JP4957323B2 - 印刷測色制御装置、測色制御方法および測色制御プログラム - Google Patents

印刷測色制御装置、測色制御方法および測色制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、印刷測色制御装置、測色制御方法および測色制御プログラムに関する。
従来より、印刷に供する用紙の色を測色する測色機能部を設け、印刷動作に先立って用紙の色を測色機能部によって測色するプリンタ装置が知られている(特許文献1。)。
特開2001‐287407号公報
印刷機やプリンタによって用紙に印刷された画像は、例えば、プリンタのキャリブレーションなど種々の目的のために測色の対象となり得る。しかしこれまでは、かかる印刷画像を測色部で測色する場合、測色部が目的の画像を正確な位置で測色できるように、ユーザが用紙を測色部の規定位置にセットする等の必要があり、印刷画像の測色作業が煩雑かつ困難であった。
特に、用紙に印刷済みの印刷画像を、上記のような測色機能部を併せ持つプリンタに供給して測色しようとする場合、画像の位置合わせも含めて正確かつ容易に測色する術が存在しなかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、既存の印刷画像の給紙から測色までの一連の処理を正確に、かつ、ユーザの負担を極力低減して実現することが可能な印刷測色制御装置、測色制御方法および測色制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる印刷測色制御装置は、所定の画像データに基づいて画像を印刷媒体に印刷可能であり、かつ印刷媒体に印刷された画像を測色可能である。印刷測色制御装置は、印刷機能と測色機能とを併せ持っているため、印刷した画像をそのまま続けて測色することが可能である。しかし、そのように印刷処理と測色処理とを連続して行なうばかりではなく、印刷測色制御装置の測色機能を用いて、既存の印刷物を測色したいとの要望も存在する。そこで、印刷媒体セット手段は、測色対象画像が印刷されている印刷媒体を所定の用紙セット位置に配置させる。用紙セット位置は、印刷測色制御装置の所定位置に確保されている。用紙セット位置は、例えば、装置外部からユーザが印刷媒体を直接に載置できるような位置であってもよいし、装置外部からユーザが印刷媒体を載置したときの位置から印刷媒体を所定距離だけ搬送した先の位置であってもよい。次に決定手段は、上記測色対象画像の印刷媒体上での印刷位置に基づいて、測色部に測色対象画像を測色させる際の位置を決定する。そして、搬送手段が、上記決定した位置に基づいて上記用紙セット位置から印刷媒体を搬送させ、測色制御手段が、上記決定した位置に基づいて上記測色部に測色を実行させることにより測色対象画像の測色値を取得する。
本発明は、所定の画像データに基づいて画像を印刷媒体に印刷可能であり、かつ印刷媒体に印刷された画像を測色可能な印刷測色制御装置であって、測色対象画像(複数のパッチが配列されてなるチャート画像)が印刷されている印刷媒体を所定の用紙セット位置に配置させる印刷媒体セット手段と、上記用紙セット位置における印刷媒体の傾きを検知する検知手段と、上記チャート画像の印刷媒体上での印刷位置に基づいて、測色部にチャート画像における最初の測色対象となるパッチ行を測色させるために用紙セット位置から測色部に対して印刷媒体を搬送する際の搬送距離を算出する算出手段と、上記算出された搬送距離を上記検知された傾きに基づいて補正する補正手段と、上記補正された搬送距離に基づいて、上記用紙セット位置から印刷媒体を搬送させる搬送手段と、上記チャート画像の印刷媒体上での印刷位置に基づいて測色部による測色位置を決定し、当該決定した位置に基づいて上記測色部に測色を実行させることによりチャート画像の測色値を取得する測色制御手段とを備える構成としてある。
すなわち本発明によれば、測色対象画像を印刷済みの印刷媒体を用紙セット位置に供給すれば、測色部に測色対象画像を測色させる際の位置を自動的に計算し、この計算した位置に基づいて用紙セット位置からの印刷媒体の搬送および測色部による測色を実行する。従って、ユーザが任意に用意した印刷物を対象とした当該印刷物のセットから測色結果の取得までの一連の作業を、上記印刷測色制御装置を用いて、測色位置のずれを無くして正確に行なうことが可能となる。
より具体的な構成例として、上記印刷測色制御装置は、所定の入力画面を介して、少なくとも上記測色対象画像の印刷媒体上での印刷位置を直接的または間接的に示す情報を入力する位置情報取得手段を備えるとしてもよい。位置情報取得手段は、入力した印刷位置を示す情報を決定手段に提供する。かかる構成とすれば、決定手段は、測色対象画像の印刷媒体上での印刷位置を用意に取得することができる。
上記入力画面においては、測色対象画像の印刷位置を示す情報以外にも、測色対象画像が印刷されている印刷媒体のサイズや、測色対象画像の種類等、各種情報を入力可能としてもよい。また、入力画面の所定位置には、各種入力した情報に基づいて、印刷媒体の範囲と印刷媒体上での測色対象画像とを重ねてグラフィック表示する等してもよい。
更なる構成として、印刷媒体セット手段は、印刷媒体の縦幅と横幅との両方または一方を検出する。用紙セット位置に配置された印刷媒体の縦幅や横幅を検知すれば、印刷媒体のサイズが判る。そして、位置情報取得手段は、上記印刷媒体セット手段によって検出された情報に基づいて上記入力画面における表示内容および又は入力内容を制限する。例えば位置情報取得手段は、上記検出された情報から判明した印刷媒体のサイズに基づいて、入力を許容できる上記印刷位置の範囲を認識し、印刷媒体のサイズを超えるようなあり得ない印刷位置が入力された場合には、警告をしたり、上記あり得ない入力値を受け付けないようにする。また、上記検出された印刷媒体の縦幅や横幅の情報に基づいて、上記入力画面にて入力される印刷媒体のサイズを制限したり、入力画面上に表示する印刷媒体のサイズを一つに固定したりしてもよい。
ここで、用紙セット位置に配置させた印刷媒体が正規の配置方向に対して若干傾いていることも考えられる。かかる傾きを無視したまま測色部の位置を決定すると、測色する際に測色対象画像の位置と測色部の位置とにずれが生じ得る。そこで、印刷媒体セット手段は、印刷媒体の傾きを検知するとともに、決定手段は、測色部に測色対象画像を測色させる際の位置を決定するとき、当該測色させる際の位置を上記検知された傾きに基づいて補正する。かかる構成とすれば、用紙セット位置に配置させた印刷媒体が若干傾いていても、かかる傾きの影響を考慮して測色部と測色対象画像との位置をほぼ正確に合わせることができる。
印刷測色制御装置は、所定の指示情報を出力可能な指示手段と、この指示手段から入力した指示情報に応じた処理を実行する上記印刷装置とからなるとしてもよい。指示手段は、測色対象画像の印刷媒体上での印刷位置の情報を含む、印刷装置を作動させるための各種指示情報を印刷装置に出力する。ここで、指示手段は、印刷装置の専有を開始させる専有開始指示を印刷装置に出力し、かつ、専有開始指示を出力した後の所定のタイミングにて上記専有を解除させる専有解除指示を印刷装置に出力する。一方、印刷装置は、上記専有開始指示を受け付けてから所定の専有解除指示を受け付けるまでの期間においては、上記専有開始指示の出力元である指示装置からの出力のみに応じて、上記印刷媒体セット手段と決定手段と搬送手段と測色部とを作動させる。あるいは、印刷装置は、上記専有開始指示を受け付けてから所定の専有解除指示を受け付けるまでの期間においては、上記専有開始指示の出力元である指示手段からの出力のみに応じて、上記印刷媒体セット手段と検知手段と算出手段と補正手段と搬送手段と測色部とを作動させる。
上記構成によれば、印刷装置が上記指示手段以外のPCやアプリケーションソフト等の指示出力元とも接続関係にある場合でも、専有開始指示の出力から専有解除指示の出力までの期間においては上記指示手段が印刷装置を独占できる。そのため、専有開始指示と専有解除指示との間に、印刷装置の印刷媒体セット手段と決定手段と搬送手段と測色部とをそれぞれ作動させれば、他の指示出力元からの割込みを許す事無く、印刷装置を用いて、上記測色対象画像が印刷されている印刷媒体の給紙から測色結果の取得までの処理を連続して実行させることができる。
さらに印刷測色制御装置は、測色部によって取得された測色対象画像の測色値と予め備えた測色対象画像の基準色彩値とを比較し、当該比較結果に基づいて測色対象画像の色が正常であるか否かを判断する判断手段を備えるとしてもよい。当該判断を行なうことにより、理想とされる色(基準色彩値)と測色値がある程度ずれている場合には、測色対象画像の印刷に用いた印刷装置を修繕したり、印刷の基となる画像データを補正した上で測色対象画像を印刷し直したりする等、理想的な印刷結果を得るための各種処置を行うことができる。一方、理想とされる色と測色値がほぼ一致する場合には、測色対象画像が理想的な色にて印刷されていることを確認できる。
これまでは、印刷測色制御装置というカテゴリーで本発明にかかる技術的思想を説明したが、上記装置が備える各手段にそれぞれ対応した処理工程を備える方法の発明や、上記装置が備える各手段にそれぞれ対応した機能をハードウェアに実行させるプログラムの発明をも把握可能であることは言うまでも無い。さらに、上記のように印刷測色制御装置を、指示手段と印刷装置とによって構成する場合、指示手段と印刷装置とのそれぞれについても一つの発明として把握することができる。さらに、印刷測色制御装置は、印刷を実行する印刷手段や測色を実行する測色手段を一体的に含むものであってもよい。
下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)本発明の実施形態の概略構成
(2)既存印刷物の測色処理
(3)測色位置の補正
(4)プリンタの専有
(5)他の実施例
(6)まとめ
(1)本発明の実施形態の概略構成
図1は、本発明の実施形態にかかるコンピュータ10およびプリンタ20を示している。ここで、特許請求の範囲に言う印刷測色制御装置とは、コンピュータ10とプリンタ20とからなるシステムを指すこともあれば、プリンタ20単体を指すこともある。
コンピュータ10では、演算処理の中枢をなすCPU11がシステムバス10aを介してコンピュータ10全体を制御する。バス10aには、ROM12、RAM13、各種インターフェース(I/F)17a〜17cが接続され、ハードディスクドライブ(HDDRV)15を介してハードディスク(HD)14が接続されている。HD14にはオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションプログラム(APL)14a等が記憶されており、これらはCPU11によって適宜RAM13に転送され実行される。I/F17aには所定の画像データに基づいて当該データに対応する画像を表示するディスプレイ18aが接続され、I/F17bにはキーボード18bやマウス18cが接続され、プリンタI/F17cには例えばシリアルI/Fケーブルを介してプリンタ20が接続されている。
プリンタ20は、コンピュータ10によって制御される印刷装置である。本実施形態では、プリンタ20は印刷用紙への印刷機能だけでなく、印刷物を測色する測色機能をも備える。つまりプリンタ20は測色部付きプリンタである。プリンタ20では、通信I/F24、プリンタコントロールIC25、測色コントロールIC26等がバス32を介して接続されている。プリンタコントロールIC25は、CPU21、ROM22、RAM23を備え、測色コントロールIC26は、I/F26e、CPU26f、ROM26g、RAM26hを備える。通信I/F24(特定のインターフェース)はプリンタI/F17cと接続され、コンピュータ10とプリンタ20は、プリンタI/F17cおよび通信I/F24を介して双方向通信を実現する。通信I/F24はコンピュータ10から送信されるインク種類別のラスタデータを受信可能である。
プリンタコントロールIC25においては、CPU21が、ROM22に記憶された所定のソフトウェア(プリンタコントローラ)に従った処理を実行する。プリンタコントロールIC25は、主に印刷処理のための各種制御を実行するICであり、印刷ヘッド25a、ヘッド駆動部25b、キャリッジ機構25c、紙送り機構25dの各部と接続して各部を制御する。印刷ヘッド25aは、複数のインク種類に夫々対応する複数のインクカートリッジと、各インク種類に対応して設けられた複数のノズル列とからなり、インクカートリッジが充填したインクをノズル列からインク滴として吐出することで印刷用紙に画像を形成する。プリンタコントロールIC25は、ヘッド駆動部25bに対して、上記ラスタデータに対応する印加電圧データを出力する。ヘッド駆動部25bは印加電圧データから印刷ヘッド25aの各ノズル列に内蔵されたピエゾ素子への印加電圧パターン(駆動波形)を生成して出力し、印刷ヘッド25aにインク種類毎のインク滴(ドット)を吐出させる。
キャリッジ機構25cは、プリンタコントロールIC25に制御されてプリンタ20が備える図示しないガイドレールに沿って不図示のキャリッジを往復動させる駆動装置である。キャリッジには印刷ヘッド25aが搭載され、印刷ヘッド25aがガイドレールに沿って往復動(走査)する。紙送り機構25dは、プリンタコントロールIC25によって制御されることにより、不図示の紙送りローラによって印刷用紙をキャリッジの往復動方向(主走査方向)と略直交する一方の向き(紙送り方向)に所定の速度で搬送する。
なお、プリンタ20としては、サーマル式や昇華型など他の仕組みで印刷画像を形成するものや、ラインヘッド方式のプリンタを採用してもよい。
測色コントロールIC26においては、CPU26fが、ROM26gに記憶された所定のソフトウェア(測色コントローラ)に従った処理を実行する。測色コントロールIC26は、主に測色処理のための各種制御を実行するICであり、測色部26a、測色部移動機構26b、押さえ板駆動機構26c、乾燥機26dの各部と接続して各部を制御する。測色部26aは、測色対象に色検出部を向けることにより、国際照明委員会(CIE)で規定されたL***表色系(以下、「*」は省略)に基づく複数の色成分L,a,bからなる色彩値を測色値として取得可能であり、測色部26aが取得した測色値はコンピュータ10に出力される。Lab色空間はデバイスに依存しない均等色空間である。むろん、測色する色空間は、CIE規定のL***色空間、CIE規定のXYZ色空間、RGB色空間等であってもよい。
測色部移動機構26bは、測色コントロールIC26に制御されて、後述の押さえ板に沿って測色部26aを往復動させる駆動装置である。押さえ板駆動機構26cは、測色コントロールIC26の制御に基づいて、印刷用紙を押さえ板に押さえさせるための駆動装置である。乾燥機26dは、測色部26a近傍に配設され、測色コントロールIC26の制御に基づき温風を印刷用紙に対して送る処理を行い、印刷用紙の画像を強制的に乾燥させる。つまりプリンタ20によれば、印刷用紙への画像の印刷、乾燥、測色といった一連の処理を一台で行うことが可能となる。
図2は、プリンタ20を側面から簡略的に示している。
プリンタ20は、本体29の頭頂部付近に印刷用紙M(ロール紙)を収容可能であり、この印刷用紙Mを本体29前方側に形成された斜面29aに略沿わせて図中の紙送り方向に搬送する。斜面29aの所定位置にはケーシング27が設置されている。ケーシング27内には印刷ヘッド25aが収容される。印刷ヘッド25aは不図示の上記ガイドレールに沿って、図2の表面に対して垂直な方向(上記主走査方向)に移動する。また、印刷ヘッド25aにはカッター25a1が取り付けられており、カッター25a1は印刷ヘッド25aとともに往復動する。本実施形態では、上記ロール紙の代わりに、一枚一枚切断されている印刷用紙N(単票紙)を、同図に示す給紙方向からケーシング27と斜面29aとの間に差し込むことにより、この印刷用紙Nを斜面29aに略沿わせて紙送り方向に搬送することも可能である。
斜面29a上であってケーシング27よりも紙送り方向下流の所定位置には、測色乾燥ユニット28が設置されている。測色乾燥ユニット28は、内部に測色部26aおよび乾燥機26dを収容した部品であり、斜面29aの決まった位置においてケーシング27と平行となるように取り付けられる。本実施形態では、測色乾燥ユニット28は、紙送り方向の上流側に測色部26aを収容し、測色部26aよりも紙送り方向の下流側に乾燥機26dを収容している。印刷用紙M(N)は搬送される際、ケーシング27、測色乾燥ユニット28のそれぞれ下方を通過する。測色部26aは色検出部26a1を斜面29a側へ向けており、待機状態においては、測色乾燥ユニット28内の初期位置で停止している。初期位置の色検出部26a1の下には測色部26aをキャリブレーションするための白タイルが置かれている。本実施形態では、紙送り方向先(下流側)を向いた際の測色乾燥ユニット28の左右のうち左端を測色部26aの初期位置とする。
測色部26aは、測色部移動機構26bによって主走査方向に往復移動が可能である。測色部26aが移動する高さと斜面29aとの間には、図示しない押さえ板が設置されている。押さえ板は、斜面29aから所定距離だけ離間した位置において待機しており、所定のタイミングで押さえ板駆動機構26cによって駆動されることにより、測色乾燥ユニット28の下方に搬送された印刷用紙M(N)を上から押さえ付け動かないようにする。押さえ板には、主走査方向に沿って長穴が貫通して形成されており、測色部移動機構26bによって移動する測色部26aは、当該長穴を介して色検出部26a1を斜面29a上の印刷用紙M(N)に相対させることで、印刷用紙M(N)に印刷された画像を測色できる。なお、印刷用紙M(N)を搬送するプリンタ20の面は図2のような斜面でなく、水平面であってもよい。
図3は、本実施形態におけるソフトウェア間の命令体系等を示している。本実施形態では、コンピュータ10がAPL14a(指示手段)に従って、プリンタ20に画像の印刷や測色を指示可能である。この場合、各指示(専有コマンド、印刷コマンド、測色コマンド、乾燥コマンド、チャート定義コマンドなど。各コマンドについては後述する。)は全てプリンタコントロールIC25に送られプリンタコントローラによる処理対象となる。プリンタコントローラにおいては、受け付けたコマンドに応じた処理および印刷ヘッド25a、ヘッド駆動部25b、キャリッジ機構25c、紙送り機構25d各部の制御を実行し、かつ、測色コントローラに渡すべきコマンドを受取っている場合にはそのコマンドを測色コントロールIC26に送信する。測色コントローラにおいては、I/F26eを介して測色コントロールIC26が受け付けたコマンドに応じた処理および測色部26a、測色部移動機構26b、押さえ板駆動機構26c、乾燥機26d各部の制御を実行する。測色部26aによって取得された測色値は、測色コントローラによってプリンタコントローラに対して送信され、プリンタコントローラによってAPL14aに対して送信される。
(2)既存印刷物の測色処理
上述したように印刷測色制御装置は、画像の印刷、乾燥、測色といった各処理を実行するのに適した装置であるが、そのような利用態様とは別に、測色機能を利用して既存印刷物を測色することも可能である。ここで言う既存印刷物とは、プリンタ20や、プリンタ20とは別機体のプリンタや、色再現の基準機となる印刷機などによって既に印刷された印刷物であって、一枚一枚が分離した状態(単票紙)のものを言う。
以下では、印刷測色制御装置の構成を用いて実行可能な1つの処理例として、既存印刷物の測色処理について説明する。
図4は、コンピュータ10がAPL14aに基づいて実行する処理内容をフローチャートにより示している。
ステップS(以下、ステップの記載を省略。)100では、コンピュータ10は、これから実行する処理のモードの選択を受け付ける。例えば、ユーザの操作に応じて所定のモード選択用の画面をディスプレイ18aに表示し、このモード選択用の画面を介して複数のモードのうち一つのモードの選択を受け付ける。S100において選択可能なモードとしては、画像の印刷と乾燥と測色を連続して実行するモードや、画像の印刷と乾燥を連続して実行するモードや、既存印刷物の測色を実行するモード(既存印刷物測色モード)等が存在する。本実施形態では、S100において既存印刷物測色モードが選択される。
S110では、コンピュータ10はプリンタ20に対して専有開始コマンドを送信する。専有開始コマンドは上記専有コマンドの一種であり、上記S100で選択されたモードにかかる一連のジョブ(JOB)処理のためにAPL14aがプリンタ20の専有を開始することを告げるコマンドである。詳しくは後述するが、プリンタ20は専有開始コマンドの受信後においては、専有解除コマンド(専有コマンドの一種)を受信しない限りAPL14aの指示に基づく処理のみを実行する。
次にS120の処理を説明する前に、コマンドの送信を受けたプリンタ20側の処理の一部について説明する。
図5は、プリンタ20のプリンタコントロールIC25がプリンタコントローラに基づいて実行する処理の一部を示している。
コンピュータ10からプリンタ20に送信されるコマンドは通信I/F24を介してプリンタ20に入力されるとともに、全てプリンタコントロールIC25に入力されて、プリンタコントローラによる処理対象となる。プリンタコントロールIC25は、コンピュータ10からのコマンドを受信(S200)すると、S205では、上記受信したコマンドの種類を判別し、判別したコマンドの種類に応じて以後の処理を分岐する。上記S100において既存印刷物測色モードが選択されている場合には、コンピュータ10からは専有コマンドとチャート定義コマンドと測色コマンドとの何れかが送信される。そのため、同図ではこの3種のコマンド以外のコマンド(印刷コマンドや乾燥コマンド)に対応する分岐については省略している。
図6は、コンピュータ10(APL14a)から専有コマンドを受信したプリンタ20が実行する処理をフローチャートにより示している。
S300では、プリンタ20は受信した専有コマンドが専有開始コマンドと専有解除コマンドとJOB情報要求コマンドとの何れであるか判別し、判別したコマンドの種類に応じて処理を分岐する。
専有開始コマンドを受信した場合には、S305においてプリンタ20は当該専有開始コマンドを受信したI/F名(またはI/Fを一意に識別するためのIDなど)を特定の記憶領域に保存する。図1では、コンピュータ10(APL14a)との通信に用いる通信I/F24以外のI/Fの図示を省略しているが、プリンタ20は通信I/F24以外にも、APL14a以外の外部の指示出力元(PCやプログラム)との通信に対応した各種I/Fを備えているものする。プリンタ20は各I/Fに対して予め番号を割り振ってこの番号をI/F名としている。上記S200で受信した専有開始コマンドは通信I/F24を介して受信されているため、プリンタ20は通信I/F24に予め割り振っていた番号nをI/F名として特定の記憶領域に保存する。
なおプリンタ20が備えるインターフェースとは、プリンタ20に対する指示出力元とプリンタ20との一対一の関係毎に両者の間に介在して両者間の通信を実現するための手段や通信形式を言う。よって、PCをプリンタ20に接続するUSBコネクタ等のハードウェアI/Fだけでなく、指示出力元側のプログラムとプリンタ20側のプログラムとのデータのやり取りに用いられるソフトウェアI/Fも含まれる。プリンタ20が備えるTCP/IP形式に対応した1つのコネクタを介して複数のPCやプログラムと通信する場合には、各指示出力元に割り振ったIPアドレスやポートもI/Fの概念に含まれる。
S310では、プリンタ20は専有開始コマンドが備えている属性情報を所定の記憶領域に保存する。ここでいう属性情報とは、APL14aがプリンタ20に対してこれから要求しようとしている一連のJOBに対して付けられたJOB名や、上記S100で選択されたモードの種類や、ユーザ名、PCホスト名等が該当する。APL14aはかかる属性情報を専有開始コマンドに含ませ、プリンタ20に知らせる。
S315では、プリンタ20は上記受信した専有開始コマンドが、既存印刷物測色モードを指示するコマンドであるか否か判断する。この場合、属性情報に含まれているモード種類にかかる情報が既存印刷物測色モードを示しているか否かにより判断を行なう。
専有開始コマンドが既存印刷物測色モードを指示している場合には、プリンタ20は、印刷用紙が所定位置(第1セット位置)に給紙されるまで待機し(S320)、S325において給紙されたと判断した場合に、S330以降の処理に進む。
プリンタ20は上記待機中、給紙を促す画面表示等を行なうことを要求する給紙催促表示要求を、通信I/F24を介してコンピュータ10に送信することができる。コンピュータ10は、給紙催促表示要求を受信したら、ディスプレイ18aに、例えば「測色対象の印刷物をセットして下さい」等の表示を行い、ユーザに対してプリンタ20に既存印刷物を給紙することを催促する。むろん、このような催促はディスプレイ18aへの表示だけでなく、音声によって行なっても良いし、プリンタ20自身が表示用のディスプレイを備えている場合にはプリンタ20のディスプレイにおいて行なっても良い。
ユーザは、測色対象として予め用意しておいた既存印刷物を、図2に示す印刷用紙Nの給紙方向からケーシング27と斜面29aとの間に差し込む。差し込まれた用紙の先頭位置は、ケーシング27と斜面29aとの間のある決まった位置(第1セット位置)にて停止する。プリンタ20は、第1セット位置にて用紙の有無を検知するセンサを備えており、当該センサが用紙を検知した場合に、上記S325において“Yes”と判断する。S330ではプリンタ20は、既存印刷物の用紙幅を検出する。プリンタ20は第1セット位置に給紙された用紙の縦方向(紙送り方向)と横方向(主走査方向)との各幅を検出するセンサを備えており、かかるセンサによって用紙の縦横の各幅を検出する。ただし、既存印刷物の用紙幅の検出は、用紙が第1セット位置に給紙された状態以外にも、後述の第2セット位置に給紙された状態で行なっても良いし、第1セット位置から第2セット位置への用紙搬送中の所定のタイミングで行なってもよい。また、縦横何れか一方の幅だけ検出するとしてもよい。
S335ではプリンタ20は、紙送り機構25dを駆動することにより、既存印刷物の用紙の先頭位置がある決まった待機位置(第2セット位置)まで来るように搬送する。第2セット位置をどこに設定するかは自由である。既存印刷物を第2セット位置まで搬送した後は、プリンタ20は、次のコマンドが送信されて来るのを待つ。この意味で、上記第2セット位置は、特許請求の範囲に言う用紙セット位置に該当する。ただし、S335における搬送処理は必須ではなく、ユーザが既存印刷物をセットする上記第1セット位置自体を測色処理に臨む直前の用紙の待機位置としてもよい。この場合、第1セット位置が特許請求の範囲に言う用紙セット位置に該当する。
このようにプリンタ20は、専有開始コマンドを受信した場合には少なくともS305,310の処理を実行し、専有開始コマンドが既存印刷物測色モードを指示するコマンドである場合には、更にS320〜335の処理を実行する。S320〜335の処理を実現する点で、プリンタ20は印刷媒体セット手段を備えていると言える。
なお、受信した専有コマンドが専有解除コマンドかJOB情報要求コマンドである場合には、プリンタ20は、S340またはS350の処理に進むが、かかる処理については後述する。
図7は、本実施形態において測色対象とする既存印刷物の一例を示している。
同図は、予めプリンタ20によって印刷したチャート画像を示している。チャート画像は、主走査方向および紙送り方向それぞれに複数のカラーパッチPを並べてなるチャート領域とチャート領域の周囲を取り囲む印刷安定化領域とによって構成された画像であり、印刷用紙Nに印刷されている。かかる既存印刷物は、図4の処理より前に予め取得しておく。つまり、コンピュータ10は、チャート画像を表す印刷データ(ラスタデータ)を含む印刷コマンドと乾燥コマンドとをプリンタ20に送信する。すると、プリンタ20は、印刷コマンドに応じて印刷用紙M(ロール紙)にチャート画像を印刷し、次に乾燥コマンドが指示する時間に応じて印刷後のチャート画像を乾燥させ、さらに、乾燥後のチャート画像が印刷された用紙部分を、印刷用紙Mから印刷ヘッド25aに設けたカッター25a1にて切り離す。印刷用紙Mの切断は、印刷用紙Mに対しカッター25a1の刃先が到達する位置までカッター25a1を斜面29a方向に突出させた上で印刷ヘッド25a(カッター25a1)を往復動させることにより可能である。その結果、印刷用紙N(単票紙)に印刷されたチャート画像が得られる。カッター25a1は、不使用時には印刷ヘッド25aの所定部位内に収容されており、用紙を切断するときだけ外部に露出させる機構となっている。むろん、上記チャート画像は、プリンタ20とは別機体のプリンタや、上記印刷機によって印刷したものであってもよい。
図4の説明に戻る。
S120では、コンピュータ10はプリンタ20に対して既存印刷物の測色指示を行うとともに、この測色指示に応じてプリンタ20が測色した既存印刷物の測色値を取得する。ここで言う測色指示とは、基本的にはチャート定義コマンドと測色コマンドとを生成し送信する処理を言う。
図8は、S120の詳細をフローチャートにより示している。
S400では、コンピュータ10は上記用紙セット位置にセットされた既存印刷物(チャート画像)についてのチャート定義情報を生成する。チャート定義情報とは、印刷用紙上での測色対象画像の印刷位置等を定義した情報である。本実施形態では、コンピュータ10は、所定の入力画面(アプリケーション画面)をディスプレイ18aに表示し、当該アプリケーション画面を介して測色対象画像としてのチャート画像(チャート領域)の位置等の情報を入力することによりチャート定義情報を生成する。かかるS400の処理を実行する点で、コンピュータ10はその機能の一部として位置情報取得手段を提供すると言える。
図9は、アプリケーション画面の一例を示している。
アプリケーション画面18a1においては、使用するプリンタ、用紙サイズ、給紙方法、オートカット(カッター25a1による用紙の切断)の要否、用紙の上下左右端における各マージン、チャート画像の種類、チャート領域の位置(xP,yP)等の各種情報を選択または設定させるための表示を行なう。ユーザは、キーボード18b等を操作してこれら各種情報を選択または設定する。例えば、上下左右端の各マージン(図7を参照。)であれば、ユーザは過去にチャート画像を印刷したときに設定した各マージンの値を入力する。また、チャート領域の位置(xP,yP)は、チャート画像の画像領域内におけるチャート領域の開始点PSの位置を意味する。図7を参照して説明すると、xPは、チャート画像の画像領域の開始点GPと上記開始点PSとの主走査方向における差であり、yPは開始点GPと開始点PSとの紙送り方向における差である。かかるチャート領域の位置(xP,yP)についても、ユーザは過去にチャート画像を印刷したときに設定しているため、そのような設定した値を入力する。チャート領域の開始点PSとは、チャート領域の縁の点であって紙送り方向を向いたときの先頭左端の点を言い、チャート画像の画像領域の開始点GPとは、チャート画像の画像領域の縁の点であって、紙送り方向を向いたときの先頭左端の点を言う。また、以下で用紙原点と言った場合には、用紙の縁の点であって紙送り方向を向いたときの先頭左端の点を言う。
ただし、上記マージンの値やチャート領域の位置(xP,yP)など、チャート画像の印刷時に必要であった各種設定がコンピュータ10を用いて過去に行なわれている場合には、上記のようなユーザによる入力ではなく、コンピュータ10が保持している各種設定値をアプリケーション画面18a1の各表示に反映させてもよい。
チャート画像を構成するパッチの縦横サイズ(hP,wP)、チャート領域の1行あたりのパッチ数(nP)、チャート領域のパッチ行数(mL)については、チャート画像の種類毎に予め規定されているため、チャート画像の種類が選択されれば自動的に決まる。アプリケーション画面18a1では、図9に示すように、上記各情報に基づいて印刷用紙の範囲(用紙サイズ)とその中に配置されるチャート画像とを示したプレビュー表示18a11を行う。
上述したように、既存印刷物がプリンタ20に給紙されたときには、プリンタ20によって用紙の縦横の各幅が検出されている。従って、コンピュータ10は、上記アプリケーション画面18a1を表示する場合、プリンタ20から上記検出された各幅の値を入力し、この入力した各幅の値に基づいて用紙サイズを特定することができる。既存印刷物の用紙サイズを特定すれば、ユーザが既存印刷物の実際の用紙サイズとは異なる用紙サイズをアプリケーション画面18a1上で選択したときにコンピュータ10は警告表示を実行できるし、或いは、画面上での用紙サイズの表示については上記特定した用紙サイズに制限し、他の用紙サイズを選択できないようにすることもできる。さらに、入力されたチャート領域の位置(xP,yP)等の値が、上記特定した用紙サイズの範囲外の値であるなど、あり得ない値である場合にも警告を行なうことができる。
上記のようにアプリケーション画面18a1を介して得られた情報、またはチャート画像の印刷時に設定された情報に基づいて、コンピュータ10は、用紙原点を基準としたチャート領域の先頭パッチの位置(xS,yS)やチャート領域の最終パッチの位置(xE,yE)のほか、パッチの縦横サイズ(hP,wP)、チャート領域の1行あたりのパッチ数(nP)、パッチ行数(mL)等を定義したチャート定義情報を生成する。先頭パッチの位置(xS,yS)については、上端マージンと、左マージンと、チャート領域の位置(xP,yP)とによって定義できる。つまり、左マージンとxPとの和がxSであり、上端マージンとyPとの和がySである。最終パッチの位置(xE,yE)は、先頭パッチの位置(xS,yS)、縦横サイズ(hP,wP)、パッチ数(nP)、行数(mL)を適宜用いて算出する。xEは、xSとwP×nPとの和であり、yEは、ysとhP×mLとの和である。ただしコンピュータ10は、上端マージンと、左マージンと、チャート領域の位置(xP,yP)とに基づいて上記先頭パッチの位置(xS,yS)を算出するのではなく、ユーザに(xS,yS)の値を直接入力させる入力欄をアプリケーション画面18a1に設け、その入力欄を介して入力した数値を(xS,yS)として認識するとしてもよい。ユーザはチャート画像の(xS,yS)を実際に計測することが可能だからである。
図8の説明に戻る。
S410では、コンピュータ10は上記生成したチャート定義情報を含むチャート定義コマンドを生成するとともに、当該チャート定義コマンドをプリンタI/F17cを介してプリンタ20に対し送信する。
S420では、コンピュータ10は測色コマンドを生成し、これをプリンタI/F17cを介してプリンタ20に対し送信する。測色コマンドは、用紙セット位置にセットされた用紙をその測色対象部分が測色部26aの移動経路下に来るように搬送するとともに、測色対象部分を測色部26aによって測色することをプリンタ20に指示するものである。測色コマンドには、測色部26aに測色を実行させる際の各種条件、例えば、測色結果の出力形式(Lab/xyz/スペクトルなど)や、印刷用紙を挟んで測色部26aの反対側に位置する斜面29a側の色(背景色と言う。白または黒。)や、色検出部26a1の視野角(2度または10度)を指定する情報を含ませる。コンピュータ10は、かかる測色条件の設定を、APL14aに予め設定された値を使用して行なうか、またはユーザの入力操作に基づいて行う。
S430では、コンピュータ10は、プリンタ20からの測色値の送信を監視する。つまり、測色コマンドを送信した後はコンピュータ10はプリンタ20からチャート画像の測色値が送られてくるのを待つ。
S440では、コンピュータ10は、チャート画像のチャート領域を構成する全てのパッチについての測色値を受信したか否か判断し、全ての受信を完了したと判断した場合、S450では上記受信した各パッチの測色値をHD14に保存する。
次に、コンピュータ10が送信したチャート定義コマンドや測色コマンドを受信したプリンタ20側の処理について、上記図5を用いて説明する。上述したように、コンピュータ10からプリンタ20に送信されるコマンドは、通信I/F24を介して全てプリンタコントロールIC25に入力され、プリンタコントローラによる処理対象となる。
プリンタコントロールIC25は、チャート定義コマンドを受信した場合、S200,205を経て、S210において、チャート定義コマンドからチャート定義情報を抽出し、抽出したチャート定義情報を所定の記憶領域に保存する。チャート定義情報は、後述の測色処理の際に必要となる情報であるため、コンピュータ10は測色コマンドの送信に先立ってチャート定義コマンドを送信し、プリンタ20はチャート定義情報を取得しておく。
プリンタコントロールIC25は、測色コマンドを受信した場合、S200,205を経て、S215において上記チャート定義情報を読み出す。
次に、S220では、チャート画像のチャート領域を構成するパッチ行のうち測色対象とする行を1つ設定する。最初は1行目(用紙原点に最も近い行)を測色対象行として設定する。
S225では、プリンタコントロールIC25は、用紙セット位置にセットされている印刷用紙N上の測色対象行を測色部26aに測色させるために必要な、印刷用紙Nの搬送距離D1をチャート定義情報等に基づいて算出する。
図10は、用紙セット位置にセットされた印刷用紙Nと測色乾燥ユニット28等との位置関係を示している。同図では、測色乾燥ユニット28による測色範囲MRを表示している。測色範囲MRは測色部26aを主走査方向に移動させたときに測定可能な範囲であり、測色部26aは主走査方向への一度の移動で1行分のパッチを測色可能である。プリンタコントロールIC25は、搬送距離D1を式(1)によって算出する。
D1=dHM−(yH−yS)+hP/2 …(1)
dHMは、紙送り方向における印刷ヘッド25aと測色部26aの色検出部26a1との距離である。プリンタ20の製品設計上、dHMは固定値であり、プリンタ20は所定の記憶領域にdHMをデータとして予め有している。
yHは、用紙セット位置に配置された状態の用紙の先頭位置と印刷ヘッド25aとの紙送り方向における距離である。用紙セット位置に配置された用紙の先頭位置も決まっているためyHは固定値であり、プリンタ20は所定の記憶領域にyHをデータとして予め有している。当該yHは、媒体位置情報の一種である。
ySは、用紙原点とチャート領域の先頭パッチとの紙送り方向における距離であり、hPはチャート領域を構成するパッチの縦(紙送り方向)の長さであり、これらはいずれもチャート定義情報に規定されている。
S230では、プリンタコントロールIC25は上記算出した搬送距離D1の分だけ、用紙セット位置から印刷用紙Nを紙送り方向に搬送する。つまりプリンタコントロールIC25は、紙送り機構25dに指示を出して搬送距離D1に応じた分の紙送りを実行させる。かかる搬送処理の結果、印刷用紙Nは、その時点での測色対象行を構成するパッチの中心位置と測色部26aの色検出部26a1の位置とが紙送り方向において一致した状態で、測色乾燥ユニット28の下に位置することとなる。
S235では、プリンタコントロールIC25は測色コマンドを測色コントロールIC26に送信する。この場合、プリンタコントロールIC25はチャート定義情報とともに測色コマンドを送信する。この結果、測色コントロールIC26の側で測色コマンドに応じた処理を行うことが可能となる。
S240では、プリンタコントロールIC25は、測色コントロールIC26から送信される測色値を受信し、S245では上記受信した測色値を所定の記憶領域に保存する。
S250では、プリンタコントロールIC25は、チャート画像のチャート領域を構成する全てのパッチ行について測色値の保存を終了したか否か判断し、未処理のパッチ行がある場合にはS220に戻り、測色対象行を1行更新して設定し、S245までの処理を繰り返す。パッチの行数mLはチャート定義情報に規定されている。チャート領域の2行目以降の測色はパッチの縦の長さ分だけ用紙を搬送すればよいので、測色対象行がチャート領域の2行目以降であるときには、搬送距離D1=hPと設定する。一方、全ての行について測色値の保存を終了した場合にはプリンタコントロールIC25は、チャート画像のチャート領域を構成する全てのパッチの測色値を通信I/F24を介してコンピュータ10に送信する(S255)。
図11は、プリンタコントロールIC25から送信されたコマンドに応じて、測色コントロールIC26が実行する処理をフローチャートにより示している。
測色コントロールIC26は、測色部26aだけでなく乾燥機26dに対する制御をも担う。そのため、選択されたモードによっては、プリンタ10から送信された強制乾燥コマンド(乾燥コマンドの一種であり、乾燥機26dを駆動させて印刷物を強制的に乾燥させることを指示するコマンド。)を、プリンタコントロールIC25を介して受け取ることがある。しかし、本実施形態のように既存印刷物測色モードが選択されている状況においては、コンピュータ10から乾燥コマンドが送信されることはない。そこで図11では、測色コントロールIC26が実行する処理のうち、測色コマンドに応じて実行する処理のみ示し、強制乾燥コマンドに応じて実行する処理は省略している。
S500において、測色コントロールIC26は、押さえ板駆動機構26cに指示を出して押さえ板を降下させて、測色乾燥ユニット28下の印刷用紙Nを押さえさせる。
S505では、測色コントロールIC26は測色部26aにキャリブレーションを実行させる。本実施形態では、初期位置に待機する測色部26aの色検出部26a1と相対する位置に、完全白色板としての白タイルを設置しており、測色処理を開始するにあたってまず測色部26aに当該白タイルを測色させる。測色部26aは、白タイルの測色結果と予めデータとして備えている当該白タイルの測色結果の基準値とを比較して両値の差異を取得し、この差異に基づいて測色部26aは測色結果に対する補正値を生成する。以降、測色部26aは測色によって取得した測色値を当該補正値によって補正した上で、測色コントロールIC26に出力することになる。
S510では、測色コントロールIC26は、チャート定義情報等に基づいて測色部26aの移動距離を算出する。ここで言う移動距離とは、測色部26aの初期位置からチャート領域の測色開始位置(先頭パッチの中央)までの移動距離D2と、1行分のパッチを測色するために必要な移動距離D3を意味する。移動距離D2は式(2)によって算出する。
D2=xS+x0−dxM+wP/2 …(2)
x0は、図10に示すように、プリンタ20のメカ原点から用紙原点までの主走査方向における距離を表している。プリンタ20は、機体の特定位置をメカ原点として予め定めている。プリンタ20は、例えば、印刷用紙Nが用紙セット位置にセットされたときに所定のセンサによって用紙原点を検出するとともに、メカ原点から用紙原点までの主走査方向における距離x0を計算し、所定の記憶領域にデータとして保存しておく。距離x0は、媒体位置情報の一種である。
dxMは、メカ原点から測色部26a(色検出部26a1)の初期位置までの主走査往路方向を正とした場合の距離を表している。測色乾燥ユニット28の取付位置はプリンタ20の設計上決まっているため、メカ原点と測色部26aの初期位置との距離も固定値である。プリンタ20は固定値としてのdxMをデータとして有している。なお図10の例では、色検出部26a1の初期位置はメカ原点よりマイナス位置にあるため、dxMは負の値となる。xSは、用紙原点とチャート領域の先頭パッチとの主走査方向における距離であり、wPはチャート領域を構成するパッチの横(主走査方向)の長さであり、これらはいずれもチャート定義情報に規定されている。
一方、移動距離D3は式(3)
D3=xE−xS …(3)
によって算出できる。
なお本実施形態において使用した上記各式については、計算結果の意味するところが同じならば他の式を代わりに使用しても良い。また上記のように、測色対象画像の印刷媒体上での印刷位置などを定義したチャート定義情報等に基づいて、印刷用紙Nの搬送距離と測色部26aの移動距離とを算出する点で、プリンタ20は、特許請求の範囲に言う決定手段を備えていると言える。
S515では、測色コントロールIC26は測色部移動機構26bに指示を出し、移動距離D2の分だけ、測色部26aを初期位置から主走査往路方向に向けて移動させる。
S520では、測色コントロールIC26は、測色部26aに対して測色を開始することを指示する開始コマンドを送信し、測色部26aにチャート領域の1行分の測色を開始させる。このとき同時に、測色部移動機構26bに対して、移動距離D3の分だけ測色部26aを主走査往路方向に移動させることを指示する。上記開始コマンドには、測色コマンドが指定している測色のための各種条件(測色結果の出力形式(Lab)や、印刷用紙Mの背景色や、色検出部26a1の視野角、測色周期などの条件。)を含むものとし、かかる各種条件も測色部26aに対して指示する。測色周期は測色部移動機構26bによって測色部26aが1パッチ幅wPを通過する時間であり、測色部26aの移動速度とパッチ幅wPから計算される。
S525では、測色部26aは指定された測色周期で測色値を順次取得する。測色部26aは測色部移動機構26bによって定速移動を行っているので、上記測色周期に従って測色を行なうことで、1行分のチャート領域を構成する各パッチの位置と測色のタイミングとが一対一で合い、各パッチの測色値を得ることが可能になる。
S530では、測色コントロールIC26は測色部26aに1行分の全パッチを測色させたか否か判断する。当該判断は、例えば測色部移動機構26bから、測色部26aの移動距離D3分の移動を終えたことを知らせる信号を受けることによって可能である。測色部26aに1行分の全パッチを測色させたと判断した場合には、測色コントロールIC26は、測色部26aに測色した測色値を出力させ、これを所定の記録領域に保存する(S535)。
S540では、測色コントロールIC26は測色部移動機構26bに指示を出して測色部26aを初期位置に移動させ、S545では、押さえ板駆動機構26cに指示を出して押さえ板を上昇させる。そしてS550では、測色コントロールIC26は、上記保存したチャート領域の1行分の全パッチの測色値を、プリンタコントロールIC25に対して送信する。上述したようにプリンタコントロールIC25の側では、S240において、測色コントロールIC26から送信される認証チャートの測色値を受信する。上記のように、搬送距離D1に基づいて印刷用紙Nを搬送し、また、移動距離D2,D3に基づいて測色部26aを移動させるとともに測色部26aにより測色を実行させる点で、プリンタ20は、搬送手段と測色制御手段とを備えていると言える。
このように、コンピュータ10は、既存印刷物としてのチャート画像の全パッチの測色値を取得したら、S130(図4を参照)において、プリンタ20に対して専有解除コマンドを送信し、既存印刷物測色モードにかかる処理を終了する。
(3)測色位置の補正
ここで、プリンタ20に給紙された既存印刷物は、用紙セット位置に配置されたときに正確に紙送り方向を向いていることが理想であるが、実際には、紙送り方向に対して若干の傾きをもって配置されることもあり得る。かかる傾きが生じている場合、上記式(1)にて算出した搬送距離D1に応じて印刷用紙Nを搬送し、搬送後の印刷用紙Nの上で測色部26aを主走査方向に移動させても、測色対象行を構成する各パッチの上を正確に測色部26aが通過しない事態となり得る。そこでプリンタ20は、上記用紙セット位置における印刷用紙Nの傾きを検知し、この傾きの程度に応じて、測色部26aと印刷用紙Nとの位置関係を補正するとしてもよい。
図17は、用紙セット位置において印刷用紙Nの傾きを検知する様子を示している。
同図では、紙送り方向に対して垂直な2点鎖線の位置によって用紙セット位置を示している。印刷用紙Nの傾きが0の場合は、印刷用紙Nの先端(用紙先頭)の直線が上記2点差線と一致する。しかし傾きが生じている場合には、印刷用紙Nの先端の右端と左端との一方が上記2点鎖線よりも紙送り方向の上流側に位置することとなる。なお、印刷用紙Nの先端の右端と左端との何れもが上記2点鎖線上に到達していない状態は、図6のS320における待機中やS335の搬送中に該当する。本実施形態では、プリンタ20は所定の紙検知用のセンサを用いて、紙送り方向における用紙セット位置と印刷用紙Nの先端との距離を、用紙セット位置上の2箇所に関して計測する。同図では、上記2点鎖線上にて所定距離(W)だけ離れた2箇所について、それぞれ印刷用紙Nの先端との距離を計測した場合を示しており、2箇所のうち紙送り方向を向いたときの左側箇所で計測した距離をDL、紙送り方向を向いたときの右側箇所で計測した距離をDRと表している。DLおよびDRを計測するタイミングは、図6のS325の後あるいはS335の後などが適当である。
本実施形態では、上記式(1)に従って算出した搬送距離D1を、上記DLとDRとの差に応じて補正する(S255)。
具体的には、まずプリンタ20はDLとDRとの差分ΔDを求める。次に、W:ΔDの比と、上記チャート領域のパッチ行の主走査方向における長さ(wP×nP)とに基づいて、1つのパッチ行についての右端と左端とのずれ量ΔPを求める。同図では、1つのパッチ行(1行目のパッチ行)を図示している。ずれ量ΔPとは、同図に示すように、1つのパッチ行の左端の位置と右端の位置との紙送り方向におけるずれであり、印刷用紙Nの傾きが0であれば、ずれ量ΔPも0である。ここで、印刷用紙Nの傾きが非常に小さいものと想定すれば、
W:ΔD≒(wP×nP):ΔP …(4)
の関係が成り立つ。よって、上記関係式(4)に従ってずれ量ΔPを求める。
次に、プリンタ20は、上記ずれ量ΔPを2で割った値(ΔP/2)を、上記式(1)に従って算出した搬送距離D1に対する補正量とするとともに、上記DLとDRとの大小関係に応じて、搬送距離D1を補正量ΔP/2によって補正する。
図18(a)は、DL<DRである場合の、チャート領域の1行目と色検出部26a1との相対的な位置関係を示している。DL<DRである場合、印刷用紙Nは、紙送り方向を見たときの右端が左端よりも若干後退した状態で測色部26a下に搬送される。上記式(1)に従えば、印刷用紙Nは、1行目の左端のパッチ(先頭パッチ)の中心位置上を色検出部26a1が通過する位置に搬送される。よって、同図(a)に示すように印刷用紙Nが傾いている場合に、上記式(1)のみに従って印刷用紙Nの搬送距離を決定すると、色検出部26a1の移動経路は同図(a)の線L1のようになる。かかる移動経路では、色検出部26a1が用紙の右側に移動するに連れて、測色すべきパッチの位置が色検出部26a1から見て紙送り方向の上流側に徐々にずれてしまい、各パッチを正確に測色できない。そこで、DL<DRである場合には、上記式(1)に従って算出した搬送距離D1に上記補正量ΔP/2を加算し、新たな搬送距離D1´を得る。つまり、印刷用紙Nの搬送距離をΔP/2だけ増やす。そしてS230では、プリンタ20は搬送距離D1´に応じて用紙セット位置から印刷用紙Nを紙送り方向に搬送する。その結果、色検出部26a1は、先頭パッチの中心位置と右端のパッチの中心位置との略真ん中を通過するようになり(線L2を参照)、1行を構成する各パッチをいずれも適切に測色することが可能となる。
一方、図18(b)は、DL>DRである場合の、チャート領域の1行目と色検出部26a1との相対的な位置関係を示している。この場合、印刷用紙Nは、紙送り方向を見たときの左端が右端よりも若干後退した状態で測色部26a下に搬送される。同図(b)に示すように印刷用紙Nが傾いている場合に、上記式(1)のみに従って印刷用紙Nの搬送距離を決定すると、色検出部26a1の移動経路は同図(b)の線L3のようになる。かかる移動経路では、色検出部26a1が用紙の右側に移動するに連れて、測色すべきパッチの位置が色検出部26a1から見て紙送り方向の下流側に徐々にずれてしまい、各パッチを正確に測色できない。そこで、DL>DRである場合には、上記式(1)に従って算出した搬送距離D1から上記補正量ΔP/2を減算し、新たな搬送距離D1”を得る。そしてS230では、プリンタ20は搬送距離D1”に応じて用紙セット位置から印刷用紙Nを紙送り方向に搬送する。その結果、色検出部26a1の移動経路は、先頭パッチの中心位置と右端のパッチの中心位置との略真ん中を通過する経路となり(線L4を参照)、1行を構成する各パッチをいずれも適切に測色することが可能となる。
なお図18(a)(b)では、便宜上、色検出部26a1の移動位置を紙送り方向においてずらして描いているが、実際には、色検出部26a1の紙送り方向における位置は一定であり、パッチの位置が紙送り方向において変化する。
上述した印刷用紙Nの傾きに基づく印刷用紙Nの搬送量の補正は、あくまで一例である。例えば、色検出部26a1の主走査方向における移動位置毎に印刷用紙Nの搬送量を変えるなど、より細かい補正を行うことも可能である。
なお、印刷用紙Nの傾きがあまりにも大きい場合には上記のような搬送距離の補正を行っても各行のパッチを全て正確に測色することは難しい。よって、プリンタ20は、上記求めたDLとDRとの差ΔDが所定のしきい値より大きい場合には、その旨をコンピュータ10に通知し、印刷用紙Nが傾いている旨の警告表示や警告音声出力等をコンピュータ10に実行させるとしてもよい。あるいは、プリンタ20自身が表示用のディスプレイを備える場合にはプリンタ20自身のディスプレイにおいて上記警告表示を行なっても良い。
(4)プリンタの専有
次に、図6等を用いて専有コマンドによるプリンタの制御について説明する。
プリンタ20は、受信した専有コマンドが専有解除コマンドである場合には、上記S305にて特定の記憶領域に保存していたI/F名を消去する(S340)。かかる消去後プリンタ20は、上記消去したI/F名にかかるI/F(通信I/F24)を介して専有開始コマンドの受信から専有解除コマンドの受信の間に受けたコマンド(専有開始コマンドを含む)に応じて実行した処理の内容を記したJOB情報を、所定の記憶領域に保存する(S345)。JOB情報とは、例えば既存印刷物測色モードが選択されていた場合には、既存印刷物の給紙から測色の完了までに要した時間や、測色した用紙の枚数、インク使用量、認証結果の内容(認証結果の内容については後述する。)などが該当する。JOB情報はS310で保存したJOB名と対応付けて保存しておいてもよい。
図12は、外部からの送信に対するプリンタ20側のコマンド受信処理の内容をフローチャートにより示している。このコマンド受信処理は、図5のS200において実行する処理である。
プリンタ20は、上記特定の記憶領域にI/F名が保存されているか否かを常時判断しており(S900)、保存されている場合には当該保存されているI/F名にかかるI/Fを受信I/Fとして指定し(S970)、この指定したI/Fだけからコマンドを受信する(S980)。すなわち、プリンタ20はいずれかの指示出力元から専有開始コマンドを受信した後は、当該専用開始コマンドを受信したI/F名を保存するとともにこの保存にかかるI/Fのみを用いて外部からコマンドを受信する。このようなI/Fの限定は、上記保存にかかるI/Fを介して専有解除コマンドを受信し、上記特定の記憶領域からI/F名を消去しない限り継続する。
このようにAPL14aは、プリンタ20に専有開始コマンドを送信(S110)してから専有解除コマンドを送信(S130)するまでの期間は確実にプリンタ20を独占できる。従って、測色対象としての既存印刷物のプリンタ20への給紙から測色完了までの全処理を、プリンタ20が接続する他の指示出力元からの割込みを許すこと無く、連続的に実行させることが可能となる。
S900で“No”の判断をした場合、つまり何れの指示出力元からも専有開始コマンドを受信していない状況では、プリンタ20は何れのI/Fからも先着順にてコマンドを受信可能である。具体的にはプリンタ20は、状態チェックの対象のI/Fを番号が1番のI/Fに設定し(S910)、設定したI/Fについて状態をチェックし(S920)、外部からのデータを受信している状態であると判断した場合(S930においてYes)には、その受信中のI/Fを受信用I/Fに指定し(S960)、この指定したI/Fを介して外部からのコマンドを受け付ける。一方、S930の判断において“No”である場合は、1番から始まる全てのI/Fについて一通り状態チェックを完了したか判断し(S940)、未完了である場合にはチェック対象のI/F番号の設定を1つカウントアップした上で(S950)、S920に戻り、一通りチェックを完了している場合(S940においてYes)にはS910に戻り、番号が1番のI/Fから状態チェックを繰り返す。
図6の説明に戻る。プリンタ20はJOB情報要求コマンドを受信した場合、S350において、当該要求コマンドによって要求されているJOB情報を要求元に対して送信する。JOB情報要求コマンドは要求するJOB情報のJOB名を特定したものとする。プリンタ20の側では、受信したJOB情報要求コマンドが特定するJOB名に対応付けて記憶領域に保存してあるJOB情報を抽出し、この抽出したJOB情報を、コンピュータ10に対して送信する。その結果、コンピュータ10の側では、ある既存印刷物についてのJOB情報を取得することが可能となる。
なお、APL14aが専有開始コマンドを送信した後、種々の要因によってコンピュータ10やAPL14aにエラーが発生し、APL14aが専有解除コマンドをプリンタ20に送信できない事態も考えられる。そこで、プリンタ20は、専有開始コマンドを受信した後、所定の時間(例えば、既存印刷物についての測色を終えるために充分な時間として設定された時間)が経過した場合には、リセット信号を自ら生成するとしてもよい。当該リセット信号を生成した場合には、プリンタ20は、専有解除コマンドを受信した場合と同様の状況であるとみなし、上記特定の記憶領域に保存していたI/F名を消去する。また、プリンタ20は、上記所定の時間の経過に基づく判断に加え或いは代えて、専有開始コマンドを受信した後にユーザから所定の操作をされた場合に上記リセット信号を生成して上記特定の記憶領域に保存していたI/F名を消去するとしてもよい。かかる構成とすることで、一つの指示出力元によってプリンタ20が不当に専有され続けることを防止できる。また、ユーザが所望したタイミングにて容易にAPL14aによるプリンタ20の専有状態を解くことができる。
(5)他の実施例
プリンタ20によって測色する既存印刷物は図7に示したようなチャート画像に限られない。
図13は、既存印刷物の他の例を示している。この既存印刷物は、任意の画像(被認証画像と呼ぶ。)と、複数のカラーパッチPを並べてなるチャート(認証チャートと呼ぶ。)とを合成した画像(合成画像)を一枚の印刷用紙Nに印刷したものであり、かかる合成画像は、例えばプリンタ20によって、図4の処理より前に印刷しておく。
上記図7に示したチャート画像の代わりに、上記合成画像が印刷された印刷用紙Nをプリンタ20に給紙し測色する場合について説明する。合成画像においては、その認証チャートが測色対象画像となる。
図14は、コンピュータ10がAPL14aに基づいて実行する処理内容をフローチャートにより示している。S600,610,680の処理は、図4のS100,110,130と同様であるので説明を省略する。また、S620において実行する処理の詳細も図8に示した処理と基本的には同様である。ただし、当該他の実施例では、S400において、印刷用紙上の認証チャートの印刷位置等を定義したチャート定義情報を生成する。
この場合でもコンピュータ10は、図15に示すような所定の入力画面(アプリケーション画面18a2)をディスプレイ18aに表示し、当該画面を介して、使用するプリンタ、ページ数(プリンタ20に給紙された用紙の枚数)、用紙サイズ、給紙方法、用紙の上下左右端における各マージン、認証チャートの種類、認証チャートの位置(xP,yP)等の各種情報を入力する。例えば、上下左右端の各マージン(図13を参照。)であれば、ユーザは過去に合成画像を印刷するときに設定した各マージンの値を入力する。また、認証チャート領域の位置(xP,yP)は、合成画像の画像領域内における認証チャートの開始点PSの位置を意味する。図13を参照して説明すると、xPは、合成画像の画像領域の開始点GPと開始点PSとの主走査方向における差であり、yPは開始点GPと開始点PSとの紙送り方向における差である。かかる認証チャートの位置(xP,yP)についても、ユーザは過去に合成画像を印刷するときに設定しているため、そのような設定した値を入力する。アプリケーション画面18a2では、図15に示すように、上記各情報に基づいて印刷用紙の範囲(用紙サイズ)とその中に配置される合成画像のうち少なくとも認証チャートとを示したプレビュー表示18a21を行う。
むろん、上記マージンの値や認証チャートの位置(xP,yP)など、合成画像の印刷時に必要であった各種設定がコンピュータ10を用いて過去に行なわれている場合には、ユーザによる入力ではなく、コンピュータ10が保持している各種設定値をアプリケーション画面18a2の各表示に反映させてもよい。認証チャートを構成するパッチの縦横サイズ(hP,wP)、チャート領域の1行あたりのパッチ数(nP)、パッチ行数(mL)については、認証チャートの種類毎に予め規定されているため、認証チャートの種類が選択されれば自動的に決まる。
上記のようにアプリケーション画面18a2を介して得られた情報または、合成画像の印刷時に設定された情報に基づいて、コンピュータ10は、用紙原点を基準とした認証チャートの先頭パッチの位置(xS,yS)および認証チャートの最終パッチの位置(xE,yE)のほか、パッチの縦横サイズ(hP,wP)、チャート領域の1行あたりのパッチ数(nP)、パッチ行数(mL)等を定義したチャート定義情報を上述したように生成する。ただしコンピュータ10は、上端マージンと、左マージンと、認証チャートの位置(xP,yP)とに基づいて先頭パッチの位置(xS,yS)を算出するのではなく、ユーザに(xS,yS)の値を直接入力させる入力欄を画面上に設け、その入力欄を介して入力した数値を(xS,yS)として認識するとしてもよい。ユーザは認証チャートの(xS,yS)を実際に計測することが可能だからである。
コンピュータ10は、上記のように生成したチャート定義情報を含むチャート定義コマンドと、測色コマンドとをプリンタ20に送信する(図8のS400〜S420)。チャート定義コマンドおよび測色コマンドを受信したプリンタ20は、印刷用紙Nに印刷された合成画像のうち認証チャートの部分を測色し、認証チャートのパッチの測色値をコンピュータ10に送信する。その結果、コンピュータ10は、一枚の合成画像中の認証チャートを構成する全パッチの測色値を取得することができる(S450)。
さらにコンピュータ10は、取得した測色値を用いて以下のような認証処理を行うことができる。
S630では、コンピュータ10は、上記S620でプリンタ20から取得した認証チャートの各パッチの測色値について、それぞれ基準色彩値(Lab値)14fとの色差ΔEを算出するとともに、これら算出した各パッチについての色差ΔEの平均値(平均色差ΔEav)を算出する。コンピュータ10は、認証チャートを構成する各パッチについての理想的な色彩値を予め基準色彩値14fというデータとしてHD14に記憶しているため、HD14から基準色彩値14fを読み出して、対応するパッチの測色値と対比する。
基準色彩値14fは、上記印刷機によって印刷された認証チャートをプリンタ20によって測色して得られたデータである。
S640では、コンピュータ10は、上記算出した各パッチについての色差ΔEおよび色差ΔEavについて評価を行うことで、上記合成画像における被認証画像が理想的な色で印刷されているか否か判断する。具体的には、各パッチの色差ΔEの中の最大値(最大色差ΔEmax)が所定の目標値(色差)以下であるか判断するとともに、平均色差ΔEavが所定の目標値(色差)以下であるか判断する。最大色差ΔEmaxとの比較に用いる目標値としては、例えば、色差ΔE=8.0といった数値が考えられ、平均色差ΔEavとの比較に用いる目標値としては、例えば、色差ΔE=3.0といった数値が考えられる。最大色差ΔEmax、平均色差ΔEavのいずれもが目標値以下である場合には、認証チャートとともに印刷されている被認証画像の色も正常であるとみなし、S650に進む。一方、最大色差ΔEmax、平均色差ΔEavのいずれか一方あるいは両方が目標値を越えている場合には、被認証画像の色も異常であるとみなしS660に進む。なお、色差ΔEの算出には、CIE1976、CIE1994、CIE2000の各色差式など、いずれを用いるとしてもよい。
S650では、コンピュータ10は、合成画像の画像領域内の所定位置に印刷結果が正常であった旨を示す認証結果を印刷することを、プリンタ20に対して指示する。
認証結果の印刷指示を受けたプリンタ20は、紙送り機構25dを制御することにより、上記認証結果を印刷すべき合成画像の画像領域内の所定位置が、印刷ヘッド25aの位置に合うように、印刷用紙Nを紙送り方向とは逆方向に搬送(バックフィードと言う。)する。そして、かかるバックフィード後、プリンタ20は、合成画像の画像領域内の所定位置に、例えば“認証済み 平均ΔE=○○ 最大ΔE=○○”等といった認証結果(○○の中は、上記平均色差ΔEav、最大色差ΔEmaxが入る。)を印刷する。
図16は、S650の印刷指示に応じてプリンタ20が印刷した認証結果の例を示している。
一方、S660では、コンピュータ10は、合成画像の画像領域内の所定位置に印刷結果が異常であった旨を示す認証結果を印刷することを、プリンタ20に対して指示する。コンピュータ10は例えば、プリンタ20に“認証不可 平均ΔE=○○ 最大ΔE=○○”という認証結果を印刷させる。S670では、コンピュータ10は、上記アプリケーション画面18a2で設定された全ページ数分の認証結果の印刷が終わったか否か判断し、未処理のページが残っている場合には、S620に戻り再び測色コマンドをプリンタ20に送信する。なお2回目以降のS620ではチャート定義コマンドを送信する必要はない。このように図14の処理によれば、コンピュータ10は、印刷用紙Nに被認証画像とともに印刷されている認証チャートのパッチの測色値の取得と、取得した測色値に基づく認証処理と、認証結果の印刷用紙Nへの印刷処理とを、複数枚の印刷用紙Nを対象としてプリンタ20を専有しながら連続して行うことができる。コンピュータ10は、S630〜660の処理を実行可能な点で、特許請求の範囲に言う判断手段を備えていると言える。
コンピュータ10は、認証チャートの測色結果から被認証画像の色が異常であると判断した合成画像については、過去にその合成画像を印刷したプリンタ(例えば、プリンタ20)を制御することにより再び合成画像を印刷させ、その印刷後の合成画像の認証チャートをプリンタ20で測色し、認証チャートの測色結果を再度評価するとしてもよい。かかる処理は、正当な認証結果が得られるまで繰り返すことができる。また、コンピュータ10は、過去に合成画像を印刷したプリンタに再度合成画像を印刷させる場合には、その印刷前に、印刷ヘッドのノズルのクリーニング処理等の所定の回復動作を指示して実行させるとしてもよい。
(6)まとめ
このように本実施例によれば、測色機能を備えたプリンタ20に対して、既存印刷物を給紙するとともに、プリンタ20に各種指示を出すアプリケーションによってプリンタ20にチャート定義コマンドおよび測色コマンドを出力すると、プリンタ20は、チャート定義コマンドに定義された印刷用紙上における測色対象画像の位置等の情報を用いて印刷用紙の搬送距離を自動的に計算し、この計算した距離に応じて測色部26aに対して印刷用紙を搬送し、かつ、チャート定義コマンドに定義された測色対象画像の位置等の情報に基づいて測色部26aの移動距離を計算し、当該計算した移動距離に応じて測色部26aを移動させながら測色処理を実行する。つまりユーザは、任意の既存印刷物をプリンタ20に給紙し、所定のアプリケーション画面にて入力をするだけで、後は自動的にプリンタ20によって既存印刷物の測色値を取得することができる。また、給紙から測色値取得までの一連の作業中においては、コンピュータ10のAPL14aがプリンタ20を専有しているため、他の指示出力元からの割込みで上記一連の作業が中断してしまうことも無い。
また、プリンタ20で印刷した印刷物の他、プリンタ20とは別機のプリンタや、色再現の基準機となる印刷機によって印刷した印刷物など、あらゆる測色対象物を一つのプリンタ20によって測色できるようになった。その結果、各既存印刷物から取得した測色値を基に印刷結果の評価を行なう際に、従来存在した測色手段の違いによる測色結果の微妙なずれというものを考慮する必要がなくなり、上記認証処理を始めとした各既存印刷物の色に対する各種評価の信頼性が向上する。
コンピュータおよびプリンタの概略的ブロック図。 プリンタの外観側面図。 ソフトウェア間の命令体系等を示す図。 APLに基づきコンピュータが実行する処理を示すフローチャート。 プリンタコントロールICが実行する処理の一部を示すフローチャート。 専有コマンドを受けてプリンタが実行する処理を示すフローチャート。 既存印刷物の一例を示した図。 測色指示および測色値の取得処理の詳細を示すフローチャート。 アプリケーション画面の一例を示す図。 印刷用紙の搬送距離および測色部の移動距離を説明する図。 測色コントロールICが実行する処理を示すフローチャート。 プリンタのコマンド受信処理を示すフローチャート。 既存印刷物の他の例を示した図。 APLに基づきコンピュータが実行する処理を示すフローチャート。 アプリケーション画面の他の例を示す図。 認証結果印刷後の合成画像を示す図。 用紙セット位置にて印刷用紙の傾きを検知する様子を示した図。 パッチ行と色検出部の移動位置との相対的な位置関係を示した図。
符号の説明
10…コンピュータ、14a…APL、14f…基準色彩値、17a,17b,17c…I/F、18a1,18a2…アプリケーション画面、20…プリンタ、24…通信I/F、25…プリンタコントロールIC、25a…印刷ヘッド、25a1…カッター、25b…ヘッド駆動部、25c…キャリッジ機構、25d…紙送り機構、26…測色コントロールIC、26a…測色部、26b…測色部移動機構、26c…押さえ板駆動機構、26d…乾燥機、26a1…色検出部、28…測色乾燥ユニット

Claims (7)

  1. 所定の画像データに基づいて画像を印刷媒体に印刷可能であり、かつ印刷媒体に印刷された画像を測色可能な印刷測色制御装置であって、
    複数のパッチが配列されてなるチャート画像が印刷されている印刷媒体を所定の用紙セット位置に配置させる印刷媒体セット手段と、
    上記用紙セット位置における印刷媒体の傾きを検知する検知手段と、
    上記チャート画像の印刷媒体上での印刷位置に基づいて、測色部にチャート画像における最初の測色対象となるパッチ行を測色させるために用紙セット位置から測色部に対して印刷媒体を搬送する際の搬送距離を算出する算出手段と、
    上記算出された搬送距離を上記検知された傾きに基づいて補正する補正手段と、
    上記補正された搬送距離に基づいて、上記用紙セット位置から印刷媒体を搬送させる搬送手段と、
    上記チャート画像の印刷媒体上での印刷位置に基づいて測色部による測色位置を決定し、当該決定した位置に基づいて上記測色部に測色を実行させることによりチャート画像の測色値を取得する測色制御手段とを備えることを特徴とする印刷測色制御装置。
  2. 所定の入力画面を介して、少なくとも上記チャート画像の印刷媒体上での印刷位置を直接的または間接的に示す情報を入力する位置情報取得手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の印刷測色制御装置。
  3. 上記印刷媒体セット手段は、印刷媒体の縦幅と横幅との両方または一方を検出し、上記位置情報取得手段は、上記印刷媒体セット手段によって検出された情報に基づいて上記入力画面における表示内容および又は入力内容を制限することを特徴とする請求項2に記載の印刷測色制御装置。
  4. 上記チャート画像の印刷位置の情報を含む、印刷装置を作動させるための所定の指示情報を出力可能な指示手段と、この指示手段から入力した指示情報に応じた処理を実行する上記印刷装置とからなり、
    上記指示手段は、上記印刷装置の専有を開始させる専有開始指示を印刷装置に出力し、かつ、専有開始指示を出力した後の所定のタイミングにて上記専有を解除させる専有解除指示を印刷装置に出力し、
    上記印刷装置は、上記専有開始指示を受け付けてから所定の専有解除指示を受け付けるまでの期間においては、上記専有開始指示の出力元である指示手段からの出力のみに応じて上記印刷媒体セット手段と検知手段と算出手段と補正手段と搬送手段と測色部とを作動させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷測色制御装置。
  5. 上記測色部によって取得されたチャート画像の測色値と予め備えたチャート画像の基準色彩値とを比較し、当該比較結果に基づいて上記チャート画像の色が正常であるか否かを判断する判断手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印刷測色制御装置。
  6. 所定の画像データに基づいて画像を印刷媒体に印刷可能であり、かつ印刷媒体に印刷された画像を測色可能な装置を用いた測色制御方法であって、
    複数のパッチが配列されてなるチャート画像が印刷されている印刷媒体を所定の用紙セット位置に配置させる印刷媒体セット工程と、
    上記用紙セット位置における印刷媒体の傾きを検知する検知工程と、
    上記チャート画像の印刷媒体上での印刷位置に基づいて、測色部にチャート画像における最初の測色対象となるパッチ行を測色させるために用紙セット位置から測色部に対して印刷媒体を搬送する際の搬送距離を算出する算出工程と、
    上記算出された搬送距離を上記検知された傾きに基づいて補正する補正工程と、
    上記補正された搬送距離に基づいて、上記用紙セット位置から印刷媒体を搬送させる搬送工程と、
    上記チャート画像の印刷媒体上での印刷位置に基づいて測色部による測色位置を決定し、当該決定した位置に基づいて上記測色部に測色を実行させることによりチャート画像の測色値を取得する測色制御工程とを備えることを特徴とする測色制御方法。
  7. 所定の画像データに基づいて画像を印刷媒体に印刷可能であり、かつ印刷媒体に印刷された画像を測色可能な装置に処理を実行させるプログラムであって、
    複数のパッチが配列されてなるチャート画像が印刷されている印刷媒体を所定の用紙セット位置に配置させる印刷媒体セット機能と、
    上記用紙セット位置における印刷媒体の傾きを検知する検知機能と、
    上記チャート画像の印刷媒体上での印刷位置に基づいて、測色部にチャート画像における最初の測色対象となるパッチ行を測色させるために用紙セット位置から測色部に対して印刷媒体を搬送する際の搬送距離を算出する算出機能と、
    上記算出された搬送距離を上記検知された傾きに基づいて補正する補正機能と、
    上記補正された搬送距離に基づいて、上記用紙セット位置から印刷媒体を搬送させる搬送機能と、
    上記チャート画像の印刷媒体上での印刷位置に基づいて測色部による測色位置を決定し、当該決定した位置に基づいて上記測色部に測色を実行させることによりチャート画像の測色値を取得する測色制御機能とを実行させることを特徴とする測色制御プログラム。
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