JP4952199B2 - 電気掃除機 - Google Patents

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Description

本発明は、電気掃除機に関するもので、特に、塵埃を捕集したフィルターを除塵する除塵構造に関するものである。
従来のこの種の電気掃除機として、図13、図14に示すように、吸引した塵埃を捕集する集塵室112と、その後方に集塵室から漏れる細塵を集塵するメインフィルター111と、そのメインフィルター111を加振することでメインフィルター111に付着した細塵を除塵する除塵子108と、コードの引き出しと連動して、除塵子108に回転駆動力を伝達させるためのクラッチ板121、クラッチ爪122を備え、コードの引き出しと連動してクラッチ板121を回転させ、クラッチ板121とかみ合うクラッチ爪122を回転させ、クラッチ爪122と除塵子108を連動させて除塵子108を回転させ、除塵子108がメインフィルター111を加振することで、メインフィルター111に付着した細塵を除塵する構成としていた(例えば、特許文献1参照)。
実公昭61−12926号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された電気掃除機の構成では、コードリール、電動送風機102等を内蔵した掃除機本体101と、メインフィルター111等を装着した集塵箱104を、尾錠103を介して結合したときに、クラッチ板121がクラッチ爪122に乗り上げ、クラッチ板121とクラッチ爪122とが衝突して上手く噛み合わず、摩耗の原因となり、また掃除機本体101と集塵箱104が、完全には結合できないという現象の原因ともなっていた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、除塵部と、除塵部を駆動させる駆動部との嵌合面が、掃除機本体と集塵箱の結合の際に、乗り上げたり、衝突したりすることを防止し、連結前に前記嵌合面を調整する必要もなく、フィルターの除塵を安定して行うことのできる電気掃除機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気掃除機は、電動送風機を収納する電動送風機室と、この電動送風機室に連通し且つ塵埃を集塵する集塵容器が着脱自在に装着される集塵容器収納室と、前記電動送風機室と集塵容器収納室を隔離する隔壁とを有する本体と、前記集塵容器に設けられ、集塵容器が前記集塵容器収納室に装着された状態で前記隔壁と対向して、吸引された含塵空気から塵埃を分離捕集するフィルターと、前記フィルターの前記隔壁側に設けられ、前記フィルターを除塵するスライド可動式の除塵部と、前記集塵容器が前記集塵容器収納室に装着された状態で前記隔壁側から前記除塵部を往復スライド駆動させる駆動部とを備え、前記駆動部は回転軸を有し回転運動を行い、前記駆動部にはこの回転運動に合わせて円運動を行う駆動突起部が設けられ、前記除塵部の前記隔壁と対向する面には、前記除塵部の往復スライド可動限界において前記駆動突起部の円運動の軌跡が接するように縦方向に位置をずらした2本のリブ部が設けられ、かつ前記除塵部の往復スライド可動限界において、前記駆動部の回転軸中心を前記2本のリブ部の内方に接する円の中心に設けることによって、前記円運動を行う駆動突起部が前記2本のリブ部の内方に各々当接して、前記除塵部を往復スライド運動させるように構成したもので、集塵容器を集塵容器収納室に装着した際、除塵部と、除塵部を駆動させる駆動部との嵌合面が、乗り上げたり、衝突したりすることを防止でき、装着前に前記嵌合面を調整する必要もなく、フィルターの除塵を安定して行うことのできる電気掃除機を提供できるものである。また、駆動部の動作を回転式としたことで、除塵部との連結が極めて容易となり、2本のリブ部と駆動突起部とが当接して、駆動部の回転運動を、除塵部のスライド運動に、確実に変換可能となるものである。
本発明の電気掃除機は、除塵部と、除塵部を駆動させる駆動部との嵌合面が、乗り上げたり、衝突したりすることがなく、フィルターの除塵を安定して行うことができ、使用勝手の良いものである。
第1の発明は、電動送風機を収納する電動送風機室と、この電動送風機室に連通し且つ塵埃を集塵する集塵容器が着脱自在に装着される集塵容器収納室と、前記電動送風機室と集塵容器収納室を隔離する隔壁とを有する本体と、前記集塵容器に設けられ、集塵容器が前記集塵容器収納室に装着された状態で前記隔壁と対向して、吸引された含塵空気から塵埃を分離捕集するフィルターと、前記フィルターの前記隔壁側に設けられ、前記フィルターを除塵するスライド可動式の除塵部と、前記集塵容器が前記集塵容器収納室に装着された状態で前記隔壁側から前記除塵部を往復スライド駆動させる駆動部とを備え、前記駆動部は回転軸を有し回転運動を行い、前記駆動部にはこの回転運動に合わせて円運動を行う駆動突起部が設けられ、前記除塵部の前記隔壁と対向する面には、前記除塵部の往復スライド可動限界において前記駆動突起部の円運動の軌跡が接するように縦方向に位置をずらした2本のリブ部が設けられ、かつ前記除塵部の往復スライド可動限界において、前記駆動部の回転軸中心を前記2本のリブ部の内方に接する円の中心に設けることによって、前記円運動を行う駆動突起部が前記2本のリブ部の内方に各々当接して、前記除塵部を往復スライド運動させるように構成したもので、集塵容器を集塵容器収納室に装着した際、除塵部と、除塵部を駆動させる駆動部との嵌合面が、乗り上げたり、衝突したりすることを防止でき、装着前に前記嵌合面を調整する必要もなく、フィルターの除塵を安定して行うことのできる、使用勝手の良い電気掃除機を提供できる。
また、駆動部の動作を回転式としたことで、除塵部との連結が極めて容易となり、2本のリブ部と駆動突起部とが当接して、駆動部の回転運動を、除塵部のスライド運動に、確実に変換可能となるものである。
また、除塵部の動作をスライド式としたことで、フィルター表面積を大きく取ることの出来るプリーツ状にすることができると共に、除塵部が加振するフィルターのプリーツの谷幅を略一定にすることができることから、フィルターに付着した細塵を、付着場所にかかわらず、安定して除塵することができる。
の発明は、第1の発明の駆動部の回転速度を略一定として、除塵部のスライド運動の速度を可変できるように設けたもので、付着した塵埃の量に合わせて除塵に最適な速度に設定することができる。また、除塵部のスライドの向きを逆転させる際に、除塵部の速度が減速するため、フィルターの端部に至った際に減速可能で、除塵手段が高速で可動する場合等、除塵部がフィルター端部から外れることを防止し、高い信頼性を得ることができる。
の発明は、第または第の発明の除塵部のスライド運動の速度が略一定となるように、駆動部の回転速度を可変させたもので、付着した塵埃が負荷になって除塵部の速度が落ち、加振し難くなったフィルターにおいても、除塵速度を一定に維持することで除塵性能を維持することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態における電気掃除機について、図1〜図2を用いて説明する。図1は、本実施の形態における電気掃除機の全体斜視図、図2は、同電気掃除機の側断面図である。
図1、2において、掃除機本体1は、後部に電動送風機2を内蔵した電動送風機室3が配され、前部に、着脱自在で塵埃を分離捕集する集塵容器4を収納する集塵容器収納部5が配され、後方下部の両側に1対の走行用の車輪6が回転自在に取付けられ、底面前部には、同じく走行用のキャスター7が取付けられている。掃除機本体1の前部には、ホース8の一端に設けた接続パイプ9が着脱自在に接続される吸気口10が設けられている。
ホース8の他端には、掃除の際に握ると共に掃除機本体1の運転を操作するための操作部11aを有する把手11を備えた先端パイプ12が設けられている。13は伸縮自在或いは継ぎ自在の延長管で、下流側端部が前記先端パイプ12に着脱自在に接続され、他端は、塵埃掻き上げ用の回転ブラシ14とその回転ブラシ14を回転駆動するモーター15を内蔵した吸込み具16に着脱自在に接続される。
17は、弾性材料から成形され掃除機本体1の前部から両側にかけて延設されたバンパーで、掃除機本体1の走行時に、掃除機本体1が家具、柱などに衝突してもそれらに傷を付けないようにするための物である。
18は、掃除機本体1を持ち運ぶ際に立てて使用する本体ハンドルで、掃除機本体1の重心を通る垂直線上に回動中心が位置するように掃除機本体1の上部に回動自在に取付けられている。
19は、集塵容器4の持ち運び用の容器ハンドルで、集塵容器4を持ち運ぶ時や、掃除機本体1の集塵容器収納部5から取り外す時に、握るものである。掃除機本体1の外郭は、後方に電動送風機2を収納する電動送風機室3を形成した下ボデー1aと上ボデー1bから構成されている。
電動送風機2の前部は、弾性体よりなるサポート前20で、後部は、同じく弾性材料からなるサポートウシロ21で、電動送風機室3内に支持されている。22は、電動送風機室3と集塵容器収納部5とを仕切る隔壁で、略中央に電動送風機2の吸入開口2aと連通する格子状の隔壁開口部23が設けられ、その隔壁開口部23は、集塵容器収納部5側から三次フィルター24で覆われている。25は、掃除機本体1に電源を供給する電源コードである。
掃除機本体1の吸入口10の後方には、集塵容器4を集塵容器収納部5に装着したときに、集塵容器4の前部に密着するパッキン29が設けられている。
次に、集塵容器4の構成について図3〜図9を用いて説明する。図3は同電気掃除機の集塵容器の一部欠載斜視図、図4は同集塵容器の断面図、図5は同電気掃除機のフィルターユニットの後方斜視図、図6は同フィルターユニットの後面図、図7は同フィルターユニットの弾き体の可動範囲図、図8は同集塵容器と集塵容器収納部の斜視図、図9は同フィルターユニットの弾き体と駆動部の略断面図である。
図において、集塵容器4は、集塵容器本体27と、集塵容器本体27の後方開口部に着脱自在に装着されるフィルターユニット28から構成されている。
集塵容器本体27の前部には、集塵容器4を掃除機本体1の集塵容器収納部5に装着した時に、掃除機本体1の吸入口10の後方に設けたパッキン29に気密に圧接し連通する
吸入口A30が設けられている。集塵容器本体27は、さらに、吸入口A30に直接連通すると共に粗塵を収納する粗塵室31と粗塵室31を通過した吸引風に含まれた細塵を捕集するフィルターユニット28から離脱した細塵を収納する細塵室32と、前記粗塵室31と細塵室32の下部開口39を覆うと共に後方端部が集塵容器本体27に回動自在に軸支された蓋体33を備えている。
蓋体33は、コイルバネ34により開成方向に付勢されており、通常は集塵容器本体27に設けた尾錠35で、その前部が閉じた状態に保持されており、容器ハンドル19の前部に設けた操作部36を押すと、それに連結された連結棒37を介して尾錠35を外方に移動し、蓋体33がコイルバネ34の付勢力で開くようになっている。なお、53は、バネ材で、操作部36を常時上方に付勢するためのものである。
粗塵室31は、吸気口A30と連通する粗塵室開口部31aを有する共に、その粗塵室開口部31a部分を除く全内周壁(4側壁)は、下部開口39に向かって次第に広がる傾斜面40を有する一次フィルターA42で形成されている。
又、粗塵室31の上部には、上下動自在の連結棒A41の下端に固着されると共に、一次フィルターB43を有した押出板44が配されている。この押出板44は、粗塵室31内に捕集された塵埃を押し出し、排出する排出手段となるものである。連結棒A41の上端には、略L字状のスライダー46の一端が固着されている。47は、連結棒A41を常時上方に、すなわち押出板44を常時上方に付勢する弾性部材からなるスライダーバネである。
フィルターユニット28は、図5〜図9に示すように、枠体48と、プリーツ折りされ、そのプリーツ目を縦方向にして枠体48に設けられた二次フィルター49と、横方向に摺動自在に設けられ除塵手段である弾き体28aとから構成されている。さらに、弾き体28aの二次フィルター49と対向する面には、プリーツ折りされた二次フィルター49の各山折り部49aに当接する突起59が設けられている。また、弾き体28aの隔壁22と対向する面には、左右の可動限界において後述する駆動突起部58の円運動の軌跡65が接するように縦方向に位置をずらした2本のリブ部53、54が設けられている。
ところで、図7に示す弾き体28aの左右の可動限界において、前記リブ53、54の内方に接する円の中心で、且つ縦方向でリブ部53、54の中心に、軸中心56を持つ駆動部55を、隔壁22側に設ける。駆動部55は、隔壁22の電動送風機室3側に小型電動機、ギア、制御回路からなる駆動源57によって駆動する。
また駆動部55の一部に、突起量を前記リブ部53、54の根元よりやや控えるものとし、且つ軸中心56を中心に円運動する際にリブ部53、54の内面に当接するものとした、駆動突起部58が設けられている。
上記構成により、駆動突起部58を回転させると、当接するリブ部53、54を介して弾き体28aが左右に往復移動すると共に、その間に、弾き体28aに設けた突起59が、二次フィルター49の山折り部49aを弾き、その時に振動やショックで、二次フィルター49の裏面(粗塵室31側の面)に付着した細塵がふるい落とされ、細塵室32に溜まると共に、二次フィルター49の濾過性能が復活する。また、駆動突起部58を一定の速度で回転させると、弾き体28aの速度は変化し、フィルター49の端部でスライドの向きが逆転するようにしておけば、フィルター49の端部に近づくほど、弾き体28aのスライド動作の速度が下がり、結果、除塵部が高速でスライド動作する場合、オーバースピードでフィルター端部から外れることを防ぎ、高い信頼性を得ることができる。
尚、上記スライドの向きが逆転する近辺で、スライド動作の速度が下がることについては、以下のことからも明らかである。
すなわち、図11に示すように、例えば、駆動突起部58がA点からB点に向かってリブ部53と嵌合してリブ部53をスライドさせて、単位時間あたり角度θ回転する場合の横方向のスライド量L1は、駆動突起部58の円運動の半径をRとすると、L1=R*(sinθ)となる。
また同様に、駆動突起部58のリブ部53との嵌合が外れるD点直前の、C点からD点に向かってリブ部53をスライドさせる際の、単位時間あたり角度θ回転する場合の横方向のスライド量L2は、L2=R−R*(cosθ)となる。
従って単位時間あたりにスライドして進むスライド方向の移動距離であるL1とL2とを比較すると、その差Lは
L=L1−L2=R*(sinθ)−(R−R*(cosθ))=R*(sinθ+cosθ)−R=R*(sinθ+cosθ−1)=R*((sinθ+cosθ)−(sinθ+cosθ))=R*(sinθ)(1−sinθ)+R*(cosθ)(1−cosθ)
ここで1−sinθ≧0、1−cosθ≧0のため、L=L1−L2≧0となり、駆動突起部58とリブ部53との嵌合が外れる直前、直後のスライド方向の移動速度が相対的に小さいことが判る。
尚、図12(a)は、駆動突起部58とリブ部53との嵌合が外れる直前の状態を表すイメージ図であり、図12(b)は、駆動突起部58とリブ部54との嵌合が外れる直前の状態を表すイメージ図である。
また、フィルターユニット28の枠体48の下流側端部には全周に渡ってリップ51が、一体又は一体的に形成され集塵容器4を集塵容器収納部5に装着した時に、そのリップ51が掃除機本体1の隔壁22の集塵容器収納部5側の面に圧接され、電動送風機2の運転時に外気が吸引されないようになっている。
フィルターユニット28の前面52は、フィルターユニット28を集塵容器本体27に装着した時に、粗塵室31の後方開口部31bを気密に覆うようになっている。
次に、図10を用いて、本実施の形態における電気掃除機の回路について、説明する。
図10において、60は、電源コード25が壁のコンセント(図示せず)に接続されて、掃除機本体1に通電されたかどうかを検知する通電検知手段で、61は、前記通電検知手段60からの信号を受けて、駆動突起部58を回駆動する駆動源57を駆動、速度制御する駆動回路である。
64は、使用者によって操作部11aより入力された操作情報、例えば、電動送風機2の自動運転、吸込み具16に内蔵されたモーター15の運転などの操作情報に基づき、電動送風機2、モーター15を制御、駆動する制御手段である。
上記のように構成された本実施の形態における電気掃除機の動作、作用は以下の通りである。
電気掃除機の使用開始に当たり、使用者が、掃除機本体1より電源コード25を引き出して、その電源プラグ25aを室内の壁に設けたコンセントに差すと、通電検知手段60
が、掃除機本体1に通電されたことを検知し、駆動回路61に信号が送られ、信号を受けた駆動回路61が、駆動突起部58を回駆動する駆動源57を一定速度で駆動する。そして、駆動突起部58が回転することによって、リブ53、54を介して、弾き体28aが左右に往復移動して、二次フィルター49の山折り部49aを弾いて、二次フィルター49の裏面に付着した細塵をふるい落とす動作が、あらかじめ設定した時間内で行なわれる。
そして、操作部11aを操作して、電気掃除機の運転を開始すると、電動送風機2による吸引力が、三次フィルター24、二次フィルター49、一次フィルターA42および一次フィルターB43、粗塵室31、ホース8、延長管13を経て吸込み具16に至る。そして、吸込み具16から吸引された塵埃を含んだ空気が、掃除機本体1の吸入口10を通って集塵容器本体27の吸入口A30から真っ直ぐ粗塵室31に入り、一次フィルターA42及び一次フィルターB43に当たりそこで塵埃が捕集され、堆積していく。一次フィルターA42および一次フィルターB43を通過した空気に含まれる微細塵は、二次フィルター49で捕捉される。
本実施の形態では、さらに、把手11に設けた操作部11aを操作して、電気掃除機の運転を停止すると、それを通電検知手段60が検知して、二次フィルター49の弾き体28aによる細塵のふるい落とし動作と同じ動作を、あらかじめ設定した時間内もしくは回数内で行うようにしている。
次に、集塵容器4内に堆積した粗塵埃及び、二次フィルター49から振る落とされた細塵の廃棄について説明する。
集塵容器4を集塵容器収納部5から取り外す時は、容器ハンドル19を握って集塵容器4を上方に持上げるだけで良い。そして、集塵容器4をごみ箱などの上に持っていって、操作部36を押すと、連結棒37が下がって、尾錠35が外方に移動して、蓋体33と尾錠35との係止が解除され、蓋体33がコイルバネ34の付勢力で開成し、粗塵室31内の塵埃並びに、細塵室32に堆積した細塵がごみ箱内に落下する。
以上のように、本実施の形態によれば、駆動源57によって駆動突起部58を回転させると、当接するリブ53、54を介して弾き体28aが左右に往復移動すると共に、その間に、弾き体28aに設けた突起59が、二次フィルター49の山折り部49aを弾き、その時に振動やショックで、二次フィルター49の裏面(粗塵室31側の面)に付着した細塵がふるい落とされ、細塵室32に溜まると共に、二次フィルター49の濾過性能が復活するようになっている。また、駆動突起部58を回駆動する駆動源57を一定速度で駆動することで、弾き体28aの速度は変化し、フィルター49の端部に近づくほどに下がり、結果、除塵手段が高速で可動する場合、オーバースピードでフィルター端部から外れることを防ぎ、高い信頼性を有する電気掃除機を提供することができる。
また、駆動回路61によって、弾き体28aの速度を一定に維持、制御することで、付着した塵埃が負荷になって除塵手段の速度が落ち、加振しにくくなったフィルターにおいても、除塵速度を一定に維持することで除塵性能を維持することができる。
また、駆動回路61によって、弾き体28aの速度を不規則に可変するように制御することで、隔壁22の吸気口近傍などの、付着塵埃量の多い部分は速度を上げ、少ない部分は速度を下げることで、効率的な除塵を行うことができる。
以上のように、本発明にかかる電気掃除機は、除塵部と、除塵部を駆動させる駆動部と
の嵌合面が、乗り上げたり衝突したりすることがなく、フィルターの除塵を安定して行うことができ、使用勝手が良く、家庭用、業務用、店舗用の各種電気掃除機に幅広く適用できる。
本発明の実施の形態1における電気掃除機の全体斜視図 同電気掃除機の側断面図 同電気掃除機の集塵容器の一部欠載斜視図 同集塵容器の断面図 同電気掃除機のフィルターユニットの後方斜視図 同フィルターユニットの後面図 同フィルターユニットの弾き体の可動範囲図 同集塵容器と集塵容器収納部の斜視図 同フィルターユニットの弾き体と駆動部の略断面図 同電気掃除機の電気回路図 同、電気掃除機の駆動突起部のスライド方向の単位時間あたりの移動距離を表すイメージ図 (a)同、電気掃除機の駆動突起部と一方のリブ部との嵌合が外れる直前の状態を表すイメージ図(b)同、電気掃除機の駆動突起部と他方のリブ部との嵌合が外れる直前の状態を表すイメージ図 従来の電気掃除機の一部欠載要部断面図 従来の電気掃除機のクラッチ連結まわりを示す要部斜視図
1 掃除機本体(本体)
2 電動送風機
4 集塵容器
5 集塵容器収納部
22 隔壁
27 集塵容器本体
28a 弾き体(除塵部)
49 二次フィルター(フィルター)
53、54 リブ部
55 駆動部
58 駆動突起部

Claims (3)

  1. 電動送風機を収納する電動送風機室と、この電動送風機室に連通し且つ塵埃を集塵する集塵容器が着脱自在に装着される集塵容器収納室と、前記電動送風機室と集塵容器収納室を隔離する隔壁とを有する本体と、前記集塵容器に設けられ、集塵容器が前記集塵容器収納室に装着された状態で前記隔壁と対向して、吸引された含塵空気から塵埃を分離捕集するフィルターと、前記フィルターの前記隔壁側に設けられ、前記フィルターを除塵するスライド可動式の除塵部と、前記集塵容器が前記集塵容器収納室に装着された状態で前記隔壁側から前記除塵部を往復スライド駆動させる駆動部とを備え、前記駆動部は回転軸を有し回転運動を行い、前記駆動部にはこの回転運動に合わせて円運動を行う駆動突起部が設けられ、前記除塵部の前記隔壁と対向する面には、前記除塵部の往復スライド可動限界において前記駆動突起部の円運動の軌跡が接するように縦方向に位置をずらした2本のリブ部が設けられ、かつ前記除塵部の往復スライド可動限界において、前記駆動部の回転軸中心を前記2本のリブ部の内方に接する円の中心に設けることによって、前記円運動を行う駆動突起部が前記2本のリブ部の内方に各々当接して、前記除塵部を往復スライド運動させるように構成した電気掃除機。
  2. 駆動部の回転速度を略一定として、除塵部のスライド運動の速度を可変させた請求項に記載の電気掃除機。
  3. 除塵部のスライド運動の速度が略一定となるように、駆動部の回転速度を可変させた請求項1または2に記載の電気掃除機。
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