JP6728955B2 - アンテナ間位相差検出回路、基地局無線装置及びアンテナ間位相差検出方法 - Google Patents

アンテナ間位相差検出回路、基地局無線装置及びアンテナ間位相差検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、アンテナ間位相差検出回路、基地局無線装置及びアンテナ間位相差検出方法に関する。
近年、モバイル通信の高速化や安定した通信環境を実現するために、基地局のマルチアンテナ化及びベースバンド信号の位相を制御したビームフォーミング技術が積極的に検討されている。例えば、位相制御の精度を上げるために基地局無線装置が備えるアンテナ間の位相差を極力小さくすることが求められている。アンテナ間の位相差を小さくする手法としては、各アンテナ端から送信信号をフィードバックしてベースバンド信号にダウンコンバートし、元々のベースバンド信号と比較することで位相を検出し、検出した位相差に対して調整する構成が一般的である。
ここで、図9を用いて一般的なアンテナ間の位相差検出回路について説明する。図9は、4本のアンテナ(アンテナ61、62、63、64)を備えた基地局無線装置において、各アンテナ61〜64間の位相差を検出する回路の構成例を示している。TRX20およびTRX30の各々は、送信2系統分のアップコンバータ、受信2系統分のダウンコンバータを内蔵したIC(Integrated Circuit)である。TRX20およびTRX30はベースバンド処理を行うBBP10と高速なデジタルインターフェースを介して接続されている。
基地局無線装置から端末装置への送信信号(下り信号)は、例えば、BBP(Baseband Processor)10、TRX20、PA(Power Amplifier)21、サーキュレータ23、BPF(Band-Pass Filter)27を通過してアンテナ61から送出される。また、例えば、アンテナ63から送出される下り信号は、BBP10、TRX30、PA31、サーキュレータ33、BPF37を通過してアンテナ63から送出される。アンテナ62、64から送出される下り信号についても同様である。
一方、端末装置から基地局無線装置が受信する受信信号(上り信号)については、例えば、アンテナ61が受信した上り信号は、BPF27、サーキュレータ23、LNA(Low Noise amplifier)26、TRX20を通過してBBP10にて処理される。また、例えば、アンテナ63が受信した上り信号は、BPF37、サーキュレータ33、LNA36、TRX30を通過してBBP10にて処理される。アンテナ62、64で受信した上り信号についても同様である。この基地局無線装置は、TDD方式で制御され、上り信号の受信時と下り信号の送信時では、BBP10がSW43、44、45、46を切り替えることで信号の通過経路を選択する。
TDD方式では、時分割で送信と受信を切り替える。この送信と受信を切り替えるタイミングには、時間的なギャップ(ガードピリオド:以下、GPと呼ぶ)が設けられている。BBP10は、このGPの間にアンテナ間の位相差を検出するための位相差検出信号を出力し、位相差の算出処理を行う。図9に示す一般的なアンテナ間の位相差検出回路は、位相差検出処理のためにTRX40を備えている。TRX40は、TRX20等と同様にダウンコンバータを備えている。また、TRX40は、TRX20等と同様のアップコンバータを備えていても良い。TRX40とBBP10の間は、TRX20、30と同様に高速なデジタルインターフェースで接続されている。
まず、下り信号を例に、一般的な位相差検出処理について説明する。まず、BBP10がGPの間に、位相差検出信号をTRX20に出力する。TRX20は位相差検出信号をアップコンバートし、PA21に出力する。上述の通過経路を経由してアンテナ61端に至った位相差検出信号は、DIVIDER/COMBINER42(以下、DIV/COMB42と呼ぶ)、サーキュレータ41を介してTRX40に出力される。TRX40は、位相差検出信号をベースバンド信号にダウンコンバートし、BBP10に出力する。BBP10は、TRX40から取得した位相差検出信号と、自らが出力した位相差検出信号との位相差を信号処理によって解析し、アンテナ61の位相値を求める。BBP10は、同様にアンテナ62〜64の位相値を求め、それらを比較することで各アンテナ間の下り信号の位相差を算出する。
次に、上り信号の位相差検出処理について説明する。この場合、TRX40は、TRX20等と同様にアップコンバータを備えている。まず、BBP10が、GPの間に位相差検出信号をTRX40に出力する。TRX40は、位相差検出信号をアップコンバートして出力する。出力された信号は、サーキュレータ41、DIV/COMB42を介してアンテナ61〜64のアンテナ端に注入される。注入された位相差検出信号は、上記の通過経路を経由してTRX20、30に至り、ベースバンド信号にダウンコンバートされ、BBP10に出力される。BBP10は、TRX20、30から取得した位相差検出信号と、自らが出力した位相差検出信号との位相差を信号処理によって解析し、各アンテナ61〜64の位相値を求める。BBP10は、それらを比較することで各アンテナ間の上り信号の位相差を算出する。BBP10は、アンテナ間の位相差に基づいてアンテナ61〜64ごとに位相調整(キャリブレーション)し、アンテナ間の位相差を揃える。
なお、関連する技術として、特許文献1には、複数のアンテナを備えるレーダ装置において、アンテナ間の位相差を検出する方法が記載されている。この方法では、複数のアンテナのうち1つを選択し、送信信号の一部と選択したアンテナから受信した受信信号とをミキサによって混合し、ミキサが出力する電圧を測定する。そして、測定した電圧と、予め定められた電圧と位相との関係とに基づいて、選択したアンテナの位相値を算出する。特許文献1に記載の方法によれば、同様の方法で全てのアンテナについて位相値を算出し、アンテナ間の位相差を求めることができる。
特開2006−10404号公報
しかし、図9で例示した一般的な構成によると、位相差算出のためにRF信号をベースバンド信号に変換するダウンコンバータ(TRX40)が必要になる。近年のマルチキャリア化により、ダウンコンバータの広帯域化が要求されており、高速な処理を実現するためには、高価なダウンコンバータが必要になるという課題がある。また、図9のTRX40では、ベースバンド信号をRF信号に変換するアップコンバータやBBP10との高速なデジタルインターフェースが必要になり、さらにコストが掛かることになる。また、ダウンコンバートしたフィードバック信号を送信信号と比較してアンテナ間の位相差を算出するためには、大規模な演算処理が必要であるため、そのような演算処理を実現できる回路構成を有した機器やソフトウェアの開発が必要になるという課題がある。
なお、特許文献1の方法では、送信信号に係る送信波の反射波を選択したアンテナで受信し、その受信波に係る受信信号と送信信号から位相値を算出するが、精度よく位相値を算出するためには、適切に反射物(ターゲット)を設置する等の工夫が必要になる。
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできるアンテナ間位相差検出回路、基地局無線装置及びアンテナ間位相差検出方法を提供することを目的としている。
本発明は、上述の課題を解決すべくなされたもので、複数のアンテナと接続され、前記複数のアンテナのうち、基準となるアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第一送信信号と、前記基準となるアンテナ以外の他の一つのアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第二送信信号とを入力し、それら2つの信号の位相差に応じた位相差電圧信号を出力する位相差電圧信号出力部と、予め定められた位相差電圧信号と位相差との関係と、前記位相差電圧信号出力部が出力した位相差電圧信号とに基づいて、前記第一送信信号と前記第二送信信号との位相差を算出する第一位相差算出部と、を備え、前記位相差電圧信号出力部は、位相検出手段と、前記第一送信信号または前記第二送信信号の位相を変化させる可変移相器と、を備えるアンテナ間位相差検出回路である。
また本発明は、複数のアンテナと、前記複数のアンテナと接続され、前記複数のアンテナのうち、基準となるアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第一送信信号と、前記基準となるアンテナ以外の他の一つのアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第二送信信号とを入力し、それら2つの信号の位相差に応じた位相差電圧信号を出力する位相差電圧信号出力部と、予め定められた位相差電圧信号と位相差との関係と、前記位相差電圧信号出力部が出力した位相差電圧信号とに基づいて、前記第一送信信号と前記第二送信信号との位相差を算出する第一位相差算出部、を備え、前記第一位相差算出部が算出した位相差に基づいて、ベースバンド信号の位相を補正するベースバンド処理部と、を備え、前記位相差電圧信号出力部は、位相検出手段と、前記第一送信信号または前記第二送信信号の位相を変化させる可変移相器と、を備える基地局無線装置である。
また本発明は、複数のアンテナと接続され、前記複数のアンテナのうち、基準となるアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第一送信信号と、前記基準となるアンテナ以外の他の一つのアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第二送信信号とのうち何れか1つの信号の位相を変化させて、それら2つの信号を入力し、入力した前記2つの信号の位相差に応じた位相差電圧信号を出力し、予め定められた位相差電圧信号と位相差との関係と、前記出力された位相差電圧信号とに基づいて、前記第一送信信号と前記第二送信信号との位相差を算出する、アンテナ間位相差検出方法である。

本発明によれば、高価な機器を必要とせずにアンテナ間の位相差を検出することができる。また、位相差検出における演算処理の簡素化により、処理負荷やソフトウェアの開発コストも軽減することができる。
本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出回路の最小構成を示す図である。 本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出回路を含む基地局無線装置の一例を示すブロック図である。 本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出方法を説明する第一の図である。 本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出方法を説明する第二の図である。 本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出方法を説明する第三の図である。 本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出処理の一例を示す第一のフローチャートである。 本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出処理の一例を示す第二のフローチャートである。 本発明の第二の実施形態によるアンテナ間位相差検出回路の一例を示す図である。 一般的なアンテナ間位相差検出回路の一例を示すブロック図である。
<第一の実施形態>
以下、本発明の一実施形態によるアンテナ間位相差検出回路を図1〜図7を参照して説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出回路の最小構成を示す図である。
図1に示す通り、アンテナ間位相差検出回路は、位相差電圧信号出力部55と、第一位相差算出部11とを少なくとも備えている。
位相差電圧信号出力部55は、複数のアンテナと接続され、それら複数のアンテナのうち基準となるアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第一送信信号と、基準となるアンテナ以外の他の一つのアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第二送信信号とを入力し、それら2つの信号の位相差に応じた位相差電圧信号を出力する。
第一位相差算出部11は、予め定められた位相差電圧信号と位相差との関係と、位相差電圧信号出力部55が出力した位相差電圧信号とに基づいて、第一送信信号と第二送信信号との位相差を算出する。
なお、第一送信信号が通過する経路に接続されたアンテナを第一アンテナ、第二送信信号が通過する経路に接続されたアンテナを第二アンテナとした場合、第一送信信号と第二送信信号との位相差のことを、第一アンテナと第二アンテナの位相差のように記載する場合がある。
図2は、本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出回路を含む基地局無線装置の一例を示すブロック図である。
この図において、基地局無線装置100は、BBP10と、TRX20と、TRX30と、PA21と、PA22と、PA31と、PA32と、サーキュレータ23と、サーキュレータ24と、サーキュレータ33と、サーキュレータ34と、LNA25と、LNA26と、LNA35と、LNA36と、BPF27と、BPF28と、BPF37と、BPF38と、スイッチ43と、スイッチ44と、スイッチ45と、スイッチ46と、アンテナ61と、アンテナ62と、アンテナ63と、アンテナ64と、ATT(Attenuator)51と、DIV/COMB52と、可変移相器53と、ミキサ54と、LPF(Low pass filter)56と、ADC(Analog to digital converter)57と、スイッチ58と、DIV/COMB59とを備える。また、BBP10は、第一位相差算出部11と、第二位相差算出部12とを備える。
基地局無線装置100における送信信号、受信信号に係る構成については、図9と同様であって、4本のアンテナ61〜64を備え、TRX20およびTRX30において、送信4系統、受信4系統の通信を行い、送受信はTDD方式で制御されるとする。
BBP10は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)、MPU(Micro-Processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)などを備えている。BBP10は、ベースバンド信号の生成や各種信号処理、TDD方式に基づく通信制御、各アンテナ間の位相差の算出および位相調整処理などを行う。
TRX20およびTRX30は、ベースバンド信号の周波数をアップコンバートして送信信号(RF信号)を生成し、増幅等の処理を行ってアンテナ61等から送出する。また、TRX20およびTRX30は、アンテナ61等が受信し、増幅等された受信信号(RF信号)をベースバンド信号の周波数にダウンコンバートする。
次に送信信号および受信信号の通過経路について説明する。BBP10は、TDD方式に基づいて、送信と受信を所定の時間ごとに切り替える。送信時は、TRX20が、BBP10からベースバンド信号(デジタル信号)を取得し、RF信号(アナログ信号)へアップコンバートする。アップコンバートされた信号は、PA21、PA22で増幅された後、送信信号として、各々BPF27、BPF28に入力される。BPF27は、送信信号に帯域制限を行って、アンテナ61を介して送信信号を送出する。BPF28は、送信信号に帯域制限を行って、アンテナ62を介して送信信号を送出する。同様に、TRX30においても、BBP10から取得したベースバンド信号をRF信号へアップコンバートする。アップコンバートされた信号は、PA31、PA32で増幅された後、各々BPF37、BPF38で帯域制限が施される。帯域制限が施された送信信号はアンテナ63、64を介して送出される。なお、送信信号を下り信号、送信信号の通過経路を下り経路と呼ぶ場合がある。
また、受信時には、BBP10がスイッチ43を、サーキュレータ24とLNA25が接続するよう切り替え、スイッチ44を、サーキュレータ23とLNA26が接続するよう切り替える。同様に、BBP10はスイッチ45を、サーキュレータ34とLNA35が接続するよう切り替え、スイッチ46を、サーキュレータ33とLNA36が接続するよう切り替える。そして、アンテナ61を介して受信した受信信号は、BPF27で帯域制限を施された後、LNA26にて増幅されTRX20に入力される。アンテナ62を介して受信した受信信号は、BPF28で帯域制限を施された後、LNA25にて増幅されTRX20に入力される。TRX20は、LNA25、LNA26から取得したRF信号をベースバンド信号へダウンコンバートする。BBP10は、TRX20からベースバンド信号を取得し、各種処理を行う。同様に、アンテナ63、64を介して受信された受信信号は、それぞれBPF37、BPF38で帯域制限を施された後、LNA35、LNA36にて増幅されTRX30に入力される。TRX30は、取得した受信信号をダウンコンバートしたベースバンド信号をBBP10へ出力する。なお、受信信号を上り信号、受信信号の通過経路を上り経路と呼ぶ場合がある。
次に、本実施形態のアンテナ間位相差検出回路に係る構成について説明を行う。まず、下り信号の位相差検出処理に係る構成について説明する。
本実施形態では、下り信号におけるアンテナ間の位相差を算出するにあたり、基準となるアンテナ(基準アンテナ)を設定し、基準アンテナと他のアンテナとの位相差を算出する。図2に示す構成例では、基準アンテナをアンテナ61とし、第一位相差算出部11が、アンテナ61とアンテナ62の位相差、アンテナ61とアンテナ63の位相差、アンテナ61とアンテナ64の位相差、をそれぞれ算出する。
また、下り信号における位相差検出回路は、ATT51と、DIV/COMB52と、可変移相器53と、Vectorモジュレータ55a(ミキサ54、LPF56)と、ADC57と、第一位相差算出部11と、を含んで構成される。
ATT51は、アンテナ61端に注入されたアップコンバート後の位相差検出信号の、Vectorモジュレータ55aへの入力レベルを調整する減衰器である。通常、Vectorモジュレータ55aで必要な2つの入力端における入力レベルは異なるため、アンテナ61とVectorモジュレータ55aとの間にATT51を設け、Vectorモジュレータ55aへの入力レベルを調整可能とする。
DIV/COMB52は、アンテナ62〜64端の何れかに注入されたアップコンバート後の位相差検出信号をVectorモジュレータ55aへ出力する。
Vectorモジュレータ55aは、複数のアンテナ61〜64と接続され、それら複数のアンテナ61〜64のうち、基準となる一つの基準アンテナ61から送出される信号の経路を通過する第一送信信号(アンテナ61端に注入された位相差検出信号をATT51で調整した信号)と、基準アンテナ以外の他の一つのアンテナから送出される信号の経路を通過する第二送信信号(アンテナ62〜64端の何れかに注入された位相差検出信号)とを入力し、それら2つの送信信号に基づく位相差電圧信号を出力する。Vectorモジュレータ55aは、位相検出手段と可変移相器53を含んで構成される。位相・振幅検出手段の例は、ミキサ54のような乗算器である。また、Vectorモジュレータ55aは、位相差電圧信号出力部55に相当する。
可変移相器53は、アンテナ61端に注入された位相差検出信号の位相を、所定の値だけ変化させる。例えば、可変移相器53は、入力した位相差検出信号の位相を固定的に90度変化させてもよい。
ミキサ54は、可変移相器53を介して入力したアンテナ61端に注入された位相差検出信号と、DIV/COMB52を介して入力したアンテナ62〜64端の何れかに注入された位相差検出信号との混合信号を出力する。ミキサ54が出力する混合信号は、両信号の位相差に応じた電圧値を含む信号(位相差電圧信号)である。
LPF56は、Vectorモジュレータ55aが出力した位相差電圧信号から交流成分を除去する。後に図3〜図5で例示するように2つのRF信号に位相差がある場合は、位相差電圧信号出力部55の出力信号にはAC成分が含まれる。そのためADC57に入力する前にLPF56にてAC成分を除去する。
ADC57は、LPF56によって直流成分だけが抽出されたアナログの位相差電圧信号をデジタル信号に変換する。Vectorモジュレータ55aは、基地局無線装置100が出力する周波数に対応しており、2つのRF信号の差を数十MHzのIF〜DCの範囲で出力する。ADC57は、数マイクロ秒の間に出力される位相差検出信号に対するVectorモジュレータ55aの位相差電圧信号を取り込む目的で使用するため、サンプリング速度が、数MHz〜数十MHz程度の一般的なADCを用いることができる。また、ADC57に入力する信号は、Vectorモジュレータ55aに入力した2つのRF信号の位相差DC電圧であることからADC57とBBP10を高速なインターフェースで接続する必要がない。ADC57は、変換後のデジタルの位相差電圧信号をBBP10へ出力する。
BBP10では第一位相差算出部11が、ADC57から取得した位相差電圧信号と、位相差電圧信号と位相差との関係を定めたテーブルや関数等を用いて、基準アンテナと他のアンテナ間の位相差を算出する。
次に、上り信号における位相差検出に係る構成について説明する。下り信号における位相差検出回路は、スイッチ58と、DIV/COMB59と、第二位相差算出部12とを含んで構成される。
スイッチ58は、アンテナ61からBBP10への下り経路の途中に設けられ、アップコンバート後の位相差検出信号をアンテナ61に出力するか、DIV/CONV59に出力するかを切り替える。スイッチ58の切り替えは、BBP10が制御する。
DIV/CONV59は、スイッチ58とアンテナ61〜64との間に設けられ、アンテナ61〜64と接続されている。DIV/CONV59は、スイッチ58がDIV/CONV59側に切り替えられた場合に、位相差検出信号を、アンテナ61〜64端へ接続された各経路に分配する分配器である。各経路に分配された位相差検出信号は、各アンテナ端に注入される。
第二位相差算出部12は、上り信号におけるアンテナ間の位相差を算出する。より具体的には、第二位相差算出部12は、複数のアンテナ61〜64のうち少なくとも一つの端から注入されたアップコンバート後の位相差検出信号が、LNA25、26を通過してTRX20によってダウンコンバートされたベースバンド信号およびLNA35、36を通過してTRX30によってダウンコンバートされたベースバンド信号と、BBP10が出力した位相差検出信号との位相差を算出する。第二位相差算出部12による、位相差算出処理は、デジタル信号処理によって行われる。この位相差算出処理自体は、例えば、図9を用いて説明した上り信号の位相差算出処理と同様であってよい。
上記説明したように、本実施形態による位相差検出回路によれば、図9を用いて説明したTRX40のような高価な機器を追加することなくアンテナ間の位相差を検出することが可能になる。
次に下り信号の位相差算出方法について説明する。
図3は、本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出方法を説明する第一の図である。
図3の左図は、あるGP間にアンテナ61とアンテナ62に対して出力した位相差検出信号が、ATT51及びDIV/COMB52を介してVectorモジュレータ55aに入力された場合に、Vectorモジュレータ55aが出力した位相差電圧信号の時間推移を示している。位相差電圧信号には、2つのアンテナ61、62各々のアンテナ端から注入された信号の位相差に応じた電圧値が含まれる。また、図示するように、位相差電圧信号にはAC成分が含まれる。
図3の右図は、LPF56通過後の位相差電圧信号の時間推移を示している。図示するように、LPF56を通過させることで、位相差電圧信号内のAC成分が除去され、DC成分のみを含む信号となる。ADC57は、DC成分だけを含む位相差電圧信号を取得し、デジタル信号に変換してBBP10に出力する。BBP10は、ADC57が出力した位相差電圧信号(電圧値:V2)を取得する。BBP10の記憶部(図示せず)には、予め実験や計算等に基づいて算出された位相差電圧信号と位相差との関係を規定したテーブルや関数等が記録されている。第一位相差算出部11は、BBP10が取得した位相差電圧信号(電圧値:V2)を用いて、このテーブルを参照する等してV2に対応する位相差φ2を求める。これにより、アンテナ61とアンテナ62間の位相差を算出する。
なお、可変移相器53によって、アンテナ61端に注入された位相差検出信号の位相を固定的に90度ずらすことで、2つの入力信号の位相差に対する感度を最大にすることができる。また、2つの信号の振幅差に関係なく両信号の位相差が最も小さくなったときにLPF56の出力も最小になる。例えば、DIV/CONV52の出力信号をA×sin(α+90)、ATT51の出力信号をB×sin(β)とする。すると、Vectorモジュレータ55aの出力信号は、以下の式で表すことができる。
A×sin(α+90) × B×sin(β)
=(A×B/2)×{cos(α−β−90)−cos(α+β+90)}
両信号の位相が合うとα=βであるため、この式は、
(A×B/2)×{cos(−90)−cos(2×α+90)}
=(−A×B/2)×{cos(2×α)×cos(90)−
sin(2×α)×sin(90)}
=(A×B/2)×sin(2×α)
と変形できる。LPF56で平滑化すると、2倍波成分が除去されるため、両信号の位相が等しい(α=β)場合、ADC57の入力は振幅A、Bに関わらずゼロになる。この性質を利用して、可変移相器53によって90度の位相差を付けるように構成することで、Vectorモジュレータ55aから2つの信号の位相差のみに対応した電圧値を出力させることができる。なお、可変移相器53をDIV/CONV52側に設け、DIV/CONV52の出力信号に対して、可変移相器53が90度の位相差を付けるように構成してもよい。
図4は、本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出方法を説明する第二の図である。
図4の左図は、例えば、次のGP間にアンテナ61とアンテナ63に対して出力した位相差検出信号に対する、Vectorモジュレータ55aが出力した位相差電圧信号の時間推移を示している。図4の右図は、LPF56通過後の位相差電圧信号(電圧値:V3)の時間推移を示している。
第一位相差算出部11は、上記と同様にして、取得した位相差電圧信号(電圧値:V3)を用いて、テーブル等を用い、V3に対応する位相差φ3を求める。これにより、アンテナ61とアンテナ63間の位相差φ3を算出する。
図5は、本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出方法を説明する第三の図である。
図5の左図は、例えば、さらに次のGP間にアンテナ61とアンテナ64に対して出力した位相差検出信号に対するVectorモジュレータ55aが出力した位相差電圧信号の時間推移を示している。図4の右図は、LPF56通過後の位相差電圧信号(電圧値:V4)の時間推移を示している。
第一位相差算出部11は、同様に取得した位相差電圧信号(電圧値:V4)を用いて、テーブル等を用い、V4に対応する位相差φ4を求める。これにより、アンテナ61とアンテナ64間の位相差φ4を算出する。
このようにして、BBP10は、GPを迎える度に、基準以外のアンテナ62〜64から順に一つを選択し、選択したアンテナの下り経路と基準アンテナ61の下り経路に位相差検出信号を出力する。また、第一位相差算出部11は、基準となるアンテナ61に対するアンテナ62、63及び64の位相差(φ2〜φ4)を算出する。
一般的なアンテナ間位相差検出回路では、GPの間にTRX20または30から取得したベースバンド信号と位相差検出用に設けられたTRX40から取得したベースバンド信号とをBBP10にて相関演算することが必要であった。しかし、本実施形態の位相差検出回路によれば、アンテナ間の位相差は、DC電圧値(位相差電圧信号)として与えられ、電圧値と位相差との簡単な変換処理によって位相差を算出することができ、演算量を削減することができる。また、高機能なダウンコンバータ機能を備えるTRX40を備える必要が無く、比較的安価にアンテナ間位相差検出回路を構成することができる。また、制御が必要な項目は、ADC57から位相差電圧信号をリードするタイミングのみで、このタイミングはTDD方式では周期的であることから複雑なデジタル処理及びソフトウェア制御を必要としない。
次に図6を用いて、下り信号におけるアンテナ間の位相差検出処理の流れについて説明する。
図6は、本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出処理の一例を示す第一のフローチャートである。
前提として、位相差の算出は、アンテナ61とアンテナ62間、アンテナ61とアンテナ63間、アンテナ61とアンテナ64間の順に算出することが定められているとする。
また、アンテナ61の経路に出力された位相差検出信号を位相差検出信号610、アンテナ62の経路に出力された位相差検出信号を位相差検出信号620などと呼ぶ。また、アンテナ61とアンテナ62間の位相差電圧信号を位相差電圧信号61−62、アンテナ61とアンテナ62間の位相差を位相差61−62などと呼ぶ。
まず、BBP10がGP(ガードピリオド)を迎えたかどうかを判定する(ステップS11)。GPではない場合(ステップS11;No)、GPを迎えるまで待機する。GPを迎えた場合(ステップS11;Yes)、BBP10は、位相差検出信号を生成し、TRX20へ出力する(ステップS12)。なお、位相差検出信号は、基準となる参照信号として使用するため無変調波とする。また、BBP10は、位相差検出信号を、アンテナ61の経路およびアンテナ62の経路に出力するようTRX20に指示する。TRX20は、位相差検出信号をアップコンバートし、PA21とPA22へ出力する。アップコンバート後の位相差検出信号610は、PA21で増幅され、BPF27で帯域制限された後にアンテナ61端に注入される。位相差検出信号610は、ATT51で入力レベルを調整した後に可変移相器53に入力される。可変移相器53は、位相差検出信号610の位相を、+90度または−90度変化させ、その信号610をミキサ54に出力する。
一方、アップコンバート後の位相差検出信号620は、PA22で増幅され、BPF28で帯域制限された後にアンテナ62端に注入される。位相差検出信号620は、DIV/COMB52を介してミキサ54に入力される。ミキサ54が位相差検出信号610、620の位相差に応じた電圧値を含む位相差電圧信号61−62をLPF56に出力する(ステップS13)。LPF56は、AC成分を除去した位相差電圧信号61−62をADC57に出力する。ADC57は、位相差電圧信号61−62を、アナログ信号からデジタル信号に変換し、BBP10へ出力する。BBP10では、第一位相差算出部11がデジタル変換後の位相差電圧信号61−62を取得し、この信号と、電圧と位相差の関係を規定したテーブル等に基づいて、位相差電圧信号61−62に対応する位相差61−62を算出する(ステップS14)。第一位相差算出部11は、算出した位相差61−62を、例えば、BBP10が備える記憶部(図示せず)に記録する。
次にBBP10は、全アンテナ間の位相差を算出したかどうかを判定する(ステップS15)。全アンテナ間の位相差を算出していない場合、BBP10は、ステップS11からの処理を繰り返す。この例の場合、BBP10は、次に位相差を算出する対象をアンテナ61およびアンテナ63として処理を行う。具体的には、BBP10は、次のGPを迎えたかどうかを判定し(ステップS11)、次のGPを迎えた場合、位相差検出信号をTRX20、TRX30へ出力する(ステップS12)。TRX20は、位相差検出信号をアップコンバートし、PA21へ出力する。位相差検出信号610については、1回目の処理と同様の下り経路を経由してミキサ54に入力される。一方、TRX30は、位相差検出信号をアップコンバートし、PA31へ出力する。位相差検出信号630は、PA31で増幅され、BPF37で帯域制限された後にアンテナ63端に注入される。位相差検出信号630は、DIV/COMB52を介してミキサ54に入力される。ミキサ54は位相差電圧信号61−63をLPF56に出力し(ステップS13)、LPF56は、AC成分を除去した位相差電圧信号をADC57に出力する。ADC57は、位相差電圧信号61−63をデジタル信号に変換し、BBP10へ出力する。第一位相差算出部11は、位相差電圧信号61−63を取得し、この信号61−63と、電圧と位相差の関係を規定したテーブル等に基づいて位相差61−63を算出する(ステップS14)。第一位相差算出部11は、位相差61−63を記憶部(図示せず)に記録する。続いてBBP10は、次のGPを迎えると、残りのアンテナ61−アンテナ64間について位相差検出信号を出力し同様の処理を開始する。第一位相差算出部11は、位相差61−64を記憶部(図示せず)に記録する。
BBP10が全アンテナ間の位相差を算出したことを判定すると(ステップS15;Yes)、アンテナ間位相差検出処理を終了する。
次に図7を用いて、上り信号におけるアンテナ間の位相差検出処理について説明する。
図7は、本発明の第一の実施形態によるアンテナ間位相差検出処理の一例を示す第二のフローチャートである。
説明の便宜のため、下り信号の位相差検出については考えず、BBP10は、GPを迎えると、そのGP間に上り信号におけるアンテナ間の位相差検出処理を行うとする。また、例えば、DIV/COMB59がアンテナ61の経路に出力した位相差検出信号を位相差検出信号610と呼ぶ。他のアンテナについても同様である。また、アンテナ61とアンテナ62間の位相差を位相差61−62などと呼ぶ。他のアンテナ間についても同様である。
まず、BBP10がGP(ガードピリオド)を迎えたかどうかを判定する(ステップS21)。GPではない場合(ステップS21;No)、GPを迎えるまで待機する。GPを迎えた場合(ステップS21;Yes)、BBP10は、まず、スイッチ58をTRX20とDIV/COMB59を接続するように切り替える(ステップS22)。また、BBP10は、スイッチ43をサーキュレータ24とLNA25が接続するように、スイッチ44をサーキュレータ23とLNA26が接続するように、スイッチ45をサーキュレータ34とLNA35が接続するように、スイッチ46をサーキュレータ33とLNA36が接続するよう切り替える。続いて、BBP10は、位相差検出信号を生成し、TRX20へ出力する(ステップS23)。なお、位相差検出信号は、基準となる参照信号として使用するため無変調波とする。また、BBP10は、位相差検出信号をアンテナ61の経路に出力するようTRX20に指示する。TRX20は、位相差検出信号をアップコンバートし、アンテナ61の経路へ出力する。ステップS22にてスイッチ58の切り替えを行ったため、位相差検出信号は、アンテナ61への下り経路を伝達せず、DIV/COMB59へ入力される。DIV/COMB59は、位相差検出信号を分配し、アンテナ61〜64へ至る4つの経路に出力する。
アンテナ61の経路に出力された位相差検出信号610は、アンテナ61端に注入される。位相差検出信号610は、BPF27で帯域制限を施されLNA26で増幅された後、TRX20に入力される。TRX20は、位相差検出信号610をダウンコンバートしたベースバンド信号(デジタル信号)をBBP10に出力する。同様にアンテナ62の経路に出力された位相差検出信号620は、アンテナ62端に注入され、BPF28で帯域制限を施されLNA25で増幅された後、TRX20に入力される。TRX20は、位相差検出信号620をダウンコンバートしたベースバンド信号をBBP10に出力する。また、アンテナ63の経路に出力された位相差検出信号630は、アンテナ63端に注入され、BPF37で帯域制限を施されLNA36で増幅された後、TRX30に入力される。TRX30は、位相差検出信号630をダウンコンバートしたベースバンド信号をBBP10に出力する。同様に、アンテナ64の経路に出力された位相差検出信号640は、アンテナ64端に注入され、BPF38で帯域制限を施されLNA35で増幅された後、TRX30に入力される。TRX30は、位相差検出信号640をダウンコンバートしたベースバンド信号をBBP10に出力する。
BBP10では、第二位相差算出部12が、取得した位相差検出信号610〜640に対応するベースバンド信号のそれぞれとBBP10が出力した位相差検出信号とを比較して、各アンテナ61〜64ごとに位相差検出信号との位相差を算出する(ステップS24)。第二位相差算出部12は、算出した各アンテナ61〜64ごとの位相差を互いに比較して、各アンテナ間の位相差(例えば、位相差61−62等)を算出する。第二位相差算出部12は、算出した各アンテナ間の位相差を、例えば、BBP10が備える記憶部(図示せず)に記録する。
本実施形態によれば、図9に示した一般的な基地局無線装置の構成に、スイッチ58とDIV/COMB59を追加し、スイッチ58を基準となるアンテナ61の経路の下り経路に配置し、スイッチ58を介して抽出した信号をDIV/COMB59にて分岐し各アンテナ端に注入するよう構成するだけで、元々、基地局無線装置が備えるTRX20のアップコンバート機能を用いて各アンテナ61〜64の上り経路を通過する位相差検出信号610〜640を生成することができる。また、TRX20およびTRX30のダウンコンバート機能を用いて、位相差検出信号610〜640をベースバンド信号にダウンコンバートすることができる。これにより、BBP10が備えるベースバンド信号の位相差算出ソフトウェアを用いて各アンテナ間の位相差を算出ることができる。従って、図9に示した構成においてTRX40が不要となり、より安価な構成で上り信号におけるアンテナ間の位相差を算出することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば複数アンテナを備えた送受信機においてアンテナ間の位相差を検出して補正する場合に、位相差検出用の高価なアップコンバータおよびダウンコンバータが不要になる。また、位相差検出手段がDC電圧の比較であることから従来の技術のようなベースバンド処理またはソフトウェアでの大掛かりな演算を必要としない。これにより、安価で複雑な制御を必要としない方法でアンテナ間位相差検出回路を実現することができる。
<第二の実施形態>
以下、本発明の第二の実施形態によるアンテナ間位相差検出回路を、図8を参照して説明する。図8は、本発明の第二の実施形態によるアンテナ間位相差検出回路の一例を示す図である。図8に示すように、本実施形態によるアンテナ間位相差検出回路では、下り信号における位相差検出回路が、ATT51と、DIV/COMB52と、可変移相器53と、位相差電圧信号出力部55A(ミキサ54)と、ADC57と、第一位相差算出部11と、を含んで構成される。つまり、第二実施形態の位相差電圧信号出力部55Aは、可変移相器53を備えていない点で第一実施形態と異なる。第二の実施形態による基地局無線装置100Aのその他の構成は、第一の実施形態の基地局無線装置100と同様である。
下り信号のアンテナ間位相差検出処理において、ATT51およびDIV/COMB52に、対応するアンテナ端から注入されたアップコンバート後の位相差検出信号が入力されるまでの処理は、第一の実施形態と同様である。次に、位相差電圧信号出力部55Aは、ATT51からの位相差検出信号610と、DIV/COMB52からの位相差検出信号620〜640の何れかを入力信号とし、これら2つの入力信号の位相差に応じた位相差電圧信号をLPF56に出力する。以降の処理は、第一実施形態と同様である。また、上り信号のアンテナ間位相差検出処理は第一の実施形態度と同様である。
第二の本実施形態によれば、第一の実施形態に比べ、さらに回路構成を簡素化することができる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。TRX20、TRX30は送受信部の一例である。BBP10は、ベースバンド処理部の一例である。
100、100A・・・基地局無線装置
10、10A・・・BBP
11・・・第一位相差算出部
12・・・第二位相差算出部
20、30・・・TRX
21、22、31、32・・・PA
23、24、33、34・・・サーキュレータ
25、26、35、36・・・LNA
27、28、37、38・・・BPF
43、44、45、46、58・・・スイッチ
61、62、63、64・・・アンテナ
51・・・ATT
52、59・・・DIV/COMB
53・・・可変移相器
54・・・ミキサ
55、55A・・・位相差電圧信号出力部
56・・・LPF
57・・・ADC
58・・・スイッチ

Claims (6)

  1. 複数のアンテナと接続され、前記複数のアンテナのうち、基準となるアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第一送信信号と、前記基準となるアンテナ以外の他の一つのアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第二送信信号とを入力し、それら2つの信号の位相差に応じた位相差電圧信号を出力する位相差電圧信号出力部と、
    予め定められた位相差電圧信号と位相差との関係と、前記位相差電圧信号出力部が出力した位相差電圧信号とに基づいて、前記第一送信信号と前記第二送信信号との位相差を算出する第一位相差算出部と、
    を備え、
    前記位相差電圧信号出力部は、位相検出手段と、前記第一送信信号または前記第二送信信号の位相を変化させる可変移相器と、を備える、
    アンテナ間位相差検出回路。
  2. 前記可変移相器は、前記第一送信信号または前記第二送信信号の位相を90度変化させる、
    請求項に記載のアンテナ間位相差検出回路。
  3. 請求項1から請求項の何れか1項に記載の送信信号のアンテナ間位相差検出回路と、
    受信信号のアンテナ間位相差検出回路と、
    を備え、
    前記受信信号のアンテナ間位相差検出回路は、
    前記複数のアンテナと接続され、位相差の検出に用いる位相差検出信号を前記複数のアンテナに分配して入力する分配器と、
    送信信号が通過する経路の途中に設けられ、前記位相差検出信号を、前記送信信号が通過する経路から前記分配器に接続された経路へ切り替えるスイッチと、
    前記複数のアンテナ端から分配して注入された前記位相差検出信号を取得し、各アンテナ端から注入された信号間の位相差を算出する第二位相差算出部と、
    を備えるアンテナ間位相差検出回路。
  4. 複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナと接続され、前記複数のアンテナのうち、基準となるアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第一送信信号と、前記基準となるアンテナ以外の他の一つのアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第二送信信号とを入力し、それら2つの信号の位相差に応じた位相差電圧信号を出力する位相差電圧信号出力部と、
    予め定められた位相差電圧信号と位相差との関係と、前記位相差電圧信号出力部が出力した位相差電圧信号とに基づいて、前記第一送信信号と前記第二送信信号との位相差を算出する第一位相差算出部、を備え、前記第一位相差算出部が算出した位相差に基づいて、ベースバンド信号の位相を補正するベースバンド処理部と、
    を備え、
    前記位相差電圧信号出力部は、位相検出手段と、前記第一送信信号または前記第二送信信号の位相を変化させる可変移相器と、を備える、基地局無線装置。
  5. 前記ベースバンド処理部が出力したベースバンド信号をアップコンバートして送信信号を生成し、前記アンテナを介して受信した受信信号をダウンコンバートしてベースバンド信号を生成する送受信部であって、前記ベースバンド処理部が出力した位相差の検出に用いる位相差検出信号をアップコンバートする送受信部と、
    前記アップコンバート後の位相差検出信号を、前記複数のアンテナに分配して入力する分配器と、
    前記アップコンバート後の位相差検出信号の経路を、前記送信信号が通過する経路から前記分配器に接続された経路へ切り替えるスイッチと、
    前記複数のアンテナ端のうち少なくとも一つから注入された前記アップコンバート後の位相差検出信号を前記送受信部によってダウンコンバートした信号を入力し、前記位相差検出信号との位相差を算出する第二位相差算出部と、
    をさらに備える請求項に記載の基地局無線装置。
  6. 複数のアンテナと接続され、前記複数のアンテナのうち、基準となるアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第一送信信号と、前記基準となるアンテナ以外の他の一つのアンテナから送出される送信信号の経路を通過する第二送信信号とのうち何れか1つの信号の位相を変化させて、それら2つの信号を入力し、入力した前記2つの信号の位相差に応じた位相差電圧信号を出力し、
    予め定められた位相差電圧信号と位相差との関係と、前記出力された位相差電圧信号と
    に基づいて、前記第一送信信号と前記第二送信信号との位相差を算出する、
    アンテナ間位相差検出方法。
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