JP4946943B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置にはタンデム方式を採用したものがある。これは、各色に対応した複数の感光体が被転写体の移動方向に沿って配列された構成になっている。画像形成時には、上記複数の感光体を回転駆動しつつ、露光手段により各色画像のラインの静電潜像を感光体上に露光し当該静電潜像を現像したラインの可視像を感光体から被転写体に転写する動作を上流側の感光体から順番に行っていくことでカラー画像(組合せ画像)を形成する。
ここで、各感光体の回転速度が常に一定であれば、1ライン分の画像データの露光処理を一定時間間隔で順次行うことにより、上記1ライン分同士の転写位置間隔が均一であるカラー画像を被転写体に形成することができる。しかし、実際には感光体の回転速度は周期的に変動するため、各色画像の転写位置間隔がばらついた異常なカラー画像が形成されてしまうなど、画像品質に悪影響を及ぼすおそれがある。
そこで、従来から、感光体の回転速度の変動に起因する転写位置間隔のばらつきを抑制するための技術を備えた画像形成装置がある(特許文献1参照)。具体的には、感光体の回転速度の変動に応じて、隣り合う1ライン分同士の露光タイミング間隔(換言すれば、感光体上において隣り合う1ライン分の静電潜像間の周方向距離)を補正するようにしている。
また、この従来の画像形成装置には、各感光体に、当該感光体の回転速度に応じたエンコーダパルスを出力するエンコーダが1つずつ設けられ、各感光体の1周期分のエンコーダパルスを36個のブロックに均等分割している。そして、同じブロック内に属する各エンコーダパルスについては、その発生時から共通の平均変動時間だけ遅延させたタイミングに1ライン分の露光を行う構成である。これにより、露光タイミング間隔を補正するための補正データ(平均変動時間)のデータ量が削減して補正処理負担を軽減するようにしている。
特開平07−225544号公報
ところが、上記従来の技術は、全ての感光体に対して、一律に、1周期分のエンコーダパルスを36ブロックに均等分割する構成に留まり、しかも、全てのエンコーダパルスの発生時に上記補正データによる露光タイミング間隔の補正を行う構成であり、これ以外に、画像品質の悪化を抑制しつつ露光タイミング間隔の補正処理負担を削減するための方法について十分に検討されていなかった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、画像品質の悪化を抑制しつつ露光タイミング間隔の補正処理負担を効果的に軽減することが可能な画像形成装置を提供するところにある。
上記の目的を達成するための手段として、第1の発明に係る画像形成装置は、被転写体の移動方向に沿って配列された複数の感光体と、前記複数の感光体を回転駆動する駆動機構と、1ライン分ずつの画像データに基づく静電潜像を露光タイミング間隔で順次形成する露光処理を、前記各感光体に行う露光手段と、前記各感光体ごとに、1ライン分ずつの前記各静電潜像を現像化した可視像同士の、前記被転写体上における転写位置間隔を調整するように前記露光タイミング間隔を補正する補正手段と、を備え、前記補正手段は、前記複数の感光体のうち一の感光体の方が他の感光体よりも、1回転周期内において前記露光タイミング間隔を補正する補正回数が少ない構成である。
複数の感光体は、例えば現像剤の色、被転写体の移動方向における配置位置、回転速度の変動特性などが相違するため、1回転周期内における露光タイミング間隔の補正回数を全ての感光体に対して一律に同じにする必要がないことがある。そこで、本発明では、一の感光体の方が他の感光体よりも、1回転周期内において露光タイミング間隔を補正する補正回数を少ない構成とした。これにより、一の感光体の補正回数を他の感光体と同じ回数にした構成に比べて、補正処理負担を軽減することができる。
第2の発明は、第1の発明の画像形成装置であって、前記複数の感光体うち少なくとも1組の感光体について、相対的に視認度が低い色画像用の感光体の方が、相対的に視認度が高い色画像用の感光体よりも前記補正回数が少ない構成である。
他の色よりも視認度(色の目立ち方の度合い)が低い色に対応する感光体については、露光タイミング間隔の補正回数を少なくしてもカラー画像全体としての画像品質への影響は比較的に小さい。そこで、本発明では、複数の感光体うち少なくとも1組の感光体について、相対的に視認度が低い色画像用の感光体の方が、相対的に視認度が高い色画像用の感光体よりも上記補正回数を少なくした。これにより、視認度が低い色画像用の感光体の補正回数を、視認度が高い他の色画像用の感光体と同じ回数にした構成に比べて、補正処理負担を軽減することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明の画像形成装置であって、前記駆動機構は、前記複数の感光体を共通の駆動モータにより回転駆動する構成であり、前記駆動モータからのギア連結数が少ない感光体の方が、前記ギア連結数が多い感光体よりも前記補正回数が少ない構成である。
駆動モータからのギア連結数が少ない感光体ほど、回転速度変動が小さい傾向があるため、ギア連結数が多い感光体に比べて露光タイミング間隔の補正回数を少なくしてもカラー画像全体としての画像品質への影響は比較的に小さい。そこで、本発明では、駆動モータからのギア連結数が少ない感光体については、上記補正回数をギア連結数が多い感光体よりも少なくした。これにより、ギア連結数が少ない感光体の補正回数を、ギア連結数が多い感光体と同じ回数にした構成に比べて、補正処理負担を軽減することができる。
第4の発明は、第3の発明の画像形成装置であって、ギア連結数が少ない前記感光体は、他の感光体に対応する画像色よりも視認度が低い色画像用の感光体である。
相対的に視認度が低い色画像用の感光体については、露光タイミング間隔の補正回数を少なくしてもカラー画像全体としての画像品質への影響は比較的に小さい。そこで、この視認度が低い色画像用の感光体のギア連結数を少なくすることで、効率よく補正処理負担を軽減できる。
第5の発明は、第1から第4のいずれか一つの発明の画像形成装置であって、前記感光体が基準回転位相になったことを検出する検出手段を備え、前記露光手段は、前記検出手段の検出タイミングを基準に前記露光タイミング間隔で前記露光処理を順次行う構成であり、前記複数の感光体のうち少なくとも1つの感光体について、その1回転分の位相領域を均等分割してなる複数の単位領域のうち、前記基準回転位相に近い単位領域内よりも前記基準回転位相から遠い単位領域内の方が、前記補正回数が少ない。
本発明は、感光体の実際の回転位相を随時監視する構成を備えず、基準回転位相のみを検出する検出手段を備えて、露光手段は、この基準回転位相の検出タイミングから、各露光タイミング間隔を積算することにより感光体の回転位相を推定していく構成である。従って、この推定位相は、感光体の上記検出タイミングから離れるほど、実際の回転位相から乖離する傾向がある。つまり、基準回転位相から遠い位相領域ほど、露光タイミング間隔を補正しても効果が小さい。そこで、本発明では、少なくとも1つの感光体について、その1回転分の位相領域を均等分割してなる複数の単位領域のうち、基準回転位相に近い単位領域内での補正回数よりも基準回転位相から遠い単位領域での補正回数の方が少ない構成とした。これにより、基準回転位相から遠い単位領域での補正回数を、基準回転位相に近い単位領域と同じ回数にした構成に比べて、補正処理負担を軽減することができる。
第6の発明に係る画像形成装置は、被転写体の移動方向に沿って配列された複数の感光体と、前記複数の感光体を回転駆動する駆動機構と、1ライン分ずつの画像データに基づく静電潜像を露光タイミング間隔で順次行う露光処理を、前記各感光体に行う露光手段と、前記各感光体ごとに、1ライン分ずつの前記各静電潜像を現像化した可視像同士の、前記被転写体上における転写位置間隔を調整するように前記露光タイミング間隔を補正する補正手段と、前記感光体が基準回転位相になったことを検出する検出手段を備え、前記露光手段は、前記検出手段の検出タイミングを基準に前記露光タイミング間隔で前記露光処理を順次行う構成であり、前記複数の感光体のうち少なくとも1つの感光体について、その1回転分の位相領域を均等分割してなる複数の単位領域のうち、前記基準回転位相に近い単位領域内よりも前記基準回転位相から遠い単位領域内の方が前記露光タイミング間隔を補正する補正回数が少ない。
第7の発明は、第1から第6のいずれか一つの発明の画像形成装置であって、前記補正手段は、所定の基準タイミング間隔を基準に増減させて前記露光タイミング間隔を補正する構成である。
本願の最上位発明には、例えば直前の露光タイミング間隔を基準に増減させて露光タイミング間隔を補正する構成も含まれる。これに対して、本発明によれば、所定の基準タイミング間隔を基準に増減させて露光タイミング間隔を補正する構成であるから、直前の露光タイミング間隔を把握することなく補正処理を行うことができる。
本発明によれば、画像品質の悪化を抑制しつつ露光タイミング間隔の補正処理負担を効果的に軽減することができる。
(プリンタの全体構成)
本発明の一実施形態について図1〜図10を参照して説明する。
図1は、本実施形態のプリンタ1(画像形成装置の一例)の概略構成を示す側断面図である。なお、以下の説明では、図1の紙面左方向がプリンタ1の前方向であり、各図中ではX方向として示してある。また、プリンタ1は4色(ブラックK、イエローY、マゼンタM、シアンC)のトナーによりカラー画像を形成するカラープリンタであり、以下、各構成部品を色ごとに区別する場合には、その構成部品の符号末尾に各色を意味するK(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)を付すものとする。
プリンタ1はケーシング3を備えており、ケーシング3の上面には開口部3Aが形成され、その開口部3Aを塞ぐようにカバー3Bが回動軸4を支点として開閉可能に設けられている。ケーシング3内には、主として、用紙5(被転写体の一例)を供給する供給部7と、その供給部7から供給された用紙5に画像を形成する画像形成部9と、画像形成時に各部を制御するメイン制御回路11(第1制御回路の一例)とが設けられている。
供給部7はケーシング3の底部に配置され、主として、用紙5が積載される供給トレイ13と、給紙ローラ15と、レジストローラ17,17とを備える。給紙ローラ15は、供給トレイ13の前端上方に設けられており、この給紙ローラ15の回転に伴って供給トレイ13内の最上位に積載された用紙5がレジストローラへ送り出される。レジストローラ17,17は、用紙5の斜行補正を行った後、その用紙5を画像形成部9のベルトユニット19上へ搬送する。ベルトユニット19の手前にはレジストセンサ18が設けられており、このレジストセンサ18は、用紙5の有無に応じた検出信号Rを出力する。
画像形成部9は、主として、ベルトユニット19、露光ユニット21(露光手段の一例)、プロセスユニット23、定着ユニット25を備えている。
ベルトユニット19は、前後一対のベルト支持ローラ27,27間に、環状のベルト29を張架した構成となっている。そして、後側のベルト支持ローラ27が回転駆動されることにより、ベルト29が図示時計周り方向に循環移動し、ベルト29上面の用紙5が後方(被転写体の移動方向の一例 以下、「用紙搬送方向(副走査方向)X'」という)へ搬送される。また、ベルト29の内側には、後述するプロセスユニット23の各感光体31(31K,31,Y,31M,31C)とベルト29を挟んで対向する位置にそれぞれ転写ローラ33が設けられている。なお、以下の説明において、方向が示されずに単に「上流側・下流側」と記載されているときは、用紙搬送方向X'における上流側・下流側を意味する。
露光ユニット21は、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色に対応した4つのLEDユニット35(35K,35Y,35M,35C)を備えている。各LEDユニット35は、支持部材36によりカバー3B下面に支持されており、その下端部にLEDヘッド37を有している。LEDヘッド37は、図示しない複数のLEDが左右方向に一列に並んで配置されたものである。各LEDは、形成すべき画像の印刷データに基づいて発光制御され、各LEDから出射された光が感光体31の表面に照射されることで、その表面が露光される。また、カバー3B内には、LED制御回路12(第2制御回路の一例)が収容されている。
プロセスユニット23は、上記4色に対応した4つのプロセスカートリッジ39(39K,39Y,39M,39C)を備えている。各プロセスカートリッジ39は、現像剤である各色のトナーを収容するトナー収容室45、当該トナー収容室45から放出されたトナーを担持する現像ローラ49、感光体31、スコロトロン型の帯電器55等を備えている。
画像形成時には、感光体31が回転駆動され、それに伴って感光体31の表面が帯電器55により一様に正帯電される。そして、その正帯電された領域は、各LEDヘッド37と対向する露光位置D(DK、DY、DM、DC)にて、当該各LEDヘッド37からの光により露光されて、感光体31の表面に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ49の回転により、現像ローラ49上に担持され正帯電されているトナーが、感光体31の表面上に形成されている静電潜像に供給される。これにより、感光体31の静電潜像が現像化され、感光体31の表面には露光された部分にのみトナーが付着したトナー像(可視像)が担持される。
その後、各感光体31の表面上に担持されたトナー像は、ベルト29によって搬送される用紙5が、感光体31と転写ローラ33との間の各転写位置F(FK、FY、FM、FC)を通る間に、転写ローラ33に印加される負極性の転写電圧によって、用紙5に順次転写される。こうしてトナー像が転写された用紙5は、定着ユニット25により用紙5上に転写されたトナー像が紙面に熱定着され、その後、上方へ搬送され、ケーシング3の上面に排出される。
(感光体の駆動機構)
図2は、4つの感光体31を回転駆動する駆動機構61を簡略化して示した斜視図である。駆動機構61は4つの感光体31の一端側に配置されている。駆動機構61は、各感光体31に対応する4つの駆動ギア63(63K,63Y,63M,63C)が設けられている。各駆動ギア63は、それに対応する感光体31と同軸上で回転可能に設けられ、公知のカップリング機構によって各感光体31に連結される。具体的には、各駆動ギア63には同軸上に嵌合部65が突出形成されており、この嵌合部65が、上記感光体31の端部に形成された凹所67に嵌合し、駆動ギア63の回転駆動に対して感光体31が一体的に回転する。なお、各嵌合部65は、図2に示す嵌合位置と、感光体31から離間した離間位置との間で移動可能となっており、各プロセスカートリッジ39を着脱する際には、嵌合部65が離間位置に移動することによりプロセスカートリッジ39をケーシング3から取り外すことが可能になる。
隣り合う駆動ギア63同士は、中間ギア69を介してギア連結されている。本実施形態では、中央に位置する中間ギア69(駆動ギア63Yと駆動ギア63Mとを連結する中間ギア69)に駆動モータ71からの駆動力が与えられ、これにより、4つの駆動ギア63及び4つの感光体31が一緒に回転する。
また、1つの駆動ギア63(本実施形態では駆動ギア63Y)には原点センサ73(検出手段の一例)が設けられている。この原点センサ73は、各駆動ギア63の回転位相(回転角度)が予め定めた原点位相(基準回転位相の一例)に達したか否かを検出するためのセンサである。
具体的には、駆動ギア63Yには回転軸を中心とした円形状のリブ部75が設けられており、その一箇所にスリット77が形成されている。原点センサ73は、このリブ部75を介して対向する投光素子及び受光素子を備えた透過型の光学センサである。原点センサ73の検出領域にスリット77以外の部分が位置しているときには、投光素子からの光はリブ部75によって遮光され、受光素子での受光量レベルは比較的に低くなる。
一方、上記検出領域にスリット77が位置するとき(駆動ギア63Yの回転位相が原点位相に達しているとき)は、投光素子からの光は遮光されなくなるから、受光素子での受光量レベルが高くなる。本実施形態では、原点センサ73が入光状態になったときにおける各感光体31の回転位相を、それぞれの原点位相としている。後述するメイン制御回路11は、上記入光状態になったときに原点センサ73から出力される検出信号Q(本実施形態では正論理で設計されており、ハイレベルの信号を指す。)を受けることで、各駆動ギア63の回転位相が原点位相に達したタイミング(以下、「原点検出タイミング」という。)を認識する。
なお、上述したように各駆動ギア63とこれに対応する感光体31とは同軸上で一体的に回転するため、駆動ギア63の回転位相と感光体31の回転位相とは常に一致しているとみなせる。従って、原点センサ73は、駆動ギア63が原点位相に達したか否かを検出することで、感光体31が原点位相に達したか否かを間接的に検出している。以下、駆動ギア63が原点位相に達したことと、感光体31が原点位相に達したこととを同じ意味で使用することがある。
(メイン制御回路・LED制御回路)
図3はメイン制御回路11、LED制御回路12およびLEDヘッド37の配線構造を示す模式図である。
メイン制御回路11は、画像形成時にプリンタ1の各部を制御するものである。具体的には、感光体31やベルト支持ローラ27の回転速度、供給部7や定着ユニット25での用紙5の搬送速度を制御する。また、メイン制御回路11は、前述の原点センサ73及びレジストセンサ18と接続され、それぞれの検出信号Q、Rを受けるようになっている。露光処理に関する制御については後で詳説する。
LED制御回路12は、上記メイン制御回路11から送信される上記ビットマップデータに基づいて各LEDヘッド37の各LEDに信号を出力し、その発光を制御するものである。具体的な制御内容は後で詳説する。なお、メイン制御回路11及びLED制御回路12はいずれもASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成されている。
図3に示すように、ケーシング3内に設けられたメイン制御回路11と、カバー3B内に設けられたLED制御回路12とは、1本のフラットケーブル83で電気的に接続されている。そして、LED制御回路12から4本のフラットケーブル81が引き出され、それぞれ、LEDユニット35(LEDヘッド37)と電気的に接続されている。
具体的には、各LEDユニット35(各LEDヘッド37)とLED制御回路12とは、それぞれ、第1の信号線としてのフラットケーブル81(81K,81Y,81M,81C)により電気的に接続されている。また、LED制御回路12とメイン制御回路11とは、第2の信号線としての1本のフラットケーブル83により電気的に接続されている。
各フラットケーブル81は、それぞれ、絶縁性の樹脂皮膜で覆われた導線を複数帯状に束ねて1本としたケーブルであり、一端がLED制御回路12に設けられた各コネクタ85(85K,85Y,85M,85C)に接続され、他端がLEDユニット35の上部に設けられた各コネクタ87(87K,87Y,87M,87C)に接続されている。
フラットケーブル83は、絶縁性の樹脂皮膜で覆われた導線を複数帯状に束ねて1本としたケーブルである。図示はしないがフラットケーブル83が有する導線の総数は、4本のフラットケーブル81が有する導線の総数よりも少ない。このフラットケーブル83は、一端がLED制御回路12に設けられたコネクタ89に接続され、他端がメイン制御回路11に設けられたコネクタ91に接続されている。
(露光処理に関する制御内容)
1.メイン制御回路
メイン制御回路11は、形成すべき画像の印刷データ(例えば外部の情報処理装置(図示せず)から通信回線を介して受信した印刷データや、原稿読取装置から取得したイメージデータなど)をビットマップデータに展開処理してLED制御回路12に送信する。
また、メイン制御回路11は、第1垂直同期信号VKを生成し、LED制御回路12に送信する。この第1垂直同期信号VKは、例えば1枚分の用紙5に対する画像形成処理において、LEDユニット35Kに感光体31Kを露光することを許可する露光許可期間を示す信号である。
2.LED制御回路
LED制御回路12は、各感光体31に対応する露光許可期間内において、1ライン分ずつの画像データの露光処理を当該感光体31に露光タイミング間隔で順次行うことを、各LEDユニット35に実行させる。
具体的には、LED制御回路12は、メイン制御回路11から受信した上記ビットマップデータを図示しないバッファに格納する。そして、そのビットマップデータに含まれる各色のドットパターンデータを、一方向(主走査方向)に並ぶ1ライン分のドットパターン(1ライン分ずつの画像データの一例 1ライン全部が色画像を形成しない空白データであるラインも含む)ずつ順次読み出して、その1ライン分のドットパターン(以下、この1ライン分のドットパターンを単に「1ライン」ということがある)単位で露光処理を行っていく。露光処理とは、ドットパターンに基づく信号を各LEDヘッド37のLEDに出力し、その発光を制御することをいう。
また、LED制御回路12は、メイン制御回路11から上記フラットケーブル83を介して第1垂直同期信号VKを受け、当該第1垂直同期信号VKに基づき第2垂直同期信号を生成する。各第2垂直同期信号は、例えば1枚分の用紙5に対する画像形成処理において、各LEDユニット35Y、35M、35Cに各感光体31Y、31M、31Cをそれぞれ露光することを許可する露光許可期間を示す信号である。具体的には、LED制御回路12は、ブラック画像の露光許可期間の始期から所定時間経過時をイエロー画像の露光許可期間の始期とし、イエロー画像の露光許可期間の始期から所定時間経過時をマゼンタ画像の露光許可期間の始期とし、マゼンタ画像の露光許可期間の始期から所定時間経過時をシアン画像の露光許可期間の始期としている。なお、各所定時間は、隣り合う感光体31同士の転写位置F間の距離に応じた時間である。
また、LED制御回路12は、レジストローラ17,17が用紙5を送り出した後、上記原点センサ73による最初の原点検出タイミングから、仮水平同期信号H'(H'K、H'Y、H'M、H'C)を生成し始める。そして、LED制御回路12は、各色ごとの露光許可期間内において、その色に対応する仮水平同期信号H'に同期した水平同期信号H(HK、HY、HM、HC)を生成し、この各水平同期信号Hの立ち下りタイミングを露光タイミングとして、上記1ライン分の露光処理を各LEDユニット35に実行させる。つまり、各水平同期信号Hは、各色のLEDユニット35の露光タイミング間隔を決定する信号である。
(1)露光タイミング間隔の補正処理
前述したように、各LEDユニット35は、各感光体31に対応する露光許可期間内において、1ライン分ずつの露光処理を当該感光体31に露光タイミング間隔で順次行う。これにより、1ライン分ずつの静電潜像が感光体31上に形成される(以下、この感光体31上における1ラインごとの静電潜像同士の間隔(感光体31の周方向における位置間隔)を「露光ライン間隔」という)。1ライン分ずつの静電潜像は、現像ローラ49によって現像化された後、1ライン分ずつのトナー像として転写位置Fにて用紙5に転写される。以下、用紙5上における1ラインごとのトナー像同士の間隔(用紙搬送方向X'における位置間隔)を「転写ライン間隔(転写位置間隔)」という。
ここで、各感光体31(駆動ギア63)の回転速度(単位時間辺りの回転角度)には、感光体31、駆動ギア63や駆動機構61の偏心などにより、周期的な変動があり、これに起因する転写ライン間隔のばらつきを抑制するために、LED制御回路12は露光タイミング間隔の補正処理を行う。このとき、LED制御回路12は「補正手段」として機能する。
まず、露光タイミング間隔の補正処理で使用される補正値について説明する。各感光体31の回転速度の変動特性は、例えばプリンタ1の製造段階での実測によって得ることができる。具体的には、図4に示すように、各感光体31の一方の端部にロータリーエンコーダ93を装着し、駆動機構61を作動させて、各ロータリーエンコーダ93から出力されるエンコーダパルス信号と、原点センサ73からの検出信号Qとを時系列で記録する。なお、ロータリーエンコーダ93は本実測終了後に取り外される。つまり、出荷後のプリンタ1はロータリーエンコーダ93を備えていない。
図5中の実線G1は、各感光体31の1回転周期内におけるエンコーダパルスのパルス間隔W[μs]の変化を示すグラフであり、これらは各感光体31の回転速度の変動特性を示す。このグラフの縦軸はパルス間隔Wを示し、横軸は原点位相を先頭とする1回転周期分の回転位相(角度)である。以下、各パルス間隔Wに対し、原点位相に近いものから順番に番号N(1〜N')を付し、例えばW(N)は原点位相から数えてN番目のパルス間隔Wを示すこととする。
図6は、イエロー画像用感光体31Yの各パルス間隔Wと補正値ΔJ[μs]との関係を示した表であり、図7は、マゼンタ画像用感光体31Mの各パルス間隔Wと補正値ΔJとの関係を示した表であり、図8は、ブラック、シアン画像用感光体31K、31Cの各パルス間隔Wと補正値ΔJとの関係を示した表である。各図の一番左の欄に各パルス間隔Wデータの番号Nが示され、左から2番目の欄に各パルス間隔Wが示され、3番目の欄に補正後タイミング間隔J[μs]が示されている。「補正後タイミング間隔J」とは、転写ライン間隔を、所定の規定ライン間隔に略一致させるのに必要な露光タイミング間隔をいう。「規定ライン間隔」とは、解像度などの印刷条件によって定まる、正規の転写ライン間隔をいい、本説明では、その規定ライン間隔の値をZ0[μm]とする。
次に、補正後タイミング間隔の算出方法について説明する。なお、以下では、説明を簡単にするために次の条件を前提とするが、この条件は本願発明の権利範囲を限定するものではない。
(A)4つの感光体31は設計上、同一径とされている。
(B)いずれの感光体31も転写位置Fに対して略180度回転した位置が、露光位置Dとされている。
(C)用紙5は、ベルト29によって各転写位置F間を一定速度で移動するものとし、本実施形態では、例えば用紙5が規定ライン間隔に相当する距離(Z0)だけ移動するのに時間W0[μs]要する。
(D)各LEDユニット35が感光体31の1回転周期内に露光処理するドットパターンのライン数は、感光体31の1回転周期内における上記エンコーダパルスのパルス間隔Wの数N'(パルスの数)と同じである。また、上記各パルス間隔Wは、感光体31が上記規定ライン間隔に相当する距離(Z0)ずつ回転するのに要する時間である。
図9は、任意の2本のライン(同図中ではラインL1、ラインL2)のドットパターンの露光時と転写時の感光体31の回転速度と、用紙5の移動速度との関係を説明するための図である。ラインL1、L2の露光時に、感光体31が上記規定ライン間隔に相当する周長分(Z0)だけ回転するのに要する時間はW1[μs]であり、上記ラインL1、L2の転写時に、感光体31が上記規定ライン間隔に相当する周長分(Z0)だけ回転するのに要する時間はW2[μs]であるとする。
ここで、ラインL1、L2のトナー像を用紙5上において規定ライン間隔だけ離間した位置X1、X2にそれぞれ転写するための条件について説明する。まず、ラインL1、L2の転写時を考える。用紙5上の位置X1が転写位置Fに到達したときに、感光体31上のラインL1のトナー像も転写位置Fに到達し、当該位置X1上にラインL1のトナー像が転写される。上述したように用紙5は時間W0で規定ライン間隔に相当する距離(Z0)だけ移動するから、用紙5上の位置X1が転写位置Fに到達した時点から時間W0経過後に用紙5上の位置X2が転写位置Fに到達することになる。そうすると、ラインL1のトナー像が転写位置Fに到達した時点から時間W0経過後にラインL2のトナー像も転写位置Fに到達する必要がある。これを満たすとき、感光体31上におけるラインL1、L2のトナー像同士の露光ライン間隔が、距離Z1[μm]であったとすると、その距離Z1は次の式1で求めることができる。
(式1)
距離Z1=[ラインL1、L2の転写時における感光体31の回転速度]×時間W0=[Z0/W2]×W0
次にラインL1、L2の露光時を考える。ラインL1、L2の露光ライン間隔を距離Z1にするために必要な、ラインL1,L2の露光タイミング間隔、即ち、補正後タイミング間隔Jは、次の式で求めることができる。
(式2)
補正後タイミング間隔J=距離Z1/[ラインL1、L2の露光時における感光体31の回転速度]={[Z0/W2]×W0}/{Z0/W1}=W0×(W1/W2)
従って、任意のラインの露光時に、感光体31のパルス間隔WがN番目であるときの補正後タイミング間隔J(N)は、次の式になる。なお、上述したように、各感光体31の転写位置Fに対して略180度回転した位置が露光位置Dであるから、転写時のパルス間隔についてはN+(N'/2)番目のパルス間隔を利用することになる。
(式3)
補正後タイミング間隔J(N)=W0×[W(N)/W(N+(N'/2))]
このように、補正後タイミング間隔J(N)は、露光時の感光体の回転速度と転写時の感光体の回転速度とに基づき求めることができる。
さて、LED制御回路12は、仮水平同期信号H'を1つ生成する度に毎回、その仮水平同期信号H'の生成タイミング間隔を補正するわけではない。仮水平同期信号H'を複数個生成するごとに、生成タイミング間隔を1回補正するのである。
まず、イエロー画像用感光体31Yの露光タイミング間隔を補正するための補正値ΔJ(N)について説明する。図6に示すように、補正値ΔJA(N)は、所定の基準タイミング間隔J' (感光体31が設計上の速度で定速回転しているときに転写ライン間隔を規定ライン間隔にするのに必要な露光タイミング間隔)に対する平均値JAの差分値(=平均値―J')である。この平均値JAは、感光体31Yが原点位相から前半周回転するまでの前半周期(番号1〜N'/2)内では、連続するmY1個分の補正後タイミング間隔Jを平均した値であり、後半周期(番号N'/2+1〜N')内では,連続するmY2個分の補正後タイミング間隔Jを平均した値である。なお、本実施形態ではmY1は例えば6個であり、mY2は例えば8個であり、補正値ΔJA(N)は、N'/12+N'/16個である。メモリ95には、パルス間隔Wの番号Nと、補正値ΔJA(N)との対応関係テーブルが格納されている。
LED制御回路12は、原点センサ73による原点検出タイミングにて上記パルス間隔データの番号1に対応する補正値ΔJ(1)を読み出し、上記原点検出タイミングから平均タイミング間隔JA(1)(=J'+ΔJA(1))に相当する時間の経過時に1つ目の仮水平同期信号H'Yを生成する。その後、上記平均タイミング間隔JA(1)のままで、6つ目の仮水平同期信号H'Yまで繰り返し生成する。次に、番号7に対応する補正値ΔJA(2)を読み出し、6つ目の仮水平同期信号H'Yの生成時から平均タイミング間隔JA(2)(=J'+ΔJA(2))に相当する時間の経過時に7つ目の仮水平同期信号H'Yを生成する。こうして、6つの仮水平同期信号H'Yを生成する度に1回、補正値ΔJA(N)に基づき生成タイミング間隔を補正する。一方、後半周期には、8つの仮水平同期信号H'Yを生成する度に1回、補正値ΔJA(N)に基づき生成タイミング間隔を補正する。なお、N'番目の水平同期信号H'Yを生成した後、再び1番目から同じ処理を繰り返す。
LED制御回路12は、イエロー画像用の感光体31Yの露光許可期間内において、上記仮水平同期信号H'Yに同期した水平同期信号HYを生成し、この生成タイミング間隔を露光タイミング間隔として、1ライン分ずつの露光処理を各LEDユニット35に実行させる。これにより、LED制御回路12は、感光体31Yの前半周期内では、6本分のラインを露光処理するごとに1回、露光タイミング間隔を補正し、残りに後半周期では、8本分のラインを露光処理するごとに1回、露光タイミング間隔を補正し、転写ライン間隔と規定ライン間隔とのずれを抑制している。
次に、マゼンタ画像用感光体31Mの露光タイミング間隔を補正するための補正値ΔJ(N)について説明する。図7に示すように、補正値ΔJA(N)は、上記基準タイミング間隔J'に対する平均値JAの差分値(=平均値―J')である。そして、この平均値JAは、感光体31Mの前半周期(番号1〜N'/2)内では、連続するmM1個分の補正後タイミング間隔Jを平均した値であり、後半周期(番号N'/2+1〜N')内では、連続するmM2個分の補正後タイミング間隔Jを平均した値である。なお、本実施形態ではmM1は例えば4個であり、mM2は例えば6個であり、補正値ΔJA(N)は、N'/8+N'/12個である。メモリ95には、パルス間隔Wの番号Nと、補正値ΔJA(N)との対応関係テーブルが格納されている。
LED制御回路12は、感光体31Mの前半周期には、4つの仮水平同期信号H'Mを生成する度に1回、補正値ΔJA(N)に基づき生成タイミング間隔を補正し、後半周期には、6つの仮水平同期信号H'Mを生成する度に1回、補正値ΔJA(N)に基づき生成タイミング間隔を補正する。なお、N'番目の水平同期信号H'Mを生成した後、再び1番目から同じ処理を繰り返す。
LED制御回路12は、マゼンタ画像用の感光体31Mの露光許可期間内において、上記仮水平同期信号H'Mに同期した水平同期信号HMを生成し、この生成タイミング間隔を露光タイミング間隔として、1ライン分ずつの露光処理を各LEDユニット35に実行させる。これにより、LED制御回路12は、感光体31Mの前半周期内では、4本分のラインを露光処理するごとに1回、露光タイミング間隔を補正し、残りに後半周期では、6本分のラインを露光処理するごとに1回、露光タイミング間隔を補正し、転写ライン間隔と規定ライン間隔とのずれを抑制している。
次に、ブラック、シアン画像用感光体31K、31Cの露光タイミング間隔を補正するための補正値ΔJ(N)について説明する。図8に示すように、補正値ΔJA(N)は、上記基準タイミング間隔J'に対する平均値JAの差分値(=平均値―J')である。そして、この平均値JAは、感光体31K(31C)の前半周期(番号1〜N'/2)内では、連続するmK1(mC1)個分の補正後タイミング間隔Jを平均した値であり、後半周期(番号N'/2+1〜N')内では,連続するmK2(mC2)個分の補正後タイミング間隔Jを平均した値である。なお、本実施形態ではmK1(mC1)は例えば2個であり、mK2(mC2)は例えば4個であり、補正値ΔJA(N)は、N'/4+N'/8個である。メモリ95には、パルス間隔Wの番号Nと、補正値ΔJA(N)との対応関係テーブルが格納されている。
LED制御回路12は、感光体31K(31C)の前半周期には、2つの仮水平同期信号H'K(H'C)を生成する度に1回、補正値ΔJA(N)に基づき生成タイミング間隔を補正し、後半周期には、4つの仮水平同期信号H' K(H'C)を生成する度に1回、補正値ΔJA(N)に基づき生成タイミング間隔を補正する。なお、N'番目の水平同期信号H' K(H'C)を生成した後、再び1番目から同じ処理を繰り返す。
LED制御回路12は、ブラック(シアン)画像用の感光体31K(31C)の露光許可期間内において、上記仮水平同期信号H'K(H'C)に同期した水平同期信号HK(HC)を生成し、この生成タイミング間隔を露光タイミング間隔として、1ライン分ずつの露光処理を各LEDユニット35に実行させる。これにより、LED制御回路12は、感光体31K(31C)の前半周期内では、2本分のラインを露光処理するごとに1回、露光タイミング間隔を補正し、残りに後半周期では、4本分のラインを露光処理するごとに1回、露光タイミング間隔を補正し、転写ライン間隔と規定ライン間隔とのずれを抑制している。
(2)補正値の範囲設定
図10は、基準タイミング間隔J'とLED発光時間(1ライン分のLEDを発光させるのに要する時間)との関係を示すタイムチャートである。同図には、基準タイミング間隔J'で生成された水平同期信号H(本実施形態では負論理で設計され、図10ではローレベル信号。)のタイムチャートである。各水平同期信号Hの生成タイミング間隔(露光タイミング間隔)で1ライン分ずつ露光処理を行うためには、露光タイミング間隔の補正範囲にも限界がある。つまり、上記補正値ΔJAの負の範囲ΔJAmaxは、「基準タイミング間隔J'―LED発光時間」に相当する時間幅内でなければならない。この補正可能範囲から、上記補正値ΔJAの分解能や、上記感光体31の回転速度の変動特性の実測で使用すべきロータリーエンコーダ93のエンコーダパルスの分解能などを決定する。
ここで、露光タイミング間隔が最も短い時間に補正されるのは、感光体31が最高速度で回転しているときに露光処理を行うときである。仮に、感光体31が最高速度で回転しているときのパルス間隔がW3[μs]であったとする。図5に示すように、回転速度の変動特性グラフG1は概ね正弦波(sin)カーブを描く。また、上述したように、各感光体31の転写位置Fに対して略180度回転した位置が露光位置Dである。従って、露光時に感光体31が最高速度で回転しているとき、転写時は最低速度で回転していると考えられる。そうすると、転写ライン間隔を規定ライン間隔に一致させるのに必要な露光タイミング間隔(最短露光タイミング間隔)は、上記式2を利用して次のように表すことができる。
最短露光タイミング間隔[μs]=J'×[W3/(J'+J'−W3)]
本実施形態では、LED発光時間は、この最短露光タイミング間隔よりも短い時間に設定されている。
また、LED発光時間を短くするには次の方法がある。例えばLED駆動電流を増やすことで各LEDの発光強度を高くして、発光時間を短くしても1ライン分の露光処理ができるようにする。また、例えばLEDの発光強度が強く、短時間でも1ライン分の露光処理ができる、ハイスペックのLEDヘッドを利用する。
(本実施形態の効果)
(1)本実施形態によれば、イエロー画像形成時において、感光体31Yの1回転周期内に露光タイミング間隔が補正される回数(以下、「イエロー補正回数」という)は、N'/12+N'/16回(図6に示す補正値ΔJAの数と同じ)である。マゼンタ画像形成時において、感光体31Mの1回転周期内に露光タイミング間隔が補正される回数(以下、「マゼンタ補正回数」という)は、N'/8+N'/12回(図7に示す補正値ΔJAの数と同じ)である。また、ブラック(シアン)画像形成時において、感光体31K(31C)の1回転周期内に露光タイミング間隔が補正される回数(以下、「ブラック(シアン)補正回数」という)は、N'/4+N'/8回(図8に示す補正値ΔJAの数と同じ)である。
ここで、一般に、用紙5上においてイエロー画像は他の色画像に比べて目立ち難い。つまり、イエロー画像用感光体31Yに対する露光タイミング間隔の補正回数を少なくしてもカラー画像全体としての画像品質への影響は比較的に小さい。そこで、本実施形態では、上記のように、イエロー補正回数を、他色の補正回数よりも少なくしている。これにより、イエロー補正回数を他色の補正回数と同じにした構成に比べて、補正処理負担を軽減することができる。また、補正値データが少なくて済むため、メモリ容量負担も軽減できる。
(2)駆動モータ71からのギア連結数が少ない感光体ほど、回転速度変動が小さい傾向があるため(図5参照)、ギア連結数が多い感光体に比べて露光タイミング間隔の補正回数を少なくしてもカラー画像全体としての画像品質への影響は比較的に小さい。本実施形態では、感光体31Y、31Mは、駆動モータ71からのギア連結数が少なく、感光体31K、31Cは、駆動モータ71からのギア連結数が多い(図2参照)。
そこで、イエロー補正回数及びマゼンタ補正回数を、ブラック補正回数及びシアン補正回数よりも少なくした。これにより、イエロー補正回数及びマゼンタ補正回数を、ブラック補正回数及びシアン補正回数と同じにした構成に比べて、補正処理負担を軽減することができる。また、このようにイエロー画像用感光体31Yと駆動モータ71とのギア連結数を少なくすることで、イエロー補正回数を効率的に減らすことができる。
(3)上述したように、プリンタ1はロータリーエンコーダ93を備えておらず、感光体31の実際の回転位相を常に監視する機構を備えていない。LED制御回路12は、図示しない内部クロック回路を有し、このクロックに基づき、原点検出タイミングから各露光タイミング間隔を順次積算した時間をカウントすることにより、感光体31の回転位相を推定している。しかし、内部クロック回路は高価なものを使用しない限り、そのカウント時間と実際の時間との誤差が生じる。そして、本実施形態で推定される回転位相は、原点位相から離れるほど、実際の回転位相から乖離する傾向がある。つまり、原点位相から遠い位相領域ほど、露光タイミング間隔を補正しても効果が小さい。
そこで、本実施形態では、少なくとも1つの感光体について、その1回転分の回転位相領域を均等分割してなる複数の単位領域(本実施形態では前半周期、後半周期)のうち、原点位相に近い前半周期内での補正回数よりも、原点位相から遠い後半周期での補正回数の方が少ない構成とした(図6〜図8参照)。これにより、後半周期での補正回数を、前半周期の補正回数と同じにした構成に比べて、補正処理負担を軽減することができる。
(4)本願の最上位発明には、例えば直前の露光タイミング間隔を基準に増減させて露光タイミング間隔を補正する構成(補正値=今回の平均値JA−直前の平均値JA)も含まれる。これに対して、本実施形態によれば、所定の基準タイミング間隔J'を基準に増減させて露光タイミング間隔を補正する構成であるから、直前の露光タイミング間隔を把握することなく補正処理を行うことができる。
特に、本実施形態では、LED制御回路12は、原点検出タイミングが到来するごとに、その直前に使用していた補正値の番号に関係なく、番号1の補正値ΔJA(1)を読み出して補正処理をする。その結果、感光体31が1回転するごとに、推定位相と実際の回転位相とのずれが相殺される。従って、前述のように補正値を基準タイミング間隔J'に対する増減量とするのが好ましい。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、mY1+mY2>mM1+mM2>mK1+mK2=mC1+mC2が成立するように、補正回数を設定した。しかし、これに限らず、例えば用紙5が有彩色である場合、その用紙5と同系色の補正回数をイエロー補正回数よりも少なくしてもよい。なお、上記実施形態では感光体31は4つであったが、これに限らず、2つ以上の他の数であってもよい。
(2)上記実施形態では、視認度が低い色をイエローとし、イエロー補正回数を他の色の補正回数よりも少なくしたが、これに限られない。トナーには、例えば用紙上の画像にコーディング等を行うための透明トナー、用紙上の画像を消去するときなどに使用されるホワイトトナー、6色以上のカラープリンタに使用されるライトシアントナー及びライトマゼンタトナーなどがある。これらの色も視認度が低い色であり、これらのトナーを備える画像形成装置に対しても本願発明を適用することができる。
(3)上記実施形態では、上記実施形態では、各半周期内において同じ本数ずつラインの露光処理を行うごとに露光タイミング間隔を補正する構成であったが、異なる本数ずつラインの露光処理を行うごとに露光タイミング間隔を補正する構成であってもよい。また、前半周期と後半周期とで補正回数が同じ構成であってもよい。
(4)上記実施形態において、イエロー補正回数以外の、ブラック、マゼンタ、シアンの補正回数を同じにしてもよい。また、イエロー補正回数とマゼンタ補正回数とを同じにしてもよい。
(5)上記実施形態で、補正値は複数の補正後タイミング間隔の平均値から求めたが、これに限らず、これらの複数の補正後タイミング間隔のうちの1つと基準タイミング間隔との差分値であってもよい。但し、上記実施形態の構成であれば、補正を行わない間も転写ライン間隔と規定ライン間隔とのずれを効果的に抑制できる。
(6)「単位領域」として、上記実施形態では、前半周期・後半周期としたが、これに限らず、例えば感光体31の1回転周期を4つに均等分割し、原点位相に最も近い1番目の1/4周期内の補正回数よりも2番目の1/4周期内の補正回数の方が少ない構成や、2番目の1/4周期内の補正回数よりも3番目の1/4周期内の補正回数の方が少ない構成や、3番目の1/4周期内の補正回数よりも4番目の1/4周期内の補正回数の方が少ない構成であってもよい。更に、感光体31の1回転周期を2つ、4つ以外の個数に均等分割する構成であってもよい。
(7)露光手段はLED(発光ダイオード)を備えた構成であったが、これに限らず、EL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子、蛍光体などの発光素子を多数配列しこれら発光素子を画像データに応じて選択的に発光させるもの、あるいは、液晶素子、PLZTなどからなる光シャッタを多数配列し、これら光シャッタの開閉時間を画像データに応じて選択的に制御することにより、光源からの光を制御するものなどであってもよい。また、レーザ光によって露光するレーザ方式など、他の電子写真方式の露光手段であってもよい。
(8)上記実施形態では、「被転写体」は用紙5であったが、中間転写方式の画像形成装置では、中間転写体(中間転写ベルトなど)であってもよい。
本発明の一実施形態に係るプリンタの概略構成を示す側断面図(カバーを閉めた状態) 駆動機構を簡略化して示した斜視図 メイン制御回路、LED制御回路及びLEDヘッドの配線構造を示す模式図 ロータリーエンコーダを装着した状態の駆動機構を簡略化して示した斜視図 各駆動ギアの1回転周期内におけるパルス間隔の変化を示すグラフ イエロー画像用感光体の各パルス間隔と補正値との関係を示した表 マゼンタ画像用感光体の各パルス間隔と補正値との関係を示した表 ブラック、シアン画像用感光体の各パルス間隔と補正値との関係を示した表 任意の2本のラインの露光時及び転写時における、感光体の回転速度と用紙の移動速度との関係を説明するための図 基準タイミング間隔とLED発光時間との関係を示すタイムチャート
符号の説明
1…プリンタ(画像形成装置)
5…用紙(被転写体)
12…LED制御回路(補正手段)
21…露光ユニット(露光手段)
31…感光体
61…駆動機構
71…駆動モータ
73…原点センサ(検出手段)

Claims (7)

  1. 被転写体の移動方向に沿って配列された複数の感光体と、
    前記複数の感光体を回転駆動する駆動機構と、
    1ライン分ずつの画像データに基づく静電潜像を露光タイミング間隔で順次形成する露光処理を、前記各感光体に行う露光手段と、
    前記各感光体ごとに、1ライン分ずつの前記各静電潜像を現像化した可視像同士の、前記被転写体上における転写位置間隔を調整するように前記露光タイミング間隔を補正する補正手段と、を備え、
    前記補正手段は、前記複数の感光体のうち一の感光体の方が他の感光体よりも、1回転周期内において前記露光タイミング間隔を補正する補正回数が少ない構成である画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置であって、
    前記複数の感光体うち少なくとも1組の感光体について、相対的に視認度が低い色画像用の感光体の方が、相対的に視認度が高い色画像用の感光体よりも前記補正回数が少ない構成である。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置であって、
    前記駆動機構は、前記複数の感光体を共通の駆動モータにより回転駆動する構成であり、
    前記駆動モータからのギア連結数が少ない感光体の方が、前記ギア連結数が多い感光体よりも前記補正回数が少ない構成である。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置であって、
    前記ギア連結数が少ない前記感光体は、他の感光体に対応する画像色よりも視認度が低い色画像用の感光体である。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記感光体が基準回転位相になったことを検出する検出手段を備え、
    前記露光手段は、前記検出手段の検出タイミングを基準に前記露光タイミング間隔で前記露光処理を順次行う構成であり、
    前記複数の感光体のうち少なくとも1つの感光体について、その1回転分の位相領域を均等分割してなる複数の単位領域のうち、前記基準回転位相に近い単位領域内よりも前記基準回転位相から遠い単位領域内の方が、前記補正回数が少ない。
  6. 被転写体の移動方向に沿って配列され複数の感光体と、
    前記複数の感光体を回転駆動する駆動機構と、
    1ライン分ずつの画像データに基づく静電潜像を露光タイミング間隔で順次行う露光処理を、前記各感光体に行う露光手段と、
    前記各感光体ごとに、1ライン分ずつの前記各静電潜像を現像化した可視像同士の、前記被転写体上における転写位置間隔を調整するように前記露光タイミング間隔を補正する補正手段と、
    前記感光体が基準回転位相になったことを検出する検出手段を備え、
    前記露光手段は、前記検出手段の検出タイミングを基準に前記露光タイミング間隔で前記露光処理を順次行う構成であり、
    前記複数の感光体のうち少なくとも1つの感光体について、その1回転分の位相領域を均等分割してなる複数の単位領域のうち、前記基準回転位相に近い単位領域内よりも前記基準回転位相から遠い単位領域内の方が前記露光タイミング間隔を補正する補正回数が少ない構成である画像形成装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記補正手段は、所定の基準タイミング間隔を基準に増減させて前記露光タイミング間隔を補正する構成である。
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