JP4947331B2 - 活性エネルギー線硬化型塗料用組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型塗料用組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラクトン由来の構造を有するエポキシアクリレート樹脂を含有する活性エネルギー線硬化型塗料用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、紫外線や電子線で硬化する活性エネルギー線硬化型樹脂は、(1)速硬化性であること、(2)エネルギーコストが低いこと、(3)無溶剤化による無公害化が可能であること、などの点から塗料用組成物として、高く評価されている。
【0003】
活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂にアクリル酸を付加したエポキシアクリレートが、木工塗料分野、プラスチック塗料分野などに用いられている。該エポキシアクリレートからなる塗料は、得られる塗膜は高硬度であるが、塗膜の伸び(伸度)は十分でなく、応力によりクラックが発生しやすい。特に、近年、木工分野においては材質の弱い、安価な輸入合板が増加しており、この輸入合板は内部の歪みが大きく、過酷な寒熱条件下では合板の歪みに塗膜の伸度が耐えられず、塗膜のクラックの発生がさらに著しくなるという問題がある。
【0004】
上記の問題に対応して、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとジカルボン酸無水物を反応させてなる半エステル化合物(A)と、分子内にグリシジル基を平均1.0個以上有するエポキシ樹脂(B)とを反応させてなる、酸価10以下の変性エポキシ樹脂を含有する活性エネルギー線樹脂組成物が、特開平5−70560号公報に記載されている。しかしながら、該樹脂組成物からなる塗料は、塗膜に柔軟性を付与し伸度の改善を試みているものの、クラックの発生を十分に抑制できるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、高い硬度とクラックの発生を抑制する伸度を有する硬化塗膜が得られる活性エネルギー線硬化型塗料用組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、上記組成物において、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートにラクトンを付加した化合物を構成成分とした活性エネルギー線硬化型塗料用組成物は、塗膜の硬度が高く、かつ、伸度も有しクラックの発生が抑制できること等を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
即ち、本発明は、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)とジカルボン酸無水物(a2)とエポキシ樹脂(a3)とを反応させて得られるエポキシアクリレート樹脂(A)と、ラジカル重合性単量体(B)とを必須成分として含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型木工塗料用組成物を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)は、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートにラクトンを開環付加して得られる。
【0009】
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)を調製する際に用いるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0010】
ラクトンとしては、例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン等が挙げられる。
【0011】
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)としては、2−ヒドロキシエチルアクリレートのラクトン付加物が好ましく、なかでも、2−ヒドロキシエチルアクリレート1モルに対しラクトンを平均2モル付加したがより好ましい。更に、2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプロラクトン付加物が好ましく、硬化塗膜の性能の観点から2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプロラクトン2モル付加物が最も好ましい。
【0012】
尚、ε−カプロラクトン2モル付加2−ヒドロキシエチルアクリレート、ε−カプロラクトン3モル付加2−ヒドロキシエチルアクリレート等が市販品として入手可能である。
【0013】
前記のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)は単独で使用できる他、2種以上を併用することもできる。
【0014】
本発明で用いるジカルボン酸無水物(a2)としては、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。なかでも、無水フタル酸が好ましい。また、前記のジカルボン酸無水物(a2)は単独で使用できる他、2種以上を併用することもできる。
【0015】
本発明で用いるエポキシ樹脂(a3)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等や、ビスフェノール型エポキシ樹脂の芳香環を水素添加したものが挙げられる。
【0016】
前記エポキシ樹脂(a3)としては、1分子中に平均1.5個以上、好ましくは、平均2〜5個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂が好ましい。前記エポキシ樹脂のなかでもビスフェノール型エポキシ樹脂が硬度と伸度のバランスの優れた硬化塗膜を形成できるため好ましい。また、エポキシ樹脂(a3)は単独で使用できる他、2種以上を併用することもできる。
【0017】
次にエポキシアクリレート樹脂(A)の製造方法について説明する。
本発明に用いるエポキシアクリレート樹脂は、種々の製造方法により調製でき、製法、原料に制限はない。例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)と酸無水物(a2)とエポキシ樹脂(a3)とを全量仕込んで一括反応を行う方法や、ヒドロキアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)とジカルボン酸無水物(a2)とを110〜130℃で半エステル化反応を行い、半エステル化がほぼ終了した段階で、エポキシ樹脂(a3)を仕込み、カルボキシル基とエポキシ基の反応を80〜130℃で行い、該エポキシアクリレート樹脂(A)を得る方法等が挙げられる。本発明においては、後者の製造方法が好ましく使用できる。後者の製造方法において、反応の際のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)と酸無水物(a2)の反応の割合は[(a1)]/[(a2)]=1.0/0.9〜1.0/1.1(モル比)である。また、(a1)と(a2)の反応物と(a3)との反応の割合は、[(a1)と(a2)の反応物の有するカルボキシル基]/[(a3の有するエポキシ基)]=1.0/0.9〜1.0/1.1(モル比)である。
【0018】
本発明で使用するエポキシアクリレート樹脂(A)は、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)と、ジカルボン酸無水物(a2)と、エポキシ樹脂(a3)とを反応させて得られたものであれば制限なく使用できるが、エポキシアクリレート樹脂(A)中のラクトン由来構造の含有量が、エポキシアクリレート樹脂(A)1kgに対して、1.0〜3.0molであれば、塗膜の伸度と硬度が良好なことから好ましい。
【0019】
また、エポキシアクリレート樹脂(A)の酸価は、2mg/KOH未満であれば好ましい。
【0020】
上記エポキシアクリレート樹脂(A)の製造方法において、カルボキシル基とエポキシ基との反応に使用する触媒として、例えば、3級アミン系、亜リン酸系等の各種の触媒を用いることができる。
【0021】
また、エポキシアクリレート(A)を調製する際に必要に応じて、有機溶剤、カルボキシル基とエポキシ基と反応する部位を有しないラジカル重合性単量体等を使用できる。
【0022】
前記有機溶剤としては、例えば、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
【0023】
前記カルボキシル基とエポキシ基と反応する部位を含有しないラジカル重合性単量体類としては、例えば、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのモノ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド付加ビスフェノールFのモノ(メタ)アクリレート等のモノ(メタ)アクリレート;
【0024】
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド付加1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド付加ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド付加ビスフェノールFのジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート;
【0025】
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のトリ(メタ)アクリレート;
【0026】
ジペンタエリスリトールのヘキサアクリレート等が挙げられる。
【0027】
本発明で使用するラジカル重合性単量体(B)としては、例えば、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、ビニルピリジン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、テトラクロロフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−トリクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、メチルトリエチレンジグリコール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのモノ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド付加ビスフェノールFのモノ(メタ)アクリレート;
【0028】
モノ{2−(メタ)アクリロイルオキシエチル}アシッドホスフェート等の各種燐酸基含有ビニル系単量体類;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、2−メチルアリルスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の各種スルホン酸基含有ビニル系単量体類;
【0029】
CH2=CHCOO(CH23[Si(CH32O]nSi(CH33、CH2=C(CH3)COOC64〔Si(CH32O)nSi(CH33、CH2=C(CH3)COO(CH23[Si(CH32O]nSi(CH33、CH2=C(CH3)COO(CH23[Si(CH3)(C65)○]nSi(CH33、あるいはCH2=C(CH3)COO(CH23[Si(C652O]nSi(CH33(ただし、各式中のnは0または1〜130なる整数であるものとする。)等のような一般式を以て示される、各種のポリシロキサン結合含有単量体類;
【0030】
γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイソプロペニルオキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル(トリス−β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリクロルシランまたはN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランおよびその塩酸塩;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、および、これら単量体のε−カプロラクトン付加物;
【0031】
2−ジメチルアミノエチルビニルエーテル、2−ジエチルアミノエチルビニルエーテル、4−ジメチルアミノブチルビニルエーテル、4−ジエチルアミノブチルビニルエーテル、6−ジメチルアミノヘキシルビニルエーテル等の3級アミンを有する各種ビニルエーテル類;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル等の各種水酸基を有するビニルエーテル類;または2−ヒドロキシエトキシアリルエーテル、4−ヒドロキシブトキシアリルエーテル、トリメチロールプロパンのモノ−、あるいはジ−アリルエーテル、ペンタエリスリトールのモノ−、あるいはジ−アリルエーテル等の水酸基を有するアリルエーテル類、および、これら単量体のε−カプロラクトン付加物;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、iso−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
【0032】
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メ夕)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAまたはFのジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド付加ビスフェノールAまたはFのジ(メタ)アクリレート;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の各種不飽和二塩基酸類等の各種2価カルボン酸のジビニルエステル類等の2官能単量体:
【0033】
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のトリ(メタ)アクリレート;
【0034】
ジペンタエリスリトールのヘキサアクリレート等が挙げられる。
【0035】
ラジカル重合性単量体類(B)としては、モノ(メタ)アクリレート及び/またはジ(メタ)アクリレートが耐クラック性に優れる点で好ましい。なかでも、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートがより好ましい。
【0036】
ラジカル重合性単量体類(B)の使用量は、硬化塗膜の硬度と伸度のバランスが良好であることから、エポキシアクリレート樹脂(A)とラジカル重合性単量体類(B)の合計100重量部あたり10〜70重量部であることが好ましい。
【0037】
また、トリ(メタ)アクリレートやヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレートは、エポキシアクリレート樹脂(A)とラジカル重合性単量体(B)の合計量の20重量%以内の範囲で使用するのが好ましい。
【0038】
本発明の活性エネルギー線硬化型塗料用組成物は、目的に応じて光開始剤、有機溶剤、天然ないしは合成高分子物質類、活性エネルギー線硬化型樹脂類、充填剤、顔料、重合禁止剤等を使用しても良い。
【0039】
前記の光開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーケトン、チオキサントン、アントラキノン等の水素引き抜きによってラジカルを発生するタイプの化合物が挙げられる。一般的には、これらの化合物に、メチルアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリブチルアミン等の三級アミンを併用する。その他のタイプとしては、例えば、分子内分裂によってラジカルを発生するタイプの化合物であって、ベンゾイン、ジアルコキシアセトフェノン、アシルオキシムエステル、ベンジルケタール、ヒドロキシアルキルフェノン、ハロゲノケトン等が挙げられる。
【0040】
本発明の活性エネルギー線硬化型塗料用組成物中の光開始剤の使用量は、硬化膜が着色せず、かつ十分に硬化することができるため、活性エネルギー線硬化型塗料用組成物の固形分100重量部中、0.1〜10重量部であることが好ましい。
【0041】
前記の有機溶剤としては、例えば、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
【0042】
前記の天然ないしは合成高分子物質類としては、例えば、他の各種ビニルエステル樹脂類、ポリイソシアネート化合物、ポリエポキシド類、アクリル樹脂類、アルキド樹脂類、尿素樹脂類、メラミン樹脂類、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル系共重合体類、ポリブタジエン系エラストマー、飽和ポリエステル類、飽和ポリエーテル類、ニトロセルロース類、セルロースアセテートブチレートの如きセルロース誘導体類;アマニ油、桐油、大豆油、ヒマシ油またはエポキシ化油類の如き油脂類等が挙げられる。
【0043】
前記の活性エネルギー線硬化型樹脂類としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂等が挙げられる。
【0044】
前記の充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、クレー、シリカパウダー、コロイダルシリカ、水酸化アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。
【0045】
前記顔料としては、例えば、亜鉛華、チタン白、ベンガラ、アゾ顔料等が挙げられる。
【0046】
前記の重合禁止剤類としては、例えば、ハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、ベンゾキノン、トルハイドノキノン、パラターシャリーブチルカテコール等が挙げられる。
【0047】
本発明において、活性エネルギー線とは、電磁波または荷電粒子線のうち、分子を重合、架橋しうるエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線、電子線等が用いられ、紫外線の場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ等の光源を用いることができる。紫外線波長は、通常1900〜3800オングストロームの波長域が主として用いられる。
【0048】
また電子線の場合には、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型絶縁コア変圧器型、あるいは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器等の照射源を備えた装置を用いることができ、100〜1000KeV、好ましくは100〜300KeVのエネルギーを持つ電子を照射する。照射線量としては、通常0.5〜30Mrad程度が好ましい。
【0049】
本発明の活性エネルギー線硬化型塗料用組成物は、常法のエアースプレー、エアレススプレー、静電塗装、ロールコーター、フローコーター等種々の塗装方法を使用して塗布し、種々のエネルギー線を照射することにより塗膜を硬化させ、塗装された物品は建築内装、または外装材として使用できる。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。以下において、部及び%は特に断りのない限り、すべて重量基準である。
【0051】
実施例1(活性エネルギー線硬化型塗料用組成物の調製)
攪拌機、ガス導入管、コンデンサー、及び温度計を備えた1リットルのフラスコに、ε−カプロラクトン2モル付加2−ヒドロキシエチルアクリレート〔プラクセルFA2D;ダイセル化学(株)製〕344部、無水フタル酸148部、メトキシハイドロキノン0.3部を加え、120℃に昇温し3時間反応した。その後、80℃まで冷却し、ビスフェノールA型エポキシ樹脂〔EPICLON850;大日本インキ化学工業(株)製〕189部、N,N−ジメチルベンジルアミン4部を加え、110℃に昇温、酸価が2mg/KOH以下になるまで反応した。反応終了後、ポリエチレングリコール400のジアクリレート170部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(イルガキュア184、チバガイギー社製)43部を均一混合し、活性エネルギー線硬化型塗料用組成物(I1)を得た。
【0052】
実施例2(同上)
攪拌機、ガス導入管、コンデンサー、及び温度計を備えた1リットルのフラスコに、γ−ブチロラクトン1モル付加2−ヒドロキシエチルアクリレート302部、無水フタル酸207部、メトキシハイドロキノン0.3部を加え、120℃に昇温し3時間反応した。その後、80℃まで冷却し、EPICLON850を265部、N,N−ジメチルベンジルアミン4部を加え、110℃に昇温、酸価が2mg/KOH以下になるまで反応した。反応終了後、トリプロピレングリコールジアクリレート200部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(イルガキュア184、チバガイギー社製)40部を均一混合し、活性エネルギー線硬化型塗料用組成物(I2)を得た。
【0053】
実施例3(同上)
攪拌機、ガス導入管、コンデンサー、及び温度計を備えた1リットルのフラスコに、ε−カプロラクトン3モル付加2−ヒドロキシエチルアクリレート〔プラクセルFA3D;ダイセル化学(株)製〕366部、無水フタル酸118部、メトキシハイドロキノン0.3部を加え、120℃に昇温し3時間反応した。その後、80℃まで冷却し、EPICLON850を151部、N,N−ジメチルベンジルアミン3.2部を加え、110℃に昇温、酸価が2mg/KOH以下になるまで反応した。反応終了後、トリプロピレングリコールジアクリレート160部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(イルガキュア184、チバガイギー社製)40部を均一混合し、活性エネルギー線硬化型塗料用組成物(I3)を得た。
【0054】
比較例1(比較対照用活性エネルギー線硬化型塗料用組成物の調製)
攪拌機、ガス導入管、コンデンサー、及び温度計を備えた1リットルのフラスコに、アクリル酸176、ビスフェノールF型エポキシ樹脂〔EPICLON830;大日本インキ化学工業(株)製〕461部、メトキシハイドロキノン0.3部、N,N−ジメチルベンジルアミン3.4部を加え、110℃に昇温、酸価が2mg/KOH以下になるまで反応した。反応終了後、トリプロピレングリコールジアクリレート159部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(イルガキュア184、チバガイギー社製)40部を均一混合し、比較対照用活性エネルギー線硬化型塗料用組成物(I´1)を得た。
【0055】
比較例2(同上)
攪拌機、ガス導入管、コンデンサー、及び温度計を備えた1リットルのフラスコに、2−ヒドロキシエチルアクリレート156部、無水フタル酸200部、メトキシハイドロキノン0.3部を加え、110℃で2時間反応した。その後、EPICLON850を255部、N,N−ジメチルベンジルアミン3.1部を加え110℃で6時間反応を行い酸価が2mg/KOH以下になるまで反応した。反応終了後、トリプロピレングリコールジアクリレート152部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(イルガキュア184、チバガイギー社製)38部を均一混合し、活性エネルギー線硬化型塗料用組成物(I´2)を得た。
【0056】
試験例1〜3及び比較試験例1、2
実施例1〜3、比較例1〜2で調製した各活性エネルギー線硬化型塗料用組成物の塗膜の硬度試験と耐クラック性の評価を行った。結果を第1表に示す。塗膜は、バーコーター30番で、ガラス板とナラ合板(10cm×10cm、厚さ1cm)に各活性エネルギー線硬化型塗料用組成物を塗布し、紫外線照射装置(日本電池(株)製)にて高圧水銀ランプ1灯、強度80W/cm、コンベア速度10m/分で指触乾燥するまで照射して得られた塗膜を使用した。塗膜の硬度試験と耐クラック性の評価方法を以下に示す。
【0057】
(1)塗膜の硬度試験:ガラス板上に形成した塗膜を用いて、JIS K5400に規定する鉛筆引っかき試験を行い、塗膜が破壊したときの鉛筆の濃度記号で表した。
(2)塗膜の耐クラック性:ナラ合板上に形成した塗膜を用いて、80℃2時間と−20℃2時間を1サイクルとして2サイクルの負荷をかけ、塗膜にできたクラックを観察した。クラックの長さが1cm以上のものの発生数が10個以下を○(クラックなし)とし、10個を越えたものを×(クラック発生)と評価した。
【0058】
【表1】
Figure 0004947331
【0059】
【発明の効果】
本発明の活性エネルギー線硬化型塗料用組成物は、高い硬度とクラックの発生を抑制する伸度を有する硬化塗膜が得られ、木材用塗料として最適である。

Claims (6)

  1. ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)とジカルボン酸無水物(a2)とエポキシ樹脂(a3)とを反応させて得られるエポキシアクリレート樹脂(A)と、ラジカル重合性単量体(B)とを必須成分として含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型木工塗料用組成物。
  2. ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)が、2−ヒドロキシエチルアクリレートのラクトン2モル付加物である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型木工塗料用組成物。
  3. ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)が、2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプロラクトン付加物である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型木工塗料用組成物。
  4. エポキシアクリレート樹脂(A)中のラクトン由来構造の含有量が、エポキシアクリレート樹脂(A)1kgに対して、1.0〜3.0molである請求項1記載の活性エネルギー線硬化型木工塗料用組成物。
  5. エポキシアクリレート樹脂(A)と、ラジカル重合性単量体(B)をこれらの重量比(A)/(B)が30/70〜90/10となる範囲で含有する、請求項1記載の活性エネルギー線硬化型木工塗料用組成物。
  6. ラジカル重合性単量体(B)が、モノ(メタ)アクリレートおよび/またはジ(メタ)アクリレートである請求項1記載の活性エネルギー線硬化型木工塗料用組成物。
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