JP4942345B2 - キャッピング装置及びキャッピング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、容器口部に被せられる一端開口の金属製キャップ粗形材(以下、キャップと記載することもある)の円筒部の周面に、容器口部のネジ山に沿ったネジ部を成形し、あるいは裾締め成形、又はその両方の成形をするキャッピング装置及びキャッピング方法に関するものである。
容器の金属製キャップ粗形材として、天板部とその外周より垂下するスカート部とを備えた一端開口の有底円筒状のものが広く一般に知られている。この種のキャップ粗形材を容器口部に取り付ける方法として、ロールオンキャッピング方法が知られている。この方法においては、容器口部にキャップ粗形材が被せられ、そのキャップ粗形材の天面に圧力をかけて容器口部の開口端に密着させ、その状態でキャップ粗形材の円筒状のスカート部の周面にネジ形成ローラを押し付けて、容器口部のネジ山と適合したネジ部を形成するとともに、キャップ粗形材のスカート裾部に裾締めローラを押し込みキャップ粗形材を容器口部に係止させる。このようなキャッピングを行うためのキャッピング装置における成形ヘッドの一例が、特許文献1に記載されている。
このようにキャップ粗形材を容器口部に被せた後に、そのキャップ粗形材にネジ部を成形するロールオンキャッピング方法は、キャップ粗形材に予めネジ部を設けておき、これを容器口部にねじ込むスクリューキャッピング方法に比較し、常に容器口部に適合したネジ形状を形成することができ、しかも作業効率が高いという点で優れた方法である。
また、図9に示すように、カップ、びんおよび缶等の広口容器80にキャップ粗形材81を供給し、これを被せるキャップ粗形材供給装置82としては、内容物が充填された広口の充填容器あるいは容器口部と反対側が開口された容器80を搬送する途中で、シュート84の先端に保持されているキャップ粗形材81を、そのスカート部85に容器口部83を引っ掛けて取出するようにしたものが知られている。しかし、搬送途中の容器80の口部83でキャップ粗形材81におけるスカート部85を引っ掛けると、容器口部83とキャップ粗形材81とが必ずしも正確には芯出しされないうえにキャップ粗形材81が容器口部83に対して相対的に傾くことが多いので、キャップ粗形材81が容器口部83に完全に被せられないなどの不具合が発生しやすい。また、シュート84の先端部には、キャップ粗形材81に抵抗力を与えてその自由落下を阻止するためのバネ機構86が設けられている。そのため、そのキャップ粗形材81の取り出し抵抗力により容器80が振動したり傾いたりしてキャップ粗形材81の斜め被りが生じたり、容器80内の内容物があふれ出たりすることがある。このため、容器口部83によってキャップ粗形材81のスカート部85を引っ掛けて取り出す構成に替えて、容器の胴部でタイミングをとって容器口部にキャップ粗形材を被せるようにしたキャップ粗形材供給装置の一例が特許文献2に記載されている。
特開平1−99967号公報 特開平8−253293号公報
しかしながら、従来のキャップ粗形材供給装置で用いられているキャップ粗形材シュートから容器口部にキャップ粗形材を被せる冠着方式では、キャップ粗形材を引っ掛けてシュートから取り出す際に、抵抗を受けて容器がふらつき、その振動でキャップ粗形材が踊ったり、ずれて傾いたりするので、キャップ粗形材が容器口部に対して斜めに被さり易い。このような場合、キャッピングの時に上方からキャップ粗形材の天板部を押圧してキャップ粗形材を容器口部にきちんと着座させて巻き締められることも行われているが、広口タイプ(例えば、容器口部の外径が35mm以上)の容器を対象とする場合には、キャップ粗形材の天板部を押圧するだけではキャップ粗形材の斜めかぶりが解消されずに巻き締められてしまうことがある。そのためこのような不具合が生じないように、キャップ粗形材を供給するときの角度と高さやシュート先端に取り付けたバネの抵抗等を調整する煩雑な作業が必要となる。
最近では、容器口部の形状として各種のものが提案され、例えば容器口部の先端をカールさせて、そのカール部側面や天板部を平坦にしたり、薄肉で強度をもたすために折り畳んで幅狭にした容器口部の形状がある。またキャップ粗形材は陰圧用か陽圧用かに合わせてライナー部材の形状も各種のものが提案されている。しかしながら、キャップ粗形材シュートから容器口部にキャップ粗形材を被せる冠着方式では、キャップ粗形材のライナー部材の形状によりキャップ粗形材の冠着が不安定になり斜め被りの状態で冠着されることがある。また、キャップ粗形材のライナー部材の形状が内リブ付き形状の場合には、リブとカール部が容器口部内に正常に嵌合されず、リブの一部が容器口部のカール部頂面に乗り上げてしまう場合がある。このまま、図8に示すように、キャップ粗形材の天板部が上方から押圧されると、リブの一部がカール部の頂面に乗り上げて、カール部の外側に折り曲げられて、リブの一部が容器口部に噛み込まれた状態で、キャップ粗形材が巻締められることになり、カール部の頂面とリブとの接触状態が全周で均一にならなくなるため密封不良が生じる。
本発明は、前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、容器口部に嵌合させるキャップ粗形材の冠着を安定化させ、キャップ粗形材の斜め被りとなることを防ぎ、巻き締め不良を防止して、キャップ粗形材の巻締め品質を向上させ、さらに、キャップ粗形材の冠着・巻締めを確実にして高速化に有利なキャッピング装置及びキャッピング方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、金属製キャップ粗形材の天板部内面に設けられているライナー部材を容器口部に嵌合させるように前記容器口部に被せられた前記金属製キャップ粗形材の天板部を押圧した状態で、前記キャップ粗形材周面に成形ローラを押し付けてキャッピングを行う成形ヘッドを備えたキャッピング装置において、前記成形ヘッドの下方位置にキャップ粗形材を、前記天板部を上側にして水平方向から搬入するキャップ粗形材搬入手段と、搬入されたキャップ粗形材の前記天板部に弾性的に接触しかつそのキャップ粗形材を捕捉して、そのキャップ粗形材の前記天板部を水平状態に維持させたまま前記成形ヘッドと共に下降することにより前記キャップ粗形材を容器口部に冠着させるキャップ粗形材冠着手段とを備え、前記キャップ粗形材冠着手段は、キャップ粗形材天板部を押圧する前記成形ヘッドの中心軸上を上下方向に移動可能に装着される中空部材と、前記中空部材を前記成形ヘッドに対して上下動させるカム手段と、前記中空部材の下端に取り付けられ搬入されたキャップ粗形材の天板部に対して弾性的に当接するキャップ粗形材捕捉部材と、前記キャップ粗形材捕捉部材に吸引力を前記キャップ粗形材の搬入からキャッピングが行われるまでの過程における所定区間で作用させるバルブ手段とを備え、前記カム手段は、前記キャップ粗形材を搬入する位置から搬入されたキャップ粗形材を捕捉するまでの区間で、前記キャップ粗形材捕捉部材を前記成形ローラの下端高さよりも下方位置まで下降させる構成となすとともに、前記キャップ粗形材捕捉部材が前記キャップ粗形材を吸着して前記容器口部に冠着するまでの過程で、前記成形ヘッドを前記キャップ粗形材捕捉部材の下降位置よりも下まで下降させる構成となし、前記キャップ粗形材の中央部に対して、前記キャップ粗形材の周縁部が相対的に押し下げられ、前記天板部の中央部が前記周縁部より上側に膨出した状態で、前記容器口部に冠着させられるように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1において、前記カム手段は、前記成形ヘッドを昇降させるアッパーカム手段と、前記成形ヘッドに保持されている成形ローラをキャップ粗形材周面に近接・離隔させるロアーカム手段と、前記中空部材を前記成形ヘッドおよび成形ローラとは別に独立させて昇降可能とするパッドカムと、前記パッドカムと係合する従動部材が設けられた保持部材とを備え、前記中空部材がその保持部材に対して緩衝パッドを介して弾発的に設けられていることを特徴とするキャッピング装置である。
さらに、請求項3の発明は、キャッピング回転体の周囲に複数の成形ヘッドが設けられ、成形ヘッドに対応して搬入されて、金属製キャップ粗形材の天板部内面に設けられているライナー部材を容器口部に嵌合させるように前記容器口部に被せられた前記金製キャップ粗形材の天板部を押圧し、成形ヘッドに保持された成形ローラで、前記キャップ粗形材の円筒部の周面に、前記容器口部に形成されたネジ山に沿ったネジ部と、前記キャップ粗形材の下端部の裾締め部との少なくともいずれか一方を成形するキャッピング方法において、前記成形ヘッドの前記成形ローラの下端位置よりも低い位置で前記成形ヘッドの下方に向かい前記天板部側を上側にしたキャップ粗形材を水平方向から搬入し、その搬入されたキャップ粗形材をキャップ粗形材捕捉部材に吸引力を作用させることにより該キャップ粗形材捕捉部材によって捕捉し、ついでキャップ粗形材の前記天板部を水平状態に維持させたまま前記成形ヘッドを下降させて、前記キャップ粗形材を前記容器口部に冠着するまでの過程で、前記キャップ粗形材の天板部の周縁部を前記容器口部側に押圧するとともに、該天板部の中央部を上側に引き上げることにより、該天板部の中央部を該天板部の周縁部より上側に膨出させた状態で、前記キャップ粗形材を前記容器口部に冠着させ、その後、吸引を解除して、前記キャップ粗形材にキャッピングを施すことを特徴とする方法である。
請求項1の発明によれば、開口部を下側にしたキャップ粗形材をその天板部が水平状態になるように保持した状態で成形ヘッドの下方位置に直接的に供給する方式が採れ、しかも、キャップ粗形材の周縁部を中央部に対して相対的に押し下げることによって、キャップ粗形材の中央部から周縁部にかけて変形が生じる。そのため、キャップ粗形材の内面に内リブ付きライナー部材が設けられている場合でも、キャップ粗形材の上述した変形によって、ライナー部材の内周側のリブ(いわゆる内リブ)の先端部がキャップ粗形材の中心側に変位するので、その内リブが容器口部の頂部外周側に折り曲げられて噛み込まれるような冠着不良を防止することができる。したがって、キャップ粗形材を安定して容器口部に冠着することが可能となり、高速で巻締めすることができる。また、シュート方式における面倒なシュートの角度や高さ調整及びバネの強弱などの調整作業が不要となり、キャップ粗形材毎に作動するキャップ粗形材フィンガー等の部品を設ける必要もないから、複雑なタイミング調整を行わなくても良く、また部品破損によるライン停止を皆無とすることができ、そのために稼働率を向上させることができる。
また、容器が搬送中に振動しても、容器口部に被せられたキャップがずれたりすることはなくなる。その結果、キャップ粗形材の冠着から巻締め工程までの搬送速度を上げることができ、生産効率を向上させることができる。
さらに、カム手段は、成形ヘッドを昇降させるアッパーカム手段と、成形ヘッドに保持されている成形ローラをキャップ粗形材周面に近接・離隔させるロアーカム手段と、これらのカム手段とは別に独立して中空部材をパッドカムによって昇降可能にすることにより、成形ヘッドの下方位置までキャップ粗形材捕捉部材を下降させることが可能となる。したがって、キャップ粗形材を成形ヘッドの成形ローラに干渉することなく成形ヘッドの下方位置に天板部が水平になる状態で水平方向から搬入することができる。また、請求項2の発明によれば、キャップ粗形材捕捉部材がパッドカムで下降させられて搬入されたキャップ粗形材天板部に当接した際に、緩衝パッドによって衝突カを緩和させることができるので、キャップ粗形材の天板部に打痕を付けるのを防止することができる。
そして、請求項3の発明によれば、成形ヘッドをキャップ粗形材の天板部に対して弾性的に当接させてキャップ粗形材を捕捉して天板部を水平状態に維持させたまま下降させて容器口部に冠着させる。したがって、キャップ粗形材の内部に内リブ付きライナー部材が設けられ、その内リブを容器口部に挿入させる場合であっても、天板部を水平状態に維持させることができることにより、容器口部または容器本体で引っ掛けてキャップ粗形材を容器口部に被せることにより発生しやすいキャップ粗形材の斜め被りや、キャップ粗形材のライナー部材の内リブの一部が容器口部に噛み込まれて巻き締められることを防ぐことができる。
特に、キャップ粗形材の周縁部を中央部に対して相対的に押し下げることによって、キャップ粗形材の中央部から周縁部にかけて変形が生じる。キャップ粗形材の内面に内リブ付きライナー部材が設けられている場合、キャップ粗形材の上述した変形によって、ライナー部材の内周側のリブ(いわゆる内リブ)の先端部がキャップ粗形材の中心側に変位するので、その内リブが容器口部の頂部外側に折り曲げられて噛み込まれるような冠着不良を防止することができる。
以下、具体例を参照して本発明を説明する。先ず、この発明で対象とする容器は、その容器口部にキャップをネジによって取り付けたいわゆるリシール(再封鎖)可能な金属製の容器であり、その素材としての金属板には、アルミニウム板、アルミニウム合金板、ティンフリースチールなどの表面処理鋼板、ブリキ、クロムメッキ鋼板、アルミメッキ鋼板、ニッケルメッキ鋼板などの金属メッキ鋼板、その他の各種合金メッキ鋼板を用いることができる。また、金属板の少なくとも缶内面側となるべき面を熱可塑性樹脂で被覆した素材を用いることもできる。この缶体は、缶胴、キャップおよび底蓋からなるスリーピース缶タイプのリシール缶、もしくは、絞り缶、再絞り缶、ストレッチ缶、絞りしごき缶、インパクト缶などの、缶底と缶胴とが一体に成形されたシームレス缶胴にキャップがネジによって取り付けられるツーピース缶タイプのリシール缶とすることができる。あるいは、シームレス缶胴の底部にトップドーム成形が施されて口頸部と肩部とが成形され、口頸部に形成されたネジ部にキャップが巻き締められ、缶胴下端の開口部にネックイン加工およびフランジ加工が施されて底蓋が巻き締められる他のボトル型缶などの容器を用いることができる。
一方、キャップは、天板部とスカート部とを備えた金属製の有底円筒状体であり、その開口部側から容器口部に被せられ後述するキャッピング装置によりロールオン成形(キャッピング)されて、キャップのスカート部における円筒部分にネジ溝を形成しスカート裾部(開口部側端部)を裾締め成形することにより、いわゆるピルファープルーフ機能を奏するように構成されている。
また、キャップの材質は、特に限定されるものではないが、例えば、内面側にオレフィン系樹脂粉を分散させたエポキシ−フェノール樹脂が塗布されているアルミニウム合金板等の金属材が用いられる。また、ライナー部材の素材は、例えば、低密度のポリエチレンとエチレン−プロピレンゴム状共重合体のブレンド材やポリプロピレンとスチレン系エラストマーのブレンド材、ポリエステル系エラストマー等の従来から知られた樹脂材が用いられる。
その一例を図6に示してあり、この図6には、ロールオン成形前の状態を示してあり、そのキャップ1は、天板部2の周縁からコーナー部3を介して下方に垂下するスカート部4に、ネジ部を成形される箇所が円筒部分5として残されており、この円筒部分5よりも下方の裾部に、弱化部6によって切り離し可能なようにピルファープルーフバンド7が形成されている。そして、このキャップ1の天板部2の内面側には、密封用の樹脂製ライナー部材8が一体的に付設されている。
一方、図7に示すように、キャップ1が装着される缶容器9は、キャップ1によるリシール(再栓)が可能なネジ付きの容器口部10を備えた缶容器9であって、薄板金属から製造された缶容器9の容器口部10の端部は、断面円形状あるいは多層折曲げ構造のカール部11が上端に形成されており、このカール部11の下方に、下方に向かって拡がる傾斜壁12を介して、キャップ1を螺合させるためのネジ山である雄ネジ部13が形成され、雄ネジ部13の下方に、凸ビード14が形成されている。その下側の部分には、半径方向で内側にへこんだ環状ビード15が形成されている。したがって、凸ビード14と環状ビード15との境界部分となっている傾斜面に、ピルファープルーフバンド7の下端部を係止させるように構成されている。なお、缶容器9は、内容物が充填された充填済み容器でもあるいは容器口部とは反対側が開口した充填される前の容器であっても差し支えない。またガラス製の容器でもよい。
ところで、図6に示したネジ部が形成されていないキャップ1を、図7に示した容器口部10に装着する場合、容器口部10にキャップ1を上方から被せた状態で、後で述べるようなキャッピング装置を使用することで、キャップ1の天板部2に打栓圧を加えながら、ネジ成形ローラによるネジ成形により、キャップ1のスカート部4の円筒部分5に、容器口部10の雄ネジ部13に合わせるように雌ネジ部を形成するとともに、裾締めローラにより、キャップ1のスカート部4の裾部に形成されたピルファープルーフバンド7の下端部を、容器口部10の凸ビード14の下端部に係合するように裾締めしている。なお、ピルファープルーフ機能を他の手段で行う場合には、ピルファープルーフバンド7を有していないキャップとなるので、そのようなキャップをキャッピングする場合には、ネジ成形ローラだけが設けられた構成となる。
本発明のキャッピング装置は、図1、図2に示すように、ネジ成形ローラ16と裾締めローラ17とを有するスピンドルユニット18と、吸着パッド19Aを内蔵した加圧ユニット19とから構成される成形ヘッド20を備えている。その加圧ユニット19は、その中心軸線上に配置されたプレッシャーロッド21の下端部に取り付けられている。また、そのプレッシャーロッド21は、スプリング(図示せず)により下方に付勢された状態で弾性保持されるとともに、後述するアッパーカムに従って上下方向に移動するように構成されている。さらに、プレッシャーロッド21の外周側にはスピンドルシャフト22が回転自在に嵌合しており、その下端部に前記スピンドルユニット18が取り付けられている。したがって、スピンドルシャフト22と共にスピンドルユニット18が回転することにより、前記各ローラ16,17が成形ヘッド20の中心軸線を中心にして公転するように構成されている。
さらにこのキャッピング装置の概要を示すと、缶容器9を固定軸23の周囲に旋回させて搬送している過程でキャッピングを行うように構成されており、その固定軸23を中心にして回転する成形テーブル24が設けられており、その成形テーブル24の上方には、上記の成形ヘッド20が上下動可能に配置されている。
前述した成形テーブル24の上方には、成形テーブル24と一体となって固定軸23を中心にして回転するフレームターレット25が設けられている。このフレームターレット25の周囲に前記成形テーブル24に保持されている缶容器9の上方位置に前述の成形ヘッド20が配置されている。
また、図1及び図2に示すように、成形テーブル24上の缶容器9に対して上下動させられ、かつ回転駆動機構22A(例えば、特開2004−59134号公報に開示の機構等が用いられる)により回転されるスピンドルシャフト22の下端部に取り付けられたスピンドルユニット18と、そのスピンドルシャフト22の外側に配置され、後述するカム手段により上下動するスリーブ26の下端部に取り付けられた作動カム27とを有している。
記成形ヘッド20には、2個以上のネジ成形ローラ16と、2個以上の裾締めローラ17とが等間隔で配列されていて、各ローラ16,17は、作動カム27の上下動によって成形ヘッド20の中心軸に対して半径方向に前後動するように構成されている。また、ネジ成形ローラ軸28と裾締めローラ軸29とが、成形ヘッド20のスピンボディー18Aにそれぞれの軸線を上下方向に向けて回転自在に保持されている。そのネジ成形ローラ軸28の上下両端部にアーム部30,31が半径方向に突出した状態でそれぞれ取り付けられており、上側アーム部30の先端部に、作動カム27と接触するカムフォロアー(従動部材)32が取り付けられている。また、下側アーム部31の先端部にネジ成形ローラ16がその軸線を上下方向に向けかつ回転自在に保持されている。同様に、裾締めローラ軸29の上下両端部にアーム部33,34が半径方向に突出した状態でそれぞれ取り付けられており、上側アーム部33の先端部に、作動カム27と接触するカムフォロアー(従動部材)35が取り付けられている。また、下側アーム部34の先端部に裾締めローラ17がその軸線を上下方向に向けかつ回転自在に保持されている。
そして、ネジ成形ローラ軸28と成形ヘッド20の所定の固定部との間には、カムフォロアー32,35が作動カム27に接近する方向に、またネジ成形ローラ16、裾締めローラ17がそれぞれキャップ1に接近する方向にネジ成形ローラ軸28、据締めローラ軸29に捩り力を与える捩りコイルバネ36,37が軸28,29にそれぞれ設けられている。
一方、作動カム27は、図2に示すように、いわゆる鼓型をなす立体カムであって、中央部に曲面状のくびれ部38を備え、作動カム27の上下動によってそのくびれ部38にカムフォロアー32,35が入り込むことにより、各ローラ16,17が、キャップ1側に接近するようになっている。なお、このくびれ部38の最小外径は、各ローラ16,17がキャップ1もしくは容器口部10に接触して加工を行っている状態では、各カムフォロアー32,35が離隔する寸法に設定することが好ましい。このような構成であれば、上述した捩りコイルバネ36,37の弾性力を有効に作用させることができる。
また、図1に示すように、加圧ユニット19及びスピンドルユニット18を上下動させる円筒カムであるアッパーカム39と、スピンドルユニット18に取り付けられたカムフォロアー32,35を介して各ローラ16,17を半径方向に移動させるための作動カム27を上下動させるロアーカム40とが固定部分41の周囲に設けられている。なお、これらのカム39,40は円筒状の溝カムである。また、これらのカム39,40のそれぞれにカムフォロアー42,43が係合している。そして、各ターレット25,52の回転により、アッパーカム39に沿って走行する上側のカムフォロアー42の移動に従って成形ヘッド20を昇降させ、またロアーカム40に沿って走行する下側のカムフォロアー43の移動に従ってスリーブ26すなわち作動カム27が上下動される。
図1及び図2に示すこの発明に係るキャッピング装置は、更に、開口部を下側にし、天板部2を上側にした状態のキャップ1を吸着して保持するとともに、その状態で容器口部10に冠着させる機能を備えている。具体的に説明すると、前記吸着パッド19Aは、前述したキャップ1の水平状態の天板部2を上面側で吸着してキャップ1を保持するためのものであって、加圧ユニット19の下面側に突出して供給されてきたキャップ1を吸着し、キャップ1を容器口部10に冠着させた後は加圧ユニット19側に後退するようになっている。すなわち、前記プレッシャーロッド21をその中心軸線に沿って貫通した吸着ロッド44が設けられており、この吸着ロッド44は、プレッシャーロッド21に対して相対的に上下動するように保持されている。また、吸着ロッド44は、中空軸であってその中心部に貫通孔が形成されている。前記吸着パッド19Aはその吸着ロッド44の下端部に取り付けられ、前記貫通孔は吸着パッド19Aの下面に開口するように、吸着パッド19Aに貫通して形成されている。
一方、吸着ロッド44の上端部は、プレッシャーロッド21の上端部から上方に突出して延びており、保持部材45によって懸吊状態に保持されている。この保持部材45は、図に示す例では断面がL字状をなす部材であって、上部ターレット52上に立設されたガイドポスト(図示せず)により案内され、パッドカム46によって上下動させられるようになっている。このパッドカム46は、円筒状部材47の外周面に形成されたカム溝48とそのカム溝48に係合して走行するカムフォロアー49とからなるものであって、その円筒状部材47は前記固定軸23の上端部側に固定され、これに対してカムフォロアー49は吸着ロッド44を保持している保持部材45に取り付けられている。したがって、カムフォロアー49がカム溝48に沿って移動することにより、そのカム溝48の形状に即して上下方向に昇降するようになっている。なお、このパッドカム46及び前述したアッパーカム39ならびにロアーカム40の構成は後述する。
上記の保持部材45の下面側で前記吸着ロッド44には、緩衝材50(本例では、ゴム弾性体を使用しているが、バネ等で代用してもよい)が装着されている。すなわち、保持部材45が下降して吸着ロッド44が相対的に上昇した場合に、吸着ロッド44の上端側の段差部分を突き当てて、保持部材45が吸着ロッド44を相対的に押し下げる衝撃を緩衝するようになっている。
吸着ロッド44の上端部は、保持部材45の上側に突出し、その中心軸線に沿って形成された貫通孔がその上端部で開口し、ここにホース51の一端部が接続されている。一方、前記フレームターレット25と共に回転する上部ターレット52が設けられ、その上部ターレット52上にバルブ機構53の一部を構成するスライドリング54が固定されている。このスライドリング54は、図に示す例では、断面が矩形をなす環状の部材であって、この外周面から上面に至る通気孔55が形成されている。前記ホース51の他端部が、このスライドリング54の外周面における通気孔55の開口端に接続されている。これに対して、そのスライドリング54の上面に接触する固定リング56が、前記円筒状部材47を保持しているブラケット57に取り付けられている。この固定リング56の下面すなわちスライドリング54に摺接する面には、円周方向に所定の長さの溝56Aが形成されており、またその溝56Aに連通した通気孔56Bが形成され、さらにその通気孔56Bにバキュームホース58が接続されている。なお、そのバキュームホース58は図示しない真空源(吸引源)に接続されている。いわゆるディスクバルブとして構成されている。また、固定リング56はスライドリング54に対して弾性的に押し付けられている。したがって、スライドリング54における通気孔55と固定リング56における溝56Aとが連通している回転方向の所定範囲で、キャップ1を吸着パッド19Aに吸引する作用が生じるようになっており、また回転方向の所定の範囲では大気解放され吸引力が解除される構成となっている。
つぎに上記のキャッピング装置に対してキャップ1を搬入する機構及び缶容器9を搬入する機構について説明する。図3は、キャッピング装置を中心にして各搬入機構の配列を模式的に示しており、キャップ搬入機構59が前記成形テーブル24の外周側に隣接して配置されている。このキャップ搬入機構59は、インフィードターレット60とこのインフィードターレット60に向けて、開口部を下側にし、天板部2を上側にしたキャップ1を送るスライダー61とを備えている。インフィードターレット60は、キャップ1の天板部2をほぼ水平状態にして1個ずつ収容するポケット部60Aが周囲に等間隔に形成されており、そのポケット部60Aの軌跡が前記成形ヘッド20の軌跡と接している。より具体的には、ポケット部60Aに収容されたキャップ1が、上昇位置にある成形ヘッド20の下方位置に向かい水平に天板部2が水平状態で搬入できるように成形ヘッド20の下側までガイド部材62が延びて配置されている。なお、これらの軌跡の接する位置をキャッピング装置(成形テーブル24及びフレームターレット25)の回転角度が“0度”として、以下の説明を行う。
前記スライダー61は、キャッピング装置の回転角度が“0度”の位置に対してインフィードターレット60を挟んだ反対側(インフィードターレット60の中心に対して対象となる位置)にキャップ1を搬入するように配置されている。そして、インフィードターレット60の外周側のうち、スライダー61の先端部からキャッピング装置の回転角度が“0度”の位置の近傍までの範囲に、インフィードターレット60の回転方向に沿って前記ガイド部材62が配置されている。このガイド部材62は、前記ポケット部60Aに保持されているキャップ1を天板部2が水平状態のまま載せるガイド板62Aとポケット部60Aからキャップ1が外れることを防止するようにインフィードターレット60の外周側に円弧状に配置されたガイドフレーム62Bとを備えている。
一方、図3において、キャッピング装置の成形テーブル24は時計方向に回転しており、その回転方向で前記キャップ搬入機構59の下流側に容器搬入機構63が配置されている。この容器搬入機構63は、容器搬入用のインフィードターレット64とこのインフィードターレット64に向けて缶容器9を送るスクリューフィーダー65とを備えている。インフィードターレット64は、缶容器9を1個ずつ収容するポケット部64Aが周囲に等間隔に形成されており、そのポケット部64Aの軌跡が前記成形ヘッド20の軌跡と接している。
前記スクリューフィーダー65は、インフィードターレット64の外周側で、キャッピング装置に対する缶容器9の受け渡し位置よりインフィードターレット64の回転方向で手前側の所定箇所に、インフィードターレット64の接線方向に向けて配置されている。さらに、インフィードターレット64の外周側のうち、スクリューフィーダー65の先端部からキャッピング装置の成形テーブル24に対する缶容器9の搬入位置の近傍までの範囲に、インフィードターレット64の回転方向に沿ってガイド部材66が配置されている。このガイド部材66は、前記ポケット部64Aに保持されている缶容器9を載せるガイド板(図示せず)とポケット部64Aから缶容器9が外れることを防止するようにインフィードターレット64の外周側に円弧状に配置されたガイドフレーム66Aとを備えている。
なお、キャップ搬入機構59に対して前記成形テーブル24の回転方向とは反対方向に隣接する位置に、排出機構67が配置されている。この排出機構67は、キャッピングの完了した缶容器9を成形テーブル24から受け取るディスチャージターレット68と、そのディスチャージターレット68から缶容器9を受け取って次工程に送るコンベヤー69とを備えている。
つぎに上述したキャッピング装置の作用すなわちこの発明の方法について説明する。キャップ搬入機構59のインフィードターレット60が、キャッピング装置の成形テーブル24や成形ヘッド20と同期して回転しており、したがってキャップ1がキャッピング装置の回転角度が“0度”の位置P2(図3参照。以下同様)でキャッピング装置に搬入される。これより所定角度前の位置P1で前記アッパーカム39及びロアーカム40とによって成形ヘッド20の全体が下降し始める。さらに、これよりも手前の位置で、前記パッドカム46により吸着パッド19Aが下降し始めている。これは、回転角度が“0度”の位置P2で、成形ヘッド20に設けられている裾締めローラ17より下方位置にさせるためである。これらのカム39,40,46の動作は、図4のカム線図に記載してある。
上記の図3にP1で示す位置における吸着パッド19A及び加圧ユニット19の動作状態を図5AにP1の符号を付して示してある。前記フレームターレット25が更に回転し、キャップ1がキャッピング装置に搬入される位置P2まで進むと、吸着パッド19Aが裾締めローラ17より下方に位置しているキャップ1の天板部2に当接し、同時に、または手前で、前記バルブ機構53がいわゆる開状態となり、吸着パッド19Aの下端部に開口している貫通孔を介した吸引が開始される。すなわちバキューム・オンとなる。その状態を図5AにP2の符号を付して示してある。
なお、その場合、吸着パッド19Aがキャップ1の天板部2に当接することにより、吸着ロッド44を突き上げる力が作用するが、吸着ロッド44を保持している前記保持部材45の下面側に緩衝材50を配置してあるので、吸着ロッド44を介して吸着パッド19Aに作用する相対的な押し下げ力が緩和される。その結果、キャップ1の天板部2に打痕が生じることを防止することができる。
このようにしてキャップ1は吸着パッド19Aによって吸着されてその天板部2が水平状態に保持される。また、キャップ1を吸着して保持した後の所定の回転角度の範囲では、天板部2の水平状態が維持されている。したがってキャップ1は吸着された状態で缶容器9の搬入位置に向けて移動させられる。缶容器9は、図3にP3で示す位置でキャッピング装置に搬入される。その位置での缶容器9と、キャップ1と、加圧ユニット19との相対位置を図5BにP3の符号を付して示してある。その直後に、図4のカム線図に示してあるように、アッパーカム39とロアーカム40との下降動作が生じ、加圧ユニット19が下降させられる。これは、図3及び図4のそれぞれにP4で示す時点であって、その時点では、パッドカム46による吸着パッド19Aの昇降動作は行われないので、結局、加圧ユニット19が吸着パッド19Aに近付いて吸着パッド19Aに吸着されているキャップ1に加圧ユニット19の先端が接近する。その状態を図5BにP4の符号を付して示してある。
そして、図3及び図4のそれぞれにP4で示す時点を過ぎた頃からパッドカム46の下降動作が生じるが、パッドカム46による下降が緩やかなため、加圧ユニット19がキャップ1の天板部2側に近付きながらその全体が下降する。続いてその加圧ユニット19は、キャップ1のコーナー部(肩部)3に当接して、ついには加圧ユニット19が吸着パッド19Aの下降位置よりも下になり、キャップ1の周縁部が相対的に押し下げられ、一方、天板部2の中央部は吸着パッド19Aに吸着されているから、中央部が相対的に引き上げられて上側に膨出した状態になる。それに伴ってライナー部材8に変形が生じて内リブ8Aの先端がキャップ1の中心側に向けて変位した状態となる。その結果、ライナー部材8の内リブ8Aと外リブ8Bとの間隔を拡大させ、容器口部10へのキャップ1の冠着を容易にさせる。
前述したように、キャップ1は、成形ローラ16,17に邪魔されることなく、加圧ユニット19の直下の同一軸線上の位置に搬入された後、吸着パッド19Aの下方への突出動作によってキャップ1の天板部2は吸着されてほぼ水平状態に保持され、またこれと同一軸線上の下方に缶容器9が搬入されて共に移動するから、キャップ1と容器口部10とはほぼ同一軸線上に上下に配置されている。そのため、キャップ1は加圧ユニット19及び吸着パッド19Aと共に上記のように下降することにより、容器口部10に対して傾くことなく、かつ芯ズレせずに冠着される。これは、図3及び図4のそれぞれにP5で示す時点に行われ、その状態を図5CにP5の符号を付して示してある。したがって、容器口部10の上端部(カール部)は、キャップ1の天板部2の内面に設けてあるライナー部材8の内リブ8Aと外リブ8Bとの間に挿入される際に、これら内リブ8Aと外リブ8Bとの間隔が開いているので、内リブ8Aの先端が容器口部(カール部)10の上に乗り上げた状態で冠着され、容器口部10がこれを噛み込んだままキャッピングされる(図8参照)ことを防止できる。
加圧ユニット19は、アッパーカム39、ロアーカム40によって更に下降させられる。こうして容器口部10の上端部に、ライナー部材8が確実に嵌め込まれ、キャップ1の容器口部10に対する冠着が完了する。これは、図3及び図4のそれぞれにP6の符号を付して示す時点で行われ、またその状態を図5CにP6の符号を付して示してある。その直後にバルブ機構53が大気解放状態に切り替わり、キャップ1の吸引が解除される。
キャップ1の冠着が完了した時点では、アッパーカム39は下限にまで下降していない。そして、成形テーブル24などと共に成形ヘッド20が更に移動すると、アッパーカム39によって加圧ユニット19が押し下げられるので、キャップ1の肩部3が内方に絞り成形させられる。すなわち肩部3の成形加工が行われ、ライナー部材8と容器口部10とが更に強固に密着させられる。これは、図3及び図4のそれぞれにP7の符号を付して示す時点で行われる。また、これと同時にロアーカム40によって作動カム27が下降させられることにより、ネジ成形ローラ16と裾締めローラ17とがキャップ1の円筒部分5及びピルファープルーフバンド7の下端部に押し付けられ、ネジ成形及び裾締め成形が開始される。その状態を図5CにP7の符号を付して示してある。
なお、ネジ成形及び裾締め成形は、例えば特開2005−145522号公報に記載されているのと同様にして行われる。そして、そのようにしてキャッピングの終了した缶容器9は、前記排出機構67に受け渡されて次工程に送られる。
本発明に係る上記のキャッピング装置によれば、缶容器9をキャッピング工程に搬入する前に、キャップ1の天板部2を実質的に水平状態で容器口部10に冠着させることにより、ライナー部材8の内リブ8Aの高さが比較的高い場合であっても、内リブ8Aの先端が容器口部10の上に乗り上げた状態で冠着されるのを防ぐことができる。
また、ライナー部材8の内リブ8Aが密封性を向上させるため容器口部10に挿入しにくい形状や外径寸法(例えば容器口部10の内径よりも大きい寸法)を有している場合でも、容器口部10ヘキャップ1を安定して冠着することが可能となり、内リブ8Aが容器口部10に噛み込まれてミスキャッピングされるのを防ぎ、キャップ1のライナー部材8と容器口部10との密着性を確実にして巻締め品質を向上させることができるという効果がある。
さらに、従来のシュート方式では面倒であったキャップ1を搬入するときの角度や高さ調整及びバネの強弱など微妙な調整が不要となるだけでなく、搬送される缶容器9に同期して容器口部10の上方からキャップ1をその天板部2が水平状態のまま冠着させることが可能となり、内リブ8Aが容器口部10内に挿入させられ安定したキャップ1の冠着を行った後、キャッピング工程に連続して搬入することができるため、キャップ1を被せる際の缶容器9のがたつきを抑制し、また搬送中にキャップ1が被せられた缶容器9が搬送中の振動でがたついてもキャップ1が容器口部10に対してずれたり、キャップ1が斜めになり内リブ8Aが容器口部(カール部)10に乗り上げたりする(斜めかぶり現象)ことを防止することができる。その結果、キャップ1の冠着から巻締め工程までの搬送速度を上げることができ生産効率を向上させることができるという効果がある。
また更に、従来のシュート方式によるキャップ1個毎に作動するキャップフィンガー等の部品を設ける必要がなく複雑なセッティングを行わなくても良く、また樹脂製のフィンガーの破損及びそれに伴うジャムによるその他の部品破損によるライン停止を皆無とすることができ、設備上のメンテナンスが簡素化される。
また、キャップ1の天板部2を吸着・保持する際に、キャップ周縁部を支持しキャップ中央部を吸引し、キャップ1の天板部2を上方に向けて膨出させて、前記内リブ8Aの先端部をキャップ1の中心軸側に弾性変位させ、そのままの状態でキャップ1の天板部2を上方から押圧して前記内リブ8Aを容器口部10内に挿入し、その後、吸引を解除して前記内リブ8Aの先端部を元の位置に復帰させることが可能となる。
つまり、キャップ1の周縁部を支持しキャップ中央部を吸引して、キャップ1の天板部2を上方に向けて膨出させることにより内リブ8Aの先端部をキャップ1の中心軸側に弾性変位させた状態で容器口部10内に挿入することが可能となり、容器口部10に嵌入しにくい形状や外径寸法の内リブ8Aを有している場合でも、内リブ8Aが容器口部(カール部)10上に乗り上げて容器口部10に噛み込まれた状態で巻締められるのを防止することができる。
キャップ1を保持する加圧ユニット19の周囲を成形ローラ16,17が旋回しているため、従来は、加圧ユニット19の下方位置に向けてキャップ1を直接供給することができず、キャッピング装置においてはキャップ1を水平搬送する方式は存在しなかったが、本発明によればキャップ1を加圧ユニット19の下方位置に向けて水平にかつ直接搬入することが可能になる。
なお、本実施形態では、容器口部にキャップを冠着させる際に、斜め被りが起こり易いキャップ、特に、ライナー部材の形状が内リブ付きの形状の場合に、内リブの噛み込みが起こり易いタイプのキャップ(例えば、容器口部の外径が35mm以上のものに適用される内リブ付きの広口キャップ)をキャッピングする場合に有利となる例を示したが、内リブ付きライナー部材を有する広口タイプのキャップに限定されず、内リブがなくても斜め被りが生じ易いキャップやキャップ天板部の膨出効果が少ない外径の小さいキャップ(例えば、33径、28径と呼ばれるキャップ等)にも適用でき、斜め被りによるミスキャッピングを防止できる。
また、本実施形態では、ネジ部の成形と裾締め成形とを行うキャッピングについて例示したが、これに限定されず、ピルファープルーフバンドを有さないキャップ、つまり裾締めを行わずにネジ部だけをロールオン成形するキャッピングにも適用できる。
さらに、キャップの巻締めを複数台のキャッピング装置で行う場合、つまり裾締め成形してから別のキャッピング装置でネジ成形を行う場合や、ネジ成形してから別のキャッピング装置で裾締め成形を行う場合があり、いずれの場合でもキャップを容器口部に被せる最初のキャッピング装置に適用され、本発明のキャップ周面に押し付ける成形ローラは、成形ヘッドのうちでも最も下端位置にある成形ローラ(ネジ成形ローラまたは裾締めローラ)を指すものである。
本発明のキャッピング装置の概略的な構成を示す概念図である。 本発明のキャッピング装置における、成形ヘッド周りの模式図である。 キャッピング装置とキャップ搬入機構と容器搬入機構と排出機構との相対的な位置関係を模式的に示す図である。 アッパーカム、ロアーカム、パッドカムについてのカム線図及びキャップを吸引するバキュームのオン・オフのタイミングを示す図である。 キャップを吸着して冠着するまでの過程の最初の部分を示す図である。 キャップを吸着して冠着するまでの過程の中間部分を示す図である。 キャップを吸着して冠着するまでの過程の最後の部分を示す図である。 本発明が適用される金属製キャップの一例について、部分的に切り欠いて断面で示す部分断面側面図である。 本発明の適用される容器本体(容器口部の付近)の一例について、部分的に切り欠いて断面で示す部分断面側面図である。 従来の冠着不良を示す説明図である。 従来のシュート式のキャップ粗形材供給装置を示す説明図である。
符号の説明
1…キャップ(キャップ粗形材)、 2…天板部、 8…ライナー部材、 9…缶容器、 10…容器口部、 16…ネジ成形ローラ、 17…裾締めローラ、 19…加圧ユニット、 19A…吸着パッド、 20…成形ヘッド、 44…吸着ロッド、 45…保持部材、 46…パッドカム、 48…カム溝、 49…カムフォロアー、 50…緩衝材、 53…バルブ機構、 59…キャップ搬入機構。

Claims (3)

  1. 金属製キャップ粗形材の天板部内面に設けられているライナー部材を容器口部に嵌合させるように前記容器口部に被せられた前記金属製キャップ粗形材の天板部を押圧した状態で、前記キャップ粗形材周面に成形ローラを押し付けてキャッピングを行う成形ヘッドを備えたキャッピング装置において、
    前記成形ヘッドの下方位置にキャップ粗形材を、前記天板部を上側にして水平方向から搬入するキャップ粗形材搬入手段と、搬入されたキャップ粗形材の前記天板部に弾性的に接触しかつそのキャップ粗形材を捕捉して、そのキャップ粗形材の前記天板部を水平状態に維持させたまま前記成形ヘッドと共に下降することにより前記キャップ粗形材を容器口部に冠着させるキャップ粗形材冠着手段とを備え、
    前記キャップ粗形材冠着手段は、キャップ粗形材天板部を押圧する前記成形ヘッドの中心軸上を上下方向に移動可能に装着される中空部材と、前記中空部材を前記成形ヘッドに対して上下動させるカム手段と、前記中空部材の下端に取り付けられ搬入されたキャップ粗形材の天板部に対して弾性的に当接するキャップ粗形材捕捉部材と、前記キャップ粗形材捕捉部材に吸引力を前記キャップ粗形材の搬入からキャッピングが行われるまでの過程における所定区間で作用させるバルブ手段とを備え、
    前記カム手段は、前記キャップ粗形材を搬入する位置から搬入されたキャップ粗形材を捕捉するまでの区間で、前記キャップ粗形材捕捉部材を前記成形ローラの下端高さよりも下方位置まで下降させる構成となすとともに、
    前記キャップ粗形材捕捉部材が前記キャップ粗形材を吸着して前記容器口部に冠着するまでの過程で、前記成形ヘッドを前記キャップ粗形材捕捉部材の下降位置よりも下まで下降させる構成となし、前記キャップ粗形材の中央部に対して、前記キャップ粗形材の周縁部が相対的に押し下げられ、前記天板部の中央部が前記周縁部より上側に膨出した状態で、前記容器口部に冠着させられるように構成されていることを特徴とするキャッピング装置。
  2. 前記カム手段は、前記成形ヘッドを昇降させるアッパーカム手段と、前記成形ヘッドに保持されている成形ローラをキャップ粗形材周面に近接・離隔させるロアーカム手段と、前記中空部材を前記成形ヘッドおよび成形ローラとは別に独立させて昇降可能とするパッドカムと、前記パッドカムと係合する従動部材が設けられた保持部材とを備え、
    前記中空部材がその保持部材に対して緩衝パッドを介して弾発的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のキャッピング装置。
  3. キャッピング回転体の周囲に複数の成形ヘッドが設けられ、成形ヘッドに対応して搬入されて、金属製キャップ粗形材の天板部内面に設けられているライナー部材を容器口部に嵌合させるように前記容器口部に被せられた前記金製キャップ粗形材の天板部を押圧し、成形ヘッドに保持された成形ローラで、前記キャップ粗形材の円筒部の周面に、前記容器口部に形成されたネジ山に沿ったネジ部と、前記キャップ粗形材の下端部の裾締め部との少なくともいずれか一方を成形するキャッピング方法において、
    前記成形ヘッドの前記成形ローラの下端位置よりも低い位置で前記成形ヘッドの下方に向かい前記天板部側を上側にしたキャップ粗形材を水平方向から搬入し、その搬入されたキャップ粗形材をキャップ粗形材捕捉部材に吸引力を作用させることにより該キャップ粗形材捕捉部材によって捕捉し、ついでキャップ粗形材の前記天板部を水平状態に維持させたまま前記成形ヘッドを下降させて、前記キャップ粗形材を前記容器口部に冠着するまでの過程で、前記キャップ粗形材の天板部の周縁部を前記容器口部側に押圧するとともに、該天板部の中央部を上側に引き上げることにより、該天板部の中央部を該天板部の周縁部より上側に膨出させた状態で、前記キャップ粗形材を前記容器口部に冠着させ、その後、吸引を解除して、前記キャップ粗形材にキャッピングを施すことを特徴とするキャッピング方法。
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