JP4951861B2 - 不揮発性メモリデバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、チャネルが形成される半導体領域とゲート電極との間の複数の絶縁膜に窒化膜を含み、当該窒化膜と他の絶縁膜との界面付近および窒化膜のバルク層に対し、その局部の電荷トラップに高エネルギー電荷を注入することによりデータを記憶するMONOS(Metal-Oxide-Nitride-Oxide Semiconductor)型等のメモリトランジスタを備える不揮発性メモリデバイスと、その製造方法とに関する。
高エネルギー電荷を、いわゆるCHE(Channel Hot Electron)注入方式によって離散的なトラップの一部に注入できることに着目して、窒化膜のソース側とドレイン側に独立に2値情報を書き込むことにより1メモリセルあたり2ビットを記録可能な技術が知られている(たとえば非特許文献1参照)。
非特許文献1の記載によれば、ソースとドレイン間の電圧印加方向を入れ換えて2ビット情報をCHE注入により書き込み、読み出し時には、書き込み時と逆方向に所定電圧をソースとドレイン間に印加する、いわゆる“リバースリード”方法によって、書き込み時間が短く保持電荷量が少ない場合でも2ビット情報を確実に読み出すことを可能としている。また、消去はホットホール注入によって行っている。
この技術によって、書き込み時間の高速化とビットコストの低減が可能である。
一方、メモリトランジスタに電荷を注入してデータを記憶させる不揮発性メモリにおいて、高温長時間保持後に最低でもビットデータの識別が可能な閾値電圧差(ウインドウ幅)を確保する必要があり、その電荷保持特性の向上が重要である。電荷保持特性の向上のためには、初期閾値電圧差を大きくすることと、高温長時間保持時に閾値電圧が変動しにくいことが要求される。
また同時に、書き込みおよび消去の高速化、低電圧化、書き換えを繰り返しても特性が変化しないこと(エンデュランス特性の向上)等も要求される。
"Extended Abstract of the 1999 International Conference on Solid State Devices and Materials,Tokyo,1999,pp.522-523"
上記非特許文献1に記載のメモリトランジスタは、最大電圧が9Vであることから低電圧化が不十分である。
近年の低電圧化にともなって初期閾値電圧差を大きくすることに限界があり、必要なデータ保持特性(data retention characteristic)を維持するには、高温長時間保持によって閾値電圧が変動しないようにすることが重要となっている。
ところが、非特許文献1のCHE注入タイプのMONOS型不揮発性メモリなど、高エネルギー電荷を窒化膜の局部に注入する不揮発性メモリにおいて、窒化膜のドレイン端付近に局所的に分布している保持電荷が、高温長時間保持後に、電荷がトラップされていない領域に向けて拡散し、その結果として閾値電圧が低下し、データ保持特性が低下してしまうという問題がある。そのため、データ書き込みの有無に対応して初期閾値電圧差を予め大きくしなければならず、これが高エネルギー電荷を局部に注入するタイプの不揮発性メモリにおいて低電圧化を妨げる要因となっている。
本発明が解決しようとする課題は、高エネルギー電荷を窒化膜の局部に注入することによりデータを記憶する不揮発性メモリにおいて、保持電荷の再分布によるデータ保持特性の低下が生じ、そのため初期閾値電圧差を予め大きくしなければならず、これが低電圧化を妨げる要因となっていることである。
本発明に係る不揮発性メモリデバイスの製造方法は、半導体基板に形成されている2つのソース・ドレイン領域と、当該2つのソース・ドレイン領域間でチャネルが形成される半導体領域とゲート電極との間に積層され内部に電荷を保持する窒化膜を含む複数の絶縁膜と、をメモリトランジスタごとに備え、一方または双方の前記ソース・ドレイン領域側で前記窒化膜の局部に高エネルギー電荷を注入することにより前記メモリトランジスタのデータ記憶状態を変化させる不揮発性メモリデバイスの製造方法であって、前記窒化膜の膜特性として、波長240nmの紫外領域での複素屈折率の虚数部である消光係数が0.001以上で0.10以下、または、波長230nmの紫外領域での前記消光係数が0.001以上で0.14以下となる、ジクロルシラン(DCS)とアンモニアのガス混合比を用いた化学的気相堆積を行うことで、Si−Hボンド密度が1×10 21 cm −3 以下の前記窒化膜を形成する。
本発明では、好適に、前記高エネルギー電荷の注入のために、その最大電圧が6V以下、前記ゲート電極に印加するゲート電圧が前記2つのソース・ドレイン領域間に印加するドレイン電圧以下、前記データを規定する2つの閾値電圧の低い方の閾値電圧と前記ゲート電圧との電圧差が前記ドレイン電圧以下、という3つの電圧条件の何れかを満足するように、前記ゲート電圧および前記ドレイン電圧を含む複数の電圧を前記メモリトランジスタに供給する電圧供給回路を有する。
一般に、低電圧動作を前提とすると、たとえば電子を注入する場合の窒化膜内における電荷注入位置の制御が困難になる。また、ホールを注入して電子を電気的に中和しようとする場合、電子の分布が熱拡散等により変化すると上記中和が不十分となり、電子とホールが混在した状態でデータが保持されやすくなる。この場合、ホール注入動作で予定していた閾値電圧の低下が得られないだけでなく、その後に高温で長時間保持が行われた場合に、電子およびホールの熱拡散により閾値電圧が変動(低下)する可能性が高い。
本発明においては、注入された電荷が高温で長時間保持されたときに、Si−Hボンド密度が上記のように規定されていることによって窒化膜内の保持電荷が容易に拡散しにくくなる。したがって、保持電荷(たとえば電子)と逆極性の電荷(たとえばホール)の注入によるデータの書き込みまたは消去が確実に行え、また、その後に高温で長時間の保持させた場合でも、電子とホールとの中和による閾値電圧の変化(低下)がない。
とくに、電荷注入時のゲート電圧をVg、ドレイン電圧をVd、データ記憶状態を規定する2つの閾値電圧のうち、より低い方の閾値電圧をVthlにより表記すると、電圧供給回路からメモリトランジスタに供給される複数の電圧において、その最大電圧が6V以下、Vg≦Vd、Vg−Vthl≦Vdの何れかの関係が満たされる場合、インパクトイオン化が生じやすく、より高効率に電荷の注入が可能である。ただしインパクトイオン化率が高いと、電子のほかにホールも注入されやすくなるが、このとき上記のようにSi−Hボンド密度が上記のように規定されていると高温保持によって閾値電圧が変化しない。
Si−Hボンド密度に関係し、より直接的に測定が可能なパラメータとして、窒化膜の紫外領域での消光係数を用いている。この場合においても、電圧供給回路から供給される複数の電圧に関し、その最大電圧が6V以下、Vg≦Vd、Vg−Vthl≦Vdの何れかの関係が満たされることが望ましい。これらの条件下の注入では、電子のほかにホールも注入されやすくなり、これら注入された電荷が高温長時間保持されたときに窒化膜の紫外領域での消光係数が上記のように規定されていることによって、当該電荷が容易に拡散しにくくなる。そのため、メモリトランジスタにおいて、データの書き込みまたは消去が確実に行え、また、電子とホールとの中和による閾値電圧の低下がない。
また、光学的バンドギャップに相関があるパラメータとして、窒化膜を構成する物質の発光スペクトルのピーク波長を用いることができる。つまり、本発明では、好適に、前記窒化膜は、その発光スペクトルのピーク波長が500nm以下である。あるいは、前記窒化膜は、その発光スペクトルのピークエネルギーが2.5eV以上である。
本発明に係る不揮発性メモリデバイスの製造方法は、半導体基板に形成されている2つのソース・ドレイン領域と、当該2つのソース・ドレイン領域間でチャネルが形成される半導体領域とゲート電極との間に積層され内部に電荷を保持する窒化膜を含む複数の絶縁膜と、をメモリトランジスタごとに備える不揮発性メモリデバイスの製造に際し、前記窒化膜の消光係数、光学的バンドギャップ、または、発光スペクトルのピーク波長を測定するステップと、測定した前記消光係数の値、前記光学的バンドギャップの値、または、前記発光スペクトルのピーク波長から作製条件を特定するステップと、特定した作製条件を用いて前記窒化膜を成膜するステップと、を含む。
前記消光係数の値から前記作製条件を求めるときの当該消光係数の値の規格を、波長240nmの紫外領域での複素屈折率の虚数部である消光係数が0.001以上で0.10以下、または、波長230nmの紫外領域での前記消光係数が0.001以上で0.14以下とするとよい。
前記光学的バンドギャップから前記作製条件を決めるときの当該光学的バンドギャップの規格を5.15eV以上とするとよい。
前記発光スペクトルのピーク波長から前記作製条件を決めるときの当該スペクトルのピーク波長の規格を500nm以下とするとよい。
本発明に係る不揮発性メモリデバイスによれば、窒化膜中のSi−Hボンドの密度の上限を規定して電荷トラップ密度(あるいは、窒化膜の紫外領域での消光係数)を規定していることから、高温長時間保持後もメモリトランジスタの閾値電圧が大幅に変動しない結果、データ保持特性が良く、その分、初期閾値電圧差を小さくできることから低電圧化が図りやすいという利点がある。
本発明に係る他の不揮発性メモリデバイスによれば、窒化膜中の光学的バンドギャップの下限(または、窒化膜の発光スペクトルにおいて、そのピーク波長の上限あるいはピークエネルギーの下限)を規定していることから、高温長時間保持後もメモリトランジスタの閾値電圧が大幅に変動しない結果、データ保持特性が良く、その分、初期閾値電圧差を小さくできることから低電圧化が図りやすいという利点がある。
本発明に係る不揮発性メモリデバイスの製造方法によれば、Si−Hボンド密度を求めるよりも測定が簡単な複素屈折率の虚数部である消光係数の測定を用いることから、窒化膜中のSi−Hボンド密度を所定範囲内にするための作成条件の特定が精度よく行えるという利点がある。
本発明に係る不揮発性メモリデバイスの他の製造方法によれば、光学的バンドギャップ測定または発光スペクトルのピーク波長測定を用いることから、窒化膜中の膜質を所定範囲内にするための作成条件の特定が精度よく行えるという利点がある。
以下、本発明の実施形態について、Nチャネル型のメモリトランジスタを有する場合を例に図面を参照しながら説明する。なお、Pチャネル型のメモリトランジスタを有する場合は、不純物領域の導電型を逆にし、幾つかの印加電圧の極性を反転して動作させることによって以下の説明が類推適用できる。
[第1の実施の形態]
図1に、不揮発性メモリデバイスの概略構成を示す。
図1に図解した不揮発性メモリデバイスは、マトリックス状に配置されたメモリトランジスタを有するメモリセルアレイ(MCA)1と、メモリセルアレイ1の動作を制御するメモリ周辺回路とからなる。
メモリ周辺回路は、カラムバッファ2a、ロウバッファ2b、プリロウデコーダ(PR.DEC)3、メインロウデコーダ(MR.DEC)4、カラムデコーダ(C.DEC)5、入出力回路(I/O)6、カラム選択ゲートアレイ(C.SEL)7、および、ウェル充放電回路(W.C/DC)8を有する。なお、ウェルバイアスを行わない場合、ウェル充放電回路8は省略可能である。メモリ周辺回路は、とくに図解していないが、必要に応じて電源電圧を若干昇圧して、当該昇圧後の電圧をメインロウデコーダ4またはウェル充放電回路8に供給する電源回路、および、これらの各部を制御する制御回路を含む。このメモリ周辺回路は、本発明における「電圧供給回路」の機能を有する。
本実施の形態において、このようなメモリ周辺回路からメモリセルアレイ1に供給される電源電圧が単一電源電圧で、その最大値が6V以下、さらに望ましくは5V以下となっている。これは、後述するようにメモリトランジスタのデータ保持特性の改善によって低電圧化が可能となっているからである。したがってメモリ周辺回路のトランジスタは、その耐圧が5〜6V程度の仕様となっており、これは通常のロジック回路の、たとえば入出力段のトランジスタの耐圧と同程度である。つまり、図1に示す構成をロジック回路と同一集積回路に混載する場合、高耐圧トランジスタを含まないことからプロセスの共通性を極めて高いものとすることができる。
なお、メモリ周辺回路の各部の基本動作は通常の不揮発性メモリデバイスと同じであることから、ここでの説明を省略する。
図2に、MONOS型メモリトランジスタの断面図を示す。
図2に示すメモリトランジスタ1において、P型半導体からなる半導体基板またはウェルの一部が、チャネルが形成される半導体領域、すなわち活性領域11Aである。ここで活性領域11Aの形態は、P型半導体基板の一部、半導体基板に必要に応じて他のウェルを介して形成されているP型ウェル、あるいは、基板に支持されているP型半導体層(たとえばSOI(Silicon-On-Insulator)層)などがある。
活性領域11Aの表面に、第1酸化膜12A、電荷保持層としての窒化膜12B、および、第2酸化膜12Cからなる積層絶縁膜12が形成され、その上にゲート電極13が形成されている。なお、通常、第1酸化膜12Aをボトム酸化膜、第2酸化膜12Cをトップ酸化膜と称する。
窒化膜12Bは、第1および第2酸化膜12A,12Cより電荷トラップ密度が高い材料からなり、電荷注入時に電荷保持層として機能する。なお、厳密には第1および第2酸化膜12A,12Cにも電荷が捕獲される場合があるが、その絶対量が窒化膜12Bに比べ極めて少ないことから窒化膜12Bを電荷保持層と称している。
第1および第2酸化膜12A,12Cは、活性領域11Aあるいはゲート電極13から窒化膜12Bを電気的に分離し、電荷保持時に窒化膜12B中に電荷を閉じ込める役割を果す。第1および第2酸化膜12A,12Cは、窒化膜12Bに対し十分な電荷トラップ密度差を有し電位障壁として機能するならば他の膜、たとえば酸化窒化(oxynitride)膜などにより置き換え可能である。
ゲート電極13に一部重なる2つのN型のLDD(lightly doped drain)領域14Sおよび14Dが、互いに離れた活性領域11Aの位置に形成されている。また、ドレイン側のLLD領域14Dの端部付近からソース側に張り出してP型不純物領域からなるポケット領域15が形成されている。ポケット領域15は斜めイオン注入などによりP型不純物を注入することにより形成される。このときのイオン注入ドーズを最適化して、最終的にポケット領域15のP型不純物濃度が、活性領域11AのP型不純物濃度より必要なだけ高くなるように調整される。このようなポケット領域15が存在すると、ドレイン側のLDD領域14Dの端部でP型不純物濃度が局所的に高くなることから、動作電圧印加時に、その部分での空乏層の伸びが抑えられ、その結果として横方向電界の集中性が高まる。
このことは電荷注入効率の向上に寄与するためポケット領域15の形成は望ましいことであるが、本発明ではポケット領域15を設けることが必須の要件ではないことから、その省略も可能である。なお、本実施の形態のように6V以下の動作電圧のMONOSトランジスタでは、ポケット領域16の濃度が、従来のチャネルホットエレクトロン(CHE)注入型のMONOSトランジスタより高いことも一つの特徴となっている。
ゲート電極13の両側壁に、絶縁体からなるスペーサ16Sおよび16Dが形成されている。スペーサ16Sにより位置が規定される活性領域11Aの表面側部分に、N型不純物領域からなるソース領域17Sが形成され、同様に、スペーサ16Dにより位置が規定される活性領域11Aの表面側部分に、N型不純物領域からなるドレイン領域17Dが形成されている。
ソース領域17Sおよびドレイン領域17Dは、N型不純物を比較的高濃度にイオン注入することにより形成される。このときスペーサ16S,16Dおよびゲート電極13が自己整合マスクとして機能し、ソース領域17Sおよびドレイン領域17Dの位置が決まる。また、LDD領域14Sおよび14Dは、スペーサ16S,16Dを形成するまえにN型不純物をイオン注入することにより形成され、その濃度は通常、ソース領域17Sやドレイン領域17Dより低く設定される。さらに、LDD領域14Sおよび14Dの各パターンは、それぞれゲート電極13のパターン端部と重なっている。これは、正孔を注入する場合、ゲートの電界がドレインに及びやすくして、低いドレイン電圧で正孔の発生を可能にするためである。
なお、ゲートの電界がドレインに及びやすくするために、LDD領域14Dはドレイン領域17Dからゲート電極端部の直下に張り出していればよく、その意味では、濃度の大小関係を示唆しない「エクステンション領域」と称してもよい。この場合、エクステンション領域のN型不純物濃度がドレイン領域17DのN型不純物濃度より低い必要は必ずしもない。
これらソース領域17S、ドレイン領域17D、ゲート電極13および活性領域11Aのそれぞれは、不図示のコンタクト部および配線を介して、それぞれの動作に適した電圧Vs(ソース電圧),Vd(ドレイン電圧),Vg(ゲート電圧),および必要に応じてVb(バックバイアス電圧)が印加可能となっている。
このような構造のメモリトランジスタ10が行列状に多数配置されて、当該不揮発性メモリデバイスのメモリセルアレイ(MCA)1(図1参照)が構成されている。
各メモリトランジスタ10において、電荷保持層としての窒化膜12Bは、第2酸化膜12Cとの界面付近でとくに電荷トラップ密度が高い。その界面付近の電荷トラップ、あるいは、窒化膜12Bのバルク層の電荷トラップに電子を注入して捕獲させた状態と、捕獲されている電子を消去した状態とでは、当該メモリトランジスタ10の閾値電圧が変化する。このため、その閾値電圧の変化をデータの2値状態に対応させて、当該メモリトランジスタ10にデータの記憶が可能である。ただし、閾値電圧の相対的変化が検出できれば2値または多値の記憶データの読み出しは可能であることから、どのような状態を書き込み状態とし、どのような状態を消去状態とするかは定義上の問題である。
つぎに、メモリセルアレイの構造例と、メモリトランジスタの動作例を説明する。
図3は、書き込み時と消去時の動作を説明するための図、図4は、この動作時のバイアス設定例を示すメモリセルアレイの一部の等価回路図である。図5は、図4に示す等価回路図に対応したメモリセルアレイ領域の概略的な平面図である。なお、図4に示すアレイ構成はメモリセルアレイ(MCA)1の構成を限定するものでなく、基本的には、どのようなアレイ構成でも本発明が適用可能であることに注意を要する。
最初に、メモリセルアレイの構成例を図4および図5を参照して述べる。
図4に示すメモリセルアレイの例において、メモリセルとして機能するメモリトランジスタM11〜M24が行列状に配置され、これらトランジスタ間がワード線、ビット線および分離されたソース線によって配線されている。
列(COLUMN)方向に配置されたメモリトランジスタM11、M12、M13およびM14の各ドレインがビット線BL1に接続され、各ソースがソース線SL1に接続されている。列方向に配置されたメモリトランジスタM21、M22、M23およびM24の各ドレインがビット線BL2に接続され、各ソースがソース線SL2に接続されている。
行(ROW)方向に隣接するメモリトランジスタM11およびM21の各ゲートがワード線WL1に接続されている。同様に、行方向に隣接するメモリトランジスタM12およびM22の各ゲートがワード線WL2に接続され、行方向に隣接するメモリトランジスタM13およびM23の各ゲートがワード線WL3に接続され、行方向に隣接するメモリトランジスタM14およびM24の各ゲートがワード線WL4に接続されている。
メモリセルアレイ全体では、図4に図解したセル配置およびセル間接続が繰り返されている。
図5において、隣接する2本のワード線の間でワード線に沿って自己整合コンタクト部(不図示)が開口され、ソース領域Sまたはドレイン領域Dに一部重なるように、自己整合コンタクト部内に導電性材料が互い違いに埋め込まれ、これによりビットコンタクト・プラグBCおよびソースコンタクト・プラグSCが形成されている。ビットコンタクト・プラグBCは、ドレイン領域Dに対し行(ROW)方向の一方端部に重なっている。ソースコンタクト・プラグSCは、ソース領域Sに対し行方向の他方端部に重なっている。その結果、ビットコンタクト・プラグBCとソースコンタクト・プラグSCは、図5に示すように、互い違いに形成されている。
図示しない絶縁膜でコンタクト周囲の凹部が埋め込まれている。この絶縁膜上を、ビットコンタクト・プラグBC上に接触するビット線BL1,BL2,…と、ソースコンタクト・プラグSC上に接触するソース線SLが交互に形成されている。ビット線とソース線は、列(COLUMN)方向に長い平行ラインの形状を有している。
微細NOR型セルアレイは、ビット線またはソース線に対するコンタクト形成が、自己整合コンタクト部の形成と、ビットコンタクト・プラグBCおよびソースコンタクト・プラグSCの形成により達成される。
自己整合コンタクト部の形成工程において、ワード線となる導電層上にオフセット絶縁層を形成し、これらをワード線のパターンに一括してエッチングし、その後、絶縁膜の形成と全面エッチング(エッチバック)を行う。これによりサイドウォール絶縁層がワード線とオフセット絶縁層との幅方向両側に形成され、ワード線間に自己整合コンタクト部が形成される。この自己整合コンタクト部の形成によって、ワード線の周囲が絶縁膜で覆われ、自己整合コンタクト部でソース領域Sまたはドレイン領域Dの表出面が均一に形成される。
ビットコンタクト・プラグBCおよびソースコンタクト・プラグSCの形成は、自己整合コンタクト部内を導電層で埋め込み、それを所定の間隔で分離することにより行う。これによりソース領域Sの表出面に接触するビットコンタクト・プラグBCと、ドレイン領域Dの表出面に接触するソースコンタクト。プラグSCが同時に形成される。
このアレイ構成において、各プラグの接触面は、その列(COLUMN)方向のサイズが自己整合コンタクト部の幅により決められ、コンタクト面積のバラツキが小さい。ビットコンタクト・プラグBCまたはソースコンタクト・プラグSCと、ワード線との絶縁分離が容易である。ビットコンタクト・プラグBCとソースコンタクト・プラグSC、ビット線とソース線は、それぞれ同一階層の導電層をパターンニングして形成される。このため、配線構造が極めて簡素であり、工程数も少なく、製造コストを低く抑えるのに有利な構造となっている。
また、個々のメモリトランジスタにおいて、ビットコンタクト・プラグBCとソースコンタクト・プラグSCを、それぞれビット線または分離されたソース線に直接接続した構造になっていることから、寄生抵抗が少なく、読み出し電流を大きくでき、高速読み出しが可能である。
つぎに、メモリトランジスタの動作例を説明する。
本例では、高エネルギー電荷を局部的に注入することによりデータ書き込みを行うものとし、ここではホットエレクトロン(HE)注入を用いる場合を例示する。なお、他の高エネルギー電荷の注入方法としては、チャネルホットエレクトロン(CHE)、インパクトイオン化によるドレインアバランシェ現象を用いるHE注入方法、バンド間(band-to-band)のトンネリング現象を用いるHE注入方法の採用も可能である。また、消去方法も図3に限定されず、FNトンネリングによって電荷を引き抜く方法も採用可能である。
HE注入による書き込みの場合、図4に破線により囲まれた書き込み対象のメモリトランジスタM13に対し、図3(A)および図4に示すように、基板電位Vbを基準にして、ソース線SL1を介してソース領域17Sに0V、ビット線BL1を介してドレイン領域17Dにドレイン電圧Vd(+)、たとえば4.5Vを印加し、ワード線WL3に正のプログラム電圧Vpp(図3(A)においてはVg(+)と表示)、たとえば5Vを印加する。図4に示す他のソース線SL2、他のビット線BL2、他のワード線WL1,WL2およびWL4は0Vで保持する。
このバイアス条件下、図3(A)に示すようにソース領域17S側から供給された電子が、形成されたチャネルCH内で加速され高エネルギー電荷(この場合、ホットエレクトロンHE)となり、その一部がドレイン側で積層絶縁膜12の窒化膜12Bを中心とした領域に捕獲され、局所的に格納(storage)される。一旦格納された電子は、電荷トラップ密度が過度に高くない場合は、多少の熱処理を経ても移動できず、注入直後の分布プロファイルを維持できる。これにより電子の格納範囲が局部に限定でき、1ビットのデータ記録が達成される。
さらに、ソースとドレインの電圧関係を逆転させて再度HE注入を行うと、今度は、図3(A)におけるソース領域17Sおよびエクステンション領域14Sがドレインとして機能し、窒化膜12Bの反対側の局部に別の1ビットのデータが記憶される。
図4に示す他のメモリセルに対しても同様な方法で、それぞれ2ビットのデータを記憶させる。
この2値データの読み出し時をワード線単位で行う場合、基板電位Vbを基準としてビット線BL1とBL2に0V、ソース線SL1とSL2に、たとえば0.5〜1.0Vのドレイン電圧を印加し、ワード線WL3に、たとえば3Vのゲート電圧を印加する。メモリトランジスタは、主にソース側に格納された電荷の有無に応じて閾値電圧が変化する。したがって、図3(A)に示すドレイン領域17D側の電荷の有無またはその格納された電荷量に応じてチャネルCHに読み出し電流が流れ、または当該読み出し電流の量が決まる。この読み出し電流が流れる直前にソース線またはビット線をフローティング状態としておくと、そのフォローティング状態のソース線またはビット線に電位変化が生じる。このソース線またはビット線の電位変化をセンスアンプ等で増幅することにより、上記書き込みによって記憶した2値データの読み出しが可能となる。
データの読み出し時に、書き込み時のドレイン電圧と同じ向きとなるようにソース線SL1とSL2に読み出し時のドレインに0.5Vに印加することによって、当該セルの記憶データを読み出すことができる。あるいは、書き込み時のドレイン電圧と逆の向きとなるように読み出し時のドレイン電圧を印加する読み出しも可能である。
2ビット/セル記憶の場合、上記方法で第1ビットのデータを読み出し、第2ビットの他の2値データを読み出すときは、ソースとドレインの電圧関係を入れ替えて、再度読み出しを行う。この場合、第1ビットの読み出しと同様に、読み出し時のドレイン電圧の向きは、書き込み時のドレイン電圧と同じ向き、異なる向きのいずれでもよいが、第1ビットの読み出しと、第2ビットの読み出しではドレイン電圧の向きを入れ替える必要がある。
データの消去は、バンド間トンネル効果に起因したホットホールを注入することにより行う。具体的には、図3(B)に示すように、たとえば、ゲート電極13(ワード線WL)に電圧Vg(−)=−5V、ドレイン領域17D(ビット線BL)に電圧Vd(+)=5Vを印加する。このとき、ソース領域17S(ソース線SL)は接地(またはオープン)状態とする。
このバイアス条件下、ゲート電極13とドレイン領域17Dとの間に印加された電圧10V(〜12V)の電圧により、ドレイン端よりホットホールが電荷保持層(窒化膜12B、図2参照)内の電荷トラップに注入される。
ホットホールの注入によって、書き込み時に注入されたホットエレクトロンの電荷がホール電荷と再結合して打ち消され、当該メモリトランジスタが消去状態に推移する。
このような動作で、図2に示す窒化膜12Bに電荷を局所的に注入し格納した場合、その後の加熱等で、その格納された電荷が、電荷が格納されていない領域に向けて窒化膜12B中を拡散する。そのため不揮発性メモリの閾値電圧を決定している格納された電荷分布の空間的なピーク濃度が減少し、その結果として、閾値電圧Vthが減少する。
この閾値電圧Vthの低下が問題となるのは使用時、すなわち当該不揮発性メモリデバイスをプリント基板等に実装した後である。つまり、ウェハやパッケージングのプロセス中の加熱では、未だ電荷注入は行われていないことから、このことが問題となることはないが、実使用時に、このような閾値電圧Vthの低下が起こると、動作マージンの低下や誤動作の原因となる可能性がある。このため不揮発性メモリでは、信頼性規格の一つとしてデータ保持特性が規定されており、たとえば150℃で10年保証を目的とした加速試験をクリアする必要がある。
この問題を解決するためには、格納された電荷の拡散を出来るだけ抑制することが有効である。
本発明者はデータ保持特性とトラップ密度との関係を詳細に調べ、その結果、窒化膜12B内に局所的に注入されている電荷の拡散を抑止するためには、窒化膜12B中のシリコンと水素の結合(Si−Hボンド)の密度に上限を設ける必要があるという知見を得た。
以下、この知見を得るに到った経緯を実験データとともに説明する。
よく知られているようにシリコン(Si)の未結合手(ダングリングボンド)は、電子または正孔の両極性トラップサイトになる。また、SiダングリングボンドはSi−Siボンド、Si−Clボンドのように水素(H)以外の元素でも終端された結合から当該元素が離脱することによっても起こり得るが、確率的には、その多くが水素(H)により終端されているSi−Hボンドから水素(H)が離脱することにより発生するとされる。これは、水素(H)は他の元素に比べ、加熱により圧倒的に離脱しやすいからである。このため、Si−Hボンド密度が高い膜ほど電荷トラップ密度も高くなる。
窒化膜中のSi−Hボンド密度を制御するには、窒化膜の組成(すなわち原料ガス)、その成膜時のガス流量比、温度、圧力の一つまたは複数のパラメータを変化させる。そのうち原料ガスの種類と流量比がSi−Hボンド密度に最も敏感なパラメータとなる。Si−Hボンド密度を高くする原料ガスとしてはDCS(ジクロルシラン;SiHCl)とアンモニア(NH)との組み合わせが知られている。
そこで本発明者は、最初に、DCSとアンモニアとの流量比(DCS/NH)をパラメータとして、Si−Hボンド体積密度とN−Hボンド体積密度との関係を調べた。図6にその結果を示す。
この図6に示すグラフから、上記流量比(DCS/NH)が大きくなるにつれてSi−Hボンド密度は増大し、逆にN−Hボンド密度が減少する。とくにSi−Hボンド密度は、流量比(DCS/NH)が0.1の付近から急激に増加し、当該流量比が1.0を超えると飽和している。
つぎに、流量比(DCS/NH)およびSi−Hボンド密度と、データ保持特性との関係を調べた。
図7は、データ保持特性の流量比(DCS/NH)依存性を示すグラフである。また、図8(A)に、高温(150℃)に10年間保持した後の閾値電圧VthとSi−Hボンド密度との関係を示す。図8(B)は、図8(A)を、閾値電圧差ΔVthを縦軸にとって再表示したグラフである。
図7に示すように、流量比R=DCS/NHが0.1までは閾値電圧Vthが大きく変化することはないが、R=1では大きく閾値電圧Vthが低下し、R=2.5ではさらに大きく低下している。
この閾値電圧Vthが急激に変化する臨界点を見出すために、横軸にSi−Hボンド密度をとった図8(A)および図8(B)のグラフで見ると、Si−Hボンド密度が1×1021cm−3を超えると急激に閾値電圧差ΔVthが増大していることが判明した。これは、電荷トラップ密度がある臨界を超えると、あるトラップに捕獲されていた電荷が隣のトラップに移る確率が急激に高まることを示唆している。
以上の結果より、本実施の形態では窒化膜12BのSi−Hボンド密度は1×1021cm−3以下が望ましい。さらに、窒化膜12BのSi−Hボンド密度は1×1018cm−3以上で1×1021cm−3以下が望ましい。
ここでSi−Hボンド密度の下限は、低電圧動作(6V以下の電圧での動作)のためのトラップ量(トラップ密度)の下限で規定される。Si−Hボンド密度が低電圧動作のためのトラップ密度の下限より小さくなると、動作電圧を6Vより高くしないと良好なデータ保持特性の維持に必要な閾値電圧Vthのシフトが得られない。この検討の結果、窒化膜12BのSi−Hボンド密度は1×1018cm−3以上で1×1021cm−3以下が望ましいことがわかった。
なお、Si−Hボンド密度を減少させることは、ここで述べた流量比を変化させること以外では、電荷保持層をSiON膜とすることによっても達成可能である。
本実施の形態では、データ保持特性とSi−Hボンド密度は相関を持ち、その閾値電圧の臨界点が存在することがわかった。このため本実施の形態では、このSi−Hボンド密度の臨界点を指標に、窒化膜12Bの膜質、作製条件の選択が可能であるという利点がある。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では電荷保持層(窒化膜)の評価にSi−Hボンド密度を用いるが、その測定は分光エリプソメトリ法で行う。
本実施の形態では、さらに高精度な電荷保持層(窒化膜)の評価パラメータを新たに提案し、それを用いた膜質評価方法、ならびに、膜質評価ステップを含む不揮発性メモリデバイスの製造方法を説明する。
本発明者は、窒化膜の組成比に応じて屈折率が変化し、窒化膜と他の界面の同定を、複素屈折率n(=n+ik)を用いて行うことができることに着目し、この複素屈折率nを用いて窒化膜のトラップ密度をモニタすることを詳細な実験的によって検討した。
その結果、窒化膜の紫外吸収端近傍での複素屈折率、さらには、その虚部と関係する消光係数k(または吸収係数α)を用いて、トラップ密度をモニタすることが可能なことを実験的に見出した。
図9に示すグラフに、紫外吸収端の屈折率n(複素屈折率nの実数部)、消光係数kのDCS/NHガス流量比Rの依存性を示す。この測定は分光エリプソメータを用い、グラフの横軸は、その測定波長である。
このグラフから、流量比Rが大きくなるにつれて紫外吸収端の屈折率n、消光係数kが増大していることがわかる。しかもその変化の割合は波長依存性があり、632nm付近では紫外吸収端の屈折率n、消光係数kのパラメータ変化の割合は小さいが、吸収端に近づくにつれて、すなわち波長が短くなるにつれて当該パラメータ変化の割合が大きくなっている。しかも、紫外吸収端の屈折率nに比べて消光係数kでより敏感に変化していることが容易にわかる。
図10には、吸収端吸収係数αの流量比Rの依存性を示す。
吸収係数αは消光係数kとの間で、α=4πk/λ(λ:測定波長)の関係があることから、当然ながら消光係数kと同じように流量比Rに対して敏感に変化する特性が得られている。
図11に紫外吸収端における屈折率nの流量比R依存性を示す。また図12に吸収端消光係数kの流量比Rの依存性を示す。
これらのグラフより、流量比が大きくなるにつれて、紫外吸収端の屈折率nあるいは吸収端消光係数kが増大していることがわかる。
また、とくに図11に示すように、通常評価に用いられる波長632nmよりも、波長240nmでの屈折率nの方が流量比Rに対する傾きが大きく、評価パラメータとして、波長240nmでの屈折率評価の方が、感度が高いことがわかった。このことは波長230nmでも同じであった。さらに、波長230nmあるいは240nmにおける吸収端消光係数kを評価すると、図11に示すように流量比Rの増大とともに吸収端消光係数kが増大していることがわかった。
以上より、吸収端近傍での複素屈折率、とくに望ましくは、その虚部に関係する消光係数k(あるいは吸収係数α)の流量比依存性が確かめられた。そのため、これらのパラメータを用いてデータ保持特性の評価が可能なことが予想される。
つぎに、実際に、屈折率nあるいは消光係数kとデータ保持特性(閾値電圧変化)との関係を調べた。
図13に、紫外吸収端の屈折率nまたは消光係数kとデータ保持特性、とくに閾値電圧差ΔVthとの相関を示す。ここでは波長240nmでの評価結果を示すが、波長230nmでもほぼ同様な結果が得られた。
データ保持特性、初期の閾値電圧Vthからの閾値電圧差(低下量)ΔVthは、紫外吸収端の屈折率nまたは消光係数kと相関を持ち、紫外吸収端の屈折率nと消光係数kが増大するにつれて、閾値電圧差ΔVthが増大しデータ保持特性が低下することがわかる。
以上より、MONOS用積層絶縁膜(ONO膜)中の窒化膜を評価する膜質評価パラメータとして、第1の実施の形態で述べたSi−Hボンド密度のほかに、紫外吸収端近傍での屈折率n、消光係数kあるいは吸収係数αが有用であることが判明した。これら屈折率n、消光係数kあるいは吸収係数αは、データ保持特性に及ぼす臨界点の急峻性がSi−Hボンド密度ほどではないが、その測定波長が短く測定精度が高いという利点がある。このうち、とくに消光係数kあるいは吸収係数αは、屈折率nに比べると変化の度合いが大きく、より膜質評価パラメータとして適している。
本実施の形態では、電荷保持層(窒化膜)を構成する物質の紫外吸収端付近、すなわち測定波長が240nmにおける消光係数kは、データ保持特性を低下させない範囲として、検出限界の0.001以上で0.1以下が望ましい。
また、測定波長が230nmにおける消光係数kは、データ保持特性を低下させない範囲として、検出限界の0.001以上で0.14以下が望ましい。
本実施の形態では、この膜質評価を不揮発性メモリデバイスの製造方法における成膜条件の選択に利用する。ここでは、まず不揮発性メモリデバイスの製造方法の概略を記述し、本実施の特徴部分である膜質評価ステップについて、図2を参照して述べる。
用意した半導体基板11に対し素子分離絶縁層(不図示)およびPウェルを形成する。また、閾値電圧調整用のイオン注入を行う。
つぎに、Pウェルおよび素子分離絶縁層が形成された半導体基板11の上に積層絶縁膜12を形成する。
より詳細に、短時間高温熱処理法(RTO法)により1000℃,10secの熱処理を行い、酸化シリコン膜(第1酸化膜12A)を形成する。
第1酸化膜12A上にLP−CVD法により窒化シリコン膜(電荷保持層としての窒化膜12B)を、最終膜厚が8〜20nmとなるように、これより厚めに堆積する。このCVDは、たとえば、ジクロルシラン(DCS)とアンモニアを混合したガスを用い、基板温度750℃で行う。
形成した窒化シリコン膜表面を熱酸化法により酸化して、たとえば4nmの酸化シリコン膜(第2酸化膜12C)を形成する。この熱酸化は、たとえばHO雰囲気、炉温度950℃で40分程度行う。これにより、トラップレベル(窒化シリコン膜の伝導帯からのエネルギー差)が2.0eV以下の程度の深いキャリアトラップが約1〜2×1013/cmの密度で形成される。また、窒化シリコン膜(窒化膜12B)が1nmに対し熱酸化シリコン膜(第2酸化膜12C)が1.5nm形成され、この割合で下地の窒化シリコン膜厚が減少し、窒化シリコン膜が最終膜厚となる。
ゲート電極13(ワード線WL、図4参照)となる導電膜を堆積し、この導電膜と、その下の積層絶縁膜12とを一括して同一パターンにて加工する。その後、斜めイオン注入法などによりP型不純物を導入し、ポケット領域15を形成する。続いてN型不純物をイオン注入し、LDD領域14Sと14Dを形成する。
つぎに、絶縁体からなるスペーサ16Sと18Dを形成し、さらにN型不純物をイオン注入して、ソース領域17Sとドレイン領域17Dを形成する。
その後は、必要に応じて層間絶縁層の堆積、コンタクト形成、上層配線の形成を行う。最後に、オーバーコートの成膜とパッドの開口工程等を経て、当該不揮発性メモリトランジスタを完成させる。
本実施の形態の製造方法は上記メモリトランジスタの製造の途中、すなわち窒化膜12Bの形成に際して、その膜質評価を行うための諸ステップを有する。
より詳細には、窒化膜12Bの成膜より前の段階で、図2に示す窒化膜12BのSi−Hボンドの密度と、当該窒化膜12Bを構成する物質の紫外吸収端近傍での波長における消光係数k(または吸収係数α)との相関を予め求める相関設定ステップを有する。つぎに、製造過程で窒化膜12Bの成膜条件を決める際に測定ステップにおいて、作製条件が異なる窒化膜ごとに、この消光係数k(または吸収係数α)を測定する。そして、測定した消光係数とSi−Hボンド密度との相関から、Si−Hボンド密度が所定範囲内、すなわち1×1021cm−3以下となる作製条件を特定する。
この特定した作製条件、たとえば流量比Rを用いて窒化膜12Bを成膜すると、所望のSi−Hボンド密度範囲に入り膜質が良い窒化膜12Bの作製が可能となる。
なお、消光係数k(または吸収係数α)とSi−Hボンド密度との相関を求めることなく、消光係数k(または吸収係数α)の値を上記測定ステップで測定してもよい。この測定値は、膜質評価のパラメータとして予め蓄積され、これにより適正範囲が決められる。この場合、上記作製条件の特定ステップでは、その適正範囲に入るか否かを膜質判断の基準とする。
[第3の実施の形態]
本実施の形態においては、データ保持特性を決める窒化膜のパラメータとして、上記第1および第2の実施の形態において用いたSi−Hボンド密度、消光係数kまたは吸収係数αに代えて、光学的バンドギャップを用いることを提案する。また、このパラメータを用いた膜質評価方法、ならびに、膜質評価ステップを含む不揮発性メモリデバイスの製造方法を述べる。
本発明者はデータ保持特性と窒化膜の光学特性との関係を詳細に調べ、その結果、窒化膜12B内に局所的に注入されている電荷の拡散を抑止するためには、窒化膜12B中の光学的バンドギャップに下限を設けるとよいとの知見を得た。
そして、窒化膜の吸収係数αより導出した光学的バンドギャップにより、データ保持特性の良否をモニタすることが可能なことを実験的に見出した。
窒化膜の吸収係数αは、第2の実施の形態と同様な方法により求めることができる。
本例では、まず、第2の実施の形態において図10と同様に窒化膜12B(図2参照)の吸収係数αを2.6×10cm−3程度まで測定し、その横軸の波長をフォトンエネルギー単位(以下、単にエネルギーという)Eに変換した。
この変換後のグラフを図14(A)に示す。
つぎに、図14(B)に示すように、吸収端付近でTaucのプロット法(the Tauc- plot method)を行なうことにより、窒化膜の光学的なバンドギャップEtを導出した。
Taucの理論によれば、フォトンエネルギー単位E、定数(フィッティング係数)B、光学的バンドキャップEtを用いて、(αE)・1/2=B(E−Et)の式で吸収係数αと光学的バンドギャップEtとの関係が決まる。図14(B)は、縦軸に(αE)・1/2、横軸にエネルギーEをとって、図14(A)に示す各データをプロットし直したものである。上記Taucの理論式から明らかなように、この図14(B)上のデータ曲線の高エネルギー側での接線が横軸と交わる点のエネルギーEが光学的エネルギーバンドEt、すなわちトラップ密度重心の価電子帯からのエネルギーに相当する。
DCSとアンモニアとの流量比(DCS/NH)を変えて作製したサンプルに対し上記方法を繰り返し、流量比Rごとに光学的エネルギーEtを求めた。
図15に、光学的バンドギャップの流量比依存性を示す。
このグラフから、光学的バンドギャップEtは流量比Rが大きくなるほど、小さくなることがわかる。
つぎに、データ保持特性と光学的バンドギャップの関係を検討した。
図15を求める際の測定に用いた、流量比Rが異なり書き込み状態の閾値電圧Vthを有する4つのメモリトランジスタに対し、150℃の温度で10年間保持した場合に相当する加速試験を行い、加速試験の前後での閾値電圧Vthを測定することにより、データ保持特性を求めた。
図16に、データ保持特性の光学的バンドギャップ依存性を示す。ここで図16(A)は、加速試験後の閾値電圧Vthを縦軸とし、光学的エネルギーバンドEtを縦軸とするグラフである。また、図16(B)は、図16(A)に示すグラフを、加速試験の前後における閾値電圧差ΔVthを縦軸とするグラフに変換したものである。
図16に示すように、光学的バンドギャップEtが減少するにつれて、書き込み状態のメモリトランジスタにおける10年後の閾値電圧Vthが低下している。書き込み状態閾値電圧Vthが低下すると、読み出し時の閾値電圧余裕(Vthマージン)が減少することから、データの読み出しが困難になる。
その閾値電圧Vthの低下は、図16から明らかなように、光学的バンドギャップが5.15eVの点を境に、その低下レートが大きくなるように変化している。つまり、光学的バンドギャップ5.15eVで閾値電圧変化が臨界点を有し、これより光学的バンドギャップEtが大きいと良好なデータ保持特性が得られない。したがって、良好なデータ保持特性を得るためには、光学的バンドギャップが5.15eVより大きいことが必要である。
本実施の形態においては、この光学的バンドギャップが5.15eV以上という規格を、窒化膜評価の指標とする。
具体的な評価手順は、第2の実施の形態で述べた相関設定ステップにおいて、データ保持特性と光学的バンドギャップEtとの相関を予め求めておく。前述した測定ステップにおいて、膜質(材質を含む)および作製条件が異なる窒化膜ごとに、吸収係数αを測定し、これを基に上記した方法により光学的バンドギャップEtを求める。そして、光学的バンドギャップEtが5.15eV以上となる窒化膜の材料および作製条件を特定する。
本実施の形態におけるメモリトランジスタの製造方法では、この窒化膜の作製条件を特定する方法と、この特定された作製条件を用いて窒化膜の成膜を行うことが第2実施の形態と異なる。その他の点は前述した第2の実施の形態におけるメモリトランジスタの形成方法と共通することから、ここでの記述は省略する。
以上のように、本実施の形態では、データ保持特性と光学的バンドギャップは相関を持ち、その相関関係において、メモリトランジスタの書き込み状態での閾値電圧の臨界点が存在することがわかった。このため本実施の形態では、この光学的バンドギャップの臨界点を指標に、窒化膜膜質および作製条件の選択が可能である。
[第4の実施の形態]
本実施の形態では、高精度な電荷保持層(窒化膜)の評価パラメータを新たに提案し、それを用いた膜質評価方法、ならびに、膜質評価ステップを含む不揮発性メモリデバイスの製造方法を説明する。
本発明者は、窒化膜の組成比に応じて、窒化膜の発光スペクトルのピーク波長が変化することを見出し、この発光スペクトルのピーク波長により、窒化膜の膜質をモニタできることを実験的に検討した。
また、窒化膜の発光スペクトルのピーク波長により、トラップ密度をモニタすることが可能なことを実験的に見出した。
図17のグラフに、流量比を変えて測定した4つの発光スペクトルを重ねて示す。
これらの測定においては分光光度計を用い、その励起波長は250nmである。図17に示すグラフの縦軸は、測定の結果得られた発光スペクトルの強度(任意単位:a.u.)、その横軸は測定波長である。
図17より、発光スペクトルは流量比Rによって異なっていることがわかる。また、各発光スペクトルはピークを有し、流量比Rを大きくするにしたがってピーク波長も増大することが判明した。
図18に、発光スペクトルのピーク波長の流量比依存性を示す。
このグラフから、流量比Rが大きくなるにつれて発光スペクトルのピーク波長λpは大きくなる(長波長側にシフトしていく)ことがわかる。
つぎに、データ保持特性と発光スペクトルのピーク波長の関係を検討した。
図18を求める際の測定に用いた、流量比Rが異なり書き込み状態の閾値電圧Vthを有する4つのメモリトランジスタに対し、150℃の温度で10年間保持した場合に相当する加速試験を行い、加速試験の前後での閾値電圧Vthを測定することにより、データ保持特性を求めた。
図19に、データ保持特性の、発光スペクトルのピーク波長依存性を示す。このグラフは、加速試験後の閾値電圧Vthを縦軸とし、発光スペクトルのピーク波長λpを縦軸としている。
このグラフより、発光ピーク波長λpが大きくなる(長波長側にシフトする)につれて、書き込み状態のメモリトランジスタにおける10年後のVthは減少していることがわかる。書き込み状態閾値電圧Vthが低下すると、読み出し時の閾値電圧余裕(Vthマージン)が減少することから、データの読み出しが困難になる。
その閾値電圧Vthの低下において、図19から明らかなように、発光スペクトルのピーク波長λpが500nm付近を境に、その低下レートが急激に大きくなっている。つまり、発光スペクトルのピーク波長λp=500nmで閾値電圧変化が臨界点を有し、これよりピーク波長λpが大きいと良好なデータ保持特性が得られない。したがって、良好なデータ保持特性を得るためには、発光スペクトルのピーク波長λpが500nm以下であることが必要である。
つぎに、データ保持特性と光学的バンドギャップの関係を検討した。
図20に、上記図19の横軸のピーク波長をフォトンエネルギー単位(eV)に変換したグラフを示す。この変換後のエネルギーは、発光スペクトルのピークエネルギーを表す。
このグラフより、発光スペクトルのピークエネルギーEpが減少するにつれて、書き込み状態のメモリトランジスタにおける10年後のVthは減少していることがわかる。
その閾値電圧Vthの低下において、図20から明らかなように、発光スペクトルのピークエネルギーEpが2.5eV付近を境に、その低下レートが急激に大きくなっている。つまり、発光スペクトルのピークエネルギーEp=2.5eVで閾値電圧変化が臨界点を有し、これよりピークエネルギーEpが小さいと良好なデータ保持特性が得られない。したがって、良好なデータ保持特性を得るためには、発光スペクトルのピークエネルギーEpが2.5eV以上であることが必要である。
本実施の形態においては、この発光スペクトルのピーク波長λpが500nm以下という規格、または、ピークエネルギーEpが2.5eV以上という規格を、窒化膜評価の指標とする。
具体的な評価手順は、第2の実施の形態で述べた相関設定ステップにおいて、データ保持特性とピーク波長λpまたはピークエネルギーEpとの相関を予め求めておく。前述した測定ステップにおいて、膜質(材質を含む)および作製条件が異なる窒化膜ごとに、ピーク波長λpまたはピークエネルギーEpを測定する。そして、ピーク波長λpが500nm以下、または、ピークエネルギーEpが2.5eV以上となる窒化膜の材料および作製条件を特定する。
本実施の形態におけるメモリトランジスタの製造方法では、この窒化膜の作製条件を特定する方法と、この特定された作製条件を用いて窒化膜の成膜を行うことが第2実施の形態と異なる。その他の点は前述した第2の実施の形態におけるメモリトランジスタの形成方法と共通することから、ここでの記述は省略する。
以上のように、本実施の形態では、データ保持特性と、窒化膜に対する発光スペクトルのピーク波長またはピークエネルギーとは相関を持ち、その相関関係において、メモリトランジスタの書き込み状態での閾値電圧の臨界点が存在することがわかった。このため本実施の形態では、この発光スペクトルのピーク波長またはピークエネルギーの臨界点を指標に、窒化膜膜質および作製条件の選択が可能である。これら発光スペクトルに関する指標は、データ保持特性に及ぼす臨界点に急峻性があるという利点があり、窒化膜の良否を判定する基準として極めて有用である。
[第5の実施の形態]
本実施形態は、電荷保持特性のさらなる向上を目的として、ボトム絶縁膜と窒化膜のバルク層との間に意図的に構造遷移層を形成しているMONOS型メモリトランジスタに関する。この実施の形態は、前述した第1〜第4の実施の形態の何れに対しても重複適用可能である。
図21に、このMONOS型メモリトランジスタの断面構造において、図2の破線部Aの拡大図を示す。
このメモリトランジスタは、ボトム絶縁膜である第1の酸化膜12Aと電荷保持層として窒化膜12のバルク層(SiN膜)12B2との間に、構造遷移層12B1、たとえばSiON膜を有する。このような構造遷移層12B1は、多少なりとも異なる組成の膜間には必然的にできるのであるが、本実施の形態では、窒化膜12Bの膜質改善のために意図的に、この構造遷移層12B1を設けている。
図22に、積層絶縁膜(ONO膜)12の窒化膜12Bより基板側の領域を、HRBS(高解像度ラザフォード・バックスキャッタリング)法より解析し、その解析による組成(濃度分布プロファイル)を示す。
第1の酸化膜12Aと、窒化膜12Bのバルク層12B2との間に、構造遷移層12B1が存在することが明確にわかる。この構造遷移層(SiON膜)12B1は、図23に示すように、屈折率で見ると連続的に組成を有することがわかる。つまり、第1の酸化膜12Aに接するSiON膜(構造遷移層12B1)の屈折率は1.45であり、窒化膜のバルク層(SiN膜)12B2の屈折率は2.10であり、両者の間を連続的に屈折率が変化するように構造遷移層(SiON膜)12B1が形成されている。
また、通常、酸化膜上に窒化膜を形成する場合、酸化膜表面を窒素化した後に窒化膜を形成する。この理由は酸化膜上に直接窒化膜を形成した場合、インキュベーション時間が発生し、酸化膜表面への窒化膜の成膜初期過程において、核成長が表面で均一に起こらず、界面のモルフォロジーが劣化するためである。表面をアンモニア処理することにより、表面にSi−HボンドまたはN−Hボンドが発生しインキュベーション時間の発生が抑止される。
しかしながら、窒化処理を例えばアンモニアで行った場合には、酸化膜中に窒素以外に水素も導入され、第1の酸化膜12A中にSi−Hボンドが増大し、これが熱処理によってSiのダングリングボンドを発生させ、電子またはホールトラップを形成し、その結果、ホール注入耐性が劣化してしまう。これはデータ保持特性につながる。
一方、酸化膜表面にSiON膜が構造遷移層12B1として形成された場合は、窒化膜12B形成時のインキュベーション時間は減少し、場合によっては窒化処理を行わない場合でも、良質な窒化膜12Bの形成が可能となる。これは、窒化膜12Bの初期の核形成が、表面にSi−HボンドまたはN−Hボンドが存在する場合に容易に行うことができるからである。
本実施の形態では、構造遷移層12B1を意図的に必要な厚さ形成し、第1の酸化膜12Aを、アンモニア(NH)処理をせずに済むため、第1の酸化膜12A中には電荷トラップが少なくデータ保持特性が高い高品質な積層絶縁膜(ONO膜)12を実現することができるという利点がある。
以下、ONO膜の作製方法例を、詳細に説明する。ここでの成膜装置は急速昇温、冷却方式のLP−CVD装置を用いる。
まず、ドライ酸化方法により、900℃にて、第1の酸化膜12Aを8nm形成する。その後、ガスタイミングを制御することによってSiON膜(構造遷移層12B1)を形成する。より詳細には750℃にて、第1の酸化膜12A上にまず、SiHCl(DCS)とNOの混合ガスを流し、数ミリ秒から数分の遅延時間を保持した後、アンモニア(NH)ガスをチャンバ内に流す。
この操作により、酸化膜表面にスムーズに構造遷移層12B1(SiON膜)を成膜することが可能になる。なお、遅延時間はONO膜の仕様により異なる。
このとき、好適には、これらの膜形成を空気中にウェハをさらすことなく連続して行う。
また、構造遷移層12B1となるSiON膜の組成を2種類で、2層構造としてもよい。あるいは、構造遷移層12B1となるSiON膜の組成を3種類以上とし、第1と第2のSiON膜の間に両者の中間の組成を有する第3のSiON膜を形成してもよい。これら複数の層の同定は単層膜の屈折率等を評価し、その屈折率等を目安に行えば可能であり、これにより屈折率または他の膜質評価パラメータが段階的に変化する積層絶縁膜12が得られる。
図24は、屈折率を連続的に変化させる場合を例として、より詳細にガスの導入タイミング例を示す図である。
ここでは第1の酸化膜12Aをシリコン酸化膜、構造遷移層12B1をSiON膜、窒化膜12Bのバルク層12B2をDCS系ガスとHHガスとの反応で形成した窒化シリコン膜とする。構造遷移層12B1となるSiON膜はDCS、NH、NOより形成する。
まず、DCS系ガスとNOガスを導入し、数ミリ秒より数分の後、NHガスを導入する。その後、所定のタイミングでNOガスの流量を絞ってゆく。なお、屈折率をステップ状に変化させる場合は、NHガスおよびNOガスの流量をステップ状に切り替える。
その後、窒化膜12のバルク層12B2を別のガス系で積み増すことができる。
電荷保持層の主体となるバルク層12B2の形成では、モノシラン(SiH),ジクロロシラン(SiCl),トリクロロシラン(SiClH),テトラクロロシラン(SiCl)などシリコンSiを含むガス、および、NまたはNHなど窒素原子を含むガスを原料としたCVD法によりSiNを1nmから15nm堆積する。
このように窒化膜12Bのバルク層12B2が窒化珪素SiN(x>0)からなる場合、好ましくは、そのゲート電極13側の上方領域に、基板側の下方領域より高い密度のSi−Hボンドを含有するようにする。電荷トラップ中心は基板からの距離が遠いほうが電荷保持のためには好ましいからである。
より詳細には、このSiNx成膜時に、たとえば、基板に近い層はNH/SiClの分圧比が小さい条件でCVDし、その後、NH/SiClの分圧比が大きな条件でCVDすることが望ましい。これにより、チャネル形成領域に近い領域ではSi−Hボンド密度を低く抑え、チャネル形成領域から遠い第2の絶縁膜12C側にSi−Hボンドを高密度とすることができる。
Si−Hボンドは結合エネルギーが約3eVと比較的小さいために、水素が脱離反応を起こし、Siダングリングボンドを形成するため、その密度が電荷トラップの分布に関与する。したがって、このようにして形成されたSiNは第2の絶縁膜12C形成後にチャネルCHの形成領域に遠い側に高密度の電荷トラップが形成されやすい。したがって、電荷トラップに一旦捕獲された電荷は基板側に戻りにくく、その分、電荷保持特性が向上する。
同様の効果を得るための、他の望ましいCVD条件の切り換え方法としては、SiN成膜時に、基板に近い層はNH/SiClの混合ガスによりCVDし、その後、NH/SiClの混合ガスに切り換えてCVDする。この方法によっても、チャネル形成領域に近い領域にSi−Hボンド数が少なく、チャネル形成領域から遠い領域にSi−Hボンド数が多くなり、その結果、電荷保持特性が向上する。
このような方法を用いてMONOS型のメモリトランジスタ10を作製し、データ書き換え特性、データ保持特性、プログラム、リードティスタープ特性などの信頼性が改善されていることがわかった。
とくに、データ保持特性では150℃、10年を達成することができた。
[変形例]
本発明の実施の形態は上記説明に限定されず、種々の変更が可能である。
本発明は、いわゆるMONOS型、MNOS型など窒化珪素系の絶縁膜を電荷保持層とするもの、窒化珪素系以外で電荷トラップを多数含む絶縁膜を電荷保持層とするもの、いわゆるナノ結晶型などのように微細な多結晶珪素または金属粒子を絶縁物質で埋め込んだものを電荷保持層とするものの何れにも適用される。
電荷保持手段を多結晶シリコンまたは金属などからなる小粒径導電体から構成する場合、電荷保持層としては、たとえばボトム絶縁膜上に分散して形成された小粒径導電体と、その小粒径導電体間のスペースを埋める絶縁膜あるいは、その上層に窒化膜を形成する。この場合、この窒化膜の膜質評価パラメータの規格値を上述した第1〜第3の実施の形態の何れかに対応して規定する。つまり、Si−Hボンド密度を1×1021cm−3以下、そのボンド密度範囲が得られるような屈折率または消光係数(あるいは吸収係数)の範囲、発光スペクトルピークエネルギーが2.5V以上、発光スペクトルのピーク波長が500nm以上、発光スペクトルのピークエネルギーが2.5eV以下の中から任意に基準を設定し、その基準にしたがって窒化膜を形成する。
たとえば、小粒径導電体としてSiGe1−xの微結晶を形成する場合、モノシラン(SiH),ジクロロシラン(SiCl),トリクロロシラン(SiClH),テトラクロロシラン(SiCl)などシリコンSiを含むガスに、ゲルマニウムGeを添加するためにはゲルマン(GeH)を加えたガスを原料ガスとして、たとえば基板温度650°CでCVDを行う。そして、成長の初期過程に生じる島状成長の過程でCVDを止めると、ボトム絶縁膜BTM上に無数のSiGe1−xの微結晶を分散して形成することができる。その後は、たとえば酸化珪素膜をCVDにより堆積し、その上に、上記設定した基準を満足する膜質を有する窒化膜を、この基準が満足できる作製方法によって形成する。
本発明の実施の形態によれば、第1〜第4の実施の形態により示した窒化膜の膜質評価パラメータの規格、すなわち窒化膜12BのSi−Hボンド密度、紫外吸収端付近の屈折率、消光係数(あるいは吸収係数)、光学的エネルギーバンド、発光スペクトルのピーク波長、または、そのピークエネルギーの規格を適用する。これにより、最大電圧が6V以下の注入において、注入された電荷が高温で長時間保持されたときに窒化膜内の保持電荷が容易に拡散しにくくなる。したがって、保持電荷(たとえば電子)と逆極性の電荷(たとえばホール)の注入によるデータの書き込みまたは消去が確実に行え、また、その後に高温で長時間の保持させた場合でも、電子とホールとの中和による閾値電圧の変化(低下)がない。
なお、最大電圧が6V以下というのが現行のデバイスにおいて閾値電圧が変化しにくい電荷注入を実現するための電圧範囲の目安であるが、より一般的な条件として、ゲート電圧Vgがドレイン電圧Vd以下であるという規格を満足するようにバイアス電圧を設定するとよい。この条件ではインパクトイオン化が十分に生じ、より高効率に電荷の注入が可能だからである。あるいは、ゲート電圧Vgから、ビットデータの記憶状態を規定する2つの閾値電圧のうち、より低い方の閾値電圧(たとえば、消去状態の閾値電圧)Vthlを引いた電圧値が、ドレイン電圧Vd以下であるという規格を満足するようにバイアス電圧を設定するとよい。(Vg−Vthl)=Vdはピンチオフ条件を規定している。つまり、ピンチオフ条件と同じか、それよりドレイン電圧Vdを大きくすると、横方向のドレインの電界が相対的に高くなりインパクトイオン化率が急に高まる。このためゲート電圧Vgの低減は、最低でも、Vg−Vthl≦Vdを満足するようになるまで行うことが望ましい。
以上より、本発明の適用によって、データ保持特性が殆ど低下しない、信頼性が高いメモリトランジスタを実現することが可能となる。
これに加え、第5の実施の形態に述べたように、構造遷移層12B1を第1の絶縁膜12Aと窒化膜12Bのバルク層12B2との間に挿入し、上記窒化膜の膜質評価のパラメータを最適化するとよい。これにより、150℃で10年のデータ保持が可能で高い信頼性を実現することができる。また、6V以下の低電圧でのホットエレクトロン注入を書き込みまたは消去に用いた不揮発性メモリ、低コストMONOS不揮発性メモリを、さらに容易に実現することができる。
本発明は、チャネルが形成される半導体領域とゲート電極との間の複数の絶縁膜に窒化膜を含む不揮発性メモリデバイス、これを用いたIC製品、さらに、このメモリデバイスまたはIC製品を用いた各種電子装置の用途に適用できる。
本実施の形態における不揮発性メモリデバイスの概略構成を示すブロック図である。 MONOS型メモリトランジスタの断面図である。 (A)は書き込み時、(B)は消去時について、その動作を説明するための図である。 動作時のバイアス設定例を示すメモリセルアレイの一部を示す回路である。 図4に示す等価回路図に対応したメモリセルアレイ領域の概略的な平面図である。 第1の実施の形態に関するものであり、流量比をパラメータとして、Si−Hボンド体積密度とN−Hボンド体積密度との関係を示すグラフである。 データ保持特性の流量比依存性を示すグラフである。 (A)は、高温(150℃)保持の10年後の閾値電圧とSi−Hボンド密度との関係を示すグラフである。(B)は、閾値電圧差を縦軸にとって(A)を再表示したグラフである。 第2の実施の形態に関するものであり、(A)は紫外吸収端の屈折率について、(B)は消光係数について、それぞれ流量比をパラメータとした波長依存性のグラフである。 吸収端吸収係数の流量比をパラメータとした波長依存性を示すグラフである。 紫外吸収端における屈折率の流量比依存性を示すグラフである。 吸収端消光係数の流量比依存性を示すグラフである。 (A)は紫外吸収端の屈折率について、(B)は消光係数について、それぞれデータ保持特性、とくに閾値電圧差との相関を示すグラフである。 第3の実施の形態に関するものであり、(A)は、図10と同様な吸収係数αの波長依存性を示すグラフの横軸をフォトンエネルギー単位に変換したグラフであり、(B)は、Taucのプロット法を適用するために(A)の縦軸を(αE)・1/2に変換したグラフである。 光学的バンドギャップの流量比依存性を示すグラフである。 データ保持特性の光学的バンドギャップ依存性を示すグラフであり、(A)は加速試験後の閾値電圧を縦軸とし、(B)は、加速試験の前後における閾値電圧差を縦軸としている。 第4の実施の形態に関するものであり、流量比が異なる4つのメモリトランジスタから発光スペクトルを測定し、その結果を重ねて示すグラフである。 発光スペクトルのピーク波長の流量比依存性を示すグラフである。 データ保持特性の、発光スペクトルのピーク波長依存性を示すグラフである。 図19の横軸のピーク波長をフォトンエネルギー単位に変換したグラフである。 第5の実施の形態に係るMONOS型メモリトランジスタの断面構造に関し、図2の破線部Aの拡大図である。 積層絶縁膜の窒化膜より基板側の領域をHRBS法より解析し、その解析による組成(濃度分布プロファイル)を示す図である。 構造遷移層の屈折率変化を示すグラフである。 ガスの導入タイミング例を示す図である。
符号の説明
1…メモリセルアレイ、10…メモリトランジスタ、11…半導体基板またはウェル、11A…活性領域、12…積層絶縁膜、12B…第1の酸化膜、12B1…構造遷移層、12B2…バルク層、12C…第2の酸化膜、13…ゲート電極、17S…ソース領域、17D…ドレイン領域、BL1等…ビット線、SL1等…ソース線、WL1等…ワード線

Claims (8)

  1. 半導体基板に形成されている2つのソース・ドレイン領域と、当該2つのソース・ドレイン領域間でチャネルが形成される半導体領域とゲート電極との間に積層され内部に電荷を保持する窒化膜を含む複数の絶縁膜と、をメモリトランジスタごとに備える不揮発性メモリデバイスの製造に際し、前記窒化膜の消光係数、光学的バンドギャップ、または、発光スペクトルのピーク波長を測定するステップと、
    測定した前記消光係数の値、前記光学的バンドギャップの値、または、前記発光スペクトルのピーク波長から作製条件を特定するステップと、
    特定した作製条件を用いて前記窒化膜を成膜するステップと、
    を含む不揮発性メモリデバイスの製造方法。
  2. 前記消光係数の値から前記作製条件を求めるときの当該消光係数の値の規格が、波長240nmの紫外領域での複素屈折率の虚数部である消光係数が0.001以上で0.10以下、または、波長230nmの紫外領域での前記消光係数が0.001以上で0.14以下である
    請求項1に記載の不揮発性メモリデバイスの製造方法。
  3. 前記光学的バンドギャップから前記作製条件を決めるときの当該光学的バンドギャップの規格が5.15eV以上である
    請求項1に記載の不揮発性メモリデバイスの製造方法。
  4. 前記発光スペクトルのピーク波長から前記作製条件を決めるときの当該スペクトルのピーク波長の規格が500nm以下である
    請求項1に記載の不揮発性メモリデバイスの製造方法。
  5. 半導体基板に形成されている2つのソース・ドレイン領域と、当該2つのソース・ドレイン領域間でチャネルが形成される半導体領域とゲート電極との間に積層され内部に電荷を保持する窒化膜を含む複数の絶縁膜と、をメモリトランジスタごとに備え、一方または双方の前記ソース・ドレイン領域側で前記窒化膜の局部に高エネルギー電荷を注入することにより前記メモリトランジスタのデータ記憶状態を変化させる不揮発性メモリデバイスの製造方法であって、
    前記窒化膜の膜特性として、波長240nmの紫外領域での複素屈折率の虚数部である消光係数が0.001以上で0.10以下、または、波長230nmの紫外領域での前記消光係数が0.001以上で0.14以下となる、ジクロルシラン(DCS)とアンモニアのガス混合比を用いた化学的気相堆積を行うことで、Si−Hボンド密度が1×10 21 cm −3 以下の前記窒化膜を形成する
    不揮発性メモリデバイスの製造方法
  6. 前記窒化膜は、窒化膜のバルク層と、当該窒化膜のバルク層と前記チャネルが形成される半導体領域上のボトム絶縁膜との間の組成を有し、前記窒化膜のバルク層のSi−Hボンド密度より低いSi−Hボンド密度を有する構造遷移層と、を含み、
    前記構造遷移層を形成した後に、
    前記バルク層の膜特性として、波長240nmの紫外領域での複素屈折率の虚数部である消光係数が0.001以上で0.10以下、または、波長230nmの紫外領域での前記消光係数が0.001以上で0.14以下となる、ジクロルシラン(DCS)とアンモニアのガス混合比を用いた化学的気相堆積を行うことで、Si−Hボンド密度が1×10 21 cm −3 以下の前記窒化膜のバルク層を形成する
    請求項に記載の不揮発性メモリデバイスの製造方法
  7. 前記構造遷移層の組成、前記ボトム絶縁膜に相対的に近い組成から前記窒化膜のバルク層に相対的に近い組成に次第に変化させる
    請求項に記載の不揮発性メモリデバイスの製造方法
  8. 前記構造遷移層は、酸化窒化珪素SiOxNy(x,y>0)を主構成物質から作製する
    請求項に記載の不揮発性メモリデバイスの製造方法
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