JP5734892B2 - バンド締付け具 - Google Patents

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Description

本発明は、伸びのほとんど無いポリエステル製やステンレス製のバンドを電柱へ取付けたり、荷造り等に使用する際に用いるバンド締付け具に関する。
最近、例えば電柱の周面に、ケーブルや電線管もしくは防護板等を固定したり、広告・街路灯等の支持ブラケットを取付けるため、伸びのほとんど無いポリエステル製やステンレス製のバンドが使用されている。かかるバンドの締付け具として、ベース部にバンド締付け用の回動レバーを回転可能に取付け、その回動レバーのバンド巻込み軸にバンド挿通孔を形成し、ベース部に一端を折返し固定したバンドの他端を、ベース部に対して回動レバーを開いた状態で、回動レバー後方から直線的にバンド挿通孔に通して、回動レバーをベース部側に回転させ閉じることによってバンドを巻込み、締付けるようにしている。これらのバンド締付け具では、回動レバーを閉じるに従い、バンドの張力が徐々に増加し、最終締付け時に過大な負荷を要した。そのため、伸縮性を有するバンドであれば何ら問題なく簡単に締め付けることが可能であったが、伸びのほとんど無いポリエステル製やステンレス製のバンドの場合、最終締付け時に過大な負荷を軽減する工夫が要求されていた。
そこで、かかる伸びのほとんどないバンドのバンド締付け具として、例えば、片方のバンドを係止しバンド巻込み用の回動レバーを受ける軸受けを有するベース部に、バンド巻込み軸にバンド用の挿通孔を設けた回動レバーを取付けたバンド締付け具において、ベース部には回動レバーの回転に従って回転軸が後方上からバンド引張り下方向へ摺動するべく後方上部から前方下部に向かう形状の傾斜面を有する軸受けを設け、回動レバーのバンド巻込み軸はカムの形状をし、回動レバーが開かれた状態でバンド挿通孔へ通す際バンドは挿入方向へ鋭角に折返す方向になる様にバンド挿通孔がバンド巻込み軸のカム形状先端に向かって設置され、かつ回動レバーの回転に従いバンドの固定とバンド巻込み軸のカム形状に沿った巻込みが促され、バンド巻込み軸のカム形状先端がベース部の本体底板上面を通過後にはバンド巻込み軸のカム形状とベース部の軸受けの傾斜面とにより回動レバーはバンド引張り下方向へ降下し回動レバーの戻りに対抗する位置関係となりバンドを押えこむように構成したバンド締付け具がある(例えば、特許文献1参照。)。
特許第4319198号公報
しかし、前述の従来のバンド締付具では、バンド巻込み軸のカム形状等によってバンドに引張力(テンション)をかけながら巻き込むと共に、そのバンドを巻き込む際の負荷をなるべく小さくするという相反する要求があるため、回動レバーをロック(閉止)状態にした際にバンドに強力な引張力をかけた状態におきたい場合、自ずと限界があった。つまり、回動レバーを倒す際の負荷を軽減し、操作性を確保すれば、回動レバーをロック(閉止)状態にした際のバンドの引張力は余り強くならないが、回動レバーをロック(閉止)状態にした際にバンドに強力な引張力をかけた状態におきたい場合には、回動レバーを倒す際にその引張力に応じた過大な力が必要になる。また、回動レバー自体を長くすれば、レバーを回動する力は少なくて済むが、その分、バンド締付具全体が大型化して、原材料費がかかることになり、コストがかかることになる。
そこで、本発明は、伸びがほとんど無いバンドでも、回動レバーを回転させる際に過大な力を必要とせずに電柱等の対象物に巻き付けることができるバンド締付け具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のバンド締付け具は、回動レバーと、ベース部とからなり、帯状に形成されたバンドを電柱等の対象物へ取付けるバンド締付け具であって、回動レバーは、基部の両側に回動軸部を有し、その基部とは反対側となる先端部側にベース部の長手方向にその先端部より突出し、かつ、回動レバーの底面よりも下方に突出するバンド押さえ部と、ベース部に係合してロック状態を保つ被係合部とを有し、基部と先端部との間にバンドの一端を通す中央開口部を有し、基部には、回動軸部の回動中心より回動レバーの先端部側で、かつ、その回動中心に対し後端部より遠い位置に離れて中央開口部に臨むように設けられ、回動レバーを開放状態からロック状態へ回動させた際にバンドの一端に摺接しつつその摺接部分を回動レバーの先端部側に移動させ、バンドの一端を引っ張る摺接部とを有し、その摺接部は、その中央から両側に向かうに従い回動レバーの先端部側に位置するように形成されている一方、ベース部には、回動レバーの中央開口部を通ったバンドの一端が係止される一端側バンド係止孔と、バンドの他端が係止される他端側バンド係止孔と、回動レバーの回動軸を回動可能に支持する回動軸支持部と、回動レバーの被係合部が係合する係合部とが設けられていることを特徴とする。
ここで、回動レバーの基部における摺接部側の断面形状および後端部側の断面形状は、円弧状に形成されており、その摺接部側の断面形状の半径は、後端部側の断面形状の半径より小であり、回動レバーがベース部に対しロック状態にある場合は基部の上面は後端部側から摺接部側へ傾斜し、かつ、回動軸部の回動中心より摺接部側の断面形状の円弧中心の方がベース部の上面に近いようにすると良い。
また、ベース部における対象物側となる底面の前後両端部には、それぞれ、脚部が設けられているようにすると良い。
また、ベース部の回動軸支持部は、当該ベース部の基部側の両側から後方側壁を立設して設けられる一方、ベース部の係合部は、当該ベース部の先端部側の両側から前方側壁を立設して設けられており、その後方側壁と前方側壁との間には、側壁が設けられていないようにすると良い。
また、ベース部の他端側バンド係止孔は3つの他端側バンド係止孔からなり、ベース部の先端部は2つに割れて分割先端部が形成され、その分割先端部間にバンドの幅よりも狭く、先端部側の他端側バンド係止孔に連通するバンド通し部が設けられており、バンドの他端を、回動軸支持部側の他端側バンド係止孔から先端部側の他端側バンド係止孔に向かって順に連続して通すことにより、バンドの他端をベース部に連結すると良い。
また、ベース部の一端側バンド係止孔は2つ以上の一端側バンド係止孔からなり、回動レバーの中央開口部を通ったバンドの一端を、先端部側の一端側バンド係止孔から回動軸支持部側の一端側バンド係止孔に向かって順に連続して通すことにより、回動レバーの回動によってバンドに対し引張力付与可能な状態でバンドの一端をベース部に連結すると良い。
本発明のバンド締付け具によれば、バンドを電柱等の対象物の周りに回してこのバンド締付け具に仮止めした状態で回動レバーを開放状態からロック状態へ回動させると、回動レバーに連結したバンドの一端は摺接部により引っ張られながら回動レバーの先端部側に移動する。その際、摺接部の中央は両側より回動中心に近いため、バンドの幅方向の中央は幅方向の両側より短い半径で回動中心を回ることになる。そのため、バンドの幅方向の両側では、テンション(引張力)が働くものの、バンドの幅方向の中央では、摺接部との接触が遅れることでテンションの働きも遅れ、かつ両側ほどのテンション(引張力)は働かないので、伸びがほとんど無いバンドでも、回動レバーを回転させる際に過大な力を必要とせずにロック状態でのバンドの引張力を確保したまま電柱等の対象物に巻き付けることができる。
本発明に係るバンド締付け具の実施形態(回動レバーが全開状態)の斜視図である。 回動レバーの斜視図である。 (a)〜(c)、それぞれ、回動レバーの平面図、正面図、底面図である。 (a),(b)それぞれ、図3(a),(b)におけるA−A線断面図、B−B線断面図である。 ベース部の斜視図である。 (a)〜(c)、それぞれ、図5に示すベース部の平面図、正面図、底面図である。 (a),(b)、それぞれ、図6(a)に示すベース部のC−C線断面図、左側面図である。側面図、D部分の拡大図である。 (a),(b)、それぞれ、ベース部の一端側バンド係止孔を使用せず、バンドの一端を回動レバーの基部に巻いて折り返し溶着した状態を示す平面図、E−E線断面図である。 (a)〜(c)、それぞれ、バンドの一端を回動レバーに連結した後、バンドの他端をベース部の他端側バンド係止孔に連結する方法を示す断面図である。 (a)〜(c)、それぞれ、バンドの両端をそれぞれ180度開放状態の回動レバーおよびベース部に連結した後、回動レバーを回転させてロックする状態を示す断面図である。 (a)〜(c)、それぞれ、図10(a)〜(c)に示す回動レバーの各回転状態における摺接部とバンド2の撓み等との関係を示す図である。 ベース部の一端側バンド係止孔を使用したバンドの一端の連結方法を示す断面図である。
以下、本発明にかかるバンド締付け具の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明にかかるバンド締付け具1の斜視図である。図2は、バンド締付け具1を構成する回動レバー11を底面側から見た斜視図、図3(a)〜(c)は、それぞれ、回動レバー11の平面図、正面図、底面図である。また、図4(a),(b)それぞれ、図3(a),(b)におけるA−A線断面図、B−B線断面図である。
図1に示すように、このバンド締付け具1は、合成樹脂などからなるもので、回動レバー11と、ベース部12とから構成される。
回動レバー11は、図1〜図4に示すように、基部11aと、被係合部11b1と、摺接部11cと、バンド押さえ部11dと、中央開口部11eと、回動軸部11fとを有する。
被係合部11b1は、基部11aとは対向する側となる回動レバー11の先端部11bの両側に窪んで設けられており、回動レバー11を図1に示す開放状態からほぼ180度回転させた際に、ベース部12の係合部12bに係合してロック状態を保つものである。なお、このバンド締付け具1では、回動レバー11側に被係合部11b1を設け、ベース部12側に係合部12bを設けて説明するが、本発明では、その反対に、回動レバー11側に係合部を設け、ベース部12側に被係合部を設けることも可能である。
摺接部11cは、基部11aに設けられるもので、図2や図3などに示すように、回動軸部11fの回動中心より回動レバー11の先端部11b側で、かつ、回動軸部11fの回動中心に対し、基部11aの後端部11gより遠い位置、すなわち後端部11gより離れて中央開口部11eに臨むように設けられている。そのため、後述する図10や図12に示すように、バンド2の一端を回動レバー11の基部11aに連結し、回動レバー11を開放状態からロック状態へ回動させた際に、バンド2の一端に摺接しつつその摺接部分を回動レバー11の先端部11b側に移動させ、バンド2の一端を引っ張り、バンド2に徐々に引張力(テンション)を付与することができる。
ここで、摺接部11cは、図3(a),(c)や図4(a)等に示すように、その中央から両側に向かうに従って回動レバー11の先端部11b側に向かうように、すなわちその両側から中央に向かうに従って回動レバー11の回動軸部11fの回動中心に向かうように平面視湾曲形状に形成されている。そのため、詳細は、図11にて詳述するが、伸びがほとんど無いバンド2でも、回動レバー11を回転させる際に過大な力を必要とせずに電柱3等に巻き付けることが可能となる。ただし、この摺接部11cは、その中央から両側に向かうに従い回動レバー11の先端部11b側に位置するように形成されていれば良いので、平面視湾曲形状に限らず、平面視V形状でも勿論よい。ただし、摺接部11cは、図3(a),(c)や図4(a)等に示すように、その中央部がその両側よりも回動軸部11fの回動中心に近付くが、その中央部は、回動軸部11fの回動中心に対し、基部11aの後端部11gより遠い位置に離れて中央開口部11eに臨むように設けることが望ましい。
また、図4(a)に示すように、基部11aの摺接部11c側の断面形状および後端部11g側の断面形状は、共に円弧状に形成されている。そして、基部11aの摺接部11c側の断面形状の半径は、後端部11g側の断面形状の半径より小であり、回動レバー11がロック状態にあるときは基部11aの上面は後端部11g側から中央開口部11e側の摺接部11cへ傾斜し、かつ、回動軸部11fの回動中心より摺接部11c側の断面形状の円弧中心の方がベース12部の上面に近くなるように形成されている。そのため、回動レバー11を倒してロック状態にする際、バンド2に引張力(テンション)がかかるが、摺接部11c側の断面形状の半径は、後端部11g側の断面形状の半径より小であるので、伸びがほとんど無いバンド2であっても、さらに過大な力を必要とせずに少ない力で回動レバー11を倒してその被係合部11b1をベース部12の係合部12bに係合させてロック状態にすることができる。また、回動レバー11をロック状態にしたときに基部11aの上面は後端部11g側から中央開口部11e側の摺接部11cへ傾斜し、かつ、回動軸部11fの回動中心より摺接部11c側の断面形状の円弧中心の方がベース12部の上面に近いので、バンド2を連結した回動レバー11をベース部12にロック状態にした場合、中央開口部11e側の摺接部11cは、回動レバー11が開く方向ではなく、回動レバー11がロックする(閉まる)方向にバンド2の引張力(テンション)がかかることになり、ロック状態を安定して保つことが可能となる。なお、基部11aにおける摺接部11c側の断面形状の半径と後端部11g側の断面形状の半径とを以上のような関係にすることは任意である。
バンド押さえ部11dは、図4(a),(b)に示すように、基部11aとは反対側となる先端部11b側にベース部12の先端部より突出し、かつ、回動レバー11の底面よりも下方に突出して設けられる。これは、後述する図10に示すようにベース部12においてバンド2の他端を他端側バンド係止孔12c1〜12c3に連続して通すことによりベース部に係止させる場合、張力調整のためバンド2の他端を作業者が掴み引っ張る必要があるため、バンド2の他端を他端側バンド係止孔12c1からベース部12の上面側に向かって突出させている。そのため、回動レバー11を閉じると、バンド押さえ部11dは、バンド2の他端を、図10(c)に示すように上から押さえ付けて、支柱3の外周面に沿わせることができる。
中央開口部11eは、基部11aと先端部11bとの間となる回動レバー11の中央に設けられるもので、図1に示すようにバンド2の一端が通され、後述する図8に示すように摺接部11cの下方とベース部12の上面との間の隙間を通って折り返されて溶着されて係止されたり、後述する図12に示すように溶着されずに、バンド2の一端がベース部12の一端側バンド係止孔12d1〜12d3に連続して通されて係止される。なお、図1は、回動レバー11が全開状態であり、回動レバー11の中央開口部11eを通ったバンド2の一端をベース部12の一端側バンド係止孔12d1〜12d3に通さず、回動軸部11fの下方とベース部12の上面との間の隙間を通って折り返されて溶着されて係止されている状態を示している。
回動軸部11fは、回動レバー11の基部11aの両側面から突出して設けられるもので、図2や、図3(b),(d)に示すように中空部11f1が設けられて軽量化を図っている。なお、中空部11f1を設けることは任意であり、中空部11f1を省略しても良い。
図5は、ベース部12の斜視図、図6(a)〜(c)は、それぞれ、図5に示すベース部12の平面図、正面図、底面図である。また、図7(a),(b)は、そのC−C線断面図、左側面図(D部分の部分拡大図を含む。)である。
図5〜図7に示すように、ベース部12は、基部側に回動レバー11の回動軸11fを回動可能に支持する回動軸支持部12aと、回動レバー11の中央開口部11eを通ったバンド2の一端が係止される一端側バンド係止孔12d1〜12d3(図5参照。)とを有する一方、先端部側に回動レバー11の被係合部11b1が係合する係合部12bと、バンド2の他端が係止される他端側バンド係止孔12c1〜12c3とを有する。なお、本実施形態の説明では、一端側バンド係止孔12d1〜12d3は、3つ設けているが、本発明では、2つ以上あれば良い。
回動軸支持部12aは、ベース部12の基部側の両側からほぼ中央部の両側までに達する後方側壁12a1を立設して設けられており、その後方側壁12a1に回動レバー11の回動軸11fが挿入される軸受け孔12a2が設けられている。
係合部12bは、当該ベース部12の先端部側の両側から前方側壁12b1を立設して設けられており、その前方側壁12b1には、回動レバー11の被係合部11b1の断面形状と同様の断面形状で被係合部11b1に係止する係止爪12b2が設けられている。
そのため、ベース部12では、図6(b)および図7(a)に示すように、その後方側壁12a1と前方側壁12b1との間には、側壁が設けられていないことになる。そのため、後述するようにバンド2の一端が接続された回動レバー11をベース部12に対しロックする際に、後方側壁12a1と前方側壁12b1との間の中央部近傍で側壁が存在しないので、中央部近傍に側壁が存在する場合よりもその中央部近傍で撓み易くなり、伸びがほとんど無いポリ塩化ビニル(PVC)中にガラス繊維等やワイヤーを入れたバンドやスチール製のバンドでも、過大な力を必要とせずに電柱3等の対象物に巻き付けることができる。なお、後方側壁12a1と前方側壁12b1との間に側壁を設けないようにすることは任意で、その間に側壁を設けても良い。
また、ベース部12の先端部には、左右両側に2つに割れた分割先端部12fが設けられており、分割先端部12fの間にバンド2の幅よりも狭いバンド通し部12c4が形成され、先端部側お他端側バンド係止孔12c1に繋がっている。ここで、分割先端部12fを設け、その間にバンド通し部12c4を設けた理由は、後述するように他端側バンド係止孔12c1に底面側からバンド2の他端を通すときに、バンド2を曲げたり傾ける等すれば、バンド通し部12c4を介して他端側バンド係止孔12c1からバンド2の他端を取り外し易く、作業性が向上するからである。なお、分割先端部12fを設けることは任意であり、省略しても良い。
また、ベース部12の底面側、すなわち電柱3側の前後両端部の4隅には、図6(b),(c)に示すように、それぞれ、脚部12eが設けられている。つまり、このバンド締付け具1の場合、ベース部12の底面より電柱3側に突出する脚部12eが4本設けられている。そのため、このバンド締付け具1は、電柱3にはベース部12の底面が直接当接せず、4本の脚部12eが当接するので、後述するようにバンド2の一端が接続された回動レバー11をベース部12に対しロックする際に、脚部12eが設けられていないベース部12の中央部近傍が撓むことになり、伸びがほとんど無いポリ塩化ビニル(PVC)中にガラス繊維等やワイヤーを入れたバンドやスチール製のバンドでも、過大な力を必要とせずに電柱3等の対象物に巻き付けることができる。
特に、このバンド締付け具1では、4本の脚部12eだけでなく、後方側壁12a1と前方側壁12b1との間の中央部近傍で側壁が存在しないことによっても、中央部近傍で側壁が存在する場合よりもその中央部近傍で撓み易いので、さらに、過大な力を必要とせずに電柱3等の対象物に巻き付けることができる。ここで、この脚部12eの高さは、少なくともバンド2の厚さより大きいものとする。このようにすると、脚部12eの存在により、後述する図9および図10等に示すように、バンド2の他端をベース部12の底面側から挿入して他端側バンド係止孔12c3に折り返して他端側バンド係止孔12c3〜12c1に連続して通しても、ベース部12の底面と電柱3の表面との間には、バンド2の厚さより大きい間隔が設けられるので、回動レバー11を閉じた際、ベース部12が電柱3側に撓み易くなる。そのため、伸びがほとんど無いバンド2でも、過大な力を必要とせずに電柱3等の対象物に巻き付けることができる。なお、本発明では、脚部12eを設けることは必須ではなく、省略でき、また4本の脚部12eの代わりに、ベース部12底面の前後両端部にそれぞれ凸状部を設けるようにしても良い。
また、このべース部12では、図7(a)等に示すように、他端側バンド係止孔12c2と他端側バンド係止孔12c1との間と、他端側バンド係止孔12c3と他端側バンド係止孔12c2との間には、それぞれ、外径が小、大の円柱部12g1,12g2を設けている。そのため、後述する図9および図10等に示すように、バンド2の他端をベース部12の底面側から挿入して他端側バンド係止孔12c3に折り返して他端側バンド係止孔12c3〜12c1に連続して通す際、通し易いと共に、負荷のかかるバンド2の他端の折り返し部分となる円柱部12g2が大径のため、回動レバー11を閉じる際、バンド2に折り目をつけることなく、また円柱部12g2自体を破損させずにバンド2の引張力を受けることが可能となる。
次に、このバンド締付け具1の使用方法について、図8〜図10を参照して説明する。
図8は、バンド2の一端を、ベース部12の一端側バンド係止孔12d1〜12d3を使用せず、180度開口した状態の回動レバー11の基部11aに巻いて折り返し溶着した状態を示す図で、(a)は平面図、(b)はそのE−E線断面図である。このようにして、バンド2の一端を、回動レバー11に連結することができる。ただし、バンド2の一端は、折り返して重ねた部分を溶着に限らず、図示しない筒部等を通してカシメる等して係止するようにしても良い。また、後述する図12に示すように一端側バンド係止孔12d1〜12d3に連続して通して係止するようにしても良い。
図9(a)〜(c)は、それぞれ、図8に示すようにバンド2の一端を回動レバー11に連結した後、バンド2の他端をベース部12の他端側バンド係止孔12c3〜12c1に連結する方法を示す断面図である。つまり、まず、ベース部12の底面側からバンド2の他端を挿入して、他端側バンド係止孔12c3にて上面側に通してベース部12の先端側に折り返す。そして、他端側バンド係止孔12c2に対しては上方からバンド2の他端を底面側へ通し、他端側バンド係止孔12c1に対しては底面側から上方へバンド2の他端を通す。その際、べース部12の先端側には、分割先端部12fが設けられており、その間にバンド通し部12c4が設けられているので、他端側バンド係止孔12c1に底面側からバンド2の他端を通すときに、バンド2を曲げたり傾ける等すれば、バンド通し部12c4を介して他端側バンド係止孔12c1にバンド2の他端を通し易く、作業性が良い。
図10(a)〜(c)は、それぞれ、図9(c)に示すようにバンド2の両端をそれぞれ180度開放状態の回動レバー11およびベース部12に連結した後、回動レバー11を回転させてロックする状態を示している。図10(a)は、図9(c)と同様に回動レバー11が全開状態を示しており、図10(b)は、全開状態の回動レバー11を90度ほど回転させた状態、図10(c)は、さらに回動レバー11を回転させて回動レバー11をベース部12にロックした状態を示している。図10(a)〜(c)に示すように、回動レバー11を180度開放状態からほぼ180度回転させてロック状態にすると、回動レバー11に連結されたバンド2の一端は、摺接部11cに摺接しながらベース部12の先端側に移動してそのバンド12全体に引張力(テンション)を付与できる。その結果、図10(c)に示すロック状態では、所望の引張力がかかった状態でバンド2を回動レバー11に固定できる。
図11(a)〜(c)は、それぞれ、図10(a)〜(c)に示す回動レバー11の各回転状態における摺接部11cとバンド2の撓み等との関係を示す図である。つまり、図10(a)に示すように回動レバー11の全開状態では、図11(a)に示すように、バンド2は摺接部11cによって引っ張られていないため、バンド2にかかる引張力(テンション)はほぼ0か弱く、バンド2は摺接部11cの両側に当接する程度である。
しかし、回動レバー11をさらに回転させ、全開状態の回動レバー11から90度ほど回転させた図10(b)に示す状態では、摺接部11cがバンド2に摺接しつつその摺接部分をベース部12の先端部11b側に移動させて、バンド2の一端を引っ張るので、バンド2にかかる引張力(テンション)は図10(a)に示す場合よりも強くなる。そのため、この場合には、図11(b)に示すように、図11(a)に示す場合よりもバンド2はその中央部が撓み、摺接部11cに近付いて摺接部11cとの接触部分が増える。
そして、回動レバー11をさらに回転させて、図10(c)に示すロック状態では、回動レバー11の摺接部11cがベース12の先端部11b側に最も近付き、バンド2の折り返し部分に摺接しつつその摺接部分を最大限引っ張っているので、バンド2にかかる引張力(テンション)は、図10(b)に示す場合よりも強くなる。そのため、回動レバー11のロック状態では、図11(c)に示すように、図11(b)に示す場合よりもバンド2はその中央部が撓み、摺接部11cにバンド2の裏側がほぼ全部接触するようになる。
つまり、バンド2を電柱3の周りに回してこのバンド締付け具1に仮止めした状態で回動レバー11を開放状態からロック状態へ回動させると、バンド2にかかるテンション(引張力)は徐々に大きくなるので、バンド2の一端の連結部分は摺接部11cにより引っ張られながら回動レバー11の先端部11b側に移動するが、このバンド2はほとんど伸びず、かつ、摺接部11cの中央は両側より回動中心に近いため、バンド2はその幅方向の中央が撓み、幅方向の両側より短い半径で回動中心を回ることになる。そのため、バンド2の幅方向の両側では、テンション(引張力)が働くものの、バンド2の幅方向の中央では、摺接部11cとの接触が遅れることでテンションの働きも遅れ、かつ両側ほどのテンション(引張力)は働かないので、伸びがほとんど無いバンド2でも、回動レバー11を回転させる際に過大な力を必要とせずに電柱3等に巻き付けることが可能となる。
図12は、ベース部12の一端側バンド係止孔12d1〜12d3を使用したバンド2の一端の連結方法を示している。なお、図12は、回動レバー11をロックした状態を示している。図9等とは異なり、図12に示す連結方法は、バンド2の一端を、まず解放状態の回動レバー11の中央開口部11eの上方から通して、まず一端側バンド係止孔12d1に対して上方から底面側に通す。次に、ベース部12の底面側から一端側バンド係止孔12d2に通してベース部12の上面側へ運び、さらに、ベース部12の上面側から一端側バンド係止孔12d3に通してベース部12の底面側へ運ぶようにする。このようにすると、バンド2の一端を回動レバー11の基部11aの外周に巻いた後に折り返して溶着などして連結しないでも、3つの一端側バンド係止孔12d1〜12d3を使用することにより、バンド2の長さを現場にて調整しながら、回動レバー11がその回転によりバンド2に引張力付与可能な状態でバンド2の一端をベース部12に連結することが可能となる。
なお、本実施形態の説明では、回動レバー11に中央開口部11eを設けたり、回動軸部11fに中空部11f1を設けて、回動レバー11の軽量化および原材料の削減化を図っているが、それ以外の箇所に開口部や中空部を適宜設けて回動レバー11の軽量化や原材料の削減化を図るようにしても勿論良い。なお、このことは、ベース部12についても同様である。
1 バンド締付け具
11 回動レバー
11a 基部
11b 先端部
11b1 被係合部
11c 摺接部
11d バンド押さえ部
11e 中央開口部
11f 回動軸部
11g 後端部
12 ベース部
12a 回動軸支持部
12a1 後方側壁
12b 係合部
12b1 前方側壁
12b2 係止爪
12c1〜12c3 他端側バンド係止孔
12c4 バンド通し部
12f 分割先端部
12d1〜12d3 一端側バンド係止孔
2 バンド
3 電柱(対象物)

Claims (6)

  1. 回動レバーと、ベース部とからなり、帯状に形成されたバンドを電柱等の対象物へ取付けるバンド締付け具であって、
    回動レバーは、基部の両側に回動軸部を有し、その基部とは反対側となる先端部側にベース部の長手方向にその先端部より突出し、かつ、回動レバーの底面よりも下方に突出するバンド押さえ部と、ベース部に係合してロック状態を保つ被係合部とを有し、基部と先端部との間にバンドの一端を通す中央開口部を有し、基部には、回動軸部の回動中心より回動レバーの先端部側で、かつ、その回動中心に対し後端部より遠い位置に離れて中央開口部に臨むように設けられ、回動レバーを開放状態からロック状態へ回動させた際にバンドの一端に摺接しつつその摺接部分を回動レバーの先端部側に移動させ、バンドの一端を引っ張る摺接部とを有し、その摺接部は、その中央から両側に向かうに従い回動レバーの先端部側に位置するように形成されている一方、
    ベース部には、回動レバーの中央開口部を通ったバンドの一端が係止される一端側バンド係止孔と、バンドの他端が係止される他端側バンド係止孔と、回動レバーの回動軸を回動可能に支持する回動軸支持部と、回動レバーの被係合部が係合する係合部とが設けられていることを特徴とするバンド締付け具。
  2. 請求項1記載のバンド締付け具において、回動レバーの基部における摺接部側の断面形状および後端部側の断面形状は、円弧状に形成されており、その摺接部側の断面形状の半径は、後端部側の断面形状の半径より小であり、回動レバーがベース部に対しロック状態にある場合は基部の上面は後端部側から摺接部側へ傾斜し、かつ、回動軸部の回動中心より摺接部側の断面形状の円弧中心の方がベース部の上面に近いことを特徴とするバンド締付け具。
  3. 請求項1または請求項2記載のバンド締付け具において、ベース部における対象物側となる底面の前後両端部には、それぞれ、脚部が設けられていることを特徴とするバンド締付け具。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一の請求項に記載のバンド締付け具において、
    ベース部の回動軸支持部は、当該ベース部の基部側の両側から後方側壁を立設して設けられる一方、ベース部の係合部は、当該ベース部の先端部側の両側から前方側壁を立設して設けられており、その後方側壁と前方側壁との間には、側壁が設けられていないことを特徴とするバンド締付け具。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一の請求項に記載のバンド締付け具において、
    ベース部の他端側バンド係止孔は3つの他端側バンド係止孔からなり、ベース部の先端部は2つに割れて分割先端部が形成され、その分割先端部間にバンドの幅よりも狭く、先端部側の他端側バンド係止孔に連通するバンド通し部が設けられており、バンドの他端を、回動軸支持部側の他端側バンド係止孔から先端部側の他端側バンド係止孔に向かって順に連続して通すことにより、バンドの他端をベース部に連結することを特徴とするバンド締付け具。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一の請求項に記載のバンド締付け具において、
    ベース部の一端側バンド係止孔は2つ以上の一端側バンド係止孔からなり、回動レバーの中央開口部を通ったバンドの一端を、先端部側の一端側バンド係止孔から回動軸支持部側の一端側バンド係止孔に向かって順に連続して通すことにより、回動レバーの回動によってバンドに対し引張力付与可能な状態でバンドの一端をベース部に連結することを特徴とするバンド締付け具。
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