以下、本発明に係る遊技機であるスロットマシン1について、図面を参照して説明する。
<<スロットマシンの構成>>
図1で示すように、スロットマシン1は、正面側に開口した箱形の筐体に、開口を塞ぐ前扉2が開閉自在に取り付けられている。スロットマシン1の前扉2には、正面パネルが取り付けられている。遊技者は、この正面パネル内の透明な3つの表示窓7〜9を通して、スロットマシン1の内部に並設されている3個のリール4〜6の図柄の一部を視認することができる。なお、説明の便宜上、リール4、リール5及びリール6をそれぞれ「左リール」、「中リール」、「右リール」と称する場合がある。
各リール4〜6の外周面には、例えば21個の図柄が等間隔で配列されている。図柄は、例えば、ボーナス図柄(赤セブン,白セブン等)、小役図柄(スイカ,チェリー等)、リプレイ(再遊技)図柄などから構成される。そして、各リール4〜6はそれぞれ異なる図柄配列となっており、遊技者は、表示窓7〜9から各リール4〜6の上段、中段及び下段にそれぞれ描かれた3個、合計9個の図柄を視認可能となっている。
図1において点線で示すように、表示窓7〜9には、入賞ラインが上下に並んで水平方向に3本(L1,L2,L3)表示される。各リール4〜6が順次停止し、この入賞ライン上のいずれかに特定の図柄が揃った場合に入賞となり、所定枚数分のメダル(遊技媒体)が払い出される。
本実施形態のスロットマシン1は、メダル投入口3から投入されたメダル枚数、あるいは、クレジットメダル表示部20にメダルがクレジット(貯留)されている場合にはBETスイッチ49の操作(押下)によって設定されたメダル投入数に応じて、その入賞ラインの有効本数が異なるように制御する。例えば、1枚のメダルが投入された場合は、入賞ライン表示ランプ10の数字「1」が点灯し、1本の入賞ラインL1が表示される。2枚のメダルが投入された場合は、入賞ライン表示ランプ10の数字「2」が点灯し、2本の入賞ラインL1及びL2が表示される。そして、3枚のメダルが投入された場合は、入賞ライン表示ランプ10の数字「3」が点灯し、3本すべての入賞ラインが表示される。なお、入賞ラインの数は、ここでは3本としたが、2本以下や4本以上であってもよい。
前扉2の両側にはサイドランプ18及びサイドスピーカ11が設けられ、前扉2の上方には上部ランプ16が設けられている。また、表示窓7〜9の上方には液晶表示部17が設けられ、表示窓7〜9の下方にはLED(Light Emitting Diode)表示部23,24や、BET表示ランプ21が設けられている。液晶表示部17は、例えば、遊技中に実行される演出を映像として表示する。LED表示部23,24は、ゲーム回数や入賞回数などを表示する。BET表示ランプ21は、メダルの投入数分点灯表示する。これらは、各駆動回路を介して駆動され、ゲーム中の一般的な入賞報知やマシン動作の効果音、効果サウンドなどを出力する他、様々な入賞の結果を遊技者に報知するための表示手段として機能する。
液晶表示部17は、図1,5〜8で示すように、矩形状の画面を備え、この画面が前扉2に嵌合して固定されている。画面は、バックライト及び液晶パネル等によって主に構成されており、液晶パネルの背面方向に配置されたバックライトから照射される光が液晶パネルを透過して画像を表示することができる。液晶表示部17は、後述するサブ制御部35からの制御信号に基づいて画面に遊技中に実行される演出を映像として表示するほか、種々の画像や動画を表示することができる。
また、液晶表示部17の画面には、上層にタッチパネルが重ねて配置されており、画面上のいずれの部位にも操作部や入力部を表示させることができる。例えば、図5で示すように、画面上に文字を長方形で囲んだボタンを操作部として表示することができる。遊技者は、指先を用いて画面上に表示されたボタンに押力を加えることにより操作することができる。サブ制御部35は、遊技者の操作内容及び画面の表示内容に従って、次に液晶表示部17に表示する画像等を決定する。液晶表示部17は、後述するように、遊技者の操作により選択情報を選択することが可能な選択手段、カスタマイズ情報記憶手段に記憶されたカスタマイズ情報を特定可能な識別情報を発行する発行手段、遊技者の操作により識別情報を入力することが可能な入力手段を構成する。なお、液晶表示部17に代わり、選択手段、発行手段、入力手段としてそれぞれ別個の装置(スイッチ、十字ボタン等)を用いるようにしても良い。
スロットマシン1の正面中央には、各リール4〜6を回転させるときに操作するスタートレバー12が設けられている。スタートレバー12の開始操作は、スタートスイッチ12S(図2参照)によって検出され、遊技の開始を指令する開始信号が後述するメインCPU100に出力される。
スロットマシン1の正面中央には、各リール4〜6の回転を停止させるためのリール停止ボタン13〜15が各リール4〜6に対応して3個設けられている。リール停止ボタン13〜15の押下操作は、停止スイッチ13S〜15S(図2参照)によって検出され、各リールの回転の停止を指令する停止信号が後述するメインCPU100に出力される。
また、スロットマシン1の正面下部には、メダル受皿25が設けられている。メダル受皿25は、投入されたメダルを返却する返却口(図示せず)や入賞時にメダルを払い出すメダル払出口(図示せず)から排出されたメダルを蓄える。
リール4〜6は、リールユニットとして構成され、各リール4〜6ごとにステッピングモータ27(図2参照)が連結されている。ステッピングモータ27の駆動は後述するメインCPU100により制御されている。ステッピングモータ27の駆動によって各リール4〜6は回転し、各表示窓7〜9内に各リール4〜6の外周の一部を表示させる。
各リール4〜6の内部には3個のランプケース(図示せず)がそれぞれ設けられている。各ランプケース内には、バックライト29(図2参照)が取り付けられている。各バックライト29はランプ駆動回路(図示せず)を介して個別に点灯制御され、各リール4〜6ごとに3個ずつ図柄を背面(内部)から照らす。
また、リールユニットの下方には、メダルホッパー30(図2参照)と、電力供給用の電源ユニット31(図2参照)が設けられている。電源ユニット31は、設定段階選択スイッチ32(図2参照)、設定キースイッチ33(図2参照)、打ち止め設定スイッチ52(図2参照)、及び自動精算設定スイッチ53(図2参照)を備える。
設定段階選択スイッチ32は、内部抽選の当選確率の設定値を変更するための入力手段である。設定値は、例えば設定1から設定6までの6段階存在する。設定キースイッチ33は、設定段階選択スイッチ32の操作を有効とするための入力手段である。打ち止め設定スイッチ52は、ボーナス終了後を打ち止めの状態、つまり所定の解除操作をするまで遊技停止の状態にするか否かを設定するための入力手段である。自動精算設定スイッチ53は、ボーナス終了後に自動精算、つまりクレジットの払い出しを実行するか否かを設定するための入力手段である。
図2に示すように、スロットマシン1は、制御手段としてメイン制御部34とサブ制御部35とを備えている。メイン制御部34は、メインCPU100、クロック発生回路37、メインROM38、メインRAM39、遊技制御部42、抽選処理部43,サブ制御部35にデータを送出するための送出タイミング制御回路44、データ送出回路56などから構成されている。
メインCPU100は、制御手段であって、後述のメインROM38に記憶されているプログラムやデータを読み込み、遊技進行に合わせて所定の演算処理を行うことにより、スロットマシン1を構成する各装置に対して所定の信号を送信する。メインCPU100は、入力ポート45及び出力ポート46を備えており、入力ポート45を介してメダルセンサ47、各停止スイッチ13S〜15S、スタートスイッチ12S、第1,2,3リールインデックス48、BETスイッチ49などと接続されている。また、出力ポート46には、メダルブロックソレノイド50、スタートレバーLED51、入賞ライン表示ランプ10、BET表示ランプ21、LED表示部23,24、ステッピングモータ27などの周辺装置が電気的に接続されている。
メインROM38は、記憶手段であって、ストットマシン1で実行される実行用プログラムや、図柄テーブル(図柄停止制御用のテーブルなど)、入賞組み合わせテーブル、抽選確率テーブルなど、メインCPU100が各制御(処理)を行うための固定データが格納されている。メインRAM39は、メインCPU100が実行するプログラムの一時的なデータ記憶領域として使用される。
遊技制御部42(メインCPU100)は、遊技の進行を制御する。更に、遊技制御部42は、例えば通常遊技状態、通常遊技状態より遊技者にとって有利な特別遊技状態等の複数の遊技状態間の移行を制御する。また、各遊技状態中における遊技の進行を制御し、例えば、所定の終了(移行)条件の達成を契機として、他の遊技状態への移行させるために、遊技状態のフラグの切り替えを行う等の制御を含む。
抽選処理部43(メインCPU100)は、スタートスイッチ12Sから出力された開始信号を受信すると、予め定められた数値の範囲の乱数から1つの乱数値を抽選し、抽選された乱数値を設定段階選択スイッチ32の設定値や後述する遊技状態に応じてメインROM38に格納されている入賞判定テーブルと照合して内部当選の当否を決定する。
メインCPU100と接続される3つのステッピングモータ27は、リール4〜6と同軸で連結されており、メインCPU100からステッピングモータ27に対して1回のパルスが出力される毎に一定のステップ角で各リール4〜6を回転する。第1,2,3リールインデックス48は、各リール4〜6が一回転するごとに発生するリセットパルスを検出し、検出したタイミングに基づいて所定の基準位置を決定する。そして、メインCPU100は、基準位置時点からのパルスの出力回数を計数することによって基準位置からの回転角度を管理することができる。
メインCPU100は、抽選処理部43の抽選結果と停止スイッチ13S〜15Sにより検出された停止操作タイミングとに基づいて、リール4〜6の図柄の変動を停止させる。メインCPU100はステッピングモータ27を駆動制御して、所定の入賞役が内部当選しているときは、リール停止スイッチ13s〜15sの停止操作タイミングに基づいて、その図柄の組合せが有効ラインな入賞ラインに沿って極力表示されるように最大滑り駒数の範囲でリール4〜6の回転を停止させる、いわゆる引き込み制御が行われる。その一方で、内部抽選によってその表示が許可された当選役以外の入賞役の図柄の組合せについては、入賞ラインに沿って表示されることがないように最大滑り駒数の範囲でリール4〜6の回転を停止させる、いわゆる蹴飛ばし制御が実行される。
メインCPU100は、リール4〜6の回転が全て停止されると、入賞ラインに沿って表示された図柄の組合せが、内部当選役に対応して定められた図柄組合せであるか否かの判定を行う。すなわち、メインCPU100により図柄の変動が停止された際に、図柄表示手段7〜9に設けられた入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて、内部当選役に対応して定められた図柄組合せであるか否かにより内部当選役への入賞を判定するものである。
メインCPU100は、ゲームの状況に応じて、データ送出回路56に出力タイミング情報信号を出力する。データ送出回路56は、この出力タイミング情報信号を、一時的に蓄えた後、送出タイミング制御回路44からの出力信号に基づいて、サブ制御部35のデータ入力回路57に出力する。
さらに、メインCPU100は、ゲームの進行状況に応じて、メインROM38に記憶されている固定データの中から必要なデータを読み出してスロットマシン1の動作を制御する。また、メインCPU100は、入力ポート45及び出力ポート46と接続されている各周辺機器からの入出力信号に基づいてスロットマシン1の動作を制御する。
サブ制御部35は、サブCPU54、音声LSI55、データ入力回路57、クロック発生回路58、サブROM59、サブRAM60、カスタマイズ処理部61、音声用ROM65、アンプ回路66などを備える。
サブCPU54は、制御手段であって、後述のサブROM59に記憶されているプログラムやデータを読み込み、遊技進行に合わせて所定の演算処理を行うことにより、スロットマシン1を構成する各装置に対して所定の信号を送信する。サブCPU54は、上部ランプ16、液晶表示部17、サイドランプ18、バックライト29、サイドスピーカ11などの周辺装置が電気的に接続されている。
音声LSI55は、デジタル/アナログ変換回路を備えており、サブCPU54からの制御信号により音声用ROM65から読み出した音声データをアナログ変換して実際の音信号として再生する機能を有している。音声用ROM65は、記憶手段であって、音声データが記憶されている。アンプ回路66は、音声LSI55から出力された音信号を増幅し、増幅したサウンドをサイドスピーカ11から出力させる。
サブROM59は、記憶手段であって、接続された装置を制御する実行用プログラムや、これらの装置に入賞役の内部当選や入賞などの告知を含む演出を実行させる演出用データなど、サブCPU54が各制御(処理)を行うための固定データが格納されている。
サブROM59には、各カスタイマイズ対象項目(カスタマイズ情報)に対応するビットパターンを組み合わせるプログラム、識別コード変換制御プログラム、及びカスタマイズ演出制御プログラム等が記憶されている。選択されたカスタマイズ情報(詳細は後述する。)は、所定のビットパターンが組み合わせられ、識別コード変換制御プログラムにより変換されて対応する識別コードが生成される。また、識別コード変換制御プログラムは、識別コードを変換して所定のビットパターンの組み合わせを生成する。サブRAM60は、記憶手段であって、サブROM59が実行するプログラムの一時的なデータ記憶領域として使用される。
サブROM59には、遊技態様をカスタマイズするための選択情報が記憶されている。サブROM59は、遊技態様をカスタマイズするための選択情報を記憶する選択情報記憶手段を構成する。本実施形態において遊技態様には、遊技進行に合わせてサイドスピーカ11から発する音声パターンを含み、音声パターンをカスタマイズすることにより、操作音やBGM等をカスタマイズすることができる。サブROM59には、複数の音声パターン情報が記憶されている。また、遊技態様には、遊技進行に合わせて液晶表示部17に表示される映像パターンを含み、映像パターンをカスタマイズすることにより、待機画面やゲームのステージ等をカスタマイズすることができる。サブROM59には、複数の映像パターン情報が記憶されている。また、遊技態様には、上部ランプ16、サイドランプ18、バックライト29の発光パターンを含み、発光パターンをカスタマイズすることにより、特定の入賞が決定した際の発光(フラッシュ)等をカスタマイズすることができる。サブROM59には、複数の発光パターン情報が記憶されている。
サブROM59には、特定の音声パターン、映像パターン及び発光パターンから構成される演出パターン情報が複数記憶されている。本実施形態において遊技態様には、入賞役の当否などの告知を含む演出の際に実行される演出パターンを含み、特定の演出パターンが実行された際の入賞確立の振り分けをカスタマイズすることができる。
カスタマイズ処理部61は、遊技態様をカスタマイズに関する処理を実行するものであって、遊技態様制御手段62、発行手段63、判定手段64を有する。
カスタマイズ処理部61(サブCPU54)は、遊技者の操作(例えば、液晶表示部17の画面に表示された「メインメニュー表示」ボタン(図示せず)を操作(タッチ)する。)に応じ、サブROM59からメインメニュー画面を呼び出して液晶表示部17の画面に表示する(図5参照)。図5で示すように、メインメニューには「システム設定選択画面」「演出系設定選択画面」「プリインストール選択画面」「識別コード入力画面」「識別コード発行画面」のボタンが表示される。遊技者は、ボタンにタッチすれば希望する処理画面に進むことができる。
カスタマイズ処理部61(サブCPU54)は、遊技者の操作(液晶表示部17のメインメニューに表示された「システム設定選択画面」をタッチする。)に応じ、サブROM59からシステム設定選択画面を呼び出して液晶表示部17の画面に表示する(図6(a)参照)。システム設定選択画面に進むことにより、音声パターン情報、映像パターン情報、発光パターン情報を選択することが可能となる。図6(a)で示すように、システム設定選択画面には「操作音」「払い出し音」「BGM」「フラッシュ」「ステージ」の欄が設けられ、欄には左側に項目が表示され、右側にプルダウンメニューが表示されている。例えば、操作音欄の操作音項目の右側に表示された「操作音1」をタッチすると、プルダウンメニュー「操作音1」「操作音2」「操作音3」(図示せず)が表示され、表示された「操作音3」をタッチすれば「操作音3」を選択することができる。
カスタマイズ処理部61(サブCPU54)は、遊技者の操作(液晶表示部17のメインメニューに表示された「演出系設定選択画面」をタッチする。)に応じ、サブROM59から演出系設定選択画面を呼び出して液晶表示部17の画面に表示する(図6(b)参照)。演出系設定選択画面に進むことにより、演出パターン情報を選択することが可能となる。図6(b)で示すように、演出系設定選択画面には「予告音なし」及び所定の演出(1〜6)発生時に所定の入賞役が入賞する確率(数字)が表示され、下方に「UP」「DOWN」のボタンが表示されている。数字をタッチすると指定され、次いで数字が指定された状態で「UP」「DOWN」のボタン押して数字を上下すれば確率を変更することができる。遊技者は所定の入賞役に対する演出パターンを選択することができる。
カスタマイズ処理部61(サブCPU54)は、遊技者の操作(「システム設定選択画面」に表示された「設定」をタッチ、又は、「演出系設定画面」に表示された「設定」をタッチする。図6(a)、(b)参照)に応じ、液晶表示部17の操作により選択された選択情報であるカスタマイズ情報をサブRAM60に記憶する。サブRAM60は、選択手段の操作により選択された選択情報であるカスタマイズ情報を少なくとも一つのパターン記憶することが可能なカスタマイズ情報記憶手段を構成する。
サブROM59には、遊技態様をカスタマイズするための選択情報の中から、あらかじめ選択された音声パターン情報、映像パターン情報、発光パターン情報、及び、演出パターン情報のセット(セット情報)が記憶されている。
カスタマイズ処理部61(サブCPU54)は、遊技者の操作(液晶表示部17のメインメニューに表示された「プリインストール選択画面」をタッチする。)に応じ、サブROM59からプリインストール選択画面を呼び出して液晶表示部17の画面に表示する(図8参照)。プリインストール選択画面に進むことにより、上述したセット情報を選択することが可能となる。図8で示すように、プリインストール選択画面には「飛行機旅風」「自動車旅風」「船旅風」「自転車旅風」のボタンが設けられている。例えば、「飛行機旅風」は、飛行機で旅をしているような音声パターン情報、映像パターン情報、発光パターン情報、及び、演出パターン情報のセット情報である。遊技者は、「飛行機旅風」をタッチすると、セット情報に基づいて音声パターン情報、映像パターン情報、発光パターン情報、及び、演出パターン情報が選択される。このように、カスタマイズに慣れていない遊技者であっても、セット情報を選択するのみで音声パターン情報、映像パターン情報、発光パターン情報、及び、演出パターン情報をカスタマイズすることができる。
カスタマイズ処理部61(サブCPU54)は、遊技者の操作(「プリインストール選択画面」に表示された「設定」をタッチする。図8参照)に応じ、プリインストール選択画面の操作により選択されたセット情報(カスタマイズ情報)をサブRAM60に記憶する。
遊技態様制御手段42は、遊技態様を制御する。遊技態様制御手段42は、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報に基づきカスタマイズされた遊技態様を実行する。
発行手段63は、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報を特定可能な識別情報を発行する。本実施形態における識別情報は、文字、数字、記号又はこれらの組み合わせからなる10桁の識別コードである。
カスタマイズ処理部61(サブCPU54)の発行手段63は、遊技者の操作(液晶表示部17のメインメニューに表示された「識別コード発行画面」をタッチする。)に応じ、サブROM59から識別コード発行画面を呼び出して液晶表示部17の画面に表示する(図7(b)参照)。サブCPU54は、識別コード変換制御プログラム等を実行し、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報から生成されたビットパターンの組み合わせを変換して識別コードを生成し、生成した識別コードを液晶表示部17の画面に表示する。図7(b)で示すように、識別コード発行画面には所定の桁数(本実施例では10桁)の識別コードが表示される。遊技者はメモ等により識別コードを記憶することができる。
液晶表示部17(入力手段)には、遊技者の操作により識別コードを入力することができる。カスタマイズ処理部61(サブCPU54)は、遊技者の操作(液晶表示部17のメインメニューに表示された「識別コード入力画面」をタッチする。)に応じ、サブROM59から識別コード入力画面を呼び出して液晶表示部17の画面に表示する(図7(a)参照)。図7(a)で示すように、識別コード入力画面には10桁の識別コードを入力する識別コード入力部位が表示され、その下方に文字・数字・記号ボタンが表示されている。識別コード入力部位をタッチすると入力可能状態になり、次いで、文字・数字・記号ボタン押して識別コードを入力することができる。サブCPU54は、液晶表示部17に入力された識別コードをサブRAM60に記憶する。
カスタマイズ処理部61(サブCPU54)の判定手段64は、識別コード変換制御プログラム等を実行し、サブRAM60に記憶された識別コードを変換してビットパターンの組み合わせを生成し、生成されたビットパターンの組み合わせに該当するカスタマイズ情報が存在するか否かにより、入力された識別コードが、カスタマイズ情報を特定する識別コードに該当するか否かを判定する。サブCPU54は、カスタマイズ情報を特定する識別コードに該当する入力内容であると判定すれば、その識別コードにより特定されたカスタマイズ情報をサブRAM60に記憶する。一方で、カスタマイズ情報を特定する識別コードに該当しないと判定すれば、液晶表示部17の画面に識別コードが該当しない旨を表示する。
識別コードは、同一機種のスロットマシン1に予め設定された共通の識別コードである。識別コードは、カスタマイズ情報を元に同一機種のスロットマシン1に予め設定された共通の方式で生成される。すなわち、何れの店舗に設置されたスロットマシン1であっても、カスタマイズが同一であれば同一の識別コードが生成される。そして、カスタマイズ情報は、識別コードを元に同一機種のスロットマシン1に予め設定された共通の方式で特定される。すなわち、何れの店舗に設置されたスロットマシン1であっても、同一の識別コードが入力されれば同一のカスタマイズ情報が特定される。
本実施形態においては、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報は上書きされる構成である。例えば、識別コードにより特定されたカスタマイズ情報が、サブRAM60に記憶され、そのカスタマイズで遊技している場合、その後、遊技者が「システム設定選択画面」から選択情報を選択すれば、サブRAM60のカスタマイズ情報が上書きされる構成である。なお、スロットマシン1は、カスタマイズ情報を少なくとも一つのパターン記憶することが可能であればよく、複数のカスタマイズ情報を記憶する構成であってもよい。この場合、記憶された複数のカスタマイズ情報から選択して遊技可能な構成にすればよい。
<<遊技機におけるカスタマイズ処理>>
次に、図3,4を参照しながら、スロットマシン1のカスタマイズ処理について説明する。カスタマイズの開始操作は、遊技前、遊技中、遊技後のいずれにおいても行うことができる。図3(a)の処理は、スロットマシン1で、遊技者が液晶表示部17のメインメニューに表示された「システム設定選択画面」又は「演出系設定選択画面」をタッチした後の処理である。この処理は、まずステップS1から開始する。
ステップS1において、サブCPU54は、サブRAM60にカスタマイズ情報が格納されているか否かを判定する。カスタマイズ情報が格納されていれば(ステップS1でYES)、ステップS2に進み、そうでなければ(ステップS1でNO)、ステップS3に進む。
ステップS3において、サブCPU54は、あらかじめ設定されたデフォルト(初期設定)のシステム設定選択画面又は演出系設定選択画面を表示し、ステップS4に進む。上述したように、遊技者は、システム設定選択画面により、音声パターン情報、映像パターン情報、発光パターン情報の選択情報を選択することが可能となる。また、演出系設定選択画面により、演出パターン情報を選択することが可能となる。図6(a)は、デフォルトのシステム設定選択画面であって、図6(b)は、デフォルトの演出系設定選択画面である。なお、スロットマシン1は、必ずしもカスタマイズは必要ではなく、カスタマイズがされないデフォルトモードの遊技態様で遊技をすることができる。
ステップS2において、サブCPU54は、カスタマイズ情報に基づき音声パターン情報等が選択済みのシステム設定選択画面又は演出系設定選択画面を表示し、ステップS4に進む。既存のカスタマイズ情報を基礎として更にカスタマイズし、新規なカスタマイズ情報に上書きすることができる。既存のカスタマイズ情報とは、遊技者がこの処理の前に選択したカスタマイズ情報や、識別コード入力により特定されたカスタマイズ情報等である。
ステップS4において、サブCPU54は、遊技者の操作により選択されたプルダウンメニュー等を液晶表示部17に表示し、ステップS5に進む。
ステップS5において、サブCPU54は、遊技者が液晶表示部17のメインメニューに表示された「システム設定選択画面」に表示された「設定」又は「演出系設定画面」に表示された「設定」にタッチした後に、選択された選択情報であるカスタマイズ情報をサブRAM60に記憶し、ステップS6に進む。
ステップS6において、サブCPU54は、遊技者が遊技を開始すると、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報に基づきカスタマイズされた遊技態様で遊技を実行する(カスタマイズモード)。遊技者が遊技を終了すると、サブCPU54は、所定の時間遊技がなされない場合は、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報を消去する(処理を終了する)。
遊技者が識別コードを発行する場合は、メインメニューの「識別コード発行画面」をカスタマイズ終了後、或いは遊技終了後等任意のタイミングで操作する。図3(b)の処理は、スロットマシン1で、遊技者が液晶表示部17のメインメニューを表示した後の処理である。この処理は、まずステップR1から開始する。
ステップR1において、サブCPU54は、遊技者が液晶表示部17のメインメニューに表示された「識別コード発行画面」をタッチしたか否かを判定する。タッチされていれば(ステップR1でYES)、ステップR2に進む。そうでなければ(ステップR1でNO)処理を終了し、サブCPU54は、所定の時間遊技がなされない場合、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報を消去する。遊技者は、カスタマイズされた遊技態様で再度の遊技を希望する場合は、発行された識別コードを記憶すればよく、カスタマイズされた遊技態様が気に入らず再度の遊技を希望しないのであれば、そのまま放置すればよい。
ステップR2において、サブCPU54は、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報から識別コードを生成し、生成した識別コードを液晶表示部17の画面に表示し処理を終了する。サブCPU54は、所定の時間遊技がなされない場合は、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報を消去する。
図4(a)の処理は、スロットマシン1で遊技中、遊技者が液晶表示部17のメインメニューに表示された「識別コード入力画面」をタッチし、識別コードを入力した後の処理である。この処理は、まずステップT1から開始する。
ステップT1において、サブCPU54は、遊技者が入力された識別コードが、カスタマイズ情報を特定する識別コードに該当するか否かを判定する。サブCPU54は、識別コード変換制御プログラム等を実行し、サブRAM60に記憶された識別コードを変換してビットパターンの組み合わせを生成し、生成されたビットパターンの組み合わせに該当するカスタマイズ情報が存在するか否かにより、入力された識別コードが、カスタマイズ情報を特定する識別コードに該当するか否かを判定する。カスタマイズ情報を特定する識別コードに該当すれば(ステップT1でYES)、ステップT2に進み、そうでなければ(ステップT1でNO)、ステップT3に進む。
ステップT3において、サブCPU54は、入力内容が間違っている旨と再度の識別コード入力を促す画面を表示した後、「識別コード入力画面」に戻る(処理を終了する)。
ステップT2において、サブCPU54は、識別コードにより特定されたカスタマイズ情報をサブRAM60に記憶し、ステップT4に進む。
ステップT4において、サブCPU54は、遊技者が遊技を開始すると、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報に基づきカスタマイズされた遊技態様で遊技を実行する(カスタマイズモード)。遊技者が遊技を終了すると、サブCPU54は、所定の時間遊技がなされない場合は、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報を消去する(処理を終了する)。
図4(b)の処理は、スロットマシン1で遊技中、遊技者が液晶表示部17のメインメニューに表示された「プリインストール選択画面」をタッチした後の処理である。この処理は、まずステップP1から開始する。
ステップP1において、サブCPU54は、プリインストール選択画面を表示し(図8参照)、ステップP2に進む。上述したように、遊技者は、プリインストール選択画面により、セット情報を選択することが可能となる。
ステップP2において、サブCPU54は、遊技者の操作により選択されたセット情報を表示して(例えば欄の色を変える。)、ステップP3に進む。
ステップP3において、サブCPU54は、遊技者が液晶表示部17のメインメニューに表示された「プリインストール選択画面」に表示された「設定」にタッチした後に、選択されたセット情報と紐づけされたカスタマイズ情報をサブRAM60に記憶し、ステップP4に進む。
ステップP4において、サブCPU54は、遊技者が遊技を開始すると、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報に基づきカスタマイズされた遊技態様で遊技を実行する(プリインストールモード)。遊技者が遊技を終了すると、サブCPU54は、所定の時間遊技がなされない場合は、サブRAM60に記憶されたカスタマイズ情報を消去する(処理を終了する)。
<<カスタマイズの共有>>
図9は、本実施形態に係る遊技者間の情報伝達を示す概念図である。
遊技者αは、スロットマシン1において上述した処理でカスタマイズAを行って遊技をし、このカスタマイズが気に入り再度の遊技を望んだので識別コードAを取得した。その後、遊技者αは、所有するスマートフォン80でインターネットにアクセスし、スロットマシン1を話題にしているソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の掲示板に、面白いカスタマイズをすることができた旨と識別コードAを書き込んだ。このように、識別情報が文字、数字、記号又はこれらの組み合わせからなる識別コードであればインターネット上のSNS等への書き込みが容易であり、ネットワーク媒体を介してユーザ同士がカスタマイズを共有し易くすることができる。
遊技者β、遊技者γは、所有するスマートフォン80で遊技者αの掲示板の書き込みを発見し、識別コードAを取得することができた。遊技者βは、店舗に足を運び、スロットマシン1の「識別コード入力画面」を表示して識別コードAを入力し、カスタマイズAの遊技態様で遊技を楽しむことができた。遊技者γは、店舗に足を運び、スロットマシン1の「識別コード入力画面」を表示して識別コードAを入力し、カスタマイズAの遊技態様で遊技を楽しみ、その後、カスタマイズAを更にカスタマイズしてカスタマイズCとし、識別コードCを取得した。遊技者γは、所有するスマートフォン80でインターネットにアクセスし、掲示板に、更に面白いカスタマイズをすることができた旨と識別コードCを書き込んだ。
遊技者α、遊技者δは、所有するスマートフォン80で遊技者γの掲示板の書き込みを発見し、識別コードCを取得することができた。遊技者αは、店舗に足を運び、スロットマシン1の「識別コード入力画面」を表示して識別コードCを入力し、カスタマイズCの遊技態様で遊技を楽しむことができた。遊技者αは、所有するスマートフォン80でインターネットにアクセスし、掲示板にカスタマイズCは面白いカスタマイズであった旨を報告した。その書き込みを複数人が発見し、スロットマシン1で遊技をする動機付けになった。
遊技者δは、店舗に足を運び、スロットマシン1の「識別コード入力画面」を表示して識別コードCを入力し、カスタマイズCの遊技態様で遊技を楽しみ、その後、カスタマイズCを更にカスタマイズしてカスタマイズNとし、識別コードNを取得した。遊技者δは、所有するスマートフォン80でインターネットにアクセスし、掲示板に、更に面白いカスタマイズをすることができた旨と識別コードNを書き込んだ。その書き込みを複数人が発見し、識別コードNを取得した。このように、スロットマシン1の構成により、遊技態様のカスタマイズを一のユーザと他のユーザが容易に共有することができるので、情報交換が活発に行われ易く、スロットマシン1に多くのユーザを呼び込む契機となる。
このスロットマシン1によれば、同一機種のスロットマシン1であれば何れの店舗に設置されたスロットマシン1であっても、同一の識別コードを入力することにより、カスタマイズされた同一の遊技態様で遊技をすることができる。このため、例えばネットワーク媒体を介してユーザ同士が識別コードを共有することにより、カスタマイズした遊技態様を一のユーザと他のユーザが容易に共有可能にして、遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、遊技者は、カスタマイズ情報毎に識別コードを取得することにより、カスタイマイズパターンを無限に保持することができるため、遊技状況、気分、技量に応じてカスタイマイズパターンを選択して遊技を楽しむことができる。
<<遊技システム>>
次に、スロットマシン1を用いて構築される遊技システム90について説明する。遊技システム90は、図10に示すように、上述したスロットマシン1と、ネットワークを介して遊技者の情報端末装置と情報を送受信できる遊技サーバ機70と、遊技者の情報端末装置であるスマートフォン80などから構築されている。遊技サーバ機70とスマートフォン80とは、インターネット等のネットワークを介して情報を送受信可能に構成されており、遊技サーバ機70とスマートフォン80との間においては、様々な情報を送受信することができるようになっている。遊技サーバ機70には、不特定多数の遊技者がアクセス可能で、遊技者はシュミレーションプログラムにアクセスしバーチャルなスロットマシン(スロットマシンゲーム)の遊技をすることができると共に、バーチャルなスロットマシンの遊技態様をカスタイマイズすることができる。
上述したように、スロットマシン1の発行する識別コードは、同一機種のスロットマシン1に予め設定された共通の識別コードである。そして、詳細は後述するが、遊技サーバ機70にアクセスして遊技態様をカスタイマイズし、遊技サーバ機70から発行される識別コードもスロットマシン1に予め設定された識別コードと同一の方式で生成される識別コードである。スロットマシン1とスマートフォン80の間、及び、スロットマシン1と遊技サーバ機70の間は、上述した遊技サーバ機70とスマートフォン80との間のように、ネットワークを介して情報を送受信できる構成ではないが、遊技サーバ機70から発行される識別コードを用いれば、スロットマシン1の遊技態様を、遊技サーバ機70にアクセスしてカスタイマイズしたもの同様にすることができる。また、スロットマシン1から発行された識別コードを用いれば、スロットマシンゲームの遊技態様を、スロットマシン1のカスタイマイズと同様にすることができる。
上述のように構成された遊技システム90を利用する際は、まず、遊技者がスマートフォン80を操作して遊技サーバ機70にアクセスすることによって行われる。具体的には、遊技サーバ機70内に格納されているゲーム用サイトのメニューページにアクセスし(図12参照)、スロットマシン1の遊技態様をカスタマイズするための選択情報が表示された選択情報画面(システム系設定画面,演出系設定選択画面)を取得する。遊技者は、取得したその選択情報画面から選択情報を選択してスロットマシン1の遊技態様をカスタマイズし、その操作により選択された選択情報であるカスタマイズ情報を遊技サーバ機70に送信する。
次いで、カスタマイズ情報を遊技サーバ機70に送信した後、遊技者は、送信したカスタマイズ情報を特定可能な識別コードを発行してもらうため、遊技サーバ機70に対して識別コードの発行の要求を行う。識別コード発行の要求に応じて、遊技サーバ機70から識別コードが発行される。遊技者は、遊技サーバ機70から発行された識別コードを、実際の店舗に設置されているスロットマシン1の識別コード入力画面(図7(a))に入力すれば、識別コードにより特定されたカスタマイズ情報に基づいて遊技をすることができる。
<<スマートフォン>>
遊技システム90を構成するスマートフォン80について説明する。本実施形態における情報端末装置であるスマートフォン80は、携帯電話の一種であって、電話としての通話機能を有すると共に、ウェブプラウザを搭載してインターネット上のウェブサイトにアクセスし、そのサイトを画面に表示することで、遊技者にウェブサイトを閲覧させることができるものであればよい。図11(a)に示すように、スマートフォン80は、制御手段であるCPU81と、記憶手段であるROM82と、一時的なデータ記憶領域として使用されるRAM83と、タッチパネルやボタンなどの入力デバイスである操作部85と、種々の情報を表示する液晶画面などの表示デバイスである表示部86と、無線ネットワークや通信ケーブル経由で外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部84と、サウンドをスピーカから出力可能な音声部87と、により主に構成されている。
<<遊技サーバ機>>
遊技システム90を構成する遊技サーバ機70について説明する。本実施形態における遊技サーバ機70は、ネットワークを介して遊技者のスマートフォン80と情報を送受信できる。図11(b)に示すように、遊技サーバ機70は、制御手段であるサーバ側CPU71と、記憶手段であるサーバ側ROM72と、一時的なデータ記憶領域として使用されるサーバ側RAM73と、サーバ側カスタマイズ処理部74と、無線ネットワークや通信ケーブル経由で外部の装置と通信を行う通信デバイスであるサーバ側通信部77と、により主に構成されている。
サーバ側ROM72は、記憶手段であって、スロットマシンゲーム用プログラムや、ゲーム用サイトを表示するためのプログラム等が格納されている。また、スロットマシン1のサブROM59と同様に、サーバ側ROM72には、各カスタイマイズ対象項目(カスタマイズ情報)に対応するビットパターンを組み合わせるプログラム、識別コード変換制御プログラム、及びカスタマイズ演出制御プログラム等が記憶されている。選択されたカスタマイズ情報(詳細は後述する。)は、所定のビットパターンが組み合わせられ、識別コード変換制御プログラムにより変換されて対応する識別コードが生成される。また、識別コード変換制御プログラムは、識別コードを変換して所定のビットパターンの組み合わせを生成する。
サーバ側ROM72には、複数の音声パターン情報、複数の映像パターン情報、複数の発光パターン情報、複数の演出パターン情報(選択情報)が記憶されている。サーバ側ROM72は、遊技態様をカスタマイズするための選択情報を記憶するサーバ側選択情報記憶手段を構成する。
サーバ側カスタマイズ処理部74は、遊技態様のカスタマイズに関する処理を実行するものであって、サーバ側発行手段75、サーバ側判定手段76を有する。
サーバ側CPU71は、遊技者がゲーム用サイトにアクセスを行うと、サーバ側ROM72からメインメニュー画面を呼び出してサーバ側通信部77からスマートフォン80に送信する(図12参照)。サーバ側通信部77から送信されたメインメニュー画面は、スマートフォンの通信部84に受信される。図12で示すように、スマートフォンの表示部86には「ゲーム開始」「システム系設定選択画面」「演出系設定選択画面」「識別コード入力画面」「識別コード発行画面」のボタンが表示される。遊技者は、ボタンにタッチすれば希望する処理画面にアクセスすることができる。
遊技者のスマートフォン80に送信されたメインメニュー画面において、遊技者が選択した情報は、スマートフォン80の通信部84から送信され遊技サーバ機70のサーバ側通信部77が受信する。例えば、サーバ側CPU71は、サーバ側通信部77が「ゲーム開始」がタッチされた情報を受信すると、サーバ側ROM72に記憶されたスロットマシンゲーム用プログラムを実行し、遊技者ゲームの進行に伴って必要な画像や音声情報をサーバ側通信部77からスマートフォン80に送信する。
サーバ側カスタマイズ処理部74(サーバ側CPU71)は、サーバ側通信部77が「システム設定選択画面」がタッチされた情報を受信すると、サーバ側ROM72からシステム設定選択画面を呼び出してサーバ側通信部77からスマートフォン80に送信する。遊技者は、システム設定選択画面をスマートフォン80で受信することにより、スロットマシン1と同様にして、音声パターン情報、映像パターン情報、発光パターン情報を選択することが可能となる。遊技者が選択した情報であるカスタマイズ情報は、スマートフォン80の通信部84から送信され遊技サーバ機70のサーバ側通信部77が受信する。
サーバ側カスタマイズ処理部74(サーバ側CPU71)は、サーバ側通信部77が「演出系設定選択画面」がタッチされた情報を受信すると、サーバ側ROM72から演出系設定選択画面を呼び出してサーバ側通信部77からスマートフォン80に送信する。遊技者は、演出系設定選択画面をスマートフォン80で受信することにより、スロットマシン1と同様にして、演出パターン情報を選択することが可能となる。遊技者が選択した情報であるカスタマイズ情報は、スマートフォン80の通信部84から送信され遊技サーバ機70のサーバ側通信部77が受信する。サーバ側通信部77は、遊技者のスマートフォン80に選択情報を送信するサーバ側選択情報送信手段を構成する。
サーバ側カスタマイズ処理部74(サーバ側CPU71)は、サーバ側通信部77が受信したカスタマイズ情報をサーバ側RAM73に記憶する。サーバ側通信部77は、カスタマイズ情報をスマートフォン80から受信するサーバ側選択情報受信手段を構成する。サーバ側RAM73は、カスタマイズ情報を少なくとも一つのパターンを記憶することが可能なサーバ側カスタマイズ情報記憶手段を構成する。
サーバ側CPU71は、スロットマシンゲームにおける遊技態様を制御する。サーバ側CPU71は、サーバ側RAM73に記憶されたカスタマイズ情報に基づきカスタマイズされた遊技態様でスロットマシンゲームを実行する(カスタマイズ情報が記憶されていない場合は、デフォルトの遊技態様となる)。
サーバ側カスタマイズ処理部74(サーバ側CPU71)のサーバ側発行手段75は、サーバ側通信部77が「識別コード発行画面」がタッチされた情報を受信すると、識別コード変換制御プログラム等を実行し、サーバ側RAM73に記憶されたカスタマイズ情報から生成されたビットパターンの組み合わせを変換して識別コードを生成する。サーバ側CPU71は、生成された識別コードが表示された画面を呼び出してサーバ側通信部77からスマートフォン80に送信する。サーバ側通信部77は、識別コードをスマートフォン80に送信するサーバ側識別情報送信手段を構成する。遊技者は、受信した識別コードを、実際の店舗のスロットマシン1の識別コード入力画面に入力すれば、識別コードにより特定されたカスタマイズ情報に基づいて遊技をすることができる。
サーバ側カスタマイズ処理部74(サーバ側CPU71)は、サーバ側通信部77が「識別コード入力画面」がタッチされた情報を受信すると、サーバ側ROM72から識別コード入力画面を呼び出してサーバ側通信部77からスマートフォン80に送信する。遊技者は、識別コード入力画面をスマートフォン80で受信し、識別コード入力画面への識別コード入力が完了すると、入力情報がスマートフォン80の通信部84から送信され遊技サーバ機70のサーバ側通信部77が受信する。サーバ側CPU71は、受信した識別コードをサーバ側RAM73に記憶する。
サーバ側カスタマイズ処理部74(サーバ側CPU71)のサーバ側判定手段76は、識別コード変換制御プログラム等を実行し、サーバ側RAM73に記憶された識別コードを変換してビットパターンの組み合わせを生成し、生成されたビットパターンの組み合わせに該当するカスタマイズ情報が存在するか否かにより、入力された識別コードが、カスタマイズ情報を特定する識別コードに該当するか否かを判定する。サーバ側CPU71は、カスタマイズ情報を特定する識別コードに該当する入力内容であると判定すれば、その識別コードにより特定されたカスタマイズ情報をサーバ側RAM73に記憶する。一方で、カスタマイズ情報を特定する識別コードに該当しないと判定すれば、スマートフォン80に識別コードが該当しない旨の画像を送信する。
<<遊技サーバ機を利用したカスタマイズの共有>>
図10は、本実施形態に係る遊技システムの構成及びを遊技者間の情報伝達を示す概念図である。
遊技者αは、スマートフォン80でゲーム用サイトにアクセスし、カスタマイズ情報Aを遊技サーバ機70に送信し、遊技サーバ機70は識別コードAをスマートフォン80に送信した。遊技者βは、スマートフォン80でゲーム用サイトにアクセスし、カスタマイズ情報Bを遊技サーバ機70に送信し、遊技サーバ機70は識別コードBをスマートフォン80に送信した。遊技者γは、スマートフォン80でゲーム用サイトにアクセスし、遊技者αと同じカスタマイズを選択したことによりカスタマイズ情報Aを遊技サーバ機70に送信し、遊技サーバ機70は識別コードAをスマートフォン80に送信した。
その後、遊技者γは、所有するスマートフォン80でインターネットにアクセスし、ゲーム用サイトを話題にしているSNSの掲示板に、面白いカスタマイズをすることができた旨と識別コードAを書き込んだ。
遊技者ζ、遊技者δは、所有するスマートフォン80で遊技者γの掲示板の書き込みを発見し、識別コードAを取得することができた。遊技者ζは、店舗に足を運び、スロットマシン1の「識別コード入力画面」を表示して識別コードAを入力し、カスタマイズAの遊技態様で遊技を楽しむことができた。遊技者δは、店舗に足を運び、スロットマシン1の「識別コード入力画面」を表示して識別コードAを入力し、カスタマイズAの遊技態様で遊技を楽しみ、その後、カスタマイズAを更にカスタマイズしてカスタマイズCとし、識別コードCを取得した。このように、遊技システム90の構成により、遊技態様のカスタマイズを一のユーザと他のユーザが容易に共有することができるので、情報交換が活発に行われ易く、スロットマシン1に多くのユーザを呼び込む契機となる。
遊技者εは、店舗のスロットマシン1において上述した処理でカスタマイズNを行って遊技をし、このカスタマイズが気に入り識別コードNを取得した。その後、遊技者εは、スマートフォン80でゲーム用サイトにアクセスして「識別コード入力画面」をスマートフォン80で受信し、識別コードNを入力して送信した。サーバ側CPU71は、識別コードNにより特定されたカスタマイズ情報をサーバ側RAM73に記憶した。遊技者εは、スロットマシンゲームを開始し、カスタマイズNの遊技態様でスロットマシンゲームを楽しむことができた。
次いで、遊技者εは、スマートフォン80を操作してカスタマイズNを更にカスタマイズしてカスタマイズYとし、カスタマイズ情報Yを遊技サーバ機70に送信し、遊技サーバ機70は識別コードYをスマートフォン80に送信した。その後、遊技者εは、店舗に足を運び、スロットマシン1の「識別コード入力画面」を表示して識別コードYを入力し、カスタマイズYの遊技態様で遊技を楽しむことができた。このように、遊技システム90によれば、多彩な遊技をすることができる。
本発明は上記の実施形態及び実施例の例示に限定されるものでなく、特許請求の範囲の技術的範囲には、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々、設計変更した形態が含まれる。