JP4958962B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、誘導加熱調理器に係り、より詳しくは誘導加熱コイルの冷却構造の改良に関するものである。
従来より、誘導加熱コイルに高周波電流を流すことによって生じる高周波磁束で渦電流を誘起し、それによって発生するジュール熱で被加熱物を加熱するようにした誘導加熱調理器は知られている。
近年、この誘導加熱調理器で加熱される被加熱物は多様化しており、鉄鍋だけでなく、非磁性ステンレス鍋や銅鍋、アルミ鍋等が存在する。それに伴ない、誘導加熱調理器は、被加熱物の種類に応じた加熱調理を実現するために高出力化される傾向にある。
高出力化された誘導加熱調理器は、周波数を高くするため表皮効果によって実効抵抗が高くなり発熱が大きくなる。また、電流値を大きくするため、誘導加熱コイルの自己発熱も大きくなる。このような誘導加熱調理器の性能を高くするためには、誘導加熱コイルの冷却を効率的に行なうことが必要である。そこで、誘導加熱コイルを効率的に冷却するようにした誘導加熱調理器が種々提案されている。
そのようなものとして、本体上面のトッププレートに設けたトップフレームと、このトップフレーム下方に設けた、少なくとも誘導加熱コイルとこの誘導加熱コイルが載置されるコイルベースから構成されるコイルユニットと、本体内部に設けたファン装置と、このファン装置が送風する空気をコイルユニットに誘導するダクトとを備えた誘導加熱調理器において、コイルユニット下方に位置するダクト上面に複数の開口を設け、この複数の開口から冷却空気を噴き出し、コイルユニット下面に衝突させることで、低風量で誘導加熱コイルを冷却できるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、他の例として、中央部と、外周部と、中央部と外周部とにわたって設けた複数の連結リブとこの連結リブによって生じた空間を有する加熱コイルベースにおいて、連結リブの高さを外周部の高さより高くし、この連結リブの上に誘導加熱コイルを載置することにより、誘導加熱コイルの外周と加熱コイルベースの外周部との間に連通孔ができ、空間と連通孔とをつなぐ風路が形成されるようにし、更に誘導加熱コイルの下方の本体に大きな開口を設けて、この開口から誘導加熱コイルに向けて冷却空気を吹き付け、この冷却空気が前記風路を流れるようにして、誘導加熱コイルを直接冷却することができるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−214217号公報(図1、図2) 特開2002−43045号公報(図1、図2)
しかしながら、前述のようにコイルユニット下方に位置するダクト上面の複数の開口からコイルユニット下面、つまり誘導加熱コイルの下面に向けて冷却空気を噴き出して誘導加熱コイルを冷却するようにしたものにあっては、冷却空気がダクト上面の複数の開口を通過する際にこれら開口前後での圧力損失が増大する。さらに、複数の開口(多孔)から噴出するので、隣接孔からの噴流と流れが干渉し合うことで詰まりが生じ、結果として必要となる送風ファンの静圧性能が高いものとなるという難点があった。
また、特許文献2に記載の誘導加熱調理器のように、誘導加熱コイルの下方から誘導加熱コイルに向けて冷却空気を供給し、この冷却空気が誘導加熱コイルに沿って外側に流れるようにして、誘導加熱コイルを冷却するようにしたものにあっては、開口の直上以外では層流となり、誘導加熱コイル裏面での熱伝達が低く、冷却性能が良好でなかった。このため、熱損失の大きな誘導加熱コイルの冷却が十分できないという難点があった。
本発明の技術的課題は、誘導加熱コイルを低圧力損失で効率良く冷却できるようにすることにある。
本発明に係る誘導加熱調理器は、被加熱物を加熱する誘導加熱コイルと、誘導加熱コイルを載置するコイルベースと、誘導加熱コイルに対して放射状にコイルベース下方に搭載された複数本の棒状のフェライトとを有するコイルユニットと、コイルユニットの下方に間隔を空けて対向配置され、このコイルユニットと対向する面に凹凸形状を有する風路壁形成体を備え、コイルユニットの下方を流通する冷却風が、凹凸形状の凸形状部を通過することで乱流化するものである。
本発明の誘導加熱調理器によれば、コイルユニットの下方に配置され、このコイルユニットと対向する面に凹凸形状を有する風路壁形成体を備えたので、コイルユニット下方を流れる冷却空気が当該コイルユニット下方を通過する際に加速されて、誘導加熱コイル裏面とフェライト部分へ到達する。このため、誘導加熱コイルを低圧力損失かつ低風量で効率良く冷却することができるので、送風ファンの回転数を低下させることができ、これによる低騒音化も実現可能である。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器をトッププレートを外した状態で示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のコイルユニットと風路壁形成体との位置関係を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器のコイルユニットと風路壁形成体との位置関係を側方より示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器のコイルユニットと風路壁形成体との位置関係を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器のコイルユニットと風路壁形成体との位置関係を側方より示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器のコイルユニットと風路壁形成体との位置関係を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器のコイルユニットと風路壁形成体と排気ダクトと送風ファンとの位置関係を側方より示す断面図である。
実施の形態1.
以下、図示実施の形態により本発明を説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
図1は本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器をトッププレートを外した状態で示す分解斜視図、図2はそのコイルユニットと風路壁形成体との位置関係を示す斜視図、図3はそのコイルユニットと風路壁形成体との位置関係を側方より示す断面図である。なお、ここでは誘導加熱調理器が、誘導加熱による調理鍋載置部を左右に二口、ラジエントヒーター(RH)加熱による調理鍋載置部を奥中央に一口設けた、ビルトイン型(システムキッチン一体型)IHクッキングヒーターである場合を例に挙げて説明する。
図1に示すように、本実施の形態の誘導加熱調理器100は、筐体10内に、コイルユニットと、これに対向する風路壁形成体13Aと、送風ファン14と、ラジエントヒーター20とが設けられている。コイルユニットは、誘導加熱コイル11と、コイルベース12と、棒状のフェライト17とからなり、コイルベース12に、鍋やフライパン等の被加熱物を加熱するための誘導加熱コイル11が載置されている。なお、コイルベース12、風路壁形成体13A、送風ファン14及び誘導加熱コイル11は、二口の誘導加熱に対応して二組備えられている。また、図示していないが誘導加熱コイル11の加熱を制御するための制御基板や、この制御基板を冷却するためのフィン等の構成部品が筐体10内に設けられている。
誘導加熱コイル11は、電流によって発生する磁力線によって、誘導加熱コイル11の上方に載置される被加熱物に渦電流が生じ、被加熱物自体を発熱させるようになっている。また、ラジエントヒーター20は、通常の商用周波数の交流電力が供給され、ヒーターそのものが発熱することにより、その輻射熱で被加熱物を加熱するようになっている。
コイルベース12には、誘導加熱コイル11から発生した磁力線が下方に流れるのを防止し、磁力線を被加熱物へと集中させる目的としてフェライト17を設けてあり、本実施の形態では、一例として棒状のフェライト17を誘導加熱コイル11に対して放射状に複数本搭載した構成となっている。また、コイルベース12には図示省略しているが被加熱物の温度状態を検出するための温度センサを設けておくのが好ましい。
また、コイルベース12は、図示省略の支持部材で下側から支持されており、トッププレートに密着するように押し付けられている。なお、この支持部材は、バネなどのコイルベース12を支持できるもので有ればよく、種類および個数を特に限定するものでない。さらに、コイルベース12には、送風ファン14から送風される空気を誘導加熱コイル11の裏面に供給させるための開口部が底面に形成されている。
送風ファン14は、誘導加熱コイル11を冷却する空気を送風するものである。この実施の形態1では、送風ファン14が軸流ファンの場合を例に示しているが、これに限定するものではない。風路壁形成体13Aは、コイルベース12の下側に対向配置されており、その上面(コイルベース12との対向面)には、送風ファン14からの空気を誘導加熱コイル11の下面にて乱流化させる凹凸形状が形成されている。なお、風路壁形成体13Aの詳細については、後述するものとする(図2及び図3参照)。
トッププレートは、耐熱ガラス等で形成されたガラストップ30である場合を例に挙げて説明する。ガラストップ30は、筐体10の上面に設けられるようになっている。そして、加熱される被加熱物を載置できるようになっている。なお、ガラストップ30には、3つの鍋載置部31が形成されている。この鍋載置部31は、ガラストップ30上で被加熱物を載置する部位を示している。すなわち、鍋載置部31は、誘導加熱コイル11に対応するように筐体10の手前側右左の2箇所と、ラジエントヒーター20に対応するように筐体10の奥ほぼ中央の1箇所に、それぞれ配置されている。なお、ここではガラストップ30を耐熱ガラスで構成している場合を例に示しているが、これに限定するものではない。また、ガラストップ30には鍋載置部31のみを図示しているが、これに限定するものではない。
ここでは、筐体10の前面および背面に複数の通気孔が形成されている場合を例に示しているが、これに限定するものではない。例えば、前面および背面の通気孔をなくしてガラストップ30の後部に上方へ抜ける通気孔を形成してもよい。
筐体10の前面には、ユーザからの支持を受け付けるための図示省略の操作パネルが設けられている。つまり、操作パネルを介してユーザから指示があると、図示省略の制御基板は、その指示内容に基づいて誘導加熱コイル11やラジエントヒーター20を制御するようになっている。また、制御基板は、図示省略の温度センサからの検出温度に基づいて、誘導加熱コイル11及びラジエントヒーター20の火加減を制御するようになっている。
風路壁形成体13Aは、その上部にコイルベース12が載置可能となるように環状に形成され、コイルベース12の下面と対向している(図2)。そして、風路壁形成体13Aの上面(コイルベース12を載置して対向する面)には、送風ファン14から送風される空気を乱流化させるための凹凸形状16が形成されている。
凹凸形状16は、図3に示すように、冷却風の流れ方向(筐体10の背面から前面に向かう方向)に対して垂直となる波型に形成されている。従って、風路壁形成体13Aとコイルベース12の下面との距離は、部分的に短い場所と離れた場所とが交互に整列していることとなる。また、風路壁形成体13Aにおいて、冷却風が侵入する入口部分では、冷却風が風路壁形成体13Aとコイルベース12との間の空間に流れ込み易くするため、コイルベース12との間隔が外側にむけて広がるように流入傾斜15aが形成されている。また、風路壁形成体13Aにおいて、冷却風が排出される出口部分でも、風路壁形成体13Aとコイルベース12との間から流れ出す際の圧力損失の増加を抑制するために、コイルベース12との間隔が外側にむけて広がるように流出傾斜15bが形成されている。
次に、誘導加熱コイル11の冷却について説明する。まず、送風ファン14は、筐体10の背面(奥側)の通気孔から空気を吸い込み、その空気を風路壁形成体13Aに向けて送風する。風路壁形成体13Aに送風された空気は、流入傾斜15aからコイルベース12下面と風路壁形成体13A上面との隙間に侵入する。侵入した空気は、流入傾斜15aにより流速を上げながら斜め上方へと導かれ、コイルベース12底面に設けた開口部を通して、誘導加熱コイル11の裏面に供給される。誘導加熱コイル11での衝突後、冷却空気は開口部を通過して風路壁形成体13A方向へと戻り、凹凸の凹部分へ導かれる。その後、凹凸の凸部分へと到達した冷却空気は、風路壁形成体13Aの流入傾斜15aへ侵入した際と同様に、流速を上げながら斜め上方へと導かれて再び誘導加熱コイル11へと供給される。その後は同様にして凹凸形状を通過しながら誘導加熱コイル11を冷却していく。
誘導加熱コイル11を冷却した後、風路壁形成体13Aとコイルベース12との間から流れ出た冷却風は、流出傾斜15bを通過し、筐体10の前面(手前側)の通気孔から吐き出される。
本実施の形態によれば、コイルベース12下方に位置する風路壁形成体13Aの上面に、冷却風の流れ方向に対して垂直となる波型の凹凸形状16を形成することで、送風ファン14が送風する冷却空気がコイルベース12下面と風路壁形成体13A面との隙間に侵入した際、凹凸形状16の凸形状部を通過することで冷却風の流速が向上して乱流を促進させ、凹凸形状16の凹形状部を通過する際には流速を低下して層流化させる。このように、冷却空気を凹凸形状部を通過させることにより、凹凸形状16が無い場合と比較して、誘導加熱コイル11の裏面での熱伝達率を上げることができ、冷却性能を向上させることが可能となる。
また、従来のようなダクト上面の複数の開口を通過させて冷却風を誘導加熱コイルの下面に衝突させる噴流冷却方式と比較して、圧力損失を大きく改善することができるため、低圧力損失かつ低風量での高効率冷却を実現することができる。また、少ない圧力損失で誘導加熱コイルを冷却できるので、送風ファン14の回転数を低下させることが可能となり、これによる低騒音化も実現可能となる。
また、本実施の形態によれば、冷却風の流れ方向にのみ凹凸形状16を形成することで、送風ファン14から送風される空気の全体的な流れを崩さずに、コイルベース12の下面でのみ冷却風の流速を上げて乱流化させることができる。
また、本実施の形態によれば、風路壁形成体13Aの一部に流入傾斜15aを設けることで部分的に風路抵抗が下がり、風路壁形成体13A上面とコイルベース12下面との間の空間へ冷却空気が流れ込み易くなり、そのまま斜め上方へ流れを変え誘導加熱コイル11へと導くことができる。また、風路壁形成体13Aの一部に流出傾斜15bを設けることで、風路壁形成体13A上面とコイルベース12下面との間の空間から流れ出す際の流れ剥離を防ぐことができ、圧力損失を低減させることが可能となる。
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器のコイルユニットと風路壁形成体との位置関係を示す斜視図、図5はそのコイルユニットと風路壁形成体との位置関係を側方より示す断面図である。なお、本実施の形態2では前述の実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態の誘導加熱調理器は、風路壁形成体13Bの上面の凹凸形状16が冷却風の流れ方向に対して垂直に形成されているのではなく、コイルベース12内に設けられているフェライト17の位置に対応させて放射状に形成されている。すなわち、本実施の形態では、隣接するフェライト17との間、すなわちコイルベース12底面に設けた開口部に対向する位置に、風路壁形成体13Bの凹凸形状16の凸形状が形成され、かつフェライト17の下方に対向する位置に、風路壁形成体13Bの凹凸形状16の凹形状が形成されている。それ以外の構成は前述の実施の形態1と同様である。
次に、誘導加熱コイル11の冷却について説明する。流入傾斜15aからコイルベース12下面と風路壁形成体13B上面との隙間に侵入した空気は、流入傾斜15aにより流速を上げながら斜め上方へと導かれ、コイルベース12底面に設けた開口部を通して、誘導加熱コイル11の裏面に供給される。誘導加熱コイル11での衝突後、冷却空気は開口部を通過して風路壁形成体13B方向へと戻り、凹凸の凹部分へ導かれる。その後、コイル中心方向と環状の左右円周2方向の大きく分けて3方向へと流れを変えながら、凹凸の凸部分へと到達する。凸部分すなわち開口部下方へと到達した冷却空気は、風路壁形成体13Bの流入傾斜15aへ侵入した際と同様に、流速を上げながら斜め上方へと導かれ、再び誘導加熱コイル11へと供給される。その後は同様に凹凸形状16を通過しながら誘導加熱コイル11を冷却していく。
以上のように、本実施の形態によれば、コイルベース12下方に位置する風路壁形成体13Bの上面の凹凸形状16を、コイルベース12内に設けられているフェライト17の位置に対応させて放射状に形成することで、送風ファン14が送風する冷却空気がコイルベース12下面と風路壁形成体13B上面との隙間に侵入した際、凹凸形状16の凸形状部を通過することで冷却風の流速が向上して乱流を促進させ、凹凸形状16の凹形状部を通過する際には流速を低下して層流化させる。このように、凹凸形状部を通過させることにより、凹凸形状16が無い場合と比較して、誘導加熱コイル11の裏面での熱伝達率を上げて冷却性能を向上させることが可能となる。
また、従来のようなダクト上面の複数の開口を通過させて冷却風を誘導加熱コイルの下面に衝突させる噴流冷却方式と比較して、圧力損失を大きく改善することができるため、低圧力損失かつ低風量での高効率冷却を実現することができる。また、少ない圧力損失で誘導加熱コイルを冷却できるので、送風ファン14の回転数を低下させることが可能となり、これによる低騒音化も実現可能となる。
また、本実施の形態によれば、コイルベース12の底面に設けた開口部と対向するように凹凸形状16の凸形状部を形成することによって、開口部下方でのみ冷却風の流速を上げて乱流化させ、また放射状に設けたフェライト17の位置に対向するように凹形状を形成することによって、フェライト17部分での流速を下げて圧力損失を低減することができる。凹凸形状16の位置をフェライト17に対応せずに設けた場合には、コイルベース12の下方全面で乱流化するので、誘導加熱コイル11の冷却には関係しない無駄な圧力損失が増加してしまう。本実施の形態のように、乱流化場所を誘導加熱コイル11が露出している場所のみに特定することで、風路壁形成体13B通過時の圧力損失を最適化することができ、より高効率な冷却が実現可能となる。
また、本実施の形態によれば、風路壁形成体13Bの一部に流入傾斜15aを設けることで部分的に風路抵抗が下がり、風路壁形成体13B上面とコイルベース12下面との間の空間へ冷却空気が流れ込み易くなり、そのまま斜め上方へ流れを変え誘導加熱コイル11へと導くことができる。また、風路壁形成体13Bの一部に流出傾斜15bを設けることで、風路壁形成体13B上面とコイルベース12下面との間の空間から流れ出す際の流れ剥離を防ぐことができ、圧力損失を低減させることが可能となる。
実施の形態3.
図6は本発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器のコイルユニットと風路壁形成体と排気ダクトと送風ファンとの位置関係を側方より示す断面図である。なお、本実施の形態3では前述の実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態の誘導加熱調理器は、風路壁形成体13Cのコイルユニットとの対向面である上面の中心部分に排気穴18が設けられているとともに、その上面の排気穴18の周りに排気穴18を中心とする波紋状の波型の凹凸形状16が形成されている。また、風路壁形成体13Cの排気穴18の下面には、送風ファン14の吸気口と接続するように排気ダクト19が連接されており、冷却空気は、風路壁形成体13Cの周辺部から吸気され、波紋状の波型の凹凸形状部を通過して排気穴18へ排気されるようになっている。それ以外の構成は前述の実施の形態1と同様である。
このように、本実施の形態の誘導加熱調理器においては、冷却空気を、風路壁形成体13Cの上面の中心部分の排気穴18に吸い込むように構成されており、送風ファン14を駆動することで、図7に矢印で示すように、冷却空気が風路壁形成体13Cの周囲から、風路壁形成体13C上面とコイルベース12下面との隙間の空間、排気穴18、排気ダクト19を通過して、送風ファン14へと吸い込まれていくこととなる。
次に、誘導加熱コイル11の冷却について説明する。まず、送風ファン14が駆動することにより、筐体10の前面(手前側)の通気孔から空気を吸い込み、風路壁形成体13C周囲へと送風される。風路壁形成体13Cへと到達した冷却空気は、風路壁形成体13Cの最外周部分に形成された流入傾斜15aからコイルベース12下面と風路壁形成体13C上面との間の隙間に侵入する。侵入した空気は、流入傾斜15aにより流速を上げながら斜め上方へと導かれ、コイルベース12底面に設けた開口部を通して、誘導加熱コイル11の裏面に供給される。誘導加熱コイル11での衝突後、冷却空気は開口部を通過して風路壁形成体13C方向へと戻り、凹凸の凹部分へ導かれる。その後、凹凸の凸部分へと到達した冷却空気は、風路壁形成体13Cの流入傾斜15aへ侵入した際と同様に、流速を上げながら斜め上方へと導かれ、再び誘導加熱コイル11へと供給される。その後は同様にして凹凸形状16を通過しながら誘導加熱コイル11を冷却していく。
風路壁形成体13Cの中心部分に形成された排気穴18に到達した冷却空気は、流出傾斜15bを通過し、排気穴18へと送り込まれ、排気ダクト19を経由して送風ファン14へと吸い込まれていくこととなる。送風ファン14は、冷却空気を筐体10の背面(奥側)の通気孔から吐き出して誘導加熱調理器100外へと排気される。
以上のように、本実施の形態によれば、コイルベース12下方に位置する風路壁形成体13Cに上面の凹凸形状16を、上面の中心部分に設けた排気穴18を中心とする波紋状の波型に形成することで、送風ファン14が送風する冷却空気がコイルベース12下面と風路壁形成体13C上面との隙間に侵入した際、凹凸形状16の凸形状部を通過することで冷却風の流速が向上して乱流を促進させ、凹凸形状16の凹形状部を通過する際には流速を低下して層流化させる。このように凹凸形状16を通過させることにより、凹凸形状16が無い場合と比較して、誘導加熱コイル11の裏面での熱伝達率を上げて冷却性能を向上させることが可能となる。
また、従来のようなダクト上面の複数の開口を通過させて冷却風を誘導加熱コイルの下面に衝突させる噴流冷却方式と比較して、圧力損失を大きく改善することができるため、低圧力損失かつ低風量での高効率冷却を実現することができる。また、少ない圧力損失で誘導加熱コイルを冷却できるので、送風ファン14の回転数を低下させることが可能となり、これによる低騒音化も実現可能となる。
また、本実施の形態によれば、コイルベース12の下方に設けた風路壁形成体13Cの中心部分に排気穴18を設け、その上面の排気穴18の周りに排気穴18を中心とする波紋状の波型の凹凸形状16を形成し、さらに風路壁形成体13Cの排気穴18の下面には、送風ファン14の吸気口と接続するように排気ダクト19を連接することにより、冷却空気を、放射状に設けたフェライト17の長手方向に流すことができ、フェライト17の厚み分を乗り越える必要が無くなって、より圧力損失を低減することができる。
なお、ここでは送風ファン14を冷却空気を吸い込むように設けて、風路壁形成体周囲からその中心部へと吸い込む流れとしたが、反対に送風ファンから冷却空気を吹き出すように設けて、風路壁形成体中心部から周囲へと吐き出す流れとしても良い。このとき、筐体10内の冷却空気は、背面(奥側)から前面(手前側)へと流れることとなる。
また、前記各実施の形態では、誘導加熱調理器に誘導加熱コイルが2つ備えられている場合を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。例えば、誘導加熱コイルを1つ備えた誘導加熱調理器でもよく、誘導加熱コイルを3つ以上備えた誘導加熱調理器でもよい。さらに、トッププレートとしてガラスで成型されたガラストップを例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。
また、前記各実施の形態では、誘導加熱調理器をビルトイン型(システムキッチン一体型)IHクッキングヒーターに用いた場合を例に挙げて説明したが、これに限定するものではなく、据え置き型や卓上型のIHクッキングヒーターに用いても同様の作用効果を奏することは言うまでもない。
以上のように、本発明に係る誘導加熱調理器は、ビルトイン型はもちろん据え置き型の誘導加熱調理器の用途にも適用できる。
10 筐体、11 誘導加熱コイル、12 コイルベース、13A〜13C 風路壁形成体、14 送風ファン、15a 流入傾斜、15b 流出傾斜、16 凹凸形状、17 フェライト、18 排気穴、19 排気ダクト、20 ラジエントヒーター、30 ガラストップ(トッププレート)、31 鍋載置部、100 誘導加熱調理器。

Claims (6)

  1. 被加熱物を加熱する誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルを載置するコイルベースと、前記誘導加熱コイルに対して放射状に前記コイルベース下方に搭載された複数本の棒状のフェライトとを有するコイルユニットと、
    前記コイルユニットの下方に間隔を空けて対向配置され、該コイルユニットと対向する面に凹凸形状を有する風路壁形成体を備え
    前記コイルユニットの下方を流通する冷却風が、前記凹凸形状の凸形状部を通過することで乱流化することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記風路壁形成体の凹凸形状を放射状に形成したことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記風路壁形成体の凹凸形状は、波型であることを特徴とする請求項1又は2記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記風路壁形成体の凹凸形状は、隣接する前記フェライトの間と対向する位置に、前記凸形状部を形成したことを特徴とする請求項記載の誘導加熱調理器。
  5. 被加熱物を加熱する誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルを載置するコイルベースと、前記誘導加熱コイルに対して放射状に前記コイルベース下方に搭載された複数本の棒状のフェライトとを有するコイルユニットと、
    前記コイルユニットの下方に配置され、該コイルユニットと対向する面に凹凸形状を有する風路壁形成体を備え、
    前記風路壁形成体は前記コイルユニットとの対向面の中心部分に排気穴が設けられ、この排気穴は送風ファンの吸気口と排気ダクトで連接され、前記風路壁形成体の凹凸形状は、前記排気穴を中心とする波紋状の波型であることを特徴とする誘導加熱調理器。
  6. 前記風路壁形成体は、前記コイルユニットと前記凹凸形状を有する面との間を通る冷却空気の入口及び出口部分に前記コイルユニットとの間隔が外側に向かって広がるように傾斜が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
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