JP4986025B2 - 流体噴出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流入部に流入した流体を、流路を介して噴出部から前記樹脂フィルムの側に噴出する流体噴出装置に関する。
この種の流体噴出装置は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、例えば、樹脂フィルムを成形・延伸等するために用いられる。
このような流体噴出装置として、例えば特許文献1及び特許文献2に記載されたものが知られている。
すなわち、特許文献1及び特許文献2には、多孔質焼結金属や無機多孔質材料等で構成された流体噴出装置を芯部材として用い、加熱押出機から管状に押出された熱可塑性樹脂の内面に対向させて配置し、この流体噴出装置から温度調節機構により温度を調節した空気などの流体を噴出させながら、前記熱可塑性樹脂を管状樹脂フィルムに成形することが記載されている。
また、上述の文献には、流体噴出装置をマンドレルとして用い、マンドレルから温度調節機構により温度を調節した空気などの流体を噴出しながら管状樹脂フィルムを延伸することも記載されている。
上述のように、流体を噴出しながら管状樹脂フィルムの成形・延伸を行うことにより、芯部材やマンドレルと管状樹脂フィルムとの間の摩擦を低減することができる。また、管状樹脂フィルムにキズが生じるのを防止することができる。さらに、温度調節機構によって流体の温度を調節することにより、熱可塑性樹脂の急激な温度変化を防止することができる。これにより、管状樹脂フィルムにキズ・皺等が生じるのを防止することができる。
特開2004−314588号公報(明細書[0045]段落及び図1) 特開2004−314589号公報(明細書[0037]段落及び図1)
しかし、従来の流体噴出装置は、多孔質焼結金属や無機多孔質材料等で構成されるため、流路を流通する流体の温度を十分に調節することができず、流体噴出装置に供給される流体の温度と流体噴出装置から噴出される流体の温度との間に差が生じ、適切な温度の流体を噴出することができない場合があった。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、流体の温度を適切に制御することができる流体噴出装置を提供することにある。
本発明の第1特徴構成は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流入部に流入した流体を、流路を介して噴出部から前記樹脂フィルムの側に噴出する流体噴出装置であって、前記流路となる溝部を形成した板部材を積層するとともに、前記流路を通過する流体に対して温度を調節する温度調節機構を備え、前記温度調節機構は、前記板部材の前記溝部を形成してある面及び前記溝部が形成してある面の裏面のうち少なくとも何れか一方の面に接するように設け、前記板部材と前記温度調節機構とが接する面を同形状に形成してある点にある。
本構成により、流路を通過する流体に対して直接温度を調節することができるので、従来のように、予め温度を調節した流体を流体噴出装置に供給する場合と比較して、噴出部から噴出される流体の温度を最適に調節することができる。
本構成により、流路に近接して温度調節機構を配置することとなるので、流体の温度をより正確に調節することができる。
本発明の第特徴構成は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流入部に流入した流体を、流路を介して噴出部から前記樹脂フィルムの側に噴出する流体噴出装置であって、前記流路となる溝部を形成した板部材を積層するとともに、前記流路を通過する流体に対して温度を調節する温度調節機構を備え、前記溝部を形成する領域が複数の流路用小領域に区分してあり、前記流路用小領域毎に溝部が形成してある点にある。
本構成により前記流路用小領域毎に独立して流体の流量を調節することができるので、樹脂フィルムの形状に応じて、各部の温度に差が生じる樹脂フィルム等には、当該樹脂フィルムの位置毎に異なった流量の流体を噴出することができる。
本発明の第特徴構成は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流入部に流入した流体を、流路を介して噴出部から前記樹脂フィルムの側に噴出する流体噴出装置であって、前記流路となる溝部を形成した板部材を積層するとともに、前記流路を通過する流体に対して温度を調節する温度調節機構を備え、前記温度調節機構が複数の温度調節用小領域に区分してあり、前記温度調節用小領域毎に温度調節が可能に構成してある点にある。
本構成により、前記温度調整用小領域毎に独立して流体の温度を調節することができるので、樹脂フィルムの形状に応じて、各部の温度に差が生じる樹脂フィルム等には、当該樹脂フィルムの位置毎に異なった温度の流体を噴出することができる。
本発明の第特徴構成は、前記溝部を形成する領域が複数の流路用小領域に区分してあり、前記流路用小領域毎に前記温度調節用小領域が設けた点にある。
本構成により、温度調節用小領域毎に独立して流体が流通することとなる。このため、他の温度調節用小領域を流通する流体の影響を受けることが無いので、温度調節用小領域毎に流体の温度を確実に調節することができる。
本発明の第特徴構成は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流入部に流入した流体を、流路を介して噴出部から前記樹脂フィルムの側に噴出する流体噴出装置であって、前記流路となる溝部を形成した板部材を積層するとともに、前記流路を通過する流体に対して温度を調節する温度調節機構を備え、前記溝部が屈曲若しくは彎曲して形成してある点にある。
本構成により、流入部と噴出部とを直線で連通した場合よりも流路長を長くすることができる。このため、流体の温度を調節できる領域が長くなり、流体の温度を確実に調節することができる。
本発明の第特徴構成は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流入部に流入した流体を、流路を介して噴出部から前記樹脂フィルムの側に噴出する流体噴出装置であって、前記流路となる溝部を形成した板部材を積層するとともに、前記流路を通過する流体に対して温度を調節する温度調節機構を備え、一つの前記噴出部に複数の流路を連通させるように前記溝部を形成した点にある。
本構成のように、特定の噴出部に対して、複数の流路からの流体を供給することで、仮に、夫々の流路を流通する流体の温度にバラつきがある場合でも、流体の温度を均一化することができる。
本発明の第特徴構成は、前記流体噴出装置が円筒形状の外周面および円筒形状の内周面の少なくとも何れか一方を有しており、前記流体噴出装置が有する円筒形状の面のうち少なくとも何れか一つについて噴出部を設けてある点にある。
本構成により、略円筒状の外周面を管状樹脂フィルムの内周面に対向させて、あるいは略円筒状の内周面を管状樹脂フィルムの外周面に管状樹脂フィルムの外周を対向させて、管状樹脂フィルムに対して流体を噴出することができる。
[実施形態1]
以下に、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明に係る流体噴出装置1を、図1に示すように管状樹脂フィルム6を成形する際に、加熱押出機7から管状に押し出された熱可塑性樹脂の外周面に対向して配置した外側部材として用いた例について説明する。
本発明に係る流体噴出装置1は、略円筒形状を有し、この円筒形状の内周面に流体を噴出する噴出部12が形成してある。
流体噴出装置1は、例えば空気圧縮機などの流体供給手段(不図示)から流入部13に供給された流体としての空気を、流路11を介して噴出部12から噴出し、熱可塑性樹脂の外周に対して流体を噴出しつつ、管状樹脂フィルム6を成形する。流体は、流路11を流通する際に、温度調節機構3によりその温度が所期の温度に調節される。
このように、流体噴出装置1から熱可塑性樹脂の外周に、温度を調節した流体を噴出しながら管状樹脂フィルム6を成形することにより、外気の影響による熱可塑性樹脂の温度の急激な変化を防ぐことができ、成形された管状樹脂フィルム6にキズ・皺等が生じることを防止することができる。
図1に示すように、この流体噴出装置1は、板部材2と板状のヒータ部材31(温度調節機構3の一例)とを、周期的に積層して構成してある。
流体噴出装置1の外周面に流体が流入する流入部13が形成してあり、内周面には流体を噴出する噴出部12が形成してある。また、流入部13と噴出部12とを連通する流路11が形成してある。流入部13には、流体供給手段が接続され、流体供給手段から流入部13に供給された流体が、流路11を介して噴出部12から噴出される。
次に、流体噴出装置1を構成する各部材について説明する。
図2に示すように、板部材2は、例えば第1板部材2aと第2板部材2bとから構成される。第1板部材2aは、円形の金属板の中央部に流体噴出装置1の内周面を構成する穴部22を形成した平座金状の形状を有している。また、板部材2の外周の付近には、棒部材41挿入用の穴部23が複数個(本実施形態では4つ)形成してある。第1板部材2aの一方の面には、流入部13・流路11・噴出部12を形成する溝部21が、第1板部材2aの内周と外周とを連通して設けてある。この溝部21は複数設けられ、放射線状に形成してある。溝部21は、特に限定されないが例えば機械加工・放電加工などにより形成することができる。第2板部材2bは、第1板部材2aと同様の形状を有するが、溝部21が形成されていない点で、第1板部材2aとは異なる。
図2に示すように、ヒータ部材31は、例えば板部材2と同様に平座金形状を有し、棒部材41挿入用の穴部31aが形成してある。ヒータ部材31としては、特に限定されないが、ニクロム線などの抵抗部材を、マイカなどの絶縁部材で絶縁したものを耐熱金属板で被覆したプレートヒータを用いることができる。ヒータ部材31は、電源(不図示)に接続してある。なお、ヒータ部材31は、板部材2に沿って設けてあればよく、必ずしも板部材2と同形状でなくてもよい。また、ヒータ部材3は、必ずしも板部材2の全範囲に渡って設けられていなくても良い。
図2に示すように、第1板部材2aの溝部21が形成してある面と第2板部材2bとを対向させ、この2枚の板部材2とヒータ部材31とが交互に積層され、夫々の穴部23,31aに棒部材41が挿入される。棒部材41の両端は雄ネジが形成されており、その両端にナット42が締結される。積層された板部材2及びヒータ部材31がナット42により一体的に固定さ、流体噴出装置1を構成する。
上述のように、板部材2とヒータ部材31とを積層することにより、流路11に近接してヒータ部材31を配置することとなり、流路11を通過する流体に対して直接温度を調節することができる。このため、従来のように、予め温度を調節した流体を流体噴出装置1に供給する場合と比較して、噴出部12から噴出される流体の温度を確実に調節することができる。
また、この流体噴出装置1では、板部材2とヒータ部材31とが周期的に積層してあるので、夫々にヒータ部材31の調節温度を変化させることにより、流体噴出装置1の長手方向に沿って、流体の温度を変化させることができる。そこで、例えば熱可塑性樹脂6の温度が高い上流側では、流体の温度を高く設定し、熱可塑性樹脂6の温度がある程度低くなる下流側に向かって流体の温度を低下させるなど、熱可塑性樹脂の状態に応じて適切に流体の温度を制御することができる。
[実施形態2]
以下に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明に係る流体噴出装置1を、図3に示すように管状樹脂フィルム6の成形に用いる芯部材に適用した場合を例として説明する。
本発明に係る流体噴出装置1は、加熱押出機7から管状押出された熱可塑性樹脂の内周に対向するように配置してある。流体噴出装置1は、流体供給手段(不図示)により流入部13に供給された流体としての空気を、流路11を介して噴出部12から噴出し、熱可塑性樹脂の内周に対して流体を噴出しつつ、管状樹脂フィルム6を成形する。このように、流体噴出装置1から流体を噴出しながら管状樹脂フィルム6を成形することにより、流体噴出装置1と熱可塑性樹脂との間の摩擦を低減することができ、成形された管状樹脂フィルムにキズ・皺等が生じることを防止することができる。
図3、4に示すように、この流体噴出装置1は、複数の板部材2とヒータ部材31とを積層して、その両端にフタ部材4を設け、略円筒形状に構成してある。流体噴出装置1の中心部には、長手方向に延在する流体貯留部14が形成してある。流体噴出装置1の内周面には、流体貯留部14に開口する流入部13が形成してあり、外周面には、流体を噴出する噴出部12が形成してある。また、流入部13と噴出部12とを連通する流路11が形成してある。流体貯留部14には、流体供給手段(不図示)が接続され、流体供給手段から流体貯留部14に供給された流体が、流入部13から流路11に流入し、流路11を介して噴出部12から噴出される。ここで、流体貯留部14の流通抵抗が流路11の流体抵抗と比較して無視できるように、流体貯留部14の断面積は流路11の断面積と比較して非常に大きく設定してある。流体貯留部14をこのように設定することにより、流路11の位置に拘わらず、各流路11に略同一の供給圧で流体を供給することができる。また、流体貯留部14で、流体が所期の温度に近い温度に調節されてから流路11に供給されることとなるので、流路11における流体の温度調節が確実になる。
以下、流体噴出装置1を構成する各部材の詳細について説明する。
図4に示すように、板部材2は、第1の実施形態の場合と同様に、第1板部材2aと第2板部材2bとから構成される。第1板部材2aは、円形の金属板の中央部に流体貯留部14を構成する穴部22を形成した平座金状の形状を有している。板部材2の一方の面には、流入部13・流路11・噴出部12を形成する溝部21が、板部材2の穴部22と外周とを連通して設けてある。この溝部21は、第1の実施形態と同様に複数のものが放射線状に形成してある。第2板部材2bは、第1板部材2aと同様の形状を有しているが、溝部21を形成していない点で第1板部材2aとは異なる。第1板部材2a及び第2板部材2bには、第1の実施形態の場合と同様に、棒部材41挿入用の穴部23が形成してある。
図4に示すように、ヒータ部材31は、第1の実施形態の場合と同様の形状を有する。フタ部材4は、板部材2及びヒータ部材31と同径の円板形状を有しており、板部材2及びヒータ部材31と同様に、棒部材41挿入用の穴部43が形成してある。
図4に示すように、第1板部材2aの溝部21が形成してある面と第2板部材2bとを対向させ、この2枚の板部材2とヒータ部材31とが交互に積層され、その両端にフタ部材4を設け、穴部23,31a,43に棒部材41が挿入される。棒部材41の両端は雄ネジが形成されており、その両端にナット42が締結される。積層された板部材2及びヒータ部材31は、フタ部材4に狭持され一体的に固定される。
この流体噴出装置1では、板部材2とヒータ部材31とが周期的に積層してあるので、夫々にヒータ部材31の調節温度を変化させることにより、流体噴出装置1の長手方向に沿って、流体の温度を変化させることができる。そこで、例えば加熱押出機7から押出された直後の温度の高い熱可塑性樹脂に対しては高温の流体を噴出し、熱可塑性樹脂の温度がある程度低くなる下流側に向かって流体の温度を低下させるなど、熱可塑性樹脂の状態に応じて適切に流体の温度を制御することができる。
[実施形態3]
以下に、本発明の第3の実施形態について図面を参照して説明する。上述の実施形態では、流体噴出装置1を管状樹脂フィルムの成形に適用した例を説明したが、この流体噴出装置1は、管状樹脂フィルム以外にも適用可能である。
図5に示すように、この流体噴出装置1は、例えばT−ダイ8により成形され平面状の樹脂フィルム9を冷却する際に利用可能である。この流体噴出装置1は、樹脂フィルム9に対向して設けられ、樹脂フィルム9に対して、流体として空気を噴出する。
この流体噴出装置1は、例えば四角形形状の板部材2とヒータ部材31とを積層して構成してある。流体噴出装置1の対向する1組の側面に流入部13及び噴出部12が各別に形成してあり、前記流入部13と前記噴出部12とを連通するように流路11が形成してある。流入部13から流体が供給され、この流体が流路11を流通して噴出部12から噴出される。
以下、流体噴出装置1を構成する各部材について説明する。
図6に示すように、板部材2は、第1板部材2aと第2板部材2bとから構成される。第1板部材2aは、例えば四角形状を有し、第1板部材2aの一方の面には、当該第1板部材2aの対向する一組の辺を連通するように複数の溝部21が形成してある。第2板部材2bは、第1板部材2aと同様の形状を有するが、溝部21を形成していない点で第1板部材2aとは異なる。第1板部材2a及び第2板部材2bには、棒部材41が挿入される穴部22が形成してある。
図6に示すように、ヒータ部材31は、第1板部材2a及び第2板部材2bと同様の形状を有し、棒部材41挿入用の穴部31aが形成してある。
第1板部材2a、第2板部材2b及びヒータ部材31は、上述の実施形態の場合と同様に積層され、棒部材41及びナット42により、一体的に保持され、流体噴出装置1が構成される。
[別実施形態1]
溝部21の形状は上述の実施形態に限られるものではない。溝部21のその他の形状を、流体噴出装置1を外側部材として利用する場合を例に説明する。なお、これらの溝部21の形状は、流体噴出装置1を外側部材以外に利用する場合も適用可能である。
図7に示すように、この溝部21は、板部材2の外周に連通するとともに板部材2の周方向に沿って蛇行しつつ板部材2の径方向に延在する第1部分21aと、当該第1部分21aに連通するとともに板部材2の周方向に延在する第2部分21bと、当該第2部分21bと板部材2の内周とを連通する第3部分21cとから構成してある。前記第3部分21cは、板部材2の周方向に沿って、複数形成してある。ここで、第3部分21cは、第1部分21a及び第2部分21bと比較して、その幅及び深さが小さく設定してある。
上述の溝部21が、板部材2の径方向に沿って複数(本実施形態では、4つ)形成してある。この実施形態では、溝部21同士が互いに連通しないように形成してある。つまり、板部材2の前記溝部21を形成する領域が複数の流路用小領域(本実施形態では、4つ)に区分してあり、前記流路用小領域毎に前記溝部21が形成してある。
このように構成することにより、溝部21を直線形状にする場合と比較して、流路11長を大きく確保することができる。このため、流体の温度を調節するための領域を大きくすることができるので、確実に流体の温度を調節することができる。また、第1部分21a及び第2部分21bと比較して、第3部分21cの流通抵抗が大きくなるので、流体噴出装置1の周方向における流体噴出量のバラつきを低減することができる。また、流路用小領域毎に独立して流体の流量や温度を調節することができるので、樹脂フィルムの形状に応じて、各部の温度に差が生じる樹脂フィルム等には、当該樹脂フィルムの位置毎に異なった流量や温度の流体を噴出することができる。
図8に示すように、この溝部21は、同心円状に複数形成された環状の第1部分21aと、板部材2の外周と前記第1部分21aとを連通する第2部分21bと、前記第1部分21a同士を連通する第3部分21cと、前記第1部分21aと板部材2の内周とを連通する第4部分21dとを有し、網目状形成してある。つまり一つの噴出部12に複数の流路11を連通させるように溝部21が形成してある。
このように構成することにより、特定の噴出部12に対して、複数の流路11からの流体が供給されることとなる。このため、例え夫々の流路11を流通する流体間に温度のバラつきがあった場合でも、流体の温度を均一化することができる。
図9(a)に示すように、この第1板部材2aの溝部21は、板部材2の外周に連通する第1部分21aと第1部分21aに連通し周方向に沿って、らせん状に延在する第2部分21bと、板部材2の内周に環状に連通する第3部分21cとを有する。
本実施形態において、第1部分21aが板部材2の周方向の4箇所に分配して形成してあり、夫々の第1部分21aから第2部分21bがらせん状に延在している。板部材2の穴部の付近には第3部分21cが、穴部の全周に渡って内周に連通する様に形成してあり、この第3部分21cに夫々の第2部分21bが連通している。なお、図9(b)に示すように、第3部分21cの深さは、第1部分21a及び第2部分21bの深さに比べて小さく設定してある。これにより、第3部分21cの流通抵抗が第1部分21a及び第2部分21bの流通抵抗よりも大きくなるように構成してある。
この第1板部材2aと第2板部材2bとを積層すると、第1部分21aの外周側の端部が流入部13を構成し、第3部分21cが噴出部12を構成する。この実施形態において、流体噴出装置1の外周部に4つの流入部が形成され、流体噴出装置1の内周部の全領域に亘って連続する一つの噴出部が形成される。
上述のように、溝部21を板部材2の周方向に沿って、らせん状に形成することにより、流路11の長さを大きくすることができるので、確実に流体の温度を調節することができる。
なお、上述の実施形態において、第1板部材2aにのみ溝部21を形成する例を示したが、第2板部材2bにも溝部21を形成しても良い。
また、第2板部材2bを用いず、複数の第1板部材2aの溝部21を形成した面と、溝部21を形成していない面とを対向させて流路11を構成しても良い。
また、上述の実施形態において板部材2は、例えば、当該板部材2の周方向に複数個に分割されている、当該板部材2の所定領域毎に分割されているなど上述以外の形状であっても良い。
[別実施形態2]
上述の実施形態において、温度調節機構3としてヒータ部材31を用いて、流体を暖める場合を例に説明した。しかし、温度調節機構3は、上述のものに限られず、冷却するものであっても良い。例えばペルチェ素子や冷却流体を流通させたジャケット等であってもよい。この場合、ジャケットに流通させる流体の温度を調節することにより、流路11を流通する流体の温度を調節することができる。なお、ジャケットを流通させる流体としては、例えば、空気・水・水蒸気・液体窒素など調節する温度に応じて適宜選択することができる。
[別実施形態3]
上述の実施形態において、温度調節機構3は、板部材2の所定領域毎ごとに温度調節可能に構成してもよい。つまり、温度調節機構3は、複数の温度調節用小領域に区分されて、当該温度調節用小領域毎に温度調節可能に構成されてもよい。
例えば上述の第1の実施形態及び第2の実施形態において、温度調節機構3を、径方向の温度調節用小領域に分割して構成するなど、径方向の所定領域毎に温度調節可能に構成しても良い。また、上述の第3の実施形態において、例えば、温度調節機構3を流入部13の側から流出部12の側に向けて複数の温度調節用小領域に分割して構成するなど、流路11の延在方向の所定領域毎に温度調節可能に構成してもよい。
温度調節機構3をこのように構成して、例えば流体噴出装置1の流入部13の側から噴出部12の側に向かって温度が高くなるように温度を調節することにより、流体が噴出部12の側に近接するほど膨張して体積が大きくなるので、流体を確実に噴出することができる。
また、上述の第1の実施形態及び第2の実施形態において、温度調節機構3を周方向に区分された複数の温度調節用小領域から構成してもよい。この場合、例えば、前記流路用小領域毎に前記温度調節用小領域を設けるとよい。このように構成することにより、温度調節用小領域毎に独立して流体が流通することとなる。このため、他の温度調節用小領域を流通する流体の影響を受けることが無いので、温度調節用小領域毎に流体の温度を確実に調節することができる。
また、上述の第3の実施形態において、温度調節機構3を、流路の延在方向に垂直な方向に沿った複数の温度調整用小領域から構成する等、流路11の延在方向に垂直な方向の所定領域毎に温度調節可能に構成しても良い。本実施形態のように、平面状の樹脂フィルム9に流体を噴出する場合、例えば樹脂フィルム9の端部への流体の温度を中央部の流体の温度よりも高く設定する等、流体噴出装置1の幅方向で流体の温度を変化させる必要がある場合がある。そこで、温度調節機構3をこのように構成することにより、流体噴出装置1の幅方向における流体の温度を適切に調節することができる。
また、上述の実施形態において、第1板部材2a及び第2板部材2bと温度調節機構3を交互に積層する例を示したが、例えば第1板部材2a及び第2板部材2bを複数回積層した後に温度調節機構3を積層する等上述以外の構成であってもよい。
また、上述の実施形態において、板部材2と略同じ形状の温度調節機構3を用いる例を示したが、例えば温度調節機構3を、板部材2の溝部21が形成してある面及びその裏面の他、板部材2の側面にも沿うように構成する等、上述以外の構成であってもよい。
[別実施形態4]
上述の実施形態では管状樹脂フィルム6を成形する例について説明したが、この流体噴出装置1は管状樹脂フィルム6を二軸延伸する際にも利用することができる。
管状樹脂フィルム6を二軸延伸する際には、例えば、上述の実施形態2の流体噴出装置1において板部材2径を連続的に変化させて、円錐台形状の流体噴出装置1を構成しても良い。
また、上述の実施形態において、流体として空気を噴出する場合を例に説明した。しかし、流体は空気に限定されるものではなく、例えば水・アルコール等の液体、水蒸気・窒素等の気体等、樹脂フィルムの種類等に応じて適宜選択することができる。
本発明の流体噴出装置1は、長尺状の樹脂フィルムを製造する際に利用可能である。
本発明の流体噴出装置を示す図。 流体噴出装置を構成する各部材を示す図 本願の流体噴出装置の別の実施形態を示す図 流体噴出装置を構成する各部材を示す図 本願の流体噴出装置の別の実施形態を示す図 流体噴出装置を構成する各部材を示す図 溝部の別の実施形態を示す図 溝部の別の実施形態を示す図 溝部の別の実施形態を示す図
符号の説明
1 流体噴出装置
11 流路
12 噴出部
13 流入部
2 板部材
21 溝部
3 温度調節機構

Claims (7)

  1. 長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流入部に流入した流体を、流路を介して噴出部から前記樹脂フィルムの側に噴出する流体噴出装置であって、
    前記流路となる溝部を形成した板部材を積層するとともに、前記流路を通過する流体に対して温度を調節する温度調節機構を備え
    前記温度調節機構は、前記板部材の前記溝部を形成してある面及び前記溝部が形成してある面の裏面のうち少なくとも何れか一方の面に接するように設け、
    前記板部材と前記温度調節機構とが接する面を同形状に形成してある流体噴出装置。
  2. 長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流入部に流入した流体を、流路を介して噴出部から前記樹脂フィルムの側に噴出する流体噴出装置であって、
    前記流路となる溝部を形成した板部材を積層するとともに、前記流路を通過する流体に対して温度を調節する温度調節機構を備え、
    前記溝部を形成する領域が複数の流路用小領域に区分してあり、前記流路用小領域毎に前記溝部が形成してある流体噴出装置。
  3. 長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流入部に流入した流体を、流路を介して噴出部から前記樹脂フィルムの側に噴出する流体噴出装置であって、
    前記流路となる溝部を形成した板部材を積層するとともに、前記流路を通過する流体に対して温度を調節する温度調節機構を備え、
    前記温度調節機構が複数の温度調節用小領域に区分してあり、前記温度調節用小領域毎に温度調節が可能に構成してある流体噴出装置。
  4. 前記溝部を形成する領域が複数の流路用小領域に区分してあり、前記流路用小領域毎に前記温度調節用小領域が設けてある請求項に記載の流体噴出装置。
  5. 長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流入部に流入した流体を、流路を介して噴出部から前記樹脂フィルムの側に噴出する流体噴出装置であって、
    前記流路となる溝部を形成した板部材を積層するとともに、前記流路を通過する流体に対して温度を調節する温度調節機構を備え、
    前記溝部が屈曲若しくは彎曲して形成してある流体噴出装置。
  6. 長尺状の樹脂フィルムを製造する際に、流入部に流入した流体を、流路を介して噴出部から前記樹脂フィルムの側に噴出する流体噴出装置であって、
    前記流路となる溝部を形成した板部材を積層するとともに、前記流路を通過する流体に対して温度を調節する温度調節機構を備え、
    一つの前記噴出部に複数の流路を連通させるように前記溝部が形成してある流体噴出装置。
  7. 前記流体噴出装置が円筒形状の外周面および円筒形状の内周面の少なくとも何れか一方を有しており、前記流体噴出装置が有する円筒形状の面のうち少なくとも何れか一つについて噴出部を設けてある請求項1〜の何れか一項に記載の流体噴出装置。
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