JP4961642B2 - 商品販売決済システム、商品販売決済方法、携帯端末および店舗端末 - Google Patents
商品販売決済システム、商品販売決済方法、携帯端末および店舗端末 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、店頭で販売対象の物品を手渡しする店舗に関連した商品販売決済システムおよび商品販売決済方法ならびにこれに使用する携帯端末、および店舗端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファーストフード店に代表されるような、店頭で商品(販売品)を手渡しする店舗においては、通常、客(消費者)は店頭でメニューを見て商品を選択し店員にその商品を口頭で伝達して注文を行っている。店員は、この注文を受け付けてレジスタ端末に注文情報を入力し会計処理を行うとともに、その商品を客に渡す手配(例えば、ファーストフード店では厨房に対してその商品の調理出力の指示)を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような店舗においては、混雑時には注文受付のレジに客の行列ができる。客はその間、自分の番が回ってくるのを待って立ち続けなければならない。また、店員も客の注文を確認しながらレジスタ端末への入力を誤りなく行う必要がある。特に、注文点数が多い場合には、その確認や入力に時間がかかることになる。また、代金の支払い、釣り銭の返却等も待ち時間を長引かせる要因となっている。
【0004】
代金支払いに関してはプリペイドカードで支払う方法を採用すれば、その時間は短縮されることが期待されるが、やはり注文の応対には時間がかかり、混雑緩和または解消の決め手とはならない。
【0005】
本発明はこのような背景においてなされたものであり、その目的は、店舗の注文受付での混雑を緩和または解消することができる商品販売決済システム、商品販売決済方法、携帯端末、メニューサーバおよび店舗端末を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による商品販売決済システムは、非接触ICカードによる電子マネー決済機能を有する携帯端末と、この携帯端末と通信網を介して通信を行うサーバと、非接触ICカード機能により前記携帯端末と通信を行う店舗端末とにより構成される商品販売決済システムであって、前記サーバは、前記店舗端末のある店舗で販売される商品のメニュー情報を記憶しておき、前記携帯端末は、ユーザの操作に応じて、前記サーバから前記メニュー情報を入手し、このメニュー情報に基づくユーザの注文候補リスト情報を非接触ICカード部内に保存し、前記店舗端末は、前記携帯端末が接近したとき前記非接触ICカード部内に保存された注文候補リスト情報を受信し、続けて前記携帯端末との間で当該注文候補リストの商品の代金の決済を前記携帯端末に有する電子マネー決済機能で行うことを特徴とする。
【0007】
この発明では、注文情報の作成処理はサーバ側または携帯端末側のいずれで行ってもよい。
【0008】
携帯端末のユーザは、店舗へ到着する前に予めサーバにアクセスして商品メニューから購入商品を選択し、これを注文情報として非接触ICカード部内に保存しておくことにより、店舗に到着したときには、ユーザは携帯端末を店舗端末に近づける(かざす)だけで、非接触ICカード機能によりICカード部内の注文情報が店舗端末へ転送され、かつ、電子マネー決済機能により代金の決済が行われる。したがって、店舗の店員が客から口頭で注文情報を聞き取ってレジスタ端末に入力する必要がなくなり、現金による代金や釣り銭の受け渡しも必要なくなる。
【0011】
本発明による商品販売決済方法は、非接触ICカードによる電子マネー決済機能を有する携帯端末を所持したユーザに対して店頭で商品を販売する商品販売決済方法であって、前記携帯端末が通信網を介して通信を行うことができるサーバにより、前記店舗で販売する商品のメニュー情報を前記ユーザに対して提供し、前記ユーザの来店時に、店舗端末の非接触ICカード機能を用いて、前記メニュー情報からユーザが選択した商品の注文候補リスト情報を前記携帯端末から受信し、前記携帯端末との間で当該購入商品の代金の決済を前記携帯端末に有する電子マネー決済機能で行うことを特徴とする。
【0013】
本発明による携帯端末は、通信網を介してサーバと接続可能な通信手段と、この通信手段の動作を制御する制御部と、非接触ICカードによる電子マネー決済機能を提供するICカード部と、前記制御部内に設けられ、前記ICカード部とのインタフェースをとるカードインタフェース手段と、データを表示する表示部とを備え、前記ICカード部は、データを格納するメモリと、外部端末との間で非接触状態で通信を行うリーダ/ライタ手段とを備え、前記制御部は、ユーザの指示に応じて前記通信手段を介して前記サーバから特定の店舗の商品メニュー情報を入手し、前記表示部に表示し、前記ユーザの指示した購入商品の注文候補リストを受信または作成し、前記カードインタフェース手段を介して前記ICカード部内の前記メモリに格納し、前記ICカード部は前記外部端末に接近したとき当該外部端末に対して前記メモリ内の注文候補リストデータを送信するとともに、当該購入商品の代金の決済を前記携帯端末に有する電子マネー決済機能で行うことを特徴とする。
【0016】
本発明による店舗端末は、携帯端末装置に内蔵された非接触ICカード部から商品の注文候補リストを受信する受信手段と、この注文候補リストに記載された購入商品の代金について、前記携帯端末の非接触ICカード部との間で電子マネー決済を実行する決済手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1に、本実施の形態におけるシステム全体の概略構成を示す。本実施の形態は、iモード(商標)に代表されるような携帯電話によるオンラインサービスの1つとして創案されたものである。このシステムは、例えばファーストフード店舗またはその委託を受けた業者が運用するメニューサーバ200と、IS014443で規格化が進められている非接触ICカード機能を内蔵した携帯端末100と、上記店舗に設置される非接触ICカード対応のデータ読み取り/書き込み(R/W)機能を備えた店舗端末300で構成される。
【0020】
メニューサーバ200は、携帯端末100が通信網150を介してアクセスできるサイバー上のサーバであり、アクセスしてきた携帯端末100に対して、所定の店舗で販売されている商品のメニューを定めた商品メニューデータの提示、購入商品の集計、注文書発行等の機能を有する。
【0021】
携帯端末100は、非接触ICカード部10を内蔵し、サーバ200から送信されてくるデータ(例えばHTMLのようなマークアップ言語で書かれたウェブ文書)を閲覧するブラウジング機能と、閲覧した商品メニューから予め購入品を選択し、購入金額を確認した後、サーバ200が発行した注文書データをICカード部10内に保持する機能を有する。また、非接触ICカードと同等の外部カードに対する読み取り/書きこみ(R/W)機能を備えている。
【0022】
非接触ICカード対応のR/W機能を有する店舗端末300に対して、この携帯端末100をかざすことにより、携帯端末のICカード部10に保存された前記注文書データが店舗端末300へ転送され、この注文書データに基づいて、店員は直ちにその購入品を準備することができるとともに、ICカードのプリペイド電子マネー決済機能と連携させることで同時決済を行うことが可能となる。
【0023】
図2に、図1の携帯端末100の概略構成を示す。この携帯端末100は、制御部5およびこれに接続された各部により構成される。制御部5は、図示しないCPU、EEPROM、Flash ROM、SRAM、等で構成される。本実施の形態では、制御部5はさらにカードインタフェースモジュール51を有する。制御部5には、デジタル信号処理部3、表示部6、操作部7、外部I/F部8、非接触ICカード部10等が接続されている。
【0024】
デジタル信号処理部3は、主として、デジタル音声信号のエンコード、および、デジタル音声信号へのデコードを行う部位であり、DSP(Digital Signal Processor)を中心とした畳み込み符号化、スロットインターリーブ、遅延検波、畳み込み復号化、等の専用回路で構成される。このデジタル信号処理部3には、音声入力部1、音声出力部2、RF入出力部4が接続されている。音声入力部1は、マイク15からのアナログ音声信号をデジタル信号に変換するための部位であり、マイクアンプ、フィルタ、A/D変換器、等で構成される。音声出力部2は、デジタル信号処理部3から受信したデジタル音声信号に基づいてスピーカ16を駆動するための部位であり、D/A変換器、フィルタ、スピーカーアンプ、等の各部により構成される。RF入出力部4は、高周波送受信を行う部位であり、直交変調器、ゲインアンプ、パワーアンプ、ダイバーシティー、ミキサー、lF復調器、等の各部により構成される。
【0025】
操作部7は、ユーザから携帯端末100に対して情報を入力するための部位であり、キーボード、JOGダイヤル、JOYスティック、等で構成される。表示部6は、携帯端末100からユーザに対して可視情報を提供するための部位であり、LCDドライバ、LCD表示デバイス、等の各部で構成される。この操作部7および表示部6はユーザインタフェース手段を構成する。
【0026】
外部I/F部8は、外部とのインタフェース(I/F)をとるための部位であり、通信インターフェース回路、16ピンコネクタ、等で構成される。電源回路9は、バッテリ電源を基に各ブロックに必要な電源を発生、供給する部位であり、バッテリへの充電回路、過電流過電圧保護回路、等で構成される。
【0027】
非接触ICカード部10が、携帯端末100に非接触ICカード機能を付与する部位であり、専用のCPU21、メモリ(MEM)22、読み取り/書き込み部(R/W)23を有し、これらは通常IC化されている。この非接触ICカード部10は、制御部5のカードインタフェースモジュール51とデータのやりとりを行う他、アンテナ11を介して、店舗端末300等に備えられた外部のリーダ/ライタ部(R/W)とのワイヤレス通信を行う機能を有する。アンテナ11は極力携帯端末の表面近くに実装される。店舗端末300は、後述するように、さらにホストコンピュータに対して通信媒体を介して接続されてもよい。
【0028】
図3は、図1に示したメニューサーバ200の概略のハードウェア構成を示すブロック図である。CPU210は、OS(Operating System)および各種アプリケーションプログラムを実行し、サーバ各部の制御を行う。ROM211は、CPU210が実行するプログラムや演算用のパラメータのうちの固定的なデータを格納する。RAM212は、CPU210の作業領域やデータの一時記憶領域を提供する。ROM211およびRAM212は、バス230を介してCPU210に接続される。キーボードなどの入力装置214、CRT,液晶ディスプレイなどの表示装置212、ハードディスク装置,MO,CD−ROM等の外部記憶装置に格納された商品メニューデータベース216は、インタフェース213を介してバス230に接続されている。また、バス230は通信部220を介して通信網150に接続される。商品メニューデータベース216には、ユーザに提供すべき最新メニューや注文フォームなどのウェブ文書データが、店舗(や支店)を基に検索可能に格納されている。また、ROM211または外部記憶装置216には、ウェブサーバとして機能するためのコンピュータプログラムや、後述する計算処理等を行うためのCGIプログラム等が予め用意されている。店舗端末300の構成については後述する。
【0029】
図4および図5により、本発明の第1の実施の形態の処理の流れを説明する。その過程で、図7から図17の携帯端末100または店舗端末の表示画面例を参照する。この第1の実施の形態は、携帯端末100がサーバ200にアクセスしオンラインで商品メニューを閲覧して購入商品を決定し、その計算処理をサーバ側(または携帯端末側)で行い、最終的に携帯端末100が店舗端末300に対して送信することができる注文書データをサーバから携帯端末のICカード部10内に格納するものである。
【0030】
図4の最初のステップS1において、ユーザは「商品メニューリクエスト」を選択する。これは、図7に示すような携帯端末の初期メニュー110から店舗の商品メニューをサーバ(図1のメニューサーバ200)に対して要求するメニュー項目である。通信網150(図1)を介してサーバとの間の通信が開始される(S2)。サーバから携帯端末へは図8に示すような店舗メニュー111が送信され、携帯端末画面に表示される。ここでは、所望の種類のファーストフード店を選べるようになっている。図8の各店舗が単にファーストフード店の系列を示している場合には、さらに図9の支店メニュー画面111aに示すように、その系列の具体的な所在地の支店を選択できるようにしてもよい。また、単に系列のどの支店でも購入を受け付ける場合には、支店メニュー画面111aは必要ではない。
【0031】
このような画面からユーザが所望の店舗(またはその支店)を選択すると(S3)、図10に示すようなアクションアイテムが携帯端末画面に表示される(S5)。ここでユーザが「商品メニュー表示(注文フォーム)」を選択すると、サーバに商品メニューの要求がなされる(S6)。これに応じてサーバは、図11に示すような、当該店舗の商品メニューを兼ねた注文フォーム113を携帯端末へ送信する(S7)。携帯端末はこれを表示する(S8)。
【0032】
図11の注文フォーム113に対して、図12に示すように、ユーザが商品メニューの中から所望の商品についてその注文個数を入力すると(S9)、それらの商品の小計、消費税および合計の代金が計算されて表示される。この計算は、サーバのCGIプログラム等、または携帯端末内部のJava(登録商標)プログラム等のプログラムにより実行することができる。OKボタンの押下等のユーザ操作により入力が完了すると(S10)、図5の処理へ移行し、注文が確定した状態となる(S21)。そこで、サーバから注文書データとして当該注文のバリューが送信され(S31)、携帯端末はこれを受けてICカード部内のメモリに格納する(S22)。ここで「バリュー」とはICカード内に格納すべき価値のある情報である。この情報には購入する商品の識別情報、金額情報の他、必要に応じて店舗(および支店)の識別情報なども含まれる。このバリュー情報の形式は、後に店舗端末に送信されたときに店舗端末側で必要な情報が認識されるならば任意の形式でよい。このステップS22の後でサーバとの通信は終了しオフライン状態となる(S32)。この通信の終了はユーザの指示によって行うか、自動的に行うかはいずれであってもよい。
【0033】
ユーザはオフライン状態で、注文を確認することができる(S23)。本例では、図7の初期メニュー画面110においてユーザが「購入リスト」を指示することにより、携帯端末に図13のような購入リスト画面115が表示される。図7の例では購入リストを店舗毎に異ならせてあるが、異なる店舗について共通としてもよい。この購入リスト画面115はICカード部内に格納された複数の注文バリュー(注文書データ)をリスト表示するものである。この際、ICカード部メモリ内の情報を表示するためのビューアプログラムが起動される。この例では、過去にダウンロードした注文書データのダウンロードの日時および合計代金ならびにその買い物が済みか否かの識別情報が表示されている。メモリ容量の観点から、「買い物済み」の過去の履歴情報は古いものから自動的に消去したり、ユーザの指示に応じて消去したりすることができる。「買い物済み」の項目は、過去の履歴として保存してあるものであり、本発明に必須の情報ではない。図4に示すように、「買い物未」の購入リスト項目について、ユーザがその項目を指定することにより、図15に示すような確認画面117が携帯端末に表示され、ユーザがこの画面上で購入、修正、取消の指示を行うことができる(S24)。確認画面117の表示時に、ビューアは、前記注文バリューの形式によっては、その形式をユーザが認識できる形式に変換する。
【0034】
ユーザの指示が「修正」の場合には、サーバとの通信が再開され(S33)、図示しない修正画面による注文修正(S25)を経て、ステップS22の注文バリューの再ダウンロードに戻る。この際、ICカード部内では先の注文バリューに修正後の注文バリューが上書きされる。
【0035】
ユーザの指示が「取消」の場合にもサーバとの通信が再開され(S34)、その旨がサーバに通知され、かつ、ICカード部内の当該バリューを消去(または無効化)する等により注文がキャンセルされる(S27)。その後、通信が終了する(S35)。なお、「取消」の場合であっても、サーバ側に通知する必要がない場合にはステップS34の通信再開は必要ない。
【0036】
ユーザの指示が「購入する」(OK)の場合には、その後、携帯端末を店舗端末にかざすことにより(S26)、店舗端末との通信が開始される(S11)。まず、携帯端末のICカード部と店舗端末のICカード機能との間で相互のカード認証処理が行われる(S12,S13)。認証OKであれば、携帯端末からICカード部に保存されている注文バリュー情報を店舗端末へ送信する(S14)。店舗端末はバリュー情報から注文内容を検出する(S15)。この注文内容は、好ましくは店員が確認できるように、例えば図16に示すように店舗端末の表示画面310として表示される。また、この内容に基づいて、当該客に手渡すべき商品が用意される。これと共に、店舗端末は、その注文の代金について、ICカード部との間で決済処理を行う(S16,S17)。これに関連して、図6により店舗端末300と携帯端末100の間の通信によるデータの授受について説明する。店舗端末300は、携帯端末100のICカード部10のリーダ/ライタ部23とワイヤレスでデータの授受を行うリーダ/ライタ部302、決済処理等を行うデータ処理部304および外部のプリペイドマネー決済機構350との間で通信を行う通信部306を備える。店舗端末300は、携帯端末100から注文バリュー情報を受けると、その代金分の電子マネーバリューを要求し、携帯端末100のICカード部10から電子マネーバリューのダウンロードを行う。これにより、携帯端末100のICカード部10の電子マネー残高はその分だけ減じられる。また、プリペイド電子マネー決済機構350には当該決済のログ情報が店舗端末300から通知され、当該代金分の金額が店舗からプリペイド電子マネー決済機構350に請求される。
【0037】
図5に戻り、このようにして決済が完了したあと、店舗端末は注文受付番号の発行処理を行い(S18)、その受付番号を携帯端末へ送信する(S19)。この注文受付番号は、当該店舗において少なくとも当日受け付けた注文に対して一意に付与した番号(例えば通し番号)であり、個々の注文を識別するための情報である。この受付番号は、ビューアの機能により、例えば図17に例示するように、携帯端末上に受付番号表示画面118として表示される(S28)。この表示は、購入商品の引き渡し時に、携帯端末のユーザが当該購入商品の真正な注文者であることを証明するのに役に立つ。受付番号の送信が行われた後、店舗端末と携帯端末との間の通信は終了する(S20)。表示された受付番号は所定のユーザ操作で消去可能である。
【0038】
なお、前記「購入する」の指示は本実施の形態において必須のものではなく、この指示なしに「買い物未」の購入リスト項目について店舗端末にかざせば実際の注文が実行できるようにしてもよい。但し、「購入する」の指示をICカード機能使用の前提条件とすれば、複数の購入リストに「買い物未」の項目が複数ある場合に、そのうちの特定のもののみについてICカード機能を有効化するという使い方ができる。
【0039】
次に、図18および図19により、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態のシステム構成は第1の実施の形態と同じであるが、処理内容が異なる。この第1の実施の形態では、携帯端末100がサーバ200に対してオンラインで商品メニューを閲覧して購入商品を決定するようにしたが、本実施の形態では、商品メニューを要求した後にサーバとの通信を終了して、以後、オフラインでユーザに購入商品を選択させ、注文のバリューを作成するものである。そのために、本実施の形態では、その処理を行うための専用プログラムが携帯端末の出荷時にインストールされ、または、事後的にダウンロード等によりインストールされているものとする。
【0040】
図18の最初のステップS41からS47までは、第1の実施の形態のステップS1からS7(図4)と同じである。すなわち、携帯端末の操作(S41)によってサーバとの通信が開始され(S42)、店舗の選択、通知が行われた後(S43、S44)、表示されたアクションアイテムの中から商品メニューリクエストが選択されたときに、サーバに対して商品メニューの要求がなされる(S45,S46)。これに対してサーバから商品メニューを兼ねた注文フォームが携帯端末へ送信される(S47)。サーバはこの注文フォームを記憶しておく。この段階で、第1の実施の形態と異なり、携帯端末とサーバとの間の通信が終了する(S48)。以後の処理はサーバに頼らずに携帯端末がオフラインで実行する。
【0041】
ユーザは、注文フォーム(S49)に表れた商品メニューの中から所望の商品についてその注文個数を入力すると(S50)、内蔵の上記専用プログラムの処理により、それらの商品の小計、消費税および合計の代金が計算されて表示される。このユーザ操作により入力が完了すると(S51)、図19の処理へ移行し、注文が確定した状態となる(S71)。ここで、携帯端末は、前記専用プログラムの処理により、当該注文のバリューを作成し、ICカード部内のメモリに格納する(S72)。このバリューの内容は第1の実施の形態の場合と同様である。
【0042】
その後、第1の実施の形態と同様、ユーザは「購入リスト」を表示して注文を確認することができる(S73)。また、「買い物未」の購入リスト項目については、その項目を指定することにより、ユーザがこの画面上で購入、修正、取消の指示を行うことができる(S74)。
【0043】
ユーザの指示が「修正」の場合には、修正画面による注文修正(S78)を経て、ステップS72の注文バリューの作成に戻る。この際、ICカード部内では先の注文バリューに修正後の注文バリューが上書きされる。
【0044】
ユーザの指示が「取消」の場合には、ICカード部内の当該バリューを消去(または無効化)する等により注文がキャンセルされる(S77)。
【0045】
ユーザの指示が「購入する」(OK)の場合には、その後、携帯端末を店舗端末にかざすことにより(S75)、店舗端末との通信が開始される(S61)。この後の携帯端末と店舗端末の処理ステップS62からS70は、第1の実施の形態における対応ステップS12からS20と同じであるので、説明を省略する。
【0046】
次に、図20および図21により本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態のシステム構成は第1の実施の形態と同じであるが、上記いずれの実施の形態とも処理内容が異なる。第1および第2の実施の形態では、前もって注文を確定した状態でユーザが店舗に出向き、店舗において注文情報を店舗端末へ渡すとともに決済を行うようにしたが、第3の実施の形態では注文情報も前もってサーバを介して店舗端末へ伝送するようにするものである。この場合の決済処理は、先の実施の形態と同様に店舗において店舗端末との間で行う方法と、サーバとの通信時に行う方法とが考えられる。図20,図21に示す例では、後者を採用している。これは店舗がサーバ経由で注文を受けて商品を用意しているにも関わらず、注文者が店舗に現れないというような事態を防止するためである。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
【0047】
図20の処理ステップS81からS90は、第1の実施の形態の対応処理ステップS1からS10と同じである。すなわち、ユーザが携帯端末からサーバにアクセスして注文フォームを埋めることにより注文入力を完了する。但し、サーバを経由した注文に対して前もって購入商品を店舗側で用意しておくような場合には、ステップS83における店舗の選択は、具体的に店舗の場所が特定されるレベルで行う必要がある。
【0048】
その後、図21において注文が確定する(S91)。そこで、サーバから当該注文のバリュー情報が送信され(S101)、携帯端末はこれを受けてICカード部内のメモリに格納する(S92)。前述のように、注文者が購入商品を受け取る特定の場所の店舗を指定する必要がある場合には、ステップS101で送信するバリュー情報には当該店舗を特定する情報も含めておく。第1の実施の形態ではこの段階でサーバとの通信は終了したが、本実施の形態ではさらに通信状態は継続する。本実施の形態でも、図13に示したような購入リスト画面115によりユーザは注文を確認することができる(S93)。図の例では、店舗毎に購入リストが存在する場合を示しているが、一つの購入リスト内に異なる店舗のリスト項目を混在させてもよい。「買い物未」の購入リスト項目については、その項目を指定することにより図15に示したような確認画面117が携帯端末に表示され、ユーザがこの画面上で購入、修正、取消の指示を行うことができる(S94)。
【0049】
ユーザの指示が「修正」の場合には、図示しない修正画面による注文修正(S95)を経て、ステップS92の注文バリューの再ダウンロードに戻る。
【0050】
ユーザの指示が「取消」の場合には、ICカード部内の当該バリューを消去(または無効化)する等により注文がキャンセルされ(S96)、通信が終了する(S105)。
【0051】
ユーザの指示が「購入する」(OK)の場合には、注文バリューがサーバに送信される(S97)。サーバはこれを受信して注文内容を検出する(S102)。そこで、サーバは携帯端末のICカード部との間で代金の決済処理を行う(S103,S98)。この処理は図6で説明したものと同様である。ついで、サーバは注文受付番号を発行し(S104)、これを携帯端末へ送信する(S100)。携帯端末はこの受付番号を受信して、表示するとともに、ICカード内メモリに書き込む(S100)。そこで、携帯端末とサーバの間の通信は終了する(S105)。一方、サーバは、その注文内容および注文受付番号を当該店舗の店舗端末へ通知する(S106)。
【0052】
この通知を受けた店舗端末では、その注文に対応した所定の処理を行い(S111)、以後、その注文者が店頭に現れて携帯端末(内蔵のICカード)がかざされるのを待つ(S112)。かざされたときは、前記と同様、相互のカード認証を行う(S113)。さらに、注文受付番号の照合等によりその携帯端末の所持者が注文者であるかを否かをチェックする(S114)。店舗端末の店員は、その結果を端末の画面上で確認することができ、結果がOKであれば、注文商品を引き渡し、OKでなければそれを拒否する。この例では、先にサーバとの間で代金の決済を行っているので、この段階では携帯端末と店舗端末との間での決済は行わない。但し、第3の実施の形態においても、サーバとの間で決済を行わず店舗端末との間で決済を行うようにしてもよい。
【0053】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、上記で言及した以外にも種々の変形、変更が可能である。例えば、上記説明では商品メニューを兼ねる注文フォームの作成時にその都度サーバにアクセスするようにしたが、特に第2の実施の形態では、一旦サーバから受信した注文フォームを不揮発的に記憶しておき、以後、繰り返して利用できるようにしてもよい。この場合、好ましくは注文フォームにはバージョン番号または最終更新日等を付随情報として付加しておき、店舗端末への注文バリューの送信時にこの付随情報を送信することにより、店舗端末でその注文フォームが最新のものかどうかをチェックすることができる。また、店舗で客に対して商品の引き渡しを自動化できる場合には、外部端末は店員のいない無人端末とすることも可能である。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、携帯端末のユーザは店舗に出かける前に携帯端末を用いて商品メニューを確認し、購入商品の注文の確定できるので、店頭での客の商品選択に要する時間をなくすとともに、携帯端末に格納された注文書データを店舗端末へ送信することにより注文受付に要する時間を大幅に短縮することができる。これにより、店舗の注文受付での混雑が緩和または解消される。
【0055】
特に、携帯端末ユーザにとっては、電子マネーで支払いができることにより、財布を出し入れする必要がなくなる。また、店舗に到着する前に商品メニューを確認できるので、ゆったりと購入商品の選択ができ、事前に必要金額を知ることができる。
【0056】
一方、店舗はこのシステムを導入することで、レジスタ端末の操作が軽減または不要化される。同時に、店員による注文情報の誤入力のおそれがなくなる。かつ、注文受付時間が短縮される。したがって、客の回転効率を上げることができる。また、店員の処理負担が軽減されるので、人件費削減を図ることができる。本発明をドライブスルーで使用することで、より回転効率を上げることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるシステム全体の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の携帯端末の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示したメニューサーバの概略のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図4に続く処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態における店舗端末と携帯端末の間の通信によるデータの授受についての説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における携帯端末の初期メニュー画面例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における携帯端末の店舗メニュー画面例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における携帯端末の支店メニュー画面例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における携帯端末のアクションアイテム画面例を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における携帯端末の未入力の注文フォーム画面例を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における携帯端末の入力済の注文フォーム画面例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態における携帯端末の購入リスト画面例を示す図である。
【図14】図13の購入リスト画面における項目の選択を示す図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態における携帯端末の確認画面例を示す図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態における店舗端末の画面例を示す図である。
【図17】本発明の第1の実施の形態における携帯端末の受付番号表示画面例を示す図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態の処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】図18に続く処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】本発明の第3の実施の形態の処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】図20に続く処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…ICカード部、100…携帯端末、150…通信網、200…メニューサーバ、300…店舗端末
Claims (4)
- 非接触ICカードによる電子マネー決済機能を有する携帯端末と、この携帯端末と通信網を介して通信を行うサーバと、非接触ICカード機能により前記携帯端末と通信を行う店舗端末とにより構成される商品販売決済システムであって、
前記サーバは、前記店舗端末のある店舗で販売される商品のメニュー情報を記憶しておき、
前記携帯端末は、
ユーザの操作に応じて、前記サーバから前記メニュー情報を入手し、
このメニュー情報に基づくユーザの注文候補リスト情報を非接触ICカード部内に保存し、
前記店舗端末は、前記携帯端末が接近したとき前記非接触ICカード部内に保存された注文候補リスト情報を受信し、続けて前記携帯端末との間で当該注文候補リストの商品の代金の決済を前記携帯端末に有する電子マネー決済機能で行う
ことを特徴とする商品販売決済システム。 - 非接触ICカードによる電子マネー決済機能を有する携帯端末を所持したユーザに対して店頭で商品を販売する商品販売決済方法であって、
前記携帯端末が通信網を介して通信を行うことができるサーバにより、前記店舗で販売する商品のメニュー情報を前記ユーザに対して提供し、
前記ユーザの来店時に、店舗端末の非接触ICカード機能を用いて、前記メニュー情報からユーザが選択した商品の注文候補リスト情報を前記携帯端末から受信し、前記携帯端末との間で当該購入商品の代金の決済を前記携帯端末に有する電子マネー決済機能で行う
ことを特徴とする商品販売決済方法。 - 通信網を介してサーバと接続可能な通信手段と、
この通信手段の動作を制御する制御部と、
非接触ICカードによる電子マネー決済機能を提供するICカード部と、
前記制御部内に設けられ、前記ICカード部とのインタフェースをとるカードインタフェース手段と、
データを表示する表示部とを備え、
前記ICカード部は、データを格納するメモリと、外部端末との間で非接触状態で通信を行うリーダ/ライタ手段とを備え、
前記制御部は、ユーザの指示に応じて前記通信手段を介して前記サーバから特定の店舗の商品メニュー情報を入手し、前記表示部に表示し、前記ユーザの指示した購入商品の注文候補リストを受信または作成し、前記カードインタフェース手段を介して前記ICカード部内の前記メモリに格納し、
前記ICカード部は前記外部端末に接近したとき当該外部端末に対して前記メモリ内の注文候補リストデータを送信するとともに、当該購入商品の代金の決済を前記携帯端末に有する電子マネー決済機能で行う
ことを特徴とする携帯端末。 - 携帯端末装置に内蔵された非接触ICカード部から商品の注文候補リストを受信する受信手段と、
この注文候補リストに記載された購入商品の代金について、前記携帯端末の非接触ICカード部との間で電子マネー決済を実行する決済手段と、
を備えたことを特徴とする店舗端末。
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