JP4951027B2 - マイクロバルブ - Google Patents

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Description

本発明は、半導体基板をマイクロマシンニング加工して形成した弁体基板を使用し、流体の流れを制御するマイクロバルブに関するものである。
従来から、マイクロエレクトロニクス分野や医療機器用途等における流体制御部品として、シリコン基板等の半導体基板をマイクロマシンニング技術により微細構造加工してバルブ部材としてのマイクロ構造体を形成し、これを用いて流体の流通制御をできるようにしたマイクロバルブが各所で研究開発されている。一般に、この種のマイクロバルブ(半導体マイクロバルブ)では、バルブ部材に弁孔を開閉するための弁体が形成されており、前記弁孔を有する弁座基板部材と前記バルブ部材とを一体に組合せて構成し、前記バルブ部材に形成した弁体を前記弁座基板部材に対し変位動作させることにより前記弁孔を開閉して当該弁孔を流れる流体の流通を制御できるようになっている。この半導体マイクロバルブの弁開閉動作の駆動方式としては、いわゆるバイメタル原理を応用した熱駆動型と対向電極間に生じる静電気力を利用した静電駆動型がある(例えば、特許文献1,2)。なお、特許文献2に開示されたマイクロバルブは、ノーマリーオープン型である。
特開2002−219694号公報 特開昭63−307959号公報
ところで、マイクロバルブにおける弁体と弁孔との相対面は、通常いずれも鏡面若しくはそれに近い状態に形成されており、スティッキング(つまり、固着)現象が発生し易くなってしまい、信頼性が低くなってしまう。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、スティッキング現象の発生を抑制することで信頼性の高い動作を実現できるマイクロバルブを提供することにある。
請求項1の発明は、半導体基板を用いて形成され、フレームと、該フレームの開口内に配置された弁体部と、該弁体部と前記フレームとを連結し、前記弁体部が前記フレームに対し前記半導体基板の厚み方向に変位可能となる撓み性を有する薄肉のビームと、を備える弁体基板と、表面に開口する弁孔を有し、該弁孔に前記弁体部が一致するようにして前記フレームを表面に固定することにより前記弁体基板が搭載される弁座基板と、前記弁体基板における前記弁座基板側とは反対側の表面に搭載される第1基板と、を具備するマイクロバルブであって、前記弁体部と前記弁座基板との互いの対向面の少なくとも一方の表面に、前記弁孔を弁体部で閉止した状態において流体リーク量が許容範囲に納まるように高さ設計され前記弁体部と前記弁座基板とが固着するのを防止する複数の微小突起が設けられてなり、微小突起は、前記少なくとも一方の表面に形成された酸化膜のうち微小突起形成部分以外を選択的にエッチング除去することにより形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、スティッキング現象の発生を抑制することで信頼性の高い動作を実現できる。
本発明では、スティッキング現象の発生を抑制することで信頼性の高い動作を実現できるという効果がある。
実施形態1のマイクロバルブを示す概略断面図である。 参考例のマイクロバルブを示し、(a)は概略斜視図、(b)は概略断面図、(c)は要部概略平面図である。 同上のマイクロバルブの変形例を示す概略断面図である。 同上のマイクロバルブの変形例を示す概略断面図である。 実施形態2のマイクロバルブの基本構成を示し、(a)は概略斜視図、(b)は概略断面図である。 同上のマイクロバルブの変形例の基本構成を示す概略断面図である。 同上のマイクロバルブの変形例の基本構成を示す概略断面図である。 同上のマイクロバルブの変形例の基本構成を示す概略断面図である。 同上のマイクロバルブの変形例の基本構成を示す概略断面図である。 図8のマイクロバルブの実装形態の基本構成を示す概略断面図である。 図9のマイクロバルブの実装形態の基本構成を示す概略断面図である。 実施形態3のマイクロバルブの基本構成を示す概略断面図である。 同上のマイクロバルブの変形例の基本構成を示す概略断面図である。 実施形態4のマイクロバルブの基本構成を示す概略断面図である。 実施形態5のマイクロバルブの基本構成を示す概略断面図である。 実施形態6のマイクロバルブの基本構成を示す概略断面図である。 実施形態7のマイクロバルブの基本構成を示す概略断面図である。 実施形態8のマイクロバルブの基本構成を示す概略断面図である。
(参考例)
本参考例のマイクロバルブは、図2に示すように、半導体基板を用いて形成された弁体基板1と、弁座基板2と、第1基板3とを備えている。なお、マイクロバルブの上下方向は、実際の使用状態での方位性に依存するため一義的に規定できないが、本参考例の記述では説明の便宜上、図2(b)における弁座基板2の配置側を下側、第1基板3の配置側を上側というように上下方向を規定するものとする。また、図2(b)は、図2(c)でのA−A断面に相当する箇所における概略断面図である。
弁体基板1は、半導体基板であるシリコン基板をマイクロマシンニング加工することにより形成されたいわゆるMEMS(micro electro mechanical systems)構造体であって、例えば、前記シリコン基板の主面の中央領域に略正方形に開口を有するとともに上下方向(前記シリコン基板の厚み方向)から見た外形の平面視も矩形状に形成されたフレーム11と、フレーム11の開口内に配置された弁体部12と、弁体部12とフレーム11を連結し弁体部12がフレーム11に対し上下方向に変位可能となる撓み性を有する薄肉のビーム13とを備えた構成である。なお、本参考例においては、弁体基板1は、例えば、4本のビーム13を有し、各ビーム13は、フレーム11内の各辺から延出して略卍状をなすよう配置されている。
弁座基板2は、例えば、ガラス基板を用いて形成され、上面(表面)に開口する弁孔21を有し、弁孔21に弁体部12が一致するようにしてフレーム11を表面に固定することによって弁体基板1が搭載される構成である。また、第1基板3は、例えば、ガラス基板で構成され、弁体基板1の上面に搭載される。なお、本参考例においては、図2(a)に示すように、第1基板3は、流体の流れを確保するために、フレーム11の上面の全面を覆う必要はない。また、弁座基板2の上面には、図2(b)に示すように、弁孔21の開口周縁部を囲むように例えば、凹溝22が形成されている。
ここで、弁体基板1は、弁体部12における第1基板3への対向面に可動電極4を有しており、第1基板3は、可動電極4に対向する表面に固定電極5を有している。また、本参考例においては、可動電極4における固定電極5との対向面は、絶縁層6を備えており、可動電極4と固定電極5との間には勿論、絶縁層6と固定電極5との間にも、所定量のギャップを設けている。なお、可動電極4及び固定電極5の少なくとも一方の表面に、これら両電極4、5間の導通を防止するための絶縁層が形成されていればよい。
フレーム11と弁座基板2との接合は、例えば、陽極接合にて行い、フレーム11と第1基板3との接合は、接合層7を介して行う。この場合、接合層7を設けることで、絶縁層6と固定電極5との間のギャップが形成されている。なお、弁体基板1と第1基板3との接合を陽極接合にて行う場合、陽極接合用の電極がそのまま接合層7になる。また、接合層7がシリコンペースト等の接着剤であってもよく、この場合、接着剤の量を加減して接合層7の厚みを決定することができる。
可動電極4、固定電極5の材料は、例えばAlやCrの薄膜を用いる。また、絶縁層6の材料は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、高誘電体薄膜であるチタン酸ストロンチウム(STO)やチタン酸バリウム(BTO)を用いる。また、シリコン基板からなる弁体基板1に可動電極4を形成する方法の一例として、イオン注入等によってシリコン基板の表面側に高不純物濃度領域(例えば、不純物濃度が約1020cm-3程度の領域)を形成し、当該高不純物濃度領域を可動電極4として用いる方法を挙げることができる。
ここで、本参考例のマイクロバルブの動作について以下に説明する。本参考例のマイクロバルブは、可動電極4と固定電極5間に電圧を印加しない初期状態では、弁体部12が弁孔21をその接触圧によって塞ぐように弁孔21の開口周辺領域に接触、つまり非接着状態にて接触させるような構成であり、当該マイクロバルブを開状態にするには、可動電極4と固定電極5と間に電圧を印加し、弁体部12に働く流体の圧力に打ち勝つだけの静電引力を発生させて、弁体部12を固定電極5側に引寄せる構成である。
なお、本参考例のマイクロバルブは、弁孔21が閉じている状態において弁体部12の下面と弁座基板2とが広い面積で密着するような構成になっていると、弁体部12の下面と弁体部12との界面でのエア抜きができなくなりやすく、例えばダンパー効果によりバルブの開閉応答性が悪くなる恐れがある。しかしながら、弁座基板2に上述の凹溝22を設けることで、弁孔21を閉じる瞬間及び開放する瞬間における前述の界面でのエア逃がしが行えるため、マイクロバルブの開閉応答性が比較的良好に確保される。
本参考例のマイクロバルブは、弁体部12における第1基板3への対向面に可動電極4を設け、第1基板3における可動電極4に対向する表面に固定電極5を設け、可動電極4及び固定電極5の少なくとも一方の表面には、これら両電極4、5間の導通を防止するための絶縁層6を設けるとともに、絶縁層6と固定電極5との間には、所定量のギャップを設けて、可動電極4及び固定電極5の間に電圧を印加しない状態では、弁体部12が弁孔21をその接触圧により塞ぐようにして弁孔21の開口周辺領域に接触させるようにすることで、流体流量の良好な制御が可能なノーマリークローズ型の構成を実現することができる。
また、本参考例のマイクロバルブは、絶縁層6と固定電極5との間のギャップ内に弁体部12の変位する範囲を限定した構成にすることにより、過剰な変位による薄肉であるビーム13の破損を防ぐことができ、更に、当該マイクロバルブの開状態でのギャップ量も一律に規定できるため、流体流量のばらつきを低減することが可能となる。
なお、図3、図4には、本参考例におけるマイクロバルブの変形例を示している。図3に示す構成のマイクロバルブは、例えば、弁体部12の上面をエッチング加工し、フレーム11の上面よりも低い形状とすることで、弁体部12における第1基板3への対向面をフレーム11に比べて薄肉にし、可動電極4と固定電極5との間のギャップは勿論、絶縁層6と固定電極5との間のギャップを形成する構成である。この場合、図2に示すような構成のマイクロバルブより接合層7を薄く設けるだけでよい。
また、図4に示す構成のマイクロバルブは、第1基板3における弁体部12への対向面に凹部31を設けて、絶縁層6と固定電極5との間のギャップを形成する構成である。この場合、図2に示すような構成のマイクロバルブより接合層7を薄く設けるだけでよい。なお、凹部31は、弁体部12の変位にともない弁体部12が接触することのないような、例えば図4に示すように弁体部12の形状にあわせた所望の凹形状であればよい。
(実施形態1)
本実施形態のマイクロバルブの基本構成は図2に示した参考例のマイクロバルブと同じであって、図1に示すように、弁体部12と弁座基板2の対向面の弁体部12側における接触部位の表面に弁体部12と弁座基板2とが接触界面で固着するのを防止する微小突起8を備えた構成である。ここにおいて、図1は、図2(c)でのA−A断面に相当する箇所における概略断面図である。なお、参考例と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
弁体部12と弁孔21との相対面は、通常いずれも鏡面若しくはそれに近い状態となり、スティッキング現象が発生し易くなるが、本実施形態のマイクロバルブでは、複数の微小突起8により、弁体部12と弁座基板2との接触界面中に介在するような、水分に起因する固着力を低減させ、スティッキング現象の発生を抑制することで信頼性の高いマイクロバルブの動作が実現できる。ここにおいて、微小突起8の突出高は、余り大きすぎると接触界面から流体の好ましくないリークを生じるので、接触界面からの流体リーク量が許容範囲に納まるように高さ設計する必要がある。
なお、微小突起8の形成方法は、例えば、弁体部12を有する弁体基板1を構成するシリコン基板の基礎となるウエハの全面を酸化工程で酸化しておき、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程とによって微小突起形成部分以外の酸化膜を選択的にエッチング除去する方法等により行う。また、微小突起8は、弁体部12と弁座基板2との互いの対向面の少なくとも一方の接触部位の表面に形成されていればよい。本願に係る発明の実施形態1とは異なる形態として、微小突起8は、弁体部12と一体化していなくても、別途形成した後、所望箇所に接着するような構成であってもよい。
(実施形態2)
本実施形態のマイクロバルブの基本構成は実施形態1と略同じであって、図5に示すように、第1基板3が少なくともフレーム11の開口部全面を覆うサイズである点などが相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
図5に示す本実施形態のマイクロバルブの実施形態1との相違点は、第1基板3がフレーム11の上面の全面を覆っており、第1基板3とフレーム11との間に接合層7を備え、その接合層7の一部を除去して流体が出入りする微小な流入孔9(9a)を備えた点である。つまり、本実施形態においては、流体の出入りが可能な箇所は、流入孔9(9a)と弁孔21のみである。
また、本実施形態のマイクロバルブの第1の変形例は、図6に示すように、図3の構成において第1基板3がフレーム11の開口部全面を覆い、接合層7の一部を除去し、フレーム11の一部をエッチング等により除去して微小な流入孔9(9b)を備えた点が、第2の変形例は、図7に示すように、図4において第1基板3がフレーム11の開口部全面を覆い、第1基板3に設けた凹部31を基板の周辺部まで延設して微小な流入孔9(9c)を備えた点が、第3の変形例は、図8に示すように、図2において第1基板3がフレーム11の開口部全面を覆い、第1基板3に対して上下方向(厚み方向)に貫通する微小な流入孔9(9d)を備えた点が、第4の変形例は、図9に示すように、図2において第1基板3がフレーム11の開口部全面を覆い、弁座基板2に対して上下方向(厚み方向)に貫通する微小な流入孔9(9e)を備えた点が実施形態1と相違する点である。
本実施形態のマイクロバルブは、第1基板3が少なくともフレーム11の開口部全面を覆うサイズである場合、第1基板3、接合層7、フレーム11、弁座基板2の少なくともいずれかに微小な流入孔9を設けることで、弁体部12の変位する領域が略閉空間となる。これにより入力(流入)側の圧力と略閉空間の圧力に差が生じ、結果として略閉空間と流出側との圧力差が縮小されることになり、マイクロバルブの駆動に必要な発生力が小さくて済むので、駆動電圧の低減が図れる。
ここで、マイクロバルブの実装形態は、例えば、図10に示すように、弁孔21に連通する導通孔51を備えた実装用基板(例えば、パッケージ)50aに図8に示したマイクロバルブの弁座基板2側を接着し、第1基板3側からマイクロバルブを覆うような例えば蓋50bを設けた構成を例示することができる。なお、蓋50bは、導通孔52を備えている。この場合、マイクロバルブは、導通孔52から流入孔9dへ流体を導入し、弁孔21から導通孔51へ流体を流出させる。
また、図10の構成の場合、マイクロバルブは、平常時で弁体部12と弁座基板2とが接触した状態であるため、入力側である流入孔9dから流体導入よる圧力が印加された場合でも、圧力が弁体部12を弁座基板2に押し付ける方向に働き、逆止弁的な動作をするため、ノーマリクローズ(つまり、常時閉)型のマイクロバルブとして機能する。なお、マイクロバルブを開状態にするには、可動電極4と固定電極5と間に電圧を印加し、弁体部12に働く圧力に打ち勝つだけの静電引力を発生させて、弁体部12を固定電極5側に引寄せることにより実現できる。参考例および実施形態1において示したマイクロバルブに対しても勿論同様の効果を奏する。
また、マイクロバルブの他の実装形態としては、例えば、図11に示すように、弁孔21に連通する導通孔53と弁座基板2に設けた流通孔9eに連通する導通孔54を備えた実装用基板(例えば、パッケージ)50cに図9に示したマイクロバルブの弁座基板2側を接着した構成を例示することができる。
この場合、マイクロバルブは、流体の滞留空間が当該マイクロバルブの内部、つまり弁体基板1と第1基板3との間の空間だけに略限定されるので、デッドボリュームを低減する構成となる。
本実施形態のマイクロバルブは、図示していないが、実施形態1と同様、弁体部12と弁座基板2の対向面の少なくとも一方の接触部位の表面に、弁体部12と弁座基板2とが接触界面で固着するのを防止する微小突起を備えた構成である。
(実施形態3)
本実施形態のマイクロバルブの基本構成は実施形態1と略同じであって、図12に示すように、弁体基板1と第1基板3の間に可動電極用電極パッド40と固定電極用電極パッド50を設けた点が相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、参考例及び実施形態1に示したマイクロバルブを基本構成にして、図12に示すように、接合層7をAl等の電極で構成し、固定電極5を可動電極4に対向する表面部分だけから更にフレーム11の一端部まで延設し、弁体基板1における第1基板3の対向面に絶縁層6を設けた構成である。なお、この絶縁層6は、図12に示すように、弁体基板1と可動電極用電極パッド40とを電気的に接続させるために、フレーム11の一部には設けていない。
可動電極4と電気的に接続する可動電極用電極パッド40は、前述した絶縁層6を設けていない箇所を含む接合層7(図12の右側の接合層7)を用いて構成する。また、固定電極5と電気的に接続する固定電極用電極パッド50は、可動電極用電極パッド40と電気的に分離された他の接合層7(図12の左側の接合層7)を用いて固定電極5と電気的に接続して構成する。ここで、第1基板3は、可動電極用電極パッド40、可動電極用電極パッド50を上面に露出させるために、図12に示すように、フレーム11部分の全面を覆うような構成ではない。
本実施形態のマイクロバルブは、弁体基板1と第1基板3との間の接合層7を可動電極用電極パッド40、固定電極用電極パッド50と兼ねる構成とすることで、工数減により製造コストの削減を図ることができる。
なお、マイクロバルブは、図13に示すように、図12とは弁体基板1の上下方向を逆転させて構成であってもよい。この場合、可動電極4の面積をより大きくとることができるので、低電圧での駆動には有利な構成である。
本実施形態のマイクロバルブは、図示していないが、実施形態1と同様、弁体部12と弁座基板2の対向面の少なくとも一方の接触部位の表面に、弁体部12と弁座基板2とが接触界面で固着するのを防止する微小突起を備えた構成である。
(実施形態4)
本実施形態のマイクロバルブの基本構成は上述の図13と略同じであって、図14に示すように、弁体基板1と弁座基板2の間に可動電極用電極パッド40を設けた点が相違する。なお、実施形態3と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、Al等の金属からなる導電性の接合層71を弁座基板2におけるフレーム11の対向面に形成し、図14に示すように、この接合層71の一部上面が露出するようにフレーム11と接合することで、この接合層71の一部が可動電極用電極パッド40を構成している。なお、固定電極用電極パッド50の構成は、実施形態3にて説明した構成と同様のため説明は省略する。
本実施形態のマイクロバルブは、弁体基板1と弁座基板2の間の接合層71を可動電極用電極パッド40と兼ね、弁体基板1と第1基板3との間の接合層7を固定電極用電極パッド50と兼ねる構成とすることで、工数減により製造コストの削減をはかることができる。
本実施形態のマイクロバルブは、図示していないが、実施形態1と同様、弁体部12と弁座基板2の対向面の少なくとも一方の接触部位の表面に、弁体部12と弁座基板2とが接触界面で固着するのを防止する微小突起を備えた構成である。
(実施形態5)
本実施形態のマイクロバルブは、実施形態4のマイクロバルブの変形形態であって、図15に示すように、フレーム11と弁座基板2との間に設けたAl等の金属からなる導電性の接合層71と、弁孔21を介して弁座基板2の上下(表裏)が電気的に導通するAl、Au、Cr等の材料からなる金属配線72を備え、接合層71と金属配線72とを電気的に接続することにより、この金属配線72の弁座基板2下面(裏面)の箇所を可動電極用電極パッド40として用い、弁座基板2の弁体基板1との接合面とは反対面に可動電極用電極パッド40を取り出す構成である。ここにおいて、金属配線72と可動電極用電極パッド40とは各々別途形成しそれらを電気的に接続するようにした構成であってもよい。なお、実施形態4と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイクロバルブは、可動電極用電極パッド40をバルブチップの下面(裏面)側に取り出すことができるので、表面実装によりパッケージの小型化や低背化が可能となる。また、可動電極用電極パッド40のためにチップの面積を割く必要がないため、チップの小型化及び製造コストの削減を図ることができる。
本実施形態のマイクロバルブは、図示していないが、実施形態1と同様、弁体部12と弁座基板2の対向面の少なくとも一方の接触部位の表面に、弁体部12と弁座基板2とが接触界面で固着するのを防止する微小突起を備えた構成である。
(実施形態6)
図16に示す本実施形態のマイクロバルブの基本構成は実施形態5と略同じであって、実施形態5における弁体基板1がSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて形成されている点が相違する。なお、実施形態5と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態と実施形態5との異なる点は、弁体基板1が活性層101、中間酸化膜102、支持層103からなるSOI基板を用いて形成されており、弁体基板1における第1基板3との対向面に活性層101を配置して、活性層101から支持層103まで貫通し導電性を有する例えば凹状導電層73を設けた点である。
本実施形態のマイクロバルブは、凹状導電層73が例えば導電性の膜であり、凹状導電層73にて活性層101と支持層103とを電気的に接続し活性層101、支持層103を導通させ、弁体基板1内を通じて可動電極4を可動電極用電極パッド40まで引き出した構成である。
本実施形態のマイクロバルブは、弁体基板1にSOI基板を採用することができ、薄肉のビーム13を厚み精度よく均一に作ることができる。また、このことにより、チップ間ばらつきを低減させる効果や、チップ内のビーム13の厚みの不均一性に起因する弁体部12、ビーム13の傾きを低減して当該マイクロバルブの動作を安定化させる等の効果が生まれる。
本実施形態のマイクロバルブは、図示していないが、実施形態1と同様、弁体部12と弁座基板2の対向面の少なくとも一方の接触部位の表面に、弁体部12と弁座基板2とが接触界面で固着するのを防止する微小突起を備えた構成である。
(実施形態7)
図17に示す本実施形態のマイクロバルブは、実施形態6と同様に弁体基板1がSOI基板を用いて形成されている。なお、実施形態6と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態と実施形態6との異なる点は、フレーム11における弁体部12への対向面に、活性層101と支持層103とを電気的に接続する導電性を有する導電層74を設けた点である。なお、図17に示すように、本実施形態においては、ビーム13にもAl、Au、Cr等の導電層75を設け、弁体部12にも導電層を設けてこの導電層の第1基板3に面する側を用いて可動電極4を形成する。なお、導電層74,75、弁体部12に設ける導電層は、同一の導電層として弁体基板1に一括して同時に形成してもよい。
本実施形態のマイクロバルブは、導電層74が例えば導電性の膜であり、導電層74にて活性層101と支持層103とを電気的に接続し活性層101、支持層103を導通させ、フレーム11の壁面を通じて可動電極4を可動電極用電極パッド40まで引き出した構成である。
ところで、本実施形態のマイクロバルブは、弁体基板1にSOI基板を採用することができ、薄肉のビーム13を厚み精度よく均一に作ることができる。また、このことにより、チップ間ばらつきを低減させる効果や、チップ内のビーム13の厚みの不均一性に起因する弁体部12、ビーム13の傾きを低減して当該マイクロバルブの動作を安定化させる等の効果が生まれる。また、活性層101と支持層103との接続部の面積を大きく取ることができるので、接続部の断線の危険性を低減し、信頼性を高めることができる。
本実施形態のマイクロバルブは、図示していないが、実施形態1と同様、弁体部12と弁座基板2の対向面の少なくとも一方の接触部位の表面に、弁体部12と弁座基板2とが接触界面で固着するのを防止する微小突起を備えた構成である。
(実施形態8)
図18に示す本実施形態のマイクロバルブは、第1基板3が図8に示したような厚み方向に貫通する流入孔9dを備えており、第1基板3における弁体基板1の非対向面、つまり、第1基板3の上面に、可動電極用電極パッド40と固定電極用電極パッド50を備えた構成である。
また、本実施形態のマイクロバルブにおける、フレーム11と弁座基板2との間には実施形態3等に示したAl等の電極等の接合層7を備え、第1基板の上下(表裏)には、流入孔9dを介して電気的に導通するようにAl等の材料からなる金属配線76が形成されており、金属配線76と接合層7とを電気的に接続することにより可動電極用電極パッド40を第1基板3における弁体基板1の非対向面、つまり、第1基板3の上面に取り出した構成となっている。
また、固定電極5についても、可動電極4と同様に、第1基板3の上下には流入孔9dを介して電気的に導通するようにAl等の材料からなる金属配線77を形成し、固定電極5と金属配線77とを電気的に接続することにより、固定電極用電極パッド50を第1基板3の上面に取り出した構成となっている。
本実施形態のマイクロバルブは、可動電極用電極パッド40、固定電極用電極パッド50を第1基板3の上面(表面)側に取り出すことができるので、チップ表面側を下にしてパッケージに表面実装することにより、パッケージの小型化、低背化、及びチップの小型化及び製造コスト削減をはかることができる。
本実施形態のマイクロバルブは、図示していないが、実施形態1と同様、弁体部12と弁座基板2の対向面の少なくとも一方の接触部位の表面に、弁体部12と弁座基板2とが接触界面で固着するのを防止する微小突起を備えた構成である。
1 弁体基板
2 弁座基板
3 第1基板
8 微小突起
11 フレーム
12 弁体部
13 ビーム
21 弁孔

Claims (1)

  1. 半導体基板を用いて形成され、フレームと、該フレームの開口内に配置された弁体部と、該弁体部と前記フレームとを連結し、前記弁体部が前記フレームに対し前記半導体基板の厚み方向に変位可能となる撓み性を有する薄肉のビームと、を備える弁体基板と、
    表面に開口する弁孔を有し、該弁孔に前記弁体部が一致するようにして前記フレームを表面に固定することにより前記弁体基板が搭載される弁座基板と、
    前記弁体基板における前記弁座基板側とは反対側の表面に搭載される第1基板と、
    を具備するマイクロバルブであって、
    前記弁体部と前記弁座基板との互いの対向面の少なくとも一方の表面に、前記弁孔を弁体部で閉止した状態において流体リーク量が許容範囲に納まるように高さ設計され前記弁体部と前記弁座基板とが固着するのを防止する複数の微小突起が設けられてなり、微小突起は、前記少なくとも一方の表面に形成された酸化膜のうち微小突起形成部分以外を選択的にエッチング除去することにより形成されていることを特徴とするマイクロバルブ
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