以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、本形態例では、遊技盤の遊技領域に遊技球(遊技媒体)を発射して遊技するパチンコ機を例に挙げて説明するが、本発明は、メダルによって遊技を行う回胴式遊技機(スロットマシン)などの他の遊技機にも適用可能である。また、以下の説明おいて、左右方向は遊技機を前方(遊技者側)から視た左右方向に対応している。
[遊技システムの概略構成]
図1に示すように、パチンコ機Pと他の機種のパチンコ機(図示省略)とは、遊技者が所持する携帯電話(携帯端末)400と、パチンコ機Pの製造販売会社などによって提供されるWEBアプリケーションサーバ(サーバ装置)500とともに遊技システムを構成する。携帯電話400とWEBアプリケーションサーバ500とは、インターネットなどの所定のネットワーク450を介して接続され、遊技システムは、遊技者が携帯電話400からWEBアプリケーションサーバ500に会員登録を行うことによって利用可能となる。WEBアプリケーションサーバ500は、携帯電話400から遊技実績に関する情報を受信することによって、登録された会員の遊技実績を管理する。なお、パチンコ機Pの遊技実績と他の機種のパチンコ機の遊技実績とは、同様の構成によってWEBアプリケーションサーバ500に送信されて管理されるため、以下ではパチンコ機Pについて説明し、他の機種のパチンコ機についての説明は省略する。
[携帯電話の構成]
携帯電話400は、撮像部401と2次元コード復号部402と通信部403と表示部404とを有する。撮像部401は、パチンコ機Pが発行する2次元コード100を遊技者の操作に応じて撮像する。2次元コード100には、遊技履歴情報とWEBアプリケーションサーバ500が提供する所定のWEBサイトのURLが含まれている。遊技履歴情報には、後述する特別図柄の変動回数、大当たりの発生回数、大当たり発生時の変動パターンの種別、発生した大当たりの種別、連荘数、リーチ回数などの遊技履歴に加えて、遊技履歴に応じてパチンコ機Pが付与するポイント値、レベル値及びミッション達成情報(達成情報)が含まれている。2次元コード復号部402は、撮像部401が撮像した2次元コード100を所定のアルゴリズムで復号する。通信部403は、復号したURLで指定されるWEBサイトにアクセスし、復号した遊技履歴情報を送信する。表示部404は、外部のWEBサーバ(WEBアプリケーションサーバを含む)から提供されるWEBページを表示する液晶表示装置である。
[WEBアプリケーションの構成]
WEBアプリケーションサーバ500は、WEBサーバ部501と、アプリケーション部502と、記憶部503とを有する。WEBサーバ部501は、会員登録の際に遊技者に種々の情報を入力させた後にパスワードを発行する新規会員登録ページや、記憶部503に記憶されている会員(遊技者)の情報(遊技履歴情報を含む)をその遊技者に提供する会員ページや、パチンコ機Pが実行する演出態様を遊技者がカスタマイズ(例えば、リーチ発生時の演出画像に特定のキャラクタが高い頻度で登場するように、演出実行時に参照する演出テーブルを通常のテーブルから特典テーブルに変更)し、そのカスタマイズ情報を暗号化してパスワードを発行するカスタマイズページや、会員からの要求(遊技開始情報発行要求)に応じて遊技履歴情報を更新した後にパスワードを発行する情報更新ページなどのWEBページを作成し、ネットワーク450を介して携帯電話400に提供する。アプリケーション部502は、情報更新ページを介して送信された遊技履歴情報を所定の情報管理プログラムに従って記憶部503の会員データベースに更新して記憶する。
会員データベースでは、図2に示すように、携帯電話400がWEBアプリケーションサーバ500にアクセスする際に送信する携帯電話400の固体識別番号に遊技履歴情報が対応付けられて記憶される。すなわち、個々の会員は、WEBアプリケーションサーバ500にアクセスする携帯電話400の固体識別番号によって特定される。各会員の遊技履歴情報は、ポイント値とパチンコ機の機種毎の遊技履歴情報とを含み、機種毎の遊技履歴情報は、レベル値とミッション達成情報と履歴とを含む。履歴は、図3に示すように、遊技日(更新登録日)、大当たりの発生回数、特別図柄の変動回数、大当たり発生時の変動パターン種別、大当たり種別、連荘数、リーチ回数などの情報を含む。なお、パチンコ機とスロットマシンとを共通の会員データベースで管理してもよい。
ポイント値とは、パチンコ機における遊技者の遊技実績に応じて値が増加する機種共通の値であって、遊技を行ったパチンコ機の機種によって区別することなく遊技者(携帯電話400の個体識別番号)に対応付けて記憶される。これに対し、レベル値とは、パチンコ機における遊技者の遊技実績に応じて値が増加する機種固有の値であり、遊技者(携帯電話400の個体識別番号)とパチンコ機の機種とに対応付けて記憶される。例えば、パチンコ機Pでの遊技実績に応じたレベル値は、パチンコ機Pの機種1に対応付けて記憶される。遊技履歴情報のうち特別図柄の変動回数などの遊技履歴については、1回の遊技毎(更新登録毎)に蓄積して記憶され、ポイント値については、積算して記憶され、レベル値については更新して記憶される。新規に登録された会員の場合、ポイント値には所定値(例えば0)が記憶され、レベル値には1が記憶される。また、後述するキャラクタ「X」、キャラクタ「Y」及びキャラクタ「Z」の各ミッション達成情報を受信すると、各ミッションを達成したことを示すミッション達成フラグをオン(図2中「○」で示す)に設定する。
カスタマイズページは、パチンコ機Pの機種毎に用意され、会員が所望の機種のカスタマイズページにおいて所定の入力を行うと(機種1に関連する特典付与要求をWEBアプリケーションサーバ500が携帯電話400から受信すると)、アプリケーション部502は、遊技者の遊技実績がカスタマイズの条件を満たすか否かを判定し、条件を満たす場合、遊技者の入力内容(選択内容)に応じたカスタマイズ情報(特典情報)を生成する。
図4に示すように、機種1に関連したカスタマイズは、パチンコ機Pの演出において登場するキャラクタ「X」、「Y」及び「Z」に関するカスタマイズを含み、これらのキャラクタに関するカスタマイズは、キャラ「X」カスタムmini、キャラ「Y」カスタムmini、及びキャラ「Z」カスタムminiと、キャラ「X」カスタムDX、キャラ「Y」カスタムDX及びキャラ「Z」カスタムDXである。キャラ「X」カスタムmini及びキャラ「Y」カスタムminiのカスタマイズ情報(第1特典情報、第1カスタマイズ情報)は、機種1に対応付けられたレベル値が20以上であり、且つポイント値が1000以上であることを条件に生成され提供される。キャラ「Z」カスタムminiのカスタマイズ情報(第1特典情報、第1カスタマイズ情報)は、機種1に対応付けられたレベル値が50以上であり、且つポイント値が1000以上であることを条件に生成され提供される。キャラ「X」カスタムDX、キャラ「Y」カスタムDX及びキャラ「Z」カスタムDXのカスタマイズ情報(第2特典情報、第2カスタマイズ情報)は、各キャラクタのミッション達成フラグがオンであり、且つポイント値が3000以上であることを条件に生成され提供される。なお、各キャラクタのミッション達成要件は、各キャラクタのカスタムminiによってカスタマイズした状態での特別図柄変動回数が1000回転を突破することであり、この要件が成立したか否かの判定は後述するようにパチンコ機Pが実行する。
アプリケーション部502は、新規会員を登録したとき、カスタマイズ情報を生成したとき、及び遊技履歴情報を更新したときに、各種情報を含む遊技開始情報を所定のパスワード発行プログラムに従って暗号化してパスワードを発行し、WEBサーバ部501に提供する。暗号化の対象となる各種情報(遊技開始情報)には、会員データベースに記憶された現在のレベル値(新規登録の場合は、初期値「1」)が含まれ、またカスタマイズが行われた場合にはカスタマイズ情報が含まれる。WEBサーバ部501は、発行されたパスワードを携帯電話400に送信する。なお、アプリケーション部502は、生成したカスタマイズ情報を遊技履歴情報と同様に個体識別番号に関連付けて記憶部503に記憶してもよい。
また、アプリケーション部502は、カスタマイズ情報を生成してパスワードを発行した場合、ポイント値については、カスタム条件として設定されたポイント値を特典付与要求の受信時(カスタマイズ情報を生成する前)のポイント値から減算した値に変更して会員データベースに記憶し、レベル値については、特典付与要求の受信時のレベル値を変更せずにそのまま維持して記憶する。例えば、獲得しているポイント値が5000でレベル値が50の会員に対してキャラ「X」カスタムminiのカスタマイズ情報を生成した場合には、ポイント値は5000から1000が減算されて4000となり、レベル値は50に維持される。また、上記会員に対してキャラ「X」カスタムDXのカスタマイズ情報を生成した場合には、ポイント値は5000から3000が減算されて2000となり、レベル値は50に維持される。また、ミッション達成情報については、各キャラクタのカスタムDXのカスタマイズ情報が生成された場合であっても、ミッション達成フラグはオンに維持される。なお、ミッション達成フラグについては、対応するカスタマイズ情報を生成した際にオフに設定してもよい。
[遊技システムの概要]
この遊技システムを初めて利用する遊技者は、携帯電話400を用いてWEBサイトにアクセスし、新規会員登録を行ってパスワードを取得する。パスワードを取得した遊技者は、遊技を開始する際に、取得したパスワードをパチンコ機Pに入力する。パチンコ機Pは、入力されたパスワードを認証し、認証に成功した場合、遊技履歴のカウントを開始する。
遊技を終了する場合、遊技者は、携帯電話400を用いて、遊技終了時の遊技履歴情報(2次元コード100)をパチンコ機Pから取得し、WEBサイトにアクセスして自己の遊技履歴情報を更新し、WEBサイトから発行(携帯電話400の表示部404に表示)されたパスワードを、携帯電話400の記憶部(図示省略)などに記憶しておく。なお、遊技履歴情報を提供したパチンコ機Pは、記憶していた遊技履歴情報を全て消去する。
遊技履歴情報を更新してパスワードを取得した遊技者は、次に遊技を開始する際に、上記と同様に、取得したパスワード(特定入力情報)をパチンコ機Pに入力し、遊技終了時にWEBサイトにアクセスしてパスワードを取得する。このように、遊技の開始時及び終了時に所定の処理を実行することにより、遊技者が所有するポイント値及びレベル値(遊技者の携帯電話400の個体識別番号に対応してWEBアプリケーションサーバ500の会員データベースに記憶されたポイント値及び機種1に対応付けられたレベル値)が増加する。
この遊技システムが会員に提供する特徴的なサービス(特典)の1つは、上述したように、会員(遊技者)による演出態様のカスタマイズである。カスタマイズは、上記カスタム条件を満たす会員にのみ提供されるサービスである。条件を満たす会員は、遊技を開始する前に、携帯電話400からWEBサイトのカスタマイズページにアクセスして所定の入力を行う。WEBサイトは、会員が選択したカスタマイズに対応したカスタマイズ情報を暗号化してパスワードを発行し、遊技者は、発行されたパスワードをパチンコ機Pに入力する。パチンコ機Pは、入力されたパスワードを復号(デコード)し、通常(デフォルト)の演出態様を、復号によって得られたカスタマイズ情報に対応する演出態様に変更する。これにより、遊技者は、通常とは異なる特別な演出態様を愉しむことが可能となる。
[遊技機の概略構成]
図5及び図6に示すように、本実施形態に係るパチンコ機P(弾球遊技機)は、遊技ホールの島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた前面枠2と、前面枠2の内側に収容された遊技盤3と、前面枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きく開口部8が形成されたガラス扉4と、このガラス扉4の開口部8に取り付けられた透明なガラス板10と、前面枠2の下側に開閉自在に配設され、遊技球を収容する受皿5を有する前面ボード6と、前面枠2の下部に設けられた発射装置9と、前面ボード6に取り付けられたハンドル7等を具備している。パチンコ機Pの筐体15は、機枠1と前面枠2とガラス扉4とによって構成される。ガラス扉4の上部にはスピーカ20が左右に1個ずつ取り付けられており、遊技に関する様々な効果音を発している。
[遊技機の前面側の構成]
図5及び図6に示すように、遊技盤3は、その盤面に遊技領域31を有し、前面枠2に遊技盤3を装着すると、ガラス板10から遊技領域31を観察することができるようになっている。遊技領域31は、遊技球を滑走させるガイドレール32と遊技球規制レール33によって略円形状となるように区画形成されており、発射装置9によって打ち出された遊技球はこの遊技領域31内を流下する。また、遊技領域31内には、特別図柄表示装置17と、演出表示装置(表示手段)34と、スルーチャッカ21と、普通図柄表示装置22と、電動チューリップ49と、ステージ36と、始動入賞口37と、一般入賞口38と、アウト口39と、遊技釘(図示省略)と、風車(図示省略)と、アタッカー装置41と、が設けられている。
表示装置34は、遊技盤3の略中央部に設けられる液晶表示装置である。表示装置34は、始動入賞口37に遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出画像を表示する。また、表示装置34は、遊技者の入力操作部60の操作に応じてメニュー画面(図22参照)などを表示し、また、遊技が行われていない待機状態では遊技の内容を紹介する動画などのデモンストレーション映像(デモ画面)を表示する。なお、この表示装置34には、保留球乱数が保留球乱数記憶部115(図8参照)に記憶された場合に保留表示(保留球乱数が記憶された旨の表示)を行うための表示領域が区画形成されている。つまり、この表示領域の部分が保留球表示領域34aとなっているのである。
また、特別図柄表示装置17は、始動入賞口37に遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果を表示するためのものであって、より具体的には、抽選結果を、特別図柄(数字や絵柄)を変動させた後に停止させるといった態様で表示するものである。この特別図柄表示装置17は、本実施形態では7セグメント表示器が用いられており、表示装置34を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤3の右下部分に離れて設けられている。
スルーチャッカ21は、遊技球が通過可能なゲート構造を成しており、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのスルーチャッカ検知センサ46(図8参照)が内蔵されている。また、このスルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄に係る電子抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置22が、特別図柄表示装置17の隣に設けられている。この普通図柄表示装置22は、本実施形態では、二つのLEDランプで構成されており、普通図柄当たりのときには一方のLEDランプが点灯し、ハズレのときには他方のLEDランプが点灯するようになっている。
電動チューリップ49は、始動入賞口37の入口に設けられ、遊技盤3の面に直交する軸を中心に回動する一対の羽根部材を備えており、ソレノイドに通電がなされると一対の羽根部材が互いに離れる方向に回動して、始動入賞口37の入口を拡大するようになっている。ステージ36は、表示装置34の下方に配置されており、遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物である。このステージ36の中央には溝が形成されており、この溝の真下の位置には始動入賞口37が配されている。そのため、溝から落下した遊技球は、高い確率で始動入賞口37へと導かれる。
アタッカー装置41は、始動入賞口37に遊技球が入賞することを契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果、大当たりとなって大当たり遊技に移行した場合に所定回数開放される装置である。このアタッカー装置41が開放すると、大入賞口42が露呈し、そこに遊技球が入賞することで多くの賞球が獲得できるようになっている。また、一般入賞口38に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。そして、始動入賞口37や一般入賞口38に入らなかった遊技球は、アウト口39から回収される。なお、始動入賞口37、一般入賞口38、大入賞口42の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検知するためのセンサ43〜45(図8参照)が設けられている。
前面ボード6には遊技球を収容するとともに、外部に排出可能な受皿5が取り付けられている。この受皿5は、遊技者が投入した遊技球を収容するだけでなく、球払出装置14(図7及び図8参照)から払い出された遊技球も収容可能となっている。球払出装置14又は球払出装置14から受皿5への遊技球の払出通路には、払い出した遊技球を検知するための遊技球払出センサ47(図8参照)が設けられている。また、遊技球を遊技領域31に向けて発射するための発射装置9が前面枠2の下部に取り付けられており、受皿5に収容されている遊技球がこの発射装置9に1個ずつ供給される。そして、前面ボード6の右下に取り付けられたハンドル7を回動させると、その回動量に応じた発射強度で発射装置9が遊技球を遊技領域31へと発射することができるようになっている。発射装置9又は発射装置9から遊技領域31への遊技球の発射通路には、発射された遊技球を検知するための球発射検知センサ48(図8参照)が設けられている。
図5に示すように、受皿5の前縁の略中央部には前方に突出する突出面部5aが形成され、突出面部5aの上面には、遊技者が操作する入力操作部(入力手段、パスワード入力手段、操作入力手段)60が設けられている。入力操作部60は、有蓋円筒状の押しボタンスイッチ61と、円環状のジョグダイヤル62とを有する。押しボタンスイッチ61は、ばね付勢された出没自在な円形の押下部材を備える部材で、その周囲に環状のジョグダイヤル62が360度回転自在に設けられている。また、押しボタンスイッチ61の押下部は透過部を有する中空部材であり、その内部には、LEDが内蔵されており、押しボタンスイッチ61を押すことによって、何らかの処理が実行可能な場合に点灯し、何の処理も行われない場合に消灯するようになっている。また、押しボタンスイッチ61は、押すことによりオンになり、手を離すとばね付勢により元に戻るようになっている。ジョグダイヤル62は、左右に360度回転可能、かつ回転量及び回転方向を検出可能で、この検出に基づいて、表示装置34に表示される後述の各種画面上におけるカーソルの移動を行うためのものである。入力操作部60は、押しボタンスイッチ61が押下操作されると押下操作信号を演出制御処理部12aに送信し、ジョグダイヤル62が回転操作されると、その回転量及び回転方向を示す回転操作信号を演出制御処理部12aに送信する。
[遊技機の背面側の構成]
図7に示すように、パチンコ機Pは、その背面側に、主制御処理部(遊技制御手段)11と、副制御処理部を構成する演出制御処理部(表示制御手段)12a、特別図柄表示制御部12b、ランプ制御処理部12c、払出制御処理部12e、および普通図柄表示制御部12fと、発射制御処理部13と、球払出装置14等を備えている。
[主制御処理部]
図7に示すように、主制御処理部11は、遊技盤3(図6参照)の裏面に支持部材等を介して設けられている。この主制御処理部11は、CPU(Central Processing Unit)と、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、生成された処理情報の一時記憶及び記憶した情報の削除を行うRAM(Random Access Memory)等とにより構成されている。このCPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、遊技に関する主要な処理(遊技処理)が行われる。
具体的には、図8に示すように、始動入賞口37に遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行う特別図柄抽選部(抽選判定手段)110と、この特別図柄抽選部110が判定した抽選結果に応じて特別図柄を決定する特別図柄決定部120と、遊技コマンドである変動パターンコマンドを決定するための変動パターンコマンド決定部140と、特別図柄抽選部110による抽選結果の判定が大当たりとなった場合にアタッカー装置41のソレノイドを作動させて大当たり遊技に移行する大当たり遊技制御部160と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選を行う普通図柄抽選部170と、電動チューリップ49の作動を制御する電動チューリップ作動制御部180と、を備えて主制御処理部11は構成されている。
特別図柄抽選部110は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する特別図柄用乱数発生部111と、始動入賞口37に遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得(ラッチ)する特別図柄用乱数取得部112と、この特別図柄用乱数取得部112が取得した乱数が大当たりであるか否かを特別図柄判定テーブル114を参照して決定する特別図柄当否判定部113と、特別図柄用乱数取得部112が乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を4個(所定個数)の上限まで保留球乱数として記憶する保留球乱数記憶部115と、を備えている。
変動パターンコマンド決定部140は、演出態様を決定するためのコマンドである変動パターンコマンドの決定に用いられる変動パターン用乱数の抽選処理を行う変動パターン用乱数抽選部130と、変動パターン用乱数と変動パターンコマンドのパターンNo.(遊技コマンド)とが対応づけられたテーブルが複数記憶されたコマンド参照テーブル135と、を備えている。この変動パターン用乱数抽選部130は、図9に示すように、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(0〜63まで)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する変動パターン用乱数発生部131と、始動入賞口37に遊技球が入賞したことに基づいて(始動入賞口検知センサ43からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得(ラッチ)する変動パターン用乱数取得部132と、この変動パターン用乱数取得部132が取得した乱数を記憶する変動パターン用乱数記憶部134と、を備えている。
また、コマンド参照テーブル135は、図10に示すように、取得した特別図柄用乱数が大当たり乱数である場合に参照される大当たり時参照テーブル135aと、ハズレの場合に参照されるハズレ時参照テーブル135bとを有しており、これらのテーブル135a、135bを参照して、変動パターンコマンド決定部140は、変動パターンNo.を決定している。
より具体的に説明すると、大当たり時参照テーブル135aには、遊技コマンドである変動パターンNo.1〜64までが割り当てられ、ハズレ用時参照テーブル135bには遊技コマンドである変動パターンNo.65〜127までが割り当てられている。そして、特別図柄用乱数取得部112が取得した乱数が大当たり乱数である場合には、変動パターンコマンド決定部140は変動パターンNo.1〜64の中から変動パターン用乱数に基づいて1つのパターンを選択して、そのパターンを変動パターンコマンドとして演出制御処理部12aに送信している。
同様に、ハズレの場合には、変動パターンコマンド決定部140は、変動パターンNo.65〜127の中から変動パターン用乱数に基づいて1つのパターンを選択して演出制御処理部12aにそのコマンドを送信している。なお、変動パターンNo.1〜64までは、変動パターンNo.65〜127に比べて全体的に特別図柄の変動時間が長い変動パターンコマンドとなっており、変動時間が長い演出態様が表示されると、遊技者は大当たりの可能性が高いのではないかと予測することができるようになっている。
次に、大当たり遊技制御部160は、大当たりの種類に応じて所定のラウンド数だけアタッカー装置41の開閉を行うように制御している。本形態例のパチンコ機Pでは、大当たりの種類として、15ラウンド確変大当たり(15R確変)、5ラウンド確変大当たり(5R確変)、2ラウンド確変大当たり(2R確変)、15ラウンド通常大当たり(15R通常)、5ラウンド通常大当たり(5R通常)、及び突然確変(突確)が設定されている。ラウンドの数値は、大当たり遊技時のアタッカー装置41の開放回数を示し、例えば15R確変の場合、アタッカー装置41が15回開放される。確変大当たりとは、大当たり遊技終了後に確変遊技状態へ移行する大当たりであり、確変遊技状態の特別図柄当否判定部113は、特別図柄判定テーブル114に代えて当選確率の高い高確テーブルを参照して当否判定を行う。突確とは、大当たり遊技中のアタッカー装置41の開放回数が少なく且つ開放時間が極めて短い大当たりであり、大当たり遊技終了後に確変遊技状態へ移行する。
また、普通図柄抽選部170は、特別図柄用乱数発生手段111が発生させる乱数の数より少ないが同様の構成からなる普通図柄用乱数発生部と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に(スルーチャッカ検知センサ46からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得(ラッチ)する普通図柄用乱数取得部と、この普通図柄用乱数取得部が取得した乱数が普通図柄当たりであるか否かを普通図柄判定テーブルを参照して決定する普通図柄当否判定部と、普通図柄用乱数取得部が乱数を取得したときに普通図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を普通図柄用保留球乱数として記憶する普通図柄用保留球乱数記憶部と、を備えている。また、電動チューリップ作動制御部180は、普通図柄抽選部170による電子抽選で普通図柄当たりに当選したコマンドに基づいて、電動チューリップ49のソレノイドに通電して開閉するよう制御している。また、所定の大当たりの場合、大当たり遊技後に時短遊技状態へ移行する。時短遊技状態の普通図柄当否判定部は、通常時の普通図柄判定テーブルに代えて当選確率の高い高確テーブルを参照して普通図柄の当否判定を行う。なお、時短遊技状態では、電動チューリップ49の開放頻度が高く、始動入賞口37への入賞が電動チューリップ49によってサポートされるため、この状態をサポありと称し、反対に通常状態をサポなし(又はサポ中)と称する。
[副制御処理部]
続いて、主制御処理部11からの指令(コマンド)を受けて各種装置を制御する副制御処理部について説明する。副制御処理部を構成する演出制御処理部12a、特別図柄表示制御部12b、ランプ制御処理部12c、払出制御処理部12e、および普通図柄表示制御部12fは、遊技盤3の裏面に支持部材等を介して設けられており、主制御処理部11が生成した処理情報に従って、表示装置34やスピーカ20、その他の演出装置(LED装置など)などの制御を行っている。副制御処理部も、主制御処理部11と同様に、CPUと、予め定められた制御プログラムを格納するROMと、生成された処理情報の一時記憶及び記憶した情報の削除を行うRAM等とにより構成され、CPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、所定の処理が行われる。
演出制御処理部12aは、図11に示すように、処理部として演出態様決定部(特典付与手段、演出制御手段、演出態様変更手段)210と表示制御部(演出制御手段、演出態様変更手段)220と音声制御部230と遊技実績制御部(ポイント値積算手段、レベルアップ手段、特定遊技実績値積算手段、達成判定手段)240とを備え、記憶部には演出態様記憶領域260と画像データ記憶領域270と音声データ記憶領域280と履歴情報記憶領域290とフラグ設定領域310とが設定されている。演出態様記憶領域260、画像データ記憶領域270及び音声データ記憶領域280は、ROMに設定され、履歴情報記憶領域290及びフラグ設定領域310は、RAMに設定される。
演出態様記憶領域260には、大当たり用通常演出テーブル260a、大当たり用特典1演出テーブル260b、大当たり用特典2演出テーブル260c、ハズレ用通常演出テーブル260d、ハズレ用特典1演出テーブル260e及びハズレ用特典2演出テーブル260fが記憶されている。演出態様決定部210は、主制御処理部11から受信した変動パターンコマンドに基づいて、演出態様記憶部260に記憶されている演出テーブル260a〜260fの1つを参照して、遊技に用いる演出を決定する。
大当たり用通常演出テーブル260aは、図12に示すように、変動パターンNo.1〜No.64までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。例えば、変動パターンNo.1には「ロングリーチA(X)」が、変動パターンNo.2には「ロングリーチA(Y)」が、変動パターンNo.3には「ロングリーチA(Z)」が、変動パターンNo.4には「ロングリーチB(X)」が、変動パターンNo.5には「ロングリーチB(Y)」が、変動パターンNo.6には「ロングリーチB(Z)」が、変動パターンNo.31には「超スーパーリーチA(X)」が、変動パターンNo.59は「プレミアリーチA(X)」がそれぞれ割り当てられている。これらの演出態様は全てリーチ(複数の演出図柄のうち変動中の演出図柄を一つ残して、その他の演出図柄が全て同一図柄で停止した状態の演出態様のこと)を含んでおり、リーチを含まない演出に比べて長時間の演出が行われる態様となっている。ロングリーチA(X)とロングリーチA(Y)とロングリーチA(Z)とは、展開するストーリーなどの演出内容は共通するが、画面に登場するキャラクタが異なる(ロングリーチA(X)ではキャラクタ「X」が、ロングリーチA(Y)ではキャラクタ「Y」が、ロングリーチA(Z)ではキャラクタ「Z」がそれぞれ登場する)ように設定される。ロングリーチB、スーパーリーチA、スーパーリーチB、超スーパーリーチA、超スーパーリーチB、プレミアリーチA及びプレミアリーチBについても同様である。
大当たり用特典1演出テーブル260bは、第1カスタマイズ情報が暗号化されたパスワードを遊技者がパチンコ機Pに入力した場合にのみ、大当たり用通常演出テーブル260aに代えて使用される第1カスタマイズ用の特典演出テーブルである。第1カスタマイズ情報は、上述のように、キャラ「X」カスタムmini、キャラ「Y」カスタムmini、又はキャラ「Z」カスタムminiのカスタマイズ情報であり、キャラ「X」カスタムminiの場合の大当たり用特典1演出テーブル260bの例を図13に示す。図13に示すように、大当たり用特典1演出テーブル260bにも、大当たり用通常演出テーブル260aと同様に変動パターンNo.1〜No.64までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。大当たり用特典1演出テーブル260bは、遊技者がカスタマイズで選択した特定のキャラクタ(図13の例ではキャラクタ「X」)の登場頻度が大当たり用通常演出テーブル260aよりも高くなるように設定されおり、特定のキャラクタを嗜好する遊技者は、本カスタマイズを行うことによって好みのキャラクタが登場する機会を増やすことができる。例えば、各演出画像に登場するキャラクタ「X」、「Y」及び「Z」のうち、大当たり用通常演出テーブル260aではキャラクタ「X」、「Y」及び「Z」が同じ頻度で登場するが、特典1大当たり演出テーブル260bでは選択したキャラクタ「X」が他のキャラクタ「Y」及び「Z」よりも高い頻度で登場するように設定される。このため、キャラクタ「X」を嗜好する遊技者は、キャラ「X」カスタムminiによってキャラクタ「X」が登場する機会を増やすことができる。なお、大当たり用通常演出テーブル260aと大当たり用特典1演出テーブル260bとは、同じ変動パターンコマンドに対応する演出態様の基本構成(演出時間やストーリーなど)は共通する。例えば、変動パターンNo.36にそれぞれ割り当てられた超スーパーリーチB(Z)と超スーパーリーチB(X)とは、その演出時間やストーリーは同じである。また、演出画像に合わせて音声制御部230が発生させる音声についても、大当たり用通常演出テーブル260aを参照した場合と大当たり用特典1演出テーブル260bを参照した場合では相違する。また、本形態例の大当たり用特典1演出テーブル260bは、何れの変動パターンNo.が選択された場合であっても、キャラクタ「Y」及び「Z」は登場せず、大当たり用通常演出テーブル260aにおいてキャラクタ「Y」及び「Z」が登場する演出の全てに対してキャラクタ「Y」及び「Z」に代えてキャラクタ「X」が登場するように設定されている。
大当たり用特典2演出テーブル260cは、第2カスタマイズ情報が暗号化されたパスワードを遊技者がパチンコ機Pに入力した場合にのみ、大当たり用通常演出テーブル260aに代えて使用される第2カスタマイズ用の特典演出テーブルである。第2カスタマイズ情報は、上述のように、キャラ「X」カスタムDX、キャラ「Y」カスタムDX、又はキャラ「Z」カスタムDXのカスタマイズ情報であり、キャラ「X」カスタムDXの場合の大当たり用特典2演出テーブル260cの例を図14に示す。図14に示すように、大当たり用特典2演出テーブル260cにも、大当たり用通常演出テーブル260a及び大当たり用特典1演出テーブル260bと同様に変動パターンNo.1〜No.64までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。大当たり用特典2演出テーブル260cは、遊技者がカスタマイズで選択した特定のキャラクタ(図14の例ではキャラクタ「X」)の登場頻度が大当たり用通常演出テーブル260aよりも高く、且つ大当たり用通常演出テーブル260aや大当たり用特典1演出テーブル260bでは設定されていない特定のキャラクタによる特別な演出が実行されるように設定されており、特定のキャラクタを嗜好する遊技者は、本カスタマイズを行うことによって好みのキャラクタが登場する機会を増やすとともに、通常演出や他のカスタマイズの演出では実行されない特定のキャラクタによる特別な演出を愉しむことができる。例えば、各演出画像に登場するキャラクタ「X」、「Y」及び「Z」のうち、大当たり用通常演出テーブル260aではキャラクタ「X」、「Y」及び「Z」が同じ頻度で登場するが、特典2大当たり演出テーブル260cでは選択したキャラクタ「X」が他のキャラクタ「Y」及び「Z」よりも高い頻度(大当たり用特典1演出テーブル260bと同等以上の頻度)で登場するように設定される。このため、キャラクタ「X」を嗜好する遊技者は、キャラ「X」カスタムDXによってキャラクタ「X」が登場する機会を増やすことができる。また、大当たり用特典1演出テーブル260bとは異なり、キャラクタ「X」による特別な演出であるロングリーチSP1(X)、ロングリーチSP2(X)、スーパーリーチSP1(X)、スーパーリーチSP2(X)、超スーパーリーチSP1(X)、超スーパーリーチSP2(X)、プレミアリーチSP1(X)及びプレミアリーチSP2(X)が設定されているので、キャラクタ「X」を嗜好する遊技者は、キャラ「X」カスタムDXによってキャラクタ「X」による特別な演出を愉しむことができる。なお、大当たり用通常演出テーブル260aと大当たり用特典2演出テーブル260cとは、同じ変動パターンコマンドに対応する演出態様の演出時間は共通する。例えば、変動パターンNo.36にそれぞれ割り当てられた超スーパーリーチB(Z)と超スーパーリーチSP2(X)とは、その演出時間は同じである。また、演出画像に合わせて音声制御部230が発生させる音声についても、大当たり用通常演出テーブル260a又は大当たり用特典1演出テーブル260bを参照した場合と大当たり特典2演出テーブル260cを参照した場合では相違する。また、本形態例の大当たり用特典2演出テーブル260cは、何れの変動パターンNo.が選択された場合であっても、キャラクタ「Y」及び「Z」は登場せず、大当たり用特典1演出テーブル260bの一部の内容が特別な演出(SP1,SP2)に置き換えられている。
ハズレ用通常演出テーブル260dは、図15に示すように、変動パターンNo.65〜No.127までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。例えば、変動パターンNo.65には「リーチなしA」が、変動パターンNo.66には「リーチなしB」が、変動パターンNo.81には「ノーマルリーチA」が、変動パターンNo.85には「ロングリーチA(X)」が、変動パターンNo.127には「超スーパーリーチB(Z)」がそれぞれ割り当てられている。このように、このハズレ用通常演出テーブル260dは、リーチなしの演出が多数含まれた構成となっている。
ハズレ用特典1演出テーブル260eは、第1カスタマイズ情報が暗号化されたパスワードを遊技者がパチンコ機Pに入力した場合にのみ、ハズレ用通常演出テーブル260dに代えて使用されるカスタマイズ用の特典演出テーブルであり、キャラ「X」カスタムminiの場合のハズレ用特典1演出テーブル260eの例を図16に示す。また、ハズレ用特典2演出テーブル260fは、第2カスタマイズ情報が暗号化されたパスワードを遊技者がパチンコ機Pに入力した場合にのみ、ハズレ用通常演出テーブル260dに代えて使用されるカスタマイズ用の特典演出テーブルであり、キャラ「X」カスタムDXの場合のハズレ用特典2演出テーブル260fの例を図17に示す。ハズレ用特典1演出テーブル260e及びハズレ用特典2演出テーブル260fは、大当たり用特典1テーブル260b及び大当たり用特典2演出テーブル260cと同様に、特定のキャラクタの登場頻度がハズレ用通常演出テーブル260dよりも高くなるように設定されている。また、ハズレ用特典2演出テーブル260fは、大当たり用特典2演出テーブル260cと同様に、特定のキャラクタによる特別な演出が実行されるように設定されている。なお、本形態例では、1人のキャラクタに対して特典1演出テーブル(大当たり用特典1演出テーブル及びハズレ用特典1演出テーブル)と特典2演出テーブル(大当たり用特典2演出テーブル及びハズレ用特典2演出テーブル)とをそれぞれ1種類ずつ設けているが、複数種類の特典1演出テーブル及び特典2演出テーブルを設けてもよい。この場合、WEBサイトにおいて、遊技者が1人のキャラクタを選択し且つそのキャラクタに対して複数用意されたカスタマイズのうちの1つを選択し、選択されたカスタマイズに応じたパスワード(使用する特典1演出テーブル又は特典2演出テーブルを特定するカスタマイズ情報を含むパスワード)をWEBアプリケーションサーバ500が発行すればよい。
履歴情報記憶領域290には、遊技履歴情報、例えば、特別図柄の変動回数や、大当たりの発生回数や、大当たり発生時の変動パターンの種別、連荘数、リーチ回数、後述するポイント値、経験値及びレベル値などが、遊技開始時のパスワードの認証成功を開始条件として、遊技の進行に従って遊技実績制御部240によって逐次記憶される。
フラグ設定領域310には、通常演出フラグFG1、特典1演出フラグFG2、特典2演出フラグFG3及びミッション達成フラグFG4のオン/オフを記憶する領域が個別に設けられている。通常演出フラグFG1、特典1演出フラグFG2及び特典2演出フラグFG3とは、使用する演出テーブルを特定するためのフラグであり、通常演出フラグFG1は大当たり用通常演出テーブル260a及びハズレ用通常演出テーブル260dに対応し、特典1演出フラグFG2は大当たり用特典1演出テーブル260b及びハズレ用特典1演出テーブル260eに対応し、特典2演出フラグFG3は大当たり用特典2演出テーブル260c及びハズレ用特典2演出テーブル260fに対応する。ミッション達成フラグFG4は、キャラクタ毎にミッション達成要件がクリアしたか否かを示すフラグである。特典1演出フラグFG2、特典2演出フラグFG3及びミッション達成フラグFG4は、キャラクタ「X」、「Y」及び「Z」毎に個別に設定される。すなわち、特典1演出フラグFG2の記憶領域には、キャラ「X」カスタムminiに対応するフラグFG2(X)、キャラ「Y」カスタムminiに対応するフラグFG2(Y)、及びキャラ「Z」カスタムminiに対応するフラグFG2(Z)のオン/オフを記憶する領域が個別に設けられ、特典2演出フラグFG3の記憶領域には、キャラ「X」カスタムDXに対応するフラグFG3(X)、キャラ「Y」カスタムDXに対応するフラグFG3(Y)、及びキャラ「Z」カスタムDXに対応するフラグFG3(Z)のオン/オフを記憶する領域が個別に設けられ、ミッション達成フラグFG4の記憶領域には、キャラ「X」に対応するフラグFG4(X)、キャラ「Y」に対応するフラグFG4(Y)、及びキャラ「Z」に対応するフラグFG4(Z)のオン/オフを記憶する領域が個別に設けられている。
電源投入後のデフォルトの状態では、通常演出フラグFG1はオンに設定され、他のフラグ(特典1演出フラグFG2、特典2演出フラグFG3及びミッション達成フラグFG4)はオフに設定される。また、遊技者が遊技を終了したとき(パチンコ機Pが2次元コード100を生成して表示したとき)も、デフォルトの状態と同様に、通常演出フラグFG1はオンに設定され、他のフラグはオフに設定される。
画像データ記憶領域270には、メニュー画像データや変動演出画像データや背景画像データやキャラクタ画像データや各種のボタン画像データなどが予め記憶されている。これらの画像データは、表示制御部220が演出画像やメニュー画面を生成する際に読み出されて用いられる。
演出態様決定部210は、上述のように、主制御処理部11から受信した変動パターンコマンドに基づいて、演出態様記憶部260に記憶されている演出テーブル260a〜260fの1つを参照して、遊技に用いる演出を決定する。変動パターンコマンドが示す変動パターンが変動パターンNo.1〜No.64の場合、演出態様決定部210は、大当たり用演出テーブル260a〜260cのうち、フラグ設定領域310の通常演出フラグFG1、特典1演出フラグFG2又は特典2演出フラグFG3の中でオンに設定されたフラグに対応する大当たり用演出テーブルを参照して演出を決定する。同様に、変動パターンコマンドが示す変動パターンが変動パターンNo.65〜No.127の場合、演出態様決定部210は、ハズレ用演出テーブル260d〜260fのうち、フラグ設定領域310の通常演出フラグFG1、特典1演出フラグFG2又は特典2演出フラグFG3の中でオンに設定されたフラグに対応するハズレ用演出テーブルを参照して演出を決定する。また、演出態様決定部210は、演出の決定に応じて、履歴情報記憶領域290の遊技履歴情報を更新して記憶する。
遊技実績制御部240は、所定時間毎に履歴情報記憶領域290の遊技履歴情報を参照し、予め設定された所定のポイント換算プログラムに従って遊技履歴情報をポイント値に換算し、換算したポイント値を履歴情報記憶領域290に積算して記憶する。図18に、ポイント値の加算条件(第1加算条件)の一例を示す。例えば、特別図柄の変動に関し、サポなしの1変動(特別図柄の1回の変動)毎に「1」が、500回以上大当たりが継続して発生していない場合、サポなしの1変動毎に「2」が、10000回以上大当たりが継続して発生していない場合、サポなしの1変動毎に「3」が、サポ中の1変動毎に「1」が、時短遊技状態が終了してから50回変動するまでの間のサポなしの1変動毎に「2」がそれぞれ加算される。
さらに、ポイント値の加算条件は、特別図柄の1回毎の変動実行時において、最低値「1」を加算する必要条件の1つを満たさせるとともに、以下の遊技状態における達成状況に応じて最低値「1」以上の加算値を増加させるようにしてもよい。
(1)特定図柄の変動実行時における抽選確率の変動状態の種類(例えば、特別図柄の低確率変動状態又は高確率変動状態、普通図柄の低確率変動状態又は高確率変動状態)
(2)演出態様決定部210が決定した演出態様(変動パターン)の種類(例えば、リーチ態様(ノーマル、ロング、プレミア等)の種類、擬似的に変動を停止及び開始させる疑似連変動の種類など)
(3)特別図柄抽選部110にて決定された特別図柄の種類(例えば、偶数当たり、奇数当たり、2R当たり、15R当たり、小当たりなどの当たりの種類)
(4)当たりを導出するに至った演出態様(変動パターン)の種類(例えば、プレミアリーチ経由で当選した場合など)
(5)大当たり後に特定状態(例えば、確変状態、何れの状態へ移行したかを報知しない潜伏状態、又は時短状態)に移行させることによって連続的に大当たりを発生させた場合の大当たり継続回数
(6)予め複数の特定画像(例えば、キャラクタ)を設定しておき、特別図柄抽選の結果に応じて実行する予告抽選によって1つの特定画像を決定し、特別図柄の変動開始から変動終了までの間に、大当たりを示唆する予告表示タイミングにて上記決定した特定図柄を出現させる場合の当該特定画像の種類
(7)特定の遊技状態(例えば、サポなし変動状態、潜伏状態、又は大当たり後の予め定められた区間(期間)内の状態など)における特別図柄変動の継続回数、又は普通図柄変動の継続回数、或いはその双方の変動を合計した継続回数
また、遊技実績制御部240は、所定時間毎に履歴情報記憶領域290の遊技履歴情報を参照し、予め設定された所定の経験値換算プログラムに従って遊技履歴情報を経験値(レベル判定値)に換算し、換算した経験値を履歴情報記憶領域290に積算して記憶する。図19に、経験値の加算条件(第2加算条件)の一例を示す。例えば、特別図柄の変動に関し、サポなしの1変動(特別図柄の1回の変動)毎に「3」が、500回以上大当たりが継続して発生していない場合、サポなしの1変動毎に「5」が、1000回以上大当たりが継続して発生していない場合、サポなしの1変動毎に「9」が、サポ中の1変動毎に「1」が、時短遊技状態が終了してから50回変動するまでの間のサポなしの1変動毎に「5」がそれぞれ加算される。このように、経験値の加算条件は、ポイント値の加算条件とは相違する。
経験値の加算条件は、ポイント値における特別図柄の1回毎の変動実行時に加算される最低値「1」よりも多い加算値「3」を最低値とするとともに、特定の遊技状態中(例えば、サポなし変動状態、潜伏状態、大当たり後の所定区間)における特別図柄変動の継続回数に応じて加算する増加率を、ポイント値の加算条件と比較して向上(増大)させるようにしている。
すなわち、経験値の加算条件は、ポイント値の加算条件と比較して、変動実行時の遊技状態の達成状況に影響され難くするとともに、所定遊技状態における継続回数の達成状況に応じて経験値の加算率が向上され易く(増大するように)している。
なお、経験値の加算条件においても、特定演出(例えば、プレミア演出)や特定大当たり(例えば、予め定められた出玉数以上を提供する当たり種類)の場合において、サービス的に経験値の加算率をアップさせるようにしてもよい。
遊技実績制御部240は、経験値を積算する度に、レベル値をレベルアップさせる条件が成立したか否かを判定する。図20に、レベルアップの条件(レベルアップ条件)の一例を示す。例えば、現在のレベル値が「1」である場合、経験値が「200」に達すると、遊技実績制御部240は、レベル値を「2」に更新する。また、遊技実績制御部240は、レベル値の更新時に、それまで積算した経験値をクリアする。
また、演出態様決定部210が大当たり用特典1演出テーブル260b及びハズレ用特典1演出テーブル260eを参照して演出態様を決定している場合(特典1演出フラグFG2がオンの場合)、遊技実績制御部240は、所定時間毎に履歴情報記憶領域290の遊技履歴情報を参照し、予め設定された所定のミッション判定プログラムに従ってミッション達成要件(図4の備考欄に示す)が成立したか否かを判定し、ミッション達成要件が成立したと判定したとき、対応するミッション達成フラグFG4をオンに設定する。例えば、キャラ「X」カスタムminiによって演出態様がカスタマイズされた状態(特典1演出フラグFG2(X)がオンの状態)で特別図柄変動回数が1000回転に達すると、遊技実績制御部240は、ミッション達成フラグFG4(X)をオンに設定する。
なお、予め設定されるミッション達成要件として、以下の要件を適宜含めてもよい。
(1)キャラクタカスタムminiによってカスタマイズされたキャラクタが、予告表示表示タイミングにてプレミア態様で出現したこと
(2)大当たり中において、キャラクタカスタムminiによってカスタマイズされたキャラクタがプレミア態様で出現したこと、又は当該キャラクタに関連する音楽が実行(出力)されたこと
(3)予め定められた遊技状態(例えば、大当たり状態後の所定変動回数内、合計の特別図柄の変動回数が一定数以上、所定の抽選確率の変動状態、潜伏状態)において、特定の演出態様(変動パターン)が所定回数実行されたこと
(4)予め定められた遊技状態において、再び大当たりが発生したこと
表示制御部220は、演出態様決定部210が決定した演出態様に基づいて、画像データ記憶領域270から画像データを読み出して演出画像を生成し、表示装置34に遊技実行画面として表示する。
演出画像(遊技実行画面)は、図21(a)に示すように、特別図柄表示装置17に変動表示、及び変動停止表示される特別図柄と同期をとって変動するダミー図柄DM1,DM2,DM3(演出図柄)を含む。演出図柄DM1,DM2,DM3は、各演出の終了時(1回の特別図柄抽選によって生起される演出の終了時)に、特別図柄の停止結果と同期をとって確定演出図柄として停止表示される。
本実施形態では、リーチ演出の開始によって複数の演出図柄DM1,DM2,DM3の表示領域を縮小し、所定のキャラクタによるアニメーション変動をメイン表示とし、縮小した演出図柄表示領域を当該アニメーション変動の終了後に元の大きさに戻して、停止した演出図柄DM1,DM2,DM3の組み合わせによって大当たり抽選の結果(大当たりであるかハズレであるか)を報知している。
なお、表示制御部220は、遊技実行画面以外の何れの画面を表示している場合であっても、主制御処理部11から受信した変動パターンコマンドに基づいて演出を開始するときには、遊技実行画面に切り替えて演出図柄の変動停止を含む演出画像を表示する。
表示制御部220は、遊技実行画面の所定位置にレベル表示領域620を設定し、このレベル表示領域620に、現在のレベル値(履歴情報記憶領域290に記憶されたレベル値)と経験値メータ621とを表示する。経験値メータ621とは、履歴情報記憶領域290に記憶された経験値を表示するためのメータである。経験値メータ621は、10段階のメモリによって分割され、経験値の増加に応じてメモリの点灯表示を段階的に増加する。例えば、経験値が「100」に達する毎にレベルアップする場合は、経験値が「10」に達する毎に点灯表示を1メモリ増加し、経験値が「300」に達する毎にレベルアップする場合は、経験値が「30」に達する毎に点灯表示を1メモリ増加する。また、ミッション達成要件が成立したと遊技実績制御部240が判定すると、表示制御部220は、ミッション達成を報知する画像(例えば、「ミッションクリア!」の文字)を遊技実行画面の所定位置に表示する。
表示制御部220は、確定演出図柄の表示開始(特別図柄の停止)からの経過時間が所定時間に達したときに、メニュー移行案内画面(図21(b)参照)を表示する。メニュー移行案内画面では、表示中の演出画像の下方に入力操作部60の画像を重ねて表示するとともに、メニュー画面の表示方法の説明文を表示する。さらに、表示制御部220は、メニュー移行案内画面の表示開始からの経過時間を計時し、入力操作部60から回転操作信号及び押下操作信号のいずれも受信せず、且つ変動パターンコマンドを受信しないまま、この経過時間が所定時間(例えば2分)を超えたとき、メニュー移行案内画面をデモ画面に切り替えて表示する。メニュー移行案内画面又はデモ画面の表示中に演出制御処理部12aが入力操作部60(押しボタンスイッチ61)から押下操作信号を受信すると、表示制御部220は、メニュー画面(図22参照)を生成して表示装置34に表示する。
図22に示すように、メニュー画面の略中央には、「履歴表示」と表示された履歴表示ボタン601が配置され、また、履歴表示ボタン601の下方には、「システムメニュー」と表示されたシステムメニュー表示ボタン602が配置される。こられのボタン601,602は、遊技者の入力操作部60(ジョグダイヤル62)の回転操作によって移動するカーソルによって選択される。具体的には、表示制御部220は、カーソルをボタンの外周を囲む枠として表示し、例えば、入力操作部60が右回りに回転操作されたことを示す回転操作信号を演出制御処理部12aが受信するとカーソルを下方に移動させ、左回りに回転操作されたことを示す回転操作信号を受信するとカーソルを上方に移動させる。カーソルによる選択は、遊技者の入力操作部60の押下操作による押下操作信号の受信によって確定する。
メニュー画面の履歴表示ボタン601が遊技者によって選択された場合、表示制御部220は、履歴情報記憶領域290を参照して、記憶されている履歴情報に基づいて履歴表示画面を表示する。
また、メニュー画面のシステムメニュー表示ボタン602が遊技者によって選択された場合、システムメニュー画面を生成して表示する。図23に示すように、システムメニュー画面には、「パスワード入力」と表示されたパスワード入力画面表示ボタン603と、「新規登録」と表示された新規登録ボタン604と、「2次元コード発行」と表示された2次元コード発行ボタン605と、「戻る」と表示された復帰ボタン606とが、画面の上方から下方に向けて順に配置されている。こられのボタン603〜606は、上述のメニュー画面におけるボタン601,602の選択と同様に遊技者の入力操作部60の回転操作によって移動するカーソルによって選択され、遊技者の入力操作部60の押下操作によって選択が確定する。
表示制御部220は、システムメニュー画面のパスワード入力画面表示ボタン603が遊技者によって選択された場合、パスワード入力画面を生成して表示する。
図24(a)に示すように、パスワード入力画面の略中央には、52個のキーからなるソフトウェアキーボード607が配置されている。各キーは大文字又は小文字のアルファベットのいずれか1文字に対応しており、各キーには対応しているアルファベットが表示されている。また、キーは13個ずつ4段に分かれて配列されており、左側からアルファベット順に配列されている。すなわち、1段目には大文字のA〜M、2段目には大文字のN〜Z、3段目には小文字のa〜m、4段目には小文字のn〜zが表示されているキーが配列されている。
パスワード入力画面の上方には、遊技者がソフトウェアキーボード607を用いて入力したアルファベットをパスワードの文字数分、本実施形態では8文字分表示する入力文字欄が配置されている。入力文字欄には、遊技者によって入力されたアルファベットが左側から入力順に表示される。下方には、「消去」と表示された消去ボタン608と、「完了」と表示された完了ボタン609と、「戻る」と表示された復帰ボタン610と、が左側から順に配置されている。ソフトウェアキーボード607のキー及び上記ボタンは、遊技者の入力操作部60の回転操作によって移動するカーソルによって選択される。具体的には、表示制御部220は、カーソルをキー及びボタンの外周を囲む枠として表示し、例えば、入力操作部60が右回りに回転操作されたことを示す回転操作信号を演出制御処理部12aが受信するとカーソルを右に移動させ、左回りに回転操作されたことを示す回転操作信号を受信するとカーソルを左に移動させる。遊技者の入力操作部60の押下操作によって押下操作信号を受信すると選択が確定する。なお、パスワード入力画面の最右側に配置されたキーにカーソルが位置しているとき、入力操作部60が右回りに回転操作されたことを示す回転操作信号を受信すると、表示制御部220は、カーソルを現在位置よりも下方で且つ最左側に配置されているキーにカーソルを移動させる(カーソルが「z」に対応するキーに位置するときは消去ボタン608に移動させる)。また、パスワード入力画面の最左側に配置されたキー又は消去ボタン608にカーソルが位置しているとき、入力操作部60が左回りに回転操作されたことを示す回転操作信号を受信すると、表示制御部220は、カーソルを現在位置よりも上方で且つ最右側に配置されているキーにカーソルを移動させる。
ソフトウェアキーボード607の各キーが遊技者によって選択されると、選択されたキーに対応するアルファベットが入力文字欄に表示される。消去ボタン608が選択されると、入力文字欄に表示されているアルファベットを入力文字欄の最右側に表示されているアルファベット(直近に入力されたアルファベット)が消去される。
完了ボタン609が選択されると、表示制御部220は、入力文字欄に表示されているアルファベットの文字列を入力パスワードとして認識し、認識した入力パスワードを所定の復号化処理によって復号し、復号したパスワードに対する所定の認証処理を実行することによって、認識した入力パスワードが適正に生成された正規パスワードであるか否かを判定する。表示制御部220は、入力パスワードが正規パスワードであると判定した場合、認証成功と判定する。認証成功の場合、遊技実績制御部240は、復号したパスワード(遊技開始情報)に含まれるレベル値を履歴情報記憶領域290に記憶し、遊技履歴情報の記憶処理を開始する。また、認証成功の場合であって、復号したパスワード(遊技開始情報)がカスタマイズ情報を含む場合、演出態様決定部210は、カスタマイズ情報に対応した演出のカスタマイズを行う。例えば、パスワードがキャラ「X」カスタムminiのカスタマイズ情報を含む場合、演出態様決定部210は、通常演出フラグFG1をオフに設定し、特典1演出フラグFG2(X)をオンに設定する。また、パスワードがキャラ「X」カスタムDXのカスタマイズ情報を含む場合、通常演出フラグFG1をオフに設定し、特典2演出フラグFG3(X)をオンに設定する。認証成功の場合、表示制御部220は、パスワード入力画面の略中央に「パスワードの認証が成功しました」というメッセージを所定時間重ねた認証成功報知画面(図示省略)を所定時間表示した後、メニュー移行案内画面を表示する。一方、表示制御部220は、入力パスワードを正規パスワードでないと判定した場合、認証失敗と判定する。認証失敗の場合、図24(b)に示すように、パスワード入力画面の略中央に「パスワードが正しくありません」というエラーメッセージを重ねた認証失敗報知画面を所定時間表示した後、パスワード入力画面を再度表示する。
パスワード入力画面の復帰ボタン610が遊技者によって選択された場合、表示制御部220は、システムメニュー画面を表示する。
システムメニュー画面に説明を戻すと、システムメニュー画面の新規登録ボタン604が遊技者によって選択された場合、表示制御部220は、新規登録画面を表示する。図25に示すように、新規登録画面の略中央には、画像データ記憶領域270に予め記憶されている所定の新規登録の2次元コード100が表示される。新規登録の場合の2次元コード100は、新規会員登録用ページのURLの情報と、遊技履歴情報についての所定の初期情報とを含む。
システムメニュー画面の2次元コード発行ボタン605が遊技者によって選択された場合(遊技者が遊技終了を入力した場合)、表示制御部220は、履歴情報記憶領域290に記憶された遊技履歴情報とパチンコ機Pの機種を特定する機種識別情報と会員ページのURLの情報とを含む2次元コード100を生成し、生成した2次元コード100を略中央に配置した2次元コード発行画面を表示する。2次元コード化する遊技履歴情報は、WEBアプリケーションサーバ500の会員データベースの各登録項目に対応する情報である。また、遊技者がミッション達成要件をクリアした場合、これを示すミッション達成情報を遊技履歴情報に含める。例えば、ミッション達成フラグFG4(X)がオンの場合、表示制御部220は、キャラクタ「X」のミッション達成要件がクリアされたことを示すミッション達成情報を含む2次元コード100を生成して表示する。2次元コード発行画面を表示後、表示制御部220は、履歴情報記憶領域290の遊技履歴情報をクリアする
。
このように、パスワード入力画面やシステムメニュー画面が表示された状態において、入力操作部60は、遊技者が遊技開始と遊技終了とを入力可能な開始終了入力手段、及びパスワードを入力可能なパスワード入力手段として機能する。
システムメニュー画面の復帰ボタン606が遊技者によって選択された場合、表示制御部220は、メニュー画面を表示する。
図8に説明を戻すと、音声制御部230は、演出態様決定部210が決定した演出態様に基づいて、音声データ記憶領域280からキャラクタの音声や効果音や背景音を読み出してスピーカ20から発生させる。
特別図柄表示制御部12bは、主制御処理部11の特別図柄決定部120が決定した特別図柄のコマンドと、変動パターンコマンド決定部140が決定した変動パターンコマンドに基づき、特別図柄表示装置17に特別図柄を所定の時間だけ変動させた後に確定特別図柄として停止させる態様で特別図柄決定部120が決定した特別図柄を表示する。一方、普通図柄表示制御部12fは、普通図柄抽選部170による普通図柄に係る抽選結果のコマンドを受け、そのコマンドに基づいて普通図柄表示装置22に普通図柄を変動させた後に停止させる態様で表示するよう制御している。なお、普通図柄表示制御部12fは、上記した特別図柄表示制御部12bによる表示制御と比べて表示する図柄の対象が相違するものの、表示制御の基本構成はほぼ同じである。
払出制御処理部12eは、CRユニット(図示省略)からの信号を受けて遊技球を遊技者に貸し出すように球払出装置14を制御する他、主制御処理部11からの払出指令を受けて、所定個数の賞球を遊技者に対して払い出すように球払出装置14を制御する。この球払出装置14は、遊技球を1個ずつ保持する切欠きが形成されたスプロケット(図示省略)と、このスプロケットを回転させるモータ(図示省略)とを備えて構成されている。そして、モータの回転を制御することにより、必要な数だけ賞球を払い出すことができるようになっている。具体的には、始動入賞口検知センサ43、一般入賞口検知センサ44、大入賞口検知センサ45等が遊技球の通過を検知したら、球払出装置14は主制御処理部11を経由して受けたコマンドに基づき遊技球を払い出す。
発射制御処理部13は、ハンドル7の回動量に応じて、発射装置9に対する作動の制御を行う装置である。より具体的に言うと、発射装置9に対して通電させたり、通電を停止したり、あるいは、通電電流を変化させるといった制御処理を行う。
上記遊技システムにおいて、会員として未登録の遊技者は、パチンコ機Pの入力操作部60を操作し、表示装置34にメニュー画面を表示させ、システムメニュー画面に移行して新規登録ボタン604を選択して押下操作する。新規登録ボタン604の押下操作に応じて、新規登録の2次元コード100を含む新規登録画面が表示され、遊技者は、自己が所有する携帯電話400によって2次元コード100を撮像し、WEBアプリケーションサーバ500へアクセスして新規会員登録を行う。新規会員登録が完了すると、WEBアプリケーションサーバ500から携帯電話400にパスワードが送信され、遊技者は、入力操作部60を操作してシステムメニュー画面を表示させ、パスワード入力ボタン603を選択して押下操作し、パスワード入力画面を表示させ、受信(取得)したパスワードを入力する。
また、既に会員として登録済であり、パチンコ機Pでの前回の遊技実績をWEBアプリケーションサーバ500で更新してパスワードを取得している遊技者は、取得したパスワードを入力する。
さらに、既に会員として登録済であり、パチンコ機Pで演出態様をカスタマイズしたい遊技者は、WEBアプリケーションサーバ500にアクセスしてカスタマイズを行い、パスワードを取得し、取得したパスワードを入力する。
正規パスワードが入力されると、パチンコ機Pでは、表示制御部220が認証成功と判定し、遊技実績制御部240は、復号したパスワードに含まれるレベル値を履歴情報記憶領域290に記憶し、遊技履歴情報の記憶処理を開始する。また、復号したパスワード(遊技開始情報)がカスタマイズ情報を含む場合、演出態様決定部210は、カスタマイズ情報に対応した演出のカスタマイズを行う。例えば、パスワードがキャラ「X」カスタムminiのカスタマイズ情報を含む場合、演出態様決定部210は、通常演出フラグFG1をオフに設定し、特典1演出フラグFG2(X)をオンに設定する。また、パスワードがキャラ「X」カスタムDXのカスタマイズ情報を含む場合、通常演出フラグFG1をオフに設定し、特典2演出フラグFG3(X)をオンに設定する。
遊技者が遊技を行うと、遊技実績制御部240は、主制御処理部11が実行する遊技処理に基づく遊技実績に応じて、遊技履歴情報の記憶処理を開始する。遊技履歴情報の記憶処理では、機種共通のポイント値が遊技実績に応じて積算して記憶され、また、機種固有のレベル値が遊技実績に応じてレベルアップされて記憶される。レベル値のレベルアップは、機種固有の経験値を遊技実績に応じて積算して記憶し、積算して記憶した経験値が所定の閾値に達する毎にレベル値を段階的に増加することによって行われる。表示制御部220は、レベル値をレベル表示領域620に表示するとともに、経験値を経験値メータ621に反映させて表示する。
また、パチンコ機Pの演出態様がカスタムminiによってカスタマイズされ、演出態様決定部210が大当たり用特典1演出テーブル260b及びハズレ用特典1演出テーブル260eを参照して演出態様を決定している場合(特典1演出フラグFG2がオンの場合)、遊技実績制御部240は、所定時間毎に履歴情報記憶領域290の遊技履歴情報を参照し、ミッション達成要件(図4の備考欄に示す)が成立したか否かを判定し、ミッション達成要件が成立したと判定したとき、対応するミッション達成フラグFG4をオンに設定する。例えば、キャラ「X」カスタムminiによって演出態様がカスタマイズされた状態(特典1演出フラグFG2(X)がオンの状態)で特別図柄変動回数が1000回転に達すると、遊技実績制御部240は、ミッション達成フラグFG4(X)をオンに設定する。ミッション達成要件が成立したと遊技実績制御部240が判定すると、表示制御部220は、ミッション達成を報知する画像(例えば、「ミッションクリア!」の文字)を遊技実行画面の所定位置に表示する。
遊技を終了する場合、遊技者は、入力操作部60を操作してシステムメニュー画面を表示させ、2次元コード発行ボタン605を選択して押下操作する。2次元コード発行ボタン605の押下操作に応じて、2次元コード100を含む2次元コード発行画面が表示され、遊技者は、自己が所有する携帯電話400によって2次元コード100を撮像し、WEBアプリケーションサーバ500へアクセスして遊技実績(遊技履歴情報)の更新登録(データ更新)を行う。
本形態例によれば、遊技者は、パチンコ機Pに対して遊技開始時にパスワードを入力し、遊技終了時に2次元コードの発行指示を入力し、2次元コードを携帯電話400で撮像してWEBアプリケーションサーバ500にアクセスすることによって、WEBアプリケーションサーバ500が管理する自己のポイント値及びレベル値を遊技実績に応じて更新することができる。
また、WEBアプリケーションサーバ500は、携帯電話400から取得した遊技履歴情報を更新して記憶したときに、更新したレベル値を含む遊技開始情報をコード化してパスワードを生成し、生成したパスワードを携帯端末に送信するので、遊技者は、遊技終了時のデータ更新時に、次回の遊技時に入力するパスワードを取得することができる。
また、パチンコ機P(機種1)での遊技実績によってお気に入りのキャラクタのカスタムminiのカスタム情報を取得した遊技者は、そのキャラクタによるカスタムminiでの演出を愉しむことができる。さらに、カスタムminiでの遊技実績によってカスタムDXのカスタム情報を取得して、お気に入りのキャラクタによるカスタムDXでの演出を愉しむことができる。
また、機種共通のポイント値は、機種の異なる複数のパチンコ機の任意の1つにおける遊技者の遊技実績に応じて増加するのに対し、機種1に固有のレベル値は、機種1のパチンコ機Pにおける遊技実績に応じて増加する。そして、獲得したポイント値(会員データベースに記憶されたポイント値)が所定ポイント値以上であり、且つ獲得したレベル値(会員データベースに記憶されたレベル値)が所定レベル値以上である遊技者は、機種1のパチンコ機Pに関連する特典情報(カスタマイズ情報)を携帯電話400を介して取得することができる。すなわち、機種1のパチンコ機Pに関連する特典情報を取得したい遊技者は、必ず機種1のパチンコ機Pにおいて遊技を行わなければならないので、特典情報の価値の低下を防止することができる。また、機種1のパチンコ機Pにおける遊技実績は機種共通のポイント値に反映されるので、遊技場の遊技機の機種が更新されて入れ替わり機種1のパチンコ機Pによる遊技を行うことができなくなった場合や、遊技者の興味が機種1から他の機種に移ってしまった場合であっても、遊技者は獲得したポイント値を有効に活用することができるので、ポイント値の獲得に対する遊技者の意欲の低下を防止することができる。従って、機種1のパチンコ機Pに関連した特典を遊技者に対して効果的に提供することができる。
また、遊技期間の制約を受けない機種共通のポイント値は、遊技者への特典情報の提供によって減算されるが、遊技期間の制約を受ける機種固有のレベル値は、遊技者への特典情報の提供によって減算されずにそのまま維持される。従って、特典情報の付与条件となる所定レベル値を段階的に設定し、所定レベル値の増加(上昇)に応じて段階的に価値の高い特典を提供することができ、機種1のパチンコ機Pに関連した特典を遊技者に対してさらに効果的に提供することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。
例えば、パチンコ機Pは、2次元コードに代えて、遊技実績情報を暗号化(コード化)したパスワードを生成して表示してもよい。この場合、遊技者は、WEBアプリケーションサーバ500にアクセスした際に、パスワードを入力し、WEBアプリケーションサーバ500は、入力されたパスワードをデコードすればよい。
また、パチンコ機Pが実行するポイント値の積算や経験値の積算やレベル値のレベルアップの一部又は全部を、WEBアプリケーションサーバ500が実行するように構成してもよい。
また、パチンコ機Pは、パスワードの入力を遊技開始の入力として検知し、2次元コードの発行指示を遊技終了の入力として検知しているが、パスワードの入力と遊技開始の入力とを分けて入力させてもよく、2次元コードの発行指示と遊技終了の入力とを分けて入力させてもよい。
また、遊技システムが提供するパチンコ機Pに関連する特典は、演出のカスタマイズに限定されず、例えばキャラクタの特別な画像の提供など他の特典であってもよい。
すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。