JP4956219B2 - 薬液注入用具および薬液注入装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被験者の血管に薬液を注入するための薬液注入用具と、この薬液注入用具を利用して被験者の血管に薬液を圧入する薬液注入装置と、に関する。
現在、被験者の血管に薬液を注入する場合、シリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されている薬液容器に注射針を直接に装着し、その注射針を血管に直接に穿刺することがある。しかし、これは注入が長時間となる場合や大容量の薬液を注入する場合には困難なので、このような場合には、薬液容器に柔軟な延長チューブで注射針を連結している。
さらに、被験者が長期間の入院患者などの場合には注射針の穿刺が何度も必要となることがある。このため、このような場合には血管に留置しても被験者の負担が微少な留置針が利用されている。
また、CT(Computed Tomography)スキャナやMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置などの透視撮像装置で被験者から透視画像を撮像する場合、一般的に被験者の血管に造影剤を注入する。しかし、透視画像の撮像は長時間となることがある。このため、このような場合にも造影剤の注入に留置針を利用する場合がある。
上述のような留置針の一従来例を図13を参照して以下に説明する。ここで薬液注入用具として例示する留置針10は、外針11と内針12と管状部材13とを有し、外針11は、例えば、シリコン樹脂で柔軟な管状に形成されている。内針12は、例えば、ステンレス合金で硬質な先鋭の針状に形成されており、この内針12が外針11の内部に挿入されている。
管状部材13は、硬質で透明な樹脂などで前端と後端とが開口した管状に形成されており、その前端開口に外針11の後端が一体に連結されている。また、管状部材13の後端開口には弾性部材であるパッキン14が装着されており、このパッキン14を内針12が貫通している。このパッキン14は管状部材13の後端開口を密閉しており、パッキン14から突出した内針12の後部にはノブ状部16が一体に形成されている。
管状部材13は、側部にも管状部分が形成されており、この管状部分にも開口が形成されている。この管状部分には別体の柔軟な延長チューブ17の前端がジョイント18により着脱自在に装着され、この延長チューブ17の後端には、薬液シリンジや薬液ボトルなどの薬液容器(図示せず)が着脱自在に装着される。なお、延長チューブ17には、気泡排除手段である排気弁(図示せず)が装着されており、この排気弁が延長チューブ17の内部の液体から気泡を排除する。
上述のような構造の留置針10を使用する場合は、図13(a)に示すように、内針12が外針11の内部に配置された状態で、この外針11と内針12とが被験者の血管に穿刺される(図示せず)。
つぎに、図13(b)に示すように、このような状態でノブ状部16が引き出されて内針12が外針11と管状部材13から抜去されると、逆流する被験者の血液で外針11と管状部材13の内部が充填される。なお、このように内針12を離脱させると、パッキン14は弾性により開口が閉止される。
つぎに、図13(c)に示すように、後端に薬液容器が連結されて内部が薬液で充填された延長チューブ17の前端が管状部材13に連結され、例えば、排気弁により管状部材13と延長チューブ17との内部の液体から気泡が排除される。
このような状態では、薬液容器から延長チューブ17と留置針10とを介して被験者の血管に薬液を注入することができ、それでいて血管に穿刺されている外針11は柔軟なので被験者の身体的な負担が軽減されている。
外針11は柔軟であるが、血管に穿刺されるときには硬質な内針12で保持されている。このため、外針11を血管に容易に穿刺することができる。現在、上述のような留置針として各種の提案がある(例えば、特許文献1〜4参照)。
特開平07−328116号公報 特開平09−000629号公報 特開平10−015074号公報 特開平10−028739号公報
従来の留置針10は、作業者が薬液シリンジを手作業で操作することを想定して製造されている。このため、内針12が抜去されたパッキン14の貫通孔を弾性により充分に密閉することができた。
しかし、CTスキャナやMRI装置などの透視撮像装置で被験者から透視画像を撮像する場合、造影剤などの薬液を薬液注入装置で被験者の血管に圧入することがある(図示せず)。
このような薬液注入装置は、手作業では不可能な圧力で薬液シリンジを駆動する。このため、上述のようにパッキン14の弾性だけで貫通孔を密閉する構造では薬液の漏出を防止できない。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、薬液が高圧に注入されても内針が抜去された貫通孔から漏出しない薬液注入用具と、この薬液注入用具を利用して薬液を被験者の血管に注入する薬液注入装置と、を提供することを目的とする。
本発明の薬液注入用具は、被験者の血管に薬液を注入するための薬液注入用具であって、血管の内部に少なくとも前部が留置される柔軟な中空の外針と、少なくとも外針の内部に挿入されていて血管に穿刺される前部が硬質な内針と、外針の後端が前端開口に一体に連結されているとともに後端開口から内針の後部が突出している管状部材と、内針が挿通されている貫通孔を中心とした円錐凹面に前面が形成されていて管状部材の内部後端に配置されている凹面部材と、管状部材の内部で凹面部材より前方に配置されていて内針が抜去されると円錐凹面に密着する密閉部材と、を有する。
従って、本発明の薬液注入用具では、内針が挿入されている外針が血管に穿刺されてから、その外針から内針が抜去される。このとき、内針が凹面部材の貫通孔から抜去されると、その凹面部材の円錐凹面に密閉部材が密着する。このため、管状部材に圧入される薬液の圧力により、密閉部材が凹面部材の円錐凹面に密着される。
本発明の薬液注入装置は、被験者の血管に薬液を注入するための薬液注入用具に延長チューブで連結された薬液シリンジを駆動する薬液注入装置であって、本発明の薬液注入用具のRFIDチップから耐圧を取得するRFIDリーダと、薬液シリンジを駆動するシリンジ駆動機構と、圧入される薬液の圧力を検出する圧力検出部と、検出される圧力が取得された耐圧を超過しないようにシリンジ駆動機構を動作制御する動作制御部と、を有する。
従って、本発明の薬液注入装置では、薬液注入用具ごとに相違する耐圧が自動的に取得され、その耐圧を超過しないように注入される薬液の圧力が制御される。このため、耐圧を超過した圧力で薬液が薬液注入用具に圧入されることがない。
なお、本発明で云う各種の構成要素は、かならずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等も可能である。
また、本発明では前後方向を規定しているが、これは各種の構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定したものであり、本発明を実施する場合の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
さらに、本発明で云う円錐凹面とは、円錐状の凹面であればよい。このため、可展面からなる完全な円錐形である必要はなく、半球状の非可展面などでもよい。また、本発明で云う前部とは、前端から任意の位置までの部分を意味しており、後部とは、後端から任意の位置までの部分を意味している。
本発明の薬液注入用具では、管状部材に圧入される薬液の圧力により、密閉部材が凹面部材の円錐凹面に密着される。このため、薬液が高圧に圧入されても凹面部材の貫通孔から漏出することがない。しかも、内針が凹面部材から抜去されると自動的に密閉部材が円錐凹面に密着する。このため、専用の操作などを必要とすることなく自動的に凹面部材の貫通孔を密閉することができる。
本発明の薬液注入装置では、薬液注入用具に耐圧を超過した圧力で薬液が圧入されることがない。このため、薬液注入用具の内針が抜去された貫通孔から薬液が漏出することを有効に防止でき、薬液注入用具が異常な高圧により破壊されることもない。
本発明の実施の一形態を図1ないし図4を参照して以下に説明する。本発明の実施の形態の薬液注入システム1000は、薬液注入装置100、薬液容器である薬液シリンジ200、薬液注入用具である留置針300、透視撮像装置であるMRI装置400、を有する。
このMRI装置400は、撮像実行機構である透視撮像ユニット401と撮像制御ユニット402とを有する。透視撮像ユニット401は被験者(図示せず)から透視画像を撮像し、撮像制御ユニット402は透視撮像ユニット401を動作制御する。
薬液シリンジ200は、図2に示すように、シリンダ部材210とピストン部材220とを有し、シリンダ部材210にピストン部材220がスライド自在に挿入されている。シリンダ部材210は、円筒形の中空の本体部211を有し、この本体部211の閉塞した前端に導管部212が形成されている。
シリンダ部材210の本体部211の後端は開口されており、この開口から本体部211の内部にピストン部材220が挿入されている。シリンダ部材210の後端外周にはシリンダフランジ213が形成されており、ピストン部材220の後端外周にはピストンフランジ221が形成されている。
なお、この薬液シリンジ200としては、薬液として造影剤が充填されている造影シリンジ200Cと、薬液として生理食塩水が充填されている生食シリンジ200Pと、があり、薬液注入装置100には、造影および生食シリンジ200C,200Pが一個ずつ同時に装着される。
本実施の形態の薬液注入装置100は、図3に示すように、注入制御ユニット101と注入ヘッド110とが別体に形成されており、その注入制御ユニット101と注入ヘッド110とは通信ケーブル102で有線接続されている。注入ヘッド110は、装着される薬液シリンジ200を駆動して被験者に薬液を注入し、注入制御ユニット101は、注入ヘッド110を動作制御する。
注入ヘッド110は、キャスタスタンド111の上端に可動アーム112で装着されており、そのヘッド本体113の上面には、薬液シリンジ200が着脱自在に装着される半円筒形の溝状の凹部114が二つ形成されている。
この凹部114には、薬液シリンジ200のシリンダフランジ213を着脱自在に保持するシリンダ保持機構116が凹溝で形成されており、その後方には、ピストンフランジ221を保持してスライド移動させるシリンジ駆動機構117が配置されている。
シリンジ駆動機構117は、作動時にも磁界を発生しない超音波モータ(図示せず)を駆動源として個々に有し、ネジ機構(図示せず)などによりピストン部材220をスライド移動させる。
注入ヘッド110の二つの凹部114には、造影および生食シリンジ200C,200Pが個々に装着される。このため、これら二つの凹部114と二個のシリンジ駆動機構117により、被験者に造影剤を注入する造影注入機構117Cと生理食塩水を注入する生食注入機構117Pとが形成されている。
本実施の形態の薬液注入装置100では、少なくとも注入ヘッド110の各部が非磁性体で形成されており、非磁性体で形成できない部分は防磁されている。例えば、超音波モータなどの金属部分は、燐青銅合金(Cu+Sn+P)、チタン合金(Ti-6Al-4V)、マグネシウム合金(Mg+Al+Zn)、などの非磁性体で形成されており、ヘッド本体113などは非磁性体の樹脂で形成されている。
注入制御ユニット101は、操作パネル103、タッチパネル104、スピーカユニット105、等が本体ハウジング106の前面に配置されており、別体のコントローラユニット107が接続コネクタ108で有線接続されている。
本実施の形態の薬液注入装置100は、基本的には注入制御ユニット101への手動操作で注入ヘッド110が動作制御されるが、簡単な手動操作を受け付ける操作パネルが注入ヘッド110の上面後部にも形成されている。
本実施の形態の留置針300は、図1に示すように、血管の内部に少なくとも前部が留置される柔軟な中空の外針310と、少なくとも外針310の内部に挿入されていて血管に穿刺される前部が硬質な内針320と、外針310の後端が前端開口に一体に連結されているとともに後端開口から内針320の後部が突出している管状部材330と、内針320が挿通されている貫通孔361を中心とした円錐凹面362に前面が形成されていて管状部材330の内部後端に配置されている凹面部材360と、管状部材330の内部で凹面部材360より前方に配置されていて内針320が抜去されると円錐凹面362に密着する密閉部材370と、を有する。
より具体的には、外針310は、例えば、柔軟なシリコン樹脂により、湾曲は容易であるが伸縮は困難な細管状に形成されている。内針320は、針本体321とガイドワイヤ322とを有する。
内針320の針本体321は、例えば、硬質なステンレス合金により、先鋭な形状に形成されている。ガイドワイヤ322は、例えば、湾曲は容易であるが伸縮は困難な金属製の柔軟なワイヤで形成されており、その前端が針本体321の後端に一体に連結されている。
なお、針本体321は、前端から後端まで流路323が連通した管状に形成されている。針本体321の後端開口に挿入されたガイドワイヤ322は、かしめや接着などで固定されている。この固定により針本体321の流路323の後端開口は閉塞されているが、流路323に連通する開口324が針本体321の後部側面に形成されている。
管状部材330は、例えば、柔軟な樹脂製のチューブ部材331と硬質な樹脂製の管状本体332とを有し、これらは前端と後端とが開口した中空構造に各々形成されている。
チューブ部材331の後端と管状本体332の前端とは一体に連結されて相互の開口が連通されている。このため、前端と後端とが開口した中空構造の管状部材330が形成されている。
チューブ部材331は、例えば、湾曲は容易であるが伸縮は困難に形成されており、その前端に外針310の後端が一体に連結されて相互の開口が連通している。図1(a)に示すように、出荷状態の留置針300では、外針310の内部に内針320の針本体321が挿入されており、内針320の前端が外針310の前端から突出してる。
さらに、内針320のガイドワイヤ322は管状部材330のチューブ部材331と管状本体332との内部を挿通されており、ガイドワイヤ322の後部は管状本体332の後端開口から突出している。
凹面部材360は、柔軟で薬液と反応しないシリコン樹脂などで形成されている。前述のように、内針320が挿通されている貫通孔361を中心とした円錐凹面362に前面が形成されており、管状本体332の内部後端に配置されている。
密閉部材370も、柔軟で薬液と反応せず、凹面部材360との密着性が良好なシリコン樹脂などで形成されている。密閉部材370は、前述のように管状部材330の内部で凹面部材360より前方に配置されており、その貫通孔371に内針320が貫通されている。
そして、詳細には後述するが、凹面部材360は、図5に示すように、内針320が貫通されている密閉部材370を凹面部材360の円錐凹面362から離間した位置に保持するとともに、内針320が抜去されて凹面部材360の円錐凹面362まで移動する密閉部材370を回動させる係合部材363が一体に形成されている。
なお、本実施の形態の留置針300は、さらに、カバー部材340、延長チューブ350、なども有する。カバー部材340は、前後方向に伸縮自在な蛇腹構造に形成されており、その内部に内針320が配置されている。内針320とカバー部材340とは後端で一体に固定されており、この部分は把持が容易なノブ状部341として形成されている。
カバー部材340の前端部分342は円筒状に形成されており、管状本体332の後端開口に着脱自在に装着されている。つまり、カバー部材340は、伸縮自在な蛇腹部分343の前後に伸縮困難な前端部分342とノブ状部341とが一体に形成された構造となっている。
そして、カバー部材340は、図1(b)に示すように、伸張状態では内針320より長く形成されている。このため、管状部材330から内針320がカバー部材340とともに分離された状態では、カバー部材340により内針320の全体が収容される。換言すると、図1(a)に示すように、出荷状態の留置針300では、カバー部材340は、管状部材330から後方に突出した内針320の長さに圧縮されている。
カバー部材340は、シリコン樹脂などの弾性材料で形成されており、放置すると弾発的に圧縮状態から伸張状態となる。そして、本実施の形態の留置針300では、内針320を外針310から抜去するためのカバー部材340の後端の移動に必要な力をC、圧縮状態のカバー部材340から内針320に作用している力をDとすると、
C>D
を満足するように各部が調整されている。
より具体的には、図1(a)に示すように、出荷状態の留置針300では、内針320は外針310と凹面部材360と密閉部材370との摩擦力により保持されている。このため、この摩擦力が上述の力Cとして作用している。
このような状態で、内針320の凹面部材360から後方に突出している部分には、圧縮状態のカバー部材340から力が作用している。このため、これが上述の力Dとして作用している。そして、本実施の形態の留置針300では、各部の材料や表面処理などにより、上述の力C、Dが「C>D」を満足している。
なお、本実施の形態の留置針300では、管状部材330の管状本体332は、いわゆる二股構造に形成されており、側部から後方に分岐管部335が一体に形成されている。この分岐管部335は、管状本体332の内部に連通する開口として注入口が開口されており、そこに延長チューブ350の先端がジョイント351により一体に連結されている。
さらに、図2に示すように、この延長チューブ350は二股に形成されており、この延長チューブ350の二つの末端には、薬液容器である造影および生食シリンジ200C,200Pが個々に着脱自在に装着される。
なお、本実施の形態の留置針300では、出荷時には管状部材330と延長チューブ350との内部が生理食塩水で充填されており、延長チューブ350の末端には密閉キャップ(図示せず)が着脱自在に装着されている。また、延長チューブ350は、所定位置に気泡排除手段である排気弁(図示せず)が装着されている。
上述のような構成において、本実施の形態の薬液注入装置100を使用する場合、図4に示すように、作業者(図示せず)はMRI装置400の透視撮像ユニット401の近傍に薬液注入装置100を配置し、使用する薬液シリンジ200や留置針300などを用意する。
つぎに、例えば、図2に示すように、留置針300の延長チューブ350の二つの末端から密閉キャップが取り外され、その二つの末端に造影および生食シリンジ200C,200Pが個々に連結される。
前述のように、留置針300の内部は事前に生理食塩水で充填されている。このため、その後端に造影および生食シリンジ200C,200Pが連結されると、これら造影および生食シリンジ200C,200Pと留置針300との内部には空気が存在しない状態となる。
なお、本実施の形態の留置針300は、内針320の先端と管状部材330の内部とを連通させる流路323が針本体321に形成されている。このため、被験者の血管(図示せず)に穿刺した外針310から内針320が抜き取られない状態のまま空気抜きを実行することもできる。
そして、上述のように造影および生食シリンジ200C,200Pと留置針300との内部に空気が存在しない状態で、留置針300の外針310と内針320とが被験者の血管に穿刺される。
このような状態で、ノブ状部341が引き出されて内針320が外針310と管状部材330から抜去される。このとき、図5に示すように、管状部材330の内部では内針320が密閉部材370と凹面部材360から抜去される。
より詳細には、密閉部材370は、図5(a)に示すように、内針320が貫通されている状態では、係合部材363により凹面部材360の前方に保持されている。しかし、内針320が抜去されるとき、その内針320との摩擦力や薬液の圧力などのため、管状部材330の内部を後方に移動する。
このとき、球形の密閉部材370は、図5(b)に示すように、外面に係合部材363が係合することで回動する。そして、この回動した密閉部材370が、図5(c)に示すように、薬液の圧力により凹面部材360の円錐凹面362に密着する。このため、密閉部材370と凹面部材360との貫通孔371,361が連通せず、凹面部材360の貫通孔361が密閉部材370により密閉される。
上述のような状態で、薬液注入装置100により薬液シリンジ200が駆動される。すると、薬液シリンジ200から延長チューブ350と留置針300とを経由して血管に薬液が圧入される。このとき、留置針300の凹面部材360の貫通孔361は密閉部材370により密閉されているので、薬液は漏出することなく血管に注入される。
このように薬液注入装置100により造影剤と生理食塩水とが順番に被験者の血管に注入されると、この被験者からMRI装置400により透視画像が撮像される。なお、上述のように留置針300に造影および生食シリンジ200C,200Pを連結するときに気泡が進入する可能性はある。しかし、その気泡は留置針300の排気弁により外部に排除される。
本実施の形態の留置針300は、上述のように内針320が抜去された凹面部材360の貫通孔361が内側から密閉部材370により密閉される。このため、薬液注入装置100により薬液が高圧に圧入されても、留置針300から漏出することがない。
しかも、内針320が凹面部材360から抜去されると自動的に密閉部材370が円錐凹面362に密着する。このため、専用の操作などを必要とすることなく自動的に凹面部材360の貫通孔361を密閉することができる。
さらに、密閉部材370は凹面部材360に密着するまでに係合部材363により回動される。このため、密閉部材370と凹面部材360との貫通孔371,361が連通することがなく、凹面部材360の貫通孔361を密閉部材370により確実に密閉することができる。
しかも、上述の係合部材363は凹面部材360と一体に形成されている。このため、適切な位置に係合部材363を簡単に形成することができ、生産性が良好な構造の留置針300を提供することができる。
さらに、本実施の形態の留置針300では、上述のように外針310と管状部材330と延長チューブ350とが一体に連結されている。このため、薬液注入装置100により高圧に注入される薬液が、管状部材330と延長チューブ350との連結部から漏出することもない。しかも、被験者の血管に外針310が穿刺された状態で管状部材330に延長チューブ350を連結する必要がないので作業性が良好である。
さらに、延長チューブ350と管状部材330との内部に薬液として生理食塩水が事前に充填されており、延長チューブ350に液体から気泡を排除する排気弁が装着されている。このため、留置針300を被験者の血管に連結したとき、その内部から簡単に気泡を排除することができる。
しかも、延長チューブ350の末端が二股構造に形成されている。このため、造影剤が充填されている造影シリンジ200Cと生理食塩水が充填されている生食シリンジ200Pとを同時に留置針300に連結することができる。このため、簡単な構造で確実に被験者の血管に造影剤と生理食塩水とを自在に注入することができ、MRI装置400での透視画像の撮像に寄与することができる。
さらに、本実施の形態の留置針300では、上述のように被験者に穿刺された外針310および管状部材330から内針320が抜去されると、図1(b)に示すように、圧縮されていたカバー部材340が弾発的に伸張して抜去された内針320の全体が収容される。
そこで、作業者はカバー部材340で収容された状態の内針320を廃棄することになり、内針320が作業者に穿刺されて二次感染が発生するようなことがない。しかも、本実施の形態の留置針300では、外針310および管状部材330から内針320が抜去されると、カバー部材340が自然に伸張して内針320の全体が自動的に収容される。このため、カバー部材340に内針320を収容させる専用の作業などが必要ない。
さらに、カバー部材340は内針320を収容した状態を弾発的に維持する。このため、例えば、カバー部材340の前端が上方や下方に位置する状態などになっても内針320が露出するようなことがない。このため、被験者の血液が付着した内針320に作業者が接触することがなく、簡単かつ安全に内針320を廃棄することができる。
それでいて、内針320を抜去するために必要な力Cと、圧縮状態のカバー部材340から内針320に作用している力Dとが、「C>D」を満足している。このため、作業者の意図に関係なくカバー部材340の弾発力により内針320が抜去されるようなことはない。
しかも、内針320は前端のみ硬質な針本体321で大部分は柔軟なガイドワイヤ322で形成されており、この内針320の全体が柔軟なカバー部材340に収容される。このため、例えば、この収容状態でカバー部材340とともに内針320のガイドワイヤ322を巻回して廃棄するようなことも可能である(図示せず)。
なお、本発明は上記形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では凹面部材360の開口したままの貫通孔361が密閉部材370のみで内側から密閉されることを例示した。
しかし、留置針300を使用している現場などでは、外針310が血管に適正に穿刺されていることを確認するため、薬液に負圧を印加することがある。この場合、上述の構造では、負圧により密閉部材370が凹面部材360から剥離し、貫通孔361から薬液に気泡が混入する懸念がある。
そこで、これが問題となる場合には、従来の留置針と同様に、凹面部材の貫通孔を弾性により密閉させることがよい(図示せず)。この場合、上述のような薬液の負圧は、当然ながら一気圧以下なので凹面部材の弾性で充分に遮断することができ、注入される薬液の高圧は密閉部材により遮断することができる。
また、上記形態では係合部材363が凹面部材360と一体に形成されていることにより留置針300の生産性が良好であることを例示した。しかし、係合部材が凹面部材とは別個の部品として形成されていてもよく、管状本体332と一体に形成されていてもよい(ともに図示せず)。
さらに、上記形態では大径の球形の密閉部材370に内針320が貫通されていることを例示した。しかし、図6に例示する留置針500のように、小径の球形の密閉部材501が、内針320の外周面と管状部材330の内周面との間隙に配置されていてもよい。
この留置針500では、内針320が抜去されると、やはり密閉部材501が凹面部材502の円錐凹面362に密着する。なお、密閉部材501には、内針320が貫通される貫通孔がない。このため、凹面部材502の貫通孔361を確実に密閉することができ、凹面部材502などに係合部材を形成しておく必要もない。
また、図7に例示する留置針510のように、密閉部材511は、凹面部材502の円錐凹面362に密着する円錐凸面512に後面が形成されており、その円錐凸面512が円錐凹面362に密着した状態で、凹面部材502の貫通孔361と連通しない位置に内針320が貫通されていてもよい。
この場合も、密閉部材511と凹面部材502との貫通孔533,361が連通しないので、密閉部材511により凹面部材502の貫通孔361を確実に密閉することができる。
さらに、図8に例示する留置針520のように、密閉部材521は、凹面部材502の円錐凹面362に密着する円錐凸面522に後面が形成されており、内針320が貫通されている貫通孔523が弾発的に閉止されてもよい。
この場合、内針320が抜去された密閉部材521の貫通孔523は弾性により閉止される。ただし、その密閉部材521の円錐凸面522が凹面部材502の円錐凹面362と密着するので、薬液の圧力が密閉部材521の貫通孔523を閉止するように作用する。
このため、単純に弾性のみで貫通孔を閉止していた従来の製品とは相違して、高圧の薬液を良好に密閉することができる。なお、図示するように、密閉部材521の円錐凸面522を凹面部材502の円錐凹面362より先鋭に形成しておくことにより、より良好に貫通孔523を閉止させることもできる。
また、図9に例示する留置針530のように、上述の密閉部材521と同様な形状の密閉部材531の前面が、貫通孔533を中心とした円錐凸面532に形成されていてもよい。
この場合、円錐凸面532に作用する薬液の圧力が、貫通孔533を閉止するように密閉部材531に作用する。このため、密閉部材531の貫通孔533を経由して薬液が漏出することを、より良好に防止することができる。
さらに、上記形態では管状部材330の管状本体332の内部に密閉部材370が単純に収容されていることを例示した。しかし、これでは密閉部材370が分岐管部335から流入する流体のために前方に移動し、チューブ部材331などを閉止する懸念もある。
そこで、これが問題となる場合には、図10に例示する留置針540のように、管状部材541の管状本体542は、分岐管部335が分岐している位置より後方で密閉部材370が配置されている位置より前方の内周面にストッパ部543が形成されており、このストッパ部543は、密閉部材370より小径で内針320が挿通されている貫通孔544が形成されている構造としてもよい。
この場合、密閉部材370が分岐管部335から流入する流体のために前方に移動してチューブ部材331などを閉止することがない。このため、より確実に留置針540を利用することができる。
また、上記形態では内針320の後端のノブ状部341が単純な円柱状に形成されていることを例示した。しかし、図10に例示する留置針540のように、内針551の後端に形成されている円柱状のノブ状部552の外周面の前端と後端とに円環状の凸部553,554が形成されていてもよい。この場合、より確実にノブ状部552を手指により把持することができる。
さらに、管状部材541は、後方ほど拡開した円錐状の凹部556が後面に形成されており、内針551のノブ状部552の前端に形成されている円錐状の凸部555が、管状部材541の凹部556に係脱自在に係合してもよい。この場合、ノブ状部552が管状部材541の後部に適正に配置され、内針551のガイドワイヤ322が無用に曲折されて破断されることなどを防止できる。
また、図10および図11に例示する留置針540のように、管状部材541は、別体の延長チューブ600が着脱自在に連結される連結機構が後端部に形成されていてもよい。
より具体的には、延長チューブ600は、図11に示すように、柔軟なチューブ部材610の先端に円筒状の雌ネジ部材620が装着されている。管状部材541は、連結機構として雌ネジ部材620が係脱自在に螺合される雄ネジ部571が後端部の外周面に形成されている。
この場合、人体に穿刺された留置針540に、延長チューブ600を連結することができる。このため、留置針540に延長チューブ350とは別個に延長チューブ600から薬液を注入することができる。従って、必要により本来の薬液とは相違する薬液を追加して人体に注入するようなことができる。
なお、上述の留置針540では、管状部材541の後端の開口孔は、薬液の圧力により密閉部材370で内側から密閉される。このため、図11(b)に示すように、上述のように管状部材541の後端に延長チューブ600を連結して薬液を圧入すれば、密閉部材370による密閉を自動的に解除することができる。この場合、前述のように密閉部材370が前方に移動してチューブ部材331などを閉止することを、管状部材541のストッパ部543で防止しておくことがよい。
上述のような延長チューブ600が留置針540の管状部材541の後端から分離されると、図11(a)に示すように、管状部材541の後端の開口孔は密閉部材370で内側から薬液の圧力により自動的に再度密閉される。このため、延長チューブ350から薬液を高圧に注入することができる。
なお、上述のような延長チューブ600の雌ネジ部材620は、医療用の規格部品として一般的である。換言すると、一般的な規格部品の雌ネジ部材620が螺合される形状に留置針540の管状部材541の後端を形成しておくことがよい。さらに、前述の内針551のノブ状部552の凸部555も、このような管状部材541の凹部556に対応した形状に形成しておくことがよい。
さらに、上記形態では管状部材330の柔軟なチューブ部材331に柔軟な外針310が連結されており、そこに内針320の硬質な針本体321が挿入されていることにより、この針本体321で支持されているチューブ部材331を把持して内針320を人体に穿刺することを例示した。
しかし、図10に例示する留置針540のように、外針310の後端外周およびチューブ部材331の前端外周に、後方ほど拡開した円錐状に外周面が形成されているハンドル部561が装着されていてもよい。この場合、内針551の針本体321で支持されている外針310を、ハンドル部561を把持することで人体に容易に穿刺することができる。
また、上述のハンドル部561は、外周面の前端から後端まで複数の円環状の凸部562が連続的に形成されていてもよい。この場合、より確実に手指でハンドル部561を把持することができる。このため、さらに容易に外針310を人体に穿刺することができる。
さらに、上記形態では外針310および管状部材330から抜去された内針320が蛇腹構造のカバー部材340に収容されることを例示した。しかし、図12に示すように、抜去された内針320が硬質なカバーユニット700に収容されてもよい。
より具体的には、このカバーユニット700は、前後方向に細長い硬質なユニット本体710を有する。このユニット本体710は、例えば、前端に一体に形成されている雌ネジ部713により、管状部材541の後端に着脱自在に装着されている。
ユニット本体710には、スライダ部材720が前後方向にスライド自在に装着されている。このスライダ部材720は、後面が半円形に湾曲した巻回部721と、手指で操作される操作部722と、が形成されている。
ユニット本体710には前後方向に細長い内部空間711が形成されており、そこにスライダ部材720の巻回部721が位置している。内針320は、ガイドワイヤ322の後端がユニット本体710の内部空間711の前端に固定されている。
このガイドワイヤ322は、スライダ部材720の巻回部721に巻回されてユニット本体710の前端から管状部材541の内部に位置している。なお、ユニット本体710は、内針320の針本体321およびガイドワイヤ322と同等以上の前後長に内部空間711が形成されている。
上述のようなカバーユニット700を有する留置針(図示せず)では、図12(a)に示すように、初期状態ではスライダ部材720が前端に配置された状態のカバーユニット700が管状部材541の後端に装着されている。
このような状態で、作業者は内針320とともに外針310を被験者に穿刺してから、例えば、カバーユニット700のスライダ部材720を後端までスライド移動させる。すると、図12(b)に示すように、内針320の全体がカバーユニット700の内部に収容される。
そこで、このカバーユニット700を管状部材541から分離して廃棄する。この場合、内針320の全体がカバーユニット700に収容されているので、安全に内針320を廃棄することができる。
しかも、カバーユニット700の全長を内針320の全長の半分程度とすることができる。このため、留置針の全体を小型化することができ、内針320とともに廃棄するカバーユニット700の全体も小型とすることができる。
また、上記形態では留置針300を利用するとき、必要な各種データを作業者が薬液注入装置100に手作業で入力操作することを想定した。しかし、そのような各種データが記録されているRFIDチップを留置針に搭載しておくとともに、その各種データを読み取るRFIDリーダを薬液注入装置に搭載しておいてもよい(図示せず)。
この場合、留置針のRFIDチップの記録データを薬液注入装置のRFIDリーダに取得させることにより、留置針の利用に必要な各種データを簡単かつ確実に薬液注入装置に入力することができる。
例えば、留置針の耐圧をRFIDチップに記録しておけば、薬液注入装置は、留置針300ごとに相違する耐圧を自動的に取得することができる。この場合、その耐圧を超過しないように注入する薬液の圧力を制御することができる。従って、留置針の内針が抜去された貫通孔から薬液が漏出することを有効に防止でき、留置針が異常な高圧により破壊されることも防止できる。
さらに、上述のようなRFIDチップが、周囲の環境を検出する環境センサと、検出された環境を記録するデータ記憶部と、を有してもよい。このようなRFIDチップは血液パック用に実用化されており、温度、湿度、振動、圧力、を記録することができる。
この場合、薬液注入装置は、留置針から環境の履歴を取得し、その履歴が所定条件を逸脱しているとシリンジ駆動機構を作動させない。従って、前述のように生理食塩水が事前に封入されている留置針の場合、温度変化などのために劣化した生理食塩水が注入されることを防止できる。
また、上述のようなRFIDチップを前述したカバーユニット700に装着しておいてもよい(図示せず)。その場合、RFIDチップとしてチップ本体とアンテナ部とが分離される製品を利用し、そのチップ本体とアンテナ部とをユニット本体710とスライダ部材720とに装着しておいてもよい。
この場合、図12(a)に示すように、カバーユニット700のスライダ部材720がユニット本体710の前端に位置する初期状態では、RFIDチップのチップ本体とアンテナ部とが接続されている。
この場合、RFIDチップは所定の長距離まで無線通信できるので、薬液注入装置はRFIDリーダにより留置針から耐圧などの各種データを取得して注入動作に利用することができる。
そして、カバーユニット700のスライダ部材720がユニット本体710の後端にスライド移動されると、RFIDチップのチップ本体とアンテナ部とが分離される。すると、RFIDチップの通信距離は極端に短縮される。
そこで、薬液注入装置はRFIDリーダによりRFIDチップを検出できるときには注入動作を実行しないことにより、留置針の準備が完了していない状態で注入動作が開始されることを防止できる。
なお、上述のようなRFIDチップのチップ本体とアンテナ部とをユニット本体710とスライダ部材720とに装着しておき、スライダ部材720がユニット本体710の前端に位置する初期状態ではチップ本体とアンテナ部とを分離させておき、スライダ部材720がユニット本体710の後端にスライド移動されたときにチップ本体とアンテナ部とを接続してもよい。
この場合は、薬液注入装置はRFIDリーダによりRFIDチップを検出するまで注入動作を実行しないことにより、留置針の準備が完了していない状態で注入動作が開始されることを防止できる。
また、上記形態では留置針300の延長チューブ350の末端が二股構造に形成されていて造影および生食シリンジ200C,200Pが同時に個々に装着されることを例示した。
しかし、例えば、末端が一つで造影および生食シリンジ200C,200Pの一方のみ装着されることや、末端が三つ以上で三種類以上の薬液シリンジが装着されることも可能である(図示せず)。
なお、上述のように末端が一つの留置針300に造影シリンジ200Cが装着される場合、その留置針300に薬液として造影剤を事前に充填しておくことも可能である(図示せず)。
さらに、上記形態では留置針300の延長チューブ350の二股の末端に別体の造影および生食シリンジ200C,200Pを着脱自在に装着することを例示した。しかし、例えば、延長チューブ350の末端に造影および生食シリンジ200C,200Pが一体に装着されている留置針300(図示せず)なども可能である。
一方、上記形態では留置針300の管状部材330に延長チューブ350が一体に連結されていることを例示した。しかし、別体の延長チューブ350が管状部材330に連結される留置針(図示せず)なども可能である。
また、上記形態では管状部材330が柔軟なチューブ部材331と硬質な管状本体332で形成されていることを例示した。しかし、管状部材が硬質な管状本体のみで形成されていてもよい(図示せず)。
同様に、上記形態では内針320が硬質な針本体321と柔軟なガイドワイヤ322で形成されていることを例示した。しかし、内針が硬質な針本体のみで形成されていてもよい(図示せず)。さらに、上記形態では内針320が管状に形成されていることを例示した。しかし、例えば、内針320が、いわゆるムクの針として形成されていてもよい。
本発明の薬液注入用具の実施の形態である留置針の内部構造を示す模式的な縦断側面図である。 留置針と薬液容器である薬液シリンジと薬液注入装置の注入ヘッドとの連結関係を示す分解斜視図である。 薬液注入装置の外観を示す斜視図である。 薬液注入システムの外観を示す斜視図である。 留置針の要部の内部構造を示す模式的な縦断側面図である。 一変形例の留置針の要部の内部構造を示す模式的な縦断側面図である。 他の変形例の留置針の要部の内部構造を示す模式的な縦断側面図である。 さらに他の変形例の留置針の要部の内部構造を示す模式的な縦断側面図である。 さらに他の変形例の留置針の要部の内部構造を示す模式的な縦断側面図である。 さらに他の変形例の留置針の全体構造を示す模式的な縦断側面図である。 さらに他の変形例の留置針の全体構造を示す模式的な縦断側面図である。 さらに他の変形例の留置針の要部の内部構造を示す模式的な縦断側面図である。 一従来例の留置針の内部構造を示す縦断側面図である。
符号の説明
10 留置針
11 外針
12 内針
13 管状部材
14 パッキン
16 ノブ状部
17 延長チューブ
18 ジョイント
100 薬液注入装置
101 注入制御ユニット
102 通信ケーブル
103 操作パネル
104 タッチパネル
105 スピーカユニット
106 本体ハウジング
107 コントローラユニット
108 接続コネクタ
110 注入ヘッド
111 キャスタスタンド
112 可動アーム
113 ヘッド本体
114 凹部
116 シリンダ保持機構
117 シリンジ駆動機構
117C 造影注入機構
117P 生食注入機構
200 薬液シリンジ
200C 造影シリンジ
200P 生食シリンジ
210 シリンダ部材
211 本体部
212 導管部
213 シリンダフランジ
220 ピストン部材
221 ピストンフランジ
300 留置針
310 外針
320 内針
321 針本体
322 ガイドワイヤ
323 流路
324 開口
330 管状部材
331 チューブ部材
332 管状本体
335 分岐管部
340 カバー部材
341 ノブ状部
342 前端部分
343 蛇腹部分
350 延長チューブ
351 ジョイント
360 凹面部材
361 貫通孔
362 円錐凹面
363 係合部材
370 密閉部材
371 貫通孔
400 MRI装置
401 透視撮像ユニット
402 撮像制御ユニット
500 留置針
501 密閉部材
502 凹面部材
510 留置針
511 密閉部材
512 円錐凸面
520 留置針
521 密閉部材
522 円錐凸面
523 貫通孔
530 留置針
531 密閉部材
532 円錐凸面
533 貫通孔
540 留置針
541 管状部材
542 管状本体
543 ストッパ部
544 貫通孔
551 内針
552 ノブ状部
553,554 凸部
555 凸部
556 凹部
561 ハンドル部
562 凸部
571 雄ネジ部
600 延長チューブ
610 チューブ部材
620 雌ネジ部材
700 カバーユニット
710 ユニット本体
711 内部空間
713 雌ネジ部
720 スライダ部材
721 巻回部
722 操作部
1000 薬液注入システム

Claims (18)

  1. 被験者の血管に薬液を注入するための薬液注入用具であって、
    前記血管の内部に少なくとも前部が留置される柔軟な中空の外針と、
    少なくとも前記外針の内部に挿入されていて前記血管に穿刺される前部が硬質な内針と、
    前記外針の後端が前端開口に一体に連結されているとともに後端開口から前記内針の後部が突出している管状部材と、
    前記内針が挿通されている貫通孔を中心とした円錐凹面に前面が形成されていて前記管状部材の内部後端に配置されている凹面部材と、
    前記管状部材の内部で前記凹面部材より前方に配置されていて前記内針が抜去されると前記円錐凹面に密着する密閉部材と、
    を有し、
    前記密閉部材は、球形に形成されていて前記内針が貫通されており、
    前記内針が貫通されている前記密閉部材を前記凹面部材の前記円錐凹面から離間した位置に保持するとともに前記内針が抜去されて前記凹面部材の前記円錐凹面まで移動する前記密閉部材を回動させる係合部材を、さらに有する薬液注入用具。
  2. 前記係合部材が前記凹面部材と一体に形成されている請求項に記載の薬液注入用具。
  3. 前記密閉部材は、球形に形成されていて前記内針の外周面と前記管状部材の内周面との間隙に配置されている請求項1に記載の薬液注入用具。
  4. 被験者の血管に薬液を注入するための薬液注入用具であって、
    前記血管の内部に少なくとも前部が留置される柔軟な中空の外針と、
    少なくとも前記外針の内部に挿入されていて前記血管に穿刺される前部が硬質な内針と、
    前記外針の後端が前端開口に一体に連結されているとともに後端開口から前記内針の後部が突出している管状部材と、
    前記内針が挿通されている貫通孔を中心とした円錐凹面に前面が形成されていて前記管状部材の内部後端に配置されている凹面部材と、
    前記管状部材の内部で前記凹面部材より前方に配置されていて前記内針が抜去されると前記円錐凹面に密着する密閉部材と、
    を有し、
    前記密閉部材は、前記凹面部材の前記円錐凹面に密着する円錐凸面に後面が形成されており、前記円錐凸面が前記円錐凹面に密着した状態で前記凹面部材の貫通孔と連通しない位置に前記内針が貫通されている薬液注入用具。
  5. 被験者の血管に薬液を注入するための薬液注入用具であって、
    前記血管の内部に少なくとも前部が留置される柔軟な中空の外針と、
    少なくとも前記外針の内部に挿入されていて前記血管に穿刺される前部が硬質な内針と、
    前記外針の後端が前端開口に一体に連結されているとともに後端開口から前記内針の後部が突出している管状部材と、
    前記内針が挿通されている貫通孔を中心とした円錐凹面に前面が形成されていて前記管状部材の内部後端に配置されている凹面部材と、
    前記管状部材の内部で前記凹面部材より前方に配置されていて前記内針が抜去されると前記円錐凹面に密着する密閉部材と、
    を有し、
    前記密閉部材は、前記凹面部材の前記円錐凹面に密着する円錐凸面に後面が形成されており、前記内針が貫通されている貫通孔が弾発的に閉止される薬液注入用具。
  6. 前記密閉部材は、前面も前記貫通孔を中心とした円錐凸面に形成されている請求項に記載の薬液注入用具。
  7. 被験者の血管に薬液を注入するための薬液注入用具であって、
    前記血管の内部に少なくとも前部が留置される柔軟な中空の外針と、
    少なくとも前記外針の内部に挿入されていて前記血管に穿刺される前部が硬質な内針と、
    前記外針の後端が前端開口に一体に連結されているとともに後端開口から前記内針の後部が突出している管状部材と、
    前記内針が挿通されている貫通孔を中心とした円錐凹面に前面が形成されていて前記管状部材の内部後端に配置されている凹面部材と、
    前記管状部材の内部で前記凹面部材より前方に配置されていて前記内針が抜去されると前記円錐凹面に密着する密閉部材と、
    を有し、
    前記管状部材は、前記内針が挿通されている管状本体と、前記管状本体から分岐されている分岐管部と、を有する二股構造に形成されており、
    前記管状本体は、前記分岐管部が分岐している位置より後方で前記密閉部材が配置されている位置より前方の内周面にストッパ部が形成されており、
    前記ストッパ部は、前記密閉部材より小径で前記内針が挿通されている貫通孔が形成されている薬液注入用具。
  8. 前記管状部材は、別体の延長チューブが着脱自在に連結される連結機構が後端部に形成されている請求項1ないしの何れか一項に記載の薬液注入用具。
  9. 前記延長チューブは、円筒状の雌ネジ部材が先端に装着されており、
    前記管状部材は、前記連結機構として前記雌ネジ部材が係脱自在に螺合される雄ネジ部が前記後端部の外周面に形成されている請求項に記載の薬液注入用具。
  10. 前記管状部材は、後方ほど拡開した円錐状の凹部が後面に形成されており、
    前記内針は、後端に装着されている円柱状のノブ状部と、前記ノブ状部の前端に形成されていて前記凹部に係脱自在に係合している円錐状の凸部と、を有する請求項1ないしの何れか一項に記載の薬液注入用具。
  11. 前記内針は、円筒状の前記ノブ状部の外周面の後端に円環状の凸部が形成されている請求項10に記載の薬液注入用具。
  12. 前記外針の後端外周に後方ほど拡開した円錐状に外周面が形成されているハンドル部が装着されている請求項1ないし11の何れか一項に記載の薬液注入用具。
  13. 前記ハンドル部は、前記外周面の前端から後端まで複数の円環状の凸部が連続的に形成されている請求項12に記載の薬液注入用具。
  14. RFID(Radio Frequency Identification)チップが搭載されている請求項1ないし13の何れか一項に記載の薬液注入用具。
  15. 前記RFIDチップに、前記薬液注入用具の耐圧が記録されている請求項14に記載の薬液注入用具。
  16. 前記RFIDチップが、周囲の環境を検出する環境センサと、検出された前記環境を記録するデータ記憶部と、を有する請求項14または15に記載の薬液注入用具。
  17. 被験者の血管に薬液を注入するための薬液注入用具に延長チューブで連結された薬液シリンジを駆動する薬液注入装置であって、
    請求項15に記載の薬液注入用具のRFIDチップから前記耐圧を取得するRFIDリーダと、
    前記薬液シリンジを駆動するシリンジ駆動機構と、
    圧入される前記薬液の圧力を検出する圧力検出部と、
    検出される前記圧力が取得された前記耐圧を超過しないように前記シリンジ駆動機構を動作制御する動作制御部と、
    を有する薬液注入装置。
  18. 前記RFIDリーダは、請求項16に記載の薬液注入用具のRFIDチップから前記環境の履歴を取得し、
    前記動作制御部は、取得された前記履歴が所定条件を逸脱していると前記シリンジ駆動機構を作動させない請求項17に記載の薬液注入装置。
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