JP4947585B2 - 揮発性液体用の泡放出器 - Google Patents

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Description

本発明は、揮発性液体用の泡放出器に関する。
従来、容器体からポンプで吸上げた液体を外気と混合させ、発泡フィルターを経由して吹き出す起泡噴出装置付の泡放出器が知られている(特許文献1)。
またポンプ容器から起立するステムの上端に付設した押下げヘッドに、液留め室を内蔵させ、この室内に溜めた揮発性液体(芳香液)を揮発窓から放出する放出容器が知られている(特許文献2)。
特開2007−50323号 特開2000−237291 特開2006−327661
揮発性物質は空気との接触面積が多い方が揮発し易い。従って引用文献2のように液留め室付きの揮発性液体の容器において、引用文献1の発泡機構を組み込み、液体の代わりに泡状の揮発性物質を室内に溜めて揮発させると、揮発効率が高まることが期待される。しかしながら、引用文献2のように押下げヘッドの内部に揮発性物質の貯留室を設け、一部に開口した揮発窓から揮発させる構造では、空気との接触が制限されており、この点においては揮発の効率化を妨げている。
また芳香・消臭などの揮発性液体の容器は、快適な室内環境を演出するためのものであるため、美観の上でも優れたものであることが望まれる。しかしながら、従来の容器では、美観というと単純に容器の表面に模様を施したり、形状を工夫するという程度の静的なデザインが主であり、ありきたりで新鮮味に欠けていた。
そこで本発明は、泡が容器の表面を伝わって流れ、外付けの泡受部に流入するようにすることで、揮発作用量を高めるとともに流れる泡による動的な意匠効果を期待できる揮発性液体用の泡放出器を提案することを目的とする。
第1の手段は、
容器体20の上部から上方付勢状態のステム32を押込み可能に起立し、更に容器体20の外側に泡受器4を付設した泡噴出容器2と、
上記ステムから起立する筒状リンク48の上端にヘッド部62を付設するとともに、筒状リンク48の上部に注出口60を開口した作動ヘッド46と、
上記注出口60下方の筒状リンク部分に液密に嵌合され、この嵌合箇所から泡受器4の上面側へ垂下して外表面を泡が伝わり落ちるように形成した流下筒部材70とを備え、
上記泡受器4の上面と流下筒部材70の外面とが外部に露出するように構成している。
本手段では、容器の上部から揮発性液体を泡として吹き出し、この泡が外表面を流れ落ちて下方の泡受器に入ることで揮発効率ないし美観の向上を図る手段を提案している。
揮発効率に関して言えば、外部に露出した流下筒部材の外表面及び泡受器の上面から揮発するので、揮発を促すことができる。泡受器の方が流下筒部材の外表面に比べて泡の保有時間及び保有可能量が大きいため、通常、揮発は主として泡受器で生じ、流下筒部材の外表面は揮発面としては補助的な役割に留まる。流下筒部材の外表面の方が空気との接触面積が広いため、この外表面を有効に利用することで揮発作用を促進することができる。これにより、過剰量の泡が泡受器に入って受器の底の泡が液体に戻ってしまい、或いは泡が泡受器から溢れる、ことを防止する効果がある。なお、揮発効率の向上と言っても、少量揮発を目的とする泡放出器を発明の対象から除外する意味ではない。泡として噴出した内容物をなるべく泡の状態のまま揮発できるようにすることが主眼である。
美観の向上に関しては、容器の上部から噴き出す泡は、例えば作動ヘッドを押し下げた直後は大きな塊として、後では糸の筋として時々刻々変化するから、動的な意匠の変化が楽しめる。その変化を明瞭にするために、泡の色と流下筒部材の外表面の色とはコントラストの明瞭な色(例えば白と黒、或いは補色)としてもよい。後述の好適な実施例では泡の道筋を規制するための溝を外表面に形成しているが、無溝の平らな面として、不規則な泡筋を見せるようにすることも可能である。
「泡噴出容器」は、ステムの押下げにより揮発性液体を泡として噴出する機構(起泡噴出装置)を備えたものであればどのような構造でもよい。前述の特許文献1のようにポンプ機構を用いて加圧した液体を空気と混合し、発泡フィルターで発泡させるポンプ式容器よいが、従来公知の如く揮発性物質を泡として吹き出すエアゾール容器であっても良い(特許文献3参照)。起泡噴出装置は、泡が流下筒部材の外表面を伝わり落ちることが可能な程度の速度で、注出口から泡を放出するものとする。後述の好適な実施例では放射方向に複数の注出口を設け、泡の流れが分岐することで速度をセーブしているが、注出口の向き及び数は任意である。泡の勢いが強すぎるときには、減勢手段、例えば噴き出し方向と対向する邪魔板(図示せず)を注出口付近に設置して噴き出し速度を弱めるようにしてもよい。
「泡受器」は、泡を溜めて揮発させることを主機能とするが、泡受器の深さや形状次第では、外部から溜まった泡が見えるようにして、流下筒部材の意匠効果を補うことも可能である。泡受器は、後述の如く容器本体を囲むように設けること、及び容器本体の下端部に付設することが望ましいが、容器本体の一側にのみ設けてもよく、また注出口の開口箇所から容器本体の下端部へ至るまでの途中箇所に設けることも可能である。
「流下筒部材」は、泡を泡受器へ導くことを第1の機能とし、併せて外表面を揮発面として泡の揮発を補助する機能、或いは外表面を、泡を構成要素とする、形態の変化する意匠のディスプレイ面として美観を高める機能を有する。揮発性を向上するにせよ、美観を高めるにせよ、ある程度の時間、泡が流下筒部材の表面に留まることが望ましく、そのためには後述の如く上端小径のテーパ筒形又は釣鐘形とすることができる。しかし各機能を達成できる限り、流下筒部材の形状は任意である。
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ
上記泡受器4は、下端面を面一の接地面14とする外周壁6を有し、この外周壁の内面から内向きフランジ状底壁8を介して内周壁10を外周壁6上端よりも上方に起立し、この内周壁10を泡噴出容器2の外面に嵌着させている。
前述の特許文献2の如く、容器の上部に液留め室を形成すると、この容器が他物と衝突して倒れたときに溜めた液体が揮発窓から外へ流れ出す可能性がある。本手段では、容器本体の下部を囲うように泡受器を設けたので、重心が低くなると同時に接地面の半径が大きくなり、容器が倒れることを防止することができる。
第3の手段は、第2の手段を有し、かつ
流下筒部材70の下端部を外周壁6上端とほぼ同位置又はその下方へ垂下するとともに、
この外周壁6の上端と内向きフランジ状底壁8の上面との高低差を作動ヘッド46のストローク長以とし、
更に、外周壁6下部から容器体20と内周壁10の下部との間隙を通って流下筒部材内方の内周壁部分に開口した透孔16へ至る外気導入路24を開通している。
本手段では、まず泡の流下距離を長くするために流下筒部材の下端部を外周壁の上端と同じ程度以下の高さに配置している。しかし、それでは泡受器の上端まで泡が充填されたときに、流下筒部材の内面と内周壁外面との間を通って外気が流入する通常の連通路が遮断され、外気の吸入が不完全になるおそれがある。そこで泡受器が充填されたときの外気導入路を設けた本手段を提案している。
第4の手段は、第1の手段から第3の手段の何れかを有し、かつ
上記流下筒部材70の外表面に、上記の注出口付近から泡受器側へ延びる泡案内溝78を縦設している。
本手段では、流下筒部材の外表面に泡案内溝を形成することを提案している。これにより、泡が流れる筋道を予め設計することが容易となる。流下筒部材の外表面を流れる泡は液体分子の凝集力によりある程度の大きさの塊となり、泡案内溝内に入った泡の塊は、溝の底面及び側面との付着力により、溝に沿って流れる。この現象は液滴でも起こるが、液滴に比べて泡は空気を含み軽いため、重力に比べて付着力の影響を受け易い。従って、真下方向への溝ではもちろん、真下方向に対して斜行する溝でも溝を乗り越えずに溝に沿って進む傾向が強い。市販されている泡状物を使って出願人が確認したところ、溝の深さより大きな泡の塊でも斜行溝に沿って流れることが確認できた。本手段はこれらの知見を利用して、泡の流れを審美的効果に利用するものである。
「泡案内溝」は、泡の流れる方向を規制するための手段である。泡案内溝は、流下筒部材の筒壁外面に凹条を穿設したもの、その筒壁外面に並行する2本の凸条を形成し、それら凸条の間を泡案内溝としたものの双方を含む。泡案内溝は必ずしも流下筒部材の筒長全長に亘って形成する必要はなく、注出口からその筒長の途中部分まで延びているものでもよい。泡案内溝の深さは、泡の流動率(粘度率の逆数)、溝の斜行角度、容器の通常の使用時の泡放出量が大きくなるに従って、大とするように設計する。もっとも放出された全ての泡が泡案内溝から溢れ出さないようにする必要はなく、泡案内溝に沿った泡の流れで一定の意匠が認識することができれば十分である。
第5の手段は、第4の手段を有し、かつ
上記筒状リンク48の上部に周方向に距離を置いて複数個の注出口60を開口するとともに、各注出口60から流下筒部材70の外表面に沿ってほぼ真下へ延びる、注出口と同数の複数個の泡案内溝78を形成している。
本手段では、複数の注出口からそれぞれ泡案内溝を延長したので、意匠的効果が高まるようにしている。「外表面に沿って真下」とは、外表面に沿った接線方向のうち最も垂直下方に近い方向を言うものとする。
第6の手段は、第5の手段に記載の揮発性液体用の泡放出器であって、各注出口60から流下筒部材70の外表面に沿って真下へ延びる泡案内溝78に代えて、各注出口60から流下筒部材70の外表面を真下方向に対して直線的に斜行する泡案内溝、或いは各注出口60から流下筒部材70の外表面を曲線的に下側へ延びる泡案内溝を形成している。
本手段では、泡案内溝を、真下に対して斜行する直線、或いは曲線に形成して、泡が流下筒部材70の表面を流れる時間を長くするようにしている。これにより、泡をモチーフとした意匠が表示される時間が長くなるとともに、流下筒部材の外表面からの揮発効率も向上する。曲線状の溝は例えば蛇行する溝を含む。斜行溝に関しては、図7に示す好適例では、筒軸方向に対する溝の傾斜角度θを比較的小さくして、泡の塊が溝から真下に流れ落ちないようにしているが、泡の流動度が小さければ、傾斜角度の大きい螺旋溝とすることもできる。また、曲線溝は、蛇行溝を含む。
第7の手段は、第5の手段を有し、かつ
上記泡案内溝78は、各注出口60から流下筒部材70の外表面に沿って真下に延びる第1溝部分78aと、この第1溝部分から分岐又は屈曲して横方向へ延びる第2溝部分78bとを有しており、この第2溝部分の一部を、泡を少なくとも一時的に溜めることが可能な深さの泡停留部80としている。
本手段では、泡案内溝と連続させて泡停留部を設け、泡が流下筒部材に留まる時間を長くしている。これにより泡の揮発効率も向上する。
第8の手段は、第1の手段から第3の手段の何れかを有し、かつ
流下筒部材70の外表面に、それぞれ水平線状又はU字状の段差82で形成する一つ以上の泡停留部80を配置させており、各泡停留部80は、上から流れ落ちる泡を少なくとも一時的に留めることが可能な程度の筒径方向への段差高を有している。
本手段では、泡案内溝と無関係に泡停留部を設けたものである。「水平線状又はU字状の」とは、それらの間の中間的な形状(円弧状)を含むものとする。本手段の特色は、泡案内溝と無関係に泡停留部を設けたので、泡停留部の配置に自由度があることである。図9の例では、比較的小さな泡停留部を均等に散在させているが、点列状に配列したり、一本の泡停留部を長く形成するなどして、さまざまな幾何学的模様を構成することができる。更に泡のみをデザインの構成要素とするばかりでなく、流下筒部材の表面に印刷などにより描かれた普通の絵柄と組み合わせて、デザインの変化を楽しむような応用も可能である。例えば富士山の絵柄の頂部分、或いは樹木(松の木やクリスマスツリーなど)の枝部分に重ねて泡停留部を設けておき、白いクリーム状の泡状物を放出させた後に、富士山の頂や、樹木の枝に雪が積もった様子を表現するということもできる。
第1の手段に係る発明によれば次の効果を奏する。
○露出させた泡受器4及び流下筒部材70の外表面から揮発するので揮発量が多い。
○泡受器4は容器体を囲成するから、外付けタイプとしては場所をとらない。
○流下筒部材70を伝って流れる泡をデザインの一要素として動的な意匠を楽しめる。
第2の手段に係る発明によれば、容器体を囲むように容器体の外面に嵌合させた泡受器4の外周壁6下端面を接地面としたので、容器体の安定性が向上する。
第3の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
○流下筒部材の下端が外周壁上端以下の高さなので、泡を泡受器に確実に導入できる。
○泡受器が泡で充填されても外気導入路24から外気を確実に導入することができる。
○泡受器4を容器体下部に設けたから、揮発面である流下筒部材の表面積が大となる。
第4、第5、第6の手段の手段に係る発明によれば、流下筒部材70の外表面に泡案内溝78を縦設したから、泡の道筋を適宜設定して美観を向上させることができる。
第5の手段に係る発明によれば、注出口を複数開口して、各注出口から真下へ延びる泡案内溝を形成したから、意匠的な効果が高まる。
第6の手段に係る発明によれば、泡案内溝78を、真下に対して斜行する直線、或いは曲線に形成したから、意匠的効果が高まるとともに、泡が流下筒部材70の表面を流れる時間を長くすることができるので、泡受器4に入る前に揮発する量を増大させることができる。
第7、第8の手段に係る発明によれば、泡案内溝の一部として、或いは溝とは無関係に泡滞留部を設けたから、滞留箇所がないものに比べて揮発効率を高めることができる。
図1から図4は、本発明の第1の実施形態に係る揮発性液体用の泡放出器を示している。この泡放出器は、泡噴出容器2と、作動ヘッド46と、流下筒部材70とで構成されている。
泡噴出容器2は、泡受器4と、容器体20と、起泡噴出装置26とで構成される。
上記泡受器4は、外周壁6の上下方向中間部から内向きフランジ状の底壁8を介して内周壁10を外周壁6より高く起立しており、これら内外両筒の間に泡を収納できるように設けている。外周壁6の下端部には、前後左右の四箇所に吸気口12を形成しており、またこれら吸気口を除く外周壁下端面部分は、面一として接地面14に形成している。さらに内周壁10は、下半部である大径部10aから中間部10bを、また中間部から小径部筒部10cをそれぞれ内向きフランジを介して起立している。そして大径部10aの上端部一側には透孔16が穿設してある。尚、泡受部4の底壁8の上には、図3に想像線で描く如く、揮発性液体を染み込ませるための含浸体18を敷いてもよい。この含浸体は泡から液体に戻ったときに、この液体が容器の転倒により床にこぼれることを防止している。
上記容器体20は、胴部から口頸部22を起立している。図示例では、胴部と口頸部22とを同内径に形成し、この口頸部を上記内周壁の中間部10b内面に螺合させることで、この泡受器内方に吊り下げている。もっとも容器体20の底面を地面に設置可能としてもよい。
上記容器体20の胴部と内周壁の大径部10aとの間には間隙が形成されており、この間隙を介して外周壁6の吸気口12から上記透孔へ至る外気導入路24を形成している。
上記起泡噴出装置26は、上記内周壁の小径部10c上面に、上端に付設した鍔部を係止させて上半部28bを大径とするシリンダ28を垂設している。このシリンダの下半部28a内を摺動する第1筒状ピストン30からは、コイルスプリングで上方付勢させたステム32を起立している。このステムは、吐出弁を内装した第1筒部32aと、この筒部外面上部から起立した第2筒部32bと、両筒部の連結部分内面に嵌合させた、発泡フィルタの保持筒(第3筒部)32cとで形成されている。第2筒部32bの外面から既述小径部10c外面にかけては、上半小径のカバー筒36で覆っている。また、シリンダ上半部28bを摺動する第2筒状ピストン38からはフランジ状の隔壁40を内方突出し、この隔壁内縁を第2筒部の下端部で押下げ可能としている。隔壁下方のシリンダ上半部分は空気室42となっており、この空気室は、第2筒部32bとカバー筒上半部との間隙を経由して逆止弁を介して外気を導入するように設ける。更にこの空気室は第1筒部と第2筒部との間に形成した隙間を介してステム内に空気を吹き込むように構成している。
図示例では、泡容器の内周壁10が、容器体20と、起泡噴出装置26及び作動ヘッド46とをそれぞれ別々に支えている。これは、容器体20内の液体がなくなったときに、容器体胴部下部と外周壁6下部との間に指を入れて容器体20胴部を回転させて、口頸部22を内周壁から螺脱させることができるようにするためである。これにより、容器体のみを交換或いは内溶液を補充することができる。もっとも、この種の普通の泡放出器のように容器体の口頸部に起泡噴出装置を内装し、容器体胴部の外側に泡受器を取り付けてもよいことはいうまでもない。
作動ヘッド46は、第2筒部32b内面から起立する筒状リンク48と、この筒状リンクの上端に付設したヘッド部62とを有している。
上記筒状リンク48は、第2筒部32bに下端部を嵌合させた内筒50と、この内管の上端に付設した水平な連結盤52と、連結盤の裏面外周部から垂下する外筒54と、連結盤の上面から起立する取付筒56とで形成している。上記連結盤52は、内筒の筒孔と連通して中心部から放射方向に延びる複数の注出路58を有し、各注出路の先端を注出口60としている。外筒54は、内筒50より長く垂下し、その下端部をカバー筒36の上半部に摺動可能に当接している。
上記ヘッド部62は、天板外周から周壁を垂下するとともに、天板裏面中央から垂下する短筒64を上記取付筒に嵌合させている。好適な図示例では、ヘッド部の周壁が後述の注出口よりも下方に、好ましくは流下筒部材の上部を囲むように延びており、ヘッド部を強く押し過ぎたときに泡が周囲に飛び散らないように構成している。
流下筒部材70は、上端やや小径のテーパ状の筒壁72と、この筒壁上端からやや上方へ突出するフランジ状頂壁74と、フランジ状頂壁の裏面から筒壁内面亘って縦設した複数の補助板76とで形成している。フランジ状頂壁74のフランジ孔と補助板76の内端とは垂直に面一となっており、これらフランジ孔及び補助板の内端面を上記外筒の表面に嵌合させて取り付けている。上記筒壁72は、泡受器の内周壁大径部10aの近傍へ、透孔16との間に外気導入代を存して垂下しており、筒壁72の下端は泡受器の外周壁6上端よりやや下方に達している。この筒壁下端面と泡受器の底壁8上面との距離は作動ヘッド46のストローク長と同じか、これより長くするものとし、作動ヘッドを押し下げるときに、筒壁下端面が底壁に衝突して押下げを妨げないように設ける。
この流下筒部材のフランジ状頂壁74及び筒壁72の各外表面には、注出口60の近傍から筒壁72下端に亘って泡案内溝78を縦設している。本実施形態において、泡案内溝78は、上記各外表面上において垂直下方に最も近い方向へ真っ直ぐに延びている。溝の深さは泡の流動率などに応じて泡塊が溝の両側にはみ出さない程度に設計する。後述の斜行溝に比べると下方への直行タイプの溝は浅くてよい。
上記構成において、作動ヘッド46を押し下げると、容器体から吸い上げられた揮発性液体が空気室42から導入された空気と混合され、発泡フィルタへの衝突により発泡した後に、ステム32から複数の注出路58へ分流することで勢いを弱められ、各注出口60から徐々に泡状物として吹き出す。泡の塊は、泡案内溝に沿って流下しながら幾何学的な模様を構成するので、美観を楽しむことができる。また泡案内溝を流れる間に泡の一部は揮発し、残りの一部は泡受器4内に入る。泡受器内の泡の量が少ないときには外気が流下筒部材の筒壁72の下端を回り込んでこの筒壁内面とカバー筒36外面との間に入り、このカバー筒の適所に形成した連通孔(図示せず)から空気室へ外気が供給される。しかしながら、外周壁の上端一杯に泡が充填されてしまうと、上記筒壁72下端と泡受器の内周壁10との隙間が閉塞してしまうので、代わりに外周壁6に開口した吸気口12から外気導入路24を介してカバー筒側へ外気が供給される。
以下、本発明の他の実施形態を説明するこれらの説明において第1の実施形態と同じ構成に関しては、同一符号を付することで説明を省略する。
図5から図7は、本発明の第2の実施形態に係る揮発性液体用の泡放出器を示している。本手段では、第1の実施形態の泡案内溝に代えて、真下方向に対して斜行する泡案内溝8を形成したものである。複数の溝を形成するときには周方向同一向きに斜行させるとよい。泡案内溝8を斜めにすることで意匠的効果を高めることができるとともに、泡案内溝内を泡が流れる時間を長くすることができる。もっとも泡案内溝と垂直線Oとがなす角度(傾斜角)θが大きすぎると泡が泡案内溝をスムーズに流れずに泡案内溝から洩れ落ちる可能性が大きくなる。図示の例ではこの傾斜角を鋭角としている。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る揮発性液体用の泡放出器を示している。この実施形態は、第1の実施形態の流下筒部材のうち泡案内溝の構成を変更したものである。即ち、本実施形態の泡案内溝78は、真下方向に延びる第1の溝部分78aと、この第1の溝部分から分岐して水平方向に延びる第2の溝部分78bとで形成している。そして第2の溝部分78bの先端部を泡を一時的に貯留する泡停留部80を形成している。そうすることで、泡を流下筒部材の表面に留めることが可能な時間を長くすることができる。また意匠的にも、単なる直行タイプ又は斜行タイプとは趣の異なったデザインが得られる。
図9から図11は、本発明の第4の実施形態に係る揮発性液体用の泡放出器を示している。この実施形態では、第3実施形態の構成のうち、泡案内溝78を省略して泡停留部80を流下筒部材の筒壁72に形成したものである。各泡停留部は筒壁72外面から段差82を隆起して、段差の上面である泡受面と泡受面)とに形成されている。図示例の段差は側方から見てU字の両端を広げたアーク状に形成されている。図9に示す泡停留部80では、段差82の上面が図10に示すように縦断面で見たときに下外方になだらかに傾斜しており、泡の保有量が比較的小さい設計となっている。これに対して変形例である図11に示すように、段差82の上面を縦断面で見たときに上外方へ鋭く傾斜するように設けてもよく、こうすることで泡の保有量を大きくすることができる。
本発明の第1実施形態に係る揮発性液体用の泡放出器の縦断面図である。 図1の泡放出器のA−A断面図である。 図1の泡放出器の要部の正面図である。 図1の泡放出器の他の要部の正面図である。 本発明の第2実施形態に係る揮発性液体用の泡放出器の縦断面図である。 図5の泡放出器の断面図である。 図5の泡放出器の要部の正面図である。 本発明の第3の実施形態に係る揮発性液体用の泡放出器の要部の正面図である。 本発明の第4の実施形態に係る揮発性液体用の泡放出器の要部の正面図である。 図9の要部の縦断面図である。 図10の要部の変形例を示す図である。
符号の説明
2…泡噴出容器 4…泡受器 6…外周壁 8…底壁 10…内周壁
10a…大径部 10b…中間部 10c…小径部 12…吸気口
14…接地面 16…透孔 20…容器体 22…口頸部 24…外気導入路
26…起泡噴出装置 28…シリンダ 28a…下半部 28b…上半部
30…第1筒状ピストン 32…ステム 32a…第1筒部 32b…第2筒部
32c…第3筒部 36…カバー筒 38…第2筒状ピストン 40…隔壁
42…空気室 46…作動ヘッド 48…筒状リンク 50…内筒
52…連結盤 54…外筒 56…取付筒 58…注出路 60…注出口
62…ヘッド部 64…短筒 70…流下筒部材 72…筒壁
74…フランジ状頂壁 76…補助板 78…泡案内溝 78a…第1の溝部分
78b…第2の溝部分 80…泡停留部 82…段差
B…泡

Claims (8)

  1. 容器体(20)の上部から上方付勢状態のステム(32)を押込み可能に起立し、更に容器体(20)の外側に泡受器(4)を付設した泡噴出容器(2)と、
    上記ステムから起立する筒状リンク(48)の上端にヘッド部(62)を付設するとともに、筒状リンク(48)の上部に注出口(60)を開口した作動ヘッド(46)と、
    上記注出口(60)下方の筒状リンク部分に液密に嵌合され、この嵌合箇所から泡受器(4)の上面側へ垂下して外表面を泡が伝わり落ちるように形成した流下筒部材(70)とを備え、
    上記泡受器(4)の上面と流下筒部材(70)の外面とが外部に露出するように構成したことを特徴とする、揮発性液体用の泡放出器。
  2. 上記泡受器(4)は、下端面を面一の接地面(14)とする外周壁(6)を有し、この外周壁の内面から内向きフランジ状底壁(8)を介して内周壁(10)を外周壁(6)上端よりも上方に起立し、この内周壁(10)を泡噴出容器(2)の外面に嵌着させたことを特徴とする、請求項1に記載の揮発性液体用の泡放出器。
  3. 流下筒部材(70)の下端部を外周壁(6)上端とほぼ同位置又はその下方へ垂下するとともに、この外周壁(6)の上端と内向きフランジ状底壁(8)の上面との高低差を作動ヘッド(46)のストローク長以とし、
    更に、外周壁(6)下部から容器体(20)と内周壁(10)の下部との間隙を通って流下筒部材内方の内周壁部分に開口した透孔(16)へ至る外気導入路(24)を開通したことを特徴とする、
    請求項2記載の揮発性液体用の泡放出器。
  4. 上記流下筒部材(70)の外表面に、上記の注出口付近から泡受器側へ延びる泡案内溝(78)を縦設したことを特徴とする、請求項1から請求項3の何れかに記載の揮発性液体用の泡放出器。
  5. 上記筒状リンク(48)の上部に周方向に距離を置いて複数個の注出口(60)を開口するとともに、各注出口(60)から流下筒部材(70)の外表面に沿ってほぼ真下へ延びる、注出口と同数の複数個の泡案内溝(78)を形成したことを特徴とする、請求項4記載の揮発性液体用の泡放出器。
  6. 請求項5に記載の揮発性液体用の泡放出器であって、各注出口(60)から流下筒部材(70)の外表面に沿って真下へ延びる泡案内溝(78)に代えて、各注出口(60)から流下筒部材(70)の外表面を真下方向に対して直線的に斜行する泡案内溝、或いは各注出口(60)から流下筒部材(70)の外表面を曲線的に下側へ延びる泡案内溝を形成したことを特徴とする、揮発性液体用の泡放出器。
  7. 上記泡案内溝(78)は、各注出口(60)から流下筒部材(70)の外表面に沿って真下に延びる第1溝部分(78a)と、この第1溝部分から分岐又は屈曲して横方向へ延びる第2溝部分(78b)とを有しており、この第2溝部分の一部を、泡を少なくとも一時的に溜めることが可能な深さの泡停留部(80)としたことを特徴とする、請求項5に記載の揮発性液体用の泡放出器。
  8. 流下筒部材(70)の外表面に、それぞれ水平線状又はU字状の段差(82)で形成する一つ以上の泡停留部(80)を配置させており、各泡停留部(80)は、上から流れ落ちる泡を少なくとも一時的に留めることが可能な程度の筒径方向への段差高を有することを特徴とする、請求項1から請求項3の何れかに記載の揮発性液体用の泡放出器。
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