本発明は、物体を照明する照明装置およびこれにより照明された物体の画像を取得する撮像システムに関する。
撮像用の照明装置は、光源と、この光源から発せられた光束を前方(被写体側)に導く反射鏡やフレネルレンズ等の光学部品とで構成されている。このような照明装置では、光源から様々な方向に射出した光束を、効率良く必要照射範囲内に集光させるようにしたものが従来種々提案されている。
特に、近年では、光源の前方に、フレネルレンズに代えて、プリズムやライトガイド等、全反射を利用した光学部材を配置することによって、集光効率のさらなる向上と照明装置の小型化が図られている。
本出願人は、光源から前方に射出された光束を集光する正レンズと、光源から側方に射出された光束を前方に向けて全反射させる反射面と、両光束を射出する共通の射出面とを有する光学部材を備えた照明装置を提案している(特許文献1参照)。
一方、円筒状部品(被検査物)の表面を非接触で検査する装置として、被検査物をその軸回りで回転させながら該被検査物に平行度の高い光束を照射し、被検査物の表面での反射光の拡散状態を評価する装置が提案されている(特許文献2参照)。
また、円筒状被検査物の表面の凹凸を検査する装置として、格子パターン像を投影する光学系と、該被検査物の変形像を撮像するラインセンサカメラとにより構成される装置が提案されている(特許文献3参照)。この装置では、被検査物を軸方向に移動させたり軸回りで回転させたりしながら複数回の撮像を行い、その撮像データから被検査物の全表面の凹凸を検査する。
特開平4−138438号公報(2頁左下欄18行〜3頁右上欄3行等)
特開平2−115706号公報(4頁右上欄10行〜5頁左上欄16行等)
特開2002−148029号公報(段落0012〜0014等)
特許文献1にて提案されている一般的な写真撮影用の照明装置では、比較的広い範囲を照明する場合が多く、極端に狭い範囲を照明したり照明光束の照射方向を一定の角度に揃えたりするといった照明条件は意識的に与えられていない。
しかしながら、特許文献2,3にて提案された検査装置での撮像においては、上記のような照明条件を意識的に与えることによって意図する観察画像が得られる。例えば、被検査物の各部に対して入射角を一定に揃えた照明光束を照射することにより、通常の照明では明確に認識しにくい被検査物の表面状態を強調させることができる。すなわち、被検査物に入射する角度によって該被検査物での反射や拡散の条件が変わってしまうと、被検査物の全体を同一条件で照明できないため、適正な検査ができない。
この点において、特許文献2にて提案されている検査装置では、該被検査物に平行度の高い光束を照射するが、実際には発光部が小さいために、被検査物上での位置によって光束の入射角度が異なる。
また、特許文献3にて提案されている検査装置では、格子パターン像を投影する幅と撮像領域とが狭いため、照明装置と撮像装置とを、例えば被検査物の軸方向に移動させながら撮像を行う必要がある。このため、検査装置としての構造が複雑化したり、被検査物全体の撮像を行うために多大な時間を要したりする。
本発明は、指向性の高い、均一な明るさを有する光束によって効率良く物体を照明できるようにした照明装置およびこれを用いた撮像システムを提供することを目的の1つとしている。
本発明に係る照明装置は、光源と、入射面に入射した前記光源からの光束を平行光束に変換して射出面に導き、当該平行光束を前記射出面の法線に対して傾いた方向に射出する光学部材と、を有し、前記光学部材は、前記入射面に入射した位置が前記射出面から離れた光束ほど前記入射面の近くから射出されるように、前記入射面からの前記平行光束を前記射出面に向けて反射する反射面を有することを特徴とする。
本発明によれば、指向性が高い平行光束によって、物体を斜めから均一に照明でき、また、光源からの光束を効率良く利用することができる。
さらに、本発明によれば、物体の表面状態等を観察するために必要な画像を、簡単な構造で、かつ短時間で取得することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1から図8には、本発明の実施例1である照明装置を示している。本実施例では、特に、平板形状の被検査物の表面形状を観察(検査)するための撮像に適した照明装置を示している。図1は本実施例の照明装置の斜視図、図2は同平面図、図3は同正面図、図4は同側面図である。また、図5〜図8は、図2に示す平面図に光線トレース図を付加した説明図である。
図1〜図4に示すように、本実施例の照明装置は、被検査物の表面の凹凸を観察するための画像を不図示の撮像装置によって撮像させるため、該被検査物に対して斜め方向から指向性の高い照明光束を照射するプリズム照明系を用いている。照明装置および撮像装置によって、被検査物の検査を行うための撮像システム(検査装置)が構成される。
これらの図において、1は平板状の被検査物である。2は閃光を発する閃光放電管、3は閃光放電管2から射出した光束を集光して被検査物1に導くプリズム型の光学部材である。4は閃光放電管2に対して光学部材3とは反対側に配置された反射傘である。
被検査物1は、物体としての平板形状の被検査部1aを有する本実施例の照明装置は、被検査部1aの周方向における所定角度範囲の全体を同時に均一に照明できることが望ましい。
閃光放電管2は、円筒形状の発光部2aを有し、該発光部2aはその周方向全体において均一な配光特性を持つ。閃光放電管2は、その軸方向(発光部2aの軸方向)が被検査物1(被検査部1a)の長手方向に対して直交する面に平行となるように配置される。また、閃光放電管2は、数十μ秒等の短時間の発光で被検査部1aを十分な光量で照明することができる。
光学部材3は、閃光放電管2から射出した発散光束を、特定方向への指向性を有した平行光束に変換して射出面から射出する。具体的には、閃光放電管2から射出した光束を、3つの入射面から入射させ、該3つの入射面からの光束をそれぞれ別光路(別の光学系)を介して同一の射出面から射出する。光学部材3は、光束を効率良く利用するため、透明性の高い光学樹脂材料、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂で一体形成されている。この光学部材3の詳細構成については後述する。
反射傘4は、内面が高反射率を有する金属材料又は内面に高反射率の金属を蒸着した部材により構成されている。反射傘4は、閃光放電管2から光学部材3とは反対側に射出した光束を一旦閃光放電管2に戻し、光学部材3に向かわせる。反射傘4の内面形状としては、閃光放電管2の発光部と同心状の半円筒形状とすることが望ましい。これにより、反射傘4で反射した後の光束を、直接光学部材3に向かった光束と同様に取り扱うことができる。
本実施例の照明装置におけるプリズム照明光学系は、円筒形状の閃光放電管2からその径方向外方に向かって射出した光束を、被検査物1上の必要照射領域(被検査部1a)の各部分に対して一対一に対応させる。しかも、後述する射出面3gの各位置から被検査部1a上において対応する各位置までの距離を等しくする。これらは、被検査部1aを均一に照明するために都合が良い。また、プリズム照明光学系は、閃光放電管2から射出された光を被検査部1a以外には照射せず、光損失が極力少なくなるように構成されている。
以下、光学部材3の詳細構成を、主として図2を用いて説明する。図2は、閃光放電管2の軸方向に対して直交する断面(径方向断面)を示している。光学部材3は、前述したように、3つの入射面3a,3b,3cを有する。
第1の入射面3aには、閃光放電管2からの光束のうち、図に一点鎖線で示した光学部材3の光軸AXLにおける後述の反射面3fまでの部分(第1の光軸)AXL1に対してなす角度が第1の角度θより小さい光束成分(第1の角度範囲の成分)を入射させる。該第1の入射面3aは、図2の断面において、正の屈折力を持つシリンドリカルレンズ面で構成されている。
第2および第3の入射面3b,3cは、互いに対向する透過面である。これら第2および第3の入射面3b,3cには、第1の光軸AXL1に対してなす角度が第1の角度θより大きく、第2の角度θ′より小さい光束成分(第2の角度範囲の成分)が入射する。なお、以下の説明において、被検査物1に近い側を「前」とし、閃光放電管2に近い側を「後」とする。これは、後述する他の実施例でも同様である。
第1の入射面3aから入射した光束(以下、第1の光束という)は、該第1の入射面3aでの屈折を受けてその前方に配置された反射面3fに向かう。また、第2の入射面3bから入射した光束(以下、第2の光束という)は、該第2の入射面3bで屈折した後、光軸AXLに対して同じ側に配置された反射面3dで全反射して、その前方の反射面3fに向かう。さらに、第3の入射面3cから入射した光束(以下、第3の光束という)は、該第3の入射面3cで屈折した後、光軸AXLに対して同じ側に配置された反射面3eで全反射して、その前方の反射面3fに向かう。
入射面3a〜3cおよび反射面3d,3eは、基本的に閃光放電管2から射出した全ての光束を、第1の光軸AXL1に平行な光束に変換するようにその形状が設定されている。
ここにいう「平行」とは、実質的に平行という意味であり、完全に平行な場合だけでなく、光学的若しくは被検査部1aの表面観察上、平行とみなせる程度に完全な平行からずれている場合も含む。このことは、本実施例での以下の説明および後述する他の実施例においても同じである。
このように第1の光軸AXL1に平行な方向に進んだ全光束は、平面形状を有する反射面3fによって全反射されて光軸AXLのうち反射面3fからから射出面3gへの部分(第2の光軸)AXL2に平行な方向に偏向され、射出面3gに向かう。そして、全光束は、平面形状を有する射出面3gで屈折することで、該射出面3gの法線nに対して斜め方向に射出する平行光束に変換され、被検査部1aに向かう。
第1の入射面3a、反射面3fおよび射出面3gにより第1の光束のための光学系が構成される。また、第2の入射面3b、反射面3d,3fおよび射出面3gにより第2の光束のための光学系が、第3の入射面3c、反射面3e,3fおよび射出面3gにより第3の光束のための光学系がそれぞれ構成される。
ここで、射出面3gは、被検査部1aの長手方向に対して平行な平面として形成されている。これにより、前述したように、射出面3gの各位置から被検査部1a上にて対応する各位置までの距離が等しくなり、均一な照明を行う上で都合が良い。
また、図示のように、光学部材3が光源である閃光放電管2に対して十分に大きいため、光源の大きさによって生じる照射方向のばらつきを最小限に抑えることができ、指向性の高い照明系を実現することができる。
また、基本的に、各反射面は、そこに入射する光束に対して全反射条件を満たしている。この結果、各反射面を抜け出る光束がほとんどなく、極めて効率の良い光学系を構成することができる。
さらに、本実施例では、反射面3fで一旦反射した光束を射出面3gから射出する構成とすることで、光学部材3内で光路を折り畳むことができる。したがって、光学部材3の小型化を図りつつ、被検査部1aを均一に照明することができる。
このように、本実施例の光学部材3は、閃光放電管2の径方向に切断した断面において、閃光放電管2から射出した全光束を特定の一方向に揃え、かつ均一な光束に変換する。しかも、被検査部1aを斜めから照明する。
一方、図3および図4に示す光学部材3の上下面は、光源である閃光放電管2の軸方向に対して直交する平面で構成された反射面3h,3iで構成されている。これにより、閃光放電管2から射出した均一な配光分布を持った光束は、反射面3h,3iでの全反射を繰り返して射出面3gに導かれる。
ここで、図3および図4に示すように、光学部材3の上下方向の厚みと閃光放電管2の長さとはほぼ一致している。このため、光学部材3の上下方向に関しても、部分的に照明光束が不足するような不連続な照明状態とはならず、光学部材3の射出面3gから射出される光束は均一な配光分布を有する。
次に、閃光放電管2から射出した第1〜第3の光束の光学部材3内での光路について、光線トレース図である図5〜図8を用いて説明する。なお、閃光放電管2は、実際にはその内径領域全体から光を発するが、内径領域の周辺部分から発せられた光は内径領域の中心(以下、閃光放電管2の中心という)から発せられた光と同等の挙動を示す。このため、以下では、閃光放電管2から発せられる全ての光線が閃光放電管2の中心から発せられるものとして説明する。
まず、図5に示すように、閃光放電管2の中心から射出して第1の光軸AXL1に対して第1の角度θ(図2参照)より小さな角度をなす第1の光束は、第1の入射面3aに形成された正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ面から光学部材3内に入射する。そして、第1の光束は、第1の入射面3aで屈折して、図5の断面において第1の光軸AXL1と平行な光束に変換されて反射面3fの中間部に向かう。
ここで、図示のように、閃光放電管2の中心から射出した光束は、光軸AXL(第1の光軸AXL1)付近で最も密になり、光軸AXLに対する角度が大きくなるほど疎になるように分布する傾向を有する。しかし、光軸AXLに対する角度がそれほど大きくない第1の角度θまでの範囲においてはこの傾向は顕著ではない。第1の角度θの範囲としては、
15°≦θ≦35°
であることが望ましい。
ここで、θが15°未満になると、閃光放電管2から射出された光束を全て入射させるために必要な反射面3d,3eの長さが長くなり、光学部材3が必要以上に大型化してしまうため、好ましくない。また、θが35°を超えると、光軸AXLに対する角度が小さい領域と大きな領域との間での光束の粗密が顕著になり、被検査部1a上での光量むらが生じる可能性があるため、好ましくない。θを上記範囲内とすることで、光学部材3の大型化を抑えつつ、被検査部1a上での大きな光量むらのない均一な配光特性が得られる。なお、本実施例では、θ=25°に設定している。
第1の光束は、反射面3fの中間部での反射を経て射出面3gのうち前側領域における中間部から光学部材3外に射出される。第1の光束は、反射面3fでの反射と射出面3gでの屈折によって、射出面3gの法線nに対して約75°傾いた平行光束に変換される。この平行光束としての射出光束は、被検査部1aの法線に対して約75°の角度で、被検査部1aの長手方向中央領域を均一に照明する。
次に、図6に示すように、閃光放電管2の中心から第1の光軸AXL1に対して第1の角度θより大きく、第2の角度θ′より小さい角度(図2参照)で射出した第2の光束は、第2の入射面3bから光学部材3内に入射する。該第2の光束は、第2の入射面3bで屈折した後、反射面3dに導かれてここで全反射することで、第1の光軸AXL1に平行な光束に変換される。
その後、第2の光束は、反射面3fの前部で全反射した後、射出面3gの前側領域における前部に導かれ、ここで屈折して射出面3gの法線nに対して約75°傾いた平行光束に変換される。この平行光束としての射出光束は、被検査部1aの法線に対して約75°の角度で、被検査部1aの長手方向左側領域に照射される。
射出面3gから射出された第2の光束において、閃光放電管2の中心から射出した際の第1の光軸AXL1に対する角度が小さかった成分が被検査部1aの長手方向左端部に照射され、該角度が大きかった成分が被検査部1aの長手方向中心側に照射される。また、閃光放電管2の中心から射出した際の第1の光軸AXL1に対する角度が小さかった成分は、該角度が大きかった成分に比べて若干疎となる。このように、第2の光束は、閃光放電管2から射出する角度によって幾分粗密が生じるものの、大きな光量むらを生じることなく被検査部1aの左側領域を均一に照明する。
次に、図7に示すように、閃光放電管2の中心から、第2の光束とは反対側において、第1の光軸AXL1に対して第1の角度θより大きく、第2の角度θ′より小さい角度で射出した第3の光束は、第3の入射面3cから光学部材3内に入射する。該第3の光束は、第3の入射面3cで屈折した後、反射面3eに導かれてここで全反射することで、第1の光軸AXL1に平行な光束に変換される。
その後、第3の光束は、反射面3fの後部で全反射した後、射出面3gの前側領域における後部に導かれ、ここで屈折して射出面3gの法線nに対して約75°傾いた平行光束に変換される。この平行光束としての射出光束は、被検査部1aの法線に対して約75°の角度で、被検査部1aの長手方向右側領域に照射される。
射出面3gから射出された第3の光束において、閃光放電管2の中心から射出した際の第1の光軸AXL1に対する角度が小さかった成分が被検査部1aの長手方向右端部に照射され、該角度が大きかった成分が被検査部1aの長手方向中心側に照射される。また、閃光放電管2の中心から射出した際の第1の光軸AXL1に対する角度が小さかった成分は、該角度が大きかった成分に比べて若干疎となる。このように、第3の光束は、第2の光束と同様に、閃光放電管2から射出する角度によって幾分粗密が生じるものの、大きな光量むらを生じることなく被検査部1aの右側領域を均一に照明する。
図8には、図5〜図7に示した第1〜第3の光束をすべて示している。図示のように、閃光放電管2の中心から射出された全ての光束は、被検査部1aに対して約75°の角度で入射する。また、3つの入射面3a〜3cから入射した第1から第3の光束は、射出面3gではほぼ連続して、言い換えれば射出面3gにおける互いに隣接した領域から射出する光束に変換される。これにより、被検査部1a上においては、その長手方向全体で均一な照度を得られる。
また、図8から分かるように、射出面3gにおいて光束が射出する領域の幅は、被検査部1aの長手方向長さと一致している。ここにいう「一致」とは、実質的に一致という意味であり、完全に一致する場合だけでなく、一致しているとみなせる場合も含む。このことは、後述する他の実施例においても同じである。
このため、光学部材3の射出面3gとして光学的な面精度が要求されるのは、射出面3gのうち被検査部1aの長手方向長さと同じ長さの前側領域であり、これ以外の部分は光学部材3を保持するための部分と使用してよい。
以上説明したように、本実施例によれば、円筒状の光源(閃光放電管2)から射出した光束を光学部材3によって、被検査部1aを斜め方向から均一に照明する光束に変換することができる。
なお、本実施例では、物体をその斜め右側から照明する照明装置について説明したが、照明方向はこの方向に限定されない。すなわち、物体をその斜め左側から照明するように構成してもよい。また、物体の斜め両側に本実施例の照明装置を2つ以上配置してもよい。これにより、物体をさらに明るく、かつ均一に照明することが可能になる。このことは、以下の実施例でも同様である。
図9から図13には、本発明の実施例2である照明装置の構成を示している。本実施例も、特に、円筒形状の被検査物の表面形状を観察(検査)するための撮像に適した照明装置を示している。図9は本実施例の照明装置の平面図、図10Aおよび図11〜図13は、図9に示す平面図に光線トレース図を付加した説明図である。
なお、本実施例における光学部材と被検査物以外の構成要素は全て実施例1と同じであるため、共通する構成要素については実施例1と同じ符号を用いる。
本実施例の照明装置は、被照明物体の表面の凹凸を観察可能な画像を不図示の撮像装置によって撮像させるため、該被照明物体に対して斜め方向から指向性の高い照明光束を照射するプリズム照明系を用いている。
実施例1では、照明装置においてプリズム照明系が占める体積が極めて大きかったが、本実施例では、光学部材の機能は実施例1と同じで、プリズム照明系の体積を大幅に小型化している。特に、本実施例は、光路を折り畳む反射面の形状が実施例1と異なる。
図9において、13は閃光放電管2から射出した発散光束を、特定方向への指向性を有した平行光束に変換して射出面から射出するプリズム型の光学部材である。具体的には、閃光放電管2から射出した光束を、3つの入射面から入射させ、該3つの入射面からの光束をそれぞれ別光路(別の光学系)を介して同一の射出面から射出する。光学部材13は、光束を効率良く利用するため、透明性の高い光学樹脂材料、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂で一体形成されている。また、11は円筒形状の被検物である。
本実施例の照明装置におけるプリズム照明光学系は、円筒形状の閃光放電管2からその径方向外方に向かって射出した光束を、被検査物11上の必要照射領域(被検査部11a)の各部分に対して一対一に対応させる。しかも、後述する射出面13gの各位置から被検査部11a上において対応する各位置までの距離を等しくする。これらは、被検査部1aを均一に照明するために都合が良い。また、プリズム照明光学系は、閃光放電管2から射出された光を被検査部1a以外には照射せず、光損失が極力少なくなるように構成されている。
以下、光学部材13の詳細構成を図9を用いて説明する。図9は、閃光放電管2の軸方向に対して直交する断面(径方向断面)を示している。光学部材13は、前述したように、3つの入射面13a,13b,13cを有する。
第1の入射面13aには、閃光放電管2からの光束のうち、図に一点鎖線で示す光学部材13の光軸AXLにおける後述の反射面13fまでの部分(第1の光軸)AXL1に対してなす角度が第1の角度より小さい光束成分(第1の角度範囲の成分)が入射する。該第1の入射面13aは、図9の断面において、正の屈折力を持つシリンドリカルレンズ面で構成されている。
第2および第3の入射面13b,13cは、互いに対向する透過面である。これら第2および第3の入射面13b,13cには、第1の光軸AXL1に対してなす角度が第1の角度より大きく、第2の角度より小さい光束成分(第2の角度範囲の成分)が入射する。
本実施例では、これら入射面13a〜13bの大きさを、実施例1に比べて小さくしている。具体的には、相似比で約1/2に縮小している。これにより、光学部材13の全体を小型化し、かつ軽量化を図っている。
第1の入射面13aから入射した第1の光束は、該第1の入射面13aでの屈折を受けてその前方に配置された反射面13fに向かう。また、第2の入射面13bから入射した第2の光束は、該第2の入射面13bで屈折した後、光軸AXLに対して同じ側に配置された反射面13dで全反射して、その前方の反射面13fに向かう。さらに、第3の入射面13cから入射した第3の光束は、該第3の入射面13cで屈折した後、光軸AXLに対して同じ側に配置された反射面13eで全反射して、その前方の反射面13fに向かう。
入射面13a〜13cおよび反射面13d,13eは、基本的に閃光放電管2から射出した全ての光束を、第1の光軸AXL1に平行な光束に変換するようにその形状が設定されている。
このように第1の光軸AXL1に平行な方向に進んだ全光束は、反射面13fによって全反射されて光軸AXLのうち反射面13fから射出面13gへの部分(第2の光軸)AXL2に平行な方向に偏向され、射出面13gに向かう。そして、全光束は、平面形状を有する射出面13gで屈折することで、該射出面13gの法線nに対して斜め方向に射出する平行光束に変換され、被検査部11aに向かう。
第1の入射面13a、反射面13fおよび射出面13gにより第1の光束のための光学系が構成される。また、第2の入射面13b、反射面13d,13fおよび射出面13gにより第2の光束のための光学系が、第3の入射面13c、反射面13e,13fおよび射出面13gにより第3の光束のための光学系がそれぞれ構成される。
ここで、射出面13gは、被検査部11aの長手方向に対して平行な平面として形成されている。これにより、前述したように、射出面13gの各位置から被検査部11a上にて対応する各位置までの距離が等しくなり、均一な照明を行う上で都合が良い。
また、本実施例では、反射面13fを、図9の断面において鋸歯状の不連続面で構成している点で実施例1と大きく異なる。図10Bには、該反射面13fを拡大して示している。このような形状を採用することにより、反射面13fに入射する光束の偏向方向を実施例1とほぼ等価としつつ、光学部材13の厚みを大幅に薄くすることができる。
また、本実施例においても、光学部材13が光源(閃光放電管2)に対して十分に大きいため、光源の大きさによって生じる照射方向のばらつきを抑えることができ、指向性の高い照明系を実現できる。
さらに、本実施例でも、実施例1と同様に、反射面13fで一旦反射した光束を射出面13gから射出する構成とすることで、光学部材13内で光路を折り畳むことができる。したがって、光学部材13の小型化を図りつつ、被検査部1aを均一に照明することができる。
このように、本実施例の光学部材13は、閃光放電管2の径方向に切断した断面において、閃光放電管2から射出した全光束を特定の一方向に揃え、かつ均一な光束に変換する。しかも、被検査部11aを斜めから照明する。
また、光学部材13の上下面は、図示しないが、光源である閃光放電管2の軸方向に対して直交する平面で構成された2つの反射面で構成されている。これにより、閃光放電管2から射出した均一な配光分布を持った光束は、該2つの反射面での全反射を繰り返し、均一な配光分布のまま射出面13gに導かれる。
次に、閃光放電管2から射出した第1〜第3の光束の光学部材13内での光路について、光線トレース図である図10A及び図11〜図13を用いて説明する。
まず、図10Aに示すように、閃光放電管2の中心から射出して第1の光軸AXL1に対して第1の角度より小さな角度をなす第1の光束は、第1の入射面13aに形成された正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ面から光学部材13内に入射する。そして、第1の光束は、第1の入射面13aで屈折して、図10の断面において第1の光軸AXL1と平行な光束に変換されて反射面13fの中間部に向かう。
この後、鋸歯状の反射面13fによって偏向され、射出面13gのうち前側領域における中間部から光学部材13外に射出される。第1の光束は、反射面13fでの反射と射出面13gでの屈折によって、射出面13gの法線nに対して約75°傾いた平行光束に変換される。この平行光束としての射出光束は、被検査部11aの法線に対して約75°の角度で、被検査部1aの長手方向中央領域を均一に照明する。
次に、図11に示すように、閃光放電管2の中心から第1の光軸AXL1に対して第1の角度より大きく、第2の角度より小さい角度で射出した第2の光束は、第2の入射面13bから光学部材13内に入射する。該第2の光束は、第2の入射面13bで屈折した後、反射面13dに導かれてここで全反射することで、第1の光軸AXL1に平行な光束に変換される。
その後、第2の光束は、鋸歯状の反射面13fの前部で全反射した後、射出面13gの前側領域における前部に導かれ、ここで屈折して射出面13gの法線nに対して約75°傾いた平行光束に変換される。この平行光束としての射出光束は、被検査部11aの法線に対して約75°の角度で、被検査部11aの長手方向左側領域に照射される。
次に、図12に示すように、閃光放電管2の中心から、第2の光束とは反対側において、第1の光軸AXL1に対して第1の角度より大きく、第2の角度より小さい角度で射出した第3の光束は、第3の入射面13cから光学部材13内に入射する。該第3の光束は、第3の入射面13cで屈折した後、反射面13eに導かれてここで全反射することで、第1の光軸AXL1に平行な光束に変換される。
その後、第3の光束は、鋸歯状の反射面13fの後部で全反射した後、射出面13gの前側領域における後部に導かれ、ここで屈折して射出面13gの法線nに対して約75°傾いた平行光束に変換される。この平行光束としての射出光束は、被検査部11aの長手方向に対して約75°の角度で、被検査部11aの長手方向右側領域に照射される。
図13には、図10〜図12に示した第1〜第3の光束をすべて示している。図示のように、閃光放電管2の中心から射出された全ての光束は、被検査部11aに対して約75°の角度で入射する。また、3つの入射面13a〜13cから入射した第1から第3の光束は、射出面13gではほぼ連続して、言い換えれば射出面13gにおける互いに隣接した領域から射出する光束に変換される。これにより、被検査部11a上においては、その長手方向全体で均一な照度を得られる。
また、図13から分かるように、射出面13gにおいて光束が射出する領域は、被検査部11aの長手方向長さと一致している。
以上説明したように、本実施例によれば、円筒状の光源(閃光放電管2)から射出した光束を光学部材13によって、被検査部11aを斜め方向から均一に照明する光束に変換することができる。
このように、本実施例によれば、実施例1に比べて小型軽量化された照明装置を実現することができる。
図14および図15には、本発明の実施例3である撮像システムの構成を示している。本実施例の撮像システムは、円筒形状の被検査物の表面形状を観察(検査)するための撮像装置と、該被検査物を照明する照明装置とを有する。図14は本実施例の撮像システムの平面図、図15は、図14に示した照明装置の平面図に光線トレース図を付加した説明図である。
なお、本実施例における照明装置において、光学部材以外の構成要素は全て実施例2と同じである。このため、実施例2と共通する構成要素にはこれら実施例と同じ符号を用いる。
本実施例の撮像システムは、被検査物の表面の凹凸を観察するための画像を、デジタルカメラやビデオカメラ等の撮像装置によって撮像させるため、該被検査物に対して斜め方向から指向性の高い照明光束を照射するプリズム照明系を用いている。
ここで、本実施例の撮像システムに用いられている照明装置では、実施例1,2において光路を折り畳むために光学部材内に設けられた反射面をなくして更なる小型化を図っている。また、本実施例では、被検査物11を、その長手方向一方からだけでなく、両側から照明する。
図14において、23は被検査物11の右側から該被検査物11を照明する第1の照明装置を構成する第1の光学部材である。24は被検査物11の左側から該被検査物11を照明する第2の照明装置を構成する第2の光学部材である。被検査物11の正面には、該被検査物11における被検査部11aの表面状態を撮像する撮像装置25が配置されている。光学部材23,24は、撮像装置25の画角を蹴らない位置に配置されている。
光学部材23,24はそれぞれ、閃光放電管2から射出した発散光束を、特定方向への指向性を有した平行光束に変換して射出面から射出する。具体的には、閃光放電管2から射出した光束を、3つの入射面から入射させ、該3つの入射面からの光束をそれぞれ別光路(別の光学系)を介して同一の射出面から射出する。光学部材23,24はそれぞれ、光束を効率良く利用するため、透明性の高い光学樹脂材料、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂で一体形成されている。
本実施例の照明装置におけるプリズム照明光学系も、円筒形状の閃光放電管2からその径方向外方に向かって射出した光束を、被検査物11上の必要照射領域(被検査部11a)の各部分に対して一対一に対応させる。しかも、後述する射出面23g,24gの各位置から被検査部11a上において対応する各位置までの距離を等しくする。これらは、被検査部11aを均一に照明するために都合が良い。また、プリズム照明光学系は、閃光放電管2から射出された光を被検査部11a以外には照射せず、光損失が極力少なくなるように構成されている。
以下、光学部材23,24の詳細構成を図14を用いて説明する。図14は、閃光放電管2の軸方向に対して直交する断面(径方向断面)を示している。光学部材23は、前述したように、3つの入射面23a,23b,23cを有する。
第1の入射面23aには、閃光放電管2からの光束のうち、図に一点鎖線で示す光学部材23の光軸AXLに対してなす角度が第1の角度より小さい光束成分(第1の角度範囲の成分)が入射する。該第1の入射面23aは、図14の断面において、正の屈折力を持つシリンドリカルレンズ面で構成されている。
第2および第3の入射面23b,23cは、互いに対向する透過面である。これら第2および第3の入射面23b,23cには、光軸AXLに対してなす角度が第1の角度より大きく、第2の角度より小さい光束成分(第2の角度範囲の成分)が入射する。
第1の入射面23aから入射した第1の光束は、該第1の入射面23aでの屈折を受けてその前方に配置された射出面23gに向かう。また、第2の入射面23bから入射した第2の光束は、該第2の入射面23bで屈折した後、光軸AXLに対して同じ側に配置された反射面23dで全反射して、その前方の射出面23gに向かう。さらに、第3の入射面23cから入射した第3の光束は、該第3の入射面23cで屈折した後、光軸AXLに対して同じ側に配置された反射面23eで全反射して、その前方の射出面23gに向かう。
入射面23a〜23cおよび反射面23d,23eは、基本的に閃光放電管2から射出した全ての光束を、光軸AXLに平行な光束に変換するようにその形状が設定されている。
このように光軸AXLに平行な方向において射出面23gに向かった全光束は、平面形状を有する射出面23gで屈折することで、該射出面23gの法線nに対して斜め方向に射出する平行光束に変換され、被検査部11aに向かう。
第1の入射面23aおよび射出面23gにより第1の光束のための光学系が構成される。また、第2の入射面23b、反射面23dおよび射出面23gにより第2の光束のための光学系が、第3の入射面23c、反射面23eおよび射出面23gにより第3の光束のための光学系がそれぞれ構成される。
一方、光学部材24は、前述したように、3つの入射面24a,24b,24cを有する。
第1の入射面24aには、閃光放電管2からの光束のうち、図に一点鎖線で示す光学部材24の光軸AXLに対してなす角度が第1の角度より小さい光束成分(第1の角度範囲の成分)が入射する。該第1の入射面24aは、図14の断面において、正の屈折力を持つシリンドリカルレンズ面で構成されている。
第2および第3の入射面24b,24cは、互いに対向する透過面である。これら第2および第3の入射面24b,24cには、光軸AXLに対してなす角度が第1の角度より大きく、第2の角度より小さい光束成分(第2の角度範囲の成分)が入射する。
第1の入射面24aから入射した第1の光束は、該第1の入射面24aでの屈折を受けてその前方に配置された射出面24gに向かう。また、第2の入射面24bから入射した第2の光束は、該第2の入射面24bで屈折した後、光軸AXLに対して同じ側に配置された反射面24dで全反射して、その前方の射出面24gに向かう。さらに、第3の入射面24cから入射した第3の光束は、該第3の入射面24cで屈折した後、光軸AXLに対して同じ側に配置された反射面24eで全反射して、その前方の射出面24gに向かう。
入射面24a〜24cおよび反射面24d,24eは、基本的に閃光放電管2から射出した全ての光束を、光軸AXLに平行な光束に変換するようにその形状が設定されている。
このように光軸AXLに平行な方向において射出面24gに向かった全光束は、平面形状を有する射出面24gで屈折することで、該射出面24gの法線nに対して斜め方向に射出する平行光束に変換され、被検査部11aに向かう。
第1の入射面24aおよび射出面24gにより第1の光束のための光学系が構成される。また、第2の入射面24b、反射面24dおよび射出面24gにより第2の光束のための光学系が、第3の入射面24c、反射面24eおよび射出面24gにより第3の光束のための光学系がそれぞれ構成される。
ここで、射出面23g,24gは、被検査部11aの長手方向に対して平行な平面として形成されている。これにより、前述したように、射出面23g,24gの各位置から被検査部11a上にて対応する各位置までの距離が等しくなり、均一な照明を行う上で都合が良い。
また、本実施例においても、光学部材23,24が光源(閃光放電管2)に対して十分に大きいため、光源の大きさによって生じる照射方向のばらつきを抑えることができ、指向性の高い照明系を実現できる。
このように、本実施例の光学部材23,24はそれぞれ、閃光放電管2の径方向に切断した断面において、閃光放電管2から射出した全光束を特定の一方向に揃え、かつ均一な光束に変換する。しかも、被検査部11aを斜めから照明する。
本実施例の光学部材23,24は、実施例1,2における反射面3f,13fに相当する反射面がなく、特定の一方向に向かう平行光束を直接、射出面23g,24gに導いている。この構成では、実施例1,2のように、閃光放電管2から射出した光束を光学部材の上下面によって全反射を繰り返しながら導く部分がなくなる。このため、被検査部11bに対して様々な方向から光束を照射することができない反面、光源を被検査物11の近くに配置でき、強い強度の光束を照射できる。
さらに、本実施例では、被検査物11の長手方向両側に照明装置を配置しているため、両者の配光むらが相互に補われ、より均一な照明での撮像を行うことができる。
次に、閃光放電管2から射出した第1〜第3の光束の光学部材23,24内での光路について、光線トレース図である図15を用いて説明する。
まず、閃光放電管2の中心から射出して光軸AXLに対して第1の角度より小さな角度をなす第1の光束は、第1の入射面23a,24aに形成された正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ面から光学部材23,24内に入射する。そして、第1の光束は、第1の入射面23a,24aで屈折して、図15の断面において光軸AXLと平行な光束に変換されて射出面23g,24gに向かう。
そして、第1の光束は、射出面23g,24gのうち中間部から光学部材23,24外に射出される。第1の光束は、射出面23g,24gでの屈折によって、射出面23g,24gの法線nに対して約75°傾いた平行光束に変換される。この平行光束としての射出光束は、被検査部11aの法線に対して約75°の角度で、被検査部11aの長手方向中央領域を均一に照明する。
次に、閃光放電管2の中心から光軸AXLに対して第1の角度より大きく、第2の角度より小さい角度で射出した第2の光束は、第2の入射面23b,24bから光学部材23,24内に入射する。該第2の光束は、第2の入射面23b,24bで屈折した後、反射面23d,24dに導かれてここで全反射することで、光軸AXLに平行な光束に変換される。
そして、第2の光束は、射出面23g,24gのうち外側(被検査物11から遠い側)の部分から光学部材23,24外に射出される。第2の光束は、射出面23g,24gでの屈折によって、射出面23g,24gの法線nに対して約75°傾いた平行光束に変換される。この平行光束としての射出光束は、被検査部11aの法線に対して約75°の角度で、被検査部11aの長手方向における光学部材23,24に近い側の領域を均一に照明する。
次に、閃光放電管2の中心から、第2の光束とは反対側において、光軸AXLに対して第1の角度より大きく、第2の角度より小さい角度で射出した第3の光束は、第3の入射面23c,24cから光学部材23,24内に入射する。該第3の光束は、第3の入射面23c,24cで屈折した後、反射面23e,24eに導かれてここで全反射することで、光軸AXLに平行な光束に変換される。
そして、第3の光束は、射出面23g,24gのうち内側(被検査物1に近い側)の部分から光学部材23,24外に射出される。第3の光束は、射出面23g,24gでの屈折によって、射出面23g,24gの法線nに対して約75°傾いた平行光束に変換される。この平行光束としての射出光束は、被検査部11aの法線に対して約75°の角度で、被検査部11aの長手方向における光学部材23,24から遠い側の領域を均一に照明する。
このようにして、閃光放電管2の中心から射出した全ての光束は、被検査部11aに対して約75°の角度で入射する。また、各光学部材において3つの入射面から入射した第1から第3の光束は、該光学部材の射出面ではほぼ連続して、言い換えれば射出面における互いに隣接した領域から射出する光束に変換される。これにより、被検査部11a上においては、その長手方向全体で均一な照度を得られる。
また、図15から分かるように、各光学部材の射出面において光束が射出する領域は、被検査部11aの長手方向長さと一致している。
本実施例では、実施例1,2に比べて、光学部材23,24内での光路が短いため、光源から被検査物11までの距離も短い。このため、より明るい照明を行うことが可能である。
本実施例によれば、2つの小型の照明装置を用いて被検査物11をその長手方向両側から照明することで、撮像システム全体として小型でありながらも被検査物11の表面状態を観察するのに適切な画像を取得することができる。
本発明の実施例1である照明装置の斜視図。
実施例1の照明装置の平面図。
実施例1の照明装置の正面図。
実施例1の照明装置の側面図。
実施例1の照明装置の光線トレース図。
実施例1の照明装置の光線トレース図。
実施例1の照明装置の光線トレース図。
実施例1の照明装置の光線トレース図。
本発明の実施例2である照明装置の平面図。
実施例2の照明装置の光線トレース図。
実施例2の照明装置における反射面の拡大図。
実施例2の照明装置の光線トレース図。
実施例2の照明装置の光線トレース図。
実施例2の照明装置の光線トレース図。
本発明の実施例3である撮像システムの構成を示す平面図。
実施例3の撮像システムに用いられる照明装置の光線トレース図。
1,11 被検査物
1a,11a 被検査部
2 閃光放電管
3,13,23,24 光学部材
4 反射傘
25 撮像装置