JP4947828B2 - 金属条材の曲げ加工方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属管等の金属条材を連続的に曲げ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、金属条材の曲げ加工方法として、曲げ加工すべき金属条材の軸線方向の小区間を高周波誘導子等の加熱装置で局部的に加熱すると共にその金属条材を前記加熱装置に対して軸線方向に相対的に移動させ、同時に前記金属条材の、前記加熱装置による加熱部よりも進行方向の先端側を旋回可能な曲げアームにクランプさせ、その曲げアームの旋回によって前記金属条材に曲げモーメントを付与して前記加熱部を変形させ、直後に冷却手段により冷却することにより、金属条材を連続的に曲げ加工する方法が知られている。この方法において、通常は、曲げアームの旋回軸線と加熱装置による加熱位置とを一定の位置関係に保った状態として曲げ加工を行っており、金属条材に付与する曲げ加工の曲率半径(以下曲げ半径という)は曲げアームのアーム長(旋回軸線と金属条材との距離)に等しくなっていた。しかしながら、この方法では金属条材の曲げ半径を任意に設定できないという問題があった。
【0003】
そこで、この問題を解決する方法として、曲げ加工の進行と共に曲げアームの旋回軸線を曲線状に移動させる曲げ加工方法が提案されている(例えば、特公平3−56804号公報参照)。この方法では曲げアームの旋回軸線の移動軌跡を適切に設定することで、金属条材の曲げ半径を曲げアームの有効長とは異なる所望の値にすることが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した曲げアームの旋回軸線を移動させる方法は、曲げ加工の進行と共に曲げアームの旋回軸線を所定の軌跡に沿って移動させなければならず、その制御が困難であるという問題があった。
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、曲げ加工の進行と共に曲げアームの旋回軸線を曲線状に移動させながら曲げ加工する方法において、曲げアームの旋回軸線の移動制御を容易に行うことの可能な金属条材の曲げ加工方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、曲げ加工すべき金属条材の軸線方向の小区間を加熱装置で局部的に加熱すると共にその金属条材を前記加熱装置に対して軸線方向に相対的に移動させ、同時に前記金属条材の、前記加熱装置による加熱部よりも進行方向の先端側を、旋回軸線を中心として旋回可能な曲げアームにクランプさせ、その曲げアームを、該曲げアームの旋回軸線が該旋回軸線に直角な面内で曲線状の軌跡をたどるように移動させながら旋回させ、前記金属条材に曲げモーメントを付与して前記加熱部を曲げ変形させ且つ直後に冷却する金属条材の曲げ加工方法において、前記曲げアームを、その旋回軸線が曲げ加工の曲率半径に応じた所定の曲線状の軌跡をたどるように、その軌跡上の位置及び加熱装置に対する金属条材の相対移動速度に応じた所定の速度で所定の方向に移動させながら曲げ加工を行う構成とし、更に、前記曲げアームを前記した所定の速度で所定の方向に移動させるために、請求項1〜7に記載している数1〜数7のいずれかに基づいて制御する構成としたものである。この構成により、旋回軸線を移動させる際の移動速度を制御することによって、曲げアームの旋回軸線を所定の軌跡に沿って移動させることができ、金属条材を所望の曲げ半径に曲げ加工することができる。また、速度制御によって曲げアームの旋回軸線の位置制御を行うので制御が容易である。
【0007】
ここで、上記した速度制御を行いながら曲げ加工を進めていく際において、曲げアームの旋回軸線の現在位置と理論位置との比較を行い、その差が許容値を越える場合にはその差が小となるように前記曲げアームの旋回軸線の移動速度を補正することが好ましい。この補正を行うことにより、曲げアームの旋回軸線を所定の軌跡に正確に沿って移動させることができ、金属条材の曲げ半径の精度を向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は上記したように、曲げアームの旋回軸線が所定の経路に沿って移動するよう、その移動速度を制御しながら曲げ加工を行うことを特徴とする。以下に、その移動速度の求め方及び制御方法を具体的に説明する。
【0009】
曲げ加工中における曲げアームの旋回軸線の軌跡は、曲げアームのアーム長及び所望の曲げ半径によって定まり、その軌跡を数式化することができる。また、曲げ加工中の任意の時間における曲げアームの旋回軸線の移動方向は、旋回軸線の移動軌跡に旋回軸線の位置で接する接線方向であり、その大きさは金属条材の加熱装置に対する移動速度に応じた値となる。従って、曲げ半径及び金属条材の加熱装置に対する相対移動速度を設定することにより、曲げアームの旋回軸線の移動軌跡及びその軌跡を移動する際の移動速度(方向を含む)を予め求めることができ、それに基づいて上記したように速度制御することで所望曲げ半径の曲げ加工を行うことができる。
【0010】
ここで、曲げアームの旋回軸線の移動速度及び方向は、その旋回軸線の移動軌跡上の位置によって定まるので、速度制御の一つの実施形態では、旋回軸線の位置情報を制御用パラメータとして行うことができる。例えば、曲げアームの旋回軸線が、移動軌跡上に微少間隔であらかじめ設定した点に到達するごとに、その点に応じた移動速度で旋回軸線を次の点まで移動させるという動作を行えばよい。また、位置情報に代えて、他の情報を制御用パラメータとして使用することも可能である。すなわち、曲げ加工中の任意の時間における曲げアームの旋回軸線の位置は、曲げアームの旋回角(金属条材の曲げ領域の中心角に等しい)、曲げ開始からの金属条材の加熱装置に対する相対移動長、曲げ開始からの時間に対して一定の関係にあるので、これらを位置情報に代えて制御用パラメータとして使用することができる。
【0011】
上記の曲げ加工を行うに当たって、曲げアームの旋回軸線を移動させる機構には種々なものがあるので、以下その代表例を説明する。
【0012】
図1は本発明の第一実施形態の曲げ加工方法に用いる装置を概略的に示す平面図であり、1は曲げ加工中の金属条材である。なお、以下の説明において、曲げアームの旋回軸線に直角な面内に、金属条材1に曲げ変形を生じる位置(曲げ点BP)を原点とし、金属条材1の曲げ加工前の直線状部分に平行方向をX軸、直角方向をY軸としたX−Y座標を想定する。
【0013】
2は金属条材1を軸線方向(X軸方向)に前進させる条材移動装置であり、金属条材1の後端を保持してX軸方向に移動可能なテールストック2aと、それをX軸方向に移動させるねじ軸2bと、それを回転駆動するモータ2c等を備えている。3は金属条材1の長手方向の小区間を加熱する誘導子からなる加熱装置であり、加熱され曲げ変形を生じた直後の部分に冷却水等の冷却媒体を吹き付けて冷却する冷却手段を備えている。4は金属条材1の先端をクランプした曲げアーム、5は曲げアーム4を旋回軸線Oを中心として旋回可能に保持したY軸台車、6はY軸台車5をY軸方向に移動可能に保持すると共に自身はX軸方向に移動可能なX軸台車、7はX軸台車6をX軸方向に移動させるX軸台車移動装置であり、X軸台車6をX軸方向に移動させるねじ軸7aとそれを回転駆動するモータ7b等を備えている。8はY軸台車5をY軸方向に移動させるY軸台車移動装置であり、Y軸台車5をY軸方向に移動させるねじ軸8aとそれを回転駆動するモータ8b等を備えている。これらのY軸台車5、X軸台車6、X軸台車移動装置7等は、曲げアーム4の旋回軸線OをX軸方向に移動させるX軸移動手段を構成しており、また、Y軸台車5、Y軸台車移動装置8等は、曲げアーム4の旋回軸線OをY軸方向に移動させるY軸移動手段を構成する。
【0014】
10は、条材移動装置2、X軸台車移動装置7、Y軸台車移動装置8等を制御するコントローラ、11はテールストック2aの位置(従って、金属条材1の位置)を計測するための位置センサ、12はX軸台車6のX軸方向の位置(従って、旋回軸線OのX軸方向の位置)を計測するための位置センサ、13はY軸台車5のY軸方向の位置(従って、旋回軸線OのY軸方向の位置)を計測するための位置センサ、14は曲げアーム4の旋回角度位置を検出する角度センサである。
【0015】
上記構成の装置による金属条材1の曲げ加工は次のように行われる。加熱装置3で金属条材1の軸線方向の小区間を加熱した状態で条材移動装置2が金属条材1を連続的に前進させ、それによって曲げアーム4を旋回軸線Oを中心として旋回させて金属条材1に曲げモーメントを作用させ、金属条材1の加熱部を曲げ変形させると共にその直後に冷却手段が冷却することで金属条材1を連続的に曲げ加工してゆく。そして、この曲げ加工の際に、X軸台車移動装置7、Y軸台車移動装置8がY軸台車5をX軸方向、Y軸方向に、予め設定した速度(旋回軸線Oの位置に応じて変化する速度)で移動させ、曲げアーム4の旋回軸線Oを所定の軌跡に沿って移動させる。これにより、金属条材1が所望の曲げ半径に曲げられて行く。
【0016】
次に、所望の曲げ半径を得るためのコントローラ10による制御動作を、金属条材1の加熱装置3に対する相対移動速度を一定値Vとし、一定の曲げ半径Rでの曲げ加工を行う場合を例にとって、図2に示す略図を参照して説明する。曲げ加工の開始時には図2(a)に示すように、旋回アーム4の旋回軸線OはY軸上に位置している。この時の曲げアーム4の角度位置を基準位置とする(即ち、この時の曲げアーム4の旋回角θを0とする)。金属条材1に対して一定の曲げ半径Rでの曲げ加工を行う場合、金属条材1の曲げ開始点A(曲げ加工の開始時に曲げ点BP上に位置する点)は曲げ加工の進行につれて、図2(b)に示す点Aに移動し、その点Aと曲げ点BPとの間の金属条材部分(曲げ加工領域)1aが、Y軸上の点Cを中心とする半径Rの円弧状に曲げられることとなる。そしてこの時には、曲げアーム4の旋回軸線Oは、点ACを結ぶ線上に位置しており、曲げアームの旋回角θは金属条材1の曲げ加工領域1aの中心角に等しくなっている。従って、曲げアーム4がこのような関係を保って旋回しながら、その旋回軸線Oが、曲げ開始時に位置していた位置(点Bで示す)から、点Cを中心とする円弧状の軌跡16に沿って移動することで、所定の曲げ半径Rの曲げ加工を行うことができる。
【0017】
図2(b)において、曲げアーム4の旋回軸線Oの座標を(x、y)とすると、上記の関係を保つためには、曲げアーム4のアーム長をLとすると、
x=(R−L)sinθ ・・・(1)
y=R−(R−L)cosθ ・・・(2)
となる。また、曲げ加工によって生じる金属条材1の軸線方向の圧縮率をμ、曲げ開始からの時間をt、金属条材1の加熱装置3に対する移動長をdとすると、金属条材1の移動長dによって曲げ加工領域1aが得られるので、次の式が得られる。
V・t=d=R・θ・μ ・・・(3)
【0018】
曲げアーム4の旋回軸線Oが図2(b)に示す位置にある時の移動方向は円弧状の軌跡16に点Oで接する接線方向であり、その方向の移動速度をVr とすると、その大きさは数8に示す式(4)のようになる。
【0019】
【数8】
Figure 0004947828
【0020】
従って、旋回軸線OのX軸方向の移動速度をVx 、Y軸方向の移動速度をVy とすると、これらの移動速度は数9に示す式(5)、(6)のようになる。
【0021】
【数9】
Figure 0004947828
【0022】
従って、図1に示す曲げ加工装置において、金属条材1を一定速度Vで前進させて曲げ加工するに際し、X軸台車移動装置7によってX軸台車6をX軸方向に上記式(5)に示すVx になるように移動させ、同時にY軸台車移動装置8によってY軸台車5をY軸方向に上記式(6)に示すVy になるように移動させることで、Y軸台車5に保持している曲げアーム4の旋回軸線Oを円弧状の軌跡16に沿って移動させることができ、その際、曲げアーム4は旋回軸線Oを中心として自動的に、軌跡16上の点に対応した旋回角θに旋回し、一定曲げ半径Rでの曲げ加工を行うことができる。
【0023】
コントローラ10はこれらの速度制御を行う。すなわち、条材移動装置2を制御して金属条材1を一定速度Vで前進させ、それに並行して、角度センサ14が曲げアーム4の旋回角θを検出し、その旋回角θをパラメータとしてX軸台車移動装置7及びY軸台車移動装置8を上記式(5)、(6)を満たす速度で移動させる。これにより、Y軸台車5に保持している曲げアーム4の旋回軸線Oが円弧状の軌跡16に沿って移動し、所定の曲げ半径Rでの曲げ加工が行われる。
【0024】
上記した制御方法では、制御用パラメータとして曲げアーム4の旋回角θを用いているが、制御用パラメータはこの旋回角θに限らず、他のものを用いることも可能である。すなわち、旋回角θは、曲げ開始からの時間t及び条材移動装置2による条材移動長dに対して上記した式(3)に示す一定の関係を持っているので、曲げ開始からの時間t及び条材移動長dを旋回角θに代えて制御用パラメータとして使用可能である。
【0025】
制御用パラメータとして、曲げ開始からの時間tとする場合には、式(5)、(6)と式(3)を変形して得た数10に示す式(7)を用いて速度制御を行えばよい。
【0026】
【数10】
Figure 0004947828
【0027】
すなわち、式(5)、(6)に式(7)を代入することによって、数11に示す式(8)、(9)が得られるので、この式(8)、(9)を用いて曲げ加工時の旋回軸線Oの速度制御を行うことができる。具体的には、コントローラ10が、条材移動装置2を制御して金属条材1を一定速度Vで前進させ、それに並行して、曲げ開始からの時間tをカウントし、その時間tをパラメータとしてX軸台車移動装置7及びY軸台車移動装置8を式(8)、(9)を満たす速度で移動させる。これにより、Y軸台車5に保持している曲げアーム4の旋回軸線Oが円弧状の軌跡16に沿って移動し、所定の曲げ半径Rでの曲げ加工が行われる。
【0028】
【数11】
Figure 0004947828
【0029】
制御用パラメータとして、曲げ開始からの条材移動長dを用いる場合には、式(5)、(6)に式(7)を代入することによって数12に示す式(10)、(11)を得ることができるので、その式(10)、(11)を用いて曲げ加工時の旋回軸線Oの速度制御を行うことができる。具体的には、コントローラ10が、条材移動装置2を制御して金属条材1を一定速度Vで前進させ、それに並行して、位置センサ11からの信号で移動長dを測定し、その移動長dをパラメータとしてX軸台車移動装置7及びY軸台車移動装置8を式(10)、(11)を満たす速度で移動させる。これにより、Y軸台車5に保持している曲げアーム4の旋回軸線Oが円弧状の軌跡16に沿って移動し、所定の曲げ半径Rでの曲げ加工が行われる。
【0030】
【数12】
Figure 0004947828
【0031】
以上に、旋回角θ、時間t又は移動距離dをパラメータとしてX軸台車移動装置7、Y軸台車移動装置8による旋回軸線Oの移動速度Vx、Vyを所定の式を満たすように制御しながら曲げ加工を行う方法を説明した。ところで、この方法を実施した場合において、曲げ加工の進行に伴って旋回軸線Oが所定の軌跡16をたどるはずであるが、何らかの理由により旋回軸線Oが所定の軌跡16からずれる場合がある。そこで、この補正を行うことが好ましい。この補正を行う方法としては、旋回軸線OのX−Y座標上における現在位置を位置センサ12、13によって測定すると共にそれと理論位置(軌跡16)との比較を行い、その差が許容値を越える場合にはその差が小となるように前記旋回軸線O移動速度を補正する方法を挙げることができる。この補正方法の採用により、一層正確な曲げ加工を行うことができる。
【0032】
上記実施形態は、曲げアーム4の旋回軸線OをX軸台車移動装置8、Y軸台車移動装置9によって、X軸方向及びY軸方向にそれぞれ駆動し、その時の移動速度を制御している。ところで、図1に示す装置で一定の曲げ半径Rでの曲げ加工を行う際、条材移動装置2による金属条材1の移動長dと、曲げアーム4の旋回角θと、旋回軸線Oの位置(座標x、y)には、上記式(1)、(2)、(3)に示す一定の関係がある。このため、移動長dと旋回軸線Oの一方の座標値(x又はy)を定めれば、他の座標値及び旋回角θは一義的に定まってくる。換言すれば、曲げ加工中、曲げアーム4の旋回軸線OをX軸方向又はY軸方向のいずれか一方を所定位置に移動させると、X軸方向又はY軸方向の他方の所定位置にはその旋回軸線Oを強制的に移動させなくても金属条材1によって移動させられる。従って、金属条材1の剛性が十分大きく、曲げアーム4を保持している機構(X軸台車6、Y軸移動台車5)の摩擦抵抗に抗して曲げアーム4の旋回軸線Oを移動させることができる場合には、X軸方向の移動速度又はY軸方向の移動速度のみを制御することで、旋回軸線Oを所定の軌跡16に沿って移動させることができる。
【0033】
曲げアーム4の旋回軸線OのX軸方向の移動速度のみを制御して曲げ加工を行う実施形態では、図1に示す装置において、Y軸台車5をX軸台車6に対してY軸方向に移動自在に保持させ、Y軸台車移動装置8は設けない。その他の構成は図1の装置と同様である。そして、曲げ加工中、X軸台車移動装置7を制御して、旋回軸線OのX軸方向の移動速度Vx を、曲げ開始からの曲げアームの旋回角θ、曲げ開始からの時間t、曲げ開始からの金属条材の加熱装置に対する相対移動長dのいずれかを制御用パラメータとして、上記した式(5)、(8)、(10)のいずれかを用いて制御する。これによって、旋回軸線OのY軸方向の移動速度Vy は自動的に式(6)、(9)、(11)を満たす値となり、旋回軸線Oは所定の軌跡16上を移動し、所定の曲げ半径Rでの曲げ加工が行われる。なお、この場合にも必要に応じ、旋回軸線Oの現在位置を検出し、それを理論位置と比較して、その差が小さくなるように、X軸方向の移動速度Vx を補正してもよい。
【0034】
曲げアーム4の旋回軸線OのY軸方向の移動速度のみを制御して曲げ加工を行う実施形態では、図1に示す装置において、X軸台車6をX軸方向に移動自在とすると共にX軸台車移動装置7は設けない。その他の構成は図1の装置と同様である。そして、曲げ加工中、Y軸台車移動装置8を制御して、旋回軸線OのY軸方向の移動速度Vy を、曲げ開始からの曲げアームの旋回角θ、曲げ開始からの時間t、曲げ開始からの金属条材の加熱装置に対する相対移動長dのいずれかを制御用パラメータとして、上記した式(6)、(9)、(11)のいずれかを用いて制御する。これによって、旋回軸線OのY軸方向の移動速度Vy は自動的に式(5)、(8)、(10)を満たす値となり、旋回軸線Oは所定の軌跡16上を移動し、所定の曲げ半径Rでの曲げ加工が行われる。なお、この場合にも必要に応じ、旋回軸線Oの現在位置を検出し、それを理論位置と比較して、その差が小さくなるように、Y軸方向の移動速度Vy を補正してもよい。
【0035】
以上の実施形態では、金属条材1を定位置に配置した加熱装置3に対して移動させて曲げ加工を行う場合を説明したが、本発明はこの構成に限らず、図3に示すように金属条材1を定位置に保持し、その金属条材1に沿って加熱装置3を加熱装置移動装置20によって移動させる構成としてもよい。この場合には、加熱装置2が金属条材1に対して移動速度Vで移動し、その移動に応じて、曲げアーム4の旋回軸線OのX軸方向及びY軸方向の移動速度Vx及び/又はVyを上記した式(5)、(8)、(10)及び/又は式(6)、(9)、(11)を満たすように制御することで、所定の曲げ半径Rでの曲げ加工を行うことができる。ただし、この場合には、加熱装置3の移動に連れて曲げ点BPも速度Vで移動し、従って、曲げ点BPを原点とするX−Y座標も速度VでX軸方向に移動することとなる。前記した式(5)、(8)、(10)及び式(6)、(9)、(11)は曲げ点BPを原点とするX−Y座標上のものであるので、X軸台車移動装置7によるX軸台車6の実際の移動速度は、上記した式(5)、(8)、(10)を、X−Y座標の移動速度で補正したものとすればよい。
【0036】
また、上記実施形態では、一定の曲げ半径Rでの曲げ加工を行う場合を説明したが、本発明は曲げ半径を場所によって変化させる場合にも適用可能である。例えば、曲げ開始部分では曲げ半径をきわめて大きい値から所望の値Rまで減少させ、中間部分では一定値Rとし、曲げ終了部分では曲げ半径を徐々に増大するような場合には、上記した式(5)、(8)、(10)及び式(6)、(9)、(11)を曲げ半径の変化に応じて補正しておけばよい。
【0037】
図4は、揺動ブーム式の曲げ加工装置を用いた実施形態を示すものである。この実施形態では、曲げアーム4を旋回軸線Oを中心に旋回可能に保持した移動台22を一定位置に設定した揺動軸線Pを中心として揺動可能な揺動ブーム23に長手方向に移動可能に保持させると共に、その移動台22を揺動ブームの長手方向に移動させる移動台移動手段24と揺動ブーム23を揺動させるブーム揺動手段25を設けている。また、曲げアーム4の移動台22に対する旋回角ψ1 (図5参照)を測定する角度センサ27、揺動ブーム23の旋回角ψ2 を測定する角度センサ28、移動台22の揺動ブームに対する位置を検出する位置センサ29等も設けている。その他の構成は、図1に示す装置と同様である。
【0038】
図4に示す曲げ加工装置での一定曲げ半径Rでの曲げ加工は次のように行われる。すなわち、曲げ加工の開始時には図5(a)に示すように、旋回アーム4の旋回軸線OはY軸上に位置しており、揺動ブーム23はX軸に平行になっている(揺動軸線PとX軸との距離を曲げアーム4のアーム長Lに等しく設定しているため)。この状態から、条材移動装置2が金属条材1を加熱装置3に対して一定速度Vで移動させ、同時に移動台移動手段24が移動台22を後述する速度Vb で移動させ、揺動ブーム23を後述する角速度ωで揺動させる。これにより、曲げ加工開始点Aは図5(b)に示す点Aに移動し、曲げアーム4の旋回軸線Oは点Cを中心とする円弧状の軌跡16に沿って移動することで、所定の曲げ半径Rの曲げ加工が行われる。
【0039】
この方法での曲げ加工を行う際の旋回軸線Oの速度(具体的には移動台22の揺動ブーム23に対する速度Vb及び、揺動ブーム23の角速度ω)等も式(5)〜式(11)を求めたのと同様な方法によって求めることができる。すなわち、図5(b)における旋回軸線Oの座標(x,y)、旋回軸線Oの軌跡16に対する接線方向の移動速度Vr 、曲げアーム4の旋回角θ等に対しても、上記した式(1)〜(6)が成り立ち、更に、揺動軸線Pと曲げ点とのX軸方向の距離をL0 、揺動軸線Pと曲げアーム旋回軸線Oとの距離をLb とすると、数13に示す式が得られる。
【0040】
【数13】
Figure 0004947828
【0041】
そしてこれらの式から、数14に示す式(16)〜(18)を得ることができる。
【0042】
【数14】
Figure 0004947828
【0043】
従って、図4に示す装置を用いた場合にも、旋回軸線Oの速度(具体的には移動台22の揺動ブーム23に対する速度Vb 及び揺動ブーム23の角速度ω)を曲げアーム4のX−Y座標に対する旋回角θ、曲げアーム4の移動台22に対する旋回角ψ1 及び揺動ブーム23の旋回角ψ2 、曲げ開始からの時間t、曲げ開始からの金属条材の加熱装置に対する相対移動長dのいずれかを制御用パラメータとして上記式(16)〜(19)に基づいて制御することで、所望半径Rの曲げ加工を行うことができる。
【0044】
なお、この場合にも、金属条材1の剛性が大きく、自身に好ましくない変形を生じることなく、揺動ブーム23或いは移動台22を移動させることができる場合には、移動台22の揺動ブーム23に対する移動速度Vb と、揺動ブーム23の角速度ωの両方を制御する必要はなく、いずれか一方のみ(通常は、移動速度Vb )を制御すればよい。例えば、揺動ブーム23は単に揺動軸線Pを中心として揺動自在としておき、移動台22の移動速度Vb のみを上記式(16)、(17)、(19)に基づいて制御すればよい。
【0045】
なお、図4、図5に示す実施形態では、揺動軸線PとX軸との距離を曲げアーム4のアーム長Lに等しく設定しているが、これに限らず、適宜変更してもよい。その場合には、上記式(16)〜(19)を揺動軸線Pの位置に応じて補正して用いれば良い。また、曲げ半径Rが曲げ加工中に変化するようにすることも可能であり、その場合にも、上記式(16)〜(19)を曲げ半径Rの変化に応じて補正して用いれば良い。
【0046】
図6は、移動式の揺動アームを用いた曲げ加工装置による実施形態を示すものである。この実施形態では、X軸に平行に設けられたレール31に移動台32が移動可能に保持されると共にその移動台32を前記レール31の長手方向に移動させる移動台移動手段33が設けられている。移動台32には揺動アーム35が揺動軸線Qを中心として揺動可能に保持されると共にその揺動アーム35を揺動させる揺動アーム揺動手段36も設けられている。更に、揺動アーム35の先端に旋回軸線Oを中心として曲げアーム4が旋回自在に保持されている。なお、図中、38は移動台32のレール31に対する位置を検出する位置センサ、39は曲げアーム4の揺動アーム35に対する旋回角ψ1 (図7参照)を測定する角度センサ、40は揺動アーム35の旋回角ψ2 を測定する角度センサである。その他の構成は、図1に示す装置と同様である。
【0047】
図6に示す曲げ加工装置での一定曲げ半径Rでの曲げ加工は次のように行われる。すなわち、曲げ加工の開始時には図7(a)に示すように、旋回アーム4の旋回軸線OはY軸上に位置しており、揺動アーム35はX軸に平行になっている(揺動軸線QとX軸との距離を曲げアーム4のアーム長Lに等しく設定しているため)。この状態から、条材移動装置2が金属条材1を加熱装置3に対して一定速度Vで移動させ、同時に移動台移動手段33が移動台32を後述する速度Vb で移動させ、揺動アーム35を後述する角速度ωで揺動させる。これにより、曲げ加工開始点Aは図7(b)に示す点Aに移動し、曲げアーム4の旋回軸線Oは点Cを中心とする円弧状の軌跡16に沿って移動することで、所定の曲げ半径Rの曲げ加工が行われる。
【0048】
この方法での曲げ加工を行う際の旋回軸線Oの速度(具体的には移動台32の速度Vb 及び揺動アーム35の角速度ω)等も式(16)〜式(19)を求めたのと同様な方法によって求めることができる。すなわち、図7(b)における旋回軸線Oの座標(x,y)、旋回軸線Oの軌跡16に対する接線方向の移動速度Vr 、曲げアーム4の旋回角θ等に対しても、上記した式(1)〜(6)が成り立ち、更に、揺動軸線Qの座標を(xb ,yb )とし、揺動軸線Pと曲げアーム旋回軸線Oとの距離をLb とすると、数15に示す式が得られる。
【0049】
【数15】
Figure 0004947828
【0050】
そしてこれらの式から、数16に示す式(25)〜(27)を得ることができる。
【0051】
【数16】
Figure 0004947828
【0052】
従って、図6に示す装置を用いた場合にも、旋回軸線Oの速度(具体的には移動台32の速度Vb 及び揺動アーム35の角速度ω)を曲げアーム4のX−Y座標に対する旋回角θ、曲げアームの揺動アーム35に対する旋回角ψ1 及び揺動アーム35の旋回角ψ2 、曲げ開始からの時間t、曲げ開始からの金属条材の加熱装置に対する相対移動長dのいずれかを制御用パラメータとして上記式(25)〜(27)に基づいて制御することで、所望半径Rの曲げ加工を行うことができる。
【0053】
なお、この場合にも、金属条材1の剛性が大きく、自身に好ましくない変形を生じることなく、揺動アーム35或いは移動台32を移動させることができる場合には、移動台32のレール31に対する移動速度Vb と、揺動アーム35の角速度ωの両方を制御する必要はなく、いずれか一方のみ(通常は移動速度Vb )を制御すればよい。例えば、揺動アーム35は単に揺動軸線Qを中心として揺動自在としておき、移動台32の移動速度Vb のみを上記式(25)、(27)に基づいて制御すればよい。
【0054】
なお、図6、図7に示す実施形態では、揺動軸線QとX軸との距離を曲げアーム4のアーム長Lに等しく設定しているが、これに限らず、適宜変更してもよい。その場合には、上記式(25)〜(27)を揺動軸線Qの位置に応じて補正して用いれば良い。また、曲げ半径Rが曲げ加工中に変化するようにすることも可能であり、その場合にも、上記式(25)〜(27)を曲げ半径Rの変化に応じて補正して用いれば良い。
【0055】
図4〜図7に示す実施形態においても、曲げ加工中、旋回軸線Oの現在位置を検出し、それを理論位置と比較して、その差が小さくなるように、旋回軸線Oの移動速度を補正することが好ましい。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明は曲げアームを旋回させながら移動させて金属条材の曲げ加工を行う方法において、前記曲げアームを、その旋回軸線が金属条材の曲げ半径に応じた所定の軌跡をたどるように、その軌跡上の位置及び加熱装置に対する金属条材の相対移動速度に応じた所定の速度で所定の方向に移動させながら曲げ加工を行う構成とし、更に、前記曲げアームを前記した所定の速度で所定の方向に移動させるために、請求項1〜7に記載している数1〜数7のいずれかに基づいて制御する構成としたことにより、制御の容易な速度制御によって旋回軸線を所定の軌跡に沿って移動させることができ、金属条材を所望の所望の曲げ半径に曲げ加工することができると共にそれを実施するための制御装置のコストダウンを図ることができるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施形態を示す概略平面図
【図2】(a)、(b)は図1に示す実施形態における曲げ加工時の各部材の位置関係を説明する概略図
【図3】本発明の他の実施形態を示す概略平面図
【図4】本発明の更に他の実施形態を示す概略平面図
【図5】(a)、(b)は図4に示す実施形態における曲げ加工時の各部材の位置関係を説明する概略図
【図6】本発明の更に他の実施形態を示す概略平面図
【図7】(a)、(b)は図6に示す実施形態における曲げ加工時の各部材の位置関係を説明する概略図
【符号の説明】
1 金属条材
2 条材移動装置
3 加熱装置
4 曲げアーム
5 Y軸台車
6 X軸台車
7 X軸台車移動装置
8 Y軸台車移動装置
10 コントローラ
11、12、13 位置センサ
14 角度センサ

Claims (8)

  1. 曲げ加工すべき金属条材の軸線方向の小区間を加熱装置で局部的に加熱すると共にその金属条材を前記加熱装置に対して軸線方向に相対的に移動させ、同時に前記金属条材の、前記加熱装置による加熱部よりも進行方向の先端側を、旋回軸線を中心として旋回可能な曲げアームにクランプさせ、その曲げアームを、該曲げアームの旋回軸線が該旋回軸線に直角な面内で曲線状の軌跡をたどるように移動させながら旋回させ、前記金属条材に曲げモーメントを付与して前記加熱部を曲げ変形させ且つ直後に冷却する金属条材の曲げ加工方法において、前記曲げアームを、その旋回軸線が曲げ加工の曲率半径に応じた所定の曲線状の軌跡をたどるように、その軌跡上の位置及び加熱装置に対する金属条材の相対移動速度に応じた所定の速度で所定の方向に移動させながら曲げ加工を行う構成とし、更に、前記曲げアームを前記した所定の速度で所定の方向に移動させるために、前記曲げアームを前記金属条材の加熱装置に対する相対移動方向に平行なX軸方向に移動させるX軸移動手段と、X軸に直角なY軸方向に移動させるY軸移動手段を設けておき、曲げ点を原点としたX−Y座標上における曲げアーム旋回軸線のX軸方向の移動速度V x 及びY軸方向の速度V y を、曲げ開始からの曲げアームの旋回角θ、曲げ開始からの時間t、曲げ開始からの金属条材の加熱装置に対する相対移動長dのいずれかを制御用パラメータとして、数1に示す式に基づいて制御することを特徴とする金属条材の曲げ加工方法。
    Figure 0004947828
    ただし、Vは前記金属条材の前記加熱装置に対する相対移動速度、μは曲げ加工時における金属条材の圧縮率、Lは曲げアームのアーム長、Rは曲げ加工の曲率半径。
  2. 曲げ加工すべき金属条材の軸線方向の小区間を加熱装置で局部的に加熱すると共にその金属条材を前記加熱装置に対して軸線方向に相対的に移動させ、同時に前記金属条材の、前記加熱装置による加熱部よりも進行方向の先端側を、旋回軸線を中心として旋回可能な曲げアームにクランプさせ、その曲げアームを、該曲げアームの旋回軸線が該旋回軸線に直角な面内で曲線状の軌跡をたどるように移動させながら旋回させ、前記金属条材に曲げモーメントを付与して前記加熱部を曲げ変形させ且つ直後に冷却する金属条材の曲げ加工方法において、前記曲げアームを、その旋回軸線が曲げ加工の曲率半径に応じた所定の曲線状の軌跡をたどるように、その軌跡上の位置及び加熱装置に対する金属条材の相対移動速度に応じた所定の速度で所定の方向に移動させながら曲げ加工を行う構成とし、更に、前記曲げアームを前記した所定の速度で所定の方向に移動させるために、前記曲げアームを前記金属条材の加熱装置に対する相対移動方向に平行なX軸方向に移動させるX軸移動手段を設けると共にその曲げアームを前記X軸に直角なY軸方向には移動自在としておき、曲げ点を原点としたX−Y座標上における曲げアーム旋回軸線のX軸方向の移動速度V x を、曲げ開始からの曲げアームの旋回角θ、曲げ開始からの時間t、曲げ開始からの金属条材の加熱装置に対する相対移動長dのいずれかを制御用パラメータとして、数2に示す式に基づいて制御することを特徴とする金属条材の曲げ加工方法。
    Figure 0004947828
    ただし、Vは前記金属条材の前記加熱装置に対する相対移動速度、μは曲げ加工時における金属条材の圧縮率、Lは曲げアームのアーム長、Rは曲げ加工の曲率半径
  3. 曲げ加工すべき金属条材の軸線方向の小区間を加熱装置で局部的に加熱すると共にその金属条材を前記加熱装置に対して軸線方向に相対的に移動させ、同時に前記金属条材の、前記加熱装置による加熱部よりも進行方向の先端側を、旋回軸線を中心として旋回可能な曲げアームにクランプさせ、その曲げアームを、該曲げアームの旋回軸線が該旋回軸線に直角な面内で曲線状の軌跡をたどるように移動させながら旋回させ、前記金属条材に曲げモーメントを付与して前記加熱部を曲げ変形させ且つ直後に冷却する金属条材の曲げ加工方法において、前記曲げアームを、その旋回軸線が曲げ加工の曲率半径に応じた所定の曲線状の軌跡をたどるように、その軌跡上の位置及び加熱装置に対する金属条材の相対移動速度に応じた所定の速度で所定の方向に移動させながら曲げ加工を行う構成とし、更に、前記曲げアームを前記した所定の速度で所定の方向に移動させるために、前記曲げアームを前記金属条材の加熱装置に対する相対移動方向に平行なX軸方向には移動自在とすると共にそのX軸に直角なY軸方向に移動させるY軸移動手段を設けておき、曲げ点を原点としたX−Y座標上における曲げアーム旋回軸線のY軸方向の移動速度V y を、曲げ開始からの曲げアームの旋回角θ、曲げ開始からの時間t、曲げ開始からの金属条材の加熱装置に対する相対移動長dのいずれかを制御用パラメータとして、数3に基づいて制御することを特徴とする金属条材の曲げ加工方法。
    Figure 0004947828
    ただし、Vは前記金属条材の前記加熱装置に対する相対移動速度、μは曲げ加工時における金属条材の圧縮率、Lは曲げアームのアーム長、Rは曲げ加工の曲率半径。
  4. 曲げ加工すべき金属条材の軸線方向の小区間を加熱装置で局部的に加熱すると共にその金属条材を前記加熱装置に対して軸線方向に相対的に移動させ、同時に前記金属条材の、前記加熱装置による加熱部よりも進行方向の先端側を、旋回軸線を中心として旋回可能な曲げアームにクランプさせ、その曲げアームを、該曲げアームの旋回軸線が該旋回軸線に直角な面内で曲線状の軌跡をたどるように移動させながら旋回させ、前記金属条材に曲げモーメントを付与して前記加熱部を曲げ変形させ且つ直後に冷却する金属条材の曲げ加工方法において、前記曲げアームを、その旋回軸線が曲げ加工の曲率半径に応じた所定の曲線状の軌跡をたどるように、その軌跡上の位置及び加熱装置に対する金属条材の相対移動速度に応じた所定の速度で所定の方向に移動させながら曲げ加工を行う構成とし、更に、前記曲げアームを前記した所定の速度で所定の方向に移動させるために、前記曲げアームを、一定位置に設定した揺動軸線を中心として揺動可能な揺動ブームに長手方向に移動可能に保持された移動台に保持させると共に、その移動台を前記揺動ブームの長手方向に移動させる移動台移動手段と前記揺動ブームを揺動させるブーム揺動手段を設けておき、前記移動台の揺動ブームに対する移動速度V b 及び揺動ブームの揺動角速度ωを、曲げ開始からの曲げアームの旋回角θ、曲げ開始からの曲げアームの揺動ブームに対する旋回角ψ 1 及び揺動ブームの旋回角ψ 2 、曲げ開始からの時間t、曲げ開始からの金属条材の加熱装置に対する相対移動長dのいずれかを制御用パラメータとして、数4に示す式に基づいて制御することを特徴とする金属条材の曲げ加工方法。
    Figure 0004947828
    ただし、Vは前記金属条材の前記加熱装置に対する移動速度、μは曲げ加工時における金属条材の圧縮率、Lは曲げアームのアーム長、L 0 は揺動軸線と曲げ点とのX軸方向の距離、L b は揺動軸線と曲げアーム旋回軸線との距離、Rは曲げ加工の曲率半径。
  5. 曲げ加工すべき金属条材の軸線方向の小区間を加熱装置で局部的に加熱すると共にその金属条材を前記加熱装置に対して軸線方向に相対的に移動させ、同時に前記金属条材の、前記加熱装置による加熱部よりも進行方向の先端側を、旋回軸線を中心として旋回可能な曲げアームにクランプさせ、その曲げアームを、該曲げアームの旋回軸線が該旋回軸線に直角な面内で曲線状の軌跡をたどるように移動させながら旋回させ、前記金属条材に曲げモーメントを付与して前記加熱部を曲げ変形させ且つ直後に冷却する金属条材の曲げ加工方法において、前記曲げアームを、その旋回軸線が曲げ加工の曲率半径に応じた所定の曲線状の軌跡をたどるように、その軌跡上の位置及び加熱装置に対する金属条材の相対移動速度に応じた所定の速度で所定の方向に移動させながら曲げ加工を行う構成とし、更に、前記曲げアームを前記した所定の速度で所定の方向に移動させるために、前記曲げアームを、一定位置に設定した揺動軸線を中心として揺動自在な揺動ブームに長手方向に移動可能に保持された移動台に保持させると共にその移動台を前記揺動ブームの長手方向に移動させる移動台移動手段を設けておき、前記移動台の揺動ブームに対する移動速度V b を、曲げ開始からの曲げアームの旋回角θ、曲げ開始からの曲げアームの揺動ブームに対する旋回角ψ 1 及び揺動ブームの旋回角ψ 2 、曲げ開始からの時間t、曲げ開始からの金属条材の加熱装置に対する相対移動長dのいずれかを制御用パラメータとして、数5に示す式に基づいて制御することを特徴とする金属条材の曲げ加工方法。
    Figure 0004947828
    ただし、Vは前記金属条材の前記加熱装置に対する移動速度、μは曲げ加工時における金属条材の圧縮率、Lは曲げアームのアーム長、L 0 は揺動軸線と曲げ点とのX軸方向の距離、L b は揺動軸線と曲げアーム旋回軸線との距離、Rは曲げ加工の曲率半径。
  6. 曲げ加工すべき金属条材の軸線方向の小区間を加熱装置で局部的に加熱すると共にその金属条材を前記加熱装置に対して軸線方向に相対的に移動させ、同時に前記金属条材の、前記加熱装置による加熱部よりも進行方向の先端側を、旋回軸線を中心として旋回可能な曲げアームにクランプさせ、その曲げアームを、該曲げアームの旋回軸線が該旋回軸線に直角な面内で曲線状の軌跡をたどるように移動させながら旋回させ、前記金属条材に曲げモーメントを付与して前記加熱部を曲げ変形させ且つ直後に冷却する金属条材の曲げ加工方法において、前記曲げアームを、その旋回軸線が曲げ加工の曲率半径に応じた所定の曲線状の軌跡をたどるように、その軌跡上の位置及び加熱装置に対する金属条材の相対移動速度に応じた所定の速度で所定の方向に移動させながら曲げ加工を行う構成とし、更に、前記曲げアームを前記した所定の速度で所定の方向に移動させるために、前記曲げアームを、一定位置に設けられたレールに移動可能に保持された移動台に旋回可能に設けられた揺動アームに旋回自在に保持させると共に、前記移動台を前記レールの長手方向に移動させる移動台移動手段と前記揺動アームを揺動させる揺動アーム揺動手段を設けておき、前記移動台のレールに対する移動速度V b 及び揺動アームの揺動角速度ωを、曲げ開始からの曲げアームの旋回角θ、曲げ開始からの曲げアームの揺動アームに対する旋回角ψ 1 及び揺動アームの旋回角ψ 2 、曲げ開始からの時間t、曲げ開始からの金属条材の加熱装置に対する相対移動長dのいずれかを制御用パラメータとして、数6に示す式に基づいて制御することを特徴とする金属条材の曲げ加工方法。
    Figure 0004947828
    ただし、Vは前記金属条材の前記加熱装置に対する移動速度、μは曲げ加工時における金属条材の圧縮率、Lは曲げアームのアーム長、L b は揺動軸線と曲げアーム旋回軸線との距離、Rは曲げ加工の曲率半径。
  7. 曲げ加工すべき金属条材の軸線方向の小区間を加熱装置で局部的に加熱すると共にその金属条材を前記加熱装置に対して軸線方向に相対的に移動させ、同時に前記金属条材の、前記加熱装置による加熱部よりも進行方向の先端側を、旋回軸線を中心として旋回可能な曲げアームにクランプさせ、その曲げアームを、該曲げアームの旋回軸線が該旋回軸線に直角な面内で曲線状の軌跡をたどるように移動させながら旋回させ、前記金属条材に曲げモーメントを付与して前記加熱部を曲げ変形させ且つ直後に冷却する金属条材の曲げ加工方法において、前記曲げアームを、その旋回軸線が曲げ加工の曲率半径に応じた所定の曲線状の軌跡をたどるように、その軌跡上の位置及び加熱装置に対する金属条材の相対移動速度に応じた所定の速度で所定の方向に移動させながら曲げ加工を行う構成とし、更に、前記曲げアームを前記した所定の速度で所定の方向に移動させるために、前記曲げアームを、一定位置に設けられたレールに移動可能に保持された移動台に旋回自在に設けられた揺動アームに旋回自在に保持させると共に、前記移動台を前記レールの長手方向に移動させる移動台移動手段を設けておき、前記移動台のレールに対する移動速度V b を、曲げ開始からの曲げアームの旋回角θ、曲げ開始からの曲げアームの揺動アームに対する旋回角ψ 1 及び揺動アームの旋回角ψ 2 、曲げ開始からの時間t、曲げ開始からの金属条材の加熱装置に対する相対移動長dのいずれかを制御用パラメータとして、数7に示す式に基づいて制御することを特徴とする金属条材の曲げ加工方法。
    Figure 0004947828
    ただし、Vは前記金属条材の前記加熱装置に対する移動速度、μは曲げ加工時における金属条材の圧縮率、Lは曲げアームのアーム長、L b は揺動軸線と曲げアーム旋回軸線との距離、Rは曲げ加工の曲率半径。
  8. 前記曲げアームの旋回軸線の現在位置と理論位置との比較を行い、その差が許容値を越える場合にはその差が小となるように制御すべき速度を補正することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の金属条材の曲げ加工方法。
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