JP4942792B2 - 除加湿装置及びそれを備えた空気調和機 - Google Patents
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図1は、本発明の実施の形態1における除加湿装置の概略構成図である。
静電霧化ユニット100の内部には、霧化部10、冷却部20及び加湿部30が備えられている。霧化部10は、放電電極11、接地電極12、高圧電源13、貯水槽14及び加圧手段15を有している。冷却部20は、ペルチェ素子21、放熱側フィン22及び冷却側フィン23を有している。加湿部30は、水分吸着手段31、駆動手段32、第1の送風手段33、第2の送風手段34及び加熱手段35を有している。
図2に示すように、霧化部10における放電電極11は、例えば発泡金属やセラミックなどの導電性の高い材料を用いて中空の円柱形状に成形され、その先端部は尖鋭形状を有している。そして放電電極11は高圧電源13を介して、第2の通風路Bに面した霧化水噴出口12aを有する接地電極12と接続されている。貯水槽14の内部あるいは近傍には、例えばポンプや機械的に液体を押し込むことが可能な機構を有する加圧手段15が、放電電極11の底部に接続されるように設置され、放電電極11は、図2のように貯水槽14内部から外側へ突出する形で設置されることになる。
加湿部30において、水分吸着手段31は、円柱形状で駆動手段32により回転自在であり、担持させる物質としては、例えばゼオライト、シリカゲル、活性炭等からなる多孔質基材に吸着剤を塗布あるいは表面処理あるいは含浸したものを使用する。また水分吸着手段31は、第1の通風路Aと連通する吸着領域31aと、第2の通風路Bと連通する再生領域31bに2分割されており、第1の通風路Aには第1の送風手段33が、第2の通風路Bには第2の送風手段34及び加熱手段35が配置されている。
第1の通風路Aにおいて、第1の送風手段33により室外吸気口101から吸い込まれた室外空気A1は、冷却部20の放熱側フィン22を通過する際に若干昇温され、放熱後空気A2となる。その後、加湿部30において、水分吸着手段31の吸着領域31aを通過する際に水分を吸着され乾燥した吸着後空気A3となり、室外排気口102より排気される。
図4は、本発明の実施の形態2における除加湿装置の概略構成図である。
静電霧化ユニット200は、霧化部10、冷却部20、加湿部30から構成されている。なお実施の形態1と同一の箇所については説明を割愛する。静電霧化ユニット200は室外1000に設置され、第1の室外吸気口201、室外排気口202によって第1の通風路Aが内部に形成されている。また室内2000と連通する、第2の室外吸気口203、室内給気口204によって第2の通風路Bが内部に形成されている。
冷却部20において、ペルチェ素子21の放熱面及び冷却面は第2の通風路Bに面しており、それぞれの面には放熱側フィン22、冷却側フィン23が接触して設置されている。第2の通風路Bにおいて、放熱側フィン22は冷却側フィン23より上流側に位置するように配置されている。
第1の通風路Aにおいて、第1の送風手段33により第1の室外吸気口201から吸い込まれた室外空気A1は、加湿部30において、水分吸着手段31の吸着領域31aを通過する際に水分を吸着され乾燥した吸着後空気A3となり、室外排気口202より排気される。
また霧化水を含む加湿空気B5として、連続的に室外から取り込んだ空気を供給することになるので、同時に給気換気することが可能となる。さらに、室外空気A1を、実施の形態1のように放熱側フィン22を介さずに、直接水分吸着手段31の吸着領域31aに取り込んでいるため、相対湿度を低下させることなく吸着させることができ、吸着量を確保することができる。
図7及び図8は、本発明の実施の形態3における、除加湿装置の概略構成図であり、図7は第1の動作、図8は第2の動作におけるものである。
静電霧化ユニット300の内部には、霧化部10として、放電電極11、接地電極12、高圧電源13、貯水槽14及び加圧手段15が備えられている。
冷却部20には、ペルチェ素子21、放熱側フィン22及び冷却側フィン23が配置され、加湿部30には、水分吸着手段31、加熱手段35、第3の送風手段36及び第4の送風手段37が配置されている。
まず第1の動作(図7、図9)は、水分吸着手段31に空気中の水分を吸着させることを目的とした工程であり、高圧電源13及びペルチェ素子21には通電しない。第1の通風路Aにおいて、第3の送風手段36により室外吸気口301から吸い込まれた室外空気A1は、第1の風路切換手段305を経由して冷却部20の冷却側フィン23を通過するが、ペルチェ素子21に通電されていないためそのまま通過し、その後、加湿部30において、水分吸着手段31を通過する際に水分を吸着され乾燥した吸着後空気A3となり、第2の風路切換手段306を経由して室外排気口302より排気される。
一方、第2の通風路Bにおいて、第4の送風手段37により室内吸気口303から吸い込まれた室内空気B1は、加湿部30にて、加熱手段35により昇温されて高温低湿の加熱後空気B2となり、第3の風路切換手段307を経由して水分吸着手段31を通過する。このとき、水分吸着手段31は第1の動作において水分が吸着されているため、その水分を再生し、高湿な再生後空気B3が得られる。
このとき放電電極11と接地電極12に、高圧電源13により高電圧を印加することにより、接地電極12に設けられた霧化水噴出口12aから霧化水C2が発生し、冷却後空気B4に供給することによって、霧化水を含む加湿空気である霧化後空気B5が、室内給気口304から室内2000に供給される。
第1の動作において水分吸着手段31に空気中の水分を吸着させ、第2の動作において水分吸着手段31を再生して高湿空気(B3)を生成し、ペルチェ素子21の冷却面に設置された冷却側フィン23に供給して冷却する。これにより、実施の形態1で示した効果に加え、水分吸着手段31における、吸着と再生の動作が別工程で行われるため、水分吸着手段31に担持された吸着剤の特性に合わせて、吸着時間及び再生時間を自由に設定できるので、効率的な運転を行うことが可能となる。
また、室外空気A1を、実施の形態1のように放熱側フィン22を介さずに、直接水分吸着手段31に取り込んでいるため、相対湿度を低下させることなく吸着させることができ、吸着量を確保することができる。
また、図8に示した第2の動作においては、放熱側フィン22に供給される室外空気A1の風量が多いほど、ペルチェ素子21における放熱量が増加し、熱交換効率が向上する。このとき、第1の通風路Aの空気は室外に排気されるので、風量が多くなっても室内への騒音の影響は少ない。
第1の動作は全動作の半分程度の時間を占めるため、特に加熱手段35の運転を停止することにより、第2の動作における霧化後空気B5の供給量を維持した状態で、大幅な省エネとなる。
また吸着工程においては、加熱手段と室内へ空気を供給する送風手段の運転を停止することにより、室内への霧化量を損なうことなく、大幅な省エネ運転が可能な除加湿装置となる。
図11は、本発明の実施の形態4における、静電霧化機能を有する空気調和機の概略構成図である。
実施の形態1で説明した静電霧化ユニット100を、冷媒配管を貫通させるために既設されている壁貫通穴3100付近の、室外1000側に設置したものであり、空気調和機の室内機2100と接続されている。
第2の通風路Bにおいて、第2の送風手段34により、室内空気B1が室内2000の空間から壁貫通穴3100を経由し、室内吸気口103より静電霧化ユニット100内に吸い込まれる。そして、加湿部30及び冷却部20を通過し、霧化部10にて生成された霧化水C2が供給される。霧化水を含む加湿空気である霧化後空気B5が、室内給気口104から壁貫通穴3100を経由し、室内機2100内部の室内機送風機2102の下流側に連続的に供給される。
また霧化水C2を含んでいるので、暖房運転、冷房運転どちらの場合においても、霧化水C2によって人体の肌が親水化し、肌が水分を取り込みにくい低湿度環境でも保湿効果が得られる。また室内機吹出空気D3は拡散するので、攪拌効果によって人体の肌水分上昇を促進できるという効果が得られる。
また、高湿である霧化後空気B5をダクトで搬送する場合、特に冬場ではダクトが外気により冷却されるため、内部で結露する危険性が高いが、ダクトが不要であるために、静電霧化ユニット100で生成した霧化水C2を含む加湿空気である霧化後空気B5を、ロスなく有効に室内に供給することが可能となる。
この場合、熱交換器通過後空気D2は、凝縮器である室内機熱交換器2101により昇温されており、静電霧化ユニット100に吸い込まれる空気は加熱後空気B2となるため、静電霧化ユニット100内の加熱手段35を停止する、あるいは投入電力を削減することができ、大幅な省エネとなる。
この場合、第2の通風路Bを通風する空気風量は少ないため、第2の送風手段34は不要となり、低コスト化が図れるだけでなく、静電霧化ユニット100をコンパクト化することが可能となる。
図14は、本発明の実施の形態5における、人体検知手段の設置図の一例である。
これは、実施の形態4で説明した静電霧化機能を有する空気調和機において、室内機2100の前面に人体検知手段2110を設置したものである。
図15は、人体検知手段2110の詳細図の一例である。
人体検知センサ2111は、回転モータ2112と駆動部2113により接続され、回転モータ2112の正転、逆転の回転運動により、駆動部2113及び人体検知センサ2111が往復運動を行う構造となっている。
図14及び図15において、人体検知手段2110の回転モータ2112を回転させることにより、人体検知センサ2111の室内機高さ方向に複数個並べられた素子が、室内機の幅方向を走査するため、室内全体の情報を検知する。
検出データは碁盤の目状に出力され、縦方向のデータ数は、室内機高さ方向に複数個並べられた素子数、横方向のデータ数は、室内機幅方向に走査されたステップ数となる。室内には、床面や壁面、家具などの躯体が存在し、その表面温度は人体より一般的に低温であるため、図16中に白色で示したように、高温部分として人体位置が検出できる。
焦電型センサや画像センサの絶対値出力では、人体を検出するのは困難であるが、時系列データを差分することにより、移動物体の赤外線や輝度の変化量のみを検出できるため、図17中に白色で示したように、動きのある人体位置を検出することが可能となる。
このとき、検出された人体位置に室内機吹出空気D3を集中的に供給してもよいが、ベーンやフラップの制御分解能には限界があるため、室内を例えば高さ方向に3エリア、幅方向に5エリアというように複数のエリアに分割し、人体位置が含まれるエリアに、室内機吹出空気D3を供給するようにしたほうが現実的である。
表面温度データのみでは、夏場など室内の背景温度が高く、人体の表面温度との差が小さい場合には人体位置の検出が困難であり、また差分データのみでは、人体に動きがない場合には検出できないため、双方を用いることにより誤検知を回避することが可能となる。
Claims (7)
- 水分を吸着する第1領域と水分が脱離される第2領域とを有し、その表面に直交する方向を回転軸として回転可能な水分吸着手段と、
室外の空気を前記第1領域に供給する第1送風手段と、
前記水分吸着手段で吸着された水分を脱離するための空気を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段により加熱された水分脱離空気を前記第2領域に供給する第2送風手段と、
前記水分脱離空気により前記第2領域から脱離された水分を結露水にする冷却手段と、
前記結露水を霧化する霧化手段と、
前記結露水を蓄える貯水槽と、
を備え、
前記冷却手段は、ペルチェ素子の吸熱面と、該吸熱面に設けられた冷却側フィンと、を有し、
前記霧化手段は、前記結露水の噴出圧力を高めるための加圧手段を有し、
室内から取り込まれた空気が前記加熱手段、前記第2領域、前記冷却側フィン及び前記霧化装置の順に経由して前記室内へ送出される風路が形成され、
室外から取り込まれた空気が前記ペルチェ素子の放熱側フィン及び前記第1領域の順に経由して前記室外へ送出される風路が形成されること
を特徴とする除加湿装置。 - 前記第1送風手段の送風量を、前記第2送風手段の送風量よりも大きくすること
を特徴とする請求項1に記載の除加湿装置。 - 圧縮機、室内側熱交換器、絞り装置及び室外側熱交換器が配管で接続された冷凍サイクルにおいて、
請求項1又は2に記載の除加湿装置を備えたこと
を特徴とする空気調和機。 - 前記除加湿装置から供給される霧化された結露水を含む加湿空気を、前記室内側熱交換器を通過した空気とともに室内へ給気すること
を特徴とする請求項3に記載の空気調和機。 - 前記室内側熱交換器を前記加熱手段として用いること
を特徴とする請求項3又は4に記載の空気調和機。 - 前記除加湿装置を、前記配管を貫通させる既設の壁穴付近の室外側に設置すること
を特徴とする請求項3乃至5の何れかに記載の空気調和機。 - 人体位置を検出する人体検出手段を備え、前記人体検出手段で検出された前記人体位置近傍に、前記加湿空気を送風すること
を特徴とする請求項3乃至6の何れかに記載の空気調和機。
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