JP4944596B2 - 有機elディスプレイの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機ELディスプレイの製造方法に関する。
有機ELディスプレイの製造方法として、基板上に例えば蒸着法等の成膜技術を用いて、第1電極層(下部電極層)、有機発光層、第2電極層(上部電極層)等を順次積層する方法が広く知られている。
かかる製造方法においては、第2電極層を分離するために、分離する箇所を取り囲むように凸部を配置し、該凸部上に第2電極層を被着させることで、第2電極層を分離する方法が用いられている。
なお、第1電極層上に、該第1電極層を一部露出するように凸部を形成し、露出した第1電極層上に発光可能な有機発光層、第2電極層を順次積層した有機ELディスプレイが、下記特許文献1に開示されている。
特許第3302262号公報
ところが、上述した特許文献1に記載の有機ELディスプレイであっては、基板上に第1電極層が形成されてから、第1電極層上に有機発光層が形成されるまで、第1電極層が大気に晒される時間が長い。かかる場合、第1電極層に不純物が被着したり、第1電極層の酸化が進んだりと、有機発光層の劣化の原因となりうる信頼性の問題点がある。
また、凸部が所望の形状に形成されていない場合、隣接する箇所において、凸部の表面を介して第2電極層が連続して形成されることがある。かかる場合、有機発光層が正常に発光しないという製造歩留りの原因となり、生産性の問題点がある。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであって、信頼性に優れるとともに生産性が向上する有機ELディスプレイの製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の有機ELディスプレイの製造方法は、第1電極層と、該第1電極層を覆うモリブデン又はモリブデンを含有する合金からなる第1被覆層とが積層された基板を準備する工程と、前記第1被覆層上に、前記第1被覆層が部分的に露出する開口部を有する絶縁体を形成する工程と、前記第1被覆層及び前記絶縁体上に、前記第1被覆層及び前記絶縁体を覆うモリブデン又はモリブデンを含有する合金からなる第2被覆層を形成する工程と、前記第2被覆層上であって前記絶縁体の直上に、凸部を形成する工程と、前記開口部下の前記第1被覆層をエッチングして除去するとともに、前記凸部下の前記第2被覆層を前記凸部の下面が一部露出するまでエッチングして除去することにより、前記絶縁体の上面と前記凸部の下面との間に空隙を形成する工程と、前記絶縁体の前記開口部上で、前記凸部から前記開口部にかけて導電材料を堆積させ、前記空隙により端部が規定された第2電極層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。

また、本発明の有機ELディスプレイの製造方法は、前記凸部及び前記第2電極層上に、前記凸部及び前記第2電極層を被覆するようにキャッピング材料を被着させる工程と、前記キャッピング材料を融解し、前記空隙に向けて流動させる工程と、前記流動したキャッピング材料を固化し、前記空隙を埋めるキャッピング層を形成する工程と、前記キャッピング層を被覆するように保護層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の有機ELディスプレイの製造方法は、前記空隙が、前記開口部を取り囲むように形成されていることを特徴とする。
また、本発明の有機ELディスプレイの製造方法は、前記凸部が、上部よりも下部が幅狭な逆テーパー状であることを特徴とする。
また、本発明の有機ELディスプレイの製造方法は、前記空隙が、50nmから500nmであることを特徴とする。
本発明によれば、信頼性に優れるとともに生産性が向上する有機ELディスプレイを製造することができる。
以下に、本発明にかかる有機ELディスプレイの製造方法の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る有機ELディスプレイの平面図、図2は図1のA1−A1断面図である。
<有機ELディスプレイ>
図1に示すように、第1の実施形態に係る有機ELディスプレイは、テレビ等の家電機器、携帯電話やコンピュータ装置等の電子機器に用いるものであり、平板状の素子基板(基板)1と、素子基板1上に形成された有機EL素子2とを含んで構成されている。
素子基板1は、ガラスやプラスチック等から成り、素子基板1の中央に位置する表示領域には、マトリックス状に配置された複数の有機EL素子2が形成されている。また、素子基板1の端部に位置する非表示領域には、有機EL素子2の発光を制御するドライバーIC3が実装されている。なお、マトリックス状に配列された有機EL素子2が、有機ELディスプレイの画素Pを構成している。
また、素子基板1上に、素子基板1に対して対向するように配置された封止基板4が形成されている。封止基板4は、たとえばガラスやプラスチック等の透明の基板を用いることができる。さらに、素子基板1の表示領域の外周に沿ってシール材5が形成されており、素子基板1と封止基板4とシール材5によって複数の有機EL素子2を密封している。なお、シール材5は、表示領域を被覆するように素子基板1と封止基板4の間に形成されていてもよい。かかるシール材5としては、たとえば光硬化性又は熱硬化性のアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂又はシリコン樹脂等を用いることができる。
次に、図2を用いて素子基板1と封止基板4との間に形成される各種層について説明する。素子基板1の表示領域上には、薄膜トランジスタTやコンデンサ等からなる回路層6が形成されている。さらに、回路層6上に、回路層6の一部を露出するように窒化珪素、窒化酸素又は窒化酸化珪素等からなる絶縁層7が形成されている。
絶縁層7上に、回路層6や絶縁層7上の凹凸を低減するための平坦化膜8が形成されている。平坦化膜8としては、たとえばノボラック樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂又はシリコン樹脂等の絶縁性を有する有機材料を用いることができる。なお、平坦化膜8の厚みは、たとえば0.5μmから10μmとなるように設定されている。
平坦化膜8は、平坦化膜8及び絶縁層7を貫通するコンタクトホールHが形成されている。かかるコンタクトホールHは、絶縁層7が被覆されていない回路層6の直上に形成されている。また、コンタクトホールHの内面及び、コンタクトホールHの内面から平坦化膜8の上面にかけて、たとえば銅やアルミニウム等の導電性材料からなるコンタクト層9が形成されている。コンタクト層9は回路層6と電気的に接続されている。
平坦化膜8上に、上述した有機EL素子2が形成されている。かかる有機EL素子2は、第1電極層10と、有機発光層11と、第2電極層12とを含んで構成されている。
第1電極層10は、平坦化膜8の上面に形成されるとともに、コンタクト層9と間隔を空けて配置されている。第1電極層10は、たとえばアルミニウム、銀、銅、金又はロジウム等の金属、又はこれらの合金等から成る。また、第1電極層10とコンタクト層9との間には、層間絶縁膜(絶縁体)13が介在されている。かかる層間絶縁膜13は、その一部が第1電極層10と第2電極層12との間に介在され、両者の短絡を防止している。さらに、層間絶縁膜13は、隣接する画素Pの第1電極層10同士の短絡をも防止している。層間絶縁膜13は開口部を有し、該開口部は、後述する第1被覆層16を一部露出するように配置されている。なお、第1電極層10の反射率は、例えば30%から100%となるように設定されている。かかる反射率は、可視光域での反射率とする。
有機発光層11は、第1電極層10上に形成されているとともに、各画素Pに分離されている。また、有機発光層11の端部は、層間絶縁膜13上まで延在されている。有機発光層11は、第1電極層10と第2電極層12との間に印加された電圧によって、電流が流れ発光する。かかる有機発光層11は、例えば、素子基板1側から封止基板4側に向かって順に、正孔の注入を行うための正孔注入層と、正孔の輸送を行うための正孔輸送層と、EL発光を行う発光層と、電子の輸送を行う電子輸送層と、電子の注入を行うための電子注入層とを備えている。なお、有機発光層11としては、発光層さえ存在すれば、5層構造を採用せず、1乃至4層構造等、種々の層構造を採用しても良い。なお、有機発光層11の厚みは、たとえば10nmから300nmとなるように設定されている。
第2電極層12は、有機発光層11上に形成されているとともに、各画素Pに分離されている。第2電極層12の端部は、層間絶縁膜13上まで延在されている。さらに、第2電極層12の一端は、コンタクト層9と接続されている。かかる第2電極層12は、たとえばITO又はIZO等の透明電極や、リチウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム又はバリウム等のアルカリ土類金属や、これらの合金からなる。ここで、第2電極層12として、アルカリ金属やアルカリ土類金属を用いる場合は、その厚みを光が透過するまで薄く設定する。なお、第2電極層12の厚みは、例えば1nmから200nmとなるように設定されている。
有機EL素子2上に、キャッピング層14と保護層15とが厚み方向に積層されて形成されている。
キャッピング層14は、その厚みを適当に設定することにより、有機EL素子2から保護層15に向かって進行する進行波の波長と、第1電極層10で反射して保護層15に向かって進行する反射波の波長を合わせて共振させ、有機発光層11が発する光を有機ELディスプレイの外部に効率良く取り出す機能を有している。キャッピング層14は、たとえばα−NPD,TPD又はm−MTDATA等の有機材料からなり、有機EL素子2を構成する材料よりもガラス転移点の低い材料が用いられている。
キャッピング層14は、後述するように加熱処理されることで、キャッピング層14が融解し、後述する凸部17の側面に被着した材料が凸部17の側面に沿って下方に移動し、凸部17の下端と第2電極層12との間の空隙Gを埋めている。なお、空隙Gを埋めたあとのキャッピング層14の厚みは、例えば50nmから200nmとなるように設定されている。また、空隙Gは、有機発光層11の厚みと第2電極層12の厚みの合計よりも大きく、有機発光層11の厚みと第2電極層12の厚みとキャッピング層14の厚みの合計よりも小さくなるように設定されている。
保護層15は、キャッピング層14を被覆するように形成されている。保護層15は、表示領域の全面を連続して被覆しており、その端部は、シール材5で囲まれた領域の内周まで延在して形成されている。かかる保護層15は、たとえば窒化珪素、窒化酸素、窒化酸化珪素等の絶縁材料からなる。
次に、第1電極層10の端部と層間絶縁膜13との間に形成された第1被覆層16について説明する。
第1被覆層16は、第1電極層10と層間絶縁膜13及び、層間絶縁膜13とコンタクト層9との間に介在されており、有機EL素子2の外周を取り囲むように形成されている。第1被覆層16は、たとえばモリブデン等の金属、又はモリブデンを含有する合金からなり、第1電極層10の反射率よりも低い反射率の材料が選択されている。
また、第1被覆層16の反射率は、例えば10%から70%となるように設定されている。第1被覆層16は、第1電極層10よりも遮光性に優れていて、ブラックマトリクスの機能を有している。第1被覆層16は、有機ELディスプレイの外部から入射する外光を吸収し、外光反射を抑制することができる。
第1被覆層16は、図3に示すように、回路層6を構成する薄膜トランジスタTの直上に形成されている。かかる薄膜トランジスタTは、平面視して第1被覆層16の外周の内部に納まる箇所に配置することがより望ましい。第1被覆層16は、薄膜トランジスタTに外光が照射するのを抑制し、薄膜トランジスタTが外光の光や熱によって誤作動を生ずるのを防止することができる。
さらに、層間絶縁膜13上には、凸部17が第2被覆層18を介在させて形成されている。凸部17は、有機EL素子2の外周を取り囲むように形成されている。かかる凸部17は、上部よりも下部が幅狭な逆テーパー状に形成されている。凸部17は、たとえばアクリル樹脂や、ポリイミド樹脂等の絶縁性の樹脂材料から構成されている。なお、凸部17上には、有機発光層11と同一材料からなる有機材料層19と、第2電極層12と同一材料からなる金属層20とが積層されている。
第2被覆層18は、層間絶縁膜13の直上であって、平面視して凸部17の下面の外周よりも内側に収まるように配置されている。ここで、第2被覆層18の上面の端部は、平面視して凸部17の下面の端部から最短距離で100nm以上離れるように設定されている。第2被覆層18は、第1被覆層16と同様にブラックマトリクスの機能を有しており、外光を吸収することができる。なお、金属層20、有機材料層19及び凸部17は、光を透過しやすいため、第2被覆層18によって、光を吸収することができる。
第2被覆層18は、上部よりも下部が幅広なテーパー状に形成されている。また、凸部17の下端と層間絶縁膜13の上面との間に、有機発光層11の端部と第2電極層12の端部とが延在されている。さらに、第2被覆層18は、層間絶縁膜13の上面に延在された第2電極層12の端部と間を空けて配置されている。そのため、第2被覆層18に第2電極層12から電流が直接流れ込まず、隣接する画素Pの第2電極層12同士が短絡することがない。
第2被覆層18の厚みは、たとえば50nmから500nmであって、有機発光層11の厚みと第2電極層12の厚みの合計よりも大きくなるように設定されている。有機発光層11と第2電極層12は、第2被覆層18の厚みよりも薄く形成されるため、後述するように蒸着法を用いて成膜する場合、凸部17と層間絶縁膜13との間で第2電極層12を分離することができ、隣接する画素P同士の間で第2電極層12を効果的に分離することができる。
また、層間絶縁膜13の上面に形成された第2電極層12の上面と、凸部17の下面との間には、キャッピング層14が空隙Gなく介在されている。第2被覆層18と凸部17との間の空隙Gをキャッピング層14によって埋めることで、凸部17上から有機EL素子2上にかけて保護層15を分離することなく連続して形成することができ、保護膜15のステップカバレッジを良好にすることができる。
なお、第2被覆層18は、第1被覆層16を構成する材料と同一の材料であって、たとえばモリブデン等の金属材料からなる。なお、第2被覆層18は、前記エッチャントによりエッチングすることができ、主成分がモリブデン等の金属材料であればよい。第2被覆層18と第1被覆層16とを同一材料とすることによって、後述するように一度にエッチングすることができ、新たなエッチング工程を増やすことなく、効率よく有機ELディスプレイを製造することができる。
<製造方法>
次に、上記した有機ELディスプレイの製造方法について図3から図13を用いて詳細に説明する。まず、図4に示すように、素子基板1上に、従来周知のCVD法、スパッタリング法又はスピンコート法等の薄膜形成技術や、エッチング技術やフォトリソグラフィー技術等の薄膜加工技術を採用することによって、回路層6を所定パターンに形成することができる。そして、回路層6上に、上述した薄膜形成技術及び薄膜加工技術を採用することによって、順に絶縁層7、平坦化膜8となりうる有機樹脂層8aを形成する。
そして、有機樹脂層8a上に開口を有する露光マスクを対向配置する。そして、有機樹脂層8aに対するコンタクトホールHを形成したい箇所に、露光マスクの開口を位置合わせし、露光マスクに光を照射する。その結果、露光マスクの開口を通過した光が、有機樹脂層8aのコンタクトホールHを形成したい箇所に照射される。さらに、現像処理を行うことによって、図5に示すように、光を照射した箇所にコンタクトホールHを形成することができる。また同時に平坦化膜8を形成することができる。
次に、図6に示すように、従来周知の薄膜形成技術を用いて、第1電極層10及びコンタクト層9となる導電性膜10aを形成し、さらに遮光膜16aを形成する。なお、導電性膜10aは、例えばアルミニウムからなり、遮光膜16aは、例えばモリブデンからなる。
導電性膜10a及び第1被覆層16a上にレジストを塗布する。そして、露光マスクを用いて、該レジストを露光し、さらに現像処理、ベーク処理を行う。この結果、少なくとも薄膜トランジスタTの直上は、パターニングしたレジストを残す。そして、パターニングしたレジストをエッチングマスクとして用いて、導電性膜10a及び第1被覆層16aのエッチングを行ない、図7に示すように所定の形状の第1電極層10及び第1被覆層16bを形成することができる。また同時に、コンタクトホールHの内面にコンタクト層9を形成することができる。
次に、第1被覆層16b、平坦化膜8及びコンタクト層9上に、従来周知の薄膜形成技術を用いて、層間絶縁膜13となりうる絶縁膜を形成する。そして、該絶縁膜に対して、従来周知の薄膜加工技術を用いて、図8に示すように、層間絶縁膜13を形成することができる。
そして、層間絶縁膜13及び第1被覆層16b上に、従来周知の薄膜形成技術を用いて、第2被覆層18aを形成する。なお、第2被覆層18aは、第1被覆層16bと同じ材料からなる。さらに、第2被覆層18a上に、凸部17となるレジストを形成し、露光・現像処理を行うことで、図9に示すように、凸部17を形成することができる。
次に、第2被覆層18a及び第1被覆層16bに対して、ウエットエッチング処理を行ない、所定の形状にパターニングする。そして、第2被覆層18a及び第1被覆層16bを同時にエッチングし、第2被覆層18及び第1被覆層16を形成することができる。すなわち、第1被覆層16b及び第2被覆層18aに対してエッチング液を浸漬させることによって、層間絶縁膜13から露出する第1被覆層16bを溶かすとともに、凸部17と層間絶縁膜13との間に介在されている第2被覆層18aを凸部17の下面が一部露出するまで溶かす。そして、図10に示すように、凸部17と層間絶縁膜13との間に空隙Gを形成することができる。なお、ここで使用するエッチング液は、例えば硝酸の含有比率が15wt%から35wt%、酢酸の含有比率が25wt%から45wt%、燐酸の含有比率が0.1wt%から5wt%である混酸を採用する。なお、第1被覆層16aの厚みを予め、第2被覆層18aの厚みよりも薄く形成することによって、エッチングされる領域を少なくできる。また、第1被覆層16aと第2被覆層18aを構成するモリブデンの成分を調整することによって、エッチング液に対して溶け出す量を調整することができる。その結果、凸部17の下面の外縁が露出するまで、第2被覆層18aのエッチング処理を行なうことができる。
ここで、第1被覆層16を形成するまでは、第1電極層10が大気に晒されないように保護し、製造工程において第1電極層10に不純物が付着したり、第1電極層10そのものが酸化したりするのを抑制することができる。その結果、有機ELディスプレイの信頼性を高めることができる。
また、第1被覆層16と第2被覆層18とを同時に形成することができるため、新たにエッチング工程を増やすことなく一度のエッチング工程で済むため、製造時間を長期化することがなく、生産性を高めることができる。
そして、蒸着マスクを用いた蒸着法によって、第1電極層10上に、図11に示すように、有機発光層11を形成する。具体的には、蒸着材料を加熱・蒸発させることが可能な蒸着源を下部に備えた真空チャンバー内に、上述した各層が形成された素子基板1と、多数の開口を有する蒸着マスクとを準備する。次に、真空チャンバー内にて、素子基板1の各層が形成されている側を下方に向けて、素子基板1を上方に配置する。さらに、蒸着マスクを素子基板1と蒸着源の間に介在させるとともに、素子基板1に蒸着マスクを位置合わせし、素子基板1の有機発光層11が形成される箇所に蒸着マスクの開口を合わせる。次に、真空チャンバー内を高真空状態とし、蒸着源から有機材料を加熱蒸発させて、蒸着マスクの開口を介して素子基板1に有機発光層11を形成する。なお、有機発光層11を形成すると同時に、凸部17の上面に、有機材料層19を形成することができる。
続いて、真空状態を継続したまま、第2電極層12を、蒸着マスクを用いずに蒸着法により形成する。具体的には、凸部17、層間絶縁膜13、有機発光層11に向けて、第2電極層12となる導電材料を蒸着させる。そして、図12に示すように、凸部17と層間絶縁膜13との間の空隙Gにて、第2電極層12が不連続となるように分離することができる。また、第2電極層12の端部は、空隙Gまで延在されており、該空隙Gにて位置決めされている。
その結果、隣接する画素P同士の第2電極層12が不連続で形成されることで、画素P同士が短絡するのを効果的に防止することができる。なお、第2電極層12を形成すると同時に、凸部17上に、金属層20を形成することができる。そして、有機EL素子2を形成することができる。
さらに、真空状態のまま、蒸着法にてキャッピング層14を構成する有機材料を蒸発させて、第2電極層12及び凸部17を被覆するようにキャッピング材料を被着させる。このとき、凸部17の側面にもキャッピング材料からなる層が形成される。
次に、有機EL素子2及びキャッピング材料からなる層に熱を印加することによって、該層を融解させる。なお、真空状態では熱が伝搬しにくいため、真空チャンバー内の下部に位置する蒸着源の温度と上部に位置する素子基板1の温度とは大きく異なる。そのため、素子基板1にヒーター等によって、直接熱を印加する。
また、有機EL素子2及びキャッピング材料からなる層に印加される温度は、キャッピング材料のガラス転移点より高温であって、有機EL素子2を構成する全ての材料のガラス転移点よりも低い温度である。なお、キャッピング材料の融点まで、熱を印加すると、気化するため、有機EL素子2及びキャッピング材料からなる層の融点及びガラス転移点よりも低い温度である。そのため、有機EL素子2を融解させずに、キャッピング材料からなる層のみを融解させることができる。その結果、凸部17の側面に被着したキャッピング材料からなる層を、層間絶縁膜13と凸部17との間の空隙Gに向けて流動させることができ、空隙Gを流動したキャッピング材料で埋めることができる。
そして、融解したキャッピング材料を該キャッピング材料のガラス転移点よりも低い温度に設定して、融解したキャッピング材料を固化して、図13に示すように、キャッピング層14を形成することができる。その結果、凸部17と層間絶縁膜13との間の空隙Gをなくすことができ、凸部17から有機EL素子2にかけてステップカバレッジを良好にすることができる。次に、キャッピング層14上に、従来周知の薄膜形成技術を用いて、保護層15を連続して形成することができる。
最後に、素子基板1の有機EL素子2と封止基板4の一面が対向させ、素子基板1と封止基板6の周辺部にシール材5を設けて有機EL素子2を封止する。そして、素子基板1にドライバーIC5等を接続し、有機ELディスプレイが完成する。
なお、上述の実施形態は、シール材5が素子基板1の端部に沿って形成されている構造について説明したが、素子基板1上に形成される有機EL素子2を被覆するように素子基板1と封止基板4との間に形成されていても構わない。
また、上述の実施形態は、凸部17の形状を逆テーパー状としたが、上部が下部よりも幅狭な順テーパー状形成されていても、又凸部の側面が垂直となるように形成されていても構わない。この場合、凸部17上に形成される保護層15のステップカバレッジを効果的に良好にすることができる。
なお、上述の実施形態は、有機EL素子2が発する光を封止基板4側から取り出すトップエミッション構造について説明したが、光を素子基板1側から取り出すボトムエミッション構造であっても構わない。
なお、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
本発明の実施形態にかかる有機ELディスプレイの平面透過図である。 本発明の実施形態にかかる有機ELディスプレイの断面図である。 本発明の実施形態にかかる第1被覆層と薄膜トランジスタの配置関係を示した断面図である。 本発明の有機ELディスプレイの製造工程を説明する断面図である。 本発明の有機ELディスプレイの製造工程を説明する断面図である。 本発明の有機ELディスプレイの製造工程を説明する断面図である。 本発明の有機ELディスプレイの製造工程を説明する断面図である。 本発明の有機ELディスプレイの製造工程を説明する断面図である。 本発明の有機ELディスプレイの製造工程を説明する断面図である。 本発明の有機ELディスプレイの製造工程を説明する断面図である。 本発明の有機ELディスプレイの製造工程を説明する断面図である。 本発明の有機ELディスプレイの製造工程を説明する断面図である。 本発明の有機ELディスプレイの製造工程を説明する断面図である。 本発明の有機ELディスプレイの製造工程を説明する断面図である。
符号の説明
1 素子基板
2 有機EL素子
3 ドライバーIC
4 封止基板
5 シール材
6 回路層
7 絶縁層
8 平坦化膜
9 コンタクト層
10 第1電極層
11 有機発光層
12 第2電極層
13 層間絶縁膜
14 キャッピング層
15 保護層
16 第1被覆層
17 凸部
18 第2被覆層
19 有機材料層
20 金属層
P 画素
T 薄膜トランジスタ
H コンタクトホール
G 空隙

Claims (5)

  1. 第1電極層と、該第1電極層を覆うモリブデン又はモリブデンを含有する合金からなる第1被覆層とが積層された基板を準備する工程と、
    前記第1被覆層上に、前記第1被覆層が部分的に露出する開口部を有する絶縁体を形成する工程と、
    前記第1被覆層及び前記絶縁体上に、前記第1被覆層及び前記絶縁体を覆うモリブデン又はモリブデンを含有する合金からなる第2被覆層を形成する工程と、
    前記第2被覆層上であって前記絶縁体の直上に、凸部を形成する工程と、
    前記開口部下の前記第1被覆層をエッチングして除去するとともに、前記凸部下の前記第2被覆層を前記凸部の下面が一部露出するまでエッチングして除去することにより、前記絶縁体の上面と前記凸部の下面との間に空隙を形成する工程と、
    前記絶縁体の前記開口部上で、前記凸部から前記開口部にかけて導電材料を堆積させ、前記空隙により端部が規定された第2電極層を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
  2. 請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法であって、
    前記凸部及び前記第2電極層上に、前記凸部及び前記第2電極層を被覆するようにキャッピング材料を堆積させる工程と、
    前記キャッピング材料を融解し、前記空隙に向けて流動させる工程と、
    前記流動したキャッピング材料を固化し、前記空隙を埋めるキャッピング層を形成する工程と、
    前記キャッピング層を被覆するように保護層を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の有機ELディスプレイの製造方法であって、
    前記空隙は、前記開口部を取り囲むように形成されていることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の有機ELディスプレイの製造方法であって、
    前記凸部は、上部よりも下部が幅狭な逆テーパー状であることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の有機ELディスプレイの製造方法であって、
    前記空隙は、50nmから500nmであることを特徴とする有機ELディスプレイの製
    造方法。
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