以下に添付図面を参照して、この発明にかかる遊技システム、携帯端末装置、制御プログラムおよび制御プログラム記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。この発明の実施の形態にかかる遊技システムにおいては、遊技機と当該遊技機においての顧客が所有する携帯型電話機とを用いて遊技をおこなう。携帯型電話機を所有する顧客は、たとえば店舗(ホール)へ来て遊技機による遊技をおこなえば、遊技者となる。
(遊技機の基本構成)
図1は、この発明にかかる実施の形態の遊技システムに用いる遊技機の一例を示す正面図である。この発明にかかる実施の形態の遊技機は、顧客の携帯端末装置を用いて遊技機における遊技をおこなう遊技システムに用いられる。図1において遊技機100は、遊技盤101を備えている。遊技盤101の盤面には、ガラス枠ランプ(図2−1における符号262を参照)が設けられている。遊技機100は、ランプ制御部(図2−1における符号230を参照)によってガラス枠ランプを駆動制御して、ガラス枠ランプを点灯あるいは点滅させる。これによって、遊技の演出効果を高めることができる。
遊技盤101の下部位置には、発射部(図示を省略する)が配置されている。発射部は、遊技領域103内に遊技球を発射する。発射部によって発射された遊技球は、レール102a、102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には、複数の釘(図示を省略する)が設けられている。また、遊技領域103には、風車(図示を省略する)などが配設されている。複数の釘や風車などは、遊技領域103内を落下する遊技球の落下方向を変化させる。遊技領域103の中央部分には、図柄表示部104が配置されている。
図柄表示部104は、たとえば液晶表示器(LCD)によって実現することができる。図柄表示部104の下方には、始動入賞口105が配設されている。遊技機100は、始動入賞口105に遊技球が入賞した場合に、大当たり判定用の数値としての大当たり判定用乱数を取得する。たとえば大当たり確率が1/307に設定されている遊技機100においては、0〜306までの整数の中から選択される任意の1つの数値を大当たり判定用乱数として取得する。
図柄表示部104の側方には、入賞ゲート106が配設されている。遊技機100は、遊技球が入賞ゲート106を通過したことを検出した場合に、始動入賞口105を一定時間だけ開放させる。また、遊技機100は、遊技球が始動入賞口105に入賞(始動入賞)すると、図柄表示部104において複数の図柄を変動表示し、所定時間後に変動表示を停止して任意の図柄を表示する。
このとき、遊技機100は、取得した大当たり判定用乱数と、あらかじめ定められた数値(大当たり値)と、が一致するか否かに応じて、表示する図柄の内容を変化させる。大当たり値は、たとえば遊技機100ごとに遊技機100の製造時などにあらかじめ定められ、所定の記憶領域(図2−1における符号212を参照)に記憶されている。
遊技機100は、取得した大当たり判定用乱数と大当たり値とが一致する場合を大当たり状態とし、大当たり演出用の画像を図柄表示部104に表示する。遊技機100は、たとえば大当たり状態において変動表示を停止したときに特定図柄(たとえば「777」)が揃うような画像を表示する。
図柄表示部104の側方や下方には、複数の普通入賞口107が配設されている。遊技機100は、複数の普通入賞口107の中のいずれか1つの普通入賞口107に遊技球が入賞すると、普通入賞時の賞球数(たとえば10個)の遊技球を払い出す。遊技領域103の下方には、大入賞口109が設けられている。遊技機100は、大当たり状態になると、大入賞口109を一定の期間開放する。そして、遊技機100は、大入賞口109の開放を所定ラウンド(たとえば15ラウンド)繰り返し、入賞した遊技球に対応した数の賞球を払い出す。
大入賞口109は、大当たり状態以外の状態では、大入賞扉109aによって閉塞されている。大入賞口109および大入賞扉109aは、大入賞口109の開閉を検出する大入賞口開閉スイッチや、大入賞口109に入賞した遊技球を検出する左カウントスイッチや右カウントスイッチ(いずれも図示を省略する)などとともにアタッカーを構成する。遊技領域103の最下部には、回収口108が設けられている。回収口108は、上述したいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材110が設けられている。枠部材110は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲む形状を有している。また、枠部材110は、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。これにより、この実施の形態の遊技機100を、枠部材110を備えていない他機種の遊技機100よりも目立たせることができる。遊技機100を目立たせることにより、遊技機100の稼働率の向上を図るとともに、遊技機100に対する不正行為に対する抑止力の強化を図ることができる。
枠部材110において、遊技領域103の上側および下側となる2辺には、演出ライト部111が設けられている。演出ライト部111は、それぞれ、複数のライト112を備えている。各ライト112は、装飾LED(図2−1における符号261を参照)を含み、光の照射方向を上下方向に変更することができる。また、演出ライト部111は、光の照射方向を回転させることができる。遊技機100は、各ライト112が照射する光の照射方向を変更するモータ(図示を省略する)などを備えている。
遊技機100は、たとえば大当たり状態となった場合に、演出ライト部111による光の照射方向を変更し、遊技機100が大当たり状態となっていることを周囲に知らしめる。これによって、大当たり状態となった遊技者の注目度を高めることができ、遊技者に対して注目されていることによる高揚感を与えることができる。
また、光の照射方向は、たとえば通常の遊技時とは異なる異常事態が発生した場合に変更するようにしてもよい。ここでいう異常事態は、たとえば遊技機100に対する何らかの不正行為がおこなわれた場合などである。これにより、不正行為を迅速に発見するとともに、遊技機100に対する次回以降の不正行為に対する抑止力の強化を図ることができる。
枠部材110の下部位置には、操作ハンドル113が配置されている。操作ハンドル113は、上記の発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に、遊技者によって操作される。操作ハンドル113は、上記の枠部材110と同様に、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
操作ハンドル113は、上記の発射部を駆動させて遊技球を発射させる発射指示部材114を備えている。発射指示部材114は、操作ハンドル113の外周部において、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられている。発射部は、発射指示部材114が遊技者によって直接操作されている場合に、遊技球を発射させる。操作ハンドル113は、遊技者が発射指示部材114を直接操作していることを検出するセンサなどを備えている。
遊技盤101には、図柄表示部104の表示領域以外の位置に、演出用の役物(以下、「演出役物」という)が設けられていてもよい。演出役物は、たとえば上述した装飾LEDなどを備えている。この場合、遊技機100は、演出役物が備えるLEDの発光タイミングを制御することによって演出効果を高めることができる。
また、演出役物は、たとえばモータやソレノイド(いずれも図示を省略する)などの駆動力を受けて動作する可動式の演出役物であってもよい。可動式の演出役物は、図柄表示部104における画像の表示動作に連動して動作してもよい。遊技機100は、このように演出役物の動作と図柄表示部104における画像の表示動作とを連動することによって演出効果を高めることができる。
枠部材110において、遊技領域103の下側となる辺には、遊技者による操作を受け付けるチャンスボタン117が設けられている。この実施の形態におけるチャンスボタン117は凸状ボタン形状からなり、遊技者による押圧操作を受け付ける。チャンスボタン117は、凸状ボタンの他、タッチパネル方式を採用した入力パッドなどであってもよい。チャンスボタン117の操作は、たとえば遊技中における特定のリーチ演出に際し、チャンスボタン117の操作を促すガイダンスが表示されている間有効となる。
枠部材110において、チャンスボタン117の隣には、十字キー118が設けられている。十字キー118は、図柄表示部104に表示される文字や図形などを指し示す位置を変更するカーソルキーと、カーソルキーの操作によって選択された文字や図形などを確定する「ENTER」キー(図示を省略する)と、を備えている。チャンスボタン117や十字キー118は、たとえば特定の演出に際して、チャンスボタン117や十字キー118の操作を促す表示画面が図柄表示部104に表示された場合に操作される。この実施の形態においては、チャンスボタン117および十字キー118によって遊技機100に設けられた入力手段を実現することができる。
なお、遊技機100に設けられた入力手段は、チャンスボタン117や十字キー118など押下することによって操作するボタン式の入力手段に限るものではない。具体的には、たとえばトラックボール、トラックパッドあるいはマウスなどのように図柄表示部104上での入力位置や座標を指定する入力機器によって、遊技機100に設けられた入力手段を実現してもよい。
また具体的には、たとえば赤外線を発する投光器と投光器が発した赤外線を受光する受光器とで構成され、投光器と受光器との間で赤外線が遮断されたか否かを検出する赤外線センサによって、遊技機100に設けられた入力手段を実現してもよい。この場合、遊技者が遊技盤101の所定の位置に手をかざすなどして赤外線センサが発する赤外線を遮断することによって遊技機100に対する操作をおこなうことができる。あるいは反射型の赤外線センサを用いる場合は、遊技者が遊技盤101の所定の位置に手をかざすなどして投光器が発光した光を受光器に向かって反射させ、この反射光を受光器で受光したか否かを検出することによって遊技機100に対する操作をおこなうようにしてもよい。
また、枠部材110には、音声を出力する下部バスSP(図2−1における符号271を参照)や上部ステレオスピーカ(図2−1における符号272を参照)が組み込まれている。遊技機100は、上部ステレオスピーカや下部バスSPから、たとえば図柄表示部104の表示内容に応じた音声を出力する。これによって演出効果を高めることができる。
(遊技機100の制御部の内部構成)
図2−1は、遊技機100の制御部の内部構成を示すブロック図である。遊技機100の制御部は、複数の制御部により構成されている。図2−1において、制御部は、主制御部210と、図柄制御部220と、ランプ制御部230と、音声制御部240と、を有する。主制御部210、図柄制御部220、ランプ制御部230および音声制御部240は、それぞれ別々の基板に設けられている。
主制御部210は、遊技機100の遊技にかかる基本動作を制御する。主制御部210は、たとえばメイン基板によってその機能を実現することができる。主制御部210は、CPU211と、ROM212と、RAM213と、I/O214〜216と、ラムクリアスイッチ217と、を備えて構成される。CPU211は、ROM212に記憶されたプログラムに基づき、遊技内容の進行にともなう基本処理を実行する。
RAM213は、CPU211の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。CPU211は、1ループが0〜306までの数値で+1ずつカウントアップする。また、CPU211は、このカウントアップを、主制御部210への電源供給時から開始する。さらに、CPU211は、1ループ分のカウント後は、つぎの1ループ分のカウントをおこなう、というようにループ状のカウントをおこなう。そして、CPU211は、始動入賞した時点のカウント値を大当たり判定用乱数として取得する。RAM213は、たとえばこのような大当たり判定用乱数の取得に際してのカウンタとして機能する。
この実施の形態においては、たとえば0〜306までの整数を含む数値群の中の任意の1つの数値を、大当たり判定用乱数として取得する。このため、CPU211は、カウンタにおいて0〜306までの数値を+1ずつカウントし、0〜306までの整数を含む数値群の中の数値を大当たり判定用乱数として取得する。
大当たり判定用乱数は、0〜306までの整数を含む数値群の中の数値であって始動入賞したタイミングにおいてカウントされていた整数であり、始動入賞したタイミングによって異なる。始動入賞の判断については後述する。この実施の形態においては、上述したように0〜306までの整数を含む数値群の中の任意の1つの数値が大当たり値であるため、このようなカウント設定がなされた遊技機100において大当たりが発生する確率は1/307である。
CPU211は、大当たり判定用乱数を取得するごとに、取得した大当たり判定用乱数とROM212に記憶されている大当たり値とを比較して、大当たり判定をおこなう。CPU211は、具体的には、たとえば大当たり判定用乱数と大当たり値とが一致するか否かを判定し、一致する場合を大当たりと判定する。
I/O214は、始動スイッチ(始動SW)251が出力した信号と、ゲートスイッチ(ゲートSW)252が出力した信号と、をCPU211に入力する。始動SW251およびゲートSW252は、たとえば近接センサなどによって実現することが可能である。この場合、始動SW251およびゲートSW252は、遊技球が各スイッチ251、252に接近したタイミングでオン状態を示す信号を出力する。
CPU211は、一定時間(たとえば4msec)ごとに始動SW251およびゲートSW252の出力を監視している。遊技機100は、たとえば遊技球が始動入賞口105を通過した場合、始動SW251からの出力は2回以上連続してオン状態となる。CPU211は、始動SW251からの出力が2回以上連続してオン状態となった場合を、遊技球が始動入賞口105を通過したものとして判断する。
また、I/O214は、大入賞口スイッチ(大入賞口SW)253からの出力信号をCPU211に入力する。大入賞口SW253は、たとえば近接センサなどによって実現することが可能である。CPU211は、大入賞口SW253からの出力信号に基づいて、遊技球が大入賞口109に入賞したことを検出する。また、CPU211は、遊技球が大入賞口109に入賞したことを受信すると、賞球制御部(図示を省略する)に対して、賞球制御信号を出力する。
賞球制御部は、賞球制御の処理を実行するCPUと、CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAMと、主制御部210や払出部(図示を省略する)に対するデータの出力をおこなうI/Oなどを備えて構成される。賞球制御部は、主制御部210からの賞球制御信号を受信すると、賞球制御部に接続される払出部に対して、各入賞口(始動入賞口105、普通入賞口107、大入賞口109)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御をおこなう。払出部は、遊技球の貯留部(図示を省略する)から所定数を払い出すためのモータなどからなる。
CPU211は、大当たりが発生した場合に、I/O214を介して、大入賞口ソレノイド254に対して大入賞口ソレノイド254の開閉信号を出力する。また、CPU211は、大当たりが発生した場合に、大入賞口109を一定期間開放するように大入賞口ソレノイド254の開閉を制御する。さらに、CPU211は、大当たりが発生した場合に、大入賞口109の開放を所定ラウンド(たとえば15ラウンド)繰り返すように大入賞口ソレノイド254の開閉を制御する。
また、I/O214は、普通入賞口スイッチ(普通入賞口SW)255、256からの出力信号を、CPU211に入力する。普通入賞口SW255、256は、たとえば近接センサなどによって実現することが可能である。CPU211は、普通入賞口SW255、256からの出力信号に基づいて、遊技球が普通入賞口107に入賞したことを検出する。また、CPU211は、遊技球が普通入賞口107に入賞したことを受信すると、上述した賞球制御部に対して賞球制御信号を出力する。
I/O215は、ラムクリアスイッチ217からの出力信号を、CPU211に入力する。ラムクリアスイッチ217は、押圧操作されている状態でオン状態を示す信号を出力する。そして、ラムクリアスイッチ217は、押圧操作が解除された場合に、オフ状態を示す信号を出力(あるいは、信号の出力を停止)する。ラムクリアスイッチ217は、たとえばメイン基板などに設けられており、これによってラムクリアスイッチ217を操作することによる操作信号を直接主制御部210に入力し、ラムクリア信号を遊技機100の外部から入力できないようにすることができる。
CPU211は、たとえば電源スイッチ(図示を省略する)が操作されるなどして電源の供給があった場合、ラムクリアスイッチ217からオン状態を示す信号が出力されていると、遊技の遊技情報を初期化(ラムクリア)する。CPU211は、ラムクリアに際して、たとえばRWM領域に記憶された初期値乱数や初期値データなどを0(ゼロ)にする。
CPU211は、始動SW251、ゲートSW252、大入賞口SW253、普通入賞口SW255、256から受信した各種の出力信号に応じた制御信号を生成し、生成した制御信号をI/O216を介して図柄制御部220に出力する。また、CPU211は、電源の供給状態とラムクリアスイッチ217からの出力信号に応じた制御信号を生成し、生成した制御信号をI/O216を介して図柄制御部220に出力する。
図柄制御部220は、主制御部210が出力した制御信号に基づいて、遊技機100の演出制御をおこなう。この実施の形態では、図柄制御部220が、演出制御基板として機能する。図柄制御部220は、CPU221と、ROM222と、RAM223と、I/O224〜226と、を備えて構成される。
CPU221は、I/O224を介して主制御部210からの制御信号およびROM212に記憶されたプログラムに基づいて、遊技内容を演出する演出処理を実行する。ROM222は、演出処理の実行にかかる各種プログラムや、図柄表示部104に表示する各種画像データを記憶する。各種画像データは、背景画像、図柄画像、キャラクター画像などである。RAM223は、CPU221の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
CPU221は、たとえばROM222に記憶されたプログラムを読み込んで、背景画像表示処理、図柄画像表示/変動処理、キャラクター画像表示処理など各種画像処理を実行する。また、CPU221は、各種画像処理の実行に際し、適宜必要な画像データをROM222から読み出し、読み出した画像データを、I/O225を介して図柄表示部104に出力する。ここで、CPU221は、具体的には、たとえば入賞するまでの間遊技内容を演出する図柄や、リーチ(3つの図柄のうち2つが揃った状態)図柄、大当たり時の遊技内容を演出する図柄などをあらわす画像データを出力する。
図柄制御部220は、図柄表示部104において表示する画像データをVRAMなどに書き込む。図柄表示部104は、図柄画像やキャラクター画像は背景画像よりも手前に見えるように表示する。具体的には、たとえば図柄表示部104が表示する背景画像と図柄画像の表示位置が表示画面内の同一位置に重なる場合、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図示を省略するVRAMなどに図柄画像を優先して記憶させる。
I/O225は、上述したチャンスボタン117からのチャンスボタン操作信号を、CPU221に入力する。また、I/O225は、チャンスボタン117以外の別のボタンからの操作信号を、CPU221に入力してもよい。別のボタンとしては、たとえば、上述した十字キー118によって選択された文字や図形などを特定するとともに、特定された文字や図形を確定する「ENTER」ボタンなどとするとよい。
CPU221は、I/O226を介して、演出処理をおこなうための各種の信号のうち、装飾LED261、ガラス枠ランプ262およびサイドランプ263などの遊技機100が備える各種の光源の発光動作の制御に関する制御信号をランプ制御部230に出力する。また、CPU221は、演出処理をおこなうための各種の信号のうち、下部バスSP271や上部ステレオスピーカ272からの音声出力制御に関する制御信号を音声制御部240に出力する。
ランプ制御部230は、図柄制御部220がおこなう演出処理のうち、装飾LED261、ガラス枠ランプ262、サイドランプ263などの発光体の発光制御をおこなう。ランプ制御部230は、CPU231と、ROM232と、RAM233と、I/O234、235と、を備えて構成される。
CPU231は、I/O234によって入力された図柄制御部220からの制御信号に基づいて、ROM232に記憶されたプログラムを読み込む。そして、CPU231は、読み込んだプログラムを実行することにより、I/O235から出力した制御信号によって装飾LED261、ガラス枠ランプ262、サイドランプ263などの発光体の発光/消灯を制御する。RAM233は、CPU231の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、CPU231による発光体の発光/消灯に際して適宜必要なデータが書き込まれる。
音声制御部240は、図柄制御部220がおこなう演出処理のうち、音声出力に関する音声出力処理をおこなう。音声制御部240は、CPU241と、ROM242と、RAM243と、I/O244、245と、を備えて構成される。CPU241は、I/O244によって入力された図柄制御部220からの制御信号に基づいて、ROM242に記憶されたプログラムを読み込んで音声出力処理をおこなって音声信号を生成する。RAM243は、音声出力処理に際して、CPU241の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、CPU241による音声出力処理に際して適宜必要なデータが書き込まれる。
CPU241は、音声出力処理に際して、演出に用いるBGM、キャラクターの台詞、効果音などを含む音声信号を生成し、生成した音声信号をI/O245を介して下部バスSP271や上部ステレオスピーカ272へ出力する。下部バスSP271や上部ステレオスピーカ272は、ボイスコイル(図示を省略する)を備えており、音声制御部240から出力された音声信号にしたがった電気信号をボイスコイルに印加することによって音声を出力する。
図2−1に示したように、この実施の形態においては、上記構成の主制御部210と、図柄制御部220、ランプ制御部230および音声制御部240は、それぞれ異なるプリント基板(メイン基板、サブ基板、ランプ制御基板および音声制御基板)に設けられる。主制御部210、図柄制御部220、ランプ制御部230、音声制御部240は、各々が異なる基板に設けられている形態に限らない。たとえば、図柄制御部220とランプ制御部230と音声制御部240とを同一のプリント基板上に設けるなど、一部あるいはすべての制御部を同一のプリント基板上に設けることも可能である。
(携帯型電話機の基本構成)
図2−2は、この発明にかかる実施の形態の遊技システムに用いる携帯端末装置の一例としての携帯型電話機の基本構成を示す説明図である。この発明にかかる実施の形態の携帯型電話機は、上記の遊技機100とともに遊技をおこなう遊技システムに用いられる。携帯端末装置としては、携帯型電話機に限るものではなく、たとえばPHSや通信機能を備えた携帯型ゲーム機などであってもよい。
図2−2において携帯型電話機280は、CPU281と、ROM282と、RAM283と、ディスプレイ284と、操作ボタン285と、通信I/F(インタフェース)286と、カメラ287と、マイク288と、スピーカ289と、赤外線通信ポート290と、コネクタ291と、接続端子292と、を備えている。また、各構成部はバス295によってそれぞれ接続されている。
CPU281は、携帯型電話機280全体の制御を司る。ROM282は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。またROM282は、携帯型電話機280を用いて遊技機100における遊技をおこなう遊技者による所定の操作がおこなわれた場合にダウンロードされる、所定のコンテンツを記憶する領域を備えている。所定のコンテンツについては後述する。
またROM282は、カメラ287によって読み取った画像データを解析し、情報に変換するOCR機能を実現するプログラムを記憶している。CPU281は、ROM282に記憶されたOCR機能を実現するプログラムを実行してカメラ287によって読み取った画像データを解析することにより、当該画像データにQRコードなどの2次元コードが含まれているか否かを判断することができる。RAM283は、ROM282に記憶された各種のプログラムを実行するCPU281のワークエリアとして使用される。
ディスプレイ284は、設定中のモード(マナーモードやドライブモードなど)や電波の受信状態を示す各種のマーク、アイコンあるいはツールボックスなどを表示し、主にTFT液晶ディスプレイなどの液晶ディスプレイあるいは有機ELディスプレイなどの薄型ディスプレイによって実現される。ディスプレイ284は、カラー画像を表示してもよいし、モノクロ画像を表示してもよい。
操作ボタン285は、文字、数値、各種指示などの入力のためのキーを備え、データ入力をおこなう。携帯型電話機280における操作ボタン285は、小型化のため同じキーを複数回操作させることによって、異なる文字列の入力を可能としている。具体的には、たとえば「1」の数字を入力するためのテンキーを、入力モードを切り替えることによって平仮名を入力するためのキーとし、さらに平仮名を入力するためのテンキー「1」を複数回連続操作することによって「あ、い、う、え、お、ぁ、ぃ、ぅ、ぇ、ぉ、・・・」などのように入力文字を切り替えるようにしてもよい。アルファベットも同様に、入力モードを切り替えることによってテンキーの操作で入力することが可能となる。これによって操作ボタン285の操作によって、たとえば所定のサイトにアクセスするためのURL情報などを入力することができる。
通信I/F286は、通信回線を通じてネットワーク296に接続され、ネットワーク296と携帯型電話機280の内部とのインタフェースを司る。通信I/F286はネットワーク296を介して別の携帯型電話機280やコンピュータ装置との間におけるデータの入出力を制御する。カメラ287は操作ボタン285の操作によって撮像対象を撮像し、画像データを生成する。生成された画像データはRAM283などに記憶される。マイク288は利用者の声をアナログ/デジタル変換した音声データを入力し、スピーカ289は通話相手側から送信された音声データをデジタル/アナログ変換した音声を出力する。
赤外線通信ポート290は、赤外線を使用して信号の送受信をおこなう無線通信装置であって、赤外線を発光する発光素子と赤外線を受光する受光素子とを備えている。信号の送受信の規格としては、たとえばIrDA(Infrared Data Association)方式を用いるとよい。赤外線通信ポート290は、通信対象となる外部装置に対して送信する電気信号を光信号に変換して、たとえば赤外線LEDなどの発光素子を所定パターンで発光させることによって、通信対象となる外部装置に対して信号を送信する。電気信号から光信号への変換は、ROM282に記憶されたプログラムを用いておこなってもよい。また赤外線通信ポート290は、受光素子が受光した赤外線による光信号を電気信号に変換してCPU281に出力する。
コネクタ291は、携帯型電話機280と外部装置とを接続するケーブルが接続される部位であり、たとえばUSBポート(あるいはUSBコネクタ)によって実現することができる。外部装置は、たとえば携帯型電話機280との間で通信をおこなうことが可能なコンピュータ装置とするとよく、携帯型電話機280と外部装置とはたとえばUSBポートに接続可能なUSBケーブルを用いて接続することができる。
また外部装置は、たとえばCD−ROM、MO、DVD、フラッシュメモリなどの記録媒体に記録された情報の読み出し機能を備えた装置であってもよい。これによって、記録媒体に記録された所定のコンテンツを携帯型電話機280では直接読み出すことができない場合にも、外部装置を介して読み出し、携帯型電話機280において再生することが可能になる。携帯型ゲームによって携帯端末装置を実現する場合、外部装置は自装置とは別の携帯型ゲーム機としてもよい。
接続端子292は、フラッシュメモリなどによって実現される外部記録媒体293と携帯型電話機280とを、携帯型電話機280と外部記録媒体293との間でデータのやり取りが可能になるように接続する。CPU281は、接続端子292を介して外部記録媒体293に記録された情報を読み出す。外部記録媒体293は、たとえばSDカード(登録商標)などのフラッシュメモリによって実現することができる。
(遊技機100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の遊技機100の機能的構成について説明する。図3−1は、この発明にかかる実施の形態の遊技機100の機能的構成を示すブロック図である。図3−1において、この発明にかかる実施の形態の遊技機100は、表示部301と、第1表示制御部302と、第2表示制御部303と、第3表示制御部304と、演出実行部305と、タイミング判定部306と、計時部307と、音声出力制御部308と、音声出力部309と、入力受付部310と、入力タイミング判定部311と、を備えている。
表示部301は、第1表示制御部302、第2表示制御部303、第3表示制御部304、あるいは、演出実行部305のいずれかによって選択的に制御されて、所定の表示画面を表示する。この実施の形態においては、図柄表示部104によって表示部301としての機能を実現することができる。第1表示制御部302、第2表示制御部303、第3表示制御部304、あるいは、演出実行部305のいずれによって表示画面を制御するかは、タイミング判定部306による判定結果にしたがって適宜決定される。
タイミング判定部306は、第1表示制御部302、第2表示制御部303、第3表示制御部304、あるいは、演出実行部305のいずれによって表示画面を制御するタイミングが到来したかを判断する。タイミング判定部306は、計時部307が計時する時間にしたがって、第1表示制御部302、第2表示制御部303、第3表示制御部304、あるいは、演出実行部305のいずれによって表示画面を制御するタイミングが到来したかを判断する。計時部307は、具体的には、たとえば大当たり状態が終わってからつぎの大当たり状態となるまでの時間を計測する。この実施の形態においては、CPU221が備えるタイマ機能によって計時部307としての機能を実現することができる。
タイミング判定部306は、具体的には、たとえば大当たり状態が終わって所定時間が経過する前につぎの大当たり状態となった場合、すなわち、いわゆる「連チャン状態」になった場合に、第1表示制御部302によって表示画面を制御するタイミングが到来したと判断する。またタイミング判定部306は、第1表示制御部302によって表示画面を制御するタイミングが到来したと判断してから所定時間が経過した場合に、第2表示制御部303あるいは第3表示制御部304によって表示画面を制御するタイミングが到来したと判断する。
これらの所定時間は、それぞれ、第1表示制御部302によって表示画面を制御するタイミングが到来したと判断してから、遊技者による入力手段の操作をともなう演出を開始するまでの間の任意の時間とすることができる。この実施の形態において、タイミング判定部306は、ROM222に記憶されたプログラムを、RAM223をワークエリアとしつつCPU221によって実行することによってその機能を実現することができる。
第1表示制御部302は、携帯型電話機280においてあらかじめダウンロードされた所定のコンテンツの起動指示を所定のタイミングで表示する。たとえば、所定のタイミングは連チャン状態を発生させた始動入賞に対応する大当たり演出の実行を開始するタイミングとすることができ、第1表示制御部302によって所定のコンテンツの起動指示を表示することによって連チャン状態に突入したことを報知することができる。
所定のコンテンツは、遊技者によって操作される遊技機に設けられた入力手段の種類および操作タイミングの少なくともいずれかの指示に関する情報を含んでいる。たとえば所定のコンテンツは、「チャンスボタン」、「十字キー」などの操作対象となる部位および各部位の操作タイミングを、該当する各部位の操作タイミングよりも事前に報知する情報を含んでいる。この実施の形態における所定のコンテンツは、操作するボタンや操作タイミングを前もって報知(誘導)するナビゲーションのような機能を実現する。そして、報知(誘導)されるボタンや操作タイミングは、遊技機のみを用いた遊技では事前に知ることはできないものであることから、以降、この実施の形態においては、所定のコンテンツを「裏ボタンナビプレイヤー」と称して説明する。
裏ボタンナビプレイヤーに含まれる、遊技機に設けられた入力手段の種類の指示に関する情報は、具体的には、たとえば「チャンスボタン」、「十字キー」などのように、遊技機に設けられた操作部を具体的に特定する情報とするとよい。また、たとえば「十字キー」のように、単一種類の入力手段において複数の入力がおこなえる入力手段の指示に関する情報は、「十字キーの右方向ボタン」などのように、より詳細な操作部位を具体的に特定する情報とするとよい。
また裏ボタンナビプレイヤーに含まれる、遊技機に設けられた入力手段の操作タイミングの指示に関する情報は、入力手段を操作するタイミングを当該操作の必要時に先立って事前に報知する情報とするとよい。具体的には、たとえば「3秒後に操作してね」あるいは「3、2、1、今だ!!」などのように、入力手段を操作するタイミングまでの残り時間を具体的に報知する情報とするとよい(後述する図5−1、図5−2および図5−3を参照)。
入力手段を操作するタイミングまでの残り時間は、一定に限るものではない。ボタンを操作するタイミングまでの残り時間は、ボタンを操作するタイミングの報知を含む演出の内容に応じて5秒前から報知をはじめてもよいし、3秒前から報知をはじめてもよい。ボタンを操作するタイミングまでの残り時間は、一連の演出内において各々異なっていてもよい。この場合、ボタンを操作するタイミングまでの残り時間は、たとえばあるタイミングにおいては5秒前からはじまり、つぎのタイミングにおいては3秒前からはじまるように報知する。
連続する複数の入力操作がある場合、操作タイミングの指示に関する情報は、直近の入力操作のタイミングに加えて、つぎの入力操作のタイミングをあわせて報知する情報としてもよい。また操作タイミングの指示に関する情報は、具体的には、たとえば操作タイミングの間だけ操作する入力手段をあらわす画像を強調するなどのように、入力手段を操作するタイミングを当該操作が可能な間だけ報知する情報としてもよい。裏ボタンナビプレイヤーは、遊技機に設けられた入力手段の種類(たとえば、上下左右のいずれかのボタンを指定する)あるいは操作タイミング(たとえば、ボタンの種類は1種類で、そのボタンの操作タイミングだけを指示する)のいずれか一方の指示に関する情報であってもよいし、双方の指示に関する情報であってもよい。
裏ボタンナビプレイヤーを実現する所定のコンテンツは、遊技機に設けられた入力手段の種類および操作タイミングの少なくともいずれかの指示に関する情報を、携帯型電話機280のディスプレイ284に表示する画像情報とすることができる。これによって、ぱちんこホールなどのように周囲が騒々しい環境であっても遊技者に対して指示内容を確実に報知することができる。このような方法による報知は、特に、携帯型電話機280を遊技機100の脇において、携帯型電話機280のディスプレイ284と遊技機100の図柄表示部104とを見比べながら遊技をおこなう遊技者に対して指示内容を報知する場合に有効となる。この場合、片手(一般的には右手)でハンドルを把持して、遊技球を発射しながら、もう一方の手(一般的には左手)で入力手段(ボタン)を操作できるように、携帯電話機280を載置できる載置台(図1における図示は省略する)を設けるとよい。
また、裏ボタンナビプレイヤーを実現する所定のコンテンツは、遊技機に設けられた入力手段の種類および操作タイミングの少なくともいずれかの指示に関する情報を、携帯型電話機280のスピーカ289を介して出力する音声情報としてもよい。このような方法による報知によって、携帯型電話機280のディスプレイ284を目視により確認しなくても、通常の通話時のように携帯型電話機280を耳に当てておくだけで遊技者に対して指示内容を確実に報知することができる。したがって、この場合は、遊技者は片手で携帯電話機280を把持しているので、入力手段(ボタン)はもう片方の手で操作できるようにアレンジするとよい。
また、裏ボタンナビプレイヤーは、1つの機種に対して1種類に限るものではなく、1種類の遊技機100に関する裏ボタンナビプレイヤーが複数種類存在していてもよい。複数種類の裏ボタンナビプレイヤーに対応する遊技機側コンテンツは、たとえば図柄制御部(サブ基板)220のROM222に記憶されており、図柄制御部(サブ基盤)220に設けられた図示を省略する計時手段(カレンダー機能)などによって、現在の日付を取得し、その取得情報から、たとえば季節ごとに異なる4種類の裏ボタンナビプレイヤーが存在し、それらにあわせた遊技機側コンテンツを再生するようにしてもよい。
この場合、たとえば「春」に該当する裏ボタンナビプレイヤーは、桜や蝶がキャラクターとして登場し、キャラクターが遊技者に対して指示内容を報知する内容とすると好ましい。また、たとえば「冬」に該当する裏ボタンナビプレイヤーは、雪だるまがキャラクターとして登場し、雪が降り積もる背景の中での雪だるまのアクションによって遊技者に対して指示内容を報知する内容とすると好ましい。これに対応して、遊技機側コンテンツも季節にあわせた内容とするとよい。
たとえば日付ごとに異なる365(あるいは366)種類の裏ボタンナビプレイヤーが存在していてもよい。この場合、たとえば「12月24日」に該当する裏ボタンナビプレイヤーは、背景やキャラクターをクリスマスにちなんだものとし、指示内容を報知するとともにクリスマスにちなんだ情報も報知するような内容としてもよい。なお、この場合、4年に1度しか登場しない「2月29日」に該当する裏ボタンナビプレイヤーは、指示内容の報知終了後に、別途特典を案内する内容としてもよい。別途特典としては、遊技機に用いられているキャラクターの特別画像がダウンロードできるサイトのURL情報などとしてもよい。
裏ボタンナビプレイヤーは、操作ボタン285に対して所定のサイトにアクセスするための入力操作がおこなわれた場合に、当該所定のサイトから携帯型電話機280にダウンロードすることができる。裏ボタンナビプレイヤーは、複数種類の遊技機側コンテンツを再生する時期にあわせて、当該遊技機側コンテンツの内容に合致するもののみをダウンロード可能に設定するとよい。たとえば、11月〜2月までは冬バージョン、3月〜6月までは春バージョンというようにするとよい。
また、1種類の遊技機100に関して複数種類の裏ボタンナビプレイヤーが存在する場合、利用者の入力操作によって指定された裏ボタンナビプレイヤーのみが選択的にダウンロードされるようにすることができる。この場合、携帯型電話機280には任意の種類および任意の数の裏ボタンナビプレイヤーが記憶されていることとなる。あるいは、操作ボタン285に対して所定のサイトにアクセスするための入力操作がおこなわれた場合は、当該所定のサイトからすべての裏ボタンナビプレイヤーがまとめて配信され、すべての裏ボタンナビプレイヤーを一括してダウンロードするようにしてもよい。
携帯型電話機280への裏ボタンナビプレイヤーのダウンロードは、たとえばアクセス先となる所定のサイトのURL情報を入力し、入力されたURL情報によって特定される所定のサイトにアクセスすることによっておこなう。また携帯型電話機280への裏ボタンナビプレイヤーのダウンロードは、たとえばQRコードなどの2次元コードを利用してダウンロードさせるようにしてもよい。この場合、2次元コードは、所定のサイトのURLをあらわす情報およびアクセス先のサイトが配信する所定のコンテンツを携帯型電話機280にダウンロードするアプリケーションを含むものとする。これによって、2次元コードを読み取るだけで裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードすることができる。
裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードする携帯端末装置は、携帯型電話機280に限るものではない。この実施の形態の遊技システムに用いる携帯端末装置は、アクセス先となる所定のサイトのURL情報の入力が可能な入力機能と、入力されたURL情報によって特定される所定のサイトにアクセスする通信機能と、を備えた携帯型の端末装置(携帯端末装置)であればよく、PHSや通信機能を備えた携帯型ゲーム機であってもよい。
また、この実施の形態の遊技システムに用いる携帯端末装置は、QRコードなどの画像の読み取りが可能なカメラ機能と、URL情報によってあらわされるURLにアクセスし、アクセス先のサイトが配信する裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードする通信機能と、ダウンロードした裏ボタンナビプレイヤーを再生する再生機能と、を備えていれば、いずれの携帯端末装置にダウンロードしてもよい。
第1表示制御部302は、具体的には、たとえば「ケータイにダウンロードした裏ボタンナビプレイヤーを起動せよ」などのメッセージを図柄表示部104に表示する(後述する図4を参照)。第1表示制御部302は、メッセージとあわせて、裏ボタンナビプレイヤー(所定のコンテンツ)の起動手順などを表示してもよい。裏ボタンナビプレイヤー(所定のコンテンツ)が複数種類存在する場合、第1表示制御部302は、たとえば「今回はNo.5を起動してね」などのように、乱数によって、起動する裏ボタンナビプレイヤーの種類をランダムに表示するようにしてもよい。これによって、遊技者を飽きさせることなく、長時間連続して遊技をおこなわせることができる。
第1表示制御部302は、遊技機100専用に存在する裏ボタンナビプレイヤーの種類をすべて記憶する記憶部(図示を省略する)を備えており、第1表示制御部302による表示画面の制御タイミングが到来した場合には記憶部に記憶された全種類の裏ボタンナビプレイヤーの中から任意の裏ボタンナビプレイヤーを決定し、決定した裏ボタンナビプレイヤーの起動指示を表示する。第1表示制御部302が備える記憶部は、具体的には、たとえば図柄制御部220が備えるROM222やRAM223などのメモリによって実現することができる。第1表示制御部302は、携帯型電話機280における各裏ボタンナビプレイヤーのダウンロードの有無には関係なく裏ボタンナビプレイヤーを決定する。
たとえば季節ごとに異なる複数種類の裏ボタンナビプレイヤーが存在する場合、第1表示制御部302は遊技をおこなっている日付に基づいて該当する季節を特定し、特定された遊技機側コンテンツを起動させることによって、季節用の裏ボタンナビプレイヤーの起動指示を表示するとよい。具体的には、たとえば、特定された日付が冬に該当する場合、雪だるまが所定のキャラクターとして登場する裏ボタンナビプレイヤーの起動指示を表示するとよい。また、たとえば日付ごとに異なる複数種類の裏ボタンナビプレイヤーが存在する場合、第1表示制御部302は遊技をおこなっている日付用の裏ボタンナビプレイヤーの起動指示を表示してもよい。具体的には、たとえば特定された日付が12月24日である場合、背景やキャラクターをクリスマスにちなんだものとした裏ボタンナビプレイヤーの起動指示を表示してもよい。
第2表示制御部303は、裏ボタンナビプレイヤーの再生の開始に関する情報を、図柄表示部104に表示する。裏ボタンナビプレイヤーの再生の開始に関する情報は、第1表示制御部302によって決定された種類の裏ボタンナビプレイヤーの再生開始を指示する情報とすることが好ましい。また第2表示制御部303は、裏ボタンナビプレイヤーを利用した所定の演出の再生開始を指示する情報を、あわせて表示することが好ましい。具体的には、たとえば「裏ボタンナビを再生、CHANCEを押せ!」などのようなメッセージを表示するとよい(後述する図4を参照)。
これによって、遊技者に対して、裏ボタンナビプレイヤーの再生を開始させるとともに、裏ボタンナビプレイヤーの再生開始にあわせて裏ボタンナビプレイヤーを利用した所定の演出を開始させることができる。遊技機100を用いた遊技における不正防止の観点から遊技機100に対しては大当たり/ハズレの決定にかかわる指示の入力をおこなうことはできないが、裏ボタンナビプレイヤーの再生および裏ボタンナビプレイヤーを利用した所定の演出を、タイミングをあわせて開始させることにより、遊技者に対して、裏ボタンナビプレイヤーと遊技機100における演出とが連動しているように思わせることができる。
なお、第2表示制御部303は、具体的には、たとえば「裏ボタンナビを再生し開始してね!」などのメッセージと、携帯型電話機280において実際に裏ボタンナビプレイヤーの再生を開始するまでの残り時間と、を表示してもよい。この場合、裏ボタンナビプレイヤーの再生を開始するまでの残り時間は、たとえば図柄表示部104において「5、4、3、2、1、スタート!!」などのように、1秒ごとに更新される数字を表示することによって案内することができる。
また第2表示制御部303は、具体的には、たとえば所定のキャラクターやアイコンが図柄表示部104の表示画面上を所定の速度で移動し、当該所定のキャラクターが所定の位置まで移動したタイミングでチャンスボタン117などの入力手段を操作させるようにしてもよい。この場合、所定の位置をあらかじめ表示画面に表示しておき、所定のキャラクターが所定の位置に徐々に近付くような画像を表示することによって、所定のキャラクターが所定の位置に徐々に近付くことによる遊技者のどきどき感を高め、遊技を楽しませることができる。
第2表示制御部303は、第1表示制御部302によって起動指示が表示されてから所定時間が経過した後に、表示画面を制御して、第1表示制御部302によって決定された種類の裏ボタンナビプレイヤーの再生開始タイミングを報知する情報を表示する。所定時間は、第1表示制御部302によって図柄表示部104に表示された起動指示にしたがって遊技者が裏ボタンナビプレイヤーを起動するために要する時間とすることが好ましく、遊技機100の設計者などによってあらかじめ定められている。
第2表示制御部303は、所定時間に関する情報を記憶する記憶部(図示を省略する)を備えており、タイミング判定部306は、計時部307が計時する時間が記憶部に記憶された所定時間に一致したか否かを判断することによって第2表示制御部303による表示タイミングが到来したか否かを判断する。第2表示制御部303が備える記憶部は、具体的には、たとえば図柄制御部220が備えるROM222やRAM223などのメモリによって実現することができる。
第3表示制御部304は、図柄表示部104に、遊技者によって操作される遊技機に設けられた入力手段の種類および操作タイミングの少なくともいずれかの指示に関する情報を表示する。第3表示制御部304は、たとえば操作タイミングが到来した場合に、入力手段の種類および操作タイミングの少なくともいずれかの指示に関する情報を表示する。入力手段の種類は、具体的には、たとえば「チャンスボタンを押してね」、「十字キーの右方向を押してね」などのように遊技機に設けられた操作部位を具体的に特定する情報を表示することによって指示することができる。入力手段の操作タイミングは、具体的には、たとえば操作部位を具体的に特定する情報を操作タイミングが到来した時点で表示することによって指示することができる。
第3表示制御部304は、入力手段の種類および操作タイミングの少なくともいずれかの指示に関する情報(以下、「指示に関する情報」という)を記憶する記憶部(図示を省略する)を備えており、操作タイミングが到来した場合には記憶部に記憶された各指示に関する情報を用いて入力手段の種類を図柄表示部104に表示する。指示に関する情報は、具体的には、たとえば入力手段の種類をあらわす画像情報や入力手段の操作タイミングをあらわす画像情報など、図柄表示部104に所定の画像を表示するための情報とすることができる。
また第3表示制御部304が備える記憶部には、遊技機100専用に存在する全種類の裏ボタンナビプレイヤーについての、指示に関する情報が記憶されている。第3表示制御部304が備える記憶部は、具体的には、たとえば図柄制御部220が備えるROM222やRAM223などのメモリによって実現することができる。
第3表示制御部304は、第1表示制御部302による表示によって起動を指示した裏ボタンナビプレイヤーの種類(この実施の形態においてはNo.5)と同じコンテンツについての指示に関する情報を表示する。上記の指示に関する情報は、遊技機100が実行する演出の一部として記憶部に記憶されていてもよい。
第3表示制御部304は、第2表示制御部303による表示後に、上記の指示に関する情報を表示する。これにより、再生の開始タイミングまでに準備が間に合わなかった遊技者や携帯型電話機280に所定のコンテンツをダウンロードしていない遊技者であっても、遊技を楽しむことができる。なお、第3表示制御部304は、入力手段の操作タイミングが到来する所定時間前から上記の情報を表示してもよい。
この実施の形態において、第1表示制御部302、第2表示制御部303、および、第3表示制御部304は、タイミング判定部306による判定結果にしたがって、ROM222に記憶されたプログラムを、RAM223をワークエリアとしつつCPU221によって実行することによってその機能を実現することができる。
第1表示制御部302、第2表示制御部303および第3表示制御部304は、1つの表示制御部によって実現することができる。すなわち、第1表示制御部302、第2表示制御部303および第3表示制御部304は、タイミング判定部306による判定結果にしたがって、タイミング判定部306による判定結果に応じた表示制御をおこなう単一の機能部であってもよい。この場合、第1表示制御部302、第2表示制御部303および第3表示制御部304は、同じCPU221、ROM222およびRAM223を用いてその機能を実現することができる。
音声出力制御部308は、音声出力部309を制御して、入力手段の種類および操作タイミングの少なくともいずれかの指示に関する情報を音声によって出力する。具体的には、たとえば『プッシュといったらチャンスボタンを押してね。・・・サン、ニー、イチ、プッシュー』などの音声によるメッセージを出力する。この実施の形態において、音声出力部309は、音声制御部240によってその機能を実現することができる。音声出力部309は、具体的には、音声制御部240が備えるROM242に記憶されたプログラムを、RAM243をワークエリアとしつつCPU241によって実行し、該当するガイダンスを下部バスSP271や上部ステレオスピーカ272から出力することによってその機能を実現することができる。
音声出力制御部308は、遊技に際して操作するボタンの種類あるいはボタンを操作するタイミングを指示する音声を音声制御部240に出力させる制御信号を、音声出力部309に対して出力することによって、上記のような音声によるメッセージを出力する。この実施の形態において、音声出力制御部308は、具体的には、たとえばROM242に記憶されたプログラムを、RAM243をワークエリアとしつつCPU241によって実行することによってその機能を実現することができる。
入力受付部310は、チャンスボタン117や十字キー118などの入力手段が操作されることによって発生する電気信号の入力を受け付ける。チャンスボタン117や十字キー118が操作された場合、I/O225にはそれぞれ異なる電気信号が入力される。これによって、入力受付部310が受け付けた電気信号および当該電気信号がI/O225に入力されたタイミングに基づいて、遊技者によって操作された入力手段の種類、および、当該入力手段が操作されたタイミングを検出することができる。入力受付部310が受け付けた電気信号がI/O225に入力されたタイミングは、CPU221が備えるタイマ機能によって検出することができる。入力受付部310は、具体的には、たとえば図柄制御部220が備えるCPU221、ROM222、RAM223およびI/O225によってその機能を実現することができる。
入力タイミング判定部311は、入力受付部310が受け付けた電気信号のパターンおよび当該電気信号の発生タイミングに基づいて、あらかじめ記憶された操作されるべき入力手段の種類と、遊技者によって実際に操作された入力手段の種類と、が一致するか否かを判定する。
具体的には、入力タイミング判定部311は、入力受付部310が受け付けた電気信号の入力タイミングにしたがって、あらかじめ記憶された操作されるべき入力手段の操作タイミングと、遊技者によって実際に操作された入力手段の操作タイミングとが一致するか否かを判定してもよい。この場合、操作される入力手段の種類を決めておいてもよいし、操作する入力手段の種類は問わずに入力手段が操作されたタイミングが一致するか否かのみを判定してもよい。
入力タイミング判定部311は、操作された入力手段の種類が一致するか否かのみ、あるいは、入力手段の操作タイミングが一致するか否かのみを判定してもよいし、操作された入力手段の種類と入力手段の操作タイミングとが一致するか否かを判定してもよい。この実施の形態において、入力タイミング判定部311は、操作された入力手段の種類と入力手段の操作タイミングとが一致するか否かを判定する。入力タイミング判定部311は、具体的には、たとえば図柄制御部220が備えるCPU221、ROM222、RAM223、および、ランプ制御部230や音声制御部240との間で信号の入出力をおこなうI/O226によってその機能を実現することができる。
演出実行部305は、入力タイミング判定部311の判定結果にしたがって、所定の演出を実行する。演出実行部305は、複数パターンの演出を実行するためのコンテンツ(遊技機側コンテンツ)を記憶する図示しない記憶部を備えている。演出実行部305が備える記憶部は、遊技機100専用に存在する全種類の裏ボタンナビプレイヤーのそれぞれに対応する複数の遊技機側コンテンツを記憶している。また記憶部は、携帯型電話機280がダウンロード可能な全種類の裏ボタンナビプレイヤーに対応する遊技機側コンテンツ以外に、入力手段による入力操作をともなわない遊技機側コンテンツも記憶している。
また、演出実行部305は、入力タイミング判定部311による判断結果にしたがって、操作された入力手段の種類と入力手段の操作タイミングとが一致した場合に、演出実行部305が備える記憶部に記憶されたプログラムにしたがって特典つき大当たり演出を実行する。特典つき大当たり演出は、具体的には、たとえば遊技機100に用いられているキャラクターのプレミアム画像の表示や、特別な演出画像の再生などを含む大当たり演出をおこなうことによって実行される。
また、演出実行部305は、入力タイミング判定部311による判断結果にしたがって、操作された入力手段の種類と入力手段の操作タイミングとが一致しない場合は、疑似ハズレ演出つき大当たり演出を実行する。疑似ハズレ演出つき大当たり演出は、具体的には、たとえば上記の特典がなく、ハズレと思わせる演出を含む大当たり演出とするとよい。これによって、遊技者に対して、操作する入力手段あるいは入力手段を操作したタイミングが、正解とは異なっていたためにハズレ演出がおこなわれたような印象を与え、入力手段の操作をともなう次回以降の演出に対する遊技者の関心を惹き付けることができる。
また、演出実行部305は、入力手段の操作をともなう演出に際して、いずれの入力手段も操作されなかった場合に、上記の特典がない疑似ハズレ演出つき大当たり演出を実行するようにしてもよい。これによって、遊技者に対して、入力手段を操作しなければハズレてしまうような印象を与え、入力手段の操作をともなう次回以降の演出に対する遊技者の関心を惹き付けることができる。
演出実行部305は、特典つき大当たり演出や疑似ハズレ演出つき大当たり演出に限らず、その他各種の演出を実行する。その他各種の演出としては、具体的には、たとえばリーチ演出、大当たり移行演出、大当たり演出、ハズレ演出、昇格演出、通常大当たり移行演出、確率変動大当たり移行演出などの各種演出が挙げられる。演出実行部305は、これらの各種演出を、状況に応じて選択して実行する。この実施の形態において、演出実行部305は、具体的には、たとえばROM222に記憶されたプログラムを、RAM223をワークエリアとしつつCPU221によって実行することによってその機能を実現することができる。
(携帯型電話機280の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の携帯型電話機280の機能的構成について説明する。図3−2は、この発明にかかる実施の形態の携帯型電話機280の機能的構成を示すブロック図である。図3−2において、この発明にかかる実施の形態の携帯型電話機280は、ダウンロード部351と、コンテンツ記憶部352と、接続部353と、再生指示入力部354と、コンテンツ再生部355と、出力部356と、を備えている。
ダウンロード部351は、裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードする。ダウンロード部351は、裏ボタンナビプレイヤーを配信する所定のサイトからネットワーク296を介してダウンロードする。裏ボタンナビプレイヤーは、たとえば遊技者(携帯型電話機280の利用者)によって操作ボタン285に対する入力操作がおこなわれた場合に、裏ボタンナビプレイヤーを配信する所定のサイトにアクセスし、アクセス先の所定のサイトが配信する裏ボタンナビプレイヤーを携帯型電話機280にダウンロードする。
アクセス先の所定のサイトは、携帯型電話機280からアクセスがあった場合、以降、当該携帯型電話機280からの格別な要求をまたずに、アクセスした携帯型電話機280に対して裏ボタンナビプレイヤーを配信するようにしてもよい。これによって、携帯型電話機280は、URL情報を入力し、アクセスする操作をおこなうだけで、以降煩雑な入力操作をおこなうことなく裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードすることができる。
また裏ボタンナビプレイヤーは、上記のようにたとえばQRコードなどの2次元コードを利用してダウンロードさせるようにしてもよい。このような2次元コードは、当該2次元コードの利用方法を案内する説明文書とともに印刷したポスターを駅などの公共の場に貼ることによって、遊技機の遊技中以外にも裏ボタンナビプレイヤーを携帯型電話機280にダウンロードさせることができる。
これによって、遊技中の遊技者以外の潜在的な遊技者(顧客)に、遊技に対する関心をもたせることができる。この場合、カメラ287によって読み取った2次元コードに含まれるURLなどの情報は、RAM283に一時的に記憶され、RAM283に記憶されたプログラムをCPU281によって実行し、通信I/F286を介して通信をおこなうことによってダウンロードがおこなわれる。この場合においては、具体的には、たとえばCPU281、RAM283および通信I/F286によってダウンロード部351としての機能を実現することができる。2次元コードを利用することにより、遊技者に煩雑な操作をおこなわせることなく裏ボタンナビプレイヤーを携帯型電話機280にダウンロードさせることができる。
またダウンロード部351は、裏ボタンナビプレイヤーを無線または有線通信によってダウンロードするようにしてもよい。無線通信は、上記のようにネットワーク296を介してのダウンロードに加えて、あるいは代えて、赤外線通信ポート290を介して裏ボタンナビプレイヤーを記憶する外部装置と携帯型電話機280との赤外線通信としてもよい。この外部装置は、たとえば遊技機が設置された、ぱちんこホールなどの所定の位置に設置するとよい。
有線通信は、裏ボタンナビプレイヤーを記憶する外部装置と携帯型電話機280とを、図示を省略するUSBケーブルなどを用いて接続することによって実現することができる。この場合においては、具体的には、たとえば裏ボタンナビプレイヤーを記憶した外部装置と携帯型電話機280とをコネクタ291およびUSBケーブルを介して接続し、遊技者による操作ボタン285の操作にしたがって、CPU281によりコネクタ291を介して通信をおこなうことによってダウンロード部351としての機能を実現することができる。
コンテンツ記憶部352は、ダウンロード部351によってダウンロードされた裏ボタンナビプレイヤーを記憶する。この実施の形態においては、具体的には、たとえばROM282やRAM283など、携帯型電話機280が備えるメモリによってコンテンツ記憶部352を実現することができる。
接続部353は、裏ボタンナビプレイヤーを記憶する外部記録媒体293と携帯型電話機280とを通信可能に接続する。具体的には、たとえばSDカードなどのフラッシュメモリによって実現される外部記録媒体293を携帯型電話機280に装着し、携帯型電話機280が備えた接続端子292と外部記録媒体293が備えた接続端子(図示を省略する)とを接触させることによって、外部記録媒体293と携帯型電話機280とを通信可能に接続することができる。この実施の形態においては、具体的には、たとえば携帯型電話機280が備えた接続端子292によって接続部353を実現することができる。また、USBポート(あるいはUSBコネクタ)に接続可能なコネクタを備えているフラッシュメモリを外部記録媒体293として用いる場合、接続部353をコネクタ291によって実現してもよい。
再生指示入力部354は、コンテンツ記憶部352または通信可能に接続された外部記録媒体293に記憶された裏ボタンナビプレイヤーの再生指示の入力を受け付ける。この実施の形態においては、具体的には、たとえばディスプレイ284に所定の表示画面(図5−1における符号500を参照)を表示している状態で、遊技者によって操作ボタン285に対する所定の入力操作があったことをCPU281によって判断することによって、再生指示入力部354としての機能を実現することができる。
コンテンツ再生部355は、コンテンツ記憶部352に記憶された裏ボタンナビプレイヤーを再生する。コンテンツ再生部355は、再生指示入力部354によって裏ボタンナビプレイヤーの再生指示の入力を受け付けた場合に、コンテンツ記憶部352に記憶された裏ボタンナビプレイヤーを再生する。またコンテンツ再生部355は、接続部353を介して外部記録媒体293が接続されている場合に、当該外部記録媒体293に記録された裏ボタンナビプレイヤーを再生してもよい。
この場合、コンテンツ再生部355は、たとえば第2表示制御部303により表示した再生の開始に関する情報にしたがって遊技者による操作ボタン285の操作がおこなわれた場合に、外部記録媒体293に記憶された裏ボタンナビプレイヤーを再生する。この実施の形態においては、具体的には、たとえばROM282やRAM283などの携帯型電話機280が備えるメモリに記憶された裏ボタンナビプレイヤーを、CPU281によって読み出すことによってコンテンツ再生部355としての機能を実現することができる。
出力部356は、コンテンツ再生部355による所定のコンテンツの再生にともなって、あらかじめ定められたタイミングで、入力部の操作指示を出力する。出力部356は、たとえば裏ボタンナビプレイヤーの再生位置に応じて「チャンスボタンを押してね」、「十字キーの右方向を押してね」などのメッセージを表示出力部356aに表示することによって入力部の操作指示を出力する。この場合、具体的には、たとえばディスプレイ284によって表示出力部356aとしての機能を実現することができ、CPU281によってディスプレイ284を駆動制御することによって出力部356としての機能を実現することができる。
また出力部356は、たとえば裏ボタンナビプレイヤーの再生位置に応じて「チャンスボタンを押してね」、「十字キーの右方向を押してね」などの音声を音声出力部356bを介して出力することによって入力部の操作指示を出力してもよい。この場合、具体的には、たとえばスピーカ289によって音声出力部356bとしての機能を実現することができ、CPU281によってスピーカ289を駆動制御することによって出力部356としての機能を実現することができる。
つぎに、図柄表示部104に表示される表示画面について説明する。図4は、図柄表示部104に表示される表示画面を示す説明図である。図4においては、図柄表示部104に表示される各種の表示画面と、各種の表示画面の移り変わりをあらわしている。図4において、遊技機100は、遊技機100に対する遊技者の操作を要求する演出に際して表示画面401、402、403、404を表示する。
表示画面401は、連チャン状態を発生させた始動入賞に対応する大当たり演出の実行を開始する際に、第1表示制御部302によって図柄表示部104に表示される。表示画面401には、「ケータイにダウンロードした裏ボタンナビプレイヤーを起動せよ」などのメッセージ401a、裏ボタンナビプレイヤーの起動手順401bなどを表示してもよい。
裏ボタンナビプレイヤー(所定のコンテンツ)が複数種類存在する場合、第1表示制御部302は、たとえば「今回はNo.5を起動してね」などのように、起動する裏ボタンナビプレイヤーの種類を報知するメッセージ401cを表示してもよい。図柄表示部104における表示画面401の表示によって、遊技機100が連チャン状態に突入した、あるいは連チャン状態に突入する可能性が高いことを遊技者に知らしめ、遊技者の期待感の向上を図ることができる。
表示画面402は、タイミング判定部306によって再生タイミングが到来したと判定された場合に、第2表示制御部303によって図柄表示部104に表示される。すなわち、表示画面402は、表示画面401が表示されてから、所定時間が経過した場合に、第2表示制御部303によって図柄表示部104に表示される。表示画面402には、携帯型電話機280にダウンロードした裏ボタンナビプレイヤーの再生開始を指示するメッセージ402a、および、チャンスボタン117の操作を指示する画像情報402bが表示されている。
表示画面403、404は、それぞれ、表示画面402、403を表示してからタイミング判定部306によって所定時間が経過したと判定された場合に、第3表示制御部304によって図柄表示部104に表示される。この実施の形態においては、表示画面403は表示画面402を表示してから3秒後に、表示画面404は表示画面403を表示してから2秒後に、それぞれ図柄表示部104に表示される。
遊技機100においては、表示画面401、402、403、404を表示することによって、それぞれ、遊技者に対して、各表示画面401、402、403、404を表示しているタイミングにおいて操作すべきボタンの種類を報知することができる。言い換えれば、遊技者は、各表示画面401、402、403からは、それぞれ、つぎに表示される表示画面402、403、404の内容を推測することはできず、各表示画面401、402、403、404を表示しているタイミングになってはじめて操作すべきボタンの種類を知ることができる。
つぎに、裏ボタンナビプレイヤーの再生画面について説明する。図5−1、図5−2および図5−3は、裏ボタンナビプレイヤーの表示画面を示す説明図である。図5−1において、表示画面500は、表示画面401の指示にしたがって携帯型電話機280において裏ボタンナビプレイヤーを起動した場合に、ディスプレイ284に表示される。表示画面500には、起動した裏ボタンナビプレイヤーの名称500aと、裏ボタンナビプレイヤーの再生指示を入力するキーの画像500bと、が表示されている。裏ボタンナビプレイヤーの再生を指示する場合、遊技者はキーの画像500bを選択した状態で、図示を省略する「実行」キーを操作する。
図5−1、図5−2および図5−3において、表示画面501〜512は、表示画面500における表示内容にしたがって、携帯型電話機280において裏ボタンナビプレイヤーの再生指示が入力された場合に、携帯型電話機280のディスプレイ284に順次表示される。表示画面501〜503は、チャンスボタン117の操作タイミングを案内する表示画面504を表示するまでの残り時間を案内している。表示画面505〜507は、十字キー118における該当ボタン(右)の操作タイミングを案内する表示画面508を表示するまでの残り時間を案内している。
表示画面509〜510は、十字キー118における該当ボタン(上)の操作タイミングを案内する表示画面511を表示するまでの残り時間を案内している。表示画面512は、裏ボタンナビプレイヤーの再生が完了したことを案内している。表示画面505〜507および表示画面509〜510においては、つぎに操作するボタンをあわせて案内してもよい。
つぎに、裏ボタンナビプレイヤーの利用方法について説明する。図6は、裏ボタンナビプレイヤーの利用方法の一例を示す説明図である。図6においては、裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードした携帯型電話機280のディスプレイ284に表示される表示画面の移り変わりと、遊技機100における演出の流れと、遊技者の操作と、を関連付けて示している。
遊技機100は、連チャン状態になった場合に、図柄表示部104に表示画面401を表示する。遊技者は、表示画面401にしたがって携帯型電話機280を操作し、裏ボタンナビプレイヤーを起動する。裏ボタンナビプレイヤーを起動することにより、ディスプレイ284には表示画面500が表示される。遊技者は、表示画面500にしたがって携帯型電話機280を操作し、裏ボタンナビプレイヤーの再生指示を入力する。再生指示を入力することにより、ディスプレイ284には表示画面501〜512が順次表示される。遊技者は、ディスプレイ284に表示される表示画面501〜512にしたがって、該当する入力手段を操作する。
遊技機100は、表示画面402の表示中にチャンスボタン117が操作されると裏ボタン入力状態となり、チャンスボタン117が操作されてから所定時間が経過した時点で裏ボタン入力状態を終了する。裏ボタン入力状態を終了した後は入力タイミング判定部311の判定結果にしたがって、演出実行部305によって所定の演出を実行する。入力タイミング判定部311は裏ボタン入力状態の間に操作された入力手段の種類およびその操作タイミングに基づいて、操作された入力手段の種類およびその操作タイミングが一致するか否かを判断し、一致しない場合は演出実行部305によって通常の遊技を再開する。
操作された入力手段の種類およびその操作タイミングが一致する場合、遊技機100に用いられているキャラクターのプレミアム画像の表示や、特別な演出画像の再生などによる所定の演出の実行に限らず、あらたな裏ボタンナビプレイヤーのダウンロードを可能とする情報を含むQRコードなどの2次元コードを表示する演出をおこなうようにしてもよい。そして、操作された入力手段の種類およびその操作タイミングが、2回あるいはそれ以上の複数回一致する場合には、別途特典を提供するなどの運用をおこなうことによって、遊技機100における遊技性の向上を図ることができる。
つぎに、裏ボタンナビプレイヤーの別の利用方法について説明する。図7−1および図7−2は、裏ボタンナビプレイヤーの別の利用方法を示す説明図である。図7−1においては遊技機100の図柄表示部104に表示される表示画面を示しており、図7−2においては携帯型電話機280の表示画面を示している。
図7−1および図7−2において、遊技機100の図柄表示部104に表示される表示画面710および携帯型電話機280の表示画面720には、スタート地点711にあるキャラクター712と、キャラクター712が到達すべきゴール地点713と、が示されている。表示画面710においては、スタート地点711とゴール地点713との間は目隠しされた状態となっている。表示画面720においては、スタート地点711とゴール地点713との間をつなぐ経路を含む地図721が表示されている。
遊技機100は、遊技者によってチャンスボタン117が操作されると、遊技機100の表示画面710内でキャラクター712を移動させる。遊技者は、携帯型電話機280の表示画面720に表示された地図721を見ながら十字キー118やチャンスボタン117を操作し、表示画面710内を移動するキャラクター712の進行方向を変え、遊技機100の表示画面710に表示されているキャラクター712をゴール地点713まで誘導する。すなわち遊技者は、携帯型電話機280にダウンロードした裏ボタンナビプレイヤーを再生し、再生される画像を見ながら、その画面に表示されるキャラクターの動きにあわせて、十字キー118やチャンスボタン117を操作して遊技機100に表示されているキャラクター712をゴール地点713まで移動させる。
遊技機100は、表示画面710におけるキャラクター712がゴール地点713に到達した時点、あるいは、遊技者によってチャンスボタン117が操作されてから所定時間が経過した地点で目隠し部分を開放し、表示画面710内でキャラクター712が移動した経路と、スタート地点711とゴール地点713との間をつなぐ経路を含む地図721と、を図柄表示部104に表示する。
表示画面710内でキャラクター712が移動した経路と、スタート地点711とゴール地点713との間をつなぐ経路とが一致する場合、遊技機100は、遊技機100に用いられているキャラクター712のプレミアム画像の表示や、特別な演出画像の再生などによる所定の演出を演出実行部305によって実行する。表示画面710内でキャラクター712が移動した経路と、スタート地点711とゴール地点713との間をつなぐ経路とが一致しない場合、演出実行部305はたとえば通常の遊技を再開する。このように、ダウンロードした裏ボタンナビプレイヤーを利用して、遊技者の操作をともなうあらたな演出を提供することによって、遊技機100における遊技性の向上を図ることができる。
表示画面401、402、403、404や表示画面710は、遊技者が裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードした場合に限って、図柄表示部104に表示するようにしてもよい。この場合、裏ボタンナビプレイヤーの再生にかかる操作とは別に、たとえば裏ボタンナビプレイヤーのダウンロードが完了した場合にチャンスボタン117などの所定のボタンを操作させるように促す表示画面を、図柄表示部104に表示させる。
この促す表示画面は裏ボタンナビプレイヤーの再生のためのチャンスボタン117の操作に先立って図柄表示部104に表示させ、この促す表示画面の表示後にチャンスボタン117が操作されたことを検出した場合に表示画面401、402、403、404や表示画面710を、図柄表示部104に表示させるようにする。
また、たとえば裏ボタンナビプレイヤーのダウンロードをおこなっていない場合に、チャンスボタン117などの所定のボタンを操作させ、裏ボタンナビプレイヤーの再生にかかわる演出を解除あるいはスキップさせる指示をおこなう表示画面を、図柄表示部104に表示させるようにしてもよい。そして、解除あるいはスキップさせる指示をおこなう表示画面を表示してから所定時間が経過するまでに解除あるいはスキップさせる指示の入力がない場合に、表示画面401、402、403、404や表示画面710を、図柄表示部104に表示させるようにする。
裏ボタンナビプレイヤーの再生にかかわる演出を解除あるいはスキップさせる指示があった場合には、裏ボタンナビプレイヤーの再生にかかわる演出に代えて代替演出をおこなうようにしてもよい。具体的には、たとえば大当たりが決定している場合は、疑似ハズレ演出つき大当たり演出を代替演出として実行してもよい。
これによって、遊技者が裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードしていない場合に、表示画面401、402、403、404や表示画面710が図柄表示部104に表示されることによって、遊技者がしらけてしまったり退屈してしまったりすることを防止することができる。そして、これによって、遊技に対する遊技者の関心を低下させることなく遊技を続行させることができる。
つぎに、携帯型電話機280の処理手順について説明する。図8−1は、携帯型電話機280の処理手順を示すフローチャートである。図8−1においては、遊技機システムに用いる携帯型電話機280に裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードする際の処理手順を示している。図8−1に示したフローチャートにおいて、まず、所定のサイトへのアクセス指示の入力があったか否かを判断する(ステップS801)。ステップS801においては、遊技者(携帯型電話機280の利用者)によって、URL情報の入力を含む、操作ボタン285の入力操作がおこなわれたか否かを判断することができる。アクセス指示の入力があった場合(ステップS801:Yes)は、ステップS807へ移行する。
ステップS801において、アクセス指示の入力がない場合(ステップS801:No)は、カメラ287による画像の読み取りがあったか否かを判断する(ステップS802)。ステップS802においては、カメラ287を用いた撮像モードの起動中に所定のキー操作があり、撮像実行が確定されたか否かを判断することによってカメラ287による画像の読み取りがあったか否かを判断することができる。
ステップS802において、カメラ287による画像の読み取りがない場合(ステップS802:No)は、ステップS801へ戻る。カメラ287による画像の読み取りがあった場合(ステップS802:Yes)は、読み取った画像を解析し(ステップS803)、解析した画像にQRコードが含まれるか否かを判断する(ステップS804)。解析した画像にQRコードが含まれない場合(ステップS804:No)は、そのまま携帯型電話機280の一連の処理を終了する。
ステップS804において、解析した画像にQRコードが含まれる場合(ステップS804:Yes)は、当該QRコードを解析して(ステップS805)、解析したQRコード情報にURL情報が含まれるか否かを判断する(ステップS806)。解析したQRコード情報にURL情報が含まれない場合(ステップS806:No)は、そのまま携帯型電話機280の一連の処理を終了する。解析したQRコード情報にURL情報が含まれる場合(ステップS806:Yes)は、ステップS807へ移行する。
ステップS807においては、解析したQRコード情報に含まれるURL情報あるいは遊技者の入力操作によって入力されたアクセス指示にしたがって、該当サイトにアクセスする(ステップS807)。該当サイトは、インターネットなどのネットワーク296上に開設され、解析したQRコード情報に含まれるURL情報あるいは遊技者の入力操作によって入力されたURL情報によって特定され、遊技機100に関する裏ボタンナビプレイヤーファイルを配信している所定のサイトとする。
ステップS808においては、ステップS807においてアクセスした該当サイトから裏ボタンナビプレイヤーファイルをダウンロードする(ステップS808)。ステップS808においては、携帯型電話機280に対する遊技者の入力操作にしたがって裏ボタンナビプレイヤーファイルをダウンロードしてもよいし、読み取ったQRコードに含まれるアプリケーションにしたがって裏ボタンナビプレイヤーファイルをダウンロードしてもよい。またステップS808においては、該当サイトにアクセスすることによって、該当サイトから自動的に配信される裏ボタンナビプレイヤーファイルをダウンロードしてもよい。
また、ステップS808においては、遊技者の入力操作にしたがって、遊技者によって指定された裏ボタンナビプレイヤーファイルを選択的にダウンロードするようにしてもよいし、アクセスのあった時点でダウンロード可能な裏ボタンナビプレイヤーファイルのうちで携帯型電話機280に未だダウンロードされていない裏ボタンナビプレイヤーファイルを自動的にダウンロードするようにしてもよい。
その後、裏ボタンナビプレイヤーファイルのダウンロードが正常に終了したか否かを判断する(ステップS809)。ダウンロードに際しては、裏ボタンナビプレイヤーファイルとともに、ダウンロードする全パケット数を示す情報が該当サイトから送信されるため、ステップS809においては、たとえば全パケット数を受信したか否かを判断することによってダウンロードが正常に終了したか否かを判断することができる。
ステップS809において、裏ボタンナビプレイヤーファイルのダウンロードが正常に終了していない場合(ステップS809:No)は、ステップS807へ戻り、裏ボタンナビプレイヤーファイルのダウンロードを再度おこなう。裏ボタンナビプレイヤーのダウンロードが正常に終了した場合(ステップS809:Yes)は、携帯型電話機280の一連の処理を終了する。携帯型電話機280は、ダウンロードした裏ボタンナビプレイヤーを所定のメモリに記憶する。これによって裏ボタンナビプレイヤーファイルのダウンロードが完了する。
つぎに、遊技機100の処理手順について説明する。図8−2は、遊技機システムにおける処理手順を示すフローチャートである。図8−2においては、遊技機100の処理手順、および、裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードすることによって遊技者の携帯型電話機280において実行される処理手順を示している。
図8−2に示したフローチャートにおいて、まず、遊技機100は、連チャン状態に突入するまで待機し(ステップS811:No)、連チャン状態に突入した場合(ステップS811:Yes)は、裏ボタン入力演出を開始する(ステップS812)。裏ボタン入力演出は、チャンスボタン117や十字キー118などの入力手段の操作をともなう演出であって、その内容は操作された入力手段の種類および操作タイミングの違いによって異なる。裏ボタン入力演出に際しては、表示画面401を表示することによって裏ボタンナビプレイヤーの起動指示を表示したり、表示画面402を表示することによって裏ボタンナビプレイヤーの再生開始を指示するメッセージ402aを表示したりする。
裏ボタン入力演出に際しては、表示画面504の表示後にチャンスボタン117が操作されてから所定時間が経過するまでの間が裏ボタン入力状態とされる。ステップS813においては、裏ボタン入力状態中に、入力手段による入力操作があったか否かを判断する(ステップS813)。ステップS813においては、裏ボタン入力状態中に、チャンスボタン117や十字キー118などの入力手段の操作によって出力されるチャンスボタン117や十字キー118などから出力される信号の有無を検出する。
ステップS813において、裏ボタン入力状態中に、入力手段による入力操作がない(ステップS813:No)は、ステップS815へ移行する。またステップS813において、裏ボタン入力状態中に、入力手段による入力操作があった場合(ステップS813:Yes)は、操作された入力手段の種類および操作タイミングなどの操作情報を記憶する(ステップS814)。裏ボタン入力状態中は、裏ボタン入力演出が終了したか否かを判断し(ステップS815)、裏ボタン入力演出が終了していない場合(ステップS815:No)は、ステップS813に戻る。
ステップS815において、裏ボタン入力演出が終了した場合(ステップS815:Yes)は、裏ボタン入力状態中に操作された入力手段の種類および操作タイミングが、あらかじめ記憶された入力手段の種類および操作タイミングに一致するか否かを判断する(ステップS816)。そして、裏ボタン入力状態中に操作された入力手段の種類および操作タイミングが、あらかじめ記憶された入力手段の種類および操作タイミングに一致する場合(ステップS816:Yes)は、特典つき大当たり演出を実行して(ステップS817)、遊技機100がおこなう一連の処理を終了する。
一方、ステップS816において、裏ボタン入力状態中に操作された入力手段の種類および操作タイミングが、あらかじめ記憶された入力手段の種類および操作タイミングに一致しない場合(ステップS816:No)は、疑似ハズレ演出つき大当たり演出を実行して(ステップS818)、遊技機100がおこなう一連の処理を終了する。ステップS818においては、大入賞口109が開くまでの間、図柄表示部104において入力手段による操作が違っていたためにハズレとなったような演出内容を表示し、その後大当たり演出をおこなう。
携帯型電話機280は、携帯型電話機280に対して裏ボタンナビプレイヤーを起動させるための起動操作があるまで待機し(ステップS821:No)、起動操作があった場合(ステップS821:Yes)は、起動操作によって指定された裏ボタンナビプレイヤーを起動する(ステップS822)。指定された裏ボタンナビプレイヤーがダウンロードされていない場合は、ディスプレイ284にその旨を案内する画像を表示してもよい、
そして、携帯型電話機280に対して裏ボタンナビプレイヤーの再生指示の入力があるまで待機する(ステップS823:No)。携帯型電話機280に対して裏ボタンナビプレイヤーの再生指示の入力があった場合(ステップS823:Yes)は、ダウンロードした裏ボタンナビプレイヤーの再生を開始する(ステップS824)。
裏ボタンナビプレイヤーの再生中は、該当する表示画面の表示出力タイミングが到来したか否かを判断する(ステップS825)。該当する表示画面は、チャンスボタン117の操作タイミングを案内する表示画面504や十字キー118における該当ボタンの操作タイミングを案内する表示画面508、511などであり、これら該当する表示画面の表示出力タイミングでない場合(ステップS825:No)は、裏ボタンナビプレイヤーの再生が終了したか否かを判断する(ステップS827)。裏ボタンナビプレイヤーの再生が終了していない場合(ステップS827:No)は、ステップS825へ戻る。
ステップS825において、該当する表示画面の表示出力タイミングである場合(ステップS825:Yes)は、適宜、該当する表示画面504、508、511を表示出力する(ステップS826)。一方、裏ボタンナビプレイヤーの再生が終了した場合(ステップS827:Yes)は、携帯型電話機280がおこなう一連の処理を終了する。
上述したように、この実施の形態のような遊技機100と当該遊技機100の顧客の携帯型電話機280とを用いて遊技をおこなう遊技システムによれば、携帯型電話機280において裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードし、ダウンロードされた裏ボタンナビプレイヤーを記憶し、記憶された裏ボタンナビプレイヤーを再生し、遊技機100において裏ボタンナビプレイヤーの起動指示を表示し、起動指示が表示されてから所定時間が経過した後に、表示画面を制御して裏ボタンナビプレイヤーの再生の開始に関する情報を表示することを特徴とするため、携帯型電話機280にダウンロードされた裏ボタンナビプレイヤーを、遊技中の遊技機100からの指示によって遊技者に起動させ、再生させることによって、遊技機100の外部から取得した情報を利用した遊技をおこなわせることができる。このように裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードするという遊技者の行為と遊技機100における遊技とにつながりをもたせることによって、遊技の娯楽性を向上させることができる。
また駅のポスターなどに印刷された2次元コードを利用することで遊技中以外にダウンロードさせた裏ボタンナビプレイヤーを、遊技中の遊技機100からの指示によって遊技者に起動させ、再生させることによって、遊技中以外に取得した情報を利用した遊技をおこなわせることができる。このように遊技中以外に遊技に用いる情報を取得させる機会を設けることで、取得した情報をきっかけにして遊技に対する関心をもたせ、遊技をおこなう動機づけをおこなうことができる。
このように、この実施の形態遊技システムによれば、遊技に対する遊技者の関心および参加意識を高めることにより遊技機の利用者数の増加を図り、遊技に際しての娯楽性を向上させることにより遊技者に満足感を与えることができる。
また、この実施の形態遊技システムによれば、携帯型電話機280が、所定のサイトからネットワーク296を介して裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードすることを特徴とするため、裏ボタンナビプレイヤーを入手するための場所を限定することなく、遊技機100の潜在的な遊技者を含む多くの遊技者に裏ボタンナビプレイヤーを流布することができる。
また、この実施の形態の遊技システムによれば、携帯型電話機280が、無線または有線通信によって裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードすることを特徴とするため、複数の方法を用いて裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードすることを可能とし、携帯型電話機280が備える通信機能の種類などによって裏ボタンナビプレイヤーの入手が制限される状況を少なくし、裏ボタンナビプレイヤーを流布させることができる。
また、この実施の形態の遊技システムによれば、所定のサイトからネットワーク296を介してのダウンロードや無線または有線通信によるダウンロードなど、複数種類の方法を用い裏ボタンナビプレイヤーを入手可能とすることによって遊技に対する接点を増やし、遊技に対する遊技者の関心および遊技をおこなう動機づけをもたせる機会を多くすることができる。
また、この実施の形態のような遊技機100と当該遊技機100の顧客の携帯型電話機280とを用いて遊技をおこなう遊技システムによれば、携帯型電話機280において、携帯型電話機280と通信可能に接続された外部記録媒体293に記録された裏ボタンナビプレイヤーを再生し、遊技機100において表示画面を制御して裏ボタンナビプレイヤーの起動指示を所定のタイミングで表示し、起動指示を表示してから所定時間が経過した後に、表示画面を制御して裏ボタンナビプレイヤーの再生の開始に関する情報を表示することを特徴とするため、遊技者に携帯型電話機280への裏ボタンナビプレイヤーのダウンロード作業をおこなわせることなく、携帯型電話機280と外部記録媒体291とを接続して通信させるという遊技者の行為と遊技機100における遊技とにつながりをもたせ、外部記録媒体293に記録された情報を利用して遊技機100における遊技をおこなわせることができ、遊技に対する遊技者の関心および参加意識を高めながら、遊技に際しての娯楽性を向上させ、遊技者に満足感を与えることができる。
また、この実施の形態の遊技システムによれば、裏ボタンナビプレイヤーが、遊技者によって操作される遊技機100に設けられた入力手段(チャンスボタン117や十字キー118など)の種類およびタイミングの少なくともいずれかの指示に関する情報を含んでいることを特徴とするため、遊技者に対して、遊技機100の外部から取得した情報を利用した遊技をおこなわせ、遊技者自身の遊技への参加意識を高めるとともに、遊技の娯楽性を向上させることができる。
また、この実施の形態の遊技システムによれば、裏ボタンナビプレイヤーが、遊技者によって操作される遊技機100に設けられた入力手段の種類および操作タイミングの少なくともいずれかの指示に関する音声情報を含んでいることを特徴としていてもよい。このような遊技機100によれば、チャンスボタン117や十字キー118の操作をともなう演出に際して、遊技者に対して携帯型電話機280の表示画面を目視させることなく、チャンスボタン117や十字キー118の操作をおこなわせることができる。
これによって、遊技者に対して、操作性の向上を図り、遊技者がダウンロードした裏ボタンナビプレイヤーを利用しやすくすることができる。なお、音声情報に限るものではなく、携帯型電話機280を振動させるための振動情報であってもよい。この場合の裏ボタンナビプレイヤーは、具体的には、たとえば携帯型電話機280が備えるバイブレーター機能を実現する偏心モータを駆動するための制御信号を含むこととしてもよい。
また、この実施の形態の遊技システムによれば、あらかじめ記憶された、入力手段の種類または操作タイミングと遊技者による入力手段の種類または操作タイミングとが一致した場合に、所定の演出を実行することを特徴とするため、携帯型電話機280において再生される裏ボタンナビプレイヤーと遊技機100の演出とがあたかも同期しているように遊技者に思わせることができる。
これによって、裏ボタンナビプレイヤーの再生およびこれにともなうチャンスボタン117や十字キー118などの入力手段の操作の後に大当たり演出をおこなった場合は、遊技者に対して、あたかも遊技者自身の操作によって大当たりを引いたように思わせることができる。また、裏ボタンナビプレイヤーの再生およびこれにともなうチャンスボタン117や十字キー118などの入力手段の操作の後にハズレ演出をおこなった場合は、遊技者に対して、あたかも遊技者自身の操作のタイミングがずれていたためにハズレ演出となったように思わせることができる。
遊技機100を用いた遊技における不正防止の観点から、遊技機100に対する操作によって遊技機100の外部から大当たり/ハズレの決定にかかわる指示を入力することはできないが、この実施の形態の遊技機100によれば、裏ボタンナビプレイヤーの再生によって指示される操作タイミングにあわせて該当する入力手段を操作することで遊技機100からの所定の演出が得られ、遊技者に対して、あたかも遊技者自身の操作によって大当たり/ハズレが決定されたように思わせることができる。これによって、遊技に対する関心および参加意識を高め、遊技の娯楽性を向上させることができる。
これによって、遊技者に対して、裏ボタンナビプレイヤーを利用することによる遊技の優位性を明確に示すことができ、遊技者に対して、裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードさせる行為およびダウンロードした裏ボタンナビプレイヤーを利用させる行為を励行させることができる。そして駅などに貼られたポスターに印刷された2次元コードを読み取る遊技者(あるいは潜在的な遊技者の)の存在を広く知らしめ、裏ボタンナビプレイヤーをきっかけにして遊技に対する接点を増やし、遊技に対する関心および遊技をおこなう動機づけをもたせる機会を多くすることができる。
この実施の形態の遊技システムにおいては、携帯型電話機280のサービスを提供する電話会社が使用しているキャラクターを起用した遊技機側コンテンツを記憶し、当該遊技機側コンテンツを裏ボタン入力演出に際して再生するようにしてもよい。この場合、電話会社の運営する所定のサイトからは、電話会社ごとに独自の裏ボタンナビプレイヤーファイルのダウンロードを可能としておく。裏ボタンナビプレイヤーとあわせて、待ち受け画面データや簡易的なゲームなどをダウンロードさせるようにしてもよい。
遊技機100は、裏ボタン入力演出に際して、遊技機100に対する入力手段の種類および操作タイミングに基づいて、いずれの電話会社のサイトからダウンロードした裏ボタンナビプレイヤーにしたがって入力操作がおこなわれたか否かを特定する。そして、裏ボタン入力状態が終了した時点で、特定された電話会社のキャラクターを起用した演出画像を図柄表示部104に表示する。
このように、電話会社と遊技機の製造メーカーとがタイアップした遊技機側コンテンツを用意し、遊技者の所有する携帯型電話機280にあわせたキャラクターを図柄表示部104に表示することによって、遊技者に対して遊技者専用の演出をおこなっているように思わせ、遊技者に優待感をもたせ、遊技者の満足感を高めることができる。また、このように、広く普及している携帯型電話機280と遊技機100とのコラボレーションを図ることによって、携帯端末装置を利用した遊技のおもしろさを広く伝えることができ、携帯端末装置を利用した遊技について多くの顧客に興味をもたせ、携帯端末装置を利用した遊技ひいては遊技機全般の利用者数の増加を図ることができる。
なお、この発明の実施の形態の遊技システムに用いることが可能な携帯端末装置としては、携帯型電話機280やPHSに限るものではない。具体的には、たとえば通信機能を備えた携帯型ゲーム機を、この発明の実施の形態にかかる携帯端末装置として用いてもよい。
近年、携帯型ゲーム機には、DVDなどの大容量の記録媒体の着脱を可能とし、装着された記録媒体に記録されたゲームプログラムを読み出すことでゲームを実行するようにしたものがある。このような携帯型ゲーム機においては、記録媒体に記録されたゲームプログラムを実行する他に、ゲームの進行にともなって生じた履歴などの情報を、装着された記録媒体に適宜書き込むことが可能とされているものがある。そして、記録された個人のゲーム情報を、インターネットなどのネットワーク296を介して別の携帯型ゲーム機との間で送受信することが可能なものもある。
この実施の形態の遊技システムにおいて、このような携帯型ゲーム機を携帯端末装置として用いる場合、DVDなどの大容量の記録媒体を用いることで、対象とする遊技機に関する全種類の裏ボタンナビプレイヤーファイルを1つの記録媒体に収めることができる。そして、DVDなどの大容量の記録媒体に記録された情報の読み出し機能を標準で備える携帯型ゲーム機を携帯端末装置として用いることにより、裏ボタンナビプレイヤーをダウンロードする操作を遊技者におこなわせることなく全種類の裏ボタンナビプレイヤーを適宜再生させることができる。これによって、遊技に先立つ裏ボタンナビプレイヤーのダウンロード作業や、DVDの入れ替え作業などに遊技者を煩わせることなく、遊技機からいずれの種類の裏ボタンナビプレイヤーの起動を指示された場合にも、該当する裏ボタンナビプレイヤーを適宜再生させることができる。
また、この場合には裏ボタンナビプレイヤーが複数種類存在していてもダウンロード漏れが生じないため、遊技を開始した後にダウンロード漏れに気づき連チャン状態の遊技を楽しめないという状況の発生を防ぐことができ、裏ボタンナビプレイヤーを用いた遊技を確実に楽しませることができる。このように、広く普及している携帯型ゲーム機と遊技機とのコラボレーションを図ることによって、携帯端末装置を利用した遊技のおもしろさを広く伝えることができ、携帯端末装置を利用した遊技について多くの顧客に興味をもたせ、携帯端末装置を利用した遊技ひいては遊技機全般の利用者数の増加を図ることができる。
また、この実施の形態の遊技システムにおいて携帯型ゲーム機を携帯端末装置として用いる場合、携帯型電話機280を用いた上述の遊技システムと同様にして携帯型ゲーム機を用いる方法に加えて、以下に示した運用をおこなうことが可能になる。その運用方法においては、携帯端末装置を利用した遊技をおこなう遊技機に関係する簡易的なゲームプログラムと、対象とする遊技機に関する全種類の裏ボタンナビプレイヤーと、を記録したDVDなどの記録媒体を有償または無償で配布する。そして、配布したDVDなどの記録媒体に記録された簡易的なゲームによって、遊技機100を用いた遊技に対する遊技者の興味や関心を高めるとともに、記録媒体にともに記録されている裏ボタンナビプレイヤーの利用方法を案内する。
これによって、簡易的なゲームをおこなうことで遊技機100を用いた遊技に対して興味や関心を高めた遊技者が、ぱちんこホールなどに足を運び、携帯端末装置を利用した遊技をおこなうようになることが期待できる。さらには、携帯端末装置を利用した遊技以外の遊技機を利用した遊技をおこなうことも期待でき、遊技者数の増加を図ることができる。