JP4960769B2 - エアゾール用押釦 - Google Patents

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Description

本発明は、エアゾール容器に充填した頭髪用品、制汗剤、化粧品、消臭剤、傷薬、その他の人体用のエアゾール内容物を噴射するために、エアゾール容器に取り付けるエアゾール用押釦に係るものである。
従来、エアゾール用押釦のノズルには、旋回流等を加えることなくエアゾール内容物を直線状に噴射する方式と、特許文献1に示す如く、メカニカルブレークアップ機構を備えて、エアゾール内容物に旋回力を与えることにより、エアゾール内容物の粒子径を小さくし、噴射されるエアゾール内容物の広範囲かつ均一な噴射を目的としたものが存在する。
また、直線状の噴射を更に顕著なものとする目的で、特許文献2に示す如く、ノズルのエアゾール内容物流出側に、円筒状の噴出筒を突出形成したエアゾール用押釦が公知となっている。
特開2001−180770号公報 特開2000−238867号公報
しかしながら、特許文献1に示す如きメカニカルブレークアップ機構を介したエアゾール内容物の噴射は、エアゾール内容物の粒子径が微細化するため、広範囲に拡散して噴射することを目的とする殺虫剤、芳香剤、消臭剤等には有効なものである。しかし、エアゾール内容物が広範囲に拡散されるため、制汗剤等の人体付着用で狭い範囲に付着させようとする場合には、効率よくエアゾール内容物を目的部に付着させる事が難しく、目的部の周囲にまでエアゾール内容物を付着させてしまうものとなっていた。また、粒子径が微細化するため、噴射されたエアゾール内容物が大気中に拡散し、特に人体用のエアゾール製品では使用者が吸い込み易くなるおそれもあった。さらに、エアゾール内容物が大気中に拡散して急速に気化膨張することにより、噴射に伴う噴射音が大きくなり、エアゾール製品の使用感を低下させるものとなっていた。
この点、特許文献2に示す如き押釦は、噴出筒により噴射方向を狭くして、エアゾール内容物の拡散を抑制することが可能となるため、狭い目的部にエアゾール内容物を確実に噴射しようとする場合には、好都合なものとなる。又、メカニカルブレークアップ機構の如くエアゾール内容物に旋回力を加えることなく噴射するため、噴射されるエアゾール内容物の粒子径を大きくすることができ、粒子の重量が増大して大気中への拡散を抑制することが可能となり、エアゾール内容物を使用者が吸い込むおそれは少ない。しかしながら、この従来例に於いては、エアゾール内容物が目的部に直線状に噴射されるものであるため、人体用品に使用した場合には、噴射圧が過大なものとなって使用者が痛みを感じることがあり、エアゾール製品の使用感を低下させるものとなっていた。
そこで、本発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、エアゾール内容物の大気中への拡散を抑制し、エアゾール内容物の付着性を高め、使用者の吸込みを防止し、噴射音が小さく、使用者がエアゾール内容物との接触による痛みを感じることもなく、良好な使用感を有するエアゾール用押釦を得ようとするものである。
本発明は、前述の如き従来技術の課題を解決するため、エアゾール容器のステムと連通しエアゾール内容物を噴射するノズルのエアゾール内容物流入側に、エアゾール内容物に旋回力を与えるためのメカニカルブレークアップ機構をノズルと連通して配置するとともに、このノズルのエアゾール内容物流出側には、噴出路を貫通形成した噴出筒をノズルに連続して連通して配置している。このように、メカニカルブレークアップ機構と噴出筒を押釦に併設することにより、メカニカルブレークアップ機構により旋回力を与えたエアゾール内容物を、噴出筒により上記旋回力による旋回方向への拡散を防止しながら噴射することが可能となる。また、メカニカルブレークアップ機構により粒子径を微細化したエアゾール内容物を、噴出筒内に於いて急激な膨張を抑制することにより、粒子径を少し大きくしながら噴射することが可能となる。
そのため、メカニカルブレークアップ機構のみを設けた従来例の押釦と比較して、噴出筒によってエアゾール内容物の拡散を抑制することが可能となるため、エアゾール内容物が目的部の周囲にまで付着してしまうおそれがなく、噴出筒によって拡散を抑制し、メカニカルブレークアップ機構のみの場合に比較し、粒子径を大きくすることができるから、使用者がエアゾール内容物を吸込むおそれも少なく、エアゾール製品の効率的かつ安全な使用が可能となる。また、噴出筒によりエアゾール内容物の急速な気化・膨張を抑制することにより、噴射音を小さくして、エアゾール製品の使用感を良好なものとすることが可能となる。また、メカニカルブレークアップ機構を用いず噴出筒のみを設けた従来例の押釦と比較して、メカニカルブレークアップ機構によりエアゾール内容物に旋回力を与え、この旋回力により、エアゾール内容物が噴出筒内を通過する際の流動抵抗を高めて、エアゾール内容物の噴射圧を抑制することが可能となる。そのため、噴射圧により使用者が痛みを感じるおそれもなく、肌あたりが柔らかで、良好な使用感を有するものとなる。
また、噴出筒の噴出路はその直径を0.50mm〜1.50mmとしている。この噴出路の直径を0.50mmよりも小さいものとすると、エアゾール内容物が肌等の噴射目的部に集中的に噴射されるものとなり、使用感が低下するおそれがある。また、噴出路の直径を1.50mmよりも大きいものとすると、噴出路による拡散防止効果及び気化膨張抑制効果が小さくなるため、メカニカルブレークアップ機構のみを設けた従来例の押釦と同様に、粒子径が小さくなり、エアゾール内容物の付着性が低下するとともに、使用時に使用者が拡散したエアゾール内容物を吸込むおそれがある。
また、噴出路はその形成長さを、直径1に対して1.3〜30.0の比率としている。この噴出路の形成長さを直径1に対して1.3よりも短いものとすると、ノズルから噴出したエアゾール内容物は短時間に外部に噴射し、気化膨張の抑制時間が短くなり、噴出路による拡散防止効果及び気化膨張抑制効果が低減するため、メカニカルブレークアップ機構のみを設けた従来例の押釦と同様に、エアゾール内容物の付着性が低下するとともに、使用時に使用者が拡散したエアゾール内容物を吸込むおそれがある。また、噴出路の形成長さを直径1に対して30.0よりも長いものとすると、エアゾール内容物が長尺な噴出路の先端部分で液化し、液だれを引き起こすおそれがあるとともに、エアゾール容器の外周側面から噴出筒が突出して、エアゾール容器に蓋ができなくなるおそれがある。
なお、前記メカニカルブレークアップ機構は、ノズルの開口円周の接線方向と平行な複数本の導入溝を形成し、この複数本の導入溝の外周端をエアゾール内容物の導入部とし、複数本の導入溝の内周端をノズルの外周に設けた合流部に於いて接続し、導入部から導入したエアゾール内容物を合流部で回転流とした後に、ノズルから外部に排出可能としたものであっても良い。
本発明は上述の如く、押釦のノズルに連通して、メカニカルブレークアップ機構と噴出筒とを併設したものであるから、メカニカルブレークアップ機構により旋回力を与えて噴射圧を抑制し、粒子径を小さくしたエアゾール内容物を、噴出筒により上記旋回力による旋回方向への拡散を防止しながら噴射することが可能となる。また、メカニカルブレークアップ機構により粒子径を微細化したエアゾール内容物を、噴出筒内に於いて急激な膨張を抑制することにより粒子径を少し大きくしながら噴射することが可能となる。
そのため、メカニカルブレークアップ機構のみを設けた従来例の押釦と比較して、エアゾール内容物の拡散を抑制することが可能となるため、エアゾール内容物が目的部の周囲にまで付着してしまうおそれや、使用者がエアゾール内容物を吸込むおそれも少なく、エアゾール製品の効率的かつ安全な使用が可能となる。また、噴出筒によりエアゾール内容物の急速な膨張を抑制することにより、噴射音を小さくして、エアゾール製品の使用感を良好なものとすることが可能となる。また、メカニカルブレークアップ機構を用いず噴出筒のみを設けた従来例の押釦と比較して、メカニカルブレークアップ機構によりエアゾール内容物に旋回力を与え、この旋回力により、エアゾール内容物が噴出筒内を通過する際の流動抵抗を高めて、エアゾール内容物の噴射圧を抑制することが可能となる。そのため、噴射圧により使用者が痛みを感じるおそれもなく、肌あたりが柔らかで、良好な使用感を有するものとなる。
本願明細書中に於いて、上端、下端等の位置を示す用語は、正立させたエアゾール容器に押釦を取り付けた状態を基準として用いている。
以下、本発明の一実施例を説明すると、(1)は押釦で、内部中央の上下方向には、エアゾール容器のステム(図示せず)と連通する連通路(2)を設けている。そして、押釦(1)によりステムを押圧することにより、ステムに接続したエアゾール容器のバルブ機構(図示せず)を開弁し、エアゾール内容物を上記連通路(2)に導入可能としている。
また、この連通路(2)の垂直方向には、図1に示す如く、エアゾール内容物を押釦(1)のノズル(3)方向に移送するための移送路(4)を設けている。この移送路(4)は中央軸方向に、内周壁(5)と一定間隔を介して、円柱状のセンターポスト(6)を固定配置して筒状に形成している。また、この移送路(4)の内周壁(5)には、環状の係合凹部(7)を移送路(4)の軸方向と垂直に凹設している。
また、この移送路(4)には、ノズル(3)を貫通形成したノズル体(8)を押釦(1)の外面から装着固定している。このノズル体(8)は、図2に示す如く、ノズル(3)を中心部に貫通した仕切壁(10)を設け、この仕切壁(10)の外周に、ノズル体(8)を移送路(4)を介して押釦(1)に装着固定するための固定筒(11)を固定突出するとともに、この固定筒(11)の内周壁(5)には、複数本のリブ(12)を軸方向に一定間隔で形成している。また、押釦(1)は、ノズル(3)の他側面に、エアゾール内容物を噴射するための噴出筒(13)を固定突出している。また、固定筒(11)の外周には、前記係合凹部(7)に係合するための係合突部(14)を環状に突設し、ノズル体(8)を移送路(4)に装着固定している。なお、前記センターポスト(6)は、ノズル体(8)を移送路(4)に装着固定した際に、図1、図2に示す如く、センターポスト(6)の先端面を仕切壁(10)に密着させている。
また、固定筒(11)の内周壁(5)軸方向に4本突出したリブ(12)の形成間隔と、センターポスト(6)の外周面との間隔に、連通路(2)から移送路(4)に流入したエアゾール内容物を押釦(1)のノズル(3)方向に流通するための流通間隔(15)を形成している。
そして、この流通間隔(15)とノズル(3)とを、エアゾール内容物に旋回力を与えるためのメカニカルブレークアップ機構(16)を介して接続している。このメカニカルブレークアップ機構(16)は、固定筒(11)形成側の仕切壁(10)に、図3に示す如く、ノズル(3)の開口円周の接線方向と平行な導入溝(17)を等間隔で4本凹設し、この導入溝(17)の外周端を、仕切壁(10)の外周端部と接触させるとともに、導入溝(17)の内周端を、ノズル(3)の外周に凹設した合流部(18)に於いて合流させている。
なお、仕切壁(10)は、上述の如くセンターポスト(6)の先端面と密着し、合流部(18)の表面と、導入溝(17)の合流部(18)側の表面は、図2、3に示す如く、センターポスト(6)の先端面により被覆している。一方で、導入溝(17)の外周端部には、センターポスト(6)の先端面によっては被覆されずに、流通間隔(15)と連通する導入部(20)が形成される。なお、本実施例に於いては、図2〜4に示す如く、センターポスト(6)の先端面の外周部を環状に切り欠いて切欠部(21)を形成することにより、導入部(20)の面積を広げて、流通間隔(15)から導入溝(17)へのエアゾール内容物の流れを良好なものとしている。
そして、ステムから連通路(2)を介して移送路(4)内に流入したエアゾール内容物は、導入部(20)から各導入溝(17)に導入され、導入溝(17)内をノズル(3)方向に流動して、合流部(18)に於いて合流する。その際、図3に示す如く、4本の導入溝(17)は等間隔且つノズル(3)の開口円周の接線方向と平行に設けられているため、各導入溝(17)の内周端から合流部(18)に流入したエアゾール内容物は、合流部(18)内に於いて円周方向に回転流動して旋回力を与えられて攪拌され、ノズル(3)を介して押釦(1)の外方に噴射されるものとなる。
このようにメカニカルブレークアップ機構(16)を設けて旋回力を与えることにより、エアゾール内容物の粒子径が微細化する。
このように、ノズル(3)と連通してメカニカルブレークアップ機構(16)を設けた場合には、エアゾール内容物は広範囲に拡散されるため、制汗剤等の人体付着用で狭い範囲に付着させようとする場合には、効率よくエアゾール内容物を目的部に付着させる事が難しく、目的部の周囲にまでエアゾール内容物を付着させてしまうものとなっていた。また、粒子径が微細化するため、噴射されたエアゾール内容物が大気中に拡散し、これを使用者が吸い込む可能性があり、特に人体用のエアゾール製品では、好ましいものではなかった。さらに、エアゾール内容物が大気中に拡散して急速に気化膨張することにより、噴射に伴う噴射音が大きくなり、エアゾール製品の使用感を低下させるものとなっていた。
そこで、本発明の押釦(1)に於いては、図1、図2に示す如く、ノズル(3)のエアゾール内容物流出側に噴出筒(13)をノズル(3)と連通して設けて、この噴出筒(13)に貫通形成した噴出路(22)を介してエアゾール内容物を押釦(1)の外方に噴射するものとしている。
このようにメカニカルブレークアップ機構(16)と噴出筒(13)とを、ノズル(3)と連通して押釦(1)に併設することにより、メカニカルブレークアップ機構(16)により粒子を微細化したエアゾール内容物を、噴出筒(13)により拡散を防止しながら噴射することが可能となる。また、メカニカルブレークアップ機構(16)により粒子径を微細化したエアゾール内容物を、噴出筒(13)内に於いて急激な膨張を抑制することにより、粒子径を少し大きくしながら噴射することが可能となる。
そのため、メカニカルブレークアップ機構のみを設けた従来例の押釦と比較して、噴出筒(13)によってエアゾール内容物の拡散を抑制することが可能となる。そのため、エアゾール内容物が目的部の周囲まで広範囲に付着してしまうおそれが少なく、噴出筒(13)によって拡散を抑制し、粒子径を大きくすることができるから、使用者がエアゾール内容物を吸込むおそれも少なく、エアゾール製品の効率的かつ安全な使用が可能となる。
また、噴出筒(13)により噴射剤及びエアゾール内容物の急速な膨張を抑制することにより、噴射音を小さくして、エアゾール製品の使用感を良好なものとすることが可能となる。また、メカニカルブレークアップ機構を用いず噴出筒のみを設けた従来例の押釦と比較して、メカニカルブレークアップ機構(16)によりエアゾール内容物に旋回力を与え、この旋回力により、エアゾール内容物が噴出筒(13)内を通過する際の流動抵抗を高めて、エアゾール内容物の噴射圧を抑制することが可能となる。そのため、噴射圧により使用者が痛みを感じるおそれもなく、肌あたりが柔らかで、良好な使用感を有するものとなる。
また、噴出筒(13)の噴出路(22)はその直径を0.50mm〜1.50mmとする。この噴出路(22)の直径を0.50mmよりも小さいものとすると、エアゾール内容物が肌等の噴射目的部に集中的に噴射されるものとなり、使用感が低下するおそれがある。また、噴出路(22)の直径を1.50mmよりも大きいものとすると、噴出路(22)による拡散防止効果及び気化膨張抑制効果が小さくなるため、メカニカルブレークアップ機構(16)のみを設けた従来例の押釦(1)と同様に、粒子径が小さくなり、エアゾール内容物の付着性が低下するとともに、使用時に使用者が拡散したエアゾール内容物を吸込むおそれがある。
そして、上記噴出路(22)はその形成長さを、直径1に対して1.3〜30.0の比率としている。この噴出路(22)の形成長さを直径1に対して1.3よりも短いものとすると、ノズル(3)から噴出したエアゾール内容物は短時間に外部に噴射し、気化膨張の抑制時間が短くなり、噴出路(22)による拡散防止効果及び気化膨張抑制効果が低減するため、メカニカルブレークアップ機構のみを設けた従来例の押釦と同様に、エアゾール内容物の付着性が低下するとともに、使用時に使用者が拡散したエアゾール内容物を吸込むおそれがある。また、噴出路(22)の形成長さを直径1に対して30.0よりも長いものとすると、エアゾール内容物が長尺な噴出路(22)の先端部分で液化し、液だれを引き起こすおそれがあるとともに、エアゾール容器の外周側面から噴出筒(13)が突出して、エアゾール容器に蓋ができなくなるおそれがある。
そして、上述の如く形成した押釦(1)に於いて、噴射圧抑制効果、エアゾール内容物の拡散防止効果、付着率の向上効果及び噴射音抑制効果を実証する実験を行った。実験に使用した押釦(1)の詳細な仕様、噴射特性、測定結果等は、下記の表1に示す通りである。なお、表1に於いて、検体No.の項目の右欄に記載した比1〜比10の文字は、それぞれ比較例1〜比較例10を、実1〜実16の文字は、それぞれ実施例1〜実施例16を示している。









Figure 0004960769

上記表1に於いて、実施例1〜16は、メカニカルブレークアップ機構(16)と噴出筒(13)を併設した本願発明実施例の押釦(1)であり、ノズル(3)はすべて同一の直径(0.50mm)で形成しているが、噴出筒(13)に設けた噴出路(22)の長さと直径は各々変えて形成している。
また、従来例として、噴出筒及びメカニカルブレークアップ機構をいずれも設けていない通常のノズルのみの従来公知の押釦での実験を行い、その結果を表1に比較例1として示した。また、噴出筒を設けずに、メカニカルブレークアップ機構のみを設けた従来公知の押釦での実験を行い、その結果を表1に比較例2として示した。また、従来例として、メカニカルブレークアップ機構を設けずに、噴出筒のみを設けた従来公知の押釦での実験を行い、その結果を表1に比較例3〜10として示した。なお、比較例3〜6は、噴出筒に設けた噴出路の長さを実施例1〜4と同一の2.0mmとするととともに、噴出路の直径を実施例1〜4とそれぞれ対応させている。また、比較例7〜10は、噴出路の長さを実施例9〜12と同一の10.0mmとするとともに、ノズル径を実施例9〜12とそれぞれ対応させている。
また、この実験に於ける噴射圧の測定方法を以下に説明する。まず、実施例および比較例の押釦をエアゾール容器本体に取り付けた状態で、エアゾール容器本体との離間距離15cmの位置に配置した直径15cmの円盤状のステンレス板よりなる測定用パネルに向かって、エアゾール内容物を5秒間噴射させる。そして、上記測定用パネルに接続したひずみゲージ式荷重変換器(北東衝機工業製・T25)により、測定パネルに加えられた荷重を測定し、その最大値を噴射圧として評価した。
また、この実験に於ける平均粒子径の測定は、JIS Z8825−1(粒子径解析−レーザー回折法−)に基づき、レーザー回折式粒度分布測定装置 (シスメック社製・スプレーテックRTS500)を用いて行った。
また、この実験に於ける付着率の測定方法を以下に説明する。まず、実施例および比較例の押釦をエアゾール容器本体に取り付けた状態で、エアゾール容器本体との離間距離15cmの位置に配置した30cm×30cmの正方形状の濾紙により形成した測定用パネルに向かって、エアゾール内容物を5秒間噴射する。そして、噴射10秒後にパネルに付着しているエアゾール内容物の重量の、噴射されたエアゾール内容物の総重量に対する比率を付着率として評価した。
また、この実験に於ける噴射音の測定方法を以下に説明する。まず、実施例および比較例の押釦(1)をエアゾール容器本体に取り付けた状態で、エアゾール内容物を5秒間噴射させ、エアゾール容器本体との離間距離15cmの位置に配置した普通騒音計(小野計測器社製・LA−215)の音検知部によって測定される音圧レベルの最大値を噴射音の音圧レベルとして評価した。
なお、上記いずれの実験についても、表1に示す如く、各比較例及び実施例について、3回ずつ実験を行い、その平均値を上記3回の実験結果の下欄に示した。以下、この平均値に基づいて説明する。
表1の実験結果から分かる通り、本発明の実施例1〜16は、何れも比較例1(メカニカルブレークアップ機構及び噴出筒をいずれも設けていない通常のノズルのみの従来の押釦)及び比較例2(メカニカルブレークアップ機構のみを有する従来の押釦)と比較して、噴射圧が抑制されている。また、本発明の実施例1〜4、9〜12はそれぞれ、同一径及び同一長さの噴出筒を有する比較例3〜10(噴出筒のみを有する従来の押釦)と比較して、噴射圧が抑制されている。このように、本実施例の押釦(1)は、比較例のいずれの押釦と比較しても、噴射圧が抑制されているため、エアゾール内容物の噴射時に於ける肌あたりが柔らかで、使用感に優れたものであり、エアゾール製品の使用時に使用者が痛みを感じるおそれも少ないものである。
また、本実施例の押釦(1)が上述の如く肌あたりが柔らかで、使用感に優れたものであることを実証するためのパネルテストを行った。このパネルテストは、男性4人、女性1人、計5人の被験者(A〜E)に対して、エアゾール内容物を15cmの距離から腕部に1秒間噴射して行い、使用者の感じる使用感を、かなり良いを2点、やや良いを1点、どちらともいえないを0点、やや痛いを−1点、かなり痛いを−2点として5段階で評価し、その評価の平均値を求めた。また、実験時の外気温は23℃であった。上記パネルテストの結果を下記表2に示す。なお、表2に於いて、検体No.の項目の右欄に記載した比1〜比10の文字は、表1と同様に、それぞれ比較例1〜比較例10を、実1〜実16の文字は、それぞれ実施例1〜実施例16を示している。



































Figure 0004960769

表2のパネルテストの結果から分かる通り、本発明の実施例1〜16はいずれも、評価の平均値が0を上回っており、評価の平均値が0又はマイナスの値となった比較例1(メカニカルブレークアップ機構及び噴出筒をいずれも設けていない通常のノズルのみの従来の押釦)、比較例3〜10(噴出筒のみを有する従来の押釦)と比較して、良好な使用感を有するものであることが実証された。なお、本パネルテストに於ては、比較例2(メカニカルブレークアップ機構のみを有する従来の押釦)の押釦も、実施例1〜16と同様に、評価が0を上回った。
また、表1の実験結果から分かる通り、本発明の実施例1〜16は、何れも比較例1及び比較例2と比較して、噴射されるエアゾール内容物の平均粒子径が大きくなっている。また、本発明の実施例1〜4、9〜12はそれぞれ、同一径及び同一長さの噴出筒を有する比較例3〜10と比較して、噴射されるエアゾール内容物の粒子径が大きくなっている。このように、本実施例の押釦(1)は、比較例のいずれの押釦と比較しても噴射されるエアゾール内容物の粒子径を大きくすることができ、粒子の重量が増大して大気中へのエアゾール内容物の拡散が抑制されるため、使用者がエアゾール内容物を吸い込むおそれの少ないものである。
また、表1の実験結果からわかる通り、本発明の実施例1〜16は、何れも比較例1及び比較例2と比較して、付着率が著しく向上している。このように、本実施例の押釦(1)は、メカニカルブレークアップ機構及び噴出筒をいずれも設けていない通常のノズルのみの比較例1の押釦や、メカニカルブレークアップ機構のみを有する比較例2の押釦と比較して、エアゾール内容物の付着性が高いものであるため、人体付着用で狭い目的部に付着させようとする場合にも、効率よくエアゾール内容物を付着させる事が可能であって、エアゾール製品の効率的且つ経済的な使用が可能となる。
なお、本発明の実施例1、2、9〜12はそれぞれ、同一径及び同一長さの噴出筒を有する比較例3、4、7〜10と比較して、付着率が向上しているが、実施例3、4については、同一径及び同一長さの噴出筒を有する比較例5、6に比較して、付着率がやや低下している。これは、実施例3、4の如く噴出路(22)の形成長さを短く、直径を大きくした場合には、ノズル(3)から噴出したエアゾール内容物が短時間に外部に噴射し、気化膨張の抑制時間が短くなって、噴出路(22)による拡散防止効果及び気化膨張抑制効果がやや低減することによる。しかし、この実施例3、4についても、比較例5、6と比較して付着率の低下はわずかなものであって、それ程は劣っていない。そして、他の要素はいずれも比較例5、6と比較して優れたものである。従って、本実施例の押釦(1)は、メカニカルブレークアップ機構を用いず噴出筒のみを設けた比較例の押釦と同様に、高い付着率を有するものである。
また、表1の実験結果から分かる通り、本発明の実施例1〜16は、何れも比較例2と比較して、噴射音が小さくなっている。また、本発明の実施例1〜4、9〜12はそれぞれ、同一径及び同一長さの噴出筒を有する比較例3〜10と比較して、噴射されるエアゾール内容物の噴射音が小さくなっている。従って、本実施例の押釦(1)は、メカニカルブレークアップ機構のみを備えた比較例2の押釦や、噴出筒のみを設けた比較例3〜10の押釦と比較して、噴射音が小さく、エアゾール製品の使用感に優れたものであるということができる。
なお、本発明の実施例1〜3、5、6、9〜12はそれぞれ、比較例1と比較して噴射音が小さくなっているが、実施例4、7、8はそれぞれ、比較例1と比較して、噴射音が大きなものとなっている。これは実施例4、7、8の如く噴出路(22)の形成長さを短く、直径を大きくした場合には、エアゾール内容物の気化膨張の抑制空間容積が小さくなり、噴射音の抑制効果がやや低下することを示している。しかし、この実施例4、7、8についても、比較例1と比較して噴射音の増大はわずかなものである。そして、他の要素はいずれも比較例1と比較して優れたものである。従って、本実施例の押釦(1)は、メカニカルブレークアップ機構及び噴出筒を設けていない通常のノズルのみの従来の押釦と同様に、噴射音が抑制され、使用感の優れたものである。
本発明の押釦の断面図。 図3のノズル体部分のA−A線断面図。 メカニカルブレークアップ機構部分の平面図。 図3のB−B線断面図。
符号の説明
3 ノズル
13 噴出筒
16 メカニカルブレークアップ機構
17 導入溝
18 合流部
20 導入部
22 噴出路

Claims (2)

  1. エアゾール容器のステムと連通しエアゾール内容物を噴射するノズルのエアゾール内容物流入側に、エアゾール内容物に旋回力を与えるためのメカニカルブレークアップ機構をノズルと連通して配置するとともに、このノズルのエアゾール内容物流出側に噴出筒をノズルに連続して連通形成し、この噴出筒に貫通形成した噴出路の直径を0.50mm〜1.50mmとするとともに、噴出路の形成長さを、直径1に対して1.3〜30.0の比率としたことを特徴とするエアゾール用押釦。
  2. メカニカルブレークアップ機構は、ノズルの開口円周の接線方向と平行な複数本の導入溝を形成し、この複数本の導入溝の外周端をエアゾール内容物の導入部とし、複数本の導入溝の内周端をノズルの外周に設けた合流部に於て接続し、導入部から導入したエアゾール内容物を合流部で回転流とした後に、ノズルから外部に排出可能としたことを特徴とする請求項1のエアゾール用押釦。
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