JP4941986B2 - 球面ステッピングモータおよび球面acサーボモータ - Google Patents
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Description
第1の手段は、球体に内接する仮想正六面体の頂点に永久磁石をN極とS極が互いに隣り合わせるように交互に配置したロータと、該ロータの球体を包含する球体に内接する仮想正八面体の頂点に電磁石を配置したステータとからなることを特徴とする球面ステッピングモータである。
第2の手段は、球体に内接する仮想正六面体の頂点に永久磁石をN極とS極が互いに隣り合わせるように交互に配置し、前記仮想正六面体の各面(正方形)の中心に電磁石に吸引される磁性体または永久磁石を配置したロータと、該ロータの球体を包含する球体に内接する仮想正八面体の頂点および各面(正三角形)の中心に電磁石を配置したステータとからなることを特徴とする球面ステッピングモータである。
第3の手段は、球体に内接する仮想正六面体の頂点に永久磁石をN極とS極が互いに隣り合わせるように交互に配置し、前記仮想正六面体の各面(正方形)の中心に電磁石に吸引される磁性体または永久磁石を配置したロータと、該ロータの球体を包含する球体に内接する仮想正八面体の頂点、各面(正三角形)の中心、および前記仮想正八面体の頂点の、各面(正三角形)の中心に対して対称の点に電磁石を配置したステータとからなることを特徴とする球面ステッピングモータである。
第4の手段は、球体に内接する仮想正六面体の頂点に永久磁石をN極とS極が互いに隣り合わせるように交互に配置し、前記仮想正六面体の各面(正方形)の中心に電磁石に吸引される磁性体または永久磁石を配置したロータと、該ロータの球体を包含する球体に内接する仮想正八面体の頂点、各面(正三角形)の中心、および前記仮想正八面体の各辺の中点をとおり、前記仮想正八面体の中心からの距離が頂点と等しくなる点に電磁石を配置したステータとからなることを特徴とする球面ステッピングモータである。
第5の手段は、第1の手段ないし第4の手段のいずれか1つの手段に記載のステータに内接する仮想正八面体を仮想正四面体に置き換えたことを特徴とする球面ステッピングモータである。
第6の手段は、第1の手段ないし第4の手段のいずれか1つの手段に記載のロータに内接する仮想正六面体を仮想ケルビンの十四面体に、ステータに内接する仮想正八面体を仮想正十二面体に置き換えたことを特徴とする球面ステッピングモータである。
第7の手段は、第1の手段ないし第6の手段のいずれか1つの手段に記載の球面ステッピングモータにおける、ロータの永久磁石をハルバッハ配列とし、電磁石に流す電流を正弦波電流としたことを特徴とする球面ACサーボモータである。
それに対して、本発明の球面ステッピングモータおよび球面ACサーボモータによれば、上記の特許文献2の球面ステッピングモータの特徴を保持したまま、磁路が従来の1軸周りのステッピングモータおよびACサーボモータと同じように形成できる。したがって、特許文献2の球面ステッピングモータにおいて想定される磁気飽和が起こりにくい。また、従来の1軸周りのステッピングモータおよびACサーボモータの駆動回路と基本的に同じ駆動回路を用いて球面モータの駆動を行うことができ、装置を安価に構成することができる。
また、本発明の球面ステッピングモータによれば、ロータの永久磁石とステータの電磁石間の磁路に流出入する磁力線が大きくなるようにして、大きな駆動力を得ることを可能となる。
また、本発明の球面ステッピングモータを採用することにより、ロボットマニピュレータ、ステアリングを含む車輪駆動、能動鉗子をはじめとする多自由度システムが使用するモータの個数が大幅に減少し、これらシステムの小型・軽量化、制御の簡単化さらには省エネルギー化を実現することができる。
図1は、本実施形態の発明に係るロータ1、ステータ2およびロータとステータとを組み合わせた球面ステッピングモータの構成を示す図、図2は図1に示した球面ステッピングモータの鳥瞰図である。
図1に示すように、ロータ1には、内接する仮想正六面体(面の形が正方形で構成される多面体)の8個の頂点3から頂点10に対応する位置に表面がロータ1と同じ形状になるようにした永久磁石が埋め込まれている。永久磁石の極性は、隣り合う永久磁石の極性が互いに反転するようにする。すなわち、ロータ1の頂点3,5,7,9にはN極が外側、頂点4,6,8,10にはS極が外側となるように永久磁石が埋め込まれている。一方、ステータ2は、内接する仮想正八面体(面の形が正三角形で構成される多面体)の頂点11から頂点16に対応する位置に電磁石が配置されている。
図3は、この球面ステッピングモータのロータ1の出力軸が真上を向いている状態を真上から見た図、図4は図3に示した球面ステッピングモータの鳥瞰図であり、「この面」が図3に対応する面である。
図3において、電磁石11がN極、電磁石12がS極、電磁石13がS極になるように電流を流す。すると頂点3,6,10,7にある各永久磁石3,6,10,7がそれぞれ吸引力と反発力を受けて永久磁石10が電磁石13と一番近い距離になるところまで(15度)ロータ1が時計回りに回転する。この時に電磁石13の電流を切り、永久磁石10が電磁石13と最も近い位置を超えたところで電磁石13の電流の向きを反転し、N極となるように電流を流す。すると、引き続きロータ1は時計回りに回転を続ける。
図5において、電磁石15がS極、電磁石16がN極、電磁石14がN極になるように電流を流す。すると頂点9,8,4,5にある各永久磁石9,8,4,5がそれぞれ吸引力と反発力を受けて永久磁石4が電磁石14と一番近い距離になるところまで(15度)ロータ1が時計回りに回転する。この時に電磁石14の電流を切り、永久磁石4が電磁石14と最も近い位置を超えたところで電磁石14の電流の向きを反転し、S極となるように電流を流す。すると、引き続きロータ1は時計回りに回転を続ける。
図7はステータ2に対してロータ1の回転軸が斜め状態にある球面ステッピングモータを示す図、図8は図7を右下側から見た時の手前側の4個の永久磁石3,7,8,4と3個の電磁石11,16,14の関係を示す図、図9は球面ステッピングモータの鳥瞰図であり、「この面」が図8に対応する面である。
図8の永久磁石と電磁石の関係は、対応する番号が違うものの、図3の永久磁石と電磁石の関係と類似している。すなわち、図8において電磁石11,16,14にそれぞれS極,N極,N極となるように電流を流し、電磁石11は45度でN極となるように電流を切り替え、以下90度ごとに電流を切り替える。電磁石16は75度でS極となるように電流を切り替え、以下90度ごとに電流を切り替える。電磁石14は15度でS極となるように電流を切り替え、以下90度ごとに電流を切り替える。すると、ロータ1は電磁石11,16,14が作る正三角形の中心を回転軸として時計方向に回転する。出力軸がなければ、ロータ1を電磁石11,16,14を頂点とする正三角形の中心を回転軸として時計回りに無限回転させることができる。
図10は、本実施形態の発明に係るロータ1、ステータ2およびロータとステータとを組み合わせた球面ステッピングモータの構成を示す図、図11は図10に示した球面ステッピングモータの鳥瞰図である。
図10に示すように、この球面ステッピングモータは、球面形状のロータ1および上部に開口部を有するステータ2を同図下部のように組み合わせて構成される。
この球面ステッピングモータは、第1の実施形態の球面ステッピングモータに、ロータ1に内接する仮想正六面体の各面の中心に磁性体17から磁性体21を、ステータ2に内接する仮想正八面体の各面の中心に電磁石22から電磁石28を、それぞれ追加配置した構造になっている。上部開口部に対応する面の中心も磁性体および電磁石を配置したいところであるが、開口部のため配置していない。
図10において、ロータ1を垂直軸周りに回転する場合、電磁石28に直流電流を流し、磁性体21を吸引する。この状態で第1の実施形態の球面ステッピングモータと同様の駆動を行うことにより、回転軸がぶれることなくロータ1を垂直軸周りに回転させることができる。斜めの軸周りにロータ1を回転する場合は、回転軸に対応する磁性体と電磁石の組、例えば、磁性体17を電磁石22で吸引して回転軸を固定し、第1の実施形態の球面ステッピングモータにおける斜め軸周りの回転と同様の駆動を行うことにより、回転軸がぶれることなくロータ1を回転させることができる。
図12は、本実施形態の発明に係るロータ1、ステータ2および球面ステッピングモータの構成を示す図、図13は図12に示した球面ステッピングモータの鳥瞰図である。
図12に示すように、この球面ステッピングモータは、球面形状のロータ1および上部に開口部を有するステータ2を同図下部のように組み合わせて構成される。
この球面ステッピングモータは、第2の実施形態の球面ステッピングモータに、ステータ2に内接する仮想正八面体の頂点の、各面の中心に対して対称の点に電磁石29から電磁石52を配置する。
図14において、電磁石11に向かい合った電磁石29に電磁石11と反対向きの電流を、電磁石12に向かい合った電磁石30に電磁石12と反対向きの電流を、電磁石13に向かい合った電磁石31に電磁石13と反対向きの電流をそれぞれ流すことにより、電磁石が11,12,13の3個の場合と比較して、電磁石の配置がより既存のステッピングモータに近づき、安定した回転力を得ることができる。
ロータ1下部の4個の永久磁石4,5,8,9とステータ2下部の6個の電磁石の関係も類似しており、適切な電流を電磁石に流すことにより垂直軸周りの回転力を得る。また、回転軸が斜めに傾いている場合も類似の電流を流すことによりロータ1を回転させることができる。
図16は、本実施形態の発明に係る球面ステッピングモータのロータ1、ステータ2およびロータとステータとを組み合わせた球面ステッピングモータの構成を示す図、図17は図16に示した球面ステッピングモータの鳥瞰図である。
図16に示すように、この球面ステッピングモータは、球面形状のロータ1および上部に開口部を有するステータ2を同図下部のように組み合わせて構成される。
この球面ステッピングモータは、第3の実施形態球面ステッピングモータに追加される24個の電磁石の代わりステータ2に内接する正八面体の12本の辺の中点に電磁石53から電磁石64を配置する。これにより、第3の実施形態の球面ステッピングモータが第2の実施形態の球面ステッピングモータに電磁石の数を24個も追加する必要がなくなり、電磁石の使用効率の低下を回避することができる。
図18に示すように、この球面ステッピングモータの配置は、図9に示す第3の実施形態の球面ステッピングモータの配置と近似しており、この球面ステッピングモータとほぼ同じ電流を電磁石に流すことによりロータ1を任意の軸周りに安定して回転させることができる。なお、この球面ステッピングモータでは、電磁石53,54,55に流す電流はそれぞれ電磁石11,12,13に流す電流の反対向きだけでなく大きさをわずかに調整して電磁石11,12,13と吸引力のバランスを取る必要が生じる可能性がある。
図20は、本実施形態の発明に係るロータ101、ステータ102およびロータとステータとを組み合わせた球面ステッピングモータの構成を示す図、図21は図20に示した球面ステッピングモータの鳥瞰図である。
図20に示すように、この球面ステッピングモータは、本実施形態の球面ステッピングモータうち、最もシンプルな構成を有し、第1の実施形態のステータに内接する正八面体を正四面体に置き換えたもののロータ101とステータ102の関係を示す図である。
同図に示すように、この球面ステッピングモータのステータ102は、内接する正四面体の頂点111から114に対応する位置に電磁石が配置されている。
図22はロータ101の永久磁石のうち上の4個とステータ102の電磁石上の3個の関係を示す図、図23は球面ステッピングモータの鳥瞰図であり、「この面」が図22に対応する面である。
図22において、ステータ102の電磁石111がN極、電磁石112がS極、電磁石113がS極になるように電流を流すと、永久磁石103,106,110,107がそれぞれ吸引力と反発力を受けて永久磁石110が電磁石113と一番近い距離になるところまで(15度)ロータ101が時計回りに回転する。この時に電磁石113の電流を切り、永久磁石110が電磁石113と最も近い位置を超えたところで電磁石113の電流の向きを反転し、N極となるように電流を流す。すると、引き続きロータ101は時計回りに回転を続ける。
図24はステータ102に対してロータ101の回転軸が斜め状態にある球面ステッピングモータを示す図、図25は図24の球面ステッピングモータにおいてロータ101の斜め方向にある回転軸側から見たロータ101とステータ102の状態を示す図である。
図25において、ロータ101の永久磁石103,104,107,108とステータ102の電磁石111,112,114の関係は図22と類似している。したがって、図22の時と同様の電流を電磁石111,112,114に流すことにより、ロータ101に出力軸がなければロータ101を電磁石111,112,114で作る正三角形の中心周りに時計方向に無限回転させることができる。
図26は、第2の実施形態の球面ステッピングモータに対応する本実施形態の発明に係る球面ステッピングモータのロータ101とステータ102とを示す図、図27は図26に示す球面ステッピングモータの鳥瞰図である。
図26に示すように、この球面ステッピングモータは、ロータ101の各面の中心に磁性体117から磁性体121を追加したものであり、このように構成することにより、例えば、ロータ101を垂直軸周りに回転する場合は磁性体121を向かい合った電磁石114で吸引することにより回転軸を固定することができる。
図28に示すように、この球面ステッピングモータは、第2の実施形態の球面ステッピングモータに加えてステータ102に内接する仮想正四面体の頂点の、各面の中心に対して対称の点に電磁石129から電磁石140を配置したものである。
図29に示すように、この球面ステッピングモータは、第2の実施形態の球面ステッピングモータに加えてステータ102に内接する正四面体の四本の辺の中点に電磁石153から1電磁石58を配置したものである。
図30は、本実施形態の発明に係るロータ201、ステータ202およびロータとステータとを組み合わせた球面ステッピングモータの構成を示す図、図31は図30に示したロータ201の構成を示す図、図32は図30に示したステータ202の構成を示す図である。
図31に示すように、ロータ201には、内接する仮想ケルビンの正十四面体(面の形が正方形と正六角形で構成される多面体)の頂点203から頂点226に対応する位置に表面がロータ201と同じ形状になるようにした永久磁石が仮想ケルビンの正十四面体の辺の両端の極性が反対になるように埋め込まれている。
また、図32に示すように、ステータ202は、内接する仮想正十二面体(面の形が正五角形で構成される多面体)で構成され、内接する仮想正十二面体の頂点227から頂点246に対応する位置に電磁石が配置されている。
ここで、図33に示すように、球面ステッピングモータのロータ201に組み込まれた永久磁石を上から6個、6個、6個、6個と4段に分け、ステータ202の電磁石も上から5個、5個、5個、5個と分けて考える
図34において、電磁石227がS極、電磁石228がN極、電磁石229がS極、電磁石230がN極、電磁石231がN極になるように電流を流す。すると永久磁石203から永久磁石208がそれぞれ吸引力と反発力を受けて永久磁石206が電磁石230と一番近い距離になるところまで(12度)ロータ201が時計回りに回転する。この時に電磁石230の電流を切り、永久磁石206が電磁石230と最も近い位置を超えたところで電磁石230の電流の向きを反転し、S極となるように電流を流す。すると、引き続きロータ201は時計回りに回転を続ける。
同図に示すように、ロータ201の4段目の6個の永久磁石とステータ202の4段目の5個の電磁石の位置関係は図33と類似しており、図34の位置を初期位置として電磁石244を0度でN極、以下60度ごとに極性を切り替え、電磁石243をN極、12度でS極、以下60度ごとに極性を切り替え、電磁石242をS極、24度でN極、以下60度ごとに極性を切り替え、電磁石246をN極、36度でS極、以下60度ごとに極性を切り替え、電磁石245をS極、48度でN極、以下60度ごとに極性を切り替えることによりロータを時計回りに回転することができる。
同図において、電磁石232がN極、電磁石233がS極、電磁石234がN極、電磁石235がS極、電磁石236がS極になるように電流を流す。すると永久磁石209から永久磁石214がそれぞれ吸引力と反発力を受けて永久磁石211が電磁石234と一番近い距離になるところまで(13度)ロータ201が時計回りに回転する。この時に電磁石234の電流を切り、永久磁石211が電磁石234と最も近い位置を超えたところで電磁石234の電流の向きを反転し、S極となるように電流を流す。すると、引き続きロータ201は時計回りに回転を続ける。
ロータ201の3段目の6個の永久磁石215から永久磁石220とステータ202の3段目の5個の電磁石237から電磁石241の位置関係は図35と類似しており、図37の位置を初期位置として電磁石237をN極、13度でS極、95度でN極、133度でS極、215度でN極、253度でS極、335度でN極、以下、ロータ201が交互に38度および82度回転するごとに極性を切り替える。電磁石238はS極、23度でN極、61度でS極、以下、ロータ201が交互に82度および38度回転するごとに極性を切り替える。電磁石239はS極、71度でN極、109度でS極、以下、ロータ201が82度および38度回転するごとに極性を切り替える。電磁石240はN極、37度でS極、119度でN極、以下、ロータ201が交互に38度および82度回転するごとに極性を切り替える。電磁石241はS極、47度でN極、85度でS極、以下、ロータ201が交互に82度および38度回転するごとに極性を切り替える。すると、ロータ201の全ての永久磁石がロータ201を時計回りに回転させる力を受け、ロータ201は時計回りに無限に回転を続けることができる。
図38はステータ202に対してロータ201の回転軸が斜め状態にある球面ステッピングモータの構成を示す図、図39はロータ201を回転させる平面でステータ202をカットした球面ステッピングモータの構成を図である。
ここで、図40に示すように、ロータ201に組み込まれた永久磁石を回転軸と垂直な平面で4個、4個、8個、4個、4個と5段に分け、ステータ202の電磁石を5個、5個、5個、5個に分けて考える。
図41で電磁石227がN極、電磁石228がN極、電磁石233がS極、電磁石238がN極、電磁石232がS極になるように電流を流す。すると永久磁石203、208,209,214がそれぞれ吸引力と反発力を受けて永久磁石208が電磁石227と一番近い距離になるところまで(7度)ロータ201が時計回りに回転する。この時に電磁石227の電流を切り、永久磁石208が電磁石227と最も近い位置を超えたところで電磁石227の電流の向きを反転し、S極となるように電流を流す。すると、引き続きロータ201は時計回りに回転を続ける。
ロータ201の5段目の4個の永久磁石とステータ202の4段目の5個の電磁石の位置関係は図41と類似しており、図43の位置を初期位置として、電磁石235をS極、45度でN極、以下90度ごとに極性を切り替え、電磁石240をN極、32度でS極、以下90度ごとに極性を切り替え、電磁石245をS極、9度でN極、以下90度ごとに極性を切り替え、電磁石246をS極、81度でS極、以下90度ごとに極性を切り替え、電磁石241をN極、63度でS極、以下90度ごとに極性を切り替えることによりロータ201を時計回りに回転することができる。
図45で電磁石229がS極、電磁石239がN極、電磁石243がS極、電磁石237がN極、電磁石231がS極になるように電流を流す。すると永久磁石204,207,215,216がそれぞれ吸引力と反発力を受けて永久磁石207が電磁石231と一番近い距離になるところまで(9度)ロータ201が時計回りに回転する。この時に電磁石231の電流を切り、永久磁石207が電磁石231と最も近い位置を超えたところで電磁石231の電流の向きを反転し、S極となるように電流を流す。すると、引き続きロータ201は時計回りに回転を続ける。
ロータ201の4段目の4個の永久磁石211,212,223,226とステータ202の3段目の5個の電磁石230,234,236,242,244の位置関係は図45と類似しており、図47の位置を初期位置として電磁石230をS極、45度でN極、以下90度ごとに極性を切り替え、電磁石234をN極、27度でS極、以下90度ごとに極性を切り替え、電磁石244をS極、9度でN極、以下90度ごとに極性を切り替え、電磁石242をS極、81度でN極、以下90度ごとに極性を切り替え、電磁石236をN極、63度でS極、以下90度ごとに極性を切り替えることによりロータ201を時計回りに回転することができる。
図49は、第2の実施形態に対応したステッピングモータを拡張した本実施形態の発明に係るロータ201、ステータ202およびロータとステータとを組み合わせた球面ステッピングモータの構成を示す図、図50は図49に示した球面ステッピングモータの鳥瞰図である。
図49ではロータ201に内接する仮想ケルビンの正十四面体の各面の中心に磁性体247から259を、ステータ202に内接する仮想正十二面体の中心に電磁石260から271を追加することにより回転軸を安定させることができる。
この球面ステッピングモータは、図49に示した球面ステッピングモータに加え、ステータ202に内接する仮想正十二面体頂点の、各面の中心に対して対称の点に電磁石272から331を配置したものである。
この球面ステッピングモータは、図49に示した球面ステッピングモータに加え、ステータ202に内接する仮想正十二面体の辺の中点に電磁石332から電磁石361を配置したものである。
図55および図56は、ACサーボモータに用いられる、ステータの永久磁石により生成される磁場を正弦波分布に近づけるための永久磁石の配置を示す図である。この配置は、直線上に並べた場合は正弦波分布の磁場を作成するハルバッハ配列として知られている。
第1から第6の実施形態の発明に係る球面ステッピングモータにおいて、ロータの永久磁石により生成される磁場が正弦波分布に近く、ステータの電磁石により生成される磁場が正弦波分布に近ければ、ロータの回転位置を細かく制御するACサーボモータを構成できる。
同様に、第2の実施形態から第6の実施形態の発明に係る球面ステッピングモータに対しても、ロータの永久磁石をハルバッハ配列とし、電磁石の電流をスイッチで切り替える矩形波電流から、矩形波の切り替え時に電流値が0になるように位相と周波数を設定した正弦波電流に置き換えることにより球面ACサーボモータを構成できる。
2 第1の実施形態のステータ
3〜10 ロータ1の永久磁石
11〜16 ステータ2の電磁石
17〜21 第2の実施形態の球面ステッピングモータに係り、ロータ1に追加した磁性体
22〜28 第2の実施形態の球面ステッピングモータに係り、ステータ1に追加した電磁石
29〜52 第3の実施形態の球面ステッピングモータに係り、第2の実施形態のステータに追加した電磁石
53〜64 第4の実施形態の球面ステッピングモータに係り、第2の実施形態のステータに追加した電磁石
101 第5の実施形態のロータ
102 第5の実施形態のステータ
103〜110 ロータ101の永久磁石
111〜114 ステータ102の電磁石
117〜121 第2の実施形態に対応して、第5の実施形態のロータ101に追加した磁性体
129〜140 第3の実施形態に対応して、第5の実施形態のステータ102に追加した電磁石
153〜158 第4の実施形態に対応して、第5の実施形態のステータ102に追加した電磁石
201 第6の実施形態のロータ
202 第6の実施形態のステータ
203〜226 ロータ201の永久磁石
227〜246 ステータ202の電磁石
247〜259 第2の実施形態に対応して、第6の実施形態のロータ201に追加した磁性体
260〜271 第2の実施形態に対応して、第6の実施形態のステータ202に追加した電磁石
272〜331 第3の実施形態に対応して、第6の実施形態のステータ102に追加した電磁石
332〜361 第4の実施形態に対応して、第6の実施形態のステータ102に追加した電磁石
401〜408 ハルバッハ配列の永久磁石
409〜444 ハルバッハ配列の永久磁石
501〜524 ハルバッハ配列の永久磁石
525〜632 ハルバッハ配列の永久磁石
Claims (7)
- 球体に内接する仮想正六面体の頂点に永久磁石をN極とS極が互いに隣り合わせるように交互に配置したロータと、該ロータの球体を包含する球体に内接する仮想正八面体の頂点に電磁石を配置したステータとからなることを特徴とする球面ステッピングモータ。
- 球体に内接する仮想正六面体の頂点に永久磁石をN極とS極が互いに隣り合わせるように交互に配置し、前記仮想正六面体の各面(正方形)の中心に電磁石に吸引される磁性体または永久磁石を配置したロータと、該ロータの球体を包含する球体に内接する仮想正八面体の頂点および各面(正三角形)の中心に電磁石を配置したステータとからなることを特徴とする球面ステッピングモータ。
- 球体に内接する仮想正六面体の頂点に永久磁石をN極とS極が互いに隣り合わせるように交互に配置し、前記仮想正六面体の各面(正方形)の中心に電磁石に吸引される磁性体または永久磁石を配置したロータと、該ロータの球体を包含する球体に内接する仮想正八面体の頂点、各面(正三角形)の中心、および前記仮想正八面体の頂点の、各面(正三角形)の中心に対して対称の点に電磁石を配置したステータとからなることを特徴とする球面ステッピングモータ。
- 球体に内接する仮想正六面体の頂点に永久磁石をN極とS極が互いに隣り合わせるように交互に配置し、前記仮想正六面体の各面(正方形)の中心に電磁石に吸引される磁性体または永久磁石を配置したロータと、該ロータの球体を包含する球体に内接する仮想正八面体の頂点、各面(正三角形)の中心、および前記仮想正八面体の各辺の中点をとおり、前記仮想正八面体の中心からの距離が頂点と等しくなる点に電磁石を配置したステータとからなることを特徴とする球面ステッピングモータ。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1つの請求項に記載のステータに内接する仮想正八面体を仮想正四面体に置き換えたことを特徴とする球面ステッピングモータ。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1つの請求項に記載のロータに内接する仮想正六面体を仮想ケルビンの十四面体に、ステータに内接する仮想正八面体を仮想正十二面体に置き換えたことを特徴とする球面ステッピングモータ。
- 請求項1ないし請求項6のいずれか1つの請求項に記載の球面ステッピングモータにおける、ロータの永久磁石をハルバッハ配列とし、電磁石に流す電流を正弦波電流としたことを特徴とする球面ACサーボモータ。
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