JP4961530B2 - 抵抗スポット溶接による異種金属の接合方法 - Google Patents

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本発明は、例えばスチール材とアルミニウム合金材といった異種金属の抵抗スポット溶接による接合技術に係わり、特に被接合材である両金属材料の間にインサート材として介在させた第3の金属材料と被接合材との間に生じる共晶反応を利用した異種金属の接合方法に関するものである。
一般に異種金属を接合する場合、同種材同士の溶接のように双方の被接合材料を溶融させてしまうと、脆弱な金属間化合物が生成し、十分な継手強度が得られないことがある。
例えば、アルミニウム合金と鋼材とを異種溶接する場合、高硬度で脆弱なFeAlやFeAl3などの金属間化合物が生成するため、継手強度を確保するためには、これら金属間化合物の生成をコントロールする必要がある。
一方、アルミニウム合金表面には、緻密で強固な酸化皮膜が形成されており、それを除去するためには接合時に大きな熱量を投与することが必要となり、その結果として、厚い金属間化合物層が成長し、接合部の強度が低くなってしまうという問題があった。
そこで、従来は、このような異種金属材料を組み合わせて使用する場合には、ボルトやリベットなどによる機械的締結によってこれら材料を接合するようにしていたが、この場合には重量やコストが増加するという問題がある。
また、このような異種金属の接合には、摩擦圧接を適用することも考えられるが、このような摩擦圧接方法は、対称性のよい回転体同士の接合など、その対象が限られてしまう。
さらに、爆着や熱間圧延などによる接合も知られているが、設備面や能率面での問題が多く、異種金属接合一般に広く適用することはできないという問題がある。
このような異種金属接合の問題点の改善例としては、異種金属材料の間に、当該異種金属と同じ2種の材料から成るクラッド材をそれぞれ同種の材料同士が接するように介在させた状態で、10ms以下の通電時間で抵抗溶接を行うようにする方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、アルミニウムと鋼の抵抗溶接において、アルミニウム材と接する鋼表面に、Al量が20wt%以上のアルミニウム合金又は純アルミニウムを2μm以上の厚さとなるようにめっきし、このめっき面をアルミニウム材に重ねて通電し、めっき層を優先的に溶融させ、鋼材側をほとんど溶融させないようにして、これら材料を接合する方法が開示されている(特許文献2参照)。
特開平4−127973号公報 特開平6−39558号公報
しかしながら、クラッド材を用いる特許文献1に記載の方法においては、本来2枚の板を接合すべきところ、3枚の接合ということになり、実際の施工を考えた場合には、クラッド材の挿入と共に、固定の工程が必要となって、現状の溶接ラインに新たな設備を組み入れなければならなくなり、コストアップ要因となる。また、例えばアルミニウムと鋼を接合する場合、アルミニウムクラッド鋼自体も異種材同士を接合することにより製造されるため、製造条件が厳しく、性能の安定した安価なクラッド材を入手することが困難であるという問題点がある。
他方、鋼表面にアルミニウムめっきを施した状態で抵抗溶接する特許文献2に記載の方法においては、アルミニウムめっき面とアルミニウム材を接合する際、アルミニウム表面に存在する強固な酸化皮膜を破壊するために大入熱を投入することが必要となって、アルミニウムめっきと鋼の界面に脆弱な金属間化合物が生成され、これから破壊が生じる可能性があった。
本発明は、従来の異種金属の接合方法における上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、抵抗スポット溶接により異種金属を接合するに際して、接合過程における金属間化合物の生成を抑制しながら、接合界面における酸化被膜を除去することができ、新生面同士の接合が可能であると共に、ナゲットを適切な状態としてその面積を拡大し、もって高強度の接合継手が得られる異種金属の接合方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、接合しようとする異種金属材料の間に、これら材料の少なくとも一方の金属との間に共晶反応を生じる第3の金属材料を介在させ、接合に際して共晶溶融を生じさせることによって、母材異種金属の融点より低い温度で酸化被膜を除去することができ、大入熱を投入する必要がないことから、金属間化合物の生成を抑えることができると共に、先端部が曲面形状をなすと共に、接合面内におけるナゲット形成領域の温度を均一化する適切な手段を講じることによって上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は上記知見に基づくものであって、本発明の異種金属の接合方法においては、互いに異なる金属材料同士を重ね合わせて成る被接合材の間にこれら金属材料とは異なる金属から成る第3の材料を介在させ、上記両金属材料の少なくとも一方の材料と第3の材料との間で共晶溶融を生じさせて抵抗スポット溶接するに際して、先端部に曲面を有すると共に、接合面内のナゲット形成領域における温度を均一なものとするための均一化手段として、電極中心部に低ヤング率、高降伏点の異種材料片が組み込まれた電極を少なくとも一方の電極として使用するようにしたり、中心軸に沿って同心円状に分割され、独立的に作動する複数の可動片から成る電極を少なくとも一方の電極として使用して、微少な領域ごとに順次接合していくようにしたりすることを特徴としている。
本発明によれば、互いに異なる異種金属材料同士を抵抗スポット溶接によって接合するに際して、両金属材料の間にこれら金属材料の少なくとも一方の金属と共晶反応を生じる第3の金属材料を介在させ、少なくとも一方の先端部を曲面とした電極を用いて通電、加圧し、第3の金属材料と一方の金属材料との間で抵抗発熱による共晶溶融を生じさせて接合するようにしていることから、母材金属材料の融点よりも低い低温状態において酸化皮膜を除去することができ、接合界面温度の制御が可能になって金属間化合物の生成が抑制されると同時に、電極先端に形成された曲面によって、接合過程で生じる共晶金属や、被接合材表面の酸化被膜、反応生成物などの夾雑物の接合部からの円滑な排出が可能になり、これらの残存による強度低下を防止して、新生面同士の強固な接合を得ることができる。そして、電極に設けた異種材料片や、同心円状に複数に分割された可動片といった均一化手段によって、接合面内のナゲット形成領域における温度が均一なものとなり、適切な状態のナゲットを拡大し、さらなる高強度化が実現されることになる。
以下に、抵抗溶接による本発明の異種金属接合方法について、さらに詳細かつ具体的に説明する。
図1は、Al−Zn系2元状態図を示すものであって、図に示すようにAl−Zn系における共晶点(TE)は、655Kであり、Alの融点933Kよりもはるかに低い温度で共晶反応が生じる。
したがって、図に示した共晶点(TE)を利用してAlとZnの共晶溶融を作り出し、アルミニウム材の接合時における酸化皮膜除去や相互拡散などの接合作用に利用することによって、低温での接合が実施できるため、接合界面におけるFeAlやFeAlなどの金属間化合物の成長を極めて効果的に抑制することができる。
ここで、共晶溶融とは共晶反応を利用した溶融であって、2つの金属(又は合金)が相互拡散して生じた相互拡散域の組成が共晶組成となった場合に、保持温度が共晶温度以上であれば共晶反応により液相が形成される。例えばアルミニウムと亜鉛の場合、アルミニウムの融点が933K、亜鉛の融点が692.5Kであるのに対し、この共晶金属はそれぞれの融点より低い655Kにて溶融する。
したがって、両金属の清浄面を接触させ、655K以上に加熱保持すると反応が生じる。これを共晶溶融といい、Al−95%Znが共晶組成となるが、共晶反応自体は合金成分に無関係な一定の変化であり、合金組成は共晶反応の量を増減するに過ぎない。
このとき、アルミニウム材の表面には強固な酸化皮膜が存在するが、これは抵抗溶接時の通電と加圧によってアルミニウム材に塑性変形が生じることにより物理的に破壊されることになる。
すなわち、加圧によって材料表面の微視的な凸部同士が擦れ合うことから、一部の酸化皮膜の局所的な破壊によってアルミニウムと亜鉛が接触した部分から共晶溶融が生じ、この液相の生成によって近傍の酸化皮膜が破砕、分解されてさらに共晶溶融が全面に拡がる反応の拡大によって、酸化皮膜破壊の促進と液相を介した接合が達成される。
共晶組成は相互拡散によって自発的達成されるため、組成のコントロールは必要ない。必須条件は2種の金属あるいは合金の間に、低融点の共晶反応が存在することであり、アルミニウムと亜鉛の共晶溶融の場合、亜鉛に代えてZn−Al合金を用いる場合には、少なくとも亜鉛が95%以上の組成でなければならない。
図2(a)〜(e)は、本発明による異種金属の接合プロセスを示す概略図である。
まず、図2(a)に示すように、その表面に、Alと共晶を形成する第3の金属材料として機能する亜鉛めっき層1pが施された亜鉛めっき鋼板1と、アルミニウム合金材2を用意し、図2(b)に示すように、これら亜鉛めっき鋼板1とアルミニウム合金材2を亜鉛めっき層1pが内側になるように重ねる。なお、アルミニウム合金材2の表面には酸化皮膜2cが生成している。
次に、抵抗スポット溶接装置の電極による加圧と通電による加熱によって、図2(c)に示すように材料表面の微視的な接触部で局部的な酸化皮膜2cの破壊を生じさせる。
これによって、亜鉛とアルミニウムの局部的な接触が生じ、そのときの温度状態に応じて、図2(d)に示すように、亜鉛とアルミニウムの共晶溶融が生じ、共晶溶融金属3と共に酸化皮膜2cや接合界面の不純物などが接合部の外側に排出され、所定の接合面積が確保され、その結果、図2(e)に示すように、アルミニウムと鋼の新生面同士が直接接合され、鋼板1とアルミニウム合金材2の強固な金属接合が得られることなる。
このとき、接合面内において不均一な温度分布、不均一なナゲットの形成が生じると、強度低下の要因となる。
図3は、接合面内の入熱分布と強度分布の関係を示す概念図であって、図3(b)に示すように、ナゲット面内において均一な温度分布、加圧分布を生じさせることによって、適切なナゲットの領域を増大させ、図3(a)に示した不均一な入熱分布状態に較べて、高強度かつ均一なな接合強度を実現することができるようになる。
本発明の異種金属接合方法における被接合材の具体的な組み合せとしては、例えば鋼材とアルミニウム合金材の組み合せを挙げることができ、このとき両材料の間に介在させる第3の金属材料としては、アルミニウム合金と低融点共晶を形成する材料でありさえすれば特に限定されることはなく、例えば、上記した亜鉛(Zn)の他には、銅(Cu)、錫(Sn)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)などを用いることができる。
すなわち、これら金属とAlとの共晶金属は、母材であるアルミニウム合金材の融点以下の温度で溶融するため、脆弱な金属間化合物が生成し易い鋼材とアルミニウム合金材の接合においても、低温で酸化皮膜を除去することができ、接合過程での接合界面における金属間化合物の生成が抑制でき、強固な接合が可能になる。
また、本発明の接合方法を自動車ボディの組み立てに適用することを考えた場合、被接合材は鋼材とアルミニウムとの組み合せがほとんどであるが、将来的には鋼材とマグネシウム、あるいはアルミニウムとマグネシウムとの組み合せなども考えられる。
鋼材とマグネシウムとの接合に際しては、後述する実施例と同様に鋼材側にめっきした亜鉛とマグネシウムの間に共晶反応を生じさせて接合することが可能である。さらに、アルミニウムとマグネシウムを接合する場合においても、亜鉛や銀を第3の金属材料として利用することが可能である。
なお、本発明においては、第3の金属材料として、上記したような純金属に限定される必要はなく、共晶金属は2元合金も3元合金も存在するため、これらの少なくとも1種の金属を含む合金であってもよい。
本発明の異種金属接合方法は、上記したように接合しようとする異種金属材料間に、これら材料と共晶反応を生じる第3の金属材料を介在させると共に、上記異種金属材料の少なくとも一方の材料と第3の材料との間に共晶溶融を生じさせて抵抗スポット溶接するものであるが、上記第3の金属材料を被接合材の間に介在させるための具体的手段としては、例えば、被接合材である両異種金属材料の間に、第3の金属材料から成るインサート材を挿入するようになすことができる。
このとき、上記インサート材に替えて、いずれか一方、又は両方の被接合材に第3の金属材料をあらかじめめっきしておくことが望ましく、これによって第3の材料をインサート材として被接合材間に挟み込む工程を省略でき、作業効率が向上すると共に、共晶反応によって溶融されためっき層が表面の不純物と共に接合部の周囲に排出された後に、めっき層の下から極めて清浄な新生面が現れることになり、より強固な接合が可能となる。
そして、例えば、上記したアルミニウム合金材やマグネシウム合金材と鋼材との異材接合に際しては、鋼材として、アルミニウムやマグネシウムと低融点共晶を形成する第3の金属材料である亜鉛がその表面にあらかじめめっきされている亜鉛めっき鋼板を用いることが望ましく、これによって特別な準備を要することもなく、防錆目的で亜鉛めっきを施した通常の市販鋼材をそのまま使用することができ、極めて簡便かつ安価に、異種金属の強固な接合が可能になる。
本発明の異種金属接合方法においては、上記のような第3の金属材料を介在させた状態で抵抗スポット溶接を行うに際して、少なくとも一方の電極として、先端部に曲面を備え、さらにナゲット形成領域の温度を均一化するための手段を備えた電極を使用するようにしているが、このような温度の均一化手段の具体例としては、中心部に電極本体とは異なる材料が組み込まれた電極を用いることができる。
すなわち、電極先端中心部に、低ヤング率、高降伏点を有する材料から成る部材を組み込むことによって、電極中心部の加圧力を低減させることができ、電極周辺部における被接合材の密着性が上がる結果、図3(a)に示したように電極中心部に集中していた電流密度を、図3(b)のように全体的に分散させることができ、ナゲット形成領域における温度の均一化を図ることができ、適切な状態のナゲットを拡大し、高強度化の実現が可能となる。そして、電極先端部の曲面によって、接合過程に生じる共晶溶融金属や被接合材表面の酸化皮膜等の排出が促進され、接合界面にこれらが残存することによる強度低下の防止とを両立させることができる。
すなわち、本発明は上記知見に基づくものであって、本発明の異種金属パネルの接合方法においては、互いに異なる材料から成る金属パネルであって、少なくとも一方が表面に強固な酸化皮膜を生成する材料から成る第1の金属パネルと第2の金属パネルを重ね合わせて接合するに際して、第1及び第2の金属パネル双方の接合面に、接合線に対して略直角をなす方向から高エネルギービームを照射しながら、両パネルを相対加圧して、これら両パネルを連続的又は断続的な線状に接合することを特徴としている。
上記均一化手段のさらに他の具体例としては、その本体を中心軸に沿って同心円状に分割し、独立的に作動する複数の可動片から成る電極とすることができ、このような電極を使用して、微少な領域ごとに順次接合していくようにすることによって、一度に広い領域で接合を実施する場合に比べて接合領域面内での温度差を抑制することができ、接合面内のナゲット形成領域における温度の均一化によって、適切な状態のナゲットを拡大し、接合継手の高強度化が可能となる。
また、電極先端部が曲面形状をなしており、特に中心側から周辺に向かって順次接合していくことによって、接合過程で生じる共晶溶融金属や酸化皮膜等の排出をより効果的に促進させることができ、これら夾雑物の残存による強度低下を防止することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図4に示したような交流電源タイプの抵抗スポット溶接装置を用いて、板厚1.0mmの6000系アルミニウム合金材2と、板厚0.55mmの亜鉛めっき鋼板1との接合を行った。
なお、亜鉛めっき鋼板1の亜鉛めっき厚さについては、約20μmのめっき厚のものを使用した。
このとき、電極Eの具体的形状としては、図5に示すように、Cu−Cr系合金から成る径16mmの電極先端の中心部に、当該Cu−Cr系合金よりも低ヤング率で、高降伏点である4mm径のβ型チタン合金から成る異種材料片20を組み込んだ電極10を用い、240kgfの加圧力を加えながら、24000Aの交流電流を0.24秒間通電することによって抵抗スポット溶接を行った。なお、上記電極10の先端部の曲率半径Rとしては、40mmとした。
この結果、先端に曲面を備えた電極10の中心部に、低ヤング率、高降伏点の異種材料片20を組み込むことによって、電極中心部の加圧力を低減させることができ、周辺部の方が被接合材同士の密着性が高まり、これによって電極中心部に集中していた電流密度を周囲に分散させることができ、ナゲット形成領域における温度の均一化によって、適切な状態のナゲットを拡大し、高強度化の実現が可能となると同時に、電極10の先端曲面によって、接合過程に生じる共晶溶融や被接合材表面の酸化皮膜等の排出が促進され、このような夾雑物残存による強度低下を防止することができた。
なお、ここでは、異種材料片20としてβ型チタン合金を用いたが、電極本体部よりも低ヤング率、高降伏点であればこれに限定されることはない。
(実施例
に示すように、同心円状に3個に分割され、先端が曲面形状に形成され、それぞれ独立に作動する可動片13a、13b及び13cから成る電極13を使用して、上記アルミニウム合金材2と亜鉛めっき鋼板1との接合を行った。
このとき、電極13の材質は、上記実施例と同様のCu−Cr系合金を使用すると共に、可動片13a、13b及び13cを合わせた全体形状・寸法についても、上記実施例と実質的に変わらないようにした。
また、図(a)〜(c)に示すように、同心円状に分割された分割片のうち、最初に中心側の分割片13aを突出させ、次に中央に位置する円筒状分割片13b、最後に外周側の円筒状分割片13cを突出させた状態で加圧、通電を行うことによって、小領域を区分けした接合面積を中心側から順次接合していくようにした。なお、電流及び通電時間については、電流を24000Aの一定とし、0.24秒ずつ通電させた。
これによって、一度に広い領域で接合を実施する場合に比べて、接合領域面内での温度差を縮小することができ、接合面内のナゲット形成領域における温度分布の均一化によって、適切な状態のナゲットを拡大し、継手強度の向上が可能となった。また、各可動片13a、13b、13cの先端が曲面となっており、中心側から周辺に向かって順番に接合していくようにしたことによって、接合過程に生じる共晶溶融金属や酸化皮膜等の夾雑物の排出がより円滑に行われ、強度低下をより効果的に防止することができた。
Al−Zn系2元状態図における共晶点を示すグラフである。 (a)〜(e)は本発明による異種金属の接合過程を概略的に示す工程図である。 (a)及び(b)は接合面内における入熱分布と強度分布の関係を定性的に示す説明図である。 本発明の実施例に用いた抵抗スポット溶接装置の全体構造を示す概略図である。 本発明の実施例1に用いた電極形状を示す説明図である。 (a)〜(c)は本発明の実施例に用いた電極形状及び接合行程を示す断面図である。
符号の説明
1 亜鉛めっき鋼板(被接合材)
1p 亜鉛めっき層(第3の材料)
2 アルミニウム合金材(被接合材)
E、10、13 電極
20 異種材料片
13a、13b、13c 可動片

Claims (4)

  1. 互いに異なる金属材料同士を重ね合わせた被接合材の間に上記金属材料とは異なる金属から成る第3の材料を介在させ、上記被接合材の少なくとも一方の材料と第3の材料との間で共晶溶融を生じさせて抵抗スポット溶接するに際し、先端部に曲面を有すると共に、接合面内のナゲット形成領域における温度を均一にする均一化手段として、電極本体よりも低ヤング率、高降伏点を有する異種材料片が中心部に組み込まれた電極を少なくとも一方の電極として使用することを特徴とする異種金属接合方法。
  2. 上記電極本体がCu−Cr系合金から成り、電極中心部に組み込まれる異種材料片がβ型チタン合金から成ることを特徴とする請求項1に記載の異種金属接合方法。
  3. 互いに異なる金属材料同士を重ね合わせた被接合材の間に上記金属材料とは異なる金属から成る第3の材料を介在させ、上記被接合材の少なくとも一方の材料と第3の材料との間で共晶溶融を生じさせて抵抗スポット溶接するに際し、先端部に曲面を有すると共に、接合面内のナゲット形成領域における温度を均一にする均一化手段として、中心軸に沿って同心円状に分割され、独立的に作動する複数の可動片から成る電極を少なくとも一方の電極として使用し、微少な領域ごとに順次接合していくことを特徴とする異種金属接合方法。
  4. 中心部から周辺に向かって順次接合していくことを特徴とする請求項3に記載の異種金属接合方法。
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