JP4961611B2 - 自動車排気浄化用粉体、それを用いた自動車排気浄化用触媒、及びその製造方法 - Google Patents

自動車排気浄化用粉体、それを用いた自動車排気浄化用触媒、及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車排気浄化用粉体、それを用いた自動車排気浄化用触媒、及びその製造方法に関する。
微粒子、特にはナノメーターサイズの粒子(ナノ粒子)は、様々な特有の優れた性状、特性又は機能を示すことから、材料や製品のすべてに対して、現状よりも高精度で、より小型化、より軽量化の要求を満たしている技術を実現するものとして期待されている。このようにナノ粒子は、セラミックスのナノ構造改質材、光機能コーティング材、電磁波遮蔽材料、二次電池用材料、蛍光材料、電子部品材料、磁気記録材料、研摩材料等の産業・工業材料、医薬品・化粧品材料等の高機能化、高性能化、高密度化又は高度精密化を可能にする材料として注目されている。
このような状況の下、例えば特開2003−47849号公報(特許文献1)においては、アルミナにセリアを高分散させた担持基材に触媒金属元素を担持させてなる排ガス浄化用触媒であって、X線回折による(111)面の回折ピークの積分強度I111に対する(200)面の回折ピークの積分強度I200の比I200/I111が0.4を超えるセリアを含んでいることを特徴とする排ガス浄化用触媒が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のような排ガス浄化用触媒においては、セリアをアルミナ担体に高分散状態で担持することでしか結晶面の制御を行うことができないため、結晶面の制御を行ったセリア単独の粒子を得ることができず、組成に大きな制約があるため、セリアに任意の成分を担持した組成物を得ることができないという問題があった。
なお、特許文献1においては、前記の比I200/I111が0.4を超えるという現象から(200)面方向に成長したセリアの割合が多くなっているという結論が導かれているが、以下の理由によりその結論は不正確であると本発明者らは確信している。すなわち、同文献に記載のセリア粒子はアルミナ担体の間隙で任意の結晶方位で成長しているはずであり、X線回折の測定をする場合にもアルミナと分離するのは不可能であることから、任意の結晶方位を向いたままのはずである。そして、セリアを高分散状態にするということは、結晶子径が小さくなる傾向にあることから、前記の比I200/I111が大きくなる現象は結晶子径の変化と関連した形で理解されるべきであり、(200)面方向に成長したセリアの割合が多くなっているとは言えない。
また、例えば特開2007−217265号公報(特許文献2)においては、酸化物微結晶粒子からなる粉体であって、最表面が酸素イオン層により構成された活性な結晶面からなる酸化物微結晶粒子が50質量%以上を占めていることを特徴とする酸化物微結晶粒子からなる粉体が開示されており、明細書中において、前記活性な結晶面からなる酸化物微結晶粒子がホタル石構造を有しており、前記活性な結晶面が(001)面及び該(001)面と結晶学的に等価な結晶面であることが記載されている。
しかしながら、特許文献2に記載のような粉体を用いた排ガス浄化用触媒は、低温域(例えば、30〜200℃)における触媒活性の点で未だ必ずしも十分なものではなかった。
特開2003−47849号公報 特開2007−217265号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、低温域(例えば、30〜200℃)においても高い酸化活性を有する自動車排気浄化用粉体、及びその製造方法、並びに、低温域においても高い触媒活性を有し、エンジンのスタートアップの際に放出される炭化水素や一酸化炭素を高効率で浄化可能な自動車排気浄化用触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、超臨界状態の水の反応場において特定の陽イオンの塩と有機物質との共存下で酸化物微結晶粒子を合成する自動車排気浄化用粉体の製造方法において、前記酸化物微結晶粒子を合成する際の反応開始から超臨界状態に到達するまでの時間を1分以内とし、しかも前記原料溶液のpHを2〜7の範囲内とすることにより、低温域(例えば、30〜200℃)においても高い酸化活性を有する自動車排気浄化用粉体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の自動車排気浄化用粉体の製造方法は、超臨界状態の水の反応場において、酸化物微結晶粒子を構成する陽イオンの塩と有機物質とを含有する原料溶液を用いて酸化物微結晶粒子を合成する自動車排気浄化用粉体の製造方法であって、
前記酸化物微結晶粒子を合成する際の反応開始から超臨界状態に到達するまでの時間が1分以内であり、且つ前記原料溶液のpHが2〜7の範囲内にあることを特徴とする方法である。本発明において、前記陽イオンの塩と前記有機物質との比(モル比)は5:1〜1:60であることが好ましい。
そして、本発明にかかる陽イオンの塩は、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)及びニオブ(Nb)からなる群から選択される少なくとも一つの元素の陽イオンの塩であることが好ましく、Ceの陽イオンの塩であることが特に好ましい。さらに、本発明にかかる陽イオンの塩は、Ceの陽イオンの塩と、Ce以外の希土類元素及びジルコニウム(Zr)からなる群から選択される少なくとも一つの第二成分の陽イオンの塩とを含有するものであってもよく、このような場合には、前記第二成分はランタン(La)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)及びネオジム(Nd)からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。また、本発明にかかる陽イオンの塩は、前記陽イオンの酢酸塩であることが好ましい。
本発明の自動車排気浄化用粉体は、酸化物微結晶粒子からなる粉体であって、最表面が酸素イオン層により構成された活性な結晶面からなり、前記粒子の最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が50質量%以上を占めていることを特徴とするものである。
また、本発明において、前記斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体は、(001)面と、(112)面と、(110)面、(210)面及び(310)面のうちのいずれか一つの面と、結晶学的にこれらの面と等価の面とを有するものであることが好ましい。さらに、前記擬斜方立方八面体とは、結晶学的に等価な結晶面の面積が異なることによって歪んだ斜方立方八面体のことをいい、このような擬斜方立方八面体における結晶学的に等価な結晶面の最大面と最小面との面積比(最大面の面積/最小面の面積)は1/1〜10/1の範囲である。
そして、本発明にかかる前記酸化物微結晶粒子を構成する陽イオンは、複数の原子価を取り得る元素の陽イオンであることが好ましく、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)及びニオブ(Nb)からなる群から選択される少なくとも一つの元素の陽イオンであることがより好ましく、Ceの陽イオンであることが特に好ましい。さらに、このような陽イオンは、Ceの陽イオンと、Ce以外の希土類元素及びジルコニウム(Zr)からなる群から選択される少なくとも一つの第二成分の陽イオンとを含有するものであってもよく、このような場合には、前記第二成分はランタン(La)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)及びネオジム(Nd)からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
さらに、本発明の自動車排気浄化用粉体においては、前記粒子の最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が2〜20nmの範囲内の平均粒径を有するものであることが好ましい。
また、本発明の自動車排気浄化用粉体においては、前記粒子の最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が単分散ナノ結晶粒子であることが好ましい。
本発明の自動車排気浄化用触媒は、前記本発明の自動車排気浄化用粉体と、前記粉体の表面に担持された触媒活性種とを備えることを特徴とするものである。また、本発明の自動車排気浄化用触媒においては、前記触媒活性種が遷移元素の酸化物及び貴金属からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
なお、本発明の自動車排気浄化用粉体を用いて得た本発明の触媒が低温域においても高い触媒活性を有する理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、酸化物の結晶構造には、一般に酸素が密に充填された結晶面と陽イオンが密に充填された結晶面、そしてそれらの両方が充填された結晶面が存在する。一般に、酸素が密に充填された結晶面が出た結晶粒子の形態は、熱力学的に不安定である。その理由は、結晶のチャージバランスの観点から、表面は酸素が半分だけ充填された構造となり、酸素イオンに対する構造的な制約は殆どない状態となるためである。また、このような状態の酸素は、空気中の酸素分子よりも活性で、優先的に酸化物表面での酸化反応に寄与する。さらに、空気中の酸素分子が解離吸着しやすい酸素イオン空孔が容易にできるため、高い酸化活性を発揮すると同時に還元反応の活性化にも寄与し、そのため、低温域においても高い酸素貯蔵放出能(Oxygen Storage Capacity;OSC)が発現する。すなわち、熱力学的に不安定でその結晶面の表面エネルギーが高い結晶粒子であるほど、酸素の脱離が容易となるために高い酸化活性を発揮でき、低温域においても高いOSCを発現する。なお、このような結晶面の表面エネルギーは面指数により異なっており、例えば、酸化物がCeOの場合には、(111)面、(110)面、(211)面、(100)面、(210)面及び(310)面の表面エネルギーは、それぞれ9.6eV/nm、15.3eV/nm、16.7eV/nm、20.3eV/nm、20.4eV/nm、22.4eV/nm、であることが報告されている(S. N. Jacobsen et al., Surface Science 429 (1999) 22参照)。
これに対し、本発明においては、最表面が酸素イオン層により構成された活性な結晶面からなり、前記最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が前記粉体中の50質量%以上を占めている。そして、このような酸化物微結晶粒子は、前記最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成していることから、例えば(100)面や(210)面のようにエネルギー的に不安定な結晶面を複数有している。このような酸化物微結晶粒子は低温域においても高いOSCを発現するため、本発明の自動車排気浄化用粉体を用いて得た本発明の触媒は低温域においても高い触媒活性を有するものと本発明者らは推察する。
また、前記最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子は、前記最表面を構成する結晶面が立方体又は擬似立方体を形成しているものよりも球形に近く、結晶粒子の表面積は大きい。そのため、このような酸化物微結晶粒子においては活性な酸素のサイトも多くなり、OSCが高くなる。
さらに、前記最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子は、エネルギー的に極めて不安定であるため、OSC測定時の最初の還元雰囲気処理時、気相中の水素による酸素の放出(通常のOSC)が起こると同時に、水素が表面に吸着或いは格子内に水素が吸蔵される。そして、次の酸化雰囲気処理時には、通常はO2−として吸蔵或いは吸着されるはずの酸素が、吸蔵された水素によりOHとして吸着或いは吸蔵されるため、理論上は通常の2倍の酸素を吸蔵し得る。また、その次の還元雰囲気処理時においては、気相中の水素が通常より多くの酸素(OHとして吸着或いは吸蔵されている)と反応可能であり、そのため、このような酸化物微結晶粒子は通常よりも大きなOSCを示すものと本発明者らは推察する。
また、本発明の自動車排気浄化用粉体の製造方法によれば、最表面が酸素イオン層により構成された活性な結晶面からなり、前記最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が高い割合で得られるようになる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、先ず、酸化物結晶が成長する初期段階にその結晶の核が生成する。そして、その核に対して、有機物質(表面修飾剤分子)は表面エネルギーが高く不安定なため反応性の高い結晶面と反応し、結晶表面が安定化される。一方、表面修飾剤分子と反応して安定化されている結晶面以外の結晶面には、引き続き酸化物の析出が進行してその面が消滅してしまう。その結果として、表面修飾剤分子で安定化された結晶面のみになる。また、超臨界状態の水の反応場においては、表面修飾剤分子が均一に溶解し、効率良く酸化物の結晶面と接触して反応することが可能である。そして、本発明においては、酸化物微結晶粒子を合成する際の反応開始から超臨界状態に到達するまでの時間を1分以内となるようにしており、酸化物微結晶粒子を合成する反応において、表面修飾剤分子がより効率良く酸化物の結晶面と接触して反応する。そのため、より表面エネルギーが高く不安定な結晶面を有するような酸化物微結晶粒子、例えば、最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が高い割合で得られるようになると本発明者らは推察する。
本発明によれば、低温域(例えば、30〜200℃)においても高い酸化活性を有する自動車排気浄化用粉体、及びその製造方法、並びに、低温域においても高い触媒活性を有し、エンジンのスタートアップの際に放出される炭化水素や一酸化炭素を高効率で浄化可能な自動車排気浄化用触媒を提供することが可能となる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
先ず、本発明の自動車排気浄化用粉体について説明する。すなわち、本発明の自動車排気浄化用粉体は、酸化物微結晶粒子からなる粉体であって、最表面が酸素イオン層により構成された活性な結晶面からなり、前記粒子の最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が50質量%以上を占めていることを特徴とするものである。
本発明にかかる酸化物としては、微結晶粒子を構成することが可能なものであればよく、特に限定されない。このような酸化物を構成する金属元素としては、長周期型周期表で第IIIB族のホウ素(B)〜第IVB族のケイ素(Si)〜第VB族のヒ素(As)〜第VIB族のテルル(Te)の線を境界としてその線上にある元素並びにその境界より長周期型周期表において左側ないし下側にあるものが挙げられ、例えば、第VIII族の元素ではFe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt等、第IB族の元素ではCu、Ag、Au等、第IIB族の元素ではZn、Cd、Hg等、第IIIB族の元素ではB、Al、Ga、In、Tl等、第IVB族の元素ではSi、Ge、Sn、Pb等、第VB族の元素ではAs、Sb、Bi等、第VIB族の元素ではTe、Po等、そして第IA〜VIIA族の元素が挙げられる。
したがって、本発明にかかる金属酸化物としては、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、水銀(Hg)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、マンガン(Mn)、ユウロピウム(Eu)、イットリウム(Y)、ニオブ(Nb)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、バリウム(Ba)等の酸化物が挙げられ、例えば、SiO、TiO、ZnO、SnO、Al、MnO、NiO、Eu、Y、Nb、InO、ZnO、Fe、Fe、Co、ZrO、CeO、BaO・6Fe、Al(Y+Tb)12、BaTiO、LiCoO、LiMn、KO・6TiOが挙げられる。
また、酸化物を構成する陽イオン(金属元素)の原子価が複数存在する場合は、最表面の酸素は容易に脱離するため、結晶面の活性がより向上して触媒活性が優れた触媒が得られるようになる傾向にあることから、本発明にかかる酸化物を構成する陽イオンが複数の原子価を取り得る元素の陽イオンであることが好ましく、中でも人体への影響が小さい傾向にあるという観点から、Ce、Pr、Sm、Eu、Tb及びNbからなる群から選択される少なくとも一つの元素の陽イオンであることがより好ましく、Ceの陽イオンであることが特に好ましい。
さらに、本発明にかかる酸化物を構成する陽イオンが、Ceの陽イオンと、Ce以外の希土類元素及びZrからなる群から選択される少なくとも一つの第二成分の陽イオンとを含有するものであると、陽イオンの体積拡散が阻害されるため高温でも結晶の形態を安定に保ち易い傾向にあることから好ましく、特にこのような第二成分がランタン(La)であると、特にイオン半径が大きいことから結晶を安定化する機能が高くなる傾向にあることからより好ましい。なお、このような第二成分はLa、Y、Zr及びNdからなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。また、このような第二成分を含有する場合、その含有率は、Ceと前記第二成分との合計量を基準として3〜20モル%であることが好ましい。第二成分の含有率が上記下限未満ではその添加効果が十分に得られなくなる傾向にあり、他方、上記上限を超えるとCeの原子価変化の作用が十分でなくなり酸素の吸脱着性が低下する傾向にある。
本発明の粉体は、前記酸化物微結晶粒子からなるものである。本発明にかかる酸化物微結晶粒子としては、その平均粒径が1μm程度以下のサイズのものが挙げられるが、好ましくはナノ粒子である。このようなナノ粒子としては、一般的にはその平均粒径が200nm以下のサイズのものが挙げられ、平均粒径が100nm以下のサイズのものが好ましく、平均粒径が50nm以下のサイズのものがより好ましい。
本発明においては、前記酸化物微結晶粒子からなる粉体において、最表面が酸素イオン層により構成された活性な結晶面からなり、前記粒子の最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が50質量%以上を占めていることが必要であり、60質量%以上を占めていることが好ましく、70質量%以上を占めていることがより好ましい。このように粒子の最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が50質量%以上を占めている粉体は、後述する本発明の製造方法によってはじめて得られるようになったものであり、このような粉体を用いることによって低温域においても高い触媒活性を有する触媒が得られるようになる。
なお、「斜方立方八面体」とは、半正多面体の一種で、正六面体又は正八面体の辺を削ったような立体であって、正三角形8枚と正方形18枚とを構成面とする立体のことをいう。また、「擬斜方立方八面体」とは、結晶学的に等価な結晶面の面積が異なることによって歪んだ斜方立方八面体のことをいい、このような擬斜方立方八面体における結晶学的に等価な結晶面の最大面と最小面との面積比(最大面の面積/最小面の面積)は1/1〜10/1の範囲である。
また、このような斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体は、(001)面と、(112)面と、(110)面、(210)面及び(310)面のうちのいずれか一つの面と、結晶学的にこれらの面と等価の面とを有するものであることが好ましい。
さらに、「最表面が酸素イオン層により構成されている」とは、酸化物微結晶粒子の全ての表面に酸素が密に充填された結晶面が出ている形態を言うが、最表面に露出している全てのサイトが酸素イオンサイトである必要はなく、最表面に露出しているサイトのうちの80%以上が酸素イオンサイトであればよく、90%以上が酸素イオンサイトであることがより好ましく、100%が酸素イオンサイトであることが特に好ましい。このように本発明にかかる酸化物微結晶粒子の表面は酸素が密に充填された結晶面により構成されているが、最表面に露出した酸素イオンは結晶のチャージバランスの観点から、実際にその表面に充填されている酸素イオンの数は結晶学的に配置可能な酸素イオンの数の40〜90at%程度(特に好ましくは50at%程度)となっている構造となる。そのため、酸素イオンに対する構造的な制約は殆どない状態となる。したがって、このような状態の酸素イオンは空気中の酸素分子よりも活性であり、このような酸素イオン層により最表面が構成された結晶面は活性となる。そして、活性な酸素イオンは、優先的に酸化物表面での酸化反応に寄与する。また、気相中の酸素分子が解離吸着しやすい酸素イオン空孔の対が容易にできるため、酸化反応に必要な酸素が容易に供給され高い酸化活性が得られる。さらに、このような酸素の吸放出は還元反応の活性化にも同時に寄与するようになる。
本発明にかかる酸化物微結晶粒子の粒径及び形状は前述の通りであるが、前記粒子の最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子の平均粒径は2〜20nmの範囲内であることが好ましい。この平均粒径が前記下限未満では耐熱性が不十分となり500℃未満の加熱によって焼結して別の形状に変化してしまう傾向にあり、他方、上記上限を超えると触媒として用いるためには比表面積が不十分となる傾向にある。また、このように粒子の最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子としては、粒子間の空隙を十分に持つ二次粒子形成のため、及び耐熱性を高くするという観点から、単分散ナノ結晶粒子であることが好ましく、単結晶の単分散ナノ結晶粒子であることが特に好ましい。
なお、このような酸化物微結晶粒子の結晶面は、HR−TEM(高分解能透過型電子顕微鏡)、電子線回折法等を用いて解析することができる。また、結晶の組成は、EDX分析等によって確認することができ、粒子の粒径は、TEM、吸着法、光散乱法、SAXS等により測定することができる。また、吸着法とは、N吸着等によりBET比表面積を評価する方法である。
次に、本発明の自動車排気浄化用粉体の製造方法について説明する。すなわち、本発明の自動車排気浄化用粉体の製造方法は、超臨界状態の水の反応場において、酸化物微結晶粒子を構成する陽イオンと有機物質とを含有する原料溶液を用いて酸化物微結晶粒子を合成する自動車排気浄化用粉体の製造方法であって、
前記酸化物微結晶粒子を合成する際の反応開始から超臨界状態に到達するまでの時間が1分以内であり、且つ前記原料溶液のpHが2〜7の範囲内にあることを特徴とする方法である。
本発明において「超臨界状態」とは、媒体の温度及び圧力が臨界温度(水の臨界温度は374℃)を超える温度で且つ臨界圧力(水の臨界圧力は22.1MPa)を超える圧力にある状態のことをいう。そして、本発明においては、前記酸化物微結晶粒子を合成する際の反応開始から超臨界状態に到達するまでの時間が1分以内であることが必要であり、50秒以内であることが好ましく、40秒以内であることがより好ましい。超臨界状態に到達するまでの時間が1分を超える場合には、活性な結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子を得ることが困難となり、得られる自動車排気浄化用粉体の低温域における酸化活性が不十分となる。なお、本発明において「反応開始」とは、反応場に原料溶液が投入された時のことをいう。
このような反応場を形成する反応装置としては、高温高圧の条件を達成できる装置であればよく、特に限定されず、例えば、回分式装置、流通式装置のいずれも使用することができる。
本発明においては、前記酸化物微結晶粒子を構成する陽イオン(金属元素)の塩と前記有機物質とを含有する原料溶液を用いる必要があり、このような原料溶液のpHが2〜7の範囲内にあることが必要である。原料溶液のpHが2未満では、得られる酸化物微結晶粒子が再溶解して結晶の形状が不明瞭となると共に得られる粉体の酸化活性が不十分となり、他方、7を超えると、原料溶液中の陽イオンが超臨界状態到達前に析出して結晶の形状が不明瞭な粉体となり、得られる粉体の酸化活性が不十分となる。
本発明にかかる陽イオンの塩としては、前記陽イオンの塩が挙げられ、複数の原子価を取り得る元素の陽イオンの塩であることが好ましく、中でも人体への影響が小さい傾向にあるという観点から、Ce、Pr、Sm、Eu、Tb及びNbからなる群から選択される少なくとも一つの元素の陽イオンの塩であることがより好ましく、Ceの陽イオンの塩であることが特に好ましい。さらに、本発明にかかる前記陽イオンの塩が、Ceの陽イオンの塩と、Ce以外の希土類元素及びZrからなる群から選択される少なくとも一つの第二成分の陽イオンの塩とを含有するものであると、陽イオンの体積拡散が阻害されるため高温でも結晶の形態を安定に保ち易い傾向にあることから好ましい。また、このような第二成分を含有する場合、このような第二成分はLa、Y、Zr及びNdからなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
また、本発明にかかる陽イオンの塩を構成する酸としては、原料溶液のpHを前記範囲内とすることができるものであればよく特に限定されないが、例えば、酢酸、シュウ酸、クエン酸、安息香酸、アミノ酸、EDTAが挙げられる。これらの中でも、溶解時の塩のpHが比較的に高く、取り扱いやすいという観点から、酢酸が好ましい。
本発明にかかる有機物質としては、酸化物微結晶粒子の表面に炭化水素を強結合せしめることのできるものであればよく、特に限定されないが、例えば、エーテル結合、エステル結合、N原子を介した結合、S原子を介した結合、金属−C−の結合、金属−C=の結合、金属−(C=O)−の結合等の強結合を形成することができる各種の有機物質が挙げられる。結合される炭化水素としては、その炭素数は特に限定されず、炭素数が1や2のものも使用できるが、炭素数が3以上の鎖を有する長鎖炭化水素が好ましく、例えば、炭素数3〜20の直鎖又は分岐鎖、或いは環状の炭化水素等が挙げられる。また、このような炭化水素は、置換されていてもよいし、非置換のものであってもよい。
このような有機物質としては、例えば、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、カルボン酸類、エステル類、アミン類、チオール類、アミド類、オキシム類、ホスゲン、エナミン類、アミノ酸類、ペプチド類、糖類が挙げられる。代表的な有機物質としては、例えば、ペンタノール、ペンタナール、ペンタン酸、ペンタンアミド、ペンタンチオール、ヘキサノール、ヘキサナール、ヘキサン酸、ヘキサンアミド、ヘキサンチオール、ヘプタノール、ヘプタナール、ヘプタン酸、ヘプタンアミド、ヘプタンチオール、オクタノール、オクタナール、オクタン酸、オクタンアミド、オクタンチオール、デカノール、デカナール、デカン酸、デカンアミド、デカンチオール、デシルアミンが挙げられ、中でも生成される粉体における活性な結晶面を有する酸化物微結晶粒子の比率がより向上する傾向にあるという観点から炭素数6〜10のカルボン酸が好ましく、ヘキサン酸、デカン酸が特に好ましい。
本発明の製造方法においては、前述のように超臨界状態の水の反応場において前記陽イオンの塩と前記有機物質とを共存せしめ、酸化物微結晶粒子を生成させる。その際の前記陽イオンの塩及び前記有機物質の配合量は特に制限されないが、陽イオンの塩と有機物質との比(モル比)が5:1〜1:60であることが好ましく、1:1〜1:45であることがより好ましい。陽イオンの塩に対する有機物質の比率が上記下限未満では有機物質の表面修飾作用が不十分で生成する結晶の形態が不規則且つ粗大となる傾向にあり、他方、上記上限を超えると得られる結晶の収率が低くなり且つ結晶のサイズが小さ過ぎる傾向にある。また、反応溶液中の前記陽イオンの塩の濃度も特に制限されないが、0.005〜1.0モル/lであることが好ましく、0.01〜0.2モル/lであることがより好ましい。さらに、反応時間も特に制限されないが、一般的には0.01〜20分間程度の反応時間が採用される。
本発明の製造方法においては、上記の反応によって生成した酸化物微結晶粒子を含む溶液を、通常は室温程度に冷却した後に、溶媒をエバポレーション、蒸発乾固、遠心分離、メンブランフィルタ等によって除去し、固形分を必要に応じて水、エタノール等によって洗浄して前記本発明の粉体が得られる。
以下、本発明の自動車排気浄化用粉体の製造方法をより詳細に説明するために、図面を参照しながら、本発明の自動車排気浄化用粉体の製造方法を実施するために好適に用いることが可能な製造装置の一実施形態について説明する。なお、以下の説明及び図面中、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の自動車排気浄化用粉体の製造方法を実施するのに好適な製造装置の一例を示す模式図である。
図1に示す製造装置は、原料溶液収納容器10と、熱水供給用のイオン交換水収納容器11と、冷却水収納容器12と、供給管13と、ポンプ14と、熱水供給用の加熱炉15と、冷却器16と、固液分離回収部17と、圧力調整機18と、反応液収納容器19と、熱水と原料溶液との混合部20とを備え、各容器や反応炉等は供給管を介して接続されている。また、このような製造装置においては、圧力調整機18(例えばバックプレッシャーレギュレーター)によって系内の圧力の調整が可能となっている。
このような容器10、11、12及び19としては特に制限されず、原料溶液やイオン交換水等を収容することが可能なものであればよく、特に制限されず、公知の容器を適宜利用できる。また、ポンプ14も原料溶液等を所定の流速で供給管内に流すことが可能なものであればよく、特に制限されず、公知のポンプを適宜利用できる。さらに、加熱炉15としては、400〜700℃の熱水を得ることが可能なものであればよく、特に制限されず、公知の加熱炉を適宜利用することができる。また、冷却器16としては特に制限されず、公知の冷却装置を適宜利用でき、例えば冷却水を循環させて反応管の内部を冷却可能な装置(ウォータージャケット等)を利用できる。さらに、固液分離回収部17としては特に制限されず、固液分離して粗大な固形分を回収することが可能な公知の装置を適宜利用できる。このような固液分離回収部17により、粗大な粒子の圧力調整機18への流入を防ぎ、装置の損傷を防ぐことができる。また、本実施形態においては、固液分離回収部17を通過した反応液は、圧力調整機18を経由して反応液収納容器19と接続されている。さらに、熱水と原料溶液との混合部20としては、水の温度を380℃以上に制御、維持することが可能なものであればよく、特に制限されず、公知の混合器を適宜用いることができる。以上、本発明の自動車排気浄化用粉体の製造方法を実施するために好適な製造装置について説明したが、本発明に用いることが可能な製造装置はこれに制限されない。
次に、図1に示す製造装置を用いて自動車排気浄化用粉体を製造する方法の好適な一例を説明する。先ず、圧力調整機18により系内を25〜35MPaの範囲に保持する。そして、原料溶液収納容器10からポンプ14を用いて2〜20mL/minの範囲の流量で供給管13内に前記原料溶液を供給する。
また、熱水供給用のイオン交換水収納容器11からポンプ14を用いて8〜100mL/minの範囲の流量で供給管13内にイオン交換水が供給され、熱水供給用の加熱炉15により400〜700℃の範囲の温度に加熱されて、供給管13内において熱水が形成される。このようにして形成された熱水は、熱水と原料溶液との混合部20において、前記原料溶液と接触し、熱水と原料溶液との混合溶液である反応溶液は瞬間的に(接触後1秒以内に)超臨界状態となる。そのため、混合部20内においては、超臨界状態の水を反応場として反応が進行し、酸化物微結晶粒子が生成される。
次いで、反応溶液は混合部20から供給管13に流入し、冷却水収納容器12からは20〜30℃の範囲の温度の冷却水が供給される。このように冷却水が供給されると、反応溶液は急速に冷却され、反応が停止する。なお、冷却水はポンプ15を用いて5〜100mL/minの範囲の流量で供給される。その後、冷却水の供給された溶液は冷却器16の設置された部位に流入し、25〜35℃の範囲の温度に冷却された後、固液分離回収部19によって粗大な固体と酸化物微結晶粒子を含む液体とが分離され、この液体から溶媒(水)を除去することにより酸化物微結晶粒子を含有する本発明の粉体が回収される。
以上、図1に示す製造装置を用いて自動車排気浄化用粉体を製造する方法の一例を挙げて説明したが、本発明の自動車排気浄化用粉体の製造方法は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、原料溶液等の供給速度は上記実施形態において採用された速度に制限されず、本発明においては、原料溶液等の濃度等に応じて適宜その供給速度を変更することができる。また、熱水の温度は上記実施形態で採用された温度に特に制限されず、本発明においては、熱水の温度を上述の好適な温度範囲に調整してもよい。さらに、本発明においては、反応場が超臨界状態の水となるように圧力を制御すればよい。
なお、特開2007−217265号公報に記載されているような従来の粉体の製造方法においては、前記酸化物微結晶粒子を合成する際の反応開始から超臨界状態に到達するまでの時間を1分以内とすることはできなかったが、以上説明したように、図1に示す製造装置を用いることにより、反応開始から超臨界状態に到達するまでの時間を容易に1分以内とすることができる。
次に、本発明の自動車排気浄化用触媒について説明する。すなわち、本発明の自動車排気浄化用触媒は、前記本発明の自動車排気浄化用粉体と、前記粉体の表面に担持された触媒活性種とを備えることを特徴とするものである。
本発明にかかる触媒活性種としては、目的とする触媒活性に寄与する物質であればよく、特に制限されないが、遷移元素の酸化物及び貴金属からなる群から選択される少なくとも一つの元素が挙げられる。このような貴金属としては、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、金(Au)、銀(Ag)等が挙げられ、中でも触媒活性の観点から白金族元素(Pt、Pd、Rh、Ru、Ir、Os)が好ましく、Ptが特に好ましい。また、遷移元素の酸化物としては、担持する対象となる酸化物微結晶粒子を構成する酸化物とは相違するものであればよく、鉄(Fe)、銅(Cu)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、バナジウム(V)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)、スズ(Sn)、マンガン(Mn)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、イッテルビウム(Yb)等の酸化物が挙げられ、中でも触媒活性の観点から酸化鉄、酸化銅が好ましく、酸化鉄が特に好ましい。なお、遷移元素の酸化物は、単独の金属酸化物であっても、複数の金属酸化物からなる複合金属酸化物であってもよい。
本発明の触媒において前記粉体に担持される触媒活性種の量も特に制限されないが、担持される前記粉体100質量部に対して触媒活性種の量が0.1〜10質量部程度であることが好ましい。
また、前記粉体に触媒活性種を担持せしめる具体的な方法も特に制限されず、例えば、貴金属を担持する場合は、貴金属の塩(硝酸塩、塩化物、酢酸塩等)又は錯体を含有する溶液に前記粉体を接触せしめ、更に必要に応じて還元処理及び/又は焼成処理を施すといった方法が適宜採用される。また、遷移元素の酸化物を担持する場合は、遷移元素の塩(硝酸塩、塩化物、酢酸塩等)又は錯体を含有する溶液に前記粉体を接触せしめ、更に必要に応じて酸化処理及び/又は焼成処理を施すといった方法が適宜採用される。
本発明の触媒は、粉体のまま、或いはペレット等の所定の形状に成形して使用してもよいが、触媒用基材に担持して用いてもよい。このような基材は特に制限されず、触媒の用途等に応じて適宜選択されるが、排ガス浄化用触媒等として用いる場合は、モノリス担体基材(ハニカムフィルタ、高密度ハニカム等)、フォームフィルタ基材、ペレット状基材、プレート状基材等が好適に採用される。また、このような基材の材質も特に制限されないが、排ガス浄化用触媒等として用いる場合は、コージエライト、炭化ケイ素、ムライト等のセラミックスからなる基材や、クロム及びアルミニウムを含むステンレススチール等の金属からなる基材が好適に採用される。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
前述の図1に示す製造装置を用いて自動車排気浄化用粉体を製造した。すなわち、先ず、0.01Mの酢酸セリウム1水和物と0.2Mのへキサン酸とを含有する原料溶液を調製した。なお、得られた原料溶液のpHは4であった。次に、圧力調整機18により系内を25MPaに保持した。そして、原料溶液収納容器10からポンプ14を用いて20mL/minの流量で供給管13内に前記原料溶液を供給した。
また、熱水供給用のイオン交換水収納容器11からポンプ14を用いて80mL/minの流量で供給管13内にイオン交換水を供給し、熱水供給用の加熱炉15により600℃に加熱して、供給管13内において熱水を形成させた。このようにして形成された熱水を、熱水と原料溶液との混合部20において、前記原料溶液と接触させ(測定温度:388℃)、熱水と原料溶液との混合溶液である反応溶液を瞬間的に(接触後1秒以内に)超臨界状態とした。そして、混合部20内において超臨界状態の水を反応場として反応を進行させ、酸化物微結晶粒子を生成させた。
次いで、反応溶液を混合部20から供給管13に流入させ、冷却水収納容器12からは20〜30℃の冷却水を供給し、反応溶液を急速に冷却することにより、反応を停止させた。なお、冷却水はポンプ15を用いて50mL/minの流量で供給した。その後、冷却水の供給された溶液を冷却器16の設置された部位に流入させ、25〜35℃に冷却した後、固液分離回収部19によって粗大な固体と酸化物微結晶粒子を含む液体とを分離し、その後、温度約110℃に保持された乾燥器内で溶媒を除去して酸化物微結晶粒子を含有する本発明の粉体を得た。
HR−TEM(高分解能透過型電子顕微鏡)を用いて得られた粉体を構成する微粒子の形態を観察した。得られた結果を図2に示す。得られたTEM像を観察したところ、概ね少し歪んだ8角形の粒子が観察された。すなわち、図2において、丸印が付された微結晶粒子は結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子を示す。このように平面に投影した際に8角形となる結晶モデルは、(001)面と、(112)面と、(110)面、(210)面及び(310)面のうちのいずれか一つの面と、結晶学的にこれらの面と等価の面とが最表面に露出することで形成される斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体(全面数:26面)に相当するものである。また、結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子の平均粒径は約4nmであった。さらに、得られた粉体を構成する微粒子についてEDX分析を行ったところ、いずれもセリア(CeO)の結晶であり、少なくとも結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子は単結晶からなる単分散ナノ結晶であることが確認された。
また、本実施例で得られた粉体における任意の500個の微粒子の結晶面を確認したところ、結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子の比率は、全微粒子に対して約60%であった。なお、斜方立方八面体粒子又は擬斜方立方八面体粒子は、他の形状の粒子よりも1個当りの質量が大きいと見積られるが、仮に同じ質量と仮定しても60質量%以上は斜方立方八面体粒子又は擬斜方立方八面体粒子が得られていることは明らかであった。したがって、本実施例で得られた本発明の自動車排気浄化用粉体は、最表面が酸素イオン層により構成された活性な結晶面からなり、前記最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が50質量%以上を占めているという従来は得ることができなかった粉体であることが確認された。
(比較例1)
先ず、0.01Mの硝酸セリウム6水和物と0.2Mのへキサン酸とを含有する原料溶液を調製した。なお、得られた原料溶液のpHは1.5であった。そして、得られた原料溶液を用いた以外は実施例1と同様にして自動車排気浄化用粉体を製造した。
HR−TEMを用いて得られた粉体を構成する微粒子の形態を観察した。得られた結果を図3に示す。また、得られたTEM像を観察したところ、結晶微粒子の形状が不明瞭であり、結晶面の予測或いは特定が出来ないことが確認された。このように結晶微粒子の形状が不明瞭となる理由は、反応溶液中に含まれる強酸である硝酸イオンが晶析反応によって生成した有機修飾セリアを再溶解するためであると本発明者らは推察する。
(比較例2)
先ず、0.01Mの酢酸セリウム1水和物と0.2Mのへキサン酸とを含有する原料溶液を調製した。なお、得られた原料溶液のpHは4であった。そして、このような原料溶液を内容積5mlの密閉型反応容器(管型オートクレーブ)に、2mlを仕込み、予め400℃に加熱した加熱炉に反応容器を入れて加熱した。昇温には1.5分を要し、10分間反応させた後、室温まで冷却し、得られた粉体を遠心分離して水、エタノールで洗浄した。
HR−TEM(高分解能透過型電子顕微鏡)を用いて得られた粉体を構成する微粒子の形態を観察した。得られた結果を図4に示す。また、得られたTEM像を観察したところ、概ね少し歪んだ4角形の粒子が観察された。このように平面に投影した際に4角形となる結晶モデルは、(001)面及び結晶額的にこの面と等価な面が最表面に露出することで形成される擬似立方体に相当するものである。得られた粉体を構成する微粒子についてEDX分析を行ったところ、いずれもセリア(CeO)の結晶であり、少なくとも結晶面が擬似立方体を形成している酸化物微結晶粒子は単結晶からなる単分散ナノ結晶であることが確認された。
また、本比較例で得られた粉体における任意の500個の微粒子の結晶面を確認したところ、結晶面が擬似立方体を形成している酸化物微結晶粒子の比率は、全微粒子に対して約70%であった。なお、擬似立方体粒子は、他の形状の粒子よりも明らかに1個当りの質量が大きいと見積られるが、仮に同じ質量と仮定しても70質量%以上は擬似立方体粒子が得られていることは明らかであった。したがって、本比較例で得られた粉体は、最表面が酸素イオン層により構成された活性な結晶面からなり、前記最表面を構成する結晶面が擬似立方体を形成している酸化物微結晶粒子が50質量%以上を占めている粉体であることが確認された。
<酸素貯蔵放出能の評価>
実施例1及び比較例1、2で得られた粉体の酸素貯蔵放出能(OSC)を以下の方法で評価した。
すなわち、各試料を15mg熱質量分析計のサンプルセルに設置し、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、100℃、150℃、200℃、400℃の各試験温度において水素による還元と酸素による酸化を繰り返し行って可逆的な質量変化(単位:%)を測定した。ブランクとしてOSCを持たないジルコニア粉末を用い、各試料の測定値からジルコニアで得られた値を差し引いて各試料のOSCを求めた。得られた結果を図5に示す。
図5に示した結果から明らかなように、実施例1で得られた本発明の自動車排気浄化用粉体においては、200℃以下の試験温度においても可逆的な質量変化が大きく、特に試験温度が50℃の場合には理論限界値の60%程度の質量変化となることが確認された。したがって、本発明の自動車排気浄化用粉体は低温域においても高い酸化活性を有することが確認された。一方、比較例1で得られた粉体においては、200℃以下の試験温度では可逆的な質量変化が小さく測定できなかった。また、比較例2で得られた粉体においては、100℃以下の試験温度では可逆的な質量変化が小さく測定できなかった。
<触媒活性の評価>
実施例1及び比較例1、2で得られた粉体に白金を担持せしめて得られる触媒の触媒活性を以下の方法で評価した。
すなわち、先ず、実施例1及び比較例1、2で得られた粉体にPt(NO)(NH水溶液を用いて白金1質量%を担持せしめた後に、温度300℃にて3時間大気中において焼成し、その後、冷間静水圧法(CIP:1000kg/cm)により1分間成形した後、直径0.5〜1mmのペレット状に粉砕することにより、触媒活性評価用の試料をそれぞれ調製した。
次に、得られた試料0.2gを質量分析装置付属昇温脱離測定装置(大倉理研社製)にそれぞれ設置し、C(2000ppmC)、O(667ppm)、He(残部)からなるモデルガスを60mL/分の流量で供給しながら15℃/分の昇温速度で室温から200℃まで加熱していき、供給されるモデルガスの温度が100℃及び180℃となった際のモデルガス中のCの浄化率を測定した。得られた結果を図6に示す。
図6に示した結果から明らかなように、実施例1で得られた本発明の自動車排気浄化用粉体に白金を担持せしめて得られた触媒は、比較例1、2で得られた自動車排気浄化用粉体に白金を担持せしめて得られた触媒と比較して、100℃及び180℃のいずれの温度においてもCの浄化率が高いことが確認された。したがって、本発明の自動車排気浄化用粉体に白金を担持せしめて得られる触媒は低温域においても高い触媒活性を有することが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、低温域(例えば、30〜200℃)においても高い酸化活性を有する自動車排気浄化用粉体、及びその製造方法、並びに、低温域においても高い触媒活性を有し、エンジンのスタートアップの際に放出される炭化水素や一酸化炭素を高効率で浄化可能な自動車排気浄化用触媒を提供することが可能となる。
本発明の自動車排気浄化用粉体の製造方法を実施するのに好適な製造装置の一例を示す模式図である。 実施例1で得られた自動車排気浄化用粉体における微結晶粒子の結晶面の解析結果を示す透過型電子顕微鏡写真である。 比較例1で得られた自動車排気浄化用粉体の透過型電子顕微鏡写真である。 比較例2で得られた自動車排気浄化用粉体における微結晶粒子の結晶面の解析結果を示す透過型電子顕微鏡写真である。 実施例1及び比較例1、2で得られた自動車排気浄化用粉体における酸素貯蔵放出能と測定温度との関係を示すグラフである。 実施例1及び比較例1、2で得られた自動車排気浄化用粉体に白金を担持せしめて得られた触媒の温度100℃及び180℃におけるCの浄化率の測定結果を示すグラフである。
符号の説明
10…原料溶液収納容器、11…熱水供給用のイオン交換水収納容器、12…冷却水収納容器、13…供給管、14…ポンプ、15…熱水供給用の加熱炉、16…冷却器、17…固液分離回収部、18…圧力調整機、19…反応液収納容器、20…熱水と原料溶液との混合部。

Claims (17)

  1. 酸化物微結晶粒子からなる粉体であって、最表面が酸素イオン層により構成された活性な結晶面からなり、前記粒子の最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が50質量%以上を占めていることを特徴とする自動車排気浄化用粉体。
  2. 前記斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体が、(001)面と、(112)面と、(110)面、(210)面及び(310)面のうちのいずれか一つの面と、結晶学的にこれらの面と等価の面とを有することを特徴とする請求項1に記載の自動車排気浄化用粉体。
  3. 前記擬斜方立方八面体における結晶学的に等価な結晶面の最大面と最小面との面積比(最大面の面積/最小面の面積)が1/1〜10/1の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車排気浄化用粉体。
  4. 前記酸化物微結晶粒子を構成する陽イオンが複数の原子価を取り得る元素の陽イオンであることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の自動車排気浄化用粉体。
  5. 前記酸化物微結晶粒子を構成する陽イオンがセリウム、プラセオジム、サマリウム、ユウロピウム、テルビウム及びニオブからなる群から選択される少なくとも一つの元素の陽イオンであることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の自動車排気浄化用粉体。
  6. 前記酸化物微結晶粒子を構成する陽イオンが、セリウムの陽イオンと、セリウム以外の希土類元素及びジルコニウムからなる群から選択される少なくとも一つの第二成分の陽イオンとを含有することを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の自動車排気浄化用粉体。
  7. 前記第二成分がランタン、イットリウム、ジルコニウム及びネオジムからなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項6に記載の酸化物微結晶粒子からなる自動車排気浄化用粉体。
  8. 前記粒子の最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が2〜20nmの範囲内の平均粒径を有するものであることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の自動車排気浄化用粉体。
  9. 前記粒子の最表面を構成する結晶面が斜方立方八面体又は擬斜方立方八面体を形成している酸化物微結晶粒子が単分散ナノ結晶粒子であることを特徴とする請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の自動車排気浄化用粉体。
  10. 請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の自動車排気浄化用粉体と、前記粉体の表面に担持された触媒活性種とを備えることを特徴とする自動車排気浄化用触媒。
  11. 前記触媒活性種が遷移元素の酸化物及び貴金属からなる群から選択される少なくとも一つであることを特徴とする請求項10に記載の触媒。
  12. 超臨界状態の水の反応場において、酸化物微結晶粒子を構成する陽イオンの塩と有機物質とを含有する原料溶液を用いて酸化物微結晶粒子を合成する自動車排気浄化用粉体の製造方法であって、
    前記酸化物微結晶粒子を合成する際の反応開始から超臨界状態に到達するまでの時間が1分以内であり、且つ前記原料溶液のpHが2〜7の範囲内にあることを特徴とする自動車排気浄化用粉体の製造方法。
  13. 前記陽イオンの塩がセリウム、プラセオジム、サマリウム、ユウロピウム、テルビウム及びニオブからなる群から選択される少なくとも一つの元素の陽イオンの塩であることを特徴とする請求項12に記載の自動車排気浄化用粉体の製造方法。
  14. 前記陽イオンの塩が、セリウムの陽イオンの塩と、セリウム以外の希土類元素及びジルコニウムからなる群から選択される少なくとも一つの第二成分の陽イオンの塩とを含有することを特徴とする請求項12又は13に記載の自動車排気浄化用粉体の製造方法。
  15. 前記第二成分がランタン、イットリウム、ジルコニウム及びネオジムからなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項14に記載の自動車排気浄化用粉体の製造方法。
  16. 前記陽イオンの塩が、前記陽イオンとの酢酸塩であることを特徴とする請求項12〜15のうちのいずれか一項に記載の自動車排気浄化用粉体の製造方法。
  17. 前記陽イオンの塩と前記有機物質との比(モル比)が5:1〜1:60であることを特徴とする請求項12〜16のうちのいずれか一項に記載の自動車排気浄化用粉体の製造方法。
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