JP4945517B2 - バインド巻付け及び巻外し用コマ並びに該コマの駆動工具 - Google Patents

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Description

本発明は、高架電線等を電柱の碍子等に固定するプレフォームドバインド線の処理工具に関する。
具体的には、バインド線を電線、碍子等に巻付け或は巻き外す際に、その工具として用いるバインド巻付け及び巻外し用コマ並びに該コマの駆動工具に関する。
従来より、高所に位置する碍子等の電線保持具に高架電線を固定する固定金具として、予め全体がスパイラル状に成形された、いわゆる被覆付きプレフォームドバインド線(以下、単にバインドという。)が使用されている(例えば、特許文献1)。
このバインドは、樹脂被覆の鋼線で端末には通常、樹脂キャップが装着されており、電線保持具や巻付けられる電線の外径等に応じてスパイラル径が異なるものが使用されている。そして、高所での巻付け或は巻外し作業に際しては、通常、無停電の活線状態下で作業者が電線に触れることなく安全に作業を行い得るように、ホットスティック工法により行われる(例えば、特許文献2及び特許文献3)。
図7(a)は、上記特許文献2に記載のもので、ホットスティック工法によりバインドBを高架電線に巻きつけるバインド着脱器60である。
このバインド着脱器60は、バインド巻付け及び巻外し部61を下方の電池電源62のスイッチ63を押動することにより、所定長さの絶縁操作棒64を介して駆動される。
また、バインド巻付け及び巻外し部61は、両端部にバインド巻付け用ローラ65と巻外し用フック66とが固定された内側コマ67と、内側コマ67の外周面上を摺動する外側コマ68とで電線Wを挟持し、これら内側コマ67と外側コマ68とをそれぞれ支持する図示省略の可動板と受動板とが上記絶縁操作棒64からの駆動力によりC形ホルダー69に沿って回転するようになっている。そして、バインド巻付け時には、バインド巻付け用ローラ65がバインドBを押し付けつつ、電線Wを周回し、一方、巻外し時には巻外し用フック66がバインドBを引っ掛けた状態で逆転することにより、巻付け及び巻外しをするものである。
しかしながら、このバインド着脱器60は、内側コマ67とC形ホルダー69の内径が予め定められているため、電線Wの外径が大きく異なる場合やスパイラル径が大きなバインドBを巻付ける場合には対応できないこと、及びバインドBの巻付け及び巻外しの際には、図の如く、いちいちバインドBをC形ホルダー69と巻付け用ローラ65間の狭い隙間内に差し込まなければならない、という操作上の問題があった。
このような問題点を改良せんとしたものに、図7(b)の特許文献3記載のバインド着脱器80がある。
このバインド着脱器80は、バインド巻付け部81が、巻付けコマ82と、バインドBの端部を突き当てる位置決めプレート83と、拡径ガイド84と、巻付け捻回レバー85とから成り、一方、バインド巻外し部86は、巻外しコマ87と、位置決めプレート88と、巻外し捻回レバー89とから成り、これら両部81、86間が電線挿入口(不図示)を有する側面視がC形のホルダー90で連結され、その駆動機構としてモータ91及び歯車機構92が設けられている。
そして、バインド巻付け時には、電線Wに対し、バインドBの端末を拡径ガイド84に沿って図の矢印方向の半径方向に持ち上げ、端末Bが巻付け捻回レバー85の上部に達した時点で巻付け捻回レバー85を反時計方向に回転させて電線Wに巻付ける。
一方、巻外し時には、巻外し捻回レバー89を逆転させてバインドBを巻き外すのである。したがって、このバインド着脱器80によれば、特許文献2のバインド着脱器60と異なり、バインドBをC形のホルダー69内に差し入れる点は改善されているが、このバインド着脱器80もコマ90の内径が固定されているため、電線Wの外径が異なる場合には対応できず、また、スパイラル径が大きなバインドBの場合はバインドBが巻付け捻回レバー85の上部から外れてしまうという特許文献2と同様の問題があった。
特開2005−73390号公報(請求項1、図2) 実開平06−66224号公報(請求項1、段落0015〜0030、図1) 特開平11−98632号公報(請求項1、段落0004〜0008、図1)
本発明は、かかる従来技術の問題点を解消すべく成されたもので、外径が異なる電線やスパイラル径の異なるバインドであっても、容易にバインドの巻付け及び巻外しが可能なバインド巻付け及び巻外し用コマ並びに該コマを駆動する駆動工具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明に係るバインド巻付け巻外し用コマは、電線を碍子等の電線保持具に沿わせた状態でバインドを巻付け又は巻き外すための一対のバインド巻付け巻外し用コマであって、前記電線の略半周面を支持するベースコマと、前記電線の残り周面を支持するとともに、前記ベースコマとで前記電線を挟持する挟持コマとから成り、前記ベースコマは、前記電線の軸方向に所定長さを有し、前記挟持コマは、前記ベースコマの長さよりも長い前記軸方向の長さを有するとともに、前記挟持コマの両端部が前記ベースコマの両端部からはみ出す位置関係にあり、かつ、前記挟持コマの巻外し側把持部の軸方向長さは、巻付け側把持部の長さよりは短いが、上記ベースコマの巻外し側把持部の軸方向長さよりも長くされ、該挟持コマの一端部には、バインド巻付け棒が電線の半径方向に立設され、該バインド巻付け棒は、バインド巻付け時に電線軸回りに回動され、該挟持コマの他端部には、前記バインド巻付け棒の長さよりも半径方向の長さが短い長さを有するバインド巻外し棒が電線の半径方向に立設されて成り、該バインド巻外し棒は、バインド巻外し時に前記バインド巻付け棒の回動方向と反対方向に回動され、該バインド巻付け巻外し用コマが、活線絶縁操作棒の先端部に装着される該コマの駆動工具に交換可能に着脱されることを特徴とする。
請求項2の発明に係るバインド巻付け巻外し用コマは、請求項1に記載のバインド巻付け巻外し用コマにおいて、バインド巻付け棒の立設位置は、挟持コマの一端部で、かつ、ベースコマの軸方向端部よりも外側となる位置であり、バインド巻外し棒の立設位置は、前記挟持コマの他端部で、かつ、前記ベースコマの軸方向端部よりも外側となる位置であり、該バインド巻外し棒を設けた他端部には、バインドの巻外し時にバインドを電線表面から掬い上げ可能な傾斜面が形成されていることを特徴とする。
請求項1記載のバインド巻付け巻外し用コマによれば、従来技術のコマと異なり、たとえ電線の外径や、バインド線のスパイラル径、スパイラルピッチ等が異なっても、これら外径等に応じたコマを複数常備しておき、必要なものをその都度、コマ駆動工具に交換可能としたので、容易に対応できる。
また、本発明のコマによる電線の把持は、両コマ間を開口し、両コマ間に電線を差し入れて閉塞させるだけでよく、そして、電線を一定長さのベースコマと挟持コマとで挟持するので、簡単な作業で電線把持後の姿勢が安定する。よって、高所でのバインド作業時間が短縮化される。
そして、大きなスパイラル径と大きなスパイラルピッチとを有するバインドに対する巻付け作業においては、腕長さが電線軸方向に長い巻付け側把持部が、その先端に位置する長いバインド巻付け棒でバインドを電線方向に効果的に手繰り寄せて巻き付ける。
一方、小さなスパイラル径と小さなスパイラルピッチとで電線に巻き付けられたバインドに対する巻外し作業においては、腕長さが電線軸方向に短い巻き外し側把持部が、その先端に位置する短いバインド巻外し棒によってバインドを電線表面から掬い上げるので、電線から容易に巻外すことができる。
請求項2記載のバインド巻付け巻外し用コマによれば、請求項1の効果に加え、バインド線の巻き外し時に、電線に食い込んだバインド線を巻外し棒の他端部に設けた傾斜面で電線表面から掬い上げるので、バインドが電線との間に隙間なく巻締められたものであっても迅速に巻き外し作業を継続することができ、より一層、バインド作業時間が短縮化される。
以下、本発明に係るバインド巻付け及び巻外し用コマ並びに該コマの駆動工具の最良の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、バインド巻付け及び巻外し用コマの一実施例に係る図面で、図1(a)はベースコマ2の正面図、図1(b)はその右側面図、図1(c)は挟持コマ3の正面図、図1(d)はその右側面である。
図に示すように、本発明のバインド巻付け及び巻外し用コマ1は、二つ割りの形状をしたベースコマ2と、挟持コマ3とから成る。
ベースコマ2は、二点鎖線で示す外径Dの電線Wの外周面に上部から接して把持するもので、全体形状としては円筒体を半割りにした形状をしており、左側から順に、巻付け側把持部4と、取付部5aと、フランジ部5bと、巻外し側把持部6とから成る。これら部材は、一体に形成されて電線Wの軸方向に一定長さ有し、また、その下側部分には、電線Wの外周面に一致する内周面7を持つ半円形の凹部9が面一に形成されている。
取付部5aの上部半周面は、図2〜図4で後述するコマ駆動工具30への装着面的役目をなし、フランジ部5bは、ベースコマ2全体を巻外し側把持部4からコマ駆動工具30に差し入れた際のストッパー的役目と、上部に設けられた固定孔5dによる固定的役目とをする。なお、フランジ部5bの背面側に形成されている突出部5cは、電線Wを正面から差し入れた際に凹部9から外れないようにするためのストッパーである。
巻付け側把持部4と、巻外し側把持部6とは、その半径方向の肉厚は上記取付部5aの半径方向の肉厚よりは薄くされているが、電線Dを把持した際に曲がり、変形等が生じない十分な肉厚にされている。
一方、図1(c)及び図1(d)に示す挟持コマ3は、電線Wの外周面に下部から接して前述のベースコマ2とともに電線Wを上下から挟持するためのもので、上記ベースコマ2と比べると、取付部11a、フランジ部11b、巻付け側把持部10、及び巻外し側把持部12を有し、フランジ部11bにはその固定孔11cが設けられている点、及びこれら部材の全体形状が円筒体を略半割り状にした形状である点についてはベースコマ2の場合と同様である。
しかし、この挟持コマ3の巻付け側把持部10の軸方向長さ(いわゆる腕長さ)は、上記ベースコマ2の巻付け側把持部4の軸方向長さよりも長くされ、かつ、一端部10aにバインド巻付け棒13が電線Wの半径方向に立設されている点で異なる。
また、この挟持コマ3の巻外し側把持部12の軸方向長さ(腕長さ)は、巻付け側把持部10の長さよりは短いが、上記ベースコマ2の巻外し側把持部6の軸方向長さよりも長くされ、かつ、他端部14に上記バインド巻付け棒13の長さよりも半径方向の長さが短いバインド巻外し棒16が電線Wの半径方向に立設されている点でも異なる。
このように、挟持コマ3の巻付け側把持部10の腕長さが巻外し側把持部12の腕長さよりも長い理由は、巻き付け時にスパイラルピッチの大きなバインドに対応するためであり、一方、巻外し側把持部12の腕長さが短くても良い理由は、電線に巻き付けられたバインドは通常、スパイラルピッチが短くなっているから、バインド巻付け棒16の軸方向長さとしても短くてよいからである。
また、挟持コマ3の両端部がベースコマ2の両端部からはみ出るように長い理由は、このはみ出し部分でバインド巻外し棒13またはバインド巻外し棒16をバインドBに直接接触させ、これらの棒13、16のはみ出し部分により直ちに電線への巻付けまたは巻き外し作業に入るためである。
バインド巻付け棒13は、後述するコマ駆動工具30によって電線軸回りに回動することにより、バインドB(図4参照)の端末を電線Wの中心方向に向けて手繰り寄せるためのもので、その先端部には、手繰り寄せたバインドBが外れないようにするために拡径部15が形成されている。
一方、バインド巻外し棒16は、当該棒16を逆方向に回動させることにより、電線表面に強固に巻付けられているバインドBの端末を引き起こして電線から巻き外すためのものである。
バインド巻付け棒13の長さがバインド巻外し棒16の長さよりも長いのは、スパイラル径が大きなバインドの場合はその位置が電線から半径方向に比較的離れた位置となるが、このような場合であってもバインド巻付け棒13を遠くまで届かせ、その先端部で容易にバインドを手繰り寄せられるようにするためである。
一方、バインド巻外し棒16の長さが短くてもよいのは、電線Wに巻付け後のバインドBは電線Wに這うように巻かれており、バインド端末さえ一旦、電線外周面から引き起こせば、後はバインドの有する弾性により、容易に順次、巻き外すことができるからである。なお、バインド巻外し棒16の他端部14には、巻外し初期のバインド端末の掬い起こしを容易にするため、その正面側に軸端から長さがLでフランジ11bの割り面17からの傾斜角がθ1の傾斜面12aが形成されている。
バインド巻外し棒16の先端部にも、一旦引き起こしたバインドBの端末が継続して巻き戻せるように外れ防止用の拡径部15が形成されている。この拡径部15は、勿論、L字状又は鍵状に折り曲げたものや、半円形のフック状に形成されたものであっても良い。要は、棒13、16が回動中にその先端からバインドが外れなければ良いのである。
また、図1(d)に示すように、挟持コマ3の中心線Cに対する両棒13、16の位置は、図3に示すように、コマ駆動工具30への電線Wの挿入が容易になる位置で把持するために、いずれも傾斜角がθ2となる位置に立設されている。
なお、ベースコマ2と挟持コマ3の内周面7、7aの半径及び全長や、バインド巻付け棒13とバインド巻外し棒16の電線中心からの立設長さは、把持すべき電線Wの外径Dや使用するバインドBのスパイラル径等に拠って個々に決められる。
次に、本発明のバインド巻付け巻外し用コマの作用、効果を図2〜図4を用いて説明する。
図2は、上述したベースコマ2と挟持コマ3とからなる本発明のバインド巻付け巻外し用コマ1を二点鎖線で示すコマ駆動工具30に取り付けた状態を示す正面図、図3は、図2の状態の右側面図である。なお、コマ駆動工具30の具体的構成については、図5及び図6で後述するので、ここでの説明は省略する。
図2及び図3において、ベースコマ2をコマ駆動工具30のベースコマホルダー31(図3参照)に図2の右側から差し入れて装着し、ベースコマ用着脱具47で固定する。同様に、挟持コマ3をコマ駆動工具30の挟持コマホルダー32に差し入れ、挟持コマ用着脱具48で固定する。なお、これら着脱具47、48による具体的な両コマの固定方法については後述する。
次に、下方のコマ駆動工具30の入力軸35に、図示しない活線絶縁操作棒を差し入れて連結する。また、碍子、高架電線等の固定を要する位置にバインドBを適当な工具であてがい、バインドBの巻付け準備を完了する。
次に、作業者が両コマ2、3が装着された活線絶縁操作棒の全体を高架電線位置まで持ち上げ、コマ駆動工具30の正面側(図2の左側面側)をバインドBの巻付け側に向け、コマ駆動工具30の全体を移動させて開口部33から電線を半円形の凹部9、18にまで挿入する。そして、バインドBの巻付け側端末が両コマ2、3の巻付け側把持部4、10に重なる位置で停止する。
次に、活線絶縁操作棒のモータ(不図示)等に駆動をかけ、入力軸35を回転させて両コマ2、3の半円形の凹部9、18(図3参照)を閉塞し、電線Wを軽く把持する。
更に、両コマ2、3を回動させることにより、バインド巻付け棒13を回転させてバインドBを電線Wに巻付ける。この時、バインド巻付け棒13は、巻付け側把持部10の軸方向長さが長いので、たとえバインドBがスパイラル径の大きなものであっても、電線中心方向に容易に手繰り寄せることができる。
また、この過程でバインドBがバインド巻付け棒13から外れようとしても拡径部15がこれを効果的に防止する。
次に、バインドBを電線Wから巻き外す場合を図4を用いて説明する。
今度は、両コマ2、3が装着されているコマ駆動工具30を反転させ、図に示すように、両コマ2、3の巻外し側把持部6、12がバインドBの巻付け側となる位置において、前述と同様の操作により電線Wを把持する。この場合、図に示すように、巻き戻し棒16の他端部14がバインドBの端末部36に位置するように両コマ2、3で電線Wを把持する。
次に、図示しない活線絶縁操作棒のモータを操作し、両コマ2、3に図の右側面側から見て時計方向の駆動をかけると、まず、他端部14近傍の傾斜面12aが電線Wとバインド端末36との間に入り込み、バインド端末36を上方に掬い上げる。掬い上がった時点で次はバインド巻外し棒16の他端部14の肉厚部分12bがその隙間に入り込み、バインドBを順次巻き外す。通常、バインド端末36は電線Wの樹脂被覆に強固に入り込んでいるが、上記傾斜面12a掬い起し作用により、容易にバインド端末を電線表面から離脱させることができ、次のバインド巻外し棒16の操作を容易化する。
この場合、通常、巻付け済みのバインドBは、巻付け時と異なり、巻付け時のスパイラル径が小さいから、挟持コマ3の巻外し側把持部12の軸方向長さは短く、また、バインド巻外し棒16の立設長さはバインド巻付け棒13の立設長さよりも短くてよい。
このように、本発明のバインド巻付け及び巻外し用コマ1は、外径が異なる電線Wやスパイラル径の異なるバインドBであっても容易に巻付け及び巻外しが可能になる。
また、コマ2、3は、たとえ電線Wの外径やバインドBのスパイラル径が異なっても、スパイラル径に応じたものを複数常備しておき、必要なものをその都度、コマ駆動工具30にベースコマ用着脱具47と挟持コマ用着脱具48とにより着脱することができるので、容易に対応可能である。
更に、電線Wの把持作業は、両コマ2、3間を開口させ、コマ駆動工具30の全体を移動させて開口33から電線Wを差し入れた後、両コマ2、3を閉塞させるだけでよいので、高所での作業時間が短縮化される。
なお、本実施例では、ベースコマ2を上部に、挟持コマ3を下部に位置させたがこれらを逆転させても良い。これらの位置は、バインドと活線絶縁操作棒間の相対的な位置関係や作業姿勢にもよるからである。
また、本実施例では、ベースコマ2と挟持コマ3のコマ駆動工具30への着脱方法を取付部5a、11a及びフランジ部5b、11bによる方法としたが、これは取付方法の一例に過ぎず、着脱可能な方法であれば勿論他の方法でも良い。
また、本実施例では、ベースコマ2と挟持コマ3の横断面形状は、中心角が丁度180度の半円形にしたが、異なる外径の電線に対応させるために外径が180度未満のものであっても良いし、また、横断面が楕円形その他の形状であっても良い。本発明でいうベースコマ2が把持する部分である電線の「略半周面」と、挟持コマ3が把持する部分である電線の「残り周面」とは、このような意味の広い概念のものである。
次に、本発明のコマ駆動工具30を図5及び図6を用いて詳細に説明する。
図5は、図2のコマ駆動工具30を詳細に示した要部断面の正面図、図6はその右側面の縦断面図である。
図6において、下方の入力軸35は、図示しない活線絶縁操作棒が着脱自在に連結され、その活線絶縁操作棒に設けられている手動ハンドル又は電動モータの駆動力によって回転するものである。入力軸35は、ハウジング37内に装着されたベアリング38によって回転自在に支軸されており、上部には、傘歯車39が固定されている。
この傘歯車39は、その上部に位置するピッチ円形が大きな大径傘歯車40と、小径歯車41とに順次噛み合うようになっている。
2個の傘歯車40、41は、下部ホルダープレート(図5参照)42と、上部ホルダープレート(図5参照)43とにそれぞれ摺動可能に支えられ、いずれも中心Oを中心として傘歯車39からの駆動力により回動させられる従動歯車である。両歯車40、41は、全体形状がC形をしており、それぞれの端部は、六角孔付きボルト44を枢支点として折れ曲がるリンク結合をしている。このように大径と小径の2個の傘歯車40、41を設けている理由は、枢支点で折れ曲がるときの相互干渉を防止するためであり、ピッチ円径を大小に異ならせても傘歯車39の歯幅は両歯車40、41の合計歯幅以上に広くしてあるので傘歯車39との噛み合いに支障はない。
また、大径傘歯車40の中心部には、実施例1で述べた挟持コマ3装着用のC形をした挟持コマホルダー45が下部ホルダープレート42に、一方、小径傘歯車41の中心部には、同様にベースコマ2装着用のC形をしたベースコマホルダー46が図示しないボルトで上部ホルダープレート43に固定されている。
すなわち、ベースコマホルダー46は、前述のベースコマ2を後述するベースコマ用着脱具47で着脱可能に保持するためのものであり、挟持コマホルダー45は、挟持コマ3を挟持コマ用着脱具48で着脱可能に保持するためのものであり、これらホルダー45、46も六角孔付きボルト44を枢支点として折れ曲がるようになっている。
上記2つの着脱具47、48は、それぞれのホルダー46、45からピン49、50が立設されており、それぞれのピン49、50の先端部にはベースコマ2のフランジ部5bの孔5d(図1(b)参照)と、挟持コマ3のフランジ部11bの孔11c(図1(d)参照)を嵌め込んだ後、このピン49、50の先端付近に設けられた溝51、52(図5参照)に、ピン支点53、54を支点とするストッパープレート55、56がバネ57、58の付勢力により嵌り込むようになっている。
また、上部ホルダープレート43には、ベースコマホルダー46を挟持コマホルダー45に当接させたときに、ベースコマホルダー46が挟持コマホルダー45から外れないにようにするためにラチェット機構59が設けられている。
このラチェット機構59は、ピン支点60を枢支点として回動するフック付きレバー61と、バネ62により常に反時計方向に付勢されているフック付きレバー61により係止され、ピン支点60aを中心としてバネ62aにより図の反時計方向に常時付勢されているフック63とから成り、このフック63が下部ホルダープレート42に設けられたピン64に引っ掛かるようになっている。
これら部材の外周には、カバー65が装着されているが、材質を合成樹脂製にすることにより、その弾性で枢支点44での折れ曲がりを阻害しないようになっている。なお、図の右上部分の外形形状が欠落しているのは、本発明のコマ駆動工具の総重量を少しでも軽くするための処置であり、他の部材についても同様目的で種々の処置が施されている。
本発明のコマ駆動工具30の作用、効果は、前述の実施例1で述べたものと同じである。
よって、図5及び図6のみに図示されている構成の作用、効果に止めて説明すると、上記ラチェット機構59は、入力軸35の下方から見て入力軸35が時計方向に回転するときは、すなわち大径傘歯車39が実線矢印方向に回動させられるときは、フック63が下部ホルダープレート42に設けられたピン64に引っ掛かるので、両コマ2、3が閉塞状態のままで回転し続けるので、バインドBの巻き付け又は巻き外し作業をすることができる。
一方、入力軸35を反時計方向に、すなわち破線矢印方向に回動させたときは、フック63がピン64から外れ、更に入力軸が回転し続けると、フック付きレバー61がフック63を係止したままの状態となるので、両コマ2、3間が開いて開口33を形成し、ここから電線Wの受け入れ準備が整うことになる。
また、上記ベースコマ用着脱具47及び挟持コマ用着脱具48によれば、ボルト、ナット等による着脱と異なり、操作が格段に容易であるので、両コマ2、3の装着時間ひいてはバインド巻き付け巻き外し作業時間が短縮化される。
更に、本実施例のコマ駆動工具30によれば、上記の通り、コマ2、3の着脱が格段に容易であるから、例えば電線の中間皮はぎ、曲げくせ付け、切断作業等を要する場合には、その専用コマを準備しておけば、上記の通り、ベースコマ用着脱具47と挟持コマ用着脱具48とにより容易に着脱できるので、より一層、電線高所作業の合理化を図ることができる。
図1は、バインド巻付け及び巻外し用コマの一実施例に係る図面で、このうち図1(a)はベースコマの正面図、図1(b)はその右側面図、図1(c)は挟持コマの正面図、図1(d)はその右側面である。 ベースコマと挟持コマとからなる本発明のバインド巻付け巻外し用コマを、二点鎖線で示すコマ駆動工具に取り付けた状態を示す正面図である。 図2の状態の右側面図である。 バインドを巻き戻す状態を示した正面図である。 図2のコマ駆動工具をより詳細に示した要部断面の正面図である。 図5のコマ駆動工具の右側面の縦断面図である。 図7(a)は、従来技術の活線絶縁操作棒の斜視図、図7(b)は、他の従来技術のバインド巻付け及び巻外し用コマの要部断面の縦断面図である。
符号の説明
1 バインド巻付け巻外し用コマ(本発明)
2 ベースコマ
3 挟持コマ
4、10 巻付け側把持部
6、12 巻外し側把持部
13 バインド巻外し棒
16 バインド巻付け棒
30 コマ駆動工具(本発明)
35 入力軸
45 挟持コマホルダー
46 ベースコマホルダー
47 ベースコマ用着脱具
48 挟持コマ用着脱具
B バインド
W 電線

Claims (2)

  1. 電線を碍子等の電線保持具に沿わせた状態でバインドを巻付け又は巻き外すための一対
    のバインド巻付け巻外し用コマであって、
    前記電線の略半周面を支持するベースコマと、
    前記電線の残り周面を支持するとともに、前記ベースコマとで前記電線を挟持する挟持
    コマとから成り、
    前記ベースコマは、前記電線の軸方向に所定長さを有し、
    前記挟持コマは、前記ベースコマの長さよりも長い前記軸方向の長さを有するとともに、前記挟持コマの両端部が前記ベースコマの両端部からはみ出す位置関係にあり、かつ、前記挟持コマの巻外し側把持部の軸方向長さは、巻付け側把持部の長さよりは短いが、上記ベースコマの巻外し側把持部の軸方向長さよりも長くされ、
    該挟持コマの一端部には、バインド巻付け棒が電線の半径方向に立設され、
    該バインド巻付け棒は、バインド巻付け時に電線軸回りに回動され、
    該挟持コマの他端部には、前記バインド巻付け棒の長さよりも半径方向の長さが短い長
    さを有するバインド巻外し棒が電線の半径方向に立設されて成り、
    該バインド巻外し棒は、バインド巻外し時に前記バインド巻付け棒の回動方向と反対方向に回動され、
    該バインド巻付け巻外し用コマが、活線絶縁操作棒の先端部に装着される該コマの駆動
    工具に交換可能に着脱されることを特徴とするバインド巻付け巻外し用コマ。
  2. バインド巻付け棒の立設位置は、挟持コマの一端部で、かつ、ベースコマの軸方向端部
    よりも外側となる位置であり、
    バインド巻外し棒の立設位置は、前記挟持コマの他端部で、かつ、前記ベースコマの軸
    方向端部よりも外側となる位置であり、
    該バインド巻外し棒を設けた他端部には、バインドの巻外し時にバインドを電線表面か
    ら掬い上げ可能な傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1記載のバインド巻付
    け巻外し用コマ。
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