JP4953777B2 - スリーブ保持アダプタ - Google Patents

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本発明は、スリーブ保持アダプタに関し、詳しくは、接続スリーブを変形させることなく保持することのできるものに関する。
従来、断線した電線を接続などする場合には、その電線の被覆を剥がすとともに、その電線の心線を磨いた後に、その心線に円筒形状の接続スリーブを外装させた状態にして圧縮接続するなどして導通接続する作業を行っている。
この電線は、電柱に架線されている場合などには、遠隔位置にある状態で作業する必要があり、また、停電させることができない場合には、遠隔操作道具などにより絶縁性を確保しつつ作業をする必要がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−22051号公報
しかしながら、このような従来の遠隔操作道具にあっては、遠隔位置の操作部から操作力を入力して把持部を動作させることから、その把持部による把持力を繊細に調節することができない。このため、圧縮変形させる接続スリーブを直接把持部で掴んでしまうと、電線の心線を差し込むことができない程度に変形してしまう場合がある。
このことから、接続スリーブが必要な作業を行う場合には、近接する他の電線も切断するとともに、停電させた状態で手工具により電線の心線に接続スリーブを圧縮接続する作業を行う必要があり、作業時間も掛かっていた。
そこで、本発明は、絶縁性を確保可能な遠隔作業道具により、接続スリーブを変形させることなく遠隔位置で保持できるようにして、作業時間を掛けることなく効率よく接続スリーブを電線の心線に圧縮接続する作業を行い得るようにすることのできるスリーブ保持アダプタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するスリーブ保持アダプタの第1の発明は、電線の心線を内装状態に差し込んで圧縮接続する接続スリーブを保持するスリーブ保持アダプタであって、把持道具により挟むようにして把持する一対の把持面が当該把持面間の中心に対して対称となる形状に形成されている把持部と、該把持部の把持面間から離隔する方向に延在して当該把持面間から離隔する位置に接続スリーブを内装状態に差込可能に開口する差込穴と、を備えることを特徴とするものである。
この発明では、接続スリーブを差込穴内に差し込んで内装状態にするとともに、その差込穴から離隔する位置の把持部を遠隔操作道具などの把持道具により把持することができる。したがって、把持道具による把持力により接続スリーブが変形してしまうことを回避することができる。
上記課題を解決するスリーブ保持アダプタの第2の発明は、上記第1の発明の特定事項に加え、前記差込穴は、接続スリーブの圧縮位置を内装不能な深さに形成されていることを特徴とするものである。
この発明では、接続スリーブを突き当たるまで差込穴内に差し込んでも、圧縮位置が内装されてしまうことがない。したがって、接続スリーブの圧縮位置を露出させた状態に確実に保持することができ、接続スリーブの圧縮接続の作業を妨げてしまうことがない。
上記課題を解決するスリーブ保持アダプタの第3の発明は、上記第1または第2の発明の特定事項に加え、前記差込穴は、把持部の把持面間から離隔する方向に突出するパイプ部材の端部に開口することを特徴とするものである。
この発明では、接続スリーブを把持部に隣接するパイプ部材内の差込穴内に差し込んで内装状態にすることができる。したがって、パイプ部材のセンター付近に接続スリーブを位置させることにより差込穴内に差し込むことができるとともに、その接続スリーブは把持部に加えられる把持力の影響なくパイプ部材により保持することができ、容易に作業することができる。
上記課題を解決するスリーブ保持アダプタの第4の発明は、上記第1から第3のいずれかの発明の特定事項に加え、前記差込穴は、内面に接続スリーブの外面に接する高摩擦材料が設けられていることを特徴とするものである。
この発明では、差込穴内に差し込んだ接続スリーブの外面に高摩擦材料が密接して保持することができる。したがって、接続スリーブが差込穴内から不用意に抜けてしまうことなく保持することができる。
上記課題を解決するスリーブ保持アダプタの第5の発明は、上記第1から第4のいずれかの発明の特定事項に加え、前記把持部は、把持道具による把持位置に滑り止めが施されていることを特徴とするものである。
この発明では、遠隔操作道具などの把持道具により把持部の滑り止めの設けられている位置を過大な力を掛けることなく把持することができる。したがって、接続スリーブを差込穴内に差し込んで保持させた状態で把持部を把持する際に、その把持が緩んで回転などしてしまうことを回避することができ、遠隔位置の電線の心線の端部にその接続スリーブの端部を位置させて容易に接続スリーブを外装状態にセットすることができる。
このように本発明によれば、差込穴内に差し込んで保持する接続スリーブに把持力が加えられることなく把持道具により把持部を把持して、作業位置に接続スリーブを位置させることができる。したがって、例えば、絶縁性の確保可能な遠隔操作道具により接続スリーブを変形させることなく保持して、その接続スリーブを電線の心線に外装させることができ、効率よく短時間に電線の心線に接続スリーブを圧縮接続させて作業を完了することができる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図21は本発明に係るスリーブ保持アダプタの一実施形態を示す図である。
図1において、スリーブ保持アダプタ10は、図2に示す接続スリーブSを保持するものであり、その接続スリーブSを内装状態に差込可能に開口する内筒部11aを有するパイプ部材11と、このパイプ部材11を内部に嵌入されている把持部21と、を備えて構成されている。ここで、接続スリーブSは、電線D同士を導通接続する際に、その電線Dの心線dに外装して圧縮接続するものである。
パイプ部材11は、把持部21の短尺側側面から突出するように設けられており、内筒部11aは、接続スリーブSと略同等の径でその端部に開口することにより内部に差し込んで内装させることができるとともに、後述する電線Dの心線dに圧縮接続させるその接続スリーブSの箇所を外部に露出させる程度の深さに設定されている。すなわち、パイプ部材11は、後述する把持部21の把持面21a間から離隔する方向に延在してその離隔位置に接続スリーブを差込可能な開口(差込穴)が位置する。
また、このパイプ部材11は、高摩擦材料の樹脂材料やゴム材料、例えば、電線Dの被覆と同一材料でその内面に螺旋状の溝の刻設されているチューブ材料12が内筒部11aの内面に固設している。
これにより、スリーブ保持アダプタ10は、把持部21から離隔する隣接位置のパイプ部材11の内筒部11a内に、接続スリーブSを一端部側から差し込んで内装状態に保持することができ、把持部21内ではなく、隣接する(離隔する)パイプ部材11内で接続スリーブSを保持することにより、後述するヤットコ100でその把持部21を把持することで、保持する接続スリーブSを変形させてしまうことがない。このため、接続スリーブSは、スリーブ保持アダプタ10に保持させてヤットコ100で把持することにより、形状を修正する作業を行うことなく、電線Dの心線dに外装させてその電線Dの接続作業を継続することができる。
このときには、接続スリーブSと相似形状のパイプ部材11が把持部21の側面から突出しているので、遠隔位置であっても接続スリーブSをパイプ部材11の端部の中心付近に合わせるだけで内筒部11a内に差し込んで内装させることができる。また、その接続スリーブSは、パイプ部材11の内筒部11a内の最深部に突き当たるまで差し込んでも電線Dの心線dに圧縮接続させる箇所を外部に露出させることができ、差し込み過ぎてしまうことなく、電線Dとの接続作業を容易に行うことができる。さらに、この接続スリーブSは、パイプ部材11の内筒部11a内面のチューブ材料12が密接することにより、ずれてしまって不用意に脱落することがなく、電線Dとの接続作業を容易に行うことができる。
把持部21は、概略直方体のゴム材料により作製されており、ヤットコ100により容易に把持可能な面積を有するように寸法設定されている。この把持部21は、そのヤットコ100により把持する把持面21aが滑り止め機能を備えるように、短尺方向に平行な凹凸が長尺方向に連続する畝形状に形成されている。すなわち、把持部21は、把持面21a間の中心に対して対称となる形状に形成されている。
これにより、スリーブ保持アダプタ10は、過大な力を必要とすることなく、ヤットコ100などの遠隔操作道具などにより把持部21を容易に把持してパイプ部材11に保持させた接続スリーブSを遠隔位置に持っていって電線Dの心線dに外装させるなどの接続作業を容易に行うことができ、そのヤットコ100などの作業道具が絶縁性を確保する間接活線工具である場合には、電線Dに供給する電力などを停止することなく、破断した電線Dなどの接続作業を行うことができる。
次に、その破断した電線Dの接続作業方法を図4〜図19を用いて説明する。まず、その電線Dの接続作業方法で用いる各種道具を説明する。
図4は、ヤットコ100を示す図であり、そのヤットコ100は、対象物を把持する把持部110と、作業者が操作する操作部120と、手元側の操作部120および先端側の把持部110を連結するとともにその操作部120からの操作力を把持部110に伝達して動作させる支持伝達部130と、を備えている。
このヤットコ100の把持部110は、支持伝達部130の支持棒131に固設されている不動回動部材111と、支持伝達部130の支持棒131に配設された回動軸113を中心に回動自在に連結支持されているとともに支持伝達部130の伝達棒132に連結されている可動回動部材112とを備えており、操作部120のハンドル121操作で伝達棒132を上下させることにより、可動回動部材112を不動回動部材111に対して相対的に回動させることができ、それぞれの先端部111a、112aが接離することにより対象物の電線Dやスリーブ保持アダプタ10の把持部21などを掴んだり離したりすることができる。ここで、このヤットコ100は、把持部110側からの水分を滴下させる傘カバー141と、作業対象の電線Dなどからの絶縁性を考慮して安全に作業を行い得る限界位置を示す傘カバー142と、が支持伝達部130の支持棒131および伝達棒132に設けられることにより絶縁性が確保されている。
また、このヤットコ100は、例えば、図5に示すようなニッパ150などの先端工具が取付可能に準備されており、ニッパ150は、ヤットコ100の把持部110の不動回動部材111と可動回動部材112の先端部111a、112aに、係合ピン151aを上下させることにより、ハンドレバー153端部の取付部151を着脱させることができる。このニッパ150は、ヤットコ100の把持部110の不動回動部材111と可動回動部材112の相対回動に伴って、ハンドレバー153が取付部151の回動軸152に回動自在に軸支されつつ、先端側の回動軸154を中心にして回動することにより、そのハンドレバー153の回動軸154よりも先端側に位置する刃部155が互いに摺接するように回動して対象物の電線Dなどを切断することができる。ここで、ヤットコ100の把持部110の不動回動部材111と可動回動部材112の先端部111a、112aと繰り返し記載するのでは冗長の説明になることから、以下ではヤットコ100の把持部110の先端部111a、112aなどと省略する場合もある。
また、このヤットコ100は、同様に、図6および図7に示すように、磨き器160、170の係合ピン181aを上下させることにより、その把持部110の先端部111a、112aに取付部181を着脱可能に取付・固定することができる。この磨き器160、170は、図8に示すように、ヤットコ100の把持部110の不動回動部材111と可動回動部材112の相対回動に伴って取付部181の底面側に固設されているブラシ183により電線Dの心線dなどの対象物を掴むように接近させることができ、その把持部110を回転などさせることによって、その心線dの表面を磨くことができる。
ここで、この磨き器160、170のブラシ183は、「く」の字に屈折するワイヤー184a、184bが密に植えられることにより作製されており、磨き器160のワイヤー184aはその「く」の字の凸側が前方に揃うように、また、磨き器170のワイヤー184bはその「く」の字の凹側が前方に揃うように植えられていて、それぞれのワイヤー184a、184bの屈折方向が反対向きになるように設定されている。
このため、この磨き器160、170は、ヤットコ100の把持部110の不動回動部材111と可動回動部材112の相対回動によりブラシ183で電線Dの心線dを掴むように圧接させることにより、その電線Dの心線dを曲げてしまうことなく、そのブラシ183のワイヤー184a、184bを突き当たるように摺接させてその心線dの表面に残留する電線Dの被覆材などを剥ぎ取るようにして磨くことができ、また、その表面の酸化膜が形成されていたとしても効果的に磨くことができる。また、このときには、ブラシ183は、ワイヤー184a、184bが反対向きの「く」の字に屈折することにより、互いに接近する際に、相手を押し曲げてしまうことなく(倒してしまうことなく)噛み合うように組み合うことができ、その間で電線Dの心線dを挟み込んでワイヤー184a、184bの先端などを突き当てるようにして摺接してその心線dの表面を効果的に磨くことができる。
また、このヤットコ100は、同様に、図9および図10に示すように、電線被覆剥ぎ器200の係合ピン201aを上下させることにより、その把持部110の不動回動部材111と可動回動部材112の先端部111a、112aに、一対の取付部201を着脱可能に取付・固定することができる。この電線被覆剥ぎ器200は、図11および図12に示すように、その把持部110の不動回動部材111と可動回動部材112の相対回動に伴って取付部201の先端部から突出する鉄板部材202の先端辺202aを互いに突き合わせて半円形状202b内に電線Dを内装することができるとともに、その鉄板部材202の裏面側に固設されてその半円形状202b内に露出する切断刃203の刃先203aにより内装する電線Dの被覆を切断するのと同時に、その刃先203aの半円形状203b内に電線Dの心線dを傷付けないように内装することができる。
これにより、電線被覆剥ぎ器200は、ヤットコ100の把持部110に取り付けて電線Dを取付部201先端の鉄板部材202の先端辺202a間で掴むように操作することにより、その鉄板部材202の先端辺202aの半円形状202b内に電線Dを内装するとともに、その切断刃203の刃先203aの半円形状203b内にその電線Dの心線dを内装することができ、その状態でヤットコ100を回転させて引くことにより、その切断刃203の刃先203aで電線Dの被覆を切断しつつ、その電線Dの心線dから被覆を剥いでその心線dを露出させることができる。
さらに、この電線被覆剥ぎ器200は、取付部201の後端側に第1蝶番205の回動板206が固設されているとともに、その第1蝶番205の反対側の回動板207には、対向面211aを圧接させることのできる透明アクリル材料よりなる収装ブロック211が固設されており、この収装ブロック211は、対向面211a同士を突き合わせたときに先端側に鉄板部材202の先端辺202aの半円形状202bに一致して電線Dを位置決め収装可能な収装穴を画成する半円柱形状溝212が刻設されている。また、この収装ブロック211は、互いの対向面211aを突き合せ可能に後端側に第2蝶番215の回動板216、217が固設されており、収装ブロック211の背面側と取付部201の底面側との間に互いに離隔する方向に付勢するスプリング219が介装されているとともに、その収装ブロック211が無制限に離隔方向に回動することを制限する不図示の部材が配設されている。
これにより、この電線被覆剥ぎ器200は、ヤットコ100の把持部110で電線Dを掴むように操作することにより、まずは、収装ブロック211の対向面211a間の半円柱形状溝212(収装穴)内に被覆を切断する電線Dの先端部を位置決めしつつ収装することができ、その後に、その収装ブロック211の半円柱形状溝212内に位置決めされている電線Dを目視で確認しつつ、取付部201先端の鉄板部材202の先端辺202aがスプリング219の弾性力に抗して接近して突き合うことにより、その鉄板部材202の先端辺202aの半円形状202b内に電線Dを内装させた状態で、その半円形状202bの切断刃203の刃先203aにより、電線Dの被覆のみを切断してその電線Dの心線dを露出させることができる。なお、この収装ブロック211には両側面に対面して横ずれを抑制する規制板213がその一方の側面にネジ止め固定されており、収装ブロック211の半円柱形状溝212内に収装する電線Dに突き当たってずれようとするのを抑制することができる。
次に、図13は、別タイプのヤットコ300であり、このヤットコ300は、上述のヤットコ100と同様に、把持部110、操作部120および支持伝達部130を備えて構築されており、支持伝達部130の支持棒131に固設されている不動回動部材301が二股に分かれて屈折形状に形成されているとともに、伝達棒132に連結されている可動回動部材302が湾曲形状に形成されて二股の不動回動部材301の間で回動軸113を中心に回動自在に軸支されている。なお、このヤットコ300も、傘カバー141、142が設けれて絶縁性が確保されている。
このヤットコ300は、図14に示す圧縮工具の圧縮ペンチ(株式会社日本FCI製)500を図15に示す連結アダプタ400により連結して、把持部110で把持する電線Dの心線dに外装した接続スリーブSをその圧縮ペンチ500で圧縮させて容易に電線Dに接続する作業を行うことができる。
その圧縮ペンチ500は、図14に示すように、手動式の圧縮ペンチであり、牽引部材504先端のリング部材504aに図18に示す絶縁操作棒600先端のフック601を引っ掛けて図中下方に牽引することにより、回動部材503が従動回動して伝達部材505を不動部材502に接近させる方向に従動回動させるとともに、圧縮部材506が最下部の圧縮部506aを不動部材502最下部の受け部材507の受け部507aに接近させて、長尺部材の牽引部材504を牽引する牽引力により圧縮部材506の回動軸に接近する圧縮部506aを回動させることにより、これら圧縮部506aと受け部507aとの間に存在する接続スリーブSをその牽引力を増大させた圧接力により圧縮・変形させることができる。この圧縮ペンチ500は、連結部材501の一端部501aの不図示の菊座構造により他の支持部材に連結固定することができるように設計されている。
ここで、絶縁操作棒600は、図18に示すように、ヤットコ100、300と同様に、中間部分に傘カバー605、606が取り付けられているとともに、全体をプラスチックなどの絶縁材料で作製されることにより絶縁性が確保されており、先端側の傘カバー605がフック601側からの水分を滴下させるとともに、基端側の傘カバー606が安全に作業を行い得る限界位置を示して、作業する際の安全を確保している。
連結アダプタ400は、図15に示すように、取付部401の円筒部402内にヤットコ300の把持部110の円筒部311を収装する状態にして対面部414を蝶雄ネジ415により対面させるように緊締することによって、ヤットコ300の支持棒131の先端に取り付けることができる。また、この連結アダプタ400は、菊座部421の中心から放射状に形成されているとともに周方向に連続する突起422(菊座構造)に圧縮ペンチ500の連結部材501の一端部501aの不図示の菊座構造を噛み合い係合させつつ雄ネジ423に蝶雌ネジ424を螺合させて緊締することによりその圧縮ペンチ500をヤットコ300の先端に任意の相対角度(相対姿勢)で連結接続することができる。そして、この連結アダプタ400は、その圧縮ペンチ500の連結部材501の一端部501aの連結溝501bから菊座部421のマーク425が露出する相対角度でその一端部501aに噛み合い係合させることにより、図16および図17に示すように、ヤットコ300の把持部110の不動回動部材301と可動回動部材302の間で把持する電線Dの心線dが圧縮ペンチ500の受け部507a上に位置するように寸法設定されている。
次に、上述の各種道具を準備して破断した電線Dを接続する作業方法を図19〜図21を用いて説明する。
まず、図19(a)に示すように、電柱Pに架線されている電力幹線M1〜M3から変圧器Tに接続する引下電線D1〜D3のうちの1本の電線D2のみが断線している場合でも、不図示のカットアウトを外して引下電線D1〜D3の下流側への送電を停止することにより、不測の事故の発生時にも下流側の各家庭側に影響が及ばないようにした後に、その該当電線D2の断線箇所Bをヤットコ100の先端に取り付けたニッパ150で切断するだけで、その電線D2の接続作業を開始する。
次いで、図19(b)に示すように、その電線D2をヤットコ300で把持しつつ、ヤットコ100の先端に取り付けた電線被覆剥ぎ器200によりその被覆を剥いで心線dを露出させた後に、同一または別個のヤットコ100の先端に取り付けた磨き器160、170によりその電線Dの心線dの表面を磨く。
次いで、図19(c)に示すように、スリーブ保持アダプタ10のパイプ部材11の内筒部11a内に接続スリーブSを差し込んで保持させるとともに、そのスリーブ保持アダプタ10の把持部21をヤットコ100により把持する一方、その電線D2を圧縮ペンチ500の取り付けられている別個のヤットコ300で把持することにより、その電線D2の心線dにスリーブ保持アダプタ10で保持する接続スリーブSを外装させる。このとき、接続スリーブSは、スリーブ保持アダプタ10を用いることにより、ヤットコ100で把持しても変形させることなく、また、安定した姿勢で保持することができ、電柱Pの上部などのように高所(遠隔位置)で絶縁性の必要な環境でも容易に間接活線工法により電線D2の心線dに外装させることができる。
この後には、接続スリーブSを心線dに外装した電線D2を、ヤットコ300の先端の圧縮ペンチ500による圧縮位置にその接続スリーブSが位置するようにそのヤットコ300の把持部110で把持しつつ、絶縁操作棒600先端のフック601を圧縮ペンチ500の牽引部材504先端のリング部材504aに引っ掛けて牽引することにより、その電線D2の心線dに接続スリーブSの一端側を圧縮接続する。
次いで、図20(d)に示すように、接続スリーブSを心線dに圧接接続した電線D2を同一のヤットコ300で把持しつつ、スリーブ保持アダプタ10を把持するヤットコ100を横にずらすことによりその接続スリーブSをスリーブ保持アダプタ10のパイプ部材11内から引き抜く。
次いで、図20(e)に示すように、接続スリーブSを接続した電線D2を同一のヤットコ300で把持するとともに、その先端の圧縮ペンチ500による圧縮位置にその接続スリーブSを位置決めしつつ、接続相手の電線D2を別個のヤットコ300で把持してその心線dを位置決めされている接続スリーブS内に差し込んで、同様に、その接続スリーブSの他端側を電線D2の心線dに圧縮接続して、断線していた電線D2同士を導通接続させる。
次いで、図20(f)に示すように、接続スリーブSで導通接続した電線D2の接続箇所に絶縁カバーIを取り付けた後に、カットアウトを接続して引下電線D1〜D3の下流側への送電を再開し、これら一連の間接活線工法による接続作業を完了する。
これにより、従来には、図21(a)に示すように、電柱Pの引下電線D1〜D3のうちの1本の電線D2のみが断線した場合でも、後工程で接続スリーブSの接続作業の一部を手作業で行わなければならないため、全ての電線D1〜D3の全てをヤットコ100の先端に取り付けたニッパ150で切断する必要がある。また、その電線D1〜D3の心線dには、接続スリーブSをヤットコ100などの絶縁性の確保された遠隔作業道具で変形させることなく、また、姿勢を安定させて保持することができなかったので、図21(b)に示すように、手作業で用いる圧縮ペンチHにより接続スリーブSを接続する作業を行う必要がある。この後には、電力幹線M1〜M3側の引下電線D1〜D3であることから、図21(c)に示すように、間接活線工法により、その全ての相手側の電線D1〜D3の被覆を剥ぐ作業と、その電線D1〜D3の心線dを磨く作業とをそれぞれで行った後に、その全て電線D1〜D3同士を接続スリーブSにより圧縮接続するとともに絶縁カバーIを取り付けることにより、やっと、カットアウトを接続して引下電線D1〜D3の下流側への送電を再開し接続作業を完了することができる。
このように本実施形態においては、スリーブ保持アダプタ10のパイプ部材11の内筒部11a内に接続スリーブSを差し込んで保持することにより、その接続スリーブSがヤットコ100による把持力で変形することがなく、また、そのヤットコ100は把持部21を把持することにより、その接続スリーブSを安定した姿勢で保持することができる。したがって、接続スリーブSを電線Dの心線dに容易に外装させることができ、電線Dの心線dに接続スリーブSを圧縮接続させる作業を、効率よく短時間に完了することができる。
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
本発明に係るスリーブ保持アダプタの一実施形態を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図、(c)はその先端側から見たときの正面図である。 そのスリーブ保持アダプタで保持する接続スリーブを示す平面図である。 そのスリーブ保持アダプタに接続スリーブを保持させたときの状態を示す平面図である。 そのスリーブ保持アダプタを把持する遠隔操作道具を示す平面図である。 その遠隔操作道具の先端に取付可能な先端工具のニッパを示す平面図である。 その遠隔操作道具の先端に取付可能な先端工具の一方の磨き器を示す平面図である。 その遠隔操作道具の先端に取付可能な先端工具の他方の磨き器を示す平面図である。 その磨き器の使用を説明する状態図である。 その遠隔操作道具の先端に取付可能な先端工具の電線被覆剥ぎ器を示す平面図である。 その遠隔操作道具の先端に取付可能な先端工具の電線被覆剥ぎ器を示す先端側から見たときの平面図である。 その電線被覆剥ぎ器の使用を説明する状態平面図である。 その電線被覆剥ぎ器の使用を説明する先端側から見たときの状態平面図である。 その図3に示すものと異なるタイプの遠隔操作道具を示す平面図である。 その図13に示す遠隔操作道具の先端に取り付ける圧縮ペンチを示す平面図である。 その図13に示す遠隔操作道具の先端に圧縮ペンチを取り付けるための連結アダプタを示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその直交方向から見たときの平面図である。 その図13に示す遠隔操作道具の先端に連結アダプタで圧縮ペンチを取り付けたときの状態を示す平面図である。 その図16の反対側から見たときの状態を示す平面図である。 その圧縮ペンチを操作するフックつきの絶縁操作棒を示す平面図である。 そのスリーブ保持アダプタと共に各種道具を用いての電線の接続作業方法を説明する工程図であり、(a)はその電線の破断箇所を説明する立面図、(b)はその電線の心線の露出処理を説明する立面図、(c)はその電線の心線への接続スリーブの圧縮接続を説明する立面図である。 その図19に続く電線の接続作業方法を説明する工程図であり、(d)はその圧縮接続後の接続スリーブのスリーブ保持アダプタからの取り外しを説明する立面図、(e)はその電線同士の圧縮スリーブによる接続を説明する立面図、(f)はその電線同士の接続スリーブによる接続部の後処理を説明する立面図である。 その従来技術による電線の接続作業方法の課題を説明する工程図であり、(a)はその電線の破断箇所を説明する立面図、(b)はその電線の心線への接続スリーブの圧縮接続を説明する立面図、(c)はその電線同士の圧縮スリーブによる接続を説明する立面図、(f)はその電線同士の接続スリーブによる接続部の後処理を説明する立面図である。
符号の説明
10……スリーブ保持アダプタ 11……パイプ部材 11a……内筒部 12……チューブ材料 21……把持部 21a……把持面 100、300……ヤットコ 110……把持部 111、301……不動回動部材 112、302……可動回動部材 120……操作部 121……ハンドル 130……支持伝達部 131……支持棒 132……伝達棒 150……ニッパ 151、181、201……取付部 153……ハンドレバー 155……刃部 160、170……磨き器 183……ブラシ 184a、184b……ワイヤー 200……電線被覆剥ぎ器 202……鉄板部材 202a……先端辺 202b、203b……半円形状 203……切断刃 203a……刃先 211……収装ブロック 211a……対向面 212……半円柱形状溝 219……スプリング 400……連結アダプタ 401……取付部 402……円筒部 414……対面部 415……蝶雄ネジ 421……菊座部 425……マーク 500……圧縮ペンチ 501……連結部材 501b……連結溝 502……不動部材 503……回動部材 504……牽引部材 505……伝達部材 506a……圧縮部 506……圧縮部材 507……受け部材 507a……受け部 600……絶縁操作棒 601……フック D……電線 d……心線 I……絶縁カバー P……電柱 S……接続スリーブ

Claims (5)

  1. 電線の心線を内装状態に差し込んで圧縮接続する接続スリーブを保持するスリーブ保持アダプタであって、
    把持道具により挟むようにして把持する一対の把持面が当該把持面間の中心に対して対称となる形状に形成されている把持部と、該把持部の把持面間から離隔する方向に延在して当該把持面間から離隔する位置に接続スリーブを内装状態に差込可能に開口する差込穴と、を備えることを特徴とするスリーブ保持アダプタ。
  2. 前記差込穴は、接続スリーブの圧縮位置を内装不能な深さに形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスリーブ保持アダプタ。
  3. 前記差込穴は、把持部の把持面間から離隔する方向に突出するパイプ部材の端部に開口することを特徴とする請求項1または2に記載のスリーブ保持アダプタ。
  4. 前記差込穴は、内面に接続スリーブの外面に接する高摩擦材料が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスリーブ保持アダプタ。
  5. 前記把持部は、把持道具による把持位置に滑り止めが施されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のスリーブ保持アダプタ。
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