JP4961456B2 - プレキャスト梁の接合方法および接合構造 - Google Patents

プレキャスト梁の接合方法および接合構造 Download PDF

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Description

本発明は、プレキャスト梁の接合方法および接合構造に関する。
プレキャスト梁を既設プレキャスト柱および既設プレキャスト梁に接合するための接合方法としては、プレキャスト梁の接合面から梁主筋が突出した状態で、プレキャスト梁を既設プレキャスト梁に向けて横方向に移動させ、プレキャスト梁の梁主筋を既設プレキャスト梁の接合面に形成された穴に挿入するとともに、プレキャスト梁を既設プレキャスト柱の上面に載置しているものがある(例えば、特許文献1参照)。この接合方法では、プレキャスト梁と既設プレキャスト梁との間にコンクリートを打設することなく、プレキャスト梁を既設プレキャスト梁に接合することができる。
特許3837390号公報(段落0018、図1)
しかしながら、前記した従来の接合方法では、大きなプレキャスト梁をクレーンで吊り上げて横方向に移動させるのが困難であるとともに、プレキャスト梁の梁主筋と既設プレキャスト梁の穴との位置合わせを行いながら、プレキャスト梁を横方向に移動させて、プレキャスト梁を既設プレキャスト柱の上面に載置するのが困難であるため、施工効率が低くなっている。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、プレキャスト梁を既設柱の上方で横方向に移動させることなく、プレキャスト梁と既設柱および既設梁とを簡単に接合することができるプレキャスト梁の接合方法および接合構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、プレキャスト梁を既設柱および既設梁に接合するための接合方法であって、前記プレキャスト梁に配筋された複数の梁主筋に対応させて、前記プレキャスト梁の接合面に形成された複数の穴、または前記既設梁に配筋された複数の梁主筋に対応させて、前記既設梁の接合面に形成された複数の穴に添え筋をそれぞれ収容した状態で、前記プレキャスト梁を前記既設柱の上方から下降させて、前記既設柱の上面に載置し、前記プレキャスト梁の接合面と前記既設梁の接合面とを対峙させる設置段階と、前記プレキャスト梁の穴または前記既設梁の穴から前記添え筋を引き出して、前記添え筋を前記プレキャスト梁の梁主筋および前記既設梁の梁主筋に添わせる配筋段階と、前記プレキャスト梁の穴および前記既設梁の穴にグラウトを充填することで、前記プレキャスト梁の梁主筋と前記既設梁の梁主筋とを前記添え筋によってそれぞれ連結するグラウト充填段階と、を含むことを特徴としている。
また、前記課題を解決するため、本発明の他の構成としては、プレキャスト梁と既設柱および既設梁との接合構造であって、プレキャスト梁と既設柱および既設梁との接合構造であって、前記プレキャスト梁は前記既設柱の上面に載置されるとともに、前記プレキャスト梁の接合面と前記既設梁の接合面とが対峙しており、前記プレキャスト梁を前記既設柱の上面に載置した後に、前記プレキャスト梁に配筋された複数の梁主筋に対応させて、前記プレキャスト梁の接合面に形成された複数の穴、または前記既設梁に配筋された複数の梁主筋に対応させて、前記既設梁の接合面に形成された複数の穴から引き出した複数の添え筋を、前記プレキャスト梁の梁主筋および前記既設梁の梁主筋に添わせた状態で、前記プレキャスト梁の穴および前記既設梁の穴の内部にグラウトが充填固化されることで、前記プレキャスト梁の梁主筋と前記既設梁の梁主筋とが前記添え筋によってそれぞれ連結されていることを特徴としている。
これらの構成では、プレキャスト梁を既設柱の上方で横方向に移動させることなく、プレキャスト梁の梁主筋と既設梁の梁主筋とを添え筋によって連結することができる。したがって、プレキャスト梁と既設梁とを簡単に接合することができ、作業効率を高めることができる。
また、高価な機械式継手(スリーブ継手)を用いることなく、プレキャスト梁の梁主筋と既設梁の梁主筋とを添え筋によって連結しているため、施工費用を低減することができる。
また、プレキャスト梁を既設柱の上面に載置した後に、プレキャスト梁の位置をターンバックルやジャッキなどの工具によって微調整することで、プレキャスト梁と既設梁とを正確に位置合わせすることができるため、クレーンの専有時間を短くすることができる。
なお、添え筋をプレキャスト梁の梁主筋および既設梁の梁主筋に添わせた状態とは、添え筋が各梁主筋に平行して配置されていればよく、添え筋と各梁主筋とが接触していなくてもよい。すなわち、プレキャスト梁の穴および既設梁の穴の内部に各梁主筋が露出していなくてもよい。
前記したプレキャスト梁の接合方法において、前記プレキャスト梁の柱梁接合部には挿通孔が上下方向に貫通しており、前記設置段階では、前記既設柱の上面から突出した柱主筋を、前記プレキャスト梁の柱梁接合部の挿通孔に挿入することができる。
ここで、従来の接合方法のように、プレキャスト梁を既設柱の上方で横方向に移動させる場合には、既設柱の上面から柱主筋を突出させることができないため、既設柱の上面にプレキャスト梁を載置した後に、次階の柱の柱主筋をプレキャスト梁の柱梁接合部の上面から挿入して、既設柱の柱主筋に連結する必要がある。したがって、プレキャスト梁と既設柱との位置決めが困難であり、作業効率が低くなっている。
これに対して、本発明では、プレキャスト梁を既設柱の上方で横方向に移動させないため、既設柱の上面から柱主筋を突出させることができる。そして、プレキャスト梁の柱梁接合部の挿通孔に既設柱の柱主筋を挿通させることで、プレキャスト梁と既設柱とを簡単に位置決めすることができ、作業効率を高めることができる。
本発明のプレキャスト梁の接合方法および接合構造によれば、プレキャスト梁と既設柱および既設梁とを簡単に接合することができ、作業効率を高めることができるとともに、クレーンの専有時間を短くすることができる。
また、高価な機械式継手を用いることなく、添え筋によってプレキャスト梁の梁主筋と既設梁の梁主筋とを連結しているため、施工費用を低減することができる。
本実施形態の接合方法において、設置段階を示した側断面図である。 本実施形態の接合方法において、配筋段階を示した図であり、(a)は添え筋を引き出す前の側断面図、(b)は添え筋を引き出した後の側断面図である。 本実施形態の接合方法において、添え筋を引き出す構成を示した図で、(a)は駆動ローラを用いた構成の側断面図、(b)は線状体を用いた場合の側断面図、(c)は圧縮空気を用いた場合の側断面図である。 本実施形態の駆動ローラを示した図で、(a)は側面図、(b)は平面図である。 本実施形態の接合構造を示した側断面図である。 他の実施形態の接合構造を示した図で、梁主筋が穴の外方に配設されている構成の側断面図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、工場で予め製作されたプレキャスト梁を、施工現場の既設柱および既設梁に接合することで、ビルなどの構造物を建築する場合を例として説明する。
[プレキャスト梁の接合構造]
本実施形態の接合構造1は、図5に示すように、構造物の梁を構成するプレキャスト梁10を、構造物の柱を構成する既設プレキャスト柱20、および構造物の梁を構成する既設プレキャスト梁30に接合し、さらに、構造物の柱を構成するプレキャスト柱40をプレキャスト梁10に接合するものである。
既設プレキャスト柱20は、図1に示すように、下階の柱上に立設されたコンクリート製の部材であり、その内部には複数の柱主筋21・・・が軸方向(垂直方向)に配筋されている。各柱主筋21・・・は、既設プレキャスト柱20の上面22から上方に向けて突出している。本実施形態では四本の柱主筋21・・・のみを示している。
なお、本実施形態では、工場で予め製作されたコンクリート製の部材を用いて既設プレキャスト柱20を構成しているが、場所打ちコンクリートを用いてもよい。
既設プレキャスト梁30は、所定の高さに配設されたコンクリート製の部材であり、その内部には複数の梁主筋31,31が軸方向(水平方向)に配筋されている。本実施形態では二本の梁主筋31,31のみを示している。
既設プレキャスト梁30の接合面32には、複数の穴33,33が水平方向に形成されている。各穴33,33は、接合面32に埋設されたシース管(図示せず)によって形成されている。
各穴33,33の内部には、各梁主筋31,31がそれぞれ露出している。各梁主筋31,31は各穴33,33から突出しておらず、各穴33,33内にそれぞれ収容されている。
なお、本実施形態では、穴33内に梁主筋31を突出させているが、穴33内に梁主筋31の外周面の一部が露出していればよく、さらには、梁主筋31が穴33の外方に配設されていてもよい。
また、本実施形態では、工場で予め製作されたコンクリート製の部材を用いて既設プレキャスト梁30を構成しているが、場所打ちコンクリートを用いてもよい。
プレキャスト梁10は、工場で予め製作されたコンクリート製の部材であり、下面15の一部が既設プレキャスト柱20の上面22に載置されるとともに、接合面12が既設プレキャスト梁30の接合面32に対峙している。プレキャスト梁10の内部には、複数の梁主筋11,11が軸方向(水平方向)に配筋されている。本実施形態では二本の梁主筋11,11のみを図示している。
プレキャスト梁10において、既設プレキャスト柱20が接合される柱梁接合部には、既設プレキャスト柱20の各柱主筋21・・・に対応させて複数の挿通孔14・・・が上下方向(垂直方向)に貫通している。各挿通孔14・・・は、プレキャスト梁10に埋設されたシース管(図示せず)によって形成されている。
また、プレキャスト梁10の各挿通孔14・・・には、既設プレキャスト柱20の上面22から突出した各柱主筋21・・・がそれぞれ挿通されており、各柱主筋21・・・の上部がプレキャスト梁10の上面16から突出している。
プレキャスト梁10の接合面12は、既設プレキャスト梁30の接合面32に対して隙間を空けて対峙しており、接合面12には複数の穴13,13が水平方向に形成されている。プレキャスト梁10の各穴13,13は、既設プレキャスト梁30の各穴33,33に対応する位置にそれぞれ形成されている。各穴13,13は、プレキャスト梁10の接合面12に埋設されたシース管(図示せず)によって形成されている。
各穴13,13の内部には、各梁主筋11,11がそれぞれ露出している。各梁主筋11,11は各穴13,13から突出しておらず、各穴13,13内にそれぞれ収容されている。
なお、本実施形態では、梁主筋11の配置を分かり易くするために、穴13内に梁主筋11を突出させているが、穴13内に梁主筋11の外周面の一部が露出していればよく、さらには、梁主筋11が穴13の外方に配設されていてもよい。
さらに、プレキャスト梁10の穴13の内部には、図2(b)に示すように、接合面12から水平方向に突出している添え筋50の一端側の半分が挿入されている。また、添え筋50の他端側の半分は、既設プレキャスト梁30の穴33の内部に挿入されている。
そして、添え筋50をプレキャスト梁10の梁主筋11および既設プレキャスト梁30の梁主筋31に添わせた状態で、プレキャスト梁10の穴13および既設プレキャスト梁30の穴33にグラウトGが充填されている。これにより、プレキャスト梁10の梁主筋11と既設プレキャスト梁30の梁主筋31とが添え筋50によって連結されている。
なお、添え筋50は、図2(a)に示すように、プレキャスト梁10の穴13内に収容可能な長さとなっている。
図5に示すプレキャスト柱40は、工場で予め製作されたコンクリート製の部材であり、既設プレキャスト柱20の上方でプレキャスト梁10の上面16に載置されるものである。プレキャスト柱40の内部には、複数の柱主筋41・・・が軸方向(垂直方向)に配筋されている。本実施形態では四本の柱主筋41・・・のみを図示している。
プレキャスト柱40の各柱主筋41・・・は、既設プレキャスト柱20の各柱主筋21・・・にそれぞれ対応した位置に配置されている。各柱主筋41・・・の下端部には、機械式継手またはシース管43がそれぞれ取り付けられている。
そして、プレキャスト柱40の各機械式継手または各シース管43・・・にプレキャスト梁10の上面16から突出した既設プレキャスト柱20の各柱主筋21・・・が挿入されることで、プレキャスト柱40の各柱主筋41・・・と既設プレキャスト柱20の各柱主筋21・・・とが連結されている。
[プレキャスト梁の接合方法]
次に、前記した接合構造1において、プレキャスト梁10を既設プレキャスト柱20および既設プレキャスト梁30に接合するとともに、プレキャスト柱40をプレキャスト梁10に接合するための接合方法の各段階について説明する。
(設置段階)
まず、図1に示すように、プレキャスト梁10の各穴13,13の内部に添え筋50を収容した状態で、プレキャスト梁10をクレーンによって吊り上げて、既設プレキャスト柱20の上方に配置する。
クレーンによって吊り上げたプレキャスト梁10を既設プレキャスト柱20の上方から下降させ、プレキャスト梁10の柱梁接合部の各挿通孔14・・・に既設プレキャスト柱20の上面22から突出した各柱主筋21・・・を挿通させて、プレキャスト梁10を既設プレキャスト柱20の上面22に載置する。このように既設プレキャスト柱20の上面22にプレキャスト梁10を載置すると、プレキャスト梁10の接合面12と既設プレキャスト梁30の接合面32とが対峙する。
なお、設置段階において、添え筋50が穴13から突出しないように、添え筋50全体を穴13内に収容してもよいが、図2(a)に示すように、添え筋50の端部を穴13から突出させてもよい。なお、添え筋50の突出量はプレキャスト梁10と既設プレキャスト梁30との隙間よりも小さくなっている。すなわち、プレキャスト梁10を既設プレキャスト柱20の上面22に向けて下降させたときに、穴13から突出した添え筋50が既設プレキャスト梁30に接触しないように、添え筋50の突出量が設定されている。
(配筋段階)
続いて、図2(b)に示すように、プレキャスト梁10の穴13から添え筋50の約半分を引き出して、既設プレキャスト梁30の穴33の内部に挿入し、添え筋50をプレキャスト梁10の梁主筋11および既設プレキャスト梁30の梁主筋31に添わせる。
ここで、添え筋50をプレキャスト梁10の穴13から引き出して突出させる構成としては、図3(a)に示すように、プレキャスト梁10と既設プレキャスト梁30との間に配設した二体の駆動ローラ60,60によって添え筋50を挟み込み、各駆動ローラ60,60を互いに反対方向に回転させることで、添え筋50を既設プレキャスト梁30の穴33に送り込むことができる。
具体的には、図4(a)に示すように、図示しない駆動装置によって回転する駆動軸61の先端部に円錐台形状の駆動ローラ60が取り付けられており、駆動ローラ60の周面が駆動軸61の軸線回りに回転する。駆動軸61の先端部は駆動ローラ60の大径面の中心部に取り付けられている。
二体の駆動ローラ60,60の小径面側を先端として、各駆動ローラ60,60をプレキャスト梁10と既設プレキャスト梁30との隙間に挿入し(図4(b)参照)、各駆動ローラ60,60の周面60a,60aに添え筋50を当接させる。
各駆動ローラ60,60の周面60a,60aは、先端側から基端側に向けて幅広になるように傾斜しており、各駆動ローラ60,60の間隔は先方から後方に向かうに連れて狭くなっている。そのため、各駆動ローラ60,60の間に添え筋50が押し込まれた状態となる。これにより、各駆動ローラ60,60の周面60a,60aと添え筋50との間の摩擦抵抗が大きくなるため、各駆動ローラ60,60の回転によって添え筋50を移動させることができる。
なお、各駆動軸61,61には、円筒状のスペーサ62,62がそれぞれ取り付けられている。駆動軸61はスペーサ62の中央部に内嵌されたベアリング62aに挿通されており、スペーサ62に対して軸回りに回転自在となっている。各スペーサ62,62をプレキャスト梁10と既設プレキャスト梁30との隙間に挟み込むことで、各駆動軸61,61を安定して回転させることができる。
また、添え筋50をプレキャスト梁10の穴13から引き出す他の構成としては、図3(b)に示すように、プレキャスト梁10の穴13に収容された添え筋50の中央部に紐やワイヤなどの線状体70の一端部を固着させ、プレキャスト梁10と既設プレキャスト梁30との間から外部に引き出した線状体70の他端部を引っ張ることで、添え筋50をプレキャスト梁10の穴13から引き出すこともできる。
この構成では、プレキャスト梁10と既設プレキャスト梁30との間に、円形断面のガイド部材71を配設しており、添え筋50がガイド部材71の上部を摺動することで、添え筋50が既設プレキャスト梁30の穴33に案内される。
また、線状体70の一端部は添え筋50の中央部に固着されているため、線状体70の一端部がプレキャスト梁10と既設プレキャスト梁30との間に露出したときに、添え筋50がプレキャスト梁10および既設プレキャスト梁30に対して均等に挿入されていることになる。すなわち、線状体70の一端部を添え筋50の中央部に固着することで、添え筋50の位置を目視して把握することができる。
また、添え筋50をプレキャスト梁10の穴13から引き出す他の構成としては、図3(c)に示すように、プレキャスト梁10の上面16から穴13の底部に貫通したグラウト注入口13aを通じて、プレキャスト梁10の外部から穴13に圧縮空気を送り込み、この圧縮空気に押されて添え筋50が穴13から引き出されるように構成することもできる。なお、図3(c)以外の図では、グラウト注入口は省略して示してある。
(グラウト充填段階)
図2(b)に示すように、添え筋50をプレキャスト梁10の梁主筋11および既設プレキャスト梁30の梁主筋31に添わせた状態で、プレキャスト梁10と既設プレキャスト梁30との間にグラウトGを充填すると、プレキャスト梁10の穴13および既設プレキャスト梁30の穴33にグラウトGが充填され、プレキャスト梁10の梁主筋11と既設プレキャスト梁30の梁主筋31とが連結される。このようにして、プレキャスト梁10と既設プレキャスト梁30とが接合される。
また、図5に示すように、既設プレキャスト柱20および既設プレキャスト梁30に接合されたプレキャスト梁10の上方にプレキャスト柱40をクレーンによって吊り下げ、プレキャスト梁10の上面16から突出した既設プレキャスト柱20の各柱主筋21・・・が、プレキャスト柱40の各シース管43・・・に挿入されるように、プレキャスト柱40をプレキャスト梁10の上面16に載置して、プレキャスト梁10にプレキャスト柱40を接合する。
[接合構造および接合方法の作用効果]
前記したプレキャスト梁10の接合構造1および接合方法では、図1に示すように、プレキャスト梁10を既設プレキャスト柱20の上方で横方向に移動させることなく、プレキャスト梁10の梁主筋11と既設梁30の梁主筋31とを連結することができる。
したがって、本実施形態の接合構造1および接合方法では、プレキャスト梁10と既設プレキャスト柱20および既設プレキャスト梁30とを簡単に接合することができるため、作業効率を高めることができる。
また、高価な機械式継手を用いることなく、プレキャスト梁10の梁主筋11と既設プレキャスト梁30の梁主筋31とを添え筋50によって連結しているため、施工費用を低減することができる。
また、プレキャスト梁10を既設プレキャスト柱20の上面22に載置した後に、プレキャスト梁10の位置をターンバックルやジャッキなどの工具によって微調整することで、プレキャスト梁10と既設梁30とを正確に位置合わせすることができるため、クレーンの専有時間を短くすることができる。
また、本実施形態の接合方法では、プレキャスト梁10を横方向に移動させないため、既設プレキャスト柱20の柱梁接合部の上面から柱主筋21を突出させることができる。そして、プレキャスト梁10の各挿通孔14・・・に既設プレキャスト柱20の各柱主筋21・・・を挿通させることで、プレキャスト梁10と既設プレキャスト柱20とを簡単に位置決めすることができ、作業効率を高めることができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
例えば、本実施形態では、図2(a)に示すように、プレキャスト梁10の穴13内に収容した添え筋50を、既設プレキャスト梁30の穴33内に挿入しているが、既設プレキャスト梁30の穴13内に添え筋50を収容し、既設プレキャスト梁30の穴13から引き出した添え筋50をプレキャスト梁10の穴13内に挿入してもよい。
また、本実施形態において、プレキャスト梁10の梁主筋11および既設プレキャスト梁30の梁主筋31に添え筋50を接触させているが、図6に示すように、プレキャスト梁10の穴13および既設プレキャスト梁30の穴33の外方に各梁主筋11,31を配設することで、添え筋50と各梁主筋11,31とを接触させることなく、添え筋50を各梁主筋11,31に添わせてもよい。
1 接合構造
10 プレキャスト梁
11 プレキャスト梁の梁主筋
12 プレキャスト梁の接合面
13 プレキャスト梁の穴
13a プレキャスト梁のグラウト注入口
14 プレキャスト梁の挿通孔
20 既設プレキャスト柱
21 既設プレキャスト柱の柱主筋
30 既設プレキャスト梁
31 既設プレキャスト梁の梁主筋
32 既設プレキャスト梁の接合面
33 既設プレキャスト梁の穴
40 プレキャスト柱
41 プレキャスト柱の柱主筋
50 添え筋
60 駆動ローラ
70 線状体

Claims (3)

  1. プレキャスト梁を既設柱および既設梁に接合するための接合方法であって、
    前記プレキャスト梁に配筋された複数の梁主筋に対応させて、前記プレキャスト梁の接合面に形成された複数の穴、または前記既設梁に配筋された複数の梁主筋に対応させて、前記既設梁の接合面に形成された複数の穴に添え筋をそれぞれ収容した状態で、前記プレキャスト梁を前記既設柱の上方から下降させて、前記既設柱の上面に載置し、前記プレキャスト梁の接合面と前記既設梁の接合面とを対峙させる設置段階と、
    前記プレキャスト梁の穴または前記既設梁の穴から前記添え筋を引き出して、前記添え筋を前記プレキャスト梁の梁主筋および前記既設梁の梁主筋に添わせる配筋段階と、
    前記プレキャスト梁の穴および前記既設梁の穴にグラウトを充填することで、前記プレキャスト梁の梁主筋と前記既設梁の梁主筋とを前記添え筋によってそれぞれ連結するグラウト充填段階と、
    を含むことを特徴とするプレキャスト梁の接合方法。
  2. 前記プレキャスト梁の柱梁接合部には挿通孔が上下方向に貫通しており、
    前記設置段階では、前記既設柱の上面から突出した柱主筋を、前記プレキャスト梁の柱梁接合部の挿通孔に挿入することを特徴とする請求項1に記載のプレキャスト梁の接合方法。
  3. プレキャスト梁と既設柱および既設梁との接合構造であって、
    前記プレキャスト梁は前記既設柱の上面に載置されるとともに、前記プレキャスト梁の接合面と前記既設梁の接合面とが対峙しており、
    前記プレキャスト梁を前記既設柱の上面に載置した後に、前記プレキャスト梁に配筋された複数の梁主筋に対応させて、前記プレキャスト梁の接合面に形成された複数の穴、または前記既設梁に配筋された複数の梁主筋に対応させて、前記既設梁の接合面に形成された複数の穴から引き出した複数の添え筋を、前記プレキャスト梁の梁主筋および前記既設梁の梁主筋に添わせた状態で、前記プレキャスト梁の穴および前記既設梁の穴の内部にグラウトが充填固化されることで、前記プレキャスト梁の梁主筋と前記既設梁の梁主筋とが前記添え筋によってそれぞれ連結されていることを特徴とするプレキャスト梁の接合構造。
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