JP4947896B2 - 陶磁器の製造方法 - Google Patents

陶磁器の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4947896B2
JP4947896B2 JP2004378229A JP2004378229A JP4947896B2 JP 4947896 B2 JP4947896 B2 JP 4947896B2 JP 2004378229 A JP2004378229 A JP 2004378229A JP 2004378229 A JP2004378229 A JP 2004378229A JP 4947896 B2 JP4947896 B2 JP 4947896B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clay
sheet
container
inner container
outer container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004378229A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006182602A (ja
Inventor
長之助 平野
Original Assignee
長之助 平野
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 長之助 平野 filed Critical 長之助 平野
Priority to JP2004378229A priority Critical patent/JP4947896B2/ja
Publication of JP2006182602A publication Critical patent/JP2006182602A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4947896B2 publication Critical patent/JP4947896B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Table Devices Or Equipment (AREA)

Description

本発明は、湯飲みや茶碗などの陶磁器の製造方法に関し、更に具体的には、断熱性及び保温性に優れた陶磁器の製造方法に関するものである。
食器等に利用される陶磁器は、熱伝導性が高く、料理や汁物などが冷めやすいと同時に、陶磁器自体が熱くなり、熱湯が入った湯飲みなどを手で持つのが困難であった。従来の断熱機能を有する湯飲み等としては、例えば、以下の特許文献1に示すように、陶器製の蓋体及び食器において、蓋体及び食器を内外壁によって二重に形成し、この内外壁間に一定の空間を設けることで保温保冷を図る構造のものがある。また、特許文献2には、内側容器と外側容器との間に中空部を有する二重構造の焼物容器の内外容器接着・空気流出孔密閉保法が開示されている。
実開昭63−108372号公報 特開平10−316481号公報
しかしながら、以上のような背景技術には次のような不都合がある。まず、上述した特許文献1に記載の技術では、内外壁間に空間部を形成するために、陶土によって予め空間部を保有して型造した素形を焼成するとあるが、空間部の具体的な形成方法については何ら開示されていない。また、前記特許文献2に記載の技術では、非接着状態の内側容器と外側容器をそれぞれ素焼きし、本焼きの際に釉薬で内側容器と外側容器を接着することとなっているため、製造工程が複雑となり、生産効率が低下してしまうという不都合がある。
本発明は、以上の点に着目したもので、その目的は、簡単な工程で、断熱性及び保温性に優れた陶磁器が得られる製造方法を提供することである。
前記目的を達成するため、本発明は、内側容器と外側容器の間に空間を有する陶磁器の製造方法であって、型の外面全体を、密着防止用のシートを介して内側容器用の粘土で被覆し、前記内側容器用の粘土の外面全体を所定の厚みを有する可燃性シートで被覆し、前記可燃性シートの外面全体を、外側容器用の粘土で被覆し、前記型及び密着防止用のシートを外したのちに、前記内側容器用の粘土と外側容器用の粘土の縁部を密着して一体物とするとともに、前記外側容器用粘土に少なくとも一つ以上の通気孔を形成し、前記内側容器用の粘土,前記可燃性シート,前記外側容器用の粘土,からなる一体物を素焼きし、前記可燃性シートを燃焼させて、前記空間を形成することを特徴とする。主要な形態の一つは、前記空間が形成された一体物を本焼きした後に、前記通気孔を封止材で密封することを特徴とする。
本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。

本発明は、内側容器用の粘土と外側容器用の粘土の間に、所定の厚みの可燃性シートを設け、素焼きの際に、前記外側容器用の粘土に設けた通気孔からの空気により前記可燃性シートを燃焼させて内側容器と外側容器の間に空間を形成することとしたので、簡単な工程で断熱性及び保温性に優れた陶磁器が得られるという効果がある。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
最初に、図1及び図2を参照しながら本発明の実施例1を説明する。図1は、本発明の製造方法で作成した湯飲みを示す図であり、図1(A)は本実施例の湯飲みを一部破断して示す斜視図,図1(B)は本実施例の湯飲みの底部を示す平面図である。図2は、本実施例の製造工程の一例を示す図である。図1に示すように、本発明の製造方法で作成した湯飲み10は、内側容器12と外側容器14の間に所定の間隔の空気層18を有する二重構造となっている。前記湯飲み10の底部14Bには、製造工程中に要する通気孔20(図2参照)が設けられているが、該通気孔20は、焼成後に封止材22で密封されている。前記湯飲み10は、陶器又は磁器(以下「陶磁器」とする)製である。
次に、図2を参照して、本実施例の製造方法の一例を説明する。まず、図2(A)に示すように、湯飲み10の型30を用意し、その外面全体を密着防止用シート32で被覆する。前記型30としては、例えば、ビンなどが利用されるが、他の公知の各種の材質のものを利用してよい。また、前記密着防止用シート32は、型30と粘土が密着するのを防止するためのものであって、例えば、新聞紙などが用いられる。次に、図2(B)に示すように、密着防止用シート32の外面を、内側容器用の平板状の粘土12Aで被覆する。そして、図2(C)に示すように、前記粘土12Aの外面を、所定の厚みの可燃性シート34で被覆する。可燃性シート34は、素焼きの際に燃焼するものであれば、どのようなものであってもよいが、本実施例では、例えば、新聞紙を利用して、厚さが0.5mm程度となるように複数枚(例えば10枚程度)重ねている。
そして更に、前記可燃性シート34の外面を、図2(D)及び(E)に示すように、外側容器用の平板状の粘土14Aで被覆する。そして、図2(F)に示すように、型30と密着防止用シート32を外したのち、粘土12Aと14Aの上端の余分な縁を切り落としてから密着し、一体物の形を整えるとともに、粘土14Aの底面に、通気孔20を形成する。前記通気孔20は、例えば、1mm径であって、針35などを利用して設けられる。そして、例えば、700〜800℃で4〜5時間程度素焼きを行い、乾燥させる。素焼きの際、図2(G)に示すように、粘土14Aに設けられた通気孔20から取り入れられた空気により、可燃性シート34が燃焼し、粘土12Aと14Aの間に、燃焼前の可燃性シート34とほぼ同じ厚みの空間ないし空気層18が形成される。燃焼した可燃性シート34は、灰36やすすとなって、空気層18内に多少残ることになるが、湯飲み10の利用上、特に問題になることはない。
素焼きの後は、模様や色をつけて本焼きを行うが、その際、空気層18の空気が膨張しても、通気孔20が設けられているため、破損する恐れがない。本焼き後は、図2(H)に示すように、通気孔20を封止材22で塞いで密封することにより、内側容器12と外側容器14の間に空気層18を備えた湯飲み10が得られる。なお、封止材22は、合成樹脂やセメントなど、公知の各種のもののうち、耐熱性に優れたものが適用可能である。このように、空気層18を設けることにより、高い断熱効果が得られるため、熱湯などを入れた湯飲み10を素手で持っても、熱さが緩和される。同時に、保温性も高いため、湯飲み10に注いだ飲料などが冷めにくくなるという効果も得られる。
このように、実施例1によれば、内側容器用の粘土12Aと外側容器用の粘土14Aの間に、所定の厚みの可燃性シート34を設け、素焼きの際に、前記粘土14Aに設けた通気孔20からの空気により前記可燃性シート34を燃焼させて、内側容器12と外側容器14の間に空気層18を形成することとしたので、簡単な工程で断熱性及び保温性に優れた湯飲み10が得られるという効果がある。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)上述した実施例で示す形状・大きさ・材料は一例であり、必要に応じて適宜変更してよい。また、色や模様についても同様に、必要に応じて適宜変更可能である。
(2)前記実施例では、本発明を湯飲み10の製造に適用することとしたが、これも一例であり、茶碗や丼,深皿,徳利など、公知の各種の陶磁器に適用可能である。
(3)通気孔20を設ける位置も一例であり、側面に設けるようにしてもよいが、製品の美観を損ねないという点からは底面に設けるのが好ましい。
(4)前記空気層18の厚みも一例であり、陶磁器自体の用途や形状などに応じて適宜変更可能であるが、例えば、前記実施例のように湯飲み10などに適用する場合には、断熱性や湯飲みとしての使い勝手を考慮すると、0.5mm前後とすると都合がよい。
本発明によれば、内側容器用の粘土と外側容器用の粘土の間に、所定の厚みの可燃性シートを設け、素焼きの際に、前記外側容器用の粘土に設けた通気孔からの空気により前記可燃性シートを燃焼させて内側容器と外側容器の間に空間ないし空気層を形成することとしたので、内側容器と外側容器の間に空気の断熱層を備えた陶磁器の製造方法に好適である。
本発明の実施例1を示す図であり、(A)は本実施例を一部破断して示す斜視図,(B)は本実施例の底部を示す平面図である。 前記実施例1の製造工程の一例を示す図である。
符号の説明
10:湯飲み
12:内側容器
12A,14A:粘土
14:外側容器
14B:底部
16:縁
18:空気層
20:通気孔
22:封止材
30:型
32:密着防止用シート
34:可燃性シート
35:針
36:灰

Claims (2)

  1. 内側容器と外側容器の間に空間を有する陶磁器の製造方法であって、
    型の外面全体を、密着防止用のシートを介して内側容器用の粘土で被覆し、
    前記内側容器用の粘土の外面全体を所定の厚みを有する可燃性シートで被覆し、
    前記可燃性シートの外面全体を、外側容器用の粘土で被覆し、
    前記型及び密着防止用のシートを外したのちに、前記内側容器用の粘土と外側容器用の粘土の縁部を密着して一体物とするとともに、前記外側容器用粘土に少なくとも一つ以上の通気孔を形成し、
    前記内側容器用の粘土,前記可燃性シート,前記外側容器用の粘土,からなる一体物を素焼きし、前記可燃性シートを燃焼させて、前記空間を形成することを特徴とする陶磁器の製造方法。
  2. 前記空間が形成された一体物を本焼きした後に、前記通気孔を封止材で密封することを特徴とする請求項1記載の陶磁器の製造方法。
JP2004378229A 2004-12-27 2004-12-27 陶磁器の製造方法 Expired - Fee Related JP4947896B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004378229A JP4947896B2 (ja) 2004-12-27 2004-12-27 陶磁器の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004378229A JP4947896B2 (ja) 2004-12-27 2004-12-27 陶磁器の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006182602A JP2006182602A (ja) 2006-07-13
JP4947896B2 true JP4947896B2 (ja) 2012-06-06

Family

ID=36735994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004378229A Expired - Fee Related JP4947896B2 (ja) 2004-12-27 2004-12-27 陶磁器の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4947896B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101966595B1 (ko) * 2018-08-13 2019-04-05 김상대 지류를 이용한 다중벽 도자기 제조방법

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5992969A (ja) * 1982-11-19 1984-05-29 栗田 蓉子 内部に減圧密閉キヤビテイ−を有する陶磁器の製造方法
JPS61191583A (ja) * 1985-02-15 1986-08-26 アケチ茶器株式会社 陶磁器製2重構造容器の空気流出孔密閉方法
JPS63108372A (ja) * 1986-10-27 1988-05-13 Ricoh Co Ltd クリ−ニング装置
JPS63242983A (ja) * 1987-03-28 1988-10-07 山崎 輝夫 断熱機能を有する焼物容器の製造方法
JP2002255628A (ja) * 2001-02-26 2002-09-11 Kazuhiko Yoshimuta 陶磁器製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006182602A (ja) 2006-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2839209A (en) Ceramic structure and method for making same
CN101288542A (zh) 一种陶、瓷双层工夫茶具及其制备方法
JP4947896B2 (ja) 陶磁器の製造方法
JP2007217225A (ja) 陶磁器製断熱容器の製造方法
JP2007195600A (ja) 電磁調理器用陶磁器製加熱容器及びその製造方法
JP5083728B2 (ja) 陶磁器製品
CN101779895B (zh) 陶瓷真空保温杯的制作工艺
KR101958144B1 (ko) 도예토 또는 점토를 이용한 3중 벽면체 기능성 도자기 제조방법
JP2004195059A (ja) 調理容器
JP3922707B2 (ja) 高台を持つやきものの製造方法
KR200402018Y1 (ko) 온도 유지용 음식물 용기
KR200400979Y1 (ko) 석재를 이용한 조리용기
WO2006005002A2 (en) Insulated vessel
KR200449525Y1 (ko) 판상 도자기 및 이를 이용한 도자기 세트
KR101966595B1 (ko) 지류를 이용한 다중벽 도자기 제조방법
TWI579256B (zh) 陶玻複合體及其燒結方法
JP3241801U (ja) 冷蔵庫等で冷えた状態(10度以下)からチョコレートが適切な温度(18度~25度)になったことが判別できることを特徴とする食器
JP2014171701A (ja) 陶磁器および陶磁器の製造方法
KR20180097930A (ko) 세라믹과 금속 재질이 이중으로 구성된 뚝배기 이중그릇
JP3063704U (ja) 竹や木の編成片を貼着した陶磁器製の容器
CN211354966U (zh) 一种新型耐热陶瓷煲
CN107126032B (zh) 一种具有鱼缸的餐盘
CN203436068U (zh) 适用于微波炉使用的带自洁功能的双层陶瓷碗
JPH0430971Y2 (ja)
JPH0767783A (ja) 炊飯用中空セラミックボール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110411

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120306

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees