JP4948564B2 - 含窒素有機珪素化合物およびその製造方法 - Google Patents

含窒素有機珪素化合物およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、新規な含窒素有機珪素化合物とその製造方法に関する。
アミノ基とアルコキシシリル基を有する有機珪素化合物はシランカップリング剤として利用されており、例えば、
式:HNCSi(OC
式:HNCNHCSi(OCH
などの一級アミノ基を含有するアルコキシシランが広く知られている。しかしながら一級アミノ基を有する化合物は、エポキシ樹脂などのアミンが硬化触媒として作用する有機樹脂に使用すると、該樹脂の硬化性に悪影響を与えるという欠点がある。
このため、式:PhNHCSi(OCH(式中、Phはフェニル基である。)、式:CH(CHNHCSi(OCH
で示される二級アミノ基を有するアルコキシシラン(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)や、
式:(CNC36Si(OCH
で示される三級アミノ基を有するアルコキシシランが使用されている。しかしこのような二級または三級のアミノ基を有するアルコキシシランは、樹脂の硬化性への影響が多少低減するものの、各種基材に対する接着付与性が小さくシランカップリング剤として不十分である。さらにその製造過程において、大量のアミン塩酸塩が副生するという問題がある。
一方、アミド基を有する有機ケイ素化合物も検討されており、例えば、
式:HNCONHC36Si(OC
式:HNCOC36Si(OC
で示されるアミド基含有アルコキシシランが知られている(例えば、特許文献3参照。)。さらに特許文献4には、
式:HNCNHCOC36Si(OC
式:C1837NHCOCNHC36Si(OC
で示される二級アミド基を有するアルコキシシランが例示されている。
しかしながらこれらのアルコキシシランも、樹脂の硬化性への影響や接着付与性の点で、シランカップリング剤として十分と言えるものではなかった。
特公平7−30236号公報 特開2002−193976号公報 米国特許第3033815号明細書 特開昭55−92393号公報 米国特許第4026880号明細書 米国特許第3088815号明細書
本発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の目的は、三級アミノ基とカルボニル基を有する新規な含窒素有機珪素化合物とその製造方法を提供することにある。
本発明は、一般式(I):
Figure 0004948564
[式中、RおよびRは同一もしくは異種の炭素原子数1〜15の一価炭化水素基であり、Rは炭素原子数1〜15の二価炭化水素基であり、Rは炭素原子数1〜15の一価炭化水素基であり、Rは炭素原子数1〜15の一価炭化水素基またはアルコキシアルキル基であり、Rはメチル基または水素原子であり、Rは水素原子または炭素原子数1〜20のアルキル基もしくはアリール基である。mは0または1であり、xは0〜2の整数であり、yは1〜5の整数である。]で示される含窒素有機珪素化合物とその製造方法に関する。
また、本発明は、一般式(II):
Figure 0004948564
[式中、Rは、1〜4個の窒素原子、3〜17個の炭素原子、0〜2個の酸素原子および4〜34個の水素原子からなる脂環式アミノ基もしくは複素環式アミノ基であり、
i)R が脂環式アミノ基である場合、R は炭素原子数1〜15の二価炭化水素基であり、
ii)R が複素環式アミノ基である場合、は炭素原子数1〜15の二価炭化水素基または式:―C2nO−(nは1〜15の整数である。)で示されるアルキレンオキシ基であり、
は炭素原子数1〜15の二価炭化水素基であり、Rは炭素原子数1〜15の一価炭化水素基であり、Rは炭素原子数1〜15の一価炭化水素基またはアルコキシアルキル基であり、Rはメチル基または水素原子であり、Rは水素原子または炭素原子数1〜20のアルキル基もしくはアリール基である。mは0または1であり、xは0〜2の整数であり、yは1〜5の整数である。]で示される含窒素有機珪素化合物とその製造方法に関する。
本発明の含窒素有機珪素化合物は三級アミノ基とカルボニル基を有する新規な化合物であり、本発明の製造方法は該含窒素有機珪素化合物を収率よく製造できるという特徴を有する。
図1は、実施例1で得られた含窒素有機珪素化合物のIRスペクトルを示した図である。
本発明の含窒素有機珪素化合物は、上記一般式(I)および(II)で示されるシラン化合物である。上式中、RおよびRは、同一もしくは異種の炭素原子数1〜15の一価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基が挙げられる。これらの中でも原料の入手の容易さから、アルキル基、特にはメチル基もしくはエチル基であることが好ましい。Rは炭素原子数1〜15の二価炭化水素基または式:―C2nO−(nは1〜15の整数である。)で示されるアルキレンオキシ基であり、二価炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等のアルキレン基;フェニレン基、ナフタレニル基、ビフェニレン基等のアリーレン基;4、4’−ビスメチレンフェニル基、3,4’−ビスメチレンフェニル基、4,4’−ビスエチレンフェニル基等のフェニル置換アルキレン基;4、4’−ビスメチレンビフェニレン基等のアルキレンアリーレン基が挙げられる。アルキレンオキシ基としては、例えば、―CHO−、―CO−、―CO−が挙げられる。これらの中でも合成の容易さから、アルキレン基とアルキレンオキシ基が好ましい。Rは炭素原子数1〜15の二価炭化水素基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等のアルキレン基;フェニレン基、ナフタレニル基、ビフェニレン基等のアリーレン基;4、4’−ビスメチレンフェニル基、3,4’−ビスメチレンフェニル基、4,4’−ビスエチレンフェニル基等のフェニル置換アルキレン基;4、4’−ビスメチレンビフェニレン基等のアルキレンアリーレン基が挙げられる。中でも原料の入手の容易さからアルキレン基、特にはプロピレン基が好ましい。Rは炭素原子数1〜15の一価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基が挙げられる。Rは炭素原子数1〜15の一価炭化水素基またはアルコキシアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;メトキシエチル基、メトキシプロピル基等のアルコキシアルキル基が挙げられる。本発明の含窒素有機珪素化合物をシランカップリング剤として利用する場合には、その反応性が良好であることから、RおよびRはメチル基またはエチル基であることが好ましい。Rはメチル基または水素原子である。Rは水素原子または炭素原子数1〜20のアルキル基もしくはアリール基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基,フェニル基、トリル基、キシリル基が挙げられる。1分子中のRは同一でも異なっていてもよい。中でも原料の入手の容易さから、水素原子が好ましい。Rは1〜4個の窒素原子、3〜17個の炭素原子、0〜2個の酸素原子および4〜34個の水素原子からなる脂環式アミノ基もしくは複素環式アミノ基であり、環内に1個以上の三級アミノ基を含む環状構造の基である。例えば、N−シクロペンチルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基、N−シクロヘプチルアミノ基、N−(4−メチルシクロヘキシル)アミノ基、モルホリノ基が挙げられる。これらの中でも原料入手の容易さから、N−シクロヘキシルアミノ基またはモルホリノ基が望ましい。また、mは0または1であり、xは0〜2の整数であるが、原料入手の容易さおよびカップリング剤としての反応性の点から、mとxは0であることが好ましい。yは1〜5の整数であり、1または2であることが好ましい。yが2の場合には、例えば、N−エチレン−3−アミノプロピレン基、N−エチレン−N’−エチレン−3−アミノプロピレン基、N−エチレン−4−アミノフェニレン基、N−エチレン−2−アミノエチル−1−エチレンフェニレン基が挙げられる。中でも、N−エチレン−3−アミノプロピレン基であることが好ましい。
このような本発明の含窒素有機珪素化合物としては、例えば、次式で示されるアルコキシシラン化合物が挙げられる。式中、Meはメチル基であり、Etはエチル基である。
(CHNCOCNHC36Si(OC
(CHNCOCNHCNHC36Si(OCH
(CNCOCNHC36Si(OC
(CNCOCNHCNHC36Si(OC
(n−CNCOCNHC36Si(OC
(n−CNCOCNHCNHC36Si(OCH
(CHNCCOCNHC36Si(OC
(CHNCCOCNHCNHC36Si(OCH
Figure 0004948564
Figure 0004948564
Figure 0004948564
このような本発明の含窒素有機珪素化合物は、例えば、
(A)一般式(IV):
Figure 0004948564
(式中、R、R、R、R、xおよびyは前記と同じである。)で示される化合物と、
(B)一般式(III):
Figure 0004948564
(式中、R1、R2、R、Rおよびmは前記と同じである。)で示される化合
物、または、一般式(V):
Figure 0004948564
(式中、R、R、Rおよびmは前記と同じである。)で示される化合物を付加反応させる方法によって製造することができる。
一般式(IV)で表される(A)成分は工業的に入手可能な有機ケイ素化合物であり、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリ(メトキシエトキシ)シラン、4−アミノブチルトリメトキシシラン、5−アミノペンチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリ(メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−4−アミノブチルトリメトキシシランが挙げられる。これらの中でも特に、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランであることが好ましい。
一般式(III)または(V)で表される(B)成分は、三級のアミノ基を有する(メタ)アクリルアミドもしくは(メタ)アクリルエステルであり、工業的に入手可能な化合物である。このような(B)成分としては、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミド、N,N−メチルエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジブチルメタクリルアミド、N−ピペラジノアクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリルアミドが挙げられる。これらの中でも特に、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルモルホリンであることが好ましい。
(A)成分と(B)成分の付加反応は常温でも進行するが、これを150℃以下で加熱することが好ましく、特に60℃から100℃の間で加熱することが好ましい。また、反応系内にアルゴンや窒素等の不活性ガスを導入してもよい。この付加反応は逐次反応でも一括反応でもよいが、(A)成分または(B)成分のいずれか一方を加熱しながら、これにもう一方の成分を徐々に添加することが好ましい。
以上のような本発明の含窒素有機珪素化合物は、分子末端のアミノ基が三級アミノ基なので、アミンが硬化触媒として作用する有機樹脂に使用した場合に該樹脂の硬化性に対する影響が少ないという特徴を有する。また、本発明の製造方法は、工業上入手可能な原料を用いて本発明の含窒素有機珪素化合物を収率よく製造できるという特徴を有する。加えてこの製造方法では、触媒や溶剤を使用しなくても十分に反応が進行する。また、特殊な反応装置も必要なく、規存の反応装置が使用できるという利点を有する。
さらに本発明の含窒素有機珪素化合物、とりわけ一般式(I)と一般式(II)中のxが0または1であるものは、各種基材間の接着性を向上させ、特に、有機樹脂と無機材料もしくは金属材料との接着性を著しく向上させるという特徴を有する。このため本発明の含窒素有機珪素化合物は、表面処理剤、接着促進剤、プライマー、有機樹脂の改質剤等に使用されるシランカップリング剤として有用である。尚、本発明で言う有機樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂が挙げられる。
本発明の含窒素有機珪素化合物は、シランカップリング剤として好適に使用することができ、シランカップリング剤として使用時する際には、水や有機溶剤で希釈してもよい。使用される有機溶剤としては、メタノール、エタノール等の水溶性の有機溶剤が好ましい。またその使用方法としては、各種基材表面を処理する方法や有機樹脂に添加配合する方法が挙げられ、前者の表面処理方法が好ましい。具体的には、基材に直接スプレー塗布する方法、有機溶剤により希釈した処理液を基材にスプレー塗布する方法、水−有機溶剤により希釈した処理液をスプレー塗布する方法、有機溶剤により希釈した処理液に基材を浸漬する方法、水−有機溶剤により希釈した処理液に基材を浸漬する方法が挙げられる。次いで、処理を完全にするために、さらに加熱処理することが好ましい。上記のシランカップリング剤により処理される基材としては、例えば、ヒュームドシリカ、湿式シリカ、焼成シリカ、ヒュームド二酸化チタン、粉砕石英、ケイ藻土、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、アルミノケイ酸塩、酸化鉄、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、マイカ、炭酸マグネシウム等の無機質微粒子;ガラス繊維、ナイロン繊維、炭素繊維等の繊維基材;ガラス板、鋼板、鉄板、ステンレススチール板、アルミニウム板等の金属板が挙げられる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
[実施例1]
温度計、攪拌機、冷却器を備えた4つ口フラスコに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン156.7重量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃まで昇温した。次いでこれに、N,N−ジメチルアクリルアミド77.2重量部を30分かけて滴下し、さらに100℃で8時間加熱攪拌した。この反応混合物を減圧蒸留(138℃/1.3hPa)して無色透明液体170.2重量部(収率75%)を得た。この無色透明液体を、13C−核磁気共鳴スペクトル分析(以下、NMR)、赤外分光分析(以下、IR)およびGC−MS分析により分析した結果、この無色透明液体は、
式:(CHNCOCNHC36Si(OC
で示される含窒素有機珪素化合物であると同定された。
[実施例2]
温度計、攪拌機、冷却器を備えた4つ口フラスコに、3−アミノプロピルトリメトキシシラン298.1重量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃まで昇温した。次いでこれに、N,N−ジメチルアクリルアミド181.0重量部を60分かけて滴下し、さらに100℃で8時間加熱攪拌した。この反応混合物を減圧蒸留(130℃/1.3hPa)して無色透明液体360.5重量部(収率78%)を得た。この無色透明液体を、NMR、IRおよびGC−MS分析により分析した結果、この無色透明液体は
式:(CHNCOCNHC36Si(OCH
で示される含窒素有機珪素化合物であると同定された。
[実施例3]
温度計、攪拌機、冷却器を備えた4つ口フラスコに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン33.21重量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃まで昇温した。次いでこれに、N−アクリロイルモルホリン23.3重量部を10分かけて滴下し、さらに100℃で3時間加熱攪拌した。この反応混合物を加熱減圧(130℃/1.3hPa)により低沸点成分を除去して、淡黄色透明液体53.7重量部(収率95%)を得た。この淡黄色透明液体を、NMRおよびIR分析により分析した結果、主成分は、式:
Figure 0004948564

(式中、Etはエチル基である。)で示される構造を有する含窒素有機珪素化合物であると同定された。
[実施例4]
温度計、攪拌機、冷却器を備えた4つ口フラスコに、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン222.4重量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃まで昇温した。次いでこれに、N,N−ジメチルアクリルアミド109.0重量部を30分かけて滴下し、さらに100℃で8時間加熱攪拌した。この反応混合物を加熱減圧(130℃/1.3hPa)により低沸点成分を除去して、淡黄色透明液体324.8重量部(収率98%)を得た。この淡黄色透明液体を、NMRおよびIR分析により分析した結果、主成分は、
式:(CHNCOCNHCNHC36Si(OCH
で示される含窒素有機珪素化合物であると同定された。
[実施例5]
実施例1〜実施例4で得られた含窒素有機珪素化合物をそれぞれ、水とエタノールの混合溶媒(水:エタノールの重量比は1:1であった。)により希釈して、濃度0.4重量%の処理液を調製した。これらの処理液にガラス板を10秒間浸漬した後、120℃で1時間乾燥した。次いでこのガラス板表面に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828、エポキシ当量=185)100重量部、ジシアンジアミド8重量部およびN,N−ジメチルベンジルアミン0.4重量部からなる硬化性エポキシ樹脂組成物を塗布して、170℃、90分間で加熱硬化させ、硬化エポキシ樹脂成形体(直径5mm、高さ5mmの円柱状)が接着したガラス板を得た。
このようにして得られた試験体について、ガラス板と硬化エポキシ樹脂の接着力をテンシオメーターにより測定した。なお、接着力は、プレッシャークッカーテスト(PCT:121℃、100%RH条件下で24時間加熱)の実施前と実施後に測定した。その結果を表1に示した。
また、比較例として、次式で示されるシランカップリング剤を用いて上記と同様にして接着力を測定した。その結果を表1に併記した。
比較例1:HNCONHCSi(OC
比較例2:PhNHCSi(OCH(Phはフェニル基である。)
比較例3:C1837NHCOCNHCSi(OC
Figure 0004948564

Claims (6)

  1. 一般式(I):
    Figure 0004948564
    [式中、RおよびRは同一もしくは異種の炭素原子数1〜15の一価炭化水素基であり、Rは炭素原子数1〜15の二価炭化水素基であり、Rは炭素原子数1〜15の二価炭化水素基であり、Rは炭素原子数1〜15の一価炭化水素基であり、Rは炭素原子数1〜15の一価炭化水素基またはアルコキシアルキル基であり、Rはメチル基または水素原子であり、Rは水素原子または炭素原子数1〜20のアルキル基もしくはアリール基である。mは0または1であり、xは0〜2の整数であり、yは1〜5の整数である。]で示される含窒素有機珪素化合物。
  2. 上記一般式(I)中mが0であることを特徴とする請求項1記載の含窒素有機珪素化合物。
  3. 一般式(II):
    Figure 0004948564
    [式中、Rは、1〜4個の窒素原子、3〜17個の炭素原子、0〜2個の酸素原子および4〜34個の水素原子からなる脂環式アミノ基もしくは複素環式アミノ基であり、
    i)R が脂環式アミノ基である場合、R は炭素原子数1〜15の二価炭化水素基であり、
    ii)R が複素環式アミノ基である場合、は炭素原子数1〜15の二価炭化水素基または式:―C2nO−(nは1〜15の整数である。)で示されるアルキレンオキシ基であり、
    は炭素原子数1〜15の二価炭化水素基であり、Rは炭素原子数1〜15の一価炭化水素基であり、Rは炭素原子数1〜15の一価炭化水素基またはアルコキシアルキル基であり、Rはメチル基または水素原子であり、Rは水素原子または炭素原子数1〜20のアルキル基もしくはアリール基である。mは0または1であり、xは0〜2の整数であり、yは1〜5の整数である。]で示される含窒素有機珪素化合物。
  4. 上記一般式(II)中mが0であることを特徴とする請求項3記載の含窒素有機珪素化合物。
  5. 一般式(III):
    Figure 0004948564
    (式中、R1、R2、R、Rおよびmは前記と同じである。)で示される化合物と、一般式(IV):
    Figure 0004948564
    (式中、R、R、R、R、xおよびyは前記と同じである。)で示される化合物を付加反応させることを特徴とする、請求項1に記載の含窒素有機珪素化合物の製造方法。
  6. 一般式(V):
    Figure 0004948564
    (式中、R、R、Rおよびmは前記と同じである。)で示される化合物と、一般式(IV):
    Figure 0004948564
    (式中、R、R、R、R、xおよびyは前記と同じである。)で示される化合物を付加反応させることを特徴とする、請求項に記載の含窒素有機珪素化合物の製造方法。
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