JP4952300B2 - 水性顔料分散体 - Google Patents
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Description
特許文献2に記載の発明では、にじみが少なく、pHに依存しない分散能を有していたが、ベタイン型アクリル系両性樹脂は、長期間にわたっては立体的反発が低下し顔料が粗大化して沈降することがあった。
例えば、筆記具用インキ、スタンプ用インキ、インキジェット記録用インキ等に使用可能な顔料では、黒色顔料としてはカーボンブラックが使用できる。その一例を挙げると、プリンテックス3、同25、同30、同35、同40、同45、同55、同60、同75、同80、同85、同90、同95、同300、スペシャルブラック4、同5、同100、同250、同550(以上デグサヒュルスジャパン(株)製)。三菱カーボンブラック#2700、同#2650、同#2600、同#2400、同#2350、同#2300、同#2200、同#1000、同#990、同#980、同#970、同#960、同#950、同#900、同#850、同#750、同#650、同#52、同#50、同#47、同#45、同#45L、同#44、同#40、同#33、同#32、同#30、同#25、同#20、同#10、同#5、同#95、同#260、同CF9、同MCF88、同MA600、同MA77、同MA7、同MA11、同MA100、同MA100R、同MA100S、同MA220、同MA230(以上三菱化学(株)製)、トーカブラック#8500/F、同#8300/F、同#7550SB/F、同#7400、同#7360SB/F、同#7350/F、同#7270SB、同#7100/F、同#7050(以上東海カーボン(株)製)等が挙げられる。
青色顔料としては例えばC.I.Pigment Blue2、同9、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同17、同28、同29、同36、同60、同68、同76、同80等が使用できる。
赤色の顔料としてはC.I.Pigment Red2、同3、同5、同8、同14、同17、同22、同23、同31、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同53:1、同53:2、同57:1、同112、同122、同144、同146、同149、同166、同170、同175、同176、同177、同179、同184、同185、同187、同188、同202、同207、同208、同209、同210、同211、同213、同214、同242、同253、同254、同255、同256、同257、同264、同266、同268、同270、同272等が使用できる。
黄色の顔料としてはC.I.Pigment Yellow1、同3、同12、同13、同14、同16、同17、同55、同73、同74、同79、同81、同83、同93、同94、同95、同97、同109、同110、同111、同120、同128、同133、同136、同138、同139、同147、同151、同154、同155、同167、同173、同174、同175、同176、同180、同185、同191、同194、同213等が使用できる。
橙色の顔料としてはC.I.Pigment Orange5、同13、同16、同34、同36、同38、同43、同62、同68、同72、同74等がある。
緑色の顔料としてはC.I.Pigment Green7、同36、同37等が使用できる。
紫色の顔料としてはC.I.Pigment Violet19、同23等が使用出来る。
また、化粧料用として使用できる顔料では、赤色226号、赤色202号、赤色225号、赤色228号、赤色220号、だいだい色203号、緑色202号、緑色201号、紫色201号、赤色221号、青色204号、赤色404号、赤色405号、だいだい色401号、黄色401号、黄色405号、青色403号、青色404号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色218号、赤色220号、赤色221号、橙色201号、橙色204号、橙色206号、黄色205号、青色201号、青色204号等の有機顔料、酸化チタン、ベンガラ、黒酸化鉄、群青、紺青、水酸化クロム、酸化クロム、カーボンブラック(カーボンブラックNo.4、大東化成工業(株)製)、黄酸化鉄、酸化亜鉛、赤酸化鉄、低次酸化チタン、雲母チタン、カラミン、イカスミ、アルミニウム粉、マイカ、魚鱗、塩化ビスマス等の無機顔料の1種又は2種以上を使用することが出来る。更には各種の樹脂球や中空樹脂球も粒子径が適合すれば使用可能である。
これらはインキ全量に対して0.3重量%以上20重量%以下使用することが望ましい。0.3重量%未満では筆跡が薄すぎて判読しにくく、20重量%を超えるとインキ中で不溶解のままとなるものが発生する。
また、粒子径の個数分布は大塚電子(株)製のレーザー粒径解析システム、LPA−3000/3100を用いてGAUSSIAN法(対数正規分布法による解析方法)により解析した。
コンジヨウ(紺青、大東化成(株)製) 12.0部
ユカフォーマー R205S(上記(数1)で示されるベタイン型アクリル系両性樹脂の30%水溶液、三菱油化(株)製) 10.0部
COSMOCIL CQ(上記(数2)で示されるビグアニド系樹脂、ポリアミノプロピルビグアニドの20%水溶液、日光ケミカルズ(株)製) 0.15部
ニッコールPBC−34(分散助剤、POE(20)POP(4)セチルエーテル、日光ケミカルズ(株)製) 1.0部
1−3ブチレングリコール 15.0部
水 61.85部
上記成分中、コンジヨウ、ユカフオーマーAM−75−W、COSMOCIL CQ、ニッコールPBC−34の各全量と、水15部とを混合し、3本ロールミルにて5回通しを行い、これに1−3ブチレングリコールの全量と、水46.85部を混合撹拌して均一に溶解したものを加え、更に1時間撹拌して青色の水性顔料分散体を得た。この水性顔料分散体は、上記(数1)で示されるベタイン型アクリル系両性樹脂と、上記(数2)で示されるビグアニド系樹脂とを10:0.1の重量比で含有している。この水性顔料分散体の粘度は3.3mPa・sであった。また、この水性顔料分散体は個数平均粒子径が0.250μmであった。
カーボンブラックNo.4(カーボンブラック、大東化成工業(株)製) 7.0部
ユカフォーマー R205S(上記(数1)で示されるベタイン型アクリル系両性樹脂の30%水溶液、三菱油化(株)製) 8.0部
ユカフォーマー 202(上記(数1)で示されるベタイン型アクリル系両性樹脂の30%水溶液、三菱油化(株)製) 4.0部
COSMOCIL CQ(上記(数2)で示されるビグアニド系樹脂、ポリアミノプロピルビグアニドの20%水溶液、日光ケミカルズ(株)製) 0.27部
ニッコールBT−12(分散助剤、POE第2級アルキルエーテル、日光ケミカルズ(株)製) 1.0部
プロピレングリコール 6.0部
グリセリン 8.0部
水 65.73部
上記成分中、カーボンブラックNo.4、ユカフォーマー R205S、ユカフォーマー 202、COSMOCIL CQ、及びニッコールBT−12の各全量と、水13部とを混合した後、3本ロールミルにて5回通しを行い、プロピレングリコール、グリセリンの各全量と、水52.73部を撹拌混合して均一に溶解したものを加え、更に1時間撹拌して黒色の水性顔料分散体を得た。この水性顔料分散体は、上記(数1)で示されるベタイン型アクリル系両性樹脂と、上記(数2)で示されるビグアニド系樹脂とを10:0.15の重量比で含有している。この水性顔料分散体の粘度は5.6mPa・sであった。また、この水性顔料分散体は個数平均粒子径が0.181μmであった。
ヘリンドンピンクCN(建染染料系顔料、C.1.バットレッド1、大東化成(株)製)
5.0部
ユカフォーマー 204WL(上記(数1)で示されるベタイン型アクリル系両性樹脂の17%エタノール溶液、三菱油化(株)製) 10.0部
COSMOCIL CQ(上記(数2)で示されるビグアニド系樹脂、ポリアミノプロピルビグアニドの20%水溶液、日光ケミカルズ(株)製) 0.17部
ニッコールPBC−34(分散助剤、POE(20)POP(4)セチルエーテル、日光ケミカルズ(株)製) 0.5部
エチレングリコール 7.0部
グリセリン 9.0部
水 68.33部
上記成分中、ヘリンドンピンクCN、ユカフォーマー 204WL、COSMOCIL CQ、及びニッコールPBC−34の各全量と、水20部とを混合し、ダイノーミル(分散機、シンマルエフタープライズ(株)製)にて5回通しを行い、エチレングリコール、グリセリンの各全量と、水48.33部を混合撹拌して均一に溶解したものを加え、更に1時間撹拌して赤色の水性顔料分散体を得た。この水性顔料分散体は、上記(数1)で示されるベタイン型アクリル系両性樹脂と、上記(数2)で示されるビグアニド系樹脂とを10:0.2の重量比で含有している。この水性顔料分散体の粘度は5.8mPa・sであった。また、この水性顔料分散体は個数平均粒子径が0.153μmであった。
実施例1に於て、COSMOCIL CQを同量の水に代えた以外は同様になし、青色の水性顔料分散体を得た。この水性顔料分散体は、上記(数1)で示されるベタイン型アクリル系両性樹脂と上記(数2)で示されるビグアニド系樹脂とを1:0の重量比で含有している。この水性顔料分散体の粘度は3.5mPa・sであった。また、この水性顔料分散体は個数平均粒子径が0.262μmであった。
実施例2に於て、COSMOCIL CQを0.09部に減じ、その代わりに水0.18部を加えた以外は実施例2と同様になし、黒色の水性顔料分散体を得た。この水性顔料分散体は、上記(数1)で示されるベタイン型アクリル系両性樹脂と上記(数2)で示されるビグアニド系樹脂とを10:0.05の重量比で含有している。この水性顔料分散体の粘度は5.6mPa・sであった。また、この水性顔料分散体は個数平均粒子径が0.195μmであった。
実施例3に於て、水を68.29部に減じ、その代わりに、COSMOCIL CQを0.04部加えて合計で0.21部とした以外は実施例3と同様になし、赤色の水性顔料分散体を得た。この水性顔料分散体は、上記(数1)で示されるベタイン型アクリル系両性樹脂と上記(数2)で示されるビグアニド系樹脂とを10:0.25の重量比で含有している。この水性顔料分散体の粘度は5.9mPa・sであった。また、この水性顔料分散体は個数平均粒子径が0.160μmであった。
実施例1〜3および比較例1〜3で得られた顔料分散体10gを、フタ付きねじ口ガラス瓶(19×70mm、日電理化硝子(株)製)に入れ、50℃で10日経時後の個数平均粒子径を測定した。
各試験の結果を表1に示す。
本発明の顔料分散体を筆記具用インキ、スタンプ用インキ、インキジェット記録用インキ等にするために、表面張力を調整するための各種の界面活性剤、ペン先乾燥防止のための各種のグリコール類、グリコールエーテル類、増粘剤としての各種水溶性高分子、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン等の防腐防かび剤等を適宜選択して添加することが出来る。また、液状化粧料とするために、浸透剤としての各種界面活性剤、増粘剤としての各種水溶性高分子、顔料分散助剤としてのコラーゲン、コラーゲン加水分解物、邂逅剤としての尿素、パラオキシ安息香酸類やデヒドロ酢酸及びその塩さらにはフェノキシエタノール等の各種の防腐防かび剤等を適宜選択して添加することもできる。
ボールペン用インキ
実施例2の水性顔料分散体 99.3部
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.5部
プロクセルXL2(防黴剤、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、ICIジャパン(株)製) 0.2部
上記成分を2時間攪拌し、青色の水性顔料ボールペン用インキを得た。このボールペン用インキの粘度は1300mPa・s、分散した顔料の個数平均粒子径
が0.280μmであった。得られた水性顔料ボールペン用インキは、ハイブリッドK105(ぺんてる(株)製、ボール径0.5mm)からインキを抜き、インキ収容管とペン先を水で色がなくなるまで洗浄し、50℃で乾燥後、これに充填して水性顔料ボールペンとした。
ボールペン用インキ
実施例3の水性顔料分散体 99.3部
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.5部
プロクセルXL2(防黴剤、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、ICIジャパン(株)製) 0.2部
上記成分を2時間攪拌し、黒色の水性顔料ボールペン用インキを得た。このボールペン用インキの粘度は1350mPa・s、分散した顔料の個数平均粒子径が0.251μmであった。得られた水性顔料ボールペン用インキは、ハイブリッドK105(ぺんてる(株)製、ボール径0.5mm)からインキを抜き、インキ収容管とペン先を水で色がなくなるまで洗浄し、50℃で乾燥後、これに充填して水性顔料ボールペンとした。
マーカー用インキ
実施例2の水性顔料分散体 99.8部
プロクセルXL2(防黴剤、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、ICIジャパン(株)製) 0.2部
上記成分を1時間攪拌し、黒色の水性顔料マーカー用インキを得た。この水性顔料マーカー用インキの粘度は5.6mPa・s、分散した顔料の個数平均粒子径が0.190μmであった。得られた水性顔料マーカー用インキは、ぺんてるサインペン(S520、ぺんてる(株)製)からインキを抜き、中綿とペン先を水で色がなくなるまで洗浄し、50℃で乾燥後、これに充填して水性顔料マーカーとした。
マーカー用インキ
実施例3の水性顔料分散体 99.8部
プロクセルXL2(防黴剤、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、ICIジャパン(株)製) 0.2部
上記成分を1時間攪拌し、赤色の水性顔料マーカー用インキを得た。得られた水性顔料マーカー用インキは、サインペンからインキを抜き、中綿とペン先を水で色がなくなるまで洗浄し、50℃で乾燥後、これに充填して水性顔料マーカーとした。この水性顔料分散体の粘度は5.8mPa・sであった。また、この水性顔料分散体は個数平均粒子径が0.160μmであった。
液状化粧料
実施例1の水性顔料分散体 99.6部
メッキンスM(パラオキシ安息香酸メチルエステル、上野製薬(株)製) 0.4部
上記成分を1時間攪拌し、青色の液状化粧料を得た。得られた液状化粧料は、(株)伊勢半製リズィオートアイライナーから化粧料を抜いて、中綿とペン先を水で色がなくなるまで洗浄し、50℃で乾燥後、これに充填して化粧用アイライナーとした。この水性顔料分散体の粘度は3.5mPa・sであった。また、この水性顔料分散体は個数平均粒子径が0.230μmであった。
液状化粧料
実施例3の水性顔料分散体 97.5部
ペプタイドPA−100(ポリペプタイド、(株)ニッピ製) 2.0部
ニューサイドSC(デヒドロ酢酸ナトリウム、日本合成化学(株)製) 0.5部
上記成分を1時間攪拌し、黒色の液状化粧料を得た。得られた液状化粧料は、(株)伊勢半製リズィオートアイライナーから化粧料を抜いて、中綿とペン先を水で色がなくなるまで洗浄し、50℃で乾燥後、これに充填してアイライナーとした。この水性顔料分散体の粘度は5.0mPa・sであった。また、この水性顔料分散体は個数平均粒子径が0.192μmであった。
各試験の結果を表2に示す。
Claims (1)
- 下記一般式(数1)で示されるベタイン系アクリル樹脂と、下記一般式(数2)で示されるビグアニド系樹脂とを10:0.1〜10:0.2の重量比で含有する水性顔料分散体。
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