JP4945388B2 - 無線基地局 - Google Patents

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Description

本発明は、無線基地局に係り、特に複数の送信機の送信電力を合成する無線基地局装置に関する。
一般的に携帯電話の無線基地局のライフサイクルは、数年から十数年である。このため、基地局設備は、将来の通信量を見越した性能が要求される。現在、携帯電話サービスは、音声から画像、画像から映像というように高度なサービスが次々に要求されている。したがって、年々無線基地局が要求される通信量は、増加する一方である。
このような状況下で無線基地局は、将来の通信量増加に容易に対応できる必要がある。Multi Carrier(MC)−CDMA方式の無線基地局は、図1に示すように必要通信量の変動については出力キャリア数の増減により容易に対応可能である。ここで、図1は通信量の増加に対する出力キャリアの増加を説明する模式図である。図1において、アンテナで示す無線基地局100のサービスエリア900にユーザが2名しかいない状態では、無線基地局100は周波数f0のキャリアのみで運用し、通信量が増加したとき周波数f0〜f2のキャリア数3として、対応する。
一方、利用者数が少ないエリアに設置される無線基地局は、ひとつの無線基地局あたりのサービス人数を増やすために、利用者数が多いエリアに設置される無線基地局に比べてサービスエリア広くする。このため、キャリアあたりに要求される送信電力は、高くなる。したがって、無線基地局から出力されるキャリアはサービスエリアにあわせて最適な電力で出力されることが要求される。
このように、無線基地局から出力される送信電力を見た場合、無線基地局設置箇所によりキャリアあたりの電力、出力キャリア数が異なるため、広い範囲での送信電力出力が要求されることになる。
図2を参照してMC−CDMA通信方式の一般的な無線基地局構成を説明する。ここで、図2は無線基地局の送信側を説明するブロック図である。図2において、MC−CDMA方式の無線基地局100の送信側は、キャリア信号を生成するN台のベースバンド信号処理部110と、ベースバンド信号を合成するキャリア合成部120と、合成信号の周波数を変換するRF部130と、周波数変換された信号を増幅する増幅部140と、増幅された信号を送出するアンテナ150とから構成される。この構成において、無線基地局100から出力されるキャリア数の増減は、キャリア単位で信号処理を行うベースバンド信号処理部110の増減により対応可能である。しかし、増幅器140は、全キャリア合成後の信号を増幅するため、キャリア数の変化に合わせて設備の増減設を行えない。このため、無線基地局100に搭載される増幅器140は、無線基地局100が対応する最大キャリア数の信号を増幅できる能力が必要とされる。
このため、通信量が要求されないエリアに設置された無線基地局では、図3に示すように無線基地局の定格電力に比べて低いレベルでの運用となるため、電力効率が非常に悪くなるという問題がある。ここで、図3は増幅器の入力電力と出力電力の関係を説明する図である。図3において、増幅器は、定格電力を出力するとき最も効率よく増幅し、定格電力を与える入力電力より入力電力が低い出力運用電力のとき、損失が発生する。
上記問題を解決する方法として、図4のように各キャリア信号を個別に増幅し、増幅後の信号を合成してアンテナより出力するという方法が考えられる。ここで、図4は無線基地局の送信側を説明するブロック図である。図4において、MC−CDMA方式の無線基地局100Aの送信側は、キャリア信号を生成する台のベースバンド信号処理部110と、ベースバンド信号の周波数を変換する台のRF部130Aと、周波数変換された信号を増幅する台の増幅部140Aと、増幅された信号を合成する合成部160と、合成された信号を送出するアンテナ150とから構成される。この構成において、ベースバンド処理部110と同様に通信量にあわせて増幅器140Aを増設できるので、無線基地局100Aに最適な数の増幅器140Aを搭載することで、電力効率の劣化は改善される。ただし、この方式では増幅後の合成部分で各増幅出力信号の位相が異なるためお互いの信号が干渉し、想定する出力電力を得ることができないという問題がある。
そこで、特許文献1のように送信信号を分配して複数の分配信号とし、その分配信号をそれぞれ増幅し、増幅された複数の分配信号を合成して出力する方法が考えられている。特許文献1の図3に示された電力合成方式は、高周波入力信号を複数に分配する分配器4、その分配された信号それぞれに位相補正を行う移相器15〜17、移相器15〜17を通過した信号を増幅する増幅器1〜3、増幅後の信号より位相検出を行う位相検出器18〜20、位相検出器出力より分配信号の位相補正値を求め、移相器に補正信号を出力する位相制御器21、そしてそれぞれの分配信号を合成して出力する合成器5より構成されている。この方式の場合、合成器入力の各分配信号は、理想的には同一の波形であるため、図4の構成のような方式に比べて各分配信号の位相が異なることがない。このため信号相互に干渉をあたえることはない。また、各分配信号経路の位相変化に対しても、位相誤差を検出し分配信号ごとに位相補正を行う。このため、合成器入力信号は同一信号となり、各分配信号の合成は損失がなく行える。したがって、合成後の信号は想定した出力電力を得ることができる。また、無線基地局に要求される送信電力に応じて、移相器、増幅器、移相検出器を増設することが可能なので、無線基地局運転時の増幅器の電力効率を改善することが可能となる。
特許文献2は、パワーコンバイニングシステム用の遅延測定方法を開示している。この方法によれば精度良く位相を合わせることができる。しかし、スペアナ、パワーメータ等を用いるので、運用中に対応できる技術ではない。
特許文献3は、送信増幅器の並列運転システムを開示している。特許文献3では、送信増幅器を冗長構成して信頼性を向上している。
特許文献4は、ポーラ変調(位相成分と振幅成分を分離し、振幅変調成分をスイッチングにより制御を行う変調方式)の増幅装置を開示している。
特許文献5は、オープンループの電力増幅器を開示している。また、特許文献6は、送信と受信とのタイミングを一致させるために遅延を調整する送信増幅器を開示している。さらに、特許文献7は、非線形増幅器の出力を位相補正して合成する線形増幅器を開示している。
特開2005−151185号公報 特開2006−060451号公報 特開2003−032055号公報 特表2002−506309号公報 特開2001−196870号公報 特開2004−015769号公報 特開2004−260707号公報
特許文献1の方式を使えば、基地局に要求される電力に応じて増幅器を増設できるため、基地局運用時の増幅器の電力効率を改善することができる。しかし、特許文献1では位相差検出から位相補正までアナログ処理で行っているため、位相補正の精度を十分保障することが難しく、結果合成後の送信電力に損失が生じてしまう問題がある。
また、各分配信号経路に誤差がある場合、その経路誤差が各周波数個別の位相誤差になるため、送信信号の周波数帯域が広がれば広がるほど、送信信号の周波数平坦性が図5のように歪んでしまう問題がある。ここで、図5は広帯域送信時の位相補正のみを行った場合の合成信号の歪みを説明する図である。図5において、縦軸は送信電力、横軸は周波数である。図5(a)において、分配信号経路に遅延量の差がないとき、合成出力に歪みは発生しない。しかし、実際の分配信号経路は遅延量の差があり、図5(b)に示すように合成出力に歪みが発生する。
本発明は、各分配信号の位相補正をディジタル制御で行うことで、位相補正精度を向上し合成後の送信信号の損失を低減する。
前述した発明の課題は、ベースバンド信号を生成するベースバンド処理部、ベースバンド信号を合成するキャリア合成部、合成されたベースバンド信号に対して位相補正等の信号処理、ディジタルアナログ変換、アップコンバート、電力増幅を並列して行う複数台の送信機、各送信出力信号を合成する合成器、合成器出力を取り出すカプラ、カプラ出力をダウンコンバート、アナログディジタル変換し、位相補正信号等を生成する信号処理を行う受信機で構成する基地局により、達成できる。
また、ベースバンド信号を合成するキャリア合成部と、このキャリア合成部が合成した送信信号を受信し、増幅する複数の送信機と、複数の送信機が増幅した信号を合成する合成器と、この合成器の出力信号の一部を受信し、受信した信号から位相補正信号を生成して複数の送信機に送信する受信機とから構成され、送信機は、送信信号にキャリブレーション信号を加算する加算部と、位相補正信号により位相を調整する位相調整部と、位相調整された信号をDA変換するDA変換部と、このDA変換部の出力のアナログ信号を増幅する増幅部とからなり、受信機は、受信した信号をAD変換するAD変換部と、このAD変換部の出力とキャリブレーション信号との相関を求める複数の相関器と、複数の相関器の出力から位相補正信号を生成する補正信号生成部とからなる無線基地局により、達成可能である。
無線基地局に要求される送信電力に応じて増幅器を増減設可能となるため、無線基地局運用時の送信電力を最適化できる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例を用い図面を参照しながら説明する。なお、実質同一部位には同じ参照番号を振り、説明は繰り返さない。
実施例1を図6と図7を参照して説明する。ここで、図6は基地局の送信側のブロック図である。図7は図6の後段の詳細なブロックブロック図である。
図6において、基地局200の送信側は、各キャリアのベースバンド信号を生成するN台のベースバンド処理部210、各キャリアのベースバンド信号を合成するキャリア合成部220、合成されたベースバンド信号に対して位相補正等の信号処理、ディジタルアナログ変換、アップコンバート、電力増幅を並列して行うN台の送信機230、各送信出力信号を合成する合成器240、合成器240の出力の一部を取り出すカプラ250、カプラ250の出力をダウンコンバート、アナログディジタル変換し、位相補正信号を生成する受信機260、合成器240の出力を送信するアンテナ270で構成される。
ベースバンド処理部210−0は、周波数f0のベースバンド信号を生成する。ベースバンド処理部210−1は、周波数f1のベースバンド信号を生成する。ベースバンド処理部210−(N−1)は、周波数fN−1のベースバンド信号を生成する。ここで、f0<f1<…<fN−1である。
図7を参照して、基地局200の詳細な構成を説明する。図7において、後段キャリア合成部201は、N台の送信機230、送信機230の出力を合成する合成器240、合成器240の出力の一部を受信機260へ取り出すカプラ250、各送信機230の補正信号を生成する受信機260、合成器240の出力を送信するアンテナ270で構成される。
以下、送信機230の動作について説明する。まず、送信機230にはキャリア合成されたベースバンド信号が分配される。送信機230は、Digital Block231のCAL信号生成部232で固有のキャリブレーション信号生成、加算部233でベースバンド信号に加算る。このキャリブレーション信号は、PN系列のように各送信機230のキャリブレーション信号が無相関となるような信号を使用する。次に、送信機230は、受信機260からの位相補正信号により、位相調整部234で送信信号の位相補正を行い、Analog Block235へ出力する。Analog Block235は、DA変換器236でDA変換、アップコンバータ237で周波数アップコンバート、増幅器(PA:Power Amp)238で送信電力を増幅し、出力る。
この送信機230は、基地局内に複数台(図7ではN台)あり、各送信機230の出力は合成器240に入力され、電力合成が行われる。電力合成が行われた送信信号は、カプラ250により一部が取り出され、受信機260に戻される。なお、カプラ250を通過した送信信号は、アンテナ270から送信される。
受信機260は、合成器240からの戻り信号をAnalog Block261のダウンコンバータ262で周波数ダウンコンバート、AD変換器263でAD変換し、Digital Block264へ出力する。Digital Block264は、各送信機に対応したN台の相関器265と、補正信号生成部268とから構成される。各相関器265は、CAL信号生成部266と相関演算部267とで構成される。CAL信号生成部266は、各送信機230に対応したキャリブレーション信号を生成し、相関演算部267は、合成器からの受信信号とキャリブレーション信号との自己相関の演算を行う。補正信号生成部268は、N台の送信機230の自己相関演算結果から各送信機230の位相補正信号を生成し、N並列の位相補正信号のいずれかを送信機230のいずれかへ出力する。
以下に具体的な位相補正信号生成方法を述べる。まず、送信機230−0のキャリブレーション信号をg0[n]とし、受信機260での送信機230−0のキャリブレーション信号をg0’[n]とすると送信経路に位相回転θがある場合両信号の関係は
g0’[n]=exp(jθ)・g0[n] …[1]
とあらわされる。ここで式[1]の両辺をフーリエ変換すると両辺の線形性は保たれるので、g0’[n]のフーリエ変換G0’[k]は
G0’[k]=exp(jθ)・G0[k] …[2]
となる。このG0’[k]について、送信キャリブレーション信号のフーリエ変換G0[k]で相関を取ると
G0’[k]・G0[k]^*=exp(jθ)・G0[k]・G0[k]^*
=exp(jθ)・|G0[k]|^2 …[3]
となる。すなわち、送信キャリブレーション信号G0[k]で相関を取ることにより、相関器265は、送信経路での位相回転θを推定することができる。この演算を各送信機ごとで行うことにより送信機ごとの位相回転を推定することができる。補正信号生成部268は、基準送信機230−sからの位相誤差を求め、各送信機230に位相補正信号を送信する。
本実施例に拠れば、基地局に要求される送信電力に応じて増幅器を増減設可能となるため、基地局運用時の送信電力を最適化でき、結果運用時の増幅器の電力効率を向上させることが可能となる。また、増幅器増設時の各増幅器出力合成信号の位相、遅延補正をディジタル信号処理で実施することにより、精度よく補正を行うことができるため、合成時の電力損失を低減させることができる。
図8を参照して、実施例2を説明する。ここで、図8は図6の後段の詳細なブロックブロック図である。図8において、後段キャリア合成部201Aは、N台の送信機230A、送信機230Aの出力を合成する合成器240、合成器240の出力の一部を受信機260Aへ取り出すカプラ250、各送信機230Aの補正信号を生成する受信機260A、合成器240の出力を送信するアンテナ270で構成される。
以下、送信機230Aの動作について述べる。まず各送信機230Aにはキャリア合成されたベースバンド信号が分配される。各送信機230AのDigital Block231Aは、CAL信号生成部232と、加算器233と、位相調整部234と、遅延調整部239とにより、構成される。CAL信号生成部232は、固有のキャリブレーション信号を生成する。加算器233は、ベースバンド信号にキャリブレーション信号を加算する。このキャリブレーション信号は、PN系列のように各送信機のキャリブレーション信号が無相関となるような信号を使用する。次に、位相調整部234は、受信機260Aからの位相補正信号により送信信号の位相を補正する。遅延調整部239は、受信機260Aからの遅延補正信号により、送信信号の遅延補正を行い、Analog Block235へ出力する。なお、Analog Block235、261の動作は、実施例1と同じなので省略する。
受信機260AのDigital Block264Aは、各送信機に対応したN台の相関器265Aと、補正信号生成部268とから構成される。また、相関器256は、CAL信号生成部266と相関演算部267Aとから構成される。CA信号生成部266は、各送信機230Aに対応したキャリブレーション信号を生成する。相関演算部267Aは、合成器240からの受信信号とCAL信号生成部267Aが生成したキャリブレーション信号との自己相関の演算を行う。補正信号生成部268Aは、N台の送信機230Aの自己相関演算結果から、各送信機230Aの位相補正信号および遅延補正信号を生成し、生成した補正信号(位相、遅延)を送信機230Aへ出力する。
具体的な位相補正信号および遅延補正信号の生成方法は、次の通りである。まず、送信機230A−0のキャリブレーション信号をg0[n]とし、受信機での送信機230A−0のキャリブレーション信号をg0”[n]とすると送信経路に位相回転θおよび遅延τがある場合両信号の関係は
g0”[n]=exp(jθ)・g0[n−τ/Ts] …[4]
とあらわされる。ここで、ある周波数ωの正弦波exp(jωt)が時間τ遅れた場合を考えるとこれは位相θ=ωτだけ回転することと等価であるので、
exp[j(ωt−θ)]=exp[jω(t−τ)]
=exp(jωt)・exp(−jωτ) …[5]
となる。ωを離散信号に当てはめると
ω=2πf
=2πk/(N・Ts) (k=0、…、N−1) …[6]
より、周波数kにおける位相回転量は
exp(−jωτ)
=exp[−j・2πkτ/(N・Ts)](k=0、…、N−1) …[7]
より、g0”[n]のフーリエ変換G0”[k]は
G0”[k]=exp(jθ)・exp[−j・2πkτ/(N・Ts)]・G0[k]
=exp[j(θ−2πkτ/(N・Ts))]・G0[k] …[8]
となる。このG0”[k]について送信キャリブレーション信号のフーリエ変換G0[k]で相関を取ると、[9]式になる。
G0”[k]・G0[k]^*
=exp[j(θ−2πkτ/(N・Ts))]・G0[k]・G0[k]^*
=exp[j(θ−2πkτ/(N・Ts))]・|G0[k]|^2…[9]
ここで、[9]式の位相成分をy[k]とおき、傾きA=θ−2πkτ/(N・Ts)とおくと、
y[k]=A・k+θ…[10]
という一次関数となる。すなわち相関結果の位相成分の傾きA、切片θを求めることで、各送信機での位相回転θ、遅延成分τを求めることができる。
本実施例に拠れば、基地局に要求される送信電力に応じて増幅器を増減設可能となるため、基地局運用時の送信電力を最適化でき、結果運用時の増幅器の電力効率を向上させることが可能となる。また、増幅器増設時の各増幅器出力合成信号の位相、遅延補正をディジタル信号処理で実施することにより、精度よく補正を行うことができるため、合成時の電力損失を低減させることができる。
なお、実施例1および実施例2において実際の各送信機のキャリブレーション信号は主信号に混在する形で送信されることになる。そのため、主信号に影響を与えない程度の非常に低いレベルの信号がキャリブレーション信号に要求される。ここで送信機から出力されるキャリブレーション信号をg[n]、送信機から出力される主信号成分をgs[n]とすると、受信機で検出される信号gm[n]は
gm[n]=exp(jθ)・g[n−τ/Ts]+gs[n] …[11]
となる。この受信信号のフーリエ変換Gm[k]に対してキャリブレーション信号のフーリエ変換G[k]で相関を取ると
Gm[k]・G[k]^*
=exp[j(θ−2πkτ/(N・Ts))]・|G0[k]|^2+Gs[k]・G[k]^* …[12]
となり、式[12]の第2項は無相関であるから位相、振幅ともに誤差成分を持つことになる。そこで精度よく各送信機の位相、遅延成分を求めるには式[12]の第2項成分を低減する必要がある。ここで、式[12]の第1項は絶対値成分|G0[k]|^2について固定位相の回転があるものであるため、相関演算結果を加算すると、同じベクトル方向に振幅が加算される形になる。一方式[12]の第2項は振幅、位相ともにランダムなものであるから、加算すればするほど第1項に比較し小さな値となる。例えばN回加算を実施することにより第1項はG0[k]|^2の平均のN倍となるが、第2項は√N倍となり、10logN[dB]の利得を得ることができる。このように実施例1、実施例2についてキャリブレーション信号の相関演算結果を同相加算することにより送信信号の影響を低減でき、位相補正値、遅延補正値の演算精度を向上させることができる。
図9を参照して、実施例3を説明する。ここで、図9は図6の後段の詳細なブロックブロック図である。本実施例では各送信機の位相回転、遅延量を求めるために使用されるキャリブレーション信号は、送信信号に混在させて送信している。そのため、受信機で受信した合成器出力信号には、キャリブレーション信号に加えて、送信信号も同時に受信されることになる。送信信号は、キャリブレーション信号に対しては雑音として働く。このため、位相補正値、遅延補正値を求める際にはこの送信信号成分を減少させる必要がある。
実施例1、実施例2では相関信号の同相加算を実施することで送信信号成分を減少させる方法を説明した。しかし、精度を得るためには加算回数をある程度増やす必要があり、その結果、処理遅延が発生することになる。また、位相補正値、遅延補正値の算出まで時間がかかるため、そのあいだ送信信号が歪むことになる。この課題を解決するものが実施例3である。
実施例3では、受信機260BのAD変換器263の後段に送信信号キャンセラ269を設けている。この送信キャンセルラ269は、合成器240の出力の一部である受信信号から各送信機230Aに分配される送信信号を減算する。これによって、受信信号中の送信信号成分を減少させる。
本実施例に拠れば、相関演算部265Aへはあらかじめ送信信号の影響を減少された受信信号が入力されるため、同相加算回数を減らしても精度を得ることができる。また、同相加算による処理遅延削減が可能となるため、位相補正値、遅延補正値算出までの送信信号の歪み時間を短縮することができる。
通信量の増加に対する出力キャリアの増加を説明する模式図である。 無線基地局の送信側を説明するブロック図である。 増幅器の入力電力と出力電力の関係を説明する図である。 無線基地局の送信側を説明するブロック図である。 広帯域送信時の位相補正のみを行った場合の合成信号の歪みを説明する図である。 基地局の送信側のブロック図である。 図6の後段の詳細なブロック図である。 図6の後段の詳細なブロック図である。 図6の後段の詳細なブロック図である。
符号の説明
100…無線基地局、110…ベースバンド信号処理部、120…キャリア合成部、130…RF部、140…増幅部、150…アンテナ、160…合成部、200…基地局、201…後段キャリア合成部、210…ベースバンド信号処理部、220…キャリア合成部、230…送信機、240…合成器、250…カプラ、260…受信機、270…アンテナ。

Claims (3)

  1. それぞれ異なるキャリアに対応し、ベースバンド信号を合成する複数のキャリア合成部と、これら複数のキャリア合成部が合成した送信信号を受信し、増幅する複数の送信機と、前記複数の送信機が増幅した信号を合成する合成器と、この合成器の出力信号の一部を受信し、受信した信号から位相補正信号を生成して前記複数の送信機に送信する受信機とから構成された無線基地局において、
    前記複数の送信機は、前記複数の送信機に加算するキャリブレーション信号が無相関となり、前記複数のキャリアのベースバンド信号に混在して送信しても影響を与えない低いレベルのPN系列を発生するキャリブレーション信号生成部と、該キャリブレーション信号を加算する加算部と、前記位相補正信号により位相を調整する位相調整部と、位相調整された信号をDA変換するDA変換部と、このDA変換部の出力のアナログ信号を増幅する増幅部とからなり、
    前記受信機は、前記受信した信号をAD変換するAD変換部と、このAD変換部の出力と前記複数の送信機のキャリブレーション信号との相関を求める複数の相関器と、前記複数の相関器の出力から前記位相補正信号を生成する補正信号生成部とからなることを特徴とする無線基地局。
  2. 請求項に記載の無線基地局であって、
    前記送信機は、さらに遅延補正信号により送信信号の遅延補正を行う遅延補正部を含み、
    前記補正信号生成部は、前記複数の相関器の出力から前記遅延補正信号を生成することを特徴とする無線基地局。
  3. 請求項1に記載の無線基地局であって、
    前記受信機は、前記AD変換器の後段に前記送信信号を受信して、前記AD変換器の出力に含まれる送信信号成分をキャンセルする送信信号キャンセラを設けたことを特徴とする無線基地局。
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