JP4955440B2 - ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4955440B2
JP4955440B2 JP2007088570A JP2007088570A JP4955440B2 JP 4955440 B2 JP4955440 B2 JP 4955440B2 JP 2007088570 A JP2007088570 A JP 2007088570A JP 2007088570 A JP2007088570 A JP 2007088570A JP 4955440 B2 JP4955440 B2 JP 4955440B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
copper
aromatic compound
compound
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007088570A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008247772A (ja
Inventor
歩 古俣
龍一 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
JXTG Nippon Oil and Energy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JXTG Nippon Oil and Energy Corp filed Critical JXTG Nippon Oil and Energy Corp
Priority to JP2007088570A priority Critical patent/JP4955440B2/ja
Publication of JP2008247772A publication Critical patent/JP2008247772A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4955440B2 publication Critical patent/JP4955440B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

本発明は、ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法に関する。
ジヒドロキシ芳香族化合物は、高性能エンジニアリングプラスチックス、医薬、農薬等の原料として用いられる工業上有用な化合物である。ジヒドロキシ芳香族化合物としては、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシビフェニル等が挙げられる。
ジヒドロキシ芳香族化合物を製造する方法として、ジイソプロピル芳香族化合物を塩基性化合物の存在下、分子状酸素により酸化して、ジイソプロピル芳香族化合物ジヒドロペルオキシドを含む反応生成物を得て、その反応生成物を過酸化水素の存在下、酸分解することにより目的のジヒドロキシ芳香族化合物を得る方法が知られている。このような方法として、例えば、4,4’−ジヒドロキシビフェニルの製造方法(特許文献1)が知られている。また、ジイソプロピル芳香族化合物を酸化する方法として、p−ジイソプロピルベンゼンの酸化方法(特許文献2)等が知られており、アリールアルキルヒドロペルオキシドを高い収率で生成させる方法として、イミド化合物を触媒として用い、銅化合物等の遷移金属化合物を助触媒として用いるアリールアルキルヒドロペルオキシドの製造方法(特許文献3)が提案されている。
特開平3−240744号公報 特開昭48−72144号公報 特開2003−34679号公報
しかしながら、従来の方法では、酸分解反応において目的とするジヒドロキシ芳香族化合物の収率が充分に高くないという問題があった。また、より短い反応時間で反応を完了する方法が望まれていた。
そこで、本発明の目的は、ジイソプロピル芳香族化合物の酸化により生成する酸化反応生成物から、ジヒドロキシ芳香族化合物を充分に高い収率且つ短い反応時間で生成させることを可能にする方法を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術の問題点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、上記酸分解反応において、反応液中に特定の範囲の濃度で銅を存在させることにより、上記酸化反応生成物から目的のジヒドロキシ芳香族化合物が高い収率且つ短い反応時間で生成されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)、(2)、(3)又は(4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の芳香族化合物、銅化合物、過酸化水素、酸触媒及び溶媒を含有し、上記芳香族化合物が有するArの総モル数を基準とする銅濃度が20〜500モルppmである反応液中で、上記芳香族化合物から下記一般式(5)で表されるジヒドロキシ芳香族化合物を生成させる工程を備える、ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法である。
Figure 0004955440
上記式中、Arは置換基を有していてもよいベンゼン環、置換基を有していてもよいナフタレン環又は置換基を有していてもよいビフェニル環を示す。立体障害が少なく反応しやすいことから、Arが下記化学式(11)、(12)、(13)又は(14)で表される2価の基であるとき、上記本発明に係る方法は特に有用である。
Figure 0004955440
より短い反応時間で、より高い収率にて目的のジヒドロキシ芳香族化合物が製造されることから、上記銅濃度は25〜270モルppmであることが好ましい。
本発明に係る製造方法によれば、ジイソプロピル芳香族化合物の酸化により生成する酸化反応生成物から、ジヒドロキシ芳香族化合物を充分に高い収率且つ短い反応時間で生成させることが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係るジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法は、下記一般式(I)で表されるジイソプロピル芳香族化合物を酸化して、上記式(1)、(2)、(3)又は(4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の芳香族化合物を含む酸化反応生成物を生成させる工程(酸化工程)と、上記芳香族化合物、銅化合物、過酸化水素、酸触媒及び溶媒を含有し、上記芳香族化合物が有するArの総モル数を基準とする銅濃度が20〜500モルppmである反応液中で、上記芳香族化合物から上記式(5)で表されるジヒドロキシ芳香族化合物を生成させる工程(酸分解工程)とを備える。式(I)中のArは式(1)〜(4)のArに対応する基である。
Ar−(CH(CH (I)
式(I)のジイソプロピル芳香族化合物としては、ジイソプロピルベンゼン、ジイソプロピルナフタレン及びジイソプロピルビフェニルが好ましく、これらの中でも、1,4−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ジイソプロピルベンゼン、2,6−ジイソプロピルナフタレン、4,4’−ジイソプロピルビフェニルが特に好ましい。言い換えると、式(I)中のArは、式(11)で表される1,3−フェニル基、式(12)で表される1,4−フェニル基、式(13)で表される2,6−ナフチル基又は式(14)で表される4,4’−ビフェニル基であることが好ましい。これらのジイソプロピル芳香族化合物は、立体障害が少なく、酸化反応によって目的とするジヒドロペルオキシドを生じやすい傾向にある。
ジイソプロピル芳香族化合物を酸化して式(1)〜(4)の化合物を得る方法は特に限定されないが、好ましくは、上記一般式(I)で表されるジイソプロピル芳香族化合物を、下記化学式(A)で表されるN−ヒドロキシイミド基を有するイミド化合物及び銅化合物を含む反応液中で分子状酸素と反応させて式(1)、(2)、(3)又は(4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の芳香族化合物を含む酸化反応生成物を生成させる工程が採用される。
Figure 0004955440
イミド化合物及び銅化合物を用いる上記方法によれば、式(1)で表されるジイソプロピル芳香族化合物ジヒドロペルオキシドを高い割合で含む芳香族化合物の混合物が得られる。式(1)の化合物の割合が大きいと、酸分解工程における過酸化水素の使用量を小さくすることができる。また、上記酸化反応後の反応液には、酸化反応の助触媒として用いた銅化合物が含まれており、この銅化合物を酸分解工程において引き続き利用することができる。従って、酸化反応生成物を精製や単離することなく、酸化反応後の粗生成物を、必要によりその銅濃度を調整するだけでそのまま酸分解工程に供することができ、製造工程が簡略化される。
上記イミド化合物の好ましい具体例としては、N−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒドロキシマレイン酸イミド、N−ヒドロキシヘキサヒドロフタル酸イミド、N,N’−ジヒドロキシシクロヘキサンテトラカルボン酸イミド、N−ヒドロキシフタル酸イミド、N−ヒドロキシ−2,3−ナフタレンジカルボン酸イミド、N−ヒドロキシテトラブロモフタル酸イミド、N−ヒドロキシテトラクロロフタル酸イミド、N−ヒドロキシヘット酸イミド、N−ヒドロキシハイミック酸イミド、N−ヒドロキシトリメリット酸イミド、N,N’−ジヒドロキシピロメリット酸イミド及びN,N’−ジヒドロキシナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸イミドが挙げられる。
特に好ましいイミド化合物は、脂環式多価カルボン酸無水物又は芳香族多価カルボン酸無水物、中でも芳香族多価カルボン酸無水物から誘導されるN−ヒドロキシイミド化合物、例えば、N−ヒドロキシフタル酸イミドである。イミド化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよく、また、反応系内で生成させてもよい。
イミド化合物の使用量は、特に制限されず、例えば、式(1)で表されるジイソプロピル芳香族化合物1モルに対して0.0001〜1モル、好ましくは0.001〜0.5モル、更に好ましくは0.01〜0.2モル程度である。
銅化合物としては、水酸化銅、酸化銅、塩化銅、臭化銅、硝酸銅、硫酸銅、リン酸銅等の無機銅化合物;酢酸銅、ナフテン酸銅、オクタン酸銅、ステアリン酸銅等の有機酸銅;銅アセチルアセトナト等の錯体等の1価又は2価の銅化合物が挙げられる。これらの中でも特に好ましいのは、酢酸銅である。銅化合物は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
銅化合物の使用量は、特に制限されず、反応基質であるジイソプロピル芳香族化合物のモル数基準で、50〜50000モルppm、好ましくは100〜10000モルppm、更に好ましくは200〜2000モルppmであり、上記イミド化合物1モルに対して0.00001〜10モル、好ましくは0.0001〜1モル程度である。なお、酸化反応を充分効率的に進行させるため、通常、ジイソプロピル芳香族化合物に対して450モルppmを超える濃度の銅が反応液中に加えられ、好ましくは500モルppm以上の濃度の銅が加えられる。
酸化反応は、好ましくは有機溶媒中で行なう。有機溶媒を用いることにより、反応基質であるジイソプロピル芳香族化合物、触媒であるイミド化合物、助触媒である銅化合物及び分子状酸素の反応系への溶解性が向上し反応が促進される。有機溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド等のアミド類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ニトロベンゼン、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ化合物;これらの混合溶媒が挙げられる。この中でも、ニトリル類及びエステル類が好ましく、アセトニトリルが特に好ましい。使用する溶媒の量は、反応基質であるジイソプロピル芳香族炭化水素に対して50〜500質量%が好ましい。
分子状酸素としては、特に制限されないが、好ましくは酸素ガスが用いられる。酸素ガスは、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の不活性ガスで希釈された混合ガスや空気を用いて供給してもよい。分子状酸素の使用量は、反応基質であるジイソプロピル芳香族炭化水素1モルに対して、通常2モル以上、好ましくは2〜100モル、更に好ましくは2〜50モル程度である。分子状酸素を供給する方法は特に限定されず、反応の形式にもよるが、閉じられた容器での酸素雰囲気下、又は酸素の流通下で供給する方法や、反応圧力を一定に保ち、消費された分の酸素を供給する方法が用いられる。
反応は、回分式、半回分式、連続流通式等の慣用の反応形態のいずれで行ってもよい。また反応器の形式は特に限定されず、撹拌装置付の槽型反応器等が好ましく用いられる。
反応温度は特に限定されないが、好ましくは25〜70℃、更に好ましくは40〜65℃である。反応温度が25℃未満だと、反応速度が遅く、効率よくジイソプロピル芳香族化合物ジヒドロペルオキシドを得ることが困難になる傾向がある。また、反応温度が70℃を超える場合は、ジイソプロピル芳香族化合物ジヒドロペルオキシドの収率が低下する傾向にある。
反応圧力は、特に限定されず、常圧、加圧、減圧下のいずれで反応を行ってもよいが、酸素分圧の観点から、常圧若しくは加圧が好ましい。
酸化反応でジイソプロピル芳香族化合物から生成する酸化反応生成物は、式(1)〜(4)の芳香族化合物の他に、下記一般式(6)、(7)、(8)又は(9)で表される芳香族化合物や、構造が特定されないその他の芳香族化合物を含んでいる場合が多い。
Figure 0004955440
式(1)〜(9)の酸化反応生成物のうち、式(1)、(2)、(3)又は(4)で表される化合物が、目的のジヒドロキシ芳香族化合物へと変換される。一方、式(6)、(7)、(8)又は(9)で表される芳香族化合物は、通常、過酸化水素存在下の酸分解反応によっても目的とするジヒドロキシ芳香族化合物には変換されない。従って、酸化反応生成物は式(1)〜(4)の化合物を多く含むことが好ましい。具体的には、酸化反応生成物のうち、式(1)〜(4)の芳香族化合物の合計の割合は好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは85質量%以上である。これらの合計が上記下限未満の場合には、不要な副生成物が発生しやすく、ジヒドロキシ芳香族化合物の収率向上効果が小さくなる傾向にある。
酸化反応後の酸化反応生成物を単離や精製することなく、粗生成物をそのまま酸分解工程に供する場合、過剰の銅を除去するか、又は銅が不足する場合は銅化合物等を加えて、銅濃度が調整される。酸化反応において銅化合物を助触媒として使用する場合、一般に、反応を効率よく進行させる目的から銅濃度をある程度高くすることが多い。従って、通常、式(1)〜(4)の芳香族化合物を含む酸化反応生成物、及び銅化合物に由来する銅を含む粗生成物から銅を除去する工程により、粗生成物に含まれる銅の濃度が調整される。具体的には、式(1)〜(4)の芳香族化合物が有するArの総モル数を基準として20〜500モルppmとなるまで銅が除去される。或いは、粗生成物の質量を基準として5〜100質量ppmとなるまで銅を除去してもよい。又、粗生成物中の未反応の式(I)で表されるジイソプロピル芳香族化合物が有するAr及び当該ジイソプロピル芳香族化合物から生成した化合物が有するArの総モル数を基準として450モルppm以下となるまで銅を除去してもよい。
粗生成物から銅を除去する方法としては、酸化反応後の粗生成物を含む反応液を、特定の処理材と接触させる方法が挙げられる。処理材の種類や使用量を適宜変更することにより、除去処理後の式(1)〜(4)の芳香族化合物が有するArの総モル数を基準とする銅濃度を20〜500モルppmとすることができる。なお、上記反応液中において、銅化合物に由来する銅は、銅イオンとして存在している。
銅を除去するために用いる処理材としては、粗生成物から銅を効率的に除去できるものであり、且つ粗生成物中に含まれる酸化反応生成物に影響を与えないものであれば特に限定されないが、ハイドロタルサイト、イオン交換樹脂、キレート樹脂、活性炭等の、酸化反応後の反応液に不溶な固体を用いることが好ましい。イオン交換樹脂としては、陽イオン交換樹脂或いは陰イオン交換樹脂であって銅イオンの除去に効果のあるものであれば、特に限定されない。キレート樹脂は、銅とキレート形成能を有する官能基が樹脂に結合したものである。これらの処理材の中でも、ハイドロタルサイト及びキレート樹脂が、特に好ましい。これらの処理材によれば、処理材を充填した容器に酸化反応後の反応液を流通させる、又は容器内で酸化反応後の反応液に処理材を加え、撹拌混合した後に固液分離を行う等の方法により、処理後の銅が除去された粗生成物を含む反応液を回収することができ、処理の効率が向上する。
銅を除去する処理の条件は、処理材の種類や形態によって異なるが、温度は0〜80℃、圧力は常圧〜1MPa程度、時間は30分〜3時間が目安である。
酸分解工程では、式(1)〜(4)の化合物から選ばれる芳香族化合物、銅化合物、過酸化水素、酸触媒及び溶媒を含有し、式(1)〜(4)の芳香族化合物が有するArの総モル数を基準とする銅濃度が20〜500モルppmである反応液中で、これら芳香族化合物からジヒドロキシ芳香族化合物を生成させる。式(1)〜(4)の芳香族化合物は、好ましくは、酸化工程後に単離や精製されることなく、他の芳香族化合物及び銅化合物との混合物である粗生成物の状態で酸分解の反応に供される。特に、酸化工程において銅化合物を用いる場合、好ましくは、式(1)、(2)、(3)又は(4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の芳香族化合物を含む酸化反応生成物及び上記銅化合物に由来する銅を含む粗生成物と、過酸化水素と、酸触媒と、溶媒とを含有する反応液中で、上記芳香族化合物からジヒドロキシ芳香族化合物を生成させる。
酸分解工程においては、酸化工程において用いられる銅化合物と同様の銅化合物を用いることができる。酸分解工程の反応液中の銅濃度は、当該反応液に含有される式(1)、(2)、(3)又は(4)で表される芳香族化合物が有するArの総モル数を基準として20〜500モルppm、好ましくは25〜390モルppm、更に好ましくは25〜270モルppmである。反応液中の銅濃度が25〜270モルppmである場合には、過酸化水素存在下での酸分解反応が極めて速やかに進行し、且つ生成したジヒドロキシ芳香族化合物が関与する副反応が抑制されるため、高い収率且つ短い反応時間で目的物が得られるという優れた効果がより一層顕著に発揮される。一方、銅濃度が25モルppm未満である場合には、酸分解反応における反応速度が遅くなる傾向にある。また、270モルppmを超える場合には、上記副反応の発生が優勢になり、ジヒドロキシ芳香族化合物の収率向上効果が小さくなる傾向にある。
過酸化水素は、過酸化水素単体として、或いは過酸化水素水溶液、反応系中で過酸化水素を発生する物質、例えば過酸化ナトリウム、過酸化カルシウムとして反応液中に導入される。設備、取扱い性、反応後の処理等の観点から、過酸化水素水溶液を用いることが好ましい。過酸化水素の使用量は、式(2)、(3)、(7)又は(9)で表される芳香族化合物中の水酸基の数と、式(4)で表される芳香族化合物中のC−O−O−C結合の数の2倍との合計1モル当り、好ましくは1.0〜2.0モル、より好ましくは1.1〜1.2モルである。過酸化水素の使用量が上記下限未満の場合は、目的とするジヒドロキシ芳香族化合物の収率向上の効果が小さくなる傾向にあり、上記上限を超える場合には、高価な過酸化水素の使用量が多くなって製造コストの上昇を招く傾向にある。
酸触媒としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の無機酸類、強酸性イオン交換樹脂、シリカゲル、シリカアルミナ等の固体酸、クロロ酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸、リンタングステン酸、リンモリブデン酸等のヘテロポリ酸が用いられる。これらの中でも、硫酸及び強酸性イオン交換樹脂が、触媒性能、コスト、取り扱い性等の観点から好ましい。酸触媒の使用量は、酸分解工程に供せられる反応液全体の質量に対して、0.01〜10質量%が好ましい。
酸分解反応は、好ましくは溶媒中で行う。溶媒を用いることにより、原料である芳香族化合物が固体である場合はこれの反応系への溶解性、更に過酸化水素、酸触媒及び銅化合物の反応系への溶解性が向上することにより反応が促進される。溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド等のアミド類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ニトロベンゼン、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ化合物;これらの混合溶媒等が挙げられる。中でも好ましい溶媒は、ニトリル類、エステル類であり、アセトニトリルが特に好ましい。使用する溶媒の量は、反応液から溶媒を除いた全混合物量に対して50〜1000質量%が好ましい。
反応温度は特に限定されないが、好ましくは40〜100℃、更に好ましくは65〜85℃、特に好ましくは75〜85℃である。反応温度が上記下限未満の温度の場合には反応速度が遅くなる傾向にあり、上記上限を超える場合には、目的とするジヒドロキシ芳香族化合物の収率向上の効果が低下したり、過酸化水素が有効に利用されなくなったりする傾向にある。反応圧力は特に限定されず、一般的には常圧〜1MPa程度である。
反応時間は、反応の形式、反応温度、使用する酸触媒及びその濃度、使用する銅化合物触媒及びその濃度等の諸条件によって変化するので一概に規定することはできないが、撹拌装置付きの槽型反応設備を用いた回分式の反応を例にとると、通常10分〜6時間、好ましくは20分〜3時間、更に好ましくは30分〜2時間である。上記下限未満の場合には、酸分解反応が充分に進行せず、目的のジヒドロキシ芳香族化合物の収率向上の効果が低下する傾向にある。また、反応生成物中にペルオキシド構造を有する化合物が残存している場合がある。ペルオキシド構造を有する化合物が残存している場合、溶媒を除去して乾固することは一般に困難である。一方、上記上限を超える場合には、生成したジヒドロキシ芳香族化合物が更に副反応により別な化合物へと変化し、その収率向上の効果が低下する傾向にある。
反応形式は、回分式、半回分式、連続流通式等の慣用の反応形式のいずれであってもよい。また反応器の形式は特に限定されず、撹拌装置付の槽型反応器等が好ましく利用される。原料混合物と過酸化水素とを溶媒に溶解した溶液を、酸触媒を含む溶液中へ、撹拌下に滴下する方法も好ましく用いられる。
反応を終了する際には、酸触媒を中和するために塩基性化合物を添加する。好ましい塩基性化合物としては、水酸化アルミニウム等が挙げられる。その添加量は、酸触媒の量に対して3〜20倍等量である。その後濾過等の方法により中和生成物及び未反応の塩基性化合物を除去する。
過酸化水素存在下での酸分解反応により得られる反応生成物液から、好ましくは減圧下に溶媒を留去することにより、粗ジヒドロキシ芳香族化合物が得られる。これを、例えば再結晶、晶析、蒸留等の適宜の方法により精製することにより、目的のジヒドロキシ芳香族化合物が得られる。
酸分解工程における反応液が、上記特定の範囲の濃度で銅を含むことによりジヒドロキシ芳香族化合物が充分に高い収率且つ短い反応時間で生成する理由は必ずしも明らかでないが、本発明者らが推定する作用機構を以下に述べる。ただし、本発明は下記作用機構を奏する態様に限定されるものではない。
式(1)〜(4)の芳香族化合物を過酸化水素存在下に酸分解せしめる反応においては、構造が特定されていない反応中間体が一旦生成し、更にこの中間体がジヒドロキシ芳香族化合物に変換されると考えられる。銅化合物には、特に後段の中間体からジヒドロキシ芳香族化合物の生成の過程の反応速度を高める効果があると考えられる。そのために、銅化合物が反応液中に存在すると、短時間の内に中間体が消失し、目的物であるジヒドロキシ芳香族化合物を速やかに生成せしめることができると考えられる(以下、中間体からジヒドロキシ芳香族化合物の生成過程を反応(a)という。)。
一方、生成したジヒドロキシ芳香族化合物同士が過酸化水素の作用により更に反応し、重質成分を生成する副反応が存在し、銅化合物はこの副反応に対しても促進効果を有すると考えられる。そのため、銅化合物の濃度が増加すると、特に反応時間が長い場合において、一旦生成したジヒドロキシ芳香族化合物が消費されてその収率が低下すると考えられる(以下、この副反応過程を反応(b)という。)。
銅の濃度を本発明の範囲の下限未満とした場合には、反応(a)の速度が充分に向上せず、短時間の反応では、上記反応中間体が残存しており、この段階で反応を終了すると、ジヒドロキシ芳香族化合物が充分に生成していないこととなる。一方、銅の濃度が本発明の範囲の上限を超える場合には、反応(a)の速度が向上する反面、反応(b)の速度も向上する。特に反応時間を長くとった場合には、反応(a)は終了し、その後反応(b)に起因するジヒドロキシ芳香族化合物の消失による収率の低下が顕著になる。反応時間を短くすればその影響は低減される傾向にあるが、銅濃度が高い場合には、極短時間においても反応(b)がある程度進行するため、収率の低下は避けられない。
そこで、銅濃度を上述の特定範囲内とすることで、短い反応時間で反応(a)を充分に進行させ、その段階で反応を終了することにより、反応(b)を経済上問題にならない程度に低減して高い収率を維持することが可能になると考えられる。
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[製造例]ジイソプロピル芳香族化合物の酸化
内容量200mLの撹拌機付きオートクレーブ型反応装置に、4,4’−ジイソプロピルビフェニル50g(210mmol)、N−ヒドロキシフタル酸イミド3.42g(4,4’−ジイソプロピルビフェニルに対し10mol%)、酢酸銅(II)・一水和物0.027g(同0.06mol%)、及びアセトニトリル50gを入れ、反応液を調製した。反応装置内を純酸素ガスで加圧し、約0.8MPaとした後、外部加熱装置により反応液を昇温させ、50℃にて4時間攪拌し、反応させた。反応途中、反応装置内の圧力が0.6MPaまで低下するとボンベから酸素ガスを供給し、常に反応装置内の圧力を0.6〜0.8MPaの範囲に保持するようにした。反応終了後、反応液を液体クロマトグラフィーにて分析し、各化合物の選択率を求めた。なお、4,4’−ジイソプロピルビフェニルの転化率は100%であったため、上記選択率は4,4’−ジイソプロピルビフェニルに対する比率である収率に等しい。
表1は、上記酸化反応によって得られた各化合物の収率を示すものである。表中、上記式(1)で表される化合物を生成物1、式(2)で表される化合物を生成物2、式(3)で表される化合物を生成物3、式(4)で表される化合物を生成物4、式(6)で表される化合物を副生成物1、式(7)で表される化合物を副生成物2、式(8)で表される化合物を副生成物3、式(9)で表される化合物を副生成物4として記載している。これら生成物及び副生成物において、式中のArは4,4’−ビフェニル基である。
Figure 0004955440
酸化反応後の反応液中の銅イオンの濃度(銅濃度)をICP質量分析法にて定量したところ、生成物1〜4が有するAr(4,4’−ビフェニル基)の総モル数に対して650モルppmであった。更に、上記反応液に、銅除去処理材であるハイドロタルサイト(協和化学工業社製DHT−4A「キョーワード500」、商品名)を、反応液に対して10質量%加え、室温にて1時間撹拌後、濾過により濾液を回収した。濾液における、生成物1〜4が有する4,4’−ビフェニル基の総モル数に対する銅濃度は、ICP質量分析法の検出限界である1モルppm以下であった。
[比較例1]
上記製造例において得られた濾液40gと、アセトニトリル40gと、過酸化水素水溶液(30質量%濃度)7.4gとを混合して均一にしたものを酸分解溶液とした。三口フラスコに硫酸(基質であるヒドロペルオキシド体の重量に対して1000質量ppmとなる量)及びアセトニトリル80gを入れ、加熱環流させた。そこに上記酸分解溶液を20分かけて滴下した。
滴下を開始すると反応系が白濁し、滴下開始30分後においても白濁は消失しなかった。滴下開始30分後の反応液を液体クロマトグラフィーにて分析したところ、上記生成物4が完全に消失せずに残存しており、また構造は確認されていないが、反応中間体と思われるピークが検出された。白濁はこの反応中間体が溶媒に溶解しきれずに析出しているものと推定される。このことから、滴下開始30分後において、反応は完結していないと判断された。なお、この時点での反応生成物中には過酸化物構造を有する化合物の残存が推定され、当該反応生成物の詳細な分析は、溶媒の除去、固形分の乾固を必要とし、危険を伴うことから、これを行わなかった。
その後更に1.5時間反応を継続後、水酸化アルミニウムを反応系に添加して反応を停止した。70℃にて1.5時間撹拌後に反応液より固形分を濾別し、更に溶媒を除去後、減圧、加熱下に乾燥して、粗4,4’−ジヒドロキシビフェニルを得た。これをガスクロマトグラフィー法により分析した結果、生成物1〜4の合計量に対する4,4’−ジヒドロキシビフェニルの割合である収率は96%であった。
[実施例1]
上記酸分解溶液に、更に酢酸銅(II)・一水和物0.001gを添加した以外は、比較例1と同一の操作により酸分解反応を行った。ここで、酸分解溶液における、生成物1〜4が有するArの総モル数を基準とする銅濃度は、70モルppmであった。酸分解溶液の滴下を開始すると反応系が白濁したが、滴下終了後間もなく白濁は消失した。白濁消失後の滴下開始30分後に反応液を液体クロマトグラフィーにて分析したところ、生成物1〜4は全て消費されており、また反応中間体と推定される化合物は検出されず、反応は完結していると判断された。その後更に1.5時間反応を継続後、比較例1と同一の操作により粗4,4’−ジヒドロキシビフェニルを得た。これをガスクロマトグラフィー法により分析した結果、生成物1〜4の合計量に対して4,4’−ジヒドロキシビフェニルの収率は97%であった。
比較例1と実施例1との対比により、反応開始後2時間程度経過すれば、4,4’−ジヒドロキシビフェニルの収率に大きな差異は見られないが、それよりも短い反応時間においては、微量の銅化合物が存在する実施例1においては速やかに酸分解反応が完結するのに対し、実質的に銅化合物が存在しない比較例1においては、反応中間体を経る反応の速度が遅いと推定され、酸分解反応の完結により長い時間を要することが明らかになった。
[実施例2〜5]銅除去処理
製造例と同一の酸化反応操作により得られた酸化反応後の反応液を、それぞれ表2に記載の除去処理材に接触せしめることにより、反応液中に存在する銅イオンの除去処理を行った。操作条件は、反応液にそれぞれ表2に記載の比率(溶媒を含む反応液に対する質量%)の処理材を加え、室温にて1時間撹拌後、濾過により濾液を回収した。濾液中の銅濃度をICP質量分析法により測定し、測定値から生成物1〜4が有するArの総モル数を基準とする銅濃度を算出した。表2は、それぞれの処理材を用いた場合の、生成物1〜4が有するArの総モル数を基準とする銅濃度を示すものである。なお、使用した除去処理材は以下の通りである。
ハイドロタルサイト:製造例に使用したものと同一
キレート樹脂:三菱化学社製「ダイアイオン CR20」(商品名)
Figure 0004955440
[実施例6〜9]過酸化水素存在下の酸分解反応
実施例2〜5で銅イオンの除去処理を行った反応液を用いたこと以外は、比較例1と同一の操作により、4,4’−ジイソプロピルビフェニルジヒドロペルオキシドを含む混合物の過酸化水素存在下での酸分解反応をそれぞれ行った。反応時間は滴下開始後2時間である。得られた4,4’−ジヒドロキシビフェニルの生成物1〜4の合計量に対する収率を求めた。結果を表3にまとめて示した。
[比較例2]銅イオン除去処理なしでの過酸化水素存在下の酸分解反応
製造例と同一の酸化反応操作により得られた4,4’−ジイソプロピルビフェニルジヒドロペルオキシドを含む反応生成物液を、銅イオンの除去処理を行うことなく、そのまま比較例1と同一の操作により、過酸化水素存在下の酸分解反応に供した。反応時間は滴下開始後2時間である。得られた4,4’−ジヒドロキシビフェニルの生成物1〜4の合計量に対する収率を求めた。結果を表3に示す
Figure 0004955440

[実施例10]1,3−ジイソプロピルベンゼンを原料とするレゾルシノールの製造
4,4’−ジイソプロピルビフェニルに代えて1,3−ジイソプロピルベンゼン34g(210mmol)を用いた以外は製造例と同一の操作により、酸化反応生成物を得た。その際、1,3−ジイソプロピルベンゼンの転化率は100%であった。酸化反応後の生成物を含む反応液を実施例5と同一の条件にて除去工程に供した。得られた濾液における、酸化反応生成物中の、1,3−ジイソプロピルベンゼンから生成した式(1)〜(4)で表される化合物が有するAr(ベンゼン環)の総モル数を基準とする銅濃度は、70モルppmであった。更にこの濾液を、比較例1と同一の操作により酸分解工程に供した。得られた反応液より溶媒を除去し、減圧・加熱により乾燥して粗レゾルシノールを得た。これをガスクロマトグラフィー法により分析し、出発原料である1,3−ジイソプロピルベンゼンに対するレゾルシノールのオーバーオールの収率を求めた結果、74%であった。
[比較例3]銅イオン除去処理なしでのレゾルシノールの製造
実施例10で得られた酸化反応後の生成物を含む反応液における、酸化反応生成物中の1,3−ジイソプロピルベンゼンから生成した式(1)〜(4)で表される化合物が有するAr(ベンゼン環)の総モル数を基準とする銅濃度は、700モルppmであった。これを、除去工程を経ずに、そのまま比較例1と同一の条件にて酸分解工程に供した結果、出発原料である1,3−ジイソプロピルベンゼンに対するレゾルシノールのオーバーオールの収率は8%であった。
以上のように、ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法において、酸分解工程における反応液中に、特定の範囲の濃度で銅を含ませることにより、充分に高い収率且つ短い反応時間でジヒドロキシ芳香族化合物が生成することが明らかとなった。
本発明によれば、ジイソプロピル芳香族化合物ジヒドロペルオキシドを含む混合物から、充分に高い収率且つ短い反応時間でジヒドロキシ芳香族化合物を得ることが可能であり、工業上優位な製造方法が提供される。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)、(2)、(3)又は(4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の芳香族化合物、銅化合物、過酸化水素、酸触媒及び溶媒を含有し、前記芳香族化合物が有するArの総モル数を基準とする銅濃度が20〜500モルppmである反応液中で、前記芳香族化合物から下記一般式(5)で表されるジヒドロキシ芳香族化合物を生成させる工程を備える、ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法。
    Figure 0004955440

    [式中、Arは置換基を有していてもよいベンゼン環、置換基を有していてもよいナフタレン環又は置換基を有していてもよいビフェニル環を示す。]
  2. Arが下記化学式(11)、(12)、(13)又は(14)で表される2価の基である、請求項1記載の製造方法。
    Figure 0004955440
  3. 前記銅濃度が25〜270モルppmである、請求項1又は2記載の製造方法。
JP2007088570A 2007-03-29 2007-03-29 ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法 Expired - Fee Related JP4955440B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007088570A JP4955440B2 (ja) 2007-03-29 2007-03-29 ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007088570A JP4955440B2 (ja) 2007-03-29 2007-03-29 ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008247772A JP2008247772A (ja) 2008-10-16
JP4955440B2 true JP4955440B2 (ja) 2012-06-20

Family

ID=39973159

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007088570A Expired - Fee Related JP4955440B2 (ja) 2007-03-29 2007-03-29 ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4955440B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5000354B2 (ja) * 2007-03-29 2012-08-15 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6010010B2 (ja) * 1978-11-29 1985-03-14 三井東圧化学株式会社 酸化反応溶剤及び高沸点生成物の回収方法
US4339613A (en) * 1980-03-14 1982-07-13 Pcuk Produits Chimiques Ugine Kuhlmann Superacid catalyzed preparation of resorcinol from meta-diisopropylbenzene
JPH01221339A (ja) * 1988-02-29 1989-09-04 Mitsui Petrochem Ind Ltd ヒドロキシ芳香族炭化水素の製法
JPH03240744A (ja) * 1990-02-16 1991-10-28 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 4,4’―ジヒドロキシビフェニルの製造方法
JPH04108751A (ja) * 1990-08-27 1992-04-09 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 2,6―ジヒドロキシナフタレンの製造法
PL181496B1 (pl) * 1996-03-20 2001-07-31 Politechnika Slaska Im Wincent Sposób wytwarzania ß-naftolu PL
CZ295000B6 (cs) * 1997-02-11 2005-05-18 E. I. Du Pont De Nemours And Company Způsob rozkladu hydroperoxidu
JP2003034679A (ja) * 2001-07-17 2003-02-07 Daicel Chem Ind Ltd アリールアルキルヒドロペルオキシドの製造方法
JP5000354B2 (ja) * 2007-03-29 2012-08-15 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008247772A (ja) 2008-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100231872B1 (ko) 페놀과 페놀유도체들의 제조방법
TW201031622A (en) Process for preparing a carboxamide from a carbonyl compound and hydrogen cyanide
TWI626230B (zh) 一種對苯二酚及其衍生物之製備方法
JP2006517968A (ja) アルキルベンゼンヒドロペルオキシドの製造方法
EP2803408B1 (en) Method and apparatus for producing oxide of hydrocarbon compound using same
KR100854179B1 (ko) 과산화수소의 제조 방법
JP5000354B2 (ja) ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法
JP4955440B2 (ja) ジヒドロキシ芳香族化合物の製造方法
US8445729B2 (en) Process for the production of alkylbenzene hydroperoxides under mild conditions and in the presence of new catalytic systems
CN113454064A (zh) 用于生产有机过氧化物的方法
JP2007217399A (ja) アルキル芳香族ハイドロパーオキサイドの製造方法
EP0299893A2 (fr) Procédé d'hydroxylation de phénols et d'éthers de phénols
US3937739A (en) Hydrocarbon conversion
CN115385839B (zh) 一种过氧化环己基苯的制备方法
CN112694380B (zh) 一种2,3-二甲基-2,3-二苯基丁烷的制备方法
JPS5833207B2 (ja) ニカフエノ−ルノセイゾウホウホウ
EP0968166B1 (en) Process for the manufacture of carboxylic acids
JP3965745B2 (ja) プロピレンオキサイドの製造方法
JP2023514665A (ja) C3~5飽和脂肪族カルボン酸の調製のための方法
JP2006022030A (ja) メチルアセトフェノンの製造方法
JPS5821642A (ja) アジピン酸の製造法
JP2962454B2 (ja) 炭酸ジメチルの連続製造法
CN114874089A (zh) 一种高性能异壬酸的制备方法
HUT61513A (en) Process for producing phenol compounds
JPH0466463B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120306

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120315

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4955440

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees