JP4955187B2 - 複数の入口を有する質量分析計 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は、質量分析計のためのイオン源に関し、特に、大気圧であるサンプルイオン源を提供する種類に関する。
【0002】
(背景技術)
質量分析計を使って、製薬化合物、環境化合物、生体分子等といった有機物質を含む広い範囲の物質を分析してきた。斯かる装置は特に、例えばDNAや蛋白質配列(protein sequencing)を扱う場合に有益である。こうした適用においては、質量分析計によるサンプルイオンの分析速度を高める一方で、対象となるイオンの質量/電荷比を正確に測定することがますます望まれている。
【0003】
質量分析計の分析速度を高めるために、質量分析計へ続く入口の数を増やす試みがなされた。例えば、Analytical Chemistry 2000、72(20〜24ページ、L.イアング(Jiang)およびM.モイニ(Moini))は、それぞれ2個または4個のエレクトロスプレーイオン化源からサンプルイオンが供給される2または4開口質量分析計を開示している。この方法では、数本のサンプルイオン流を同時に分析することができ、さらに、サンプルイオン流と同時に参照イオン流も質量分析計に導入できるので、より正確な測定を行うことができる。
【0004】
これに代わる構成がEP−A−0,966,022に開示されている。開示された質量分析計は、イオンが入力される1個の抽出開口部と、複数のサンプルイオン源とを有する。抽出開口部は、少なくとも1個の孔を有するサンプル選択装置と接続する。イオン源の各々がサンプル選択装置に向けてイオンジェットを生成すると、サンプル選択装置は回転し、孔と、任意の1本のイオンジェットとが一列になるようにする。このようにして分析対象である多数の異なるサンプルイオンジェットの中の任意の1本をサンプル選択装置内に誘導し、抽出開口部および質量分析計内に導入する。
【0005】
US−A−6,066,848は、その第1実施形態において、複数のサンプルイオン化装置を有するイオン源を開示する。このイオン源には、小穴を有する回転可能なディスクが質量分析計の開口部に隣接して設けられている。ディスクが回転すると、複数のサンプルイオン流の中から選ばれた1本が分析器に供給される。第2の実施形態ではディスクは静止しており、個々に開閉してサンプルイオン流の1本を分析器に導入する多数のシャッタバルブを有してもよい。
【0006】
上述した従来の質量分析計は様々な欠点がある。例えば、イアングとモイニが開示する、質量分析計に続く複数の開口部を有する構成は、質量分析計(特に4ノズル構成を有する質量分析計)の内部を適当な低圧力に維持するために特別なポンプが必要である。EP−A−0,966,022および、US−A−6,066,848の第1の実施形態に開示された装置における欠点は、回転するサンプル選択装置は扱いが難く、反応が遅いことである。また、信頼できる設計にすることも難しい。さらに、これらのいずれの装置も、あるサンプル流から別のサンプル流への切り替えが特に早いわけではない。
【0007】
したがって、本発明の目的は、従来技術が有するこれらの問題を解決することである。
【0008】
(発明の開示)
本発明の第1の態様では、低圧力で動作する質量分析計用のイオン源を提供する。このイオン源は、大気圧で動作して、複数のサンプルイオン流を供給する複数のサンプルイオン化装置と、大気圧と質量分析計の動作圧力との間の圧力で動作可能なインターフェイス室であって、第1の部分に位置してサンプルイオン流からサンプルイオンを収集してインターフェイス室に供給する複数の入口開口部と、前記入口開口部が位置する第1の部分の下流にあたる第2の部分に位置してサンプルイオンをインターフェイス室から質量分析計に排出する出口開口部とを有し、前記複数の入口開口部の各々と前記出口開口部との間をイオンが通過するための別々の複数のイオンパスを規定するインターフェイス室と、前記入口開口部の下流に位置し、選択した1本以上のイオンパスに沿ってイオンが質量分析計まで移動することを選択的に防止するイオン制御手段とを有する。
【0009】
インターフェイス室に続く複数の入口開口部を有するイオン源を設けることによって、蛋白質分子やDNA断片といった多数の異なるサンプルイオン流の中の任意の1本を個別に分析できる。さらに、サンプルイオン化装置の各々は絶えずサンプルイオン流を生成しているので、イオン制御手段またはイオン制御手段の一部を閉じて別の部分を開くだけで、簡単に次のサンプルイオン流へ切り替えて分析できる。これによって、多数のサンプルを分析する速度を高め、一個の質量分析計によって行なう分析の速度を大幅に上げる。
【0010】
複数のサンプルイオン流の中の1本または任意の複数の組み合わせを質量分析計に供給して同時に分析する。本発明の更なる利点は、2本以上のサンプルイオン流を質量分析計に供給する場合に明らかである。つまり、サンプルイオンは大気圧より低い圧力であるインターフェイス室内でのみ混合されるので、衝突の可能性、および、その結果として異なるサンプルイオン間での化学反応の速度は、大幅に減少する。このため、質量分析計に供給される望ましくないあるいは予期していない化学化合物ができる限り少なくなり、正確な結果が得られる。
【0011】
サンプルイオン流がインターフェイス室に供給されるためには、サンプルイオン流の各々は複数の入口開口部の中の1個を通過しなければならない。このため、サンプルイオン化装置の周囲の領域と比較してインターフェイス室内にあるサンプルイオン数はより少ない。また、さらに重要なことに、望ましくない化学化合物の数もより少ない。イオン制御手段、つまりイオンブロック手段を入口開口部の下流に設けることで、サンプル流に含有されて通過する望ましくない化学物質が詰り難くなり、斯かる構成でなければ受けるであろう損傷を受け難くなる。
【0012】
別の好適な実施形態では、イオン源の使用中、インターフェイス室を大気圧と質量分析計の動作圧力との間の圧力に維持する。イオン制御手段がインターフェイス室の入口開口部の下流に設けられているので、斯かる圧力に維持することによって質量分析計の分析速度が更に高まる。したがってこのイオン流は、比較的低圧力である領域のイオン制御手段に供給される。この領域において、サンプルイオンは、サンプルイオン化装置を直接取り囲む圧力が比較的高い領域においてよりも、実質的に早い速度で移動する。その結果、イオン制御手段またはイオン制御手段の一部が「閉じて」他の部分が「開いて」いる場合、次のサンプルイオン流が質量分析計に届くまでに必要な時間が短縮される。したがって、ある流れと次の流れとの間の弛緩時間は、従来技術と比べて、10の係数で減少するかもしれない(EP−A−0,966,022に開示されたシステムでは100m秒であるのに対して、本発明では10m秒)。
【0013】
一好適な実施形態において、イオン制御手段は、開いている場合に、選択した1本以上のサンプルイオン流を通過させて質量分析計に流入させるゲート手段を更に有し、ゲート手段は、前記インターフェイス室内の第1および第2の部分の間に設けられる。この場合、ゲート手段は、選択した1本以上のサンプルイオン流を偏向することで、該サンプルイオン流または該サンプルイオン流の各々が質量分析計に供給されることを防止する電磁場を選択的に生成するために設けられた電磁場生成装置を更に有することが好適である。特に好適な実施形態において、電磁場生成装置は静電場を生成する。機械的ではない切換えを行うことで、速度に関して、従来技術を凌ぐ利点を実現できる。更に、電気ゲートはより信頼性があり、現行のシステムに容易に装着できる。例えば、一対の電極をインターフェイス室の周囲に設けて磁場を形成してもよい。つまり、インターフェイス室を大きく変更せずにサンプルイオンを偏向できる。さらに、電気ゲートはより清潔であり機械ゲートより容易に清潔に維持できる。例えば、サンプルイオン流は溶質やバッファ等といった所望でない他の化学物質を含むかもしれず、こうした物質が機械ゲートに積もって詰まらせる可能性があるため、ゲートを定期的に清掃しなければならない。そうでなければゲートの寿命が短くなる。また、このように堆積した所望でない化学物質が後にゲートを離れて、他のサンプル流を汚染するかもしれない。
【0014】
代替的な実施形態では、イオン制御手段は、自身に供給されるイオンが自身から排出されることを選択的に防止するために配設されるイオン取込手段を有する。この場合、インターフェイス室は、各々が前記複数の入口開口部の中の対応する1個と連通する複数のインターフェイス溝を規定し、各インターフェイス溝は、複数のサンプルイオン流の中の対応する1本が複数のイオンパスの中の対応する1本を流れるように拘束することが、好適である。
【0015】
最も好適には、イオン取込手段は、rf多極保存装置等の複数のイオン保存装置を有し、その各々は、前記分離した複数のイオンパスの中の対応する1本からサンプルイオン流を供給され、供給されたサンプルイオン流を選択的に取込み、後に要求に応じて出口開口部へ排出するように設けられる。
【0016】
複数の源から供給されるイオンを保管するイオン取込部を用いることで、装置の衝撃係数を更に改善できる。この改善は、エレクトロスプレーではない源を利用した場合に顕著である。
【0017】
更に好適な実施形態では、前記複数のサンプルイオン化装置の中の少なくとも1個は、前記質量分析計の較正用イオン流を供給し、前記質量分析計の較正用イオン流は、前記複数のサンプルイオン流の中の別の少なくとも1本と同時に前記質量分析計に供給される。較正用イオン流と同時または順次にサンプルイオン流を質量分析計に供給することによって、オンライン較正を行って質量分析計の精度を向上することができる。更に、2本のイオン流はインターフェイス室の、比較的圧力が低い領域でのみ混合するので、成分イオン間で生じる化学反応は、従来のイオン源を用いた場合よりも少ない。
【0018】
複数のイオン化装置の各々に個別に別のサンプルを供給してもよいが、サンプルを任意に組み合わせて使用してもよいことが分かるだろう。特に、同じイオンを2個以上のイオン化装置に対して分割して2本以上の溝に供給すれば、感度の改善に有益であろう。
【0019】
本発明の別の好適な実施形態では、インターフェイス室をサンプルイオン化装置に対して固定関係を有するように配設する。従来のイオン源(EP−A−0,966,022等)が有するインターフェイス室は、サンプルイオン化装置に対して回転して、必要なサンプルイオン流を選択していた。固定されたインターフェイス室を設けることで本発明は、より信頼性が高く設計が容易なシステムを提供できる。
【0020】
別の態様では、本発明は同時に動作する複数の大気圧サンプルイオン化装置の中の少なくとも1個から供給されるサンプルイオンを分析する方法を提供する。この方法は、前記複数の大気圧サンプルイオン化装置の中の対応する1個の各々からサンプルイオン流を生成し、大気圧より低い圧力に維持されたインターフェイス室内の複数の入口開口部の中の対応する1個に向けて各流れを送って、インターフェイス室を通って質量分析計に向かう選択的な方向づけを行ない、前記サンプルイオン流の少なくとも数本が前記インターフェイス室に供給された後に、前記数本が前記インターフェイス室の前記出口開口部を通って前記質量分析計に供給されないように選択的にブロックする。
【0021】
更なる有利な特徴は、「発明を実施するための最良の形態」および「特許請求の範囲」に記載してある。
【0022】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明の一実施形態を、一例を挙げるだけの目的で、添付の図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、イオン源(総括的に参照番号10で示す)を示す。イオン源10の前面15には、複数の大気圧サンプルイオン化装置20が装着されている。例えば、エレクトロスプレーイオン源、大気圧化学イオン化(APCI)イオン源、またはマトリクス支援レーザ脱離/イオン化(MALDI)イオン源等といった多様なイオン化装置が適切である。当業者には周知であるように、イオン化装置20には分析対象サンプルを含有する溶剤流が供給される。通常、この流れは、サンプル分子を液体クロマトグラフィまたはキャピラリ電気泳動等よって分離することで生成するが、高速液体(fast liquid)クロマトグラフィやキャピラリエレクトロクロマトグラフィ等の他の技術も同様に用いることができる。
【0024】
イオン化装置20の各々は、対応するサンプル領域30の中に伸びる。サンプル領域30も大気圧またはそれに近い圧力であって、各イオン化装置20の端部と、入口円錐体50の入口開口部40との間において規定される。各イオン化装置の先端は、対応する入口円錐体50の入口開口部に対して直角に配設されるので、サンプルイオンや同伴溶剤分子が入口開口部40内に真っ直ぐ供給されることはない。
【0025】
入口円錐体50の各々は対応する入口溝と連通する。入口溝は、インターフェイス室80の内部で規定される第1の部分60および第2の部分70を含む。入口溝の第1の部分60は、図1に示すような斜角を以って入口溝の第2の部分70と合流する。各入口溝のこれら2つの部分の間の接続部は電気ゲート65である。この電気ゲート65の目的を以下で詳述する。
【0026】
入口溝の各々は共通出口溝90に向かって開口する。共通出口溝90もインターフェイス室80の内部で規定される。共通出口溝90に隣接するように、出口円錐体110の出口開口部100が設けられる。出口開口部により、共通出口溝90内のイオンは、これを通過して質量分析計(図示せず)に供給されることができる。
【0027】
共通出口溝90はポンプ室120に向かって開口しており、ポンプ室120には真空ポンプ、通常はロータリーポンプ(図示せず)が接続される。このように、入口開口部40と出口開口部100との間のインターフェイス室80の圧力は大気圧より低く、通常は10〜15mバールに維持されている。
【0028】
WO98/49710に開示されるような1個の入口開口部のみを有する従来のイオン源では、出口開口部での圧力が約10〜15mバールであっても、ガス流の速度が遅いので、ポンプの圧力は約1mバールという低い圧力が必要になる。WO98/49710のシステムでは、小型の制限装置を用いてポンプの圧力を低下させることで、必要な圧力を維持する。同様のポンプを、質量分析計の圧力をより低く(通常約10-4mバール)維持する、より強力なターボポンプのバックアップポンプとしても使用できる。
【0029】
本発明の好適な実施形態では、制限装置を設けないことで、複数の入口開口部40を設けたことによるガス流速度の増加を相殺する。このように、インターフェイス室80内で必要な圧力を、2番目の真空ポンプを用いずに、維持してもよい。しかし、8個〜10個の入口開口部40を有するシステムでは、例えば、さらに遅いポンピング速度に対応したポンプを設けてターボポンプのバックアップとする必要があるかもしれない。
【0030】
図2は、図1のAA’線に沿った断面図を示す。図2では、対応する複数のイオン化装置から供給される複数の入口溝および入口円錐体のレイアウトを示す。図示するように、8本の入口溝が円形に配置され、これによって8個の異なるイオン化装置からサンプルを供給されることができる。入口円錐体50の各々は、対応するサンプルイオン化装置からサンプルを供給され、これらのサンプルは、対応する入口溝の対応する第1の部分60に入力される。例えば、入口円錐体50Aは、入口溝の第1の部分(図2には図示せず)に向かって開口する。第1の部分は、入口溝の第2の部分60Aに続く。隣接する入口溝同士は骨組130によって分離されている。
【0031】
図1および図2を併せて検討すれば分かるように、分離された入口溝の第2の部分70は比較的浅い角度で収束し、共通出口溝90において合流する。したがって、入口溝の8個の第2の部分70が一緒になって円錐台を形成する。入口溝と共通出口溝90との間の角度が浅いことで、イオンが出口開口部100に近づく際にイオン内に過剰な乱流が生じることを防止する。
【0032】
使用時、8個のイオン化装置20の各々は通常、異なるサンプルイオンを供給する。しかし、イオン化装置の少なくとも幾つかが、例えば液体クロマトグラフから実際には同じサンプルを供給されてもよいことが分かるだろう。これによって装置の感度を改善できるだろう。
【0033】
従来の装置と比べて、イオン化装置20の各々は、必要に応じてサンプルイオンを切り替えるのではなく、継続的にイオンを生成している。したがって、別々の各イオン化装置から供給されるイオンは、該イオン化装置に対応する入口円錐体50の、対応する入口開口部40の中を移動する。続いて、異なるサンプルイオンは別々の各自の入口溝内を移動する。つまり、各入口溝内に電気ゲート65が無ければ、異なる8個のサンプルが全てが継続的に一緒に出口開口部100に到着するだろう。
【0034】
各入口溝内の電気ゲート65は、図1を参照しながら上述したように、該入口溝の第1の部分60と第2の部分70との間に位置する。図1に示す例示的な実施形態において、電気ゲート65は、入口溝の第1の部分60を下降してくるサンプルイオンをインターフェイス室80の壁に向けて偏向するために適切である大きさの電場を生成できる電極によって形成される。これにより、サンプルイオンが入口溝の第2の部分70に沿って移動して共通出口溝90に供給されることを防止する。
【0035】
8個の入口溝に別々に装着されている8個の各電極は、共通のコントローラに接続される。これによってユーザは、どのサンプルを入口溝の長さに沿って移動させて共通出口溝90に供給するかを決定できる。あるモードでは、所定の時間に8個中7個の入口溝の電気ゲート65を「閉」にして、1個の電気ゲート65だけを「開」になるように、電極を手動で切り換えられる。別のモードでは、コントローラが自動的に電気ゲート65を迅速かつ継続的に切り換えることで、連続的に、異なるサンプルを共通出口溝90内に供給してもよい。さらに別のモードでは、2個以上の電気ゲート65を同時に開いてもよい。これは、例えば、質量分析計において干渉せず、したがって衝撃係数が増加できることが周知である種類が別々の流れによって供給される場合に有益であろう。
【0036】
入口溝の第1および第2の部分の間の接合部で入口溝が曲がっていることは、2つの目的に役立つ。第1は、斯かる構成によって、任意の入口開口部40と1個の出口開口部100との間に直線的な見通し線が存在しないようにすることである。これによって、入口開口部から出口開口部へのサンプルイオンの「ストリーミング(streaming)」を防止する。これは利点である。第2に、電極を配設してこの接合部に電気ゲート65を設けることで、電気ゲート65が閉じている間にイオンが入口溝を通過してしまうことを防止するために特に効果的な形状である電場が生成される。
【0037】
8個のイオン化装置20の全てが、検査対象であるサンプルからイオンを供給されてもよいが、斯かる構成の代わりに、複数のイオン化装置20の中の1個に、イオン化された場合の質量/電荷比が既知である分子を含む溶液流を供給することが好適である。これは、出口開口部100に連通する質量分析計を較正する場合に特に有益である。この場合、較正用イオン化装置から供給される入口溝は通常開いたままで、つまり、この溝内の電気ゲート65は開いており、別のイオン化装置からの分析対象サンプルが同時に供給される。
【0038】
異なる入口溝をゲート制御することで、質量分析対象である異なるサンプルイオン流を任意に組み合わせた場合に対応できる。さらに、高速電気ゲート制御によって、あるサンプルイオン流から別のサンプルイオン流へ迅速に切り替えられるので、質量分析計の分析速度を高めることができる。通常、インターフェイス室80内は約10〜15mバールの圧力に維持されている。したがって、サンプルイオンは、入口開口部40を取り巻く比較的高い圧力のサンプル領域30において約10m/秒で移動するのに対し、入口溝内では通常100m/秒以上で移動する。このように移動速度が速くなると、複数の電気ゲート65の中の1個が開いた場合に、サンプルイオンが出口開口部100に到達する前の弛緩時間が従来よりも非常に短くなる。これによって切り替え速度が増し、ひいては質量分析計による分析速度が更に増す。
【0039】
本発明の好適な実施形態を説明してきたが、多様な変形や代替が考えられることが分かるであろう。特に、任意の数のサンプルイオン化装置20を、対応する数の入口円錐体50および入口溝と共に、適切な任意の構成に配置してもよい。しかし、入口開口部40の数を増やすと、所定のポンピング速度に対するインターフェイス室80内の圧力も増加する。
【0040】
さらに、好適な実施形態では電気ゲート65を各入口溝内の第1および第2の部分の間の接合部に設けたが、異なる技術を用いてイオンをゲート制御またはブロックしてもよい。例えば、シャッタバルブ等の機械ゲートを、電極によって構成される電気ゲートの代わりに用いて、各入口溝を通過するサンプルイオン流をブロックしてもよい。また、静電場に代わってRF場を使用することが有利な場合もある。
【0041】
本発明の代替的な実施形態を図3および図4に示す。この実施形態では、複数の電気ゲートまたは電気動作機械ゲートの代わりに、複数のrfオンリー多極保管装置(rf−only multipole storage devices)(四重極または六重極構成等)によって、イオン化装置からインターフェイス室を通って質量分析計に伸びる複数のイオンパスを選択的にブロックしてもよい。これらの技術は周知であり、例えば米国特許第5,420,425号、第6,020,586号、第5,179,278号に開示されている。
【0042】
図3は、複数のサンプルイオン化装置20(例えばナノスプレー)の中の2個を示す。各々の装置20は、対応するサンプル領域30の中に伸び、入口円錐体50の関連する入口開口部40と真っ直ぐに向き合う。上記の実施形態と同様、各サンプルイオン化装置20を、関連する入口開口部40に対して直角に配置してもよい。入口円錐体50の各々は、対応する入口溝60と連通し、イオンパスを規定する。
【0043】
rfオンリー多極保管装置65の電極が第1の部分60の周囲に配置されている様子を示す。1個のrfオンリー多極保管装置65を、イオンパスの入口開口部40と出口開口部100との間の複数のパスの中の対応する1本に設けることが好適である。つまり、多極構成体内のイオン流の各々に対して別個に1個の電気ゲート65を設ける。
【0044】
共通出口溝90はポンンプ室120に向かって開口しており、ポンプ室120には真空ポンプ、一般的にはロータリポンプ(図示せず)が接続される。
【0045】
動作において、所定のイオン化装置20から供給されるイオンは、対応する入口溝60に沿って移動し、その入口溝60に関連するイオン取込部65の軸上において合焦する。これは、比較的高い圧力(数mバール)でも同様である。イオン取込部65の端部孔または端部に電圧を適用することで、イオンを取り込んでもよく、保存時間は最大数秒でもよい。一旦取り込まれたイオンを、所望な場合にイオン取込パラメータを変更することで、放出してもよい。したがって、電気ゲートまたは機械ゲートを使用する場合と非常に似ている方法で、イオン捕獲装置65は、供給された複数のイオン流の中の1本を、同時または順次に、質量分析計に供給できる。この構成の、電気/機械ゲート制御技術を凌ぐ利点は、イオン取り込みによって100%の衝撃係数を実現できることである。これにより、より高い感度を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るイオン源の側面断面図である。
【図2】 図1の線A−A’に沿った断面図である。
【図3】 本発明に係る別のイオン源の側面断面図である。
Claims (29)
- 低圧力で動作する質量分析計用のイオン源であって、
大気圧で動作して、複数のサンプルイオン流を供給する複数のサンプルイオン化部と、
大気圧よりも低い圧力で動作可能なインターフェイス室であって、第1の部分に位置してサンプルイオン流からサンプルイオンを収集してインターフェイス室に取り込む複数の入口開口部と、前記入口開口部が位置する第1の部分の下流にあたる第2の部分に位置してサンプルイオンをインターフェイス室から質量分析計に排出する出口開口部とを有し、前記各入口開口部と前記出口開口部との間をイオンが通過するための複数のイオンパスを規定し、各入口開口部とそれに対応した各イオンパスが、そのイオンパスの少なくとも一部において、他の複数の入口開口部と他の複数のイオンパスから物理的に分離されるインターフェイス室と、
前記入口開口部の下流に位置し、選択した1本以上のイオンパスに沿ってイオンが質量分析計まで移動することを選択的に防止するイオン制御手段と、
を有するイオン源。 - 請求項1に記載のイオン源であって、
前記インターフェイス室は、排出ポートと、前記排出ポートに接続されて前記インターフェイス室を大気圧よりも低い圧力に維持する真空ポンプとを更に有することを特徴とするイオン源。 - 請求項1または2に記載のイオン源であって、
前記イオン制御手段は、開いている場合に、選択した1本以上のサンプルイオン流を通過させて前記質量分析計に流入させるゲート手段を有し、前記ゲート手段は前記インターフェイス室内の第1および第2の部分の間に設けられることを特徴とするイオン源。 - 請求項3に記載のイオン源であって、
前記ゲート手段は、前記選択した1本以上のサンプルイオン流を偏向することで該サンプルイオン流または該サンプルイオン流の各々が質量分析計に供給されることを防止する電磁場を選択的に生成するために設けられた電磁場生成器を有することを特徴とするイオン源。 - 請求項4に記載のイオン源であって、
前記電磁場生成器は静電場を生成することを特徴とするイオン源。 - 請求項3から5のいずれか1項に記載のイオン源であって、
前記インターフェイス室は、各々が前記複数の入口開口部の中の対応する1つと連通する複数のインターフェイス溝を規定し、各インターフェイス溝は前記複数のサンプルイオン流の中の対応する1本が前記複数のイオンパスの中の対応する1本を流れるように拘束することを特徴とするイオン源。 - 請求項6に記載のイオン源であって、
前記インターフェイス室は、出口開口部と連通する1本の出口溝を更に規定し、前記複数のインターフェイス溝の各々は前記1本の出口溝に向かって合流することを特徴とするイオン源。 - 請求項6または7に記載のイオン源であって、
前記ゲート手段は複数の個別のゲートを有し、前記ゲートの各々は、前記各インターフェイス溝に対応しており、前記複数の入口開口部の中の対応する1つから供給されるサンプルイオン流が前記質量分析計に供給されないように選択的にブロックするために配置されることを特徴とするイオン源。 - 請求項8に記載のイオン源であって、
前記ゲートの各々は、使用中である対応するインターフェイス溝を横切るように伸びて、該インターフェイス溝を通過するイオンを選択的にブロックすることを特徴とするイオン源。 - 請求項1または2に記載のイオン源であって、
前記イオン制御手段は、自身に供給されるイオンが自身から排出されることを選択的に防止するために配設されるイオン取込手段を有することを特徴とするイオン源。 - 請求項10に記載のイオン源であって、
前記インターフェイス室は、各々が前記複数の入口開口部の中の対応する1つと連通する複数のインターフェイス溝を規定し、各インターフェイス溝は前記複数のサンプルイオン流の中の対応する1本が前記複数のイオンパスの中の対応する1本を流れるように拘束することを特徴とするイオン源。 - 請求項11に記載のイオン源であって、
前記イオン取込手段は複数のイオン保存部を有し、前記イオン保存部の各々は、前記分離した複数のイオンパスの中の対応する1本からサンプルイオン流が供給され、供給されたサンプルイオン流を選択的に取込み、後に要求に応じて出口開口部へ排出するように設けられることを特徴とするイオン源。 - 請求項12に記載のイオン源であって、
前記イオン保存部の各々は、rf多極イオン保存器であることを特徴とするイオン源。 - 請求項6、7、8、11、12または13のいずれか1項に記載のイオン源であって、
少なくとも幾つかのインターフェイス溝は、各々が対応する入口開口部と前記出口開口部との間に直線的な見通し線が存在しないことを特徴とするイオン源。 - 請求項6、7、8のいずれか1項に従属する場合の請求項14に記載のイオン源であって、
前記インターフェイス溝は屈曲部を有することを特徴とするイオン源。 - 請求項15に記載のイオン源であって、
前記ゲートの各々は、対応するインターフェイス溝内で屈曲部に隣接して設けられることを特徴とするイオン源。 - 請求項1から16のいずれか1項に記載のイオン源であって、
前記複数のサンプルイオン化部の中の少なくとも1つは、前記質量分析計の較正用イオン流を供給し、前記質量分析計の較正用イオン流は、前記複数のサンプルイオン流の中の別の少なくとも1本と同時に前記質量分析計に供給されることを特徴とするイオン源。 - 請求項1から17のいずれか1項に記載のイオン源であって、
前記インターフェイス室は、前記サンプルイオン化部に対して固定配置されることを特徴とするイオン源。 - 請求項1から18のいずれか1項に記載のイオン源を備えた質量分析計であって、
前記イオン源の前記出口開口部と連通する質量分析計。 - 請求項3に記載のイオン源であって、
前記ゲート手段は複数の電気動作機械ゲートを有することを特徴とするイオン源。 - 同時に動作する複数の大気圧サンプルイオン化装置の中の少なくとも1つから供給されるサンプルイオンを分析する方法であって、
前記複数の大気圧サンプルイオン化装置の中の対応する各々からサンプルイオン流を生成し、
大気圧より低い圧力に維持されたインターフェイス室内の複数の入口開口部の中の対応する1つに向けて各サンプルイオン流を送って、インターフェイス室によって規定されて分離された複数のイオンパスの各々に沿って複数の入口開口部の各々と出口開口部との間を通って、質量分析計に向かう選択的な方向づけを行ない、
前記サンプルイオン流の少なくとも数本が前記インターフェイス室に供給された後に、前記数本のサンプルイオン流が前記インターフェイス室の前記出口開口部を通って前記質量分析計に供給されないように選択的にブロックするにあたり、前記数本のサンプルイオン流が、ブロックされなかったサンプルイオン流に影響を及ぼさないように選択的にブロックする、
サンプルイオンを分析する方法。 - 請求項21に記載のサンプルイオンを分析する方法であって、
前記質量分析計は低圧力で動作し、
前記インターフェイス室内の圧力を、大気圧と質量分析計の動作圧力との間の圧力に維持することを特徴とするサンプルイオンを分析する方法。 - 請求項21または22に記載のサンプルイオンを分析する方法であって、
サンプルイオン流の少なくとも数本を選択的にブロックする際に、前記サンプルイオン流の中の選択した1本以上を偏向することで該1本または各々のサンプルイオン流が前記質量分析計に供給されることを防止する電磁場を生成することを特徴とするサンプルイオンを分析する方法。 - 請求項23に記載のサンプルイオンを分析する方法であって、
前記電磁場は静電場であることを特徴とするサンプルイオンを分析する方法。 - 請求項21に記載のサンプルイオンを分析する方法であって、
前記サンプルイオン流の少なくとも数本を選択的にブロックする際に、複数のイオン取込部の中の対応する1つにおいて、前記サンプルイオン流の中の選択されたサンプルイオン流を取り込むことを特徴とするサンプルイオンを分析する方法。 - 請求項25に記載のサンプルイオンを分析する方法であって、
前記選択された1つ以上のイオン取込部に保存されたイオンを順次排出し、排出されたイオンを前記質量分析計に向けて送ることを特徴とするサンプルイオンを分析する方法。 - 請求項21から26のいずれか1項に記載のサンプルイオンを分析する方法であって、
前記質量分析計の較正用イオン流を提供し、前記複数のサンプルイオン流の中の別の少なくとも1本と同時に前記質量分析計の較正用イオン流を前記質量分析計に供給することを特徴とするサンプルイオンを分析する方法。 - 請求項21から26のいずれか1項に記載のサンプルイオンを分析する方法であって、
前記複数の大気圧サンプルイオン化装置の中の少なくとも2個に、イオン化対象である同じサンプルを供給することを特徴とするサンプルイオンを分析する方法。 - 請求項21から28のいずれか1項に記載のサンプルイオンを分析する方法であって、
前記インターフェイス室は、前記サンプルイオン化装置に対して固定配設されることを特徴とするサンプルイオンを分析する方法。
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