JP4957956B2 - 多孔質体 - Google Patents

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Description

本発明は、長尺状の樹脂フィルムを連続して製造する際に、流体供給源からの流体を、流路を介して滲出口から前記樹脂フィルムの側に滲出する多孔質体に関する。
この種の多孔質体は、長尺状の樹脂フィルムを連続して製造する際に、例えば、樹脂フィルムを成形・延伸等するために用いられる。
このような多孔質体として、例えば特許文献1及び特許文献2に記載されたものが知られている。
すなわち、特許文献1及び特許文献2には、多孔質焼結金属や無機多孔質材料等で構成された多孔質体を芯部材として用い、加熱押出機から管状に押出された熱可塑性樹脂の内面に対向させて配置し、この多孔質体から空気などの流体を滲出させながら、前記熱可塑性樹脂を管状樹脂フィルムに成形することが記載されている。
また、上述の文献には、多孔質体をマンドレルとして用い、マンドレルから空気などの流体を滲出しながら管状樹脂フィルムを延伸することも記載されている。
上述のように、多孔質体は流体を滲出しながら管状樹脂フィルムの成形・延伸を行うことにより、芯部材やマンドレルと管状樹脂フィルムとの間の摩擦を低減することができ、管状樹脂フィルムにキズが生じるのを防止することができる。
特開2004−314588号公報(明細書[0045]段落及び図1) 特開2004−314589号公報(明細書[0037]段落及び図1)
ところで、上述の多孔質体において、芯部材やマンドレル等多孔質体の使用形態や、樹脂製樹脂の冷却状況等に応じて、例えば流体の滲出量を均一にする、熱可塑性樹脂に対する多孔質体の位置に応じて滲出量を段階的に変化させるなど、流体の滲出状況を適切に制御することが好ましい。
しかし、従来の多孔質体は、多孔質焼結金属や無機多孔質材料等で構成さるため、孔径を均一に制御することが困難であり、流体の滲出量が均一にならない場合があった。また、流体の滲出量を変化させるために、流体供給手段の供給圧を変化させたとしても、流体の滲出量の変化には限界があり、流体の滲出量を適切に制御できない場合があった。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、流体の滲出量を適切に制御することができる多孔質体を提供することにある。
本発明の第1特徴構成は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流体供給源からの流体を、流路を介して滲出口から前記樹脂フィルムの側に滲出する多孔質体であって、前記流路となる溝部を形成した複数の板部材を積層するとともに、前記流路の流通抵抗を変化させる抵抗調節手段を備え、互いに当接する前記板部材同士の一方に前記溝部が形成してあり、他方に前記抵抗調節手段として、前記流体供給源のみに連通するとともに前記溝部の一部と対向する、前記溝部より幅広の凹部が形成してあり、前記板部材同士の相対移動により、前記溝部のうち前記凹部と対向する部分の長さを変更可能に構成した点にある。
本構成のように、流路となる溝部を形成した複数の板部材を積層して多孔質体を構成することにより、溝部の大きさ・形状を制御することにより、多孔質体の流路及び滲出口の大きさ・形状が決定される。このため、例えば焼結金属体などの従来の多孔質体と比較して、流路及び滲出口の大きさ・形状の制御を容易に行うことができる。
また、流路の流通抵抗を変化させる抵抗調節手段を備えているので、流路の流通抵抗を変化させることができる。
上述の結果流体の滲出量を適切に制御することができる多孔質体を提供することができる。
本構成のように、互いに対向する板部材同士を相対移動して、溝部のうち凹部と対向する部分の長さを変更することで、流路の長さを変更することができ、当該流路の流体抵抗を変更することができる。この結果、板部材同士を相対移動させるだけで流路の流体抵抗を調節することができるので、複雑な構成をとることなく流体の滲出量を適切に制御することができる。
本発明の第特徴構成は、前記凹部は、前記溝部の延出方向及び前記相対移動の方向と斜交する縁部を有する点にある。
本構成ように、凹部が、溝部の延出方向及び対向する板部材同士の相対移動の方向と斜交する縁部を有することにより、例えば凹部が溝部と平行な縁部を有する場合と比較して、板部材同士が所定距離相対移動した際の凹部と対向する溝部の長さの変化が小さくなる。このため、流通抵抗の調節が容易になり、流体の滲出量を適切に制御することができる。
本発明の第特徴構成は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流体供給源からの流体を、流路を介して滲出口から前記樹脂フィルムの側に滲出する多孔質体であって、前記流路となる溝部を形成した複数の板部材を積層するとともに、前記流路の流通抵抗を変化させる抵抗調節手段を備え、前記抵抗調節手段として、前記板部材に対して相対移動させることにより、前記溝部の所定区間において前記溝部の形状及び長さの少なくとも何れか一方を変化させる流路変更部材を設けた点にある。
本構成により、流路変更部材を板部材に対して相対移動させるだけの簡単な構成で、流路の形状や長さを変化させることができる。このため、容易に、流路の流通抵抗を調節して、流体の滲出量を制御することができる。
本発明の第特徴構成は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流体供給源からの流体を、流路を介して滲出口から前記樹脂フィルムの側に滲出する多孔質体であって、前記流路となる溝部を形成した複数の板部材を積層するとともに、前記流路の流通抵抗を変化させる抵抗調節手段を備え、前記流路のうち、前記滲出口の側の所定長さの領域を除く領域に対して、前記抵抗調節手段を設けた点にある。
本構成のように、流路のうち、滲出口の側の所定長さの領域を除く領域に対して、前記抵抗調節手段を設けることにより、滲出口の側の所定長さの領域の大きさ・形状を一定に保つことができるので、流体の滲出状態を安定させることができる。
本発明の第特徴構成は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流体供給源からの流体を、流路を介して滲出口から前記樹脂フィルムの側に滲出する多孔質体であって、前記流路となる溝部を形成した複数の板部材を積層するとともに、前記流路の流通抵抗を変化させる抵抗調節手段を備え、前記溝部を屈曲させてある点にある。
本構成のように、溝部を屈曲させることにより、流路の長さを確保することができるので、抵抗調節手段により流通抵抗を調節する対象領域を増加させることができるので、流体の調節幅を広げることができる。
本発明の第6特徴構成は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流体供給源からの流体を、流路を介して滲出口から前記樹脂フィルムの側に滲出する多孔質体であって、前記流路となる溝部を形成した複数の板部材を積層するとともに、前記流路の流通抵抗を変化させる抵抗調節手段を備え、前記抵抗調節手段として、前記板部材の前記溝部を形成した面に弾性部材を当接配置し、前記面に垂直な方向の押圧力を付与可能に構成してある点にある。
本構成により、板部材の溝部を形成した面に垂直な方向に押圧力を付与すると、弾性部材が弾性変形して溝部にめり込み、流路の流通断面積を変化させることができる。このため、簡単な構成で容易に、流路の流通抵抗を変化させることができる。
本発明の第7特徴構成は、前記滲出口から滲出した流体が他の滲出口のうちの少なくとも何れか一つの滲出口から滲出した流体と衝突するように、夫々の滲出口の滲出方向が設定してある点にある。
本構成により、複数の滲出口から滲出した流体が合流してから樹脂フィルムの側に向かうこととなるので、各滲出口からの流体の滲出量のバラつきを抑制することができる。
また、滲出口をこのように構成することにより、ある滲出口から滲出した流体と他の滲出口から滲出した流体とが同じ位置に向かうこととなるので、例え何れかの滲出口が目詰まりして、流体を滲出できなくなった場合であっても、目詰まり等の影響を低減することができる。
[実施形態1]
以下に、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明に係る多孔質体1を、図1に示すように管状樹脂フィルムの成形に用いる芯部材に適用した場合を例として説明する。
本発明に係る多孔質体は、加熱押出機6から管状押出された熱可塑性樹脂7の内周に対向するように配置してある。多孔質体1は、流体供給手段(不図示)から供給された流体としての空気を、流路11を介して滲出口12から滲出し、熱可塑性樹脂7の内周に対して流体を滲出しつつ、管状樹脂フィルムを成形する。このように、多孔質体1から流体を滲出しながら管状樹脂フィルムを成形することにより、多孔質体1と熱可塑性樹脂7との間の摩擦を低減することができ、成形された管状樹脂フィルムにキズが生じることを防止することができる。
図1に示すように、この多孔質体1は、複数の板部材2を積層し、両端にフタ部材5を設けて構成してある。多孔質体1の中心部に長手方向に延在する流体貯留部13が形成してあり、外周部には、流体を滲出する滲出口12が形成してある。また、流体貯留部13と滲出口12とを連通する流路11が形成してある。流体貯留部13には、流体供給手段が接続され、流体供給手段から流体貯留部13に供給された流体が、流路11を介して滲出口12から滲出される。ここで、流体貯留部13の流通抵抗が流路11の流体抵抗と比較して無視できるように、流体貯留部13の断面積は流路11の断面積と比較して非常に大きく設定してある。流体貯留部13をこのように設定することにより、流路11の位置に拘らず、各流路11に略同一の供給圧で流体を供給することができる。
以下、芯部材を構成する各部材の詳細について説明する。
図2に示すように、板部材2は、例えば円形の金属板の中央部に流体貯留部13を構成する穴部23を形成した平座金状の形状を有している。また、図2(a)に示すように、板部材2の一方の面には、流路11を形成する溝部21が、板部材2の内周と外周とを連通して設けてある。この溝部21は複数設けられ、放射線状に形成してある。また、図2(b)に示すように、板部材2の他方の面には、当該板部材2の内周面にのみ流通する溝部21よりも幅広の凹部22が形成してある。この凹部は、板部材2の外周の側に向かって幅が狭くなるように形成してある。つまり、凹部22の縁部が、溝部21の延出方向及び板部材2同士の相対回転方向と斜交するように構成してある。この凹部22は、前記溝部21と同数のものが、前記溝部21と同ピッチで形成してある。これら、溝部21及び凹部22は、特に限定されないが例えば機械加工・放電加工などにより形成することができる。
図3に示すように、上述の板部材2が、前記一方の面と前記他方の面とが対向するように複数枚積層してある。積層された板部材2は、例えば軸部材により相対回転可能に保持される。
図4において、実線で描写してある溝部21と一点鎖線で描写してある凹部22とは、互いに対向する溝部21及び凹部22を示す。図4に示すように、この多孔質体1において、対向する板部材2同士を相対回転させると、溝部21のうち凹部22と対向していない部分の長さが変化する。つまり、図4(a)に示す状態では、凹部22が長さ方向の全領域において、溝部21と対向しており、凹部22と対向しない溝部21の長さが最短となる。このため、流路11の流体抵抗が最小となる。上述の状態から図4(b)に示すように板部材2同士を相対回転させると、溝部21のうち凹部22と対向しない部分の長さが長くなり、流路11の流通抵抗も大きくなる。このように、対向する板部材2同士を相対回転させることにより、流路11の流通抵抗を調節することができる。ここで、凹部22は抵抗調節手段Xを構成する。
上述のように、流路11となる溝部21を形成した複数の板部材2を積層して多孔質体1を構成することにより、溝部21の大きさ・形状を制御することにより、多孔質体1の流路11及び孔の大きさ・形状を決定することができる。従って、例えば焼結金属体などの従来の多孔質体1と比較して、流路11の大きさ・形状を容易に制御することができる。
また、上述の構成により、対向する板部材2同士を相対回転させるだけで流路11の流通抵抗を調節することができるので、複雑な構成を必要とすることなく流体の滲出量を調節することができる。
本実施形態では、対向する板部材2同士の相対位置に関わらず、滲出口12の側の溝部の一部の領域と凹部22とが対向しないように、凹部22を形成してある。つまり、流路11のうち、前記滲出口12の側の所定長さの領域を除く領域に対して、前記抵抗調節手段Xが設けてある。このように構成することにより、滲出口12の側の所定長さの領域の大きさ・形状を一定に保つことができるので、流体の滲出状態を安定させることができる。
また、この多孔質体1では対向する板部材2同士を相対回転させることにより、流体の滲出状態を変化させることができる。このため、多孔質体1の長手方向に沿って流体の滲出量を変化させることができる。そこで、例えば熱可塑性樹脂7の状態が不安定である上流側では流体の滲出量を減少させ、熱可塑性樹脂7の状態が安定する下流側に向かうに従って流体の滲出量を増加させるなど、熱可塑性樹脂7の状態に応じて適切に流体の滲出量を制御することができる。
[実施形態2]
次に多孔質体1の第2の実施形態について説明する。この多孔質体1も上述の多孔質体1と同様に、管状樹脂フィルムを成形する際の芯部材として利用可能である。
図5に示すように、この多孔質体1は、板部材2と弾性部材3とを交互に積層し、両端部にフタ部材5を設けて構成してある。多孔質体1の外周部には流体を滲出する滲出口12が形成され、内部には長手方向に延在する流体貯留部13が形成してある。また、流体貯留部13と滲出口12とを連通する流路11が形成してある。流体貯留部13には、流体供給手段(不図示)が接続され、流体供給手段から流体貯留部13に供給された流体が、流路11を介して滲出口12から滲出される。
以下、多孔質体1を構成する各部材について説明する。
図5に示すように、板部材2は第1の実施形態の板部材と同様に平座金状の形状を有し、一方の面に板部材2の内周と外周とを連通する溝部21が形成してあるが、凹部22が形成していない点で第1の実施形態の板部材2と異なる。弾性部材3は、例えばゴムや樹脂等によって構成され、板部材2と同様に平座金形状を有している。また、板部材2及び弾性部材3の外周の付近には、棒部材51挿入用の穴部25が複数個(本実施形態では4つ)形成してある。
フタ部材5は板部材2と同径の円盤形状を有しており、板部材2と同様に棒部材51挿入用の穴部54が形成してある。夫々の穴部25,54に棒部材51が挿入される。棒部材51の両端は雄ネジが形成されており、その両端にナット52が締結される。積層された板部材2がフタ部材により狭持されて板部材2及びフタ部材5が一体的に固定される。
図6に示すように、この多孔質部材において、板部材2の面に垂直な方向に押圧力を付与すると、弾性部材3が弾性変形して、対向する溝部21の内部にめり込む。これにより、流路11の流通断面積が変化し、流路11の流通抵抗が変化する。ここで、弾性部材3は流通抵抗変更手段Xを構成する。
なお、ナット52の締結具合を変化することにより、前記押圧力を調節することができる。
[実施形態3]
以下に、本発明の第3の実施形態について図面を参照して説明する。上述の実施形態では、多孔質体1を芯部材に適用した例を説明したが、この多孔質体1は、芯部材以外にも適用可能である。
図7に示すように、この多孔質体1は、例えばT−ダイ8により成形され平面状の樹脂フィルム10を冷却する際に利用可能である。この多孔質体は、樹脂フィルム9に対向して設けられ、樹脂フィルム9に対して、流体として空気を滲出する。
図8及に示すように、この多孔質体1は、例えば四角形形状の板部材2を積層して構成してある。
多孔質体1の対向する1組の側面を連通するように流路11が形成されている。流路11の中途部には、流路11よりも流通面積が大きい空間部14が形成されている。この空間部14に流路変更部材4が設けられている。この流路変更部材4を、板部材2に対して相対移動させることにより、流路11の形状及び長さを変化させる。多孔質体1の一つの側面に滲出口12が形成され、前記側面に対向する側面の側の流路11の端部から流体が供給され、この流体が流路11を流通して滲出口12から滲出される。
以下、多孔質体1を構成する各部材について説明する。
図8に示すように、板部材2の各頂点の付近には、棒部材51挿入用の穴部25が形成してある。前記板部材2を積層し、夫々の穴部に棒部材51が挿入され、その両端にナット52が締結され、第1板部材2aと第2板部材2bとが、一体的に固定される。
図9及び図10に示すように、板部材2の一方の面には、当該板部材2の対向する一組の辺を連通するように複数の溝部21が略平行に形成してある。また、各溝部21の中途部には、溝部21よりも幅及び深さが大きく略断面半円形状を有する第1空間部24aが形成してある。また、板部材2の他方の面には、前記一方の面に形成した溝部21と対向する位置に溝部21が形成してあり、第1空間部24aと同様の第2空間部24bが形成してある。また、第1空間部24aは、第2空間部24bよりも、その長さ及び幅がやや大きく設定してある。
第2空間部24bには、軸部材により流路変更部材4が回動可能に支持されている。この流路変更部材4の外周は、第2空間部24bの内周と略同じ径の半円形状を有しており、直径側から内部に空洞部41が設けてあり容器状に形成してある。
次に流路変更部材4の動作について説明する。
図10(a)に示すように,流路変更部材4が第2空間部24bに収納されているとき、流体は、第1空間部24a及び流路変更部材4の空洞部41によって形成される空間を通過して流通する。一方、図10(b)に示すように、流路変更部材4を回動させて第1空間部24aの側に位置させると、流体は、第1空間部24aの内周と流路変更部材4の外周との間に形成される隙間を通過して流通する。つまり、流路変更部材4を第1空間部24aに位置させることにより、流路変更部材4を第2空間部に24b位置させた場合と比較して、流路11の流通面積が小さくなるとともに長さが大きくなる。
このように、流路変更部材4を板部材2に対して相対移動させることにより、流路11の流通抵抗を調節して、流体の滲出量を制御することができる。
本実施形態のように、平面状の樹脂フィルムに流体を滲出する場合、例えば樹脂フィルムの端部への流体の滲出量を中央部の流体の滲出量よりも多く設定する等、多孔質体1の幅方向で流体の滲出量を変化させる必要がある場合がある。そこで、この多孔質体1のように、流体流通路毎に流路変更部材4を設けることにより、多孔質体1の幅方向における流体滲出量を適切に制御することができる。
[実施形態4]
次に多孔質体1の別の実施形態について説明する。この多孔質体1は、実施形態3の多孔質体1と同様に、例えばT−ダイ8により成形され平面状の樹脂フィルム9を冷却する際に利用可能である。
図11に示すように、この多孔質体1は、四角形状の外形を有する板部材2を積層し、両端部にフタ部材5を設けて構成してある。
多孔質体1は、流体貯留部13及び多孔質体1の一つの側面に形成された滲出口12を有する。また、流体貯留部13と滲出口12とを連通する流路11が形成されている。流路11の流体貯留部13の側には、流路11の内径と略同じ外径を有する筒状の流路変更部材4が、流体貯留部13に対して、突出・引退可能に設けてある。
多孔質体1を構成する各部材について説明する。
図11及び図12に示すように、板部材2には、流体貯留部13を構成する穴部23が、当該板部材2の長手方向に沿って形成してあり、前記穴部23と板部の一辺とを連通する溝部21が形成してある。溝部11のうち、流体貯留部13の側の所定の領域が筒状の流路変更部材4の外径と略同径となり、流路11のうち、滲出口12の側の所定の領域が前記流路変更部材4の内径と略同径、若しくは小さくなるように、溝部21が形成してある。また、板部材2の各頂点の付近には、棒部材51挿入用の穴部25が形成してある。前記所定領域に筒状の流路変更部材4が、流体貯留部13に対して、例えばアクチュエータにより突出・引退可能に設けてある。
フタ部材5は板部材2と同様の四角形状を有し、板部材2と同様に棒部材51挿入用の穴部54が形成されている。夫々の穴部に棒部材51が挿入される。棒部材51の両端は雄ネジが形成されており、その両端にナット52が締結される。積層された板部材2がフタ部材5により狭持されて板部材2及びフタ部材5が一体的に固定される。
図12に示すように、この多孔質体1において、筒状の流路変更部材4を流路11の内部に引退させると流路11の流路11長が小さくなり流通抵抗も小さくなる。一方、流路変更部材4を流体貯留部13の側に突出させると、流路11長が大きくなり流通抵抗も大きくなる。このように、板部材2に対して流路変更部材4を相対移動させて、流路11の長さを変更することにより、流体抵抗を調節することができる。
[別実施形態]
上述の実施形態において溝部21を屈曲して形成してもよい。このようにすることにより、流路11の長さを確保することができるので、抵抗調節手段Xにより流通抵抗を調節する対象領域を増加させることができるので、流体の調節幅を広げることができる。
また、滲出口12から滲出した流体が他の滲出口12のうちの少なくとも何れか一つの滲出口12から滲出した流体と衝突するように、夫々の滲出口12の滲出方向が設定してもよい。
滲出口12の向きをこの様に設定することにより、複数の滲出口12から滲出した流体が合流してから樹脂フィルムの側に向かうこととなるので、各滲出口12からの流体の滲出量のバラつきを抑制することができる。 また、滲出口12をこのように構成することにより、ある滲出口12から滲出した流体と他の滲出口12から滲出した流体とが同じ位置に向かうこととなるので、例え何れかの滲出口12が目詰まりして、流体を滲出できなくなった場合であっても、目詰まり等の影響を低減することができる。
上述の実施形態では管状樹脂フィルムを成形する例について説明したが、この多孔質体は管状樹脂フィルムを二軸延伸する際にも利用することができる。
二軸延伸する際には、例えば、上述の実施形態1及び実施形態2の多孔質体1において板部材2及び弾性部材3の径を連続的に変化させて、円錐台形状の多孔質体1を構成しても良い。
また、例えば、多孔質体1の内周側に滲出口12を形成して、この内周面を管状樹脂フィルムの外周面に対向させるようにしてもよい。
また、上述の実施形態において、流体として空気を滲出する場合を例に説明した。しかし、流体は空気に限定されるものではなく、例えば水・アルコール等の液体、水蒸気・窒素等の気体等、樹脂フィルムの種類等に応じて適宜選択することができる。
本発明の多孔質体1は、長尺状の樹脂フィルムを連続して製造する際に利用可能である。
本発明の多孔質体を示す図。 多孔質体を構成する板部材を示す図 多孔質体の要部を示す拡大図 抵抗調整手段の動作を示す図 本発明の多孔質体の別の実施形態を示す図 抵抗調整手段の動作を示す図 多孔質体の使用例を示す図 本発明の多孔質体の別の実施形態を示す図 多孔質体の分解斜視図 流路変更部材の動作を示す図 本発明の多孔質体の別の実施形態を示す図 流路変更部材の動作を示す図
符号の説明
1 多孔質体
11 流路
12 滲出口
2 板部材
21 溝部
22 凹部
3 弾性部材
4 流路変更部材
X 抵抗調節手段

Claims (7)

  1. 長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流体供給源からの流体を、流路を介して滲出口から前記樹脂フィルムの側に滲出する多孔質体であって、
    前記流路となる溝部を形成した複数の板部材を積層するとともに、前記流路の流通抵抗を変化させる抵抗調節手段を備え
    互いに当接する前記板部材同士の一方に前記溝部が形成してあり、他方に前記抵抗調節手段として、前記流体供給源のみに連通するとともに前記溝部の一部と対向する、前記溝部より幅広の凹部が形成してあり、
    前記板部材同士の相対移動により、前記溝部のうち前記凹部と対向する部分の長さを変更可能に構成してある多孔質体。
  2. 前記凹部は、前記溝部の延出方向及び前記相対移動の方向と斜交する縁部を有する請求項に記載の多孔質体。
  3. 長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流体供給源からの流体を、流路を介して滲出口から前記樹脂フィルムの側に滲出する多孔質体であって、
    前記流路となる溝部を形成した複数の板部材を積層するとともに、前記流路の流通抵抗を変化させる抵抗調節手段を備え、
    前記抵抗調節手段として、前記板部材に対して相対移動させることにより、前記溝部の所定区間において前記溝部の形状及び長さの少なくとも何れか一方を変化させる流路変更部材が設けてある多孔質体。
  4. 長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流体供給源からの流体を、流路を介して滲出口から前記樹脂フィルムの側に滲出する多孔質体であって、
    前記流路となる溝部を形成した複数の板部材を積層するとともに、前記流路の流通抵抗を変化させる抵抗調節手段を備え、
    前記流路のうち、前記滲出口の側の所定長さの領域を除く領域に対して、前記抵抗調節手段を設けた多孔質体。
  5. 長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流体供給源からの流体を、流路を介して滲出口から前記樹脂フィルムの側に滲出する多孔質体であって、
    前記流路となる溝部を形成した複数の板部材を積層するとともに、前記流路の流通抵抗を変化させる抵抗調節手段を備え、
    前記溝部を屈曲させてある多孔質体。
  6. 長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流体供給源からの流体を、流路を介して滲出口から前記樹脂フィルムの側に滲出する多孔質体であって、
    前記流路となる溝部を形成した複数の板部材を積層するとともに、前記流路の流通抵抗を変化させる抵抗調節手段を備え、
    前記抵抗調節手段として、前記板部材の前記溝部を形成した面に弾性部材を当接配置し、前記面に垂直な方向の押圧力を付与可能に構成してある多孔質体。
  7. 前記滲出口から滲出した流体が他の滲出口のうちの少なくとも何れか一つの滲出口から滲出した流体と衝突するように、夫々の滲出口の滲出方向が設定してある請求項1〜6の何れか一項に記載の多孔質体。
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