して押圧する(図中破線四角)。この「濃度補正モード」ボタンが押圧されると、タッチパネル30Aには、図9の「用紙種類選択画面」HD6が表示される。この画面HD6では、濃度補正用の用紙の選択条件が入力される。例えば、ユーザは、「用紙色」ボタンBT15の「黄」ボタンを選択して押圧する(図中破線四角)。これにより、画像の濃度補正に使用される用紙の条件が設定される。その後、ユーザは、「戻る」ボタンBT30を選択して押圧する。「戻る」ボタンBT30が押圧されると、再び図8の「印刷条件指定画面」HD5が表示される。ここで、ユーザは、「設定」ボタンBT31を押圧して用紙印刷条件を確定する。続いてユーザは、「戻る」ボタンBT30を押圧し、図4の「トップ画面」HD1を表示する。なお、「設定」ボタンBT31を押圧した時点で、図4の「トップ画面」HD1を表示するようにしてもよい。続いて、ユーザは、図4の「トップ画面」HD1の「印刷開始」ボタンBT1を押圧して印刷を開始する。
印刷開始後、例えば封筒の印刷枚数が500枚に達した時点で、図3に詳述したように、タッチパネル30Aから入力された濃度パッチ画像を印刷する用紙の条件である黄色の用紙が選択される。すなわち、図1に示した給紙トレイT4に収容された黄色の用紙P4が選択されて、当該用紙P4に濃度パッチが印刷される。その後、用紙P4の画像がカラーセンサ26により検出されて所定の補正処理が実施される。濃度補正処理後、引き続き封筒が501枚目から1000枚まで印刷される。これにより、画像の濃度補正を実施する場合に、カラー画像形成装置100を途中で一旦停止することなく、安価な用紙P4を用いて濃度補正処理を実施できる。従って、印刷JOBのスループットを向上できるようになる。
図10は、カラー画像形成装置100の制御系の動作例を示すフローチャートである。カラー画像形成装置100の給紙トレイT1〜T4には、該当する用紙P1〜P4が収容され、手差し給紙トレイT5には封筒P5が収容されている。また、ユーザにより操作パネル30が操作され、図2に示したトレイ−用紙種類の関連テーブル40が作成されてEEPROM53に保存されている。カラー画像形成装置100の不図示の電源がONされ、CPU51によりEEPROM53から補正制御プログラムが読み出されてRAM52に展開されている。この例では、濃度補正モードで封筒を1000枚印刷し、印刷枚数が500枚に到達した時点で、画像濃度補正処理を実施する。
これらを印刷時の画像濃度補正の条件として、図10に示すステップST1で、用紙の種類と印刷モードが設定される。例えば、ユーザにより図4のタッチパネル30Aに表示された「トップ画面」HD1の「印刷条件指定」ボタンBT2が押圧され、CPU51は、図8の「印刷条件指定画面」HD5を表示する。ここで、印刷枚数を1000枚に設定するために、「印刷条件指定画面」HD5の「印刷枚数」欄BT11の数値入力欄N2に「1000」と入力される。続いて、印刷用紙の種類を設定するために、「用紙種類」ボタンBT13の「封筒」ボタンが押圧される。また、濃度補正モードを設定するために、「印刷モード」ボタンBT14の「濃度補正モード」ボタンが押圧される。続いて、画像の濃度補正に使用される用紙の条件を設定するために、図9の「用紙種類選択画面」HD6のボタンBT15の「黄」ボタンが押圧される。最後に図8の「設定」ボタンBT31が押圧されてこれらの情報がRAM52に一旦保存されてステップST2に移行する。
ステップST2で、CPU51は、ステップST1において濃度補正モードが選択されたか否かを判定する。濃度補正モードが選択されなかった場合、すなわち通常モードが選択された場合ステップST14〜ST16に移行し、濃度補正を行わずに封筒を1000枚印刷して印刷処理の終了となる。濃度補正モードが選択された場合、ステップST3に移行する。
ステップST3で、CPU51は、ステップST1において印字用紙に特殊用紙が選択されたか否かを判定する。この例で、特殊用紙には、例えば封筒、名刺、はがき、写真などが含まれる。特殊用紙が選択されなかった場合、上述のST14〜ST16に移行に移行する。特殊用紙(封筒)が選択された場合、ステップST4に移行する。
ステップST4で、CPU51は濃度パッチ画像を印字する用紙(パッチ印字用紙)を決定する。この例で、CPU51は、図11に示すサブルーチンのステップT40に移行する。図11は、パッチ印字用紙の決定例を示すフローチャートである。CPU51は、図11のステップT40で、図10のステップST1において画像の濃度補正に使用するための用紙の条件として設定された用紙色「黄色」を取得してステップST41に移行する。
ステップST41で、CPU51は、ユーザによりパッチ印字用紙が直接指定されたか否かを判定する。例えば、ユーザによりパッチ印字用紙が指定された場合、すなわちタッチパネル30Aの不図示のユーザ指定画面で、ユーザにより給紙トレイT1〜T4のいずれかを示すトレイ選択情報が用紙選択情報に設定された場合、ステップST42に移行する。
ステップST42で、CPU51は、該当する給紙トレイに収容された用紙をパッチ印字用紙として決定して図10のメインルーチンに戻る。
また、上述のステップST41で、ユーザによりパッチ印字用紙が指定されなかった場合、ステップST43に移行する。ステップST43で、CPU51は、給紙トレイT1〜T4に印字用紙と同じ色の用紙が存在するか否かを判定する。例えば、CPU51は、RAM52に展開されたトレイ−用紙種類の関連テーブル40の項目「色」の欄に設定された用紙色と、ステップST1で設定された用紙色「黄色」とを照合する。照合後、CPU51は、合致した用紙色「黄」に関連付けられた「トレイT4」を選択してステップST44に移行する。
ステップST44で、CPU51は、例えば給紙トレイT4に収容されている用紙P4のサイズが、濃度パッチ作成可能なサイズであるか否かを判定する。例えば、CPU51は、給紙トレイT4に不図示の用紙サイズ検出センサを有し、この用紙サイズ検出センサから出力された用紙サイズ情報と、濃度パッチの印刷範囲とを比較し、比較結果に基づいて判定する。用紙P4のサイズが、濃度パッチ作成可能なサイズである場合、ステップST45に移行する。
ステップST45で、CPU51は、給紙トレイT4に収容された用紙4Pをパッチ印字用紙として決定して図10のメインルーチンに戻る。
また、上述のステップST43で、給紙トレイT1〜T4に印字用紙と同じ色の用紙が存在しなかった場合、或いは、上述のステップST44で、例えば給紙トレイT4に収容されている用紙P4のサイズが、濃度パッチ作成可能なサイズでなかった場合、ステップST46に移行する。
ステップST46で、CPU51は、給紙トレイT1〜T4に印字用紙と同じ光沢度の用紙が存在するか否かを判定する。例えば、ステップST1で光沢度が設定された場合、CPU51は、トレイ−用紙種類の関連テーブル40の項目「光沢度」の欄に設定された値と、ステップST1で設定された光沢度とを照合する。照合後、CPU51は、合致した光沢度に関連付けられたトレイT1〜T4のいずれか1つを選択してステップST47に移行する。
ステップST47で、CPU51は、上述したステップST44と同様に、該当する給紙トレイに収容されている用紙のサイズが、濃度パッチ作成可能なサイズであるか否かを判定する。用紙のサイズが、濃度パッチ作成可能なサイズである場合、ステップST48に移行する。
ステップST48で、CPU51は、該当する給紙トレイに収容された用紙をパッチ印字用紙として決定して図10のメインルーチンに戻る。
また、上述のステップST46で、給紙トレイT1〜T4に印字用紙と同じ光沢度の用紙が存在しなかった場合、或いは、上述のステップST47で、給紙トレイに収容されている用紙のサイズが、濃度パッチ作成可能なサイズでなかった場合、ステップST49に移行する。
ステップST49で、CPU51は、給紙トレイT1〜T4に印字用紙と同じ厚みの用紙が存在するか否かを判定する。例えば、ステップST1で斤量が設定された場合、CPU51は、トレイ−用紙種類の関連テーブル40の項目「斤量(kg)」の欄に設定された値と、ステップST1で設定された斤量とを照合する。照合後、CPU51は、合致した斤量に関連付けられたトレイT1〜T4のいずれか1つを選択してステップST50に移行する。
ステップST50で、CPU51は、上述したステップST44と同様に、該当する給紙トレイに収容されている用紙のサイズが、濃度パッチ作成可能なサイズであるか否かを判定する。用紙のサイズが、濃度パッチ作成可能なサイズである場合、ステップST51に移行する。
ステップST51で、CPU51は、該当する給紙トレイに収容された用紙をパッチ印字用紙として決定して図10のメインルーチンに戻る。
また、上述のステップST49で、給紙トレイT1〜T4に印字用紙と同じ厚みの用紙が存在しなかった場合、或いは、上述のステップST50で、給紙トレイに収容されている用紙のサイズが、濃度パッチ作成可能なサイズでなかった場合、ステップST52に移行する。
ステップST52で、CPU51は、入力された条件に該当するパッチ印字用紙が存在しないと判定してステップST53に移行する。ステップST53で、CPU51は、該当するパッチ印字用紙が無いことを示す情報をタッチパネル30Aの画面に表示制御すると共に、印字用紙をパッチ印字用紙として使用することを決定して図10のメインルーチンに戻る。
図10のステップST5で、CPU51は、濃度パッチを印刷する用紙として、パッチ印字用紙(この例で用紙P4)を使用するか又は印字用紙(この例で封筒P5)を使用するかを判定する。図11のサブルーチンでパッチ印字用紙を使用すると決定された場合、ステップST6に移行する。
ステップST6で、CPU51は、印字動作を開始するように制御する。例えば、CPU51は、ステップST1で設定された封筒を「1000」枚印刷するように制御してステップST7に移行する。
ステップST7で、CPU51は、濃度パッチの印刷を開始するタイミングを計るために、印刷枚数のカウントを開始する。続いてステップST8に移行する。
ステップST8で、CPU51は、印字が終了したか否かを判定する。この例で、カウント値が1000を超過しているか否かを判定する。印刷が終了した場合、ステップST16に移行する。印刷が終了しなかった場合ステップST9に移行する。
ステップST9で、CPU51は、カウントした印刷枚数が目標印刷枚数(500枚)に到達したか否かを判定する。印刷枚数が500枚に到達しなかった場合、ステップST6に戻って印刷動作を継続する。印刷枚数が500枚に到達した場合、ステップST10に移行する。
ステップST10で、CPU51は、印字用紙が収容された給紙トレイから用紙を送り出す動作を中断し、パッチ印字用紙が収容された給紙トレイから用紙を送り出すように制御する。例えば、CPU51は、印字用紙である封筒P5が収容された手差し給紙トレイT5の送出ローラ21E(図1参照)を停止するように制御する。また、CPU51は、上述のステップST4で決定されたパッチ印字用紙、すなわち給紙トレイT4に収容された黄色の用紙P4を送り出すように、この給紙トレイT4に設置された送出ローラ21Dを駆動するように制御してステップST11に移行する。
ステップST11で、カラーセンサ26は、濃度パッチが印刷された用紙P4の画像を検出して濃度検出情報DDをCPU51に出力してステップST12に移行する。
ステップST12で、CPU51は、入力した濃度検出情報DDに基づいて画像の濃度補正を行ってステップST13に移行する。ステップST13で、CPU51は、濃度補正を終了するように制御する。例えば、CPU51は、パッチ印字用紙である用紙P4が収容された給紙トレイT4の送出ローラ21Dを停止するように制御する。また、CPU51は、印字用紙である封筒P5が収容された手差し給紙トレイT5の送出ローラ21Eを駆動するように制御し、ステップST6に戻って再び501枚目から封筒P5に印字を開始する。
上述のステップST8で、印刷枚数が1000枚に到達した場合、CPU51は、印刷が終了したと判定してステップST16に移行する。ステップST16で、CPU51は、印字処理を終了する。例えば、CPU51は、封筒P5が収容された手差し給紙トレイT5の送出ローラ21Eを停止するように制御する。また、画像形成部80の感光体ドラムや、中間転写ベルト6などを停止するように制御して印字処理を終了する。
このように、本発明に係るカラー画像形成装置100及び画像濃度補正方法によれば、濃度補正モード実行時に、濃度パッチ画像を印字する用紙を選択するための用紙選択情報と、用紙の種類を示す用紙種類情報とを照合し、当該用紙選択情報に合致した用紙種類情報に関連付けられたトレイ選択情報から給紙トレイを決定する。
従って、当該給紙トレイに収容された用紙に、濃度パッチ画像を印字することができる。これにより、はがきや封筒などの特殊用紙の画像濃度を検出する場合に、高価な特殊用紙を使用することなく、安価な通常の用紙を用いて濃度検出できるようになると共に、特殊用紙と同程度の濃度検出の精度を維持できるようになる。これにより、安価かつ高精度に検出された画像濃度に基づいて濃度補正できるようになる。