JPH0813427B2 - スポット溶接用電極 - Google Patents

スポット溶接用電極

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JPH0813427B2
JPH0813427B2 JP3357521A JP35752191A JPH0813427B2 JP H0813427 B2 JPH0813427 B2 JP H0813427B2 JP 3357521 A JP3357521 A JP 3357521A JP 35752191 A JP35752191 A JP 35752191A JP H0813427 B2 JPH0813427 B2 JP H0813427B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気伝導度、熱伝導度の
大きな金属材料のスポット溶接を行うために用いられる
電極に係り、特に小電流溶接に好適な電極構造に関する
ものである。
【0002】
【従来技術および解決しようとする課題】スポット溶接
とは、二枚の金属板を重ね合せ、これを一対の丸棒状の
電極で挟持加圧して通電し、発生したジュール熱により
金属板を加熱溶融させて圧接する方法である。このスポ
ット溶接法によって電気伝導度、熱伝導率の大きなアル
ミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の金
属板の溶接を行う場合には、ジュール熱の発生量が少な
く、しかも発生した熱が熱伝導性の良好な被溶接材を通
じて逸散してしまうため、鋼板等の溶接に比して大電
流、大きな加圧力(電極による)を必要とし、しかも短
時間で溶接を完了しなければならない。したがって、大
型トランスが必要であり、また大きな加圧力に対応して
作業性を損う大型スポット・ガンを採用しなければなら
ず、溶接機のポータブル化は難しかった。
【0003】さらに、大電流を用いるにしても、多点ス
ポット溶接を行うに当っては、被溶接材の良好なる電気
伝導度に起因して、既溶接完了点を経由する分流が生
じ、現溶接箇所の溶接が健全に行われないという不具合
もあった。
【0004】このような不具合を解消するために発明さ
れたものとして、特開昭57−56175号公報があ
る。該公報に記載された発明では、電極の先端と被溶接
材との間に、該被溶接材より熱伝導度および電気伝導度
が低く融点温度の高い金属材料からなる当て金を介在さ
せていた。
【0005】前記公報の発明においては、被溶接材より
熱伝導度および電気伝導度が低い金属材料製当て金に電
気抵抗熱たるジュール熱を集中して発生させ、この当て
金を高温に加熱させることにより、熱伝導度および電気
伝導度の高い被溶接材にナゲットを形成してスポット溶
接を行うようになっているが、電極の先端にこの当て金
を直接に接触させているため、電極と当て金との間に大
きな接触電気抵抗により、該電極と当て金との接触部が
過熱状態となり、単位表面積当りの加圧力の大きな電極
の先端が損傷し易い。特に電極と当て金との接触面の平
面度が低いと、両者の間に隙間が生じて接触電気抵抗が
一段と大きくなり、前記した不具合が顕著に現われる。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用効果】本発明は
このような難点を克服したスポット溶接用電極の改良に
係り、被溶接材より熱伝導度および電気伝導度が低くか
つ融点温度の高い材料よりなるコップ形のキャップを電
極本体の先端に彼嵌させてなり、該キャップと電極本体
の先端との間に、該キャップよりも熱伝導度が高くて硬
度が小さな金属を介装したことを特徴とするものであ
る。
【0007】本発明は前記したように被溶接材より熱伝
導度および電気伝導度が低くかつ融点温度の高い材料よ
りなるコップ形のキャップを電極本体の先端に被嵌した
ため、アルミニウム合金やマグネシウム合金等の材質の
比較的薄い2枚の重合せ被溶接材に1対の電極本体を先
端のキャップを挟み、該1対の電極を介して2枚の被溶
接材に通電を行うと、電気抵抗の大きな前記キャップの
抵抗発熱と、該キャップと被溶接材との接触抵抗発熱と
で、前記被溶接材における両キャップで挟まれた部分が
高温に加熱されて、該挟持部分の電気抵抗が大きくな
り、該被溶接材挟持部分に高温のナゲットが生じ、所要
のスポット溶接が遂行される。
【0008】また本発明では、前記キャップと電極本体
の先端との間に、該キャップよりも熱伝導度が高くて硬
度が小さな金属を介装したため、たとえ前記キャップの
頭頂部内面と電極本体の先端面と介装金属の挟着面との
平面度が低くても、該介装金属が変形して、前記キャッ
プの頭頂部内面と電極本体の先端面とに密着し、該電極
本体とキャップとの間の接触電気抵抗が低下し、キャッ
プの頭頂部の中央部に集中しがちなジュール熱が介装金
属を介して頭頂部の周辺部に拡散し、前記中央部と周辺
部との温度差が小さくなり、その結果、被溶接材の局部
過熱が防止される。
【0009】このように本発明のスポット溶接用電極を
用いてスポット溶接を行えば、局部過熱のない高温のナ
ゲットを被溶接材における両キャップで挟まれた部分に
発生させることができ、しかも被溶接材よりも融点温度
の高い材料よりなるコップ形のキャップを電極本体の先
端に被嵌させたため、被溶接材が電極に付着するピック
アップや、電極に付着した被溶接材が電極内部に拡散し
浸透するエロージョンを抑制し、良好な溶接部分を得る
ことができる。
【0010】
【実 施 例】以下第1図ないし第3図に図示された本
発明の一実施例について説明する。図1、図2は、アル
ミニウム合金の如き電気伝導度および熱伝導率の大きい
金属材料で形成された板材である被溶接材12,13を
重合せ、これを上、下の電極1,1で挟みつけた状態を
示している。電極1は、第3図に図示されるように、汎
用電極材(例、Cu−Cr合金)で形成された電極本体
2の先端部に形成されたネジ3部に、被溶接材12,1
3に比して電気伝導度および熱伝導率が小さく、融点温
度の高いチタン(Ti)で形成されたコップ形のキャッ
プ4を螺嵌することによって構成されている。
【0011】また、キャップ4の頭頂面6は球面の一部
として形成され(R形と称する)、その結果頭頂壁5の
肉厚は中央部7で大きく周辺部9で小さくなっており、
かつ頭頂壁5の外表面、すなわち頭頂面6の中央部に丸
穴形状の凹み8が形成されている(電極本体2の先端は
F形電極形状になされている)。
【0012】さらにチタン製キャップ4の全表面に窒化
処理を施すとともに、全内面に窒化処理後の銅メッキ処
理を施し、電極本体2と頭頂壁5との間に銀製介挿板1
5に挟み込んでいる。
【0013】図1ないし図3に図示された実施例は前記
したように構成されているので、軟鋼板の溶接と同程度
の電流条件(小電流)で被溶接材12,13に通電を行
うと、被溶接材12,13の接触界面Aで接触抵抗発熱
が生じるのは勿論であるが、電気抵抗の大きなチタンで
形成されたキャップ4,4と被溶接材12,13トの接
触界面B,Bで大きな接触抵抗発熱が生じ、キャップ4
自体も抵抗発熱することにより、接触界面B,Bで発生
した熱が、矢印Cで示すように、良好な熱伝導体である
被溶接材12,13に効率良く伝えられる。被溶接材が
軟鋼板であれば、接触界面Aで生ずる接触抵抗発熱によ
って該界面Aの近傍にナゲット(溶融部)が生じるはず
である。しかしながら、この例では被溶接材12,13
がアルミニウム合金の如き電気伝導度および熱伝導率の
大きな材料で形成されているため、接触界面Aで生じる
発生熱のみではナゲットが生ずることはなく、接触界面
Bから伝えられる熱(矢印C)によってキャップ4,4
間に挟まれた部分が温度上昇し、それに伴って該部分の
電気抵抗が大きくなり、被溶接材12,13(キャップ
4,4に挟まれた部分)の抵抗発熱量が増大することと
もあいまって、被溶接材12,13が円柱状に溶融し、
第2図に示すようなナゲット14が生ずる。このとき、
被溶接材12,13に比してチタン製キャップ4の融点
温度が十分高いため、キャップ4の溶融が生じることは
ない。
【0014】ところで、スポット溶接用電極に要求され
る重要な条件は連続打点性の良好なることである。アル
ミニウム合金等の被溶接材12,13に比して電気伝導
度、熱伝導率の小さなキャップ4用材料として炭素鋼、
ステンレス鋼、チタン(Ti)等を上げ得るが(表1参
照)、連続打点性を考慮すればチタンが最も適してい
る。チタンは、融点が高い、熱膨張係数が小さい、熱伝
導率が低いという特性の他に、適当に大きな強度、靭性
を有しており、チタン製キャップ4を用いることによっ
てピックアップ(被溶接材が電極に付着する現象)、エ
ロージョン(電極に付着した被溶接材が電極内部に拡散
浸透し合金化する現象)を抑制し、良好な連続打点性を
確保することができる。
【0015】
【表1】
【0016】また、キャップ4の形状はその連続打点性
を向上させる上で重要である。キャップ4の頭頂面は球
面に近い形状、すなわちR型になされるが、被溶接材1
2,13との接触面圧は頭頂面中央部において最も大き
く、通電によってキャップ4、被溶接材12,13が温
度上昇してそれ等が熱膨張すると、その傾向がますます
顕著になる。そのため、キャップ4の頭頂面中央部に電
流が集中し、該中央部が過熱状態になり、小さな面積範
囲で集中的に被溶接材12,13に熱が投入される結
果、ナゲット14の径が小さくなるとともにナゲット1
4も過熱状態になってピックアップ現象が生じ、結果的
にキャップ4の連続打点性が低下する傾向があるが、本
実施例では、チタン製キャップ4の頭頂壁肉厚を中央部
で大きく、周辺部で小さく形成することによってこの問
題を解決した。
【0017】本実施例は、通電抵抗が肉厚の大きさに比
例することを利用したものであり、頭頂壁5の肉厚が均
一である場合に比して頭頂壁5の中央部7における電流
密度が低下し、周辺部9における電流密度が増大する。
その結果、頭頂壁中央部7に集中しがちな電流が頭頂壁
5全体に分散され、頭頂面6と被溶接材12,13との
接触界面全体に均等な接触抵抗熱が生じ、被溶接材1
2,13への入熱が大きな面積範囲で均等に行われ、局
部過熱のない状態で図2に図示の如き大きなナゲット径
を得ることができる。
【0018】また、頭頂面6における電流密度が中央部
7から周辺部9に亘って均等化することにより、被溶接
材12,13の局部過熱が防止され、鋼に比して熱膨張
係数の大きなアルミニウム合金、マグネシウム合金等で
形成された被溶接材12,13が溶融熱膨張してキャッ
プ4の頭頂面6との間で増大する接触面圧が頭頂壁中央
部7において過度に大きくなる現象を避けることができ
ピックアップおよびそれに伴うエロージョンが抑制され
良好な連続打点性が保証される。さらに、小電流の通電
を行なってキャップ4と被溶接材12,13との接触界
面Bで発生した接触抵抗熱を被溶接材12,13に投入
してナゲットを生成させるのであるから、既溶接点を経
由する分流は問題にならない。
【0019】そして、頭頂壁5の中央部7に凹み8を形
成したため、周辺部9に比して中央部7の肉厚が大きい
ことともあいまって、通電時に電流が周囲に効果的に分
散されて頭頂面6と被溶接材12,13との接触界面で
均等に接触抵抗熱が発生し、頭頂壁5および被溶接材1
2,13の局部過熱が起らず、十分大きな径のナゲット
14(図2参照)が形成されるとともに、ピックアップ
およびそれに伴うエロージョンが抑制され、連続打点性
が向上する。さらにまた、アルミニウム合金、マグネシ
ウム合金等で形成された被溶接材の熱膨張率は大きく
(アルミニウム合金の熱膨張係数は鋼の約3倍であ
る)、通電時に大きく熱膨張した被溶接材12,13の
高温の溶融部が頭頂面6を押して頭頂面6と被溶接材1
2,13との間の面圧が過大になるところ、頭頂面6の
中央部7には凹み8が形成されているため、該凹み8内
に熱膨張した高温の溶融部(中央に位置する部分が最も
高温である)が一部進入し、面圧の上昇が緩和されてピ
ックアップおよびそれに伴うエロージョンの発生が防止
される。
【0020】しかも電極1,1を被溶接材12,13に
接触させて加圧、通電を行うとき、加圧による大きな荷
重がキャップ4に作用するとともに急激な温度上昇によ
る熱衝撃応力がキャップ4に生じる。荷重の作用および
熱衝撃によってキャップ4に生じる応力を緩和させる上
でキャップ4の丈長(L)を大きくするのは有効であ
り、熱容量が増すとともに、螺合部11における電極本
体2との接触面積の増大によって水冷された電極本体2
への熱伝達が良好に行われ、かつ電極本体2との結合面
積が増して反復使用する間のキャップ4の緩みを防止で
きる。また、キャップ4の緩みが生じるとキャップ4の
頭頂壁5が電極本体2の先端面から離れ、加圧力によっ
て頭頂壁5が後退変形し、被溶接材12,13との接触
が正しく行われなくなることを考慮するならば、キャッ
プ4の緩みを防ぐことはその耐久性を向上させ得ること
を意味している。
【0021】そしてスポット溶接を行うに当って、キャ
ップ4の頭頂面6または被溶接材12,13の電極当接
面に予めシリコーンオイルを塗布しておくのは有効であ
り、ピックアップおよびそれに伴うエロージョンが抑制
され、連続打点性が向上する。シリコーンオイルの引火
点は低く(172℃)、キャップ4と被溶接材12,1
3との接触界面で生じる接触抵抗熱によって大きな圧力
下で気化、燃焼、炭化して高温強度の大きな硬い薄被膜
が形成される。この被膜はキャップ4の頭頂面6を保護
し、ピックアップ、エロージョンを抑制し、常に安定し
た品質のナゲットを得ることができる。
【0022】また、キャップ4の全表面に窒化処理する
ことにより、キャップ4の表面硬度、剛性が向上する。
窒化処理されないチタン材の硬度はHv200程度、窒
化処理後のチタン材の硬度はHv1000程度であり、
硬度の上昇は著しい。キャップ4の表面硬度が大きけれ
ば、溶融した被溶接材が付着し難く、したがってピック
アップ、エロージョンが効果的に抑制され、耐摩耗性が
良好であることともあいまって、連続打点性の向上を企
図し得る。
【0023】さらにキャップ4の剛性が大きければ、被
溶接材12,13との加圧接触による歪発生、および通
電時の急激な温度上昇に伴う熱衝撃応力発生による歪発
生が少なく、変形防止効果が大きい。また、窒化処理さ
れないチタンの電気比抵抗が最大50μΩ・cmである
のに対し、TiNの電気比抵抗が最大130μQ・cm
であり、窒化処理によってキャップ4の電気抵抗が増大
する。したがって、キャップ4と被溶接材12,13間
の接触抵抗が増大し、発熱促進を計ることができ、ナゲ
ットの生成が更に容易になる。
【0024】チタン製キャップ4の全内面に銅メッキ処
理を施さない場合には、通電時にキャップ4における頭
頂壁5の中央部7にジュール熱が集中し、中央部7と周
辺部9との温度差が大きい(図4(a)温度分布曲線参
照)のに対し、キャップ4の内面に銅メッキ処理を施し
た場合では、中央部7へのジュール熱の集中が緩和さ
れ、中央部7と周辺部9の温度差が小さい(図4(b)
温度分布曲線参照)。したがって、銅メッキ処理を施す
ことによって被溶接材12,13の局部過熱を防ぐこと
ができ、ピックアップ、エロージョンの発生を抑え、連
続打点性の向上を企図し得る。
【0025】また、キャップ4は被溶接材12,13に
対する熱源として機能する部材であるから或る程度温度
上昇するのは好ましいことであるが、過度の温度上昇は
その劣化を促進するため避けなければならない。この意
味では、キャップ4の内面に熱伝導性の良好な銅メッキ
皮膜を付すのは有効であり、通水冷却された電極本体2
への熱伝達が円滑に行われることから、キャップ4の過
熱が防止される。
【0026】介挿板15は、銀に限定されず、電極本体
2よりも電気伝導性良好、キャップ4よりも熱伝導性良
好、キャップ4よりも硬度小なる金属で形成したもので
あればよい。そして銀製介挿板15を電極本体2と頭頂
壁5との間に介装した作用効果は、銅メッキ処理の場合
と類似しており、介挿板15が電極本体2およびキャッ
プ4に対してよく密着し、電極本体2−キャップ4間の
接触抵抗の低減化によって電流効率が向上するととも
に、頭頂壁5の中央部に集中しがちなジュール熱が介挿
板15を通じて頭頂壁5の周辺部9に拡散され、中央部
7と周辺部9との温度差が小さくなることから、被溶接
材12,13の局部過熱防止によるナゲット径の拡大、
およびピックアップ、エロージョンの抑制による連続打
点性の向上を企図し得る。また、介挿板15はキャップ
4から電極本体2への熱伝達を良好ならしめ、キャップ
4の過熱が防止される。
【0027】さらに、加圧通電する際、加圧による大き
な荷重がキャップ4に作用するとともに急激な温度上昇
による熱衝撃応力がキャップ4に生じることは前述の通
りである。この荷重の作用および熱衝撃によって頭頂壁
キャップ4に生じる応力を緩和させる上で、頭頂壁5と
電極本体2との間に介挿板15を介在させるのは有効で
ある。すなわち、加圧力によって頭頂壁5に作用する荷
重に対しては介挿板15が緩衝体として機能し、熱衝撃
に対しては、水冷された電極本体2に対する良好な熱伝
達媒体として介挿板15が機能することにより頭頂壁5
の急激な温度上昇が防止され、頭頂壁5の劣化が抑制さ
れる。
【0028】<溶接試験> 斯かる作用効果が得られる電極1を本発明例とし、鋼板
溶接用単相交流式ポータブル溶接機を用いて二枚のアル
ミニウム合金板(板厚1.0mm)のスポット溶接を行
なった。また、比較のためにチタン製キャップを用いる
ことなく、鋼板溶接用単相交流式ポータブル溶接機
(比較例I)、単相交流式定置溶接機(比較例I
I)、アルミニウム溶接用単相整流式ポータブル溶接
機(比較例III)にて二枚のアルミニウム合金板(板
厚1.0mm)のスポット溶接を行なった。その溶接条
件および溶接結果(ナゲット径、引張りせん断強さ(平
均値))を表2に示した。
【0029】
【表2】
【0030】<試験結果の評価> 本発明例と比較例Iの対比から、チタン製キャップ4
を用いることにより、従来不可能であった小電流、短い
溶接時間での溶接が可能になることが判る。 本発明例と比較例III、IVとの対比から、チタン
製キャップを用いることにより、小電流、小さな加圧力
で溶接しても大電流、大加圧で溶接したものと同等以上
のナゲット径、引張りせん断強度が得られることが判
る。
【0031】また、本発明例にあっては、連続100
打点の溶接を行い得ることが確認された。
【0032】電極にピックアップ、エロージョンが生
じたときにはその部分を除去しなければならないが、比
較例III、IVでは5打点溶接毎に除去作業が必要で
あったのに対し、本発明例では10打点溶接毎に除去作
業が必要であった。このことから、チタン製キャップ4
ではピックアップ、エロージョンが生じ難く、連続打点
性が向上し、結果的に生産性の向上を計り得ることが判
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスポット溶接用電極の一実施例を用い
てスポット溶接を行なう状態を図示した概略図である。
【図2】前記実施例において、ナゲットができた状態の
概略図である。
【図3】前記実施例の要部拡大縦断正面図である。
【図4】チタン製キャップの全表面に窒化処理を施さ
ず、かつその全内面に銅メッキ処理を施さないもの
(a)と、これらの処理を施したもの(b)との溶接通
電時のキャップ頭頂面の温度分布の違いを示す図であ
る。
【符号の説明】
1…電極、2…電極本体、3…ネジ、4…キャップ、5
…頭頂壁、6…頭頂面、7…中央部、8…凹み、9…周
辺部、10…周壁、11…ネジ、12,13…被溶接
材、14…ナゲット、15…介挿板。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被溶接材より熱伝導度および電気伝導度
    が低くかつ融点温度の高い材料よりなるコップ形のキャ
    ップを電極本体の先端に被嵌させてなり、該キャップと
    電極本体の先端との間に、該キャップよりも熱伝導度が
    高くて硬度が小さな金属を介装したことを特徴とするス
    ポット溶接用電極。
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